したらばTOP ■掲示板に戻る■ 全部 1-100 最新50 | |

チュン(・8・)チュン にお仕置きするスレ

1名無しさん:2017/09/26(火) 22:29:07 ID:y93/TcRY
糞鳥ことチュン(・8・)チュンたちにお仕置き(虐待)するスレです

AA版(・8・)チュン成長図


  iミi></二二)
  ´// リi__/リヽ チュンチュン     ,、 ___
  ノ |i   ・8・ i         i><iij_ijヽ_) 
 ( i  _  _ .i    ← .   i  ・8・ i チンチン  ←   メミ
  くi   ノ ゝ .|          ミ フ " iフ         ( ・8・) ピヨピヨ
  ヽ      ノ         丶 " ""ノ          ミ,,"""彡
    ""∪∪"            "しJ           "o-o"

チュン(・8・)チュン      ヒナ(・8・)チュン     ピヨ(・8・)チュン

74名無しさん:2019/01/17(木) 16:44:57 ID:63FNyJFY
ここも終わりかな

75名無しさん:2019/01/20(日) 10:39:14 ID:Hszij1Ow
「はぁぁぁーーーー………」
早朝の公園で、一人の青年が深々とため息をついた。
彼の目の下には浅黒い隅ができており、目は半開きである。

彼――いや、正しくは彼の勤め先であるGlab社は、今まさに生死の淵に立たされていた。
Glab社はスマートフォン向けゲーム制作を主に手掛ける、業界では名の通った企業であるが、稼ぎ頭であるリズムゲーム「チュン(・8・)チュンフェスティバル」(通称「(・8・)フェス」)の調子が振るわず、赤字を垂れ流していた。
それで社員総出で昼夜問わず、対策に追われているのであった。
この彼もまた社難を打開すべく、昨晩は一睡もせずにパソコンに向き合い、コードを書きつづけていた。

「(・8・)フェス」は9羽のチュンチュンアイコンを半円状に配置して、中央部から飛んでくる円とアイコンが重なったタイミングでアイコンをタップする、シンプルでオーソドックスなリズムゲームである。
シンプルなゲームだからこそ制作者のスキルによって面白さに大きく差が出るものだが、同社はスマートフォン向けゲーム会社の先駆けとしてこれまで培ってきたノウハウがあり、他社の類似ゲームからは頭一つ抜きん出た、絶妙なゲームバランスを提供し続けている。
ゲームとしての面白さに加え、可愛らしいチュンチュンアイコンとボイスを続々リリースすることでファンの心を放さず、これまでは安定して売り上げを稼いできたのだったが……
リリースから既に3年が経過し、可愛さを売りにした類のライバルゲームが増えたせいで、アクティブユーザー数減少の憂き目に遭っていた。


彼はもう一度深くため息をついてから、手元のレジ袋からシュークリームを取り出した。
今日の午後には企画会議が予定されており、「(・8・)フェス」の打開策を各自持ち寄ることになっていた。
そのため彼は昨日からずっと根を詰めていたのだが、徹夜しても結局何も仕上げられず、重い足取りで一旦会社を出たのであった。

76名無しさん:2019/01/20(日) 10:42:04 ID:Hszij1Ow
早朝の公園は静かで、空気は冷たい。
朝食兼眠気覚ましのシュークリームも、コンビニの冷蔵コーナーに置かれていたときと同じ冷たさを保っている。
ひんやりしたカスタードクリームを口に含めば、何か妙案が思いつくかもしれない――そんな甘い妄想を繰り広げながらシュークリームを袋から取り出し、頬張るべく口を開いたときであった。

「イマコーココデーミツーケターターカヤモノー」
早朝の静謐をぶち壊す、にぎやかで能天気な声が聞こえてきた。
甘い匂いを嗅ぎつけたのだろう、彼の足元に1羽のチュンチュンが近寄ってきた。
「イイモノモッテユチュン??チュンチュンニチョットミセテホシイチュゥーーン」
おそらく公園に住み着いている、野良チュンチュンであろう。
チュンチュン特有の甲高い鳴き声が耳に刺さり、続いて動物臭が立ち昇ってくる。

画面上のデフォルメイラストは毎日見ているのだが、実物のチュンチュンと会うのは久々であった。
(いつみてもぶっさ…それにうるせえし臭え…)
寝不足のせいもあったろう、彼は目の前のチュンチュンに対し、いつにない憤りを感じていた。

「アマアマナニオイガスユチュチュゥ~ン!!プワプワーーオ!!!」
わけてくれるものと思い込んでいるのか、チュンチュンは両翼をしきりにばたつかせ、シュークリームを凝視している。

「オンナノコヲマタセユノイハヤンヤン!!チャントエスコートスユチューン!!チュンチュンハオンナノコチューン!!」
足元のチュンチュンを蹴り飛ばそうか迷っているうちに、チュンチュンがベンチの上へとよじ登ってきた。

「チュンチュントッテモオナカスイテユチューン」
「オメザハオンナノコノタシナミチューン」
「オネガァイチューン」
彼のすぐ隣に座り込み、シュークリームの催促を続ける。

77名無しさん:2019/01/20(日) 10:43:43 ID:Hszij1Ow
彼はチュンチュン産業に身を置く人間であり、野良チュンチュンの意地汚さは当然承知している。だが今の心身共に憔悴した彼に、目の前の無礼を「野良チュンチュンだから」と大目に見てやる余裕はなかった。

「うるせえ!!!」
怒声とともに彼の平手がチュンチュンの脳天に振り落とされる。
「チュプゥッ!!イキナリナニスユチュンッ!?」
コミカルな悲鳴を発してから、彼の手の平の下で眉間に皺を寄せ地団駄を踏むチュンチュン。
ようやくシュークリームから視線を逸らし、彼の顔を見上げた。不細工な顔が怒りで更に歪んでいる。

彼の手は止まらない。
「チュピッ!!チュンチュンハカワイイオンナノコチュンッ!!オイタハヤンヤン!!」
2打目に対しては、初打よりも短く、より甲高い鳴き声が返ってきた。

「チュゥッ!!イタチュン!!ヤメチュンヤメチュン!」
3打目。表情から怒りが消え、その場にうずくまってしまった。
「ヂュゥゥゥーー!!ドウシテチュンチュンヲイジメユチュン??」

4打目。背中を丸め両翼を挙げ頭を守ろうとするが、短すぎて届いていない。

「ヂュブフッ!!」
叩けば叩くほどチュンチュンの反応が徐々に短く、濁音交じりになっていく。

78名無しさん:2019/01/20(日) 10:46:19 ID:Hszij1Ow
眼前のチュンチュンの反応に、彼は違和感を覚えていた。
「(・8・)フェス」の中のチュンチュンは、何度タップしようと同じ反応を繰り返す。
だが、実際のチュンチュンはどうだろうか。
力の加え方、叩く場所、指の形、そしてチュンチュンの気まぐれ……さまざまな要素が重なりあって、唯一無二の反応を作り上げていた。
ゲームとは明確に異なる複雑な反応。
彼の中のチュンチュン像が、生まれ変わっていく。

「ヂュビィィィーーー!!!ヂュンヂュンノオデデウゴガナイヂュゥゥン!!」
8打目。趣向を変えて左からビンタを食らわせてやると、肩関節が砕けてしまった。

「ヂュボハッ!!ヤメ…ヤメユヂュン……」
14打目。叩いた瞬間に吐血した。

「ィ゙ィ゙……」
27打目。わずかにびくつく以外の反応を示さなくなった。

*******

120打を数えたところで、彼はチュンチュンが既に絶命していることに気が付いた。
ついさっき――彼の中では「ついさっき」だったが、実際には1時間が経過していた――まではポップな鳴き声を発していたチュンチュン。
その頭には彼の五指の跡がくっきりと残り、とさかは抜け落ちていた。
高さ30センチほどの体を支えていた骨格はことごとく粉砕され、途中で折れた背骨がうなじから突き出ていた。
ベンチは血と糞尿の水たまりができていた。

79名無しさん:2019/01/20(日) 10:47:27 ID:Hszij1Ow
彼はすっかりぬるくなってしまったシュークリームを大急ぎで平らげ、チュンチュンの死体と共にくずかごに放り込んだ。

会社への戻り路、彼は己に問いかけた。

チュンチュンには無限の可能性がある。
「(・8・)フェス」のように笑顔で囀ることもできるし、眼前のチュンチュンのように生命の終焉を物語ることもできる。
家族愛や友愛の悲喜こもごもを描くことも容易い。
だが自分は「(・8・)フェス」を開発して以来、チュンチュンの一面だけに囚われていたのではなかろうか?

チュンチュンは、人間に愛でられ幸せにオウタを歌うだけの存在ではない。
うざいし臭い。醜く命乞いをする。そしてあっけなく死ぬ。
これらすべてがチュンチュンの魅力であり、「(・8・)フェス」の新たな魅力となりうるのだ……!


彼は同日の企画会議で、今朝の経験を披露した。
無辜のチュンチュンを殺したことを正直に打ち明けられ、他の社員たちの顔色に一瞬動揺が浮かんだが、彼の語りは腑に落ちた。
Glab社は「(・8・)フェス」、つまりチュンチュンとともに歩んできた会社である。
社員全員が毎日チュンチュンについて深く考えている。
チュンチュンについて考察を巡らせた結果、心のどこかで彼と同じところに行きついていたのだ。

「チュンチュンはいじめてこそ輝くのでは?」
これがGlab社の総意であった。
全員が内心そう思い始めていたところに、彼が実際にアクションを起こしたことで、確信に至ったのだ。
社員全員がチュンチュンの血肉を介してひとつになった瞬間であった。

「現代の不死鳥」として末永く語り継がれることとなるGlab社の復活劇。その背後には1羽の尊い鳥柱が立っていたのだ。(了)

80名無しさん:2019/01/20(日) 10:48:57 ID:Hszij1Ow
「ソエゾエノスーキナーバーショエー」
ご機嫌なメロディーを口ずさむヒナチュンが1羽、人気のない夕方の山道をとぼとぼ歩いている。
捕食者だらけの自然の野山に雛鳥1羽だけで外出させるとは……親鳥はどこにいるのだろうか?
チュンチュンという種の浅ましさに改めて呆れると同時に、俺の口角が歪に吊り上っていく。

ここは関東地方の某所、「チュンチュン狩りの聖地」とも呼ばれる低山である。
山全体がどこかの大金持ちの別荘地らしく、散歩道や果樹園が整備されており、山とはいえずいぶん見通しがよく日当たりも良い。
つまり、チュンチュンのような貧弱な生物でもかなり過ごしやすい環境が整っており、現にたくさんのチュンチュンが生息している。

このように入念に整備がなされているのだが、昼間を除いて管理人はいないようで、夕方以降は実質誰でも入り放題である。
そのため夕方から夜にかけてチュンチュン狩りに来る好事家が絶えず、いつしか「聖地」という称号まで得てしまったわけだ。
俺もまたその好事家の一人である。

チュンチュン。鳥の一種らしいが、詳しいことはまだよくわかっていない、不思議な生き物である。
ぬいぐるみのような可愛らしい外見のため、若い女性を中心に人気があることは今更言うまでもないことだが、
チュンチュンは人間の言葉を操り人間らしい情緒を持ち合わせており、連中の発揮する親子愛や仲間の絆に胸を打たれ、ファンになる大人も後を絶たないらしい。
一方、その人間らしさゆえに、俺のような弱い者いじめ大好き人間のターゲットとしても重宝されている。

要するに、いろいろな形で人間の心をとらえて離さない、罪な鳥なのだ。

81名無しさん:2019/01/20(日) 10:49:58 ID:Hszij1Ow
俺はヒナチュンに察されないよう、足音を忍ばせてゆっくり後についていく。
こいつの行く先にはチュンチュンの巣があるはずだ。

雑草を踏みしめながら山道を進んでいくと、30センチメートル立方ほどの段ボール箱と、左右に揺れる灰色の尻尾が見えてきた。
どうやらあの段ボール箱を巣として使っているようで、ヒナチュンが段ボール箱に飛び込む。
「ママチンカエッタチーーン!!」
甘えた声を出してチュンチュンに抱き着くヒナチュン。こういう動作が俺のような人間にはたまらなく「そそる」のだが、ヒナチュンはそんな事情を知るはずもなく、親鳥に対して甘えた声を出す。
無事帰ってきたチュンチュンがヒナチュンを抱きしめる感動的シーンを挟んでから、俺の登場というわけだ。
早くぶち壊したい欲求を抑えながら、チュンチュンの反応を伺うのだが
「ハァ…ハァ…ハノケチェン…ハッノッケッチェーン!!!!」
チュンチュンはヒナチュンに気づくことすらなく、唸りながらせわしなく尻尾を振っている。

「ママチン??ママチーーン??ヒナチンカエッタチーーン!!」
チュンチュンに無視されたことが堪えたのか、ヒナチュンはチュンチュンの耳元で一層大きな声で鳴く。
「ピィィーーッ!!ナニスユチューーン!!チュンチュンハイマイイトコチュン!!!ジャマスユナチューーーン!!」
ようやくチュンチュンが尻尾を止め、顔を上げた。視線の先には不思議そうにチュンチュンの顔を覗き込む愛娘がいる。
「ヒナチュン!!」
そうそう、その反応。
ようやく思い通りに物事が運び始めたせいか、それとも早速嗜虐欲が満たされたせいなのか、自然と笑みがこぼれた。
もう少しヒナチュンに意識を引きつけてから、思いっきり握り潰して、血肉をチュンチュンの顔面に降り注がせて……


「ダマユチュン!!!!ハノケチェントラビュラビュシテユヨコデサワグナチュン!!!デテクチュン!!!!」


想定外の一言が返ってきた。

82名無しさん:2019/01/20(日) 10:51:50 ID:Hszij1Ow
「ママヂン……?」
チュンチュンの反応に驚いたのは俺だけではなかった。
先程までは盛んに暴れていたヒナチュンが動きを止め、驚きに見開かれた両眼でチュンチュンを見つめる。
「キコエナカッタチュン??サッサトデテイクチュンッ!!!ココハチュンチュントハノケチェンノワンヤーゾーンチュン!!カッテニハイユナチュンッ!!」
チュンチュンは短い両翼をばたつかせながら、金切り声を上げた。
黒目しかないはずのチュンチュンの眼球だが、俺には血走っているかのように見えた。
馬鹿らしい話だが、そんな錯覚を覚えるほどの怒気だったのだ。
そしてその怒気は、雛鳥をいじめる外敵に対してではなく、自らの雛に向けられていた。

「チュンチュンハイソガシイチュン」
暫くの間続いた沈黙は、チュンチュンの冷たい声により破られた。
チュンチュンがついに立ち上がり、ヒナチュンに歩み寄っていく。

「ママヂンッ……ヂンッ…ヂン……」
ヒナチュンは段ボール箱の床へ崩れ落ちるように座り込み、顔を拭いながらさめざめと涙を流す。
目の前に立つチュンチュンが右翼を差し出し、ヒナチュンの胸ぐらを掴む。
「デテイカナイナラ!!オイダスダケチュン!!」
「ヂィゥゥッ!!」
そして左翼でヒナチュンに平手羽打ちをお見舞いする。
「デテクチュンッ!!ニドトクユナチュンッ!!!」
「マ…マ…ヂン……?ドウジデ……?ブフィッ!!」
予期せぬ仕打ちを受け混乱するヒナチュンを、続いて短い脚で蹴り上げる。
「ヂゥビィ」
ヒナチュンが宙を舞い、段ボール箱の外で顔面から墜落した。
「ジャマモノハモウイナイチューン!!チュンチュンハハノケチェントラビュラビュスユチューーン///」
地面に倒れたヒナチュンに視線を遣ることもなく、チュンチュンはすぐ下腹部を床に擦り付け、再び尻尾を振り始めた。

「ア゙ア゙イ゙ン…ア゙ア゙イ゙ン…」
嘴が折れ口が開かなくなってしまったのか、ヒナチュンは不気味な空気音と血を吐き出しながら、その場に伏せていた。

83名無しさん:2019/01/20(日) 10:56:50 ID:Hszij1Ow
一方の俺には、もはや余裕が無かった。
さっきまでの狩人気分は完全に覚めていた。今は己の身を守るため、ただ生きて帰るために、目の前の邪悪――チュンチュンを排除することしか考えていなかった。

鞄の中から熊手を取り出し、チュンチュンの後頭部に無言で下ろす。
「ピィオオッ!!ピャァォン!!イクイク!!」
ブゥン!
「ピィブフゥッ!」

短い呻き声を上げ、チュンチュンは仰向けに倒れた。
2か所から血が流れていた。
後頭部と下腹部。

後頭部は勿論、俺が熊手で殴りつけた傷だ。
それなら下腹部の穴は何だ?
灰色の羽毛の中にぽっかりと開いた穴は、グロテスクとしか言いようがなかった。

俺は反射的に目を背け、ヒナチュンを拾って全力で山を駆け下りた。
「ア゙ア…゙イ゙ン…ア゙…ア゙イ゙…ン…」
ヒナチュンは身も心も瀕死状態だった。
おおよそ言葉とは思えない濁音しか発していないのだが、俺には母の名を呼んでいるようにしか聞こえなかった。

心と体、いったいどちらのほうが堪えたのであろうか。
山を下りきる前に、ヒナチュンは息絶えた。。


登山道の入り口で、偶然管理人のおじさんと遭遇した。
不法侵入について謝罪しつつ、俺はおじさんにさっきの顛末を語った。

おじさんはこの山のもともとの所有者で、チュンチュンについても詳しいらしい。
俺はおじさんにヒナチュンの死体を預け、家路についた。

842期2話の裏話という想定です:2019/01/20(日) 10:58:20 ID:Hszij1Ow
帰りの電車の中で、俺はおじさんから聞いた説明を思い返していた。

チュンチュンにはある一定の月齢で「女の子である」という自意識が芽生えること。
うつ伏せでになり尻尾を振るのは「ますたーべーチュン」と呼ばれる性的行為であり、どのチュンチュン成鳥でも見られる行為だが、雛を持つとほとんど見られなくなること。
「ますたーべーチュン」の開始と「女の子である」という自意識の芽生えは、ほぼ同時期であること。
大抵のチュンチュンは、雛鳥から「マーピヨ」「ママチン」等と呼ばれることで、「女の子」から「親」へと自意識が切り替わっていくこと。
しかし、一部の女の子意識が強い個体は、親鳥になっても「ますたーべーチュン」を止められず、酷い時には育児放棄すること。
「女の子意識が強い個体」は毎日が発情期なので、些細なことでもすぐに憤激し、雛や仲間に当たり散らすこと。

結局のところ、チュンチュンは自分の自慰を邪魔されたことに苛立っていたのだ。
自慰に耽るためにヒナチュンに暴言を吐き、足蹴にしたのだ……

ただ、おじさんとしても今日は異常な一日だったらしい。
俺が見かけた一家の他にも、急に興奮して暴れ出すチュンチュンが大勢いたんだとか。
今日はオーナーの娘と、その友人たちが合宿に来ていて、ミューなんとかいうスクールアイドルの合宿だとか……

85名無しさん:2019/01/20(日) 10:59:43 ID:Hszij1Ow
チュンチュンは走馬灯の中、数時間前の出来事を思い出していました。
夕飯を探すためにお散歩している途中、いつも立ち寄る河原に下りたときのことでした。
川筋に沿って吹き下ろしてくる優しい風が大好きなチュンチュンは、こうして時間を見つけてはこの河原に通っていました。
「プワワーーオ…キモチイイチュン……ンン……??」
いつも通り優しく羽毛を撫で付ける風を全身で感じながらも、チュンチュンは風の匂いがいつもと違うことに気が付きました。
木の匂いと水の匂いと、秋には果物の甘い匂いが混ざった、チュンチュンに安らぎをもたらしてくれるはずの風の匂いが、今日はチュンチュンの心を昂らせるのです、
徐々に早まる心臓の鼓動。視界がゆらぎ全身が熱を帯びていきます。
これまでぼんやりとしか頭に浮かんでこなかった「ハノケチェン」が、急に目の前に現れたかのような、謎の高揚感。
やがて全身の異変が下腹部へと集中し、まんチュンが疼きました。
「ハノケチェン!!!ハノケチェン!!!ハノケチェン!!!ハノケチェン!!!ハノケチェン!!!ハノケチェン!!!」
チュンチュンは巣に直行し、ただひたすらまんチュンを床に擦り付け、尻尾を振りました。

(ハノケチェン……ツイニハノケチェンニアエユチュン……チュンチュンノマンチュンハギンギンチュンヨ……)

「こんな死に顔、お嬢様には絶対見せられないねぇ」
翌朝の早朝、管理人のおじさんは山中をくまなく回り、チュンチュンの死骸を回収していた。
いずれの個体もまんチュンを赤黒く光らせ、前途あるスクールアイドル達には絶対に見せられない、名状しがたい汚い笑みを浮かべていた。【了】

86名無しさん:2019/01/20(日) 11:07:42 ID:Hszij1Ow
現代の日本社会において、「チュンチュン」という名を聞いたことのない人間は極稀であろう。
いつの間にやら定番のペットとしての地位を確立しつつあるチュンチュンであるが、ここ最近は「野良チュンチュン」が各地で問題となっており、どちらかといえば悪い話題のほうで取り上げられることが多い。
軒下に住みつかれたり、屋内に入り込んで来たり、戸棚のおやつを盗み食いされたり……相次ぐ野良チュンチュンの所業に現に悩まされている人も少なくないだろう。

古来エジプトの壁画に猫の姿が見られるように、古来より人間は動物を飼い慣らし、自分たちの都合に適うようその性質を取捨選択し、変化させてきた。「家畜化」と呼ばれる過程である。
犬や猫と比べれば歴史はずっと浅いが、チュンチュンについても例外ではなく、先人達が知恵を絞り苦労を重ね、少しずつ品種改良を重ねてきた。
今となっては飼育方法が確立して随分飼いやすくなったチュンチュンだが、かつては異様な繁殖力で雛を増やしたり、所構わず糞便を垂らしたりといった悪い特徴ばかりが目立つ、飼育が非常に難しい生物だった。
数十年わたる品種改良を経て、数年前についに一般家庭でも飼育できる「お利口な」個体が一般流通へと解禁されたのだ。

しかし一方で、人間というものはなかなか変わりにくいものである。
命を預かる者としての倫理――最後まで責任を持って飼いきること――が様々な媒体で説かれているにも関わらず、飼い主に捨てられた不幸なペットは一向に減少しない。
一般的命題として倫理を説かれたところで、いざ自分の身に降りかかってみると、こんな文言は何の意味も為さない。人は易きに流れてしまうのが世の常である。

ペットとしてのチュンチュンの魅力は、何を置いても「手軽さ」であろう。
チュンチュン自体が非常に安く手に入るだけでなく、飼育用具もケージとトイレだけで済むため、初期投資は3000円もかからない。
ペットとの暮らしに興味があるけど、金銭的負担がネック――そんなミーハー層にとって、チュンチュンはまさにぴったりのペットであった。
だが皮肉にも、この「手軽さ」が仇となり、昨今の「野良チュンチュン」問題につながっていると考えられている。
安価に入手できるために、安易に捨てられてしまうのだ……

87名無しさん:2019/01/20(日) 11:09:07 ID:Hszij1Ow
【SCENE1 住処】
人間に捨てられ、路頭を彷徨うこととなったチュンチュン達に突きつけられる第一の苦難が、住処の問題である。
ペット用のチュンチュンは生まれたときからずっと人間の手で管理されており、ペットとして生涯を全うする限りでは、野生のチュンチュンのように自ら巣作りをする必要が無い。
このような生い立ちのため、技術的に拙い巣しか作れないことは勿論、「どこに巣をつくればよいのか?」「何を使って巣をつくればよいのか?」「巣にはどんな機能が必要なのか」等々――巣作りに必要な知識がそもそも欠けているのだ。

段ボールハウスに住めれば幸運なほうで、たいていの野良チュンチュンは巣の材料すら入手できずに、公園の植え込みの下に潜りこむなどして、かろうじて風雨をしのいでいる。
結局のところ、どのような材料が得られたにしろ、ほぼ野外暮らしを強いられることには変わりない。
特に体が小さく脂肪層の薄い雛鳥たちにとって、野外生活は過酷である。

「マーーピヨーーー!!マーーピヨォォーーー!!」
「ピヨチューーーン!!チュンチュンノオテテニシッカリツカマユチューーン!!ゼッタイニハナサナイチューーーン!!」
「マー…ッ!!!ピィィィヨォォォォーーーー」
「ピヨチュゥゥゥゥーーーン!!!イカヤイデーーー!!」
少し強い風が吹けば、ピヨチュンは易々と吹き飛ばされていく。

「サムイ…サムイチン…ママチン…ママチン…」
「ビィィー…ビィィィーー……」
「メヲアケユチュン!!ヒナチュン!!ピヨチュン!!ネムッタヤダメチュン!!キヲタシカニモツチュン!!」
「ママ…マ……………」
「ィィ……イ゙イ゙…………」
「ヒナチュン…??ピヨチュン……??オヘンジスユチュン……チュン…チュン……チュゥゥゥーーーン!!!!!」
にわか雨が降った日には揃って全身ぐしょ濡れになり、ヒナチュンまでもが体温を奪われたまま永遠に冷たくなる。

台風が通過した後などには、野良チュンチュンの亡骸があちこちに横たわっているばかりか、側溝が死体で詰まることもある。
「ドブチキン」という別称が登場し瞬時に定着したことは記憶に新しいが、これは多くの人間が、どぶの中で息絶えたチュンチュンを見たことがあったためもあろう。

また、チュンチュンは寝床にこだわる性質を持つ。
うるさくこだわる分、満足がいく寝床ではとても幸せそうに熟睡する。こぼれそうな笑みをたたえた寝顔がチュンチュンのチャームポイントでもあるのだが、野良チュンチュン達はこの性質のために苦渋を味わうことになる。
ワンヤフヤッチュンもなく、硬く冷たい地面に寝そべるような格好では、入眠することすらできないのだ。
「チュゥゥゥン…ネムエナイ…サムイ…イタイ…チュンチュンノワンヤフヤッチュン…ナツカシイ…チュ…ン…………」
睡眠をとるにしても、疲労の限界に達し半ば気絶するような形でしか眠りに落ちることができない。野良チュンチュン達の寝顔には深い皺が刻まれ、目の下には大きな隈と涙の跡が消えない。

野良チュンチュン達はこうして慢性的な不眠に苛まれることになるのだが、睡眠自体が食と並ぶ幸福であるチュンチュンにとって、睡眠障害は想像を絶するストレスとなる。
「マーピヨ…マーピヨ…」
「ママチーン…ヒナチンタチネムエナイチン…オウタウタッテホシイチン…」
チュンチュンには「オウタ」と呼ばれる性質があり、ある一定の場合において、特定の音階とリズムをさえずることが知られている。
就寝前の雛に対する「おやすみの歌」もそのひとつであり、チュンチュンの生得的な行動なのであるが、不眠のストレスはそんな本能すらも易々と破壊する。
「ウユサイチュン!!!!チュンチュンダッテネムエナイチュン!!!!」
「ビィギャァァッ!!」
「ピィッ!!ママチンヤメユチン!!ドウシテピヨチュンイジメユチン!?」
「オマエヤノセイデチュンチュンハネムエナイチュン!!??ダマエ!!!ダマエ!!!」
「イダイ!イダイ!ヂギギャァァ!!!」
野良生活が続くうちにストレスが限界に達し、自らの手で雛を折檻し、命を奪う成鳥も少なくない。

88名無しさん:2019/01/20(日) 11:10:14 ID:Hszij1Ow
【SCENE2 食料】
定住場所を得られた幸運な捨てチュンチュン達は、続いて食料の問題に突き当たる。
野生のチュンチュンは基本的に雑食だが、ペット用チュンチュンは専用の餌――チーズケーキやマカロンを模した、甘くて柔らかいもの――しか食べないことが普通である。少なくとも、捨てられるまではそのようなものしか食べたことがない。
言うまでもないことだが、こういったものは自然界には存在しない。
だが捨てられた当初はそのような非情な現実を知らないため、食べつけた餌を求めて徒労を重ねてしまう。
「チーユケーキモマカヨンモミツカヤナイ…オナカスイタチュン……」
「マーピヨ…グーピヨ……」
「ママチュンハガマンシテユチュン ピヨチュンモイイコダカヤガマンスユチュン」
結果、捨てられたばかりの野良チュンチュンは何も食べることができず、どんどん飢えてやせ細っていく。
「モウ…ゲンカイチュン…ナンデモイイカヤ………チュン…!?シヨクテプワプワナモノガアユチュン!!」
空腹の極限に達し、わずかな理性が吹き飛ぶ段階に至って、ようやく手近にあるものを無差別に貪り始める。
「ツメタクテチョットクサイケド、ヤワカクテオイシイチューーン!!」
夢中で啄んでいるものが、先に飢えて死んでいった雛の死体であることも少なくない。


一般的にチュンチュンは味が濃くて脂肪分の多いもの、自然由来のものよりも人間製の食べ物を好むのだが、これは野良チュンチュンにおいても同様である。ペット用チュンチュンが大概太っているのはこの嗜好に因るのだが、野良チュンチュンにとっては別の理由で、この性質が重要性を帯びてくる。
自然界のものと比べ人間の食べ物は栄養価が高く、過酷な野良暮らしをするにあたり、栄養を蓄えておくことは非常に有益である。
そのため、飲食店のゴミ箱のような、人間の食べ物が手に入る場所を見つけると、足繁くそこに通うようになる。
「ムッチュムッチュ!!オイシイチューーン!!ミンナイッパイタベテ、オオキクナユチューーン!!」
「クッチャクッチャ!!チンチーーン!!」
「ピッヨピッヨ!!」
日々飢えと戦っている野良チュンチュン達にとって、人間の食べ物は残飯であれ夢のようなご馳走である。

だが、このご馳走には見えない罠が張り巡らされている。
「ピ…ビ…ォォ…ビィゥォォッ!!」
「ママチ…ヂ…グユヂ…ヂゥゥゥッ!!!」
「ピヨチュンッ!?ヒナチュンッ!?ナニガアッタチュンッ!!……チュ…ゥゥゥ…ヴヴヴ…ヂュボゥァァッ!!!」
人間の食べ物には、チュンチュンにとっての猛毒――ニンニクが入っているおそれがあるのだ。
ニンニクそのものであれば嗅覚で察することができるのだが、調理されてしまうと(某デブラーメンのように)余程大量に使用されていない限り、口に入れて体に異変が起こるまで、気づくことができない。
詳しいメカニズムは不明だが、チュンチュンのニンニク致死量は成鳥でも1グラム未満と言われており、その毒性は加工調理しても失われない。口に入れて消化が始まった途端に死に至ってしまうのだ。

飲食店の裏で血を吐いて死んでいるチュンチュンがいるが、あれは店によって駆除されたのではなく、ニンニク入りの残飯を食べて自滅してしまったケースが殆どである。

89名無しさん:2019/01/20(日) 11:17:40 ID:Hszij1Ow
チュンチュンは1羽1000円ほどで買え、世間でも「手軽なペット」として認知されている。
しかし飼育の真の魅力は「手軽さ」などではなく、むしろその正反対――「面倒くささ」にあると言っても過言ではなかろう。
チュンチュンは概して我儘で、まともにペットとして飼育するためには、成長段階に応じて次々と新たな躾を講じなければならない。
このような傲慢な性根と向き合ったからこそ、ペットとして自分に従順になったチュンチュンを見るたびに、躾に成功したときの達成感が何度も蘇ってくるのだ。

初めてペットを飼う人間にはとても向かない、上級者向けの生き物である。

そして、ペットの飼育とは概して時間と費用が嵩むものだが、それはチュンチュンにも当然あてはまる。
ペットを飼ったことのある人間にとっては当たり前の負担なのだが、チュンチュンが初のペットであるという層にとっては、想定外の負担であった。
チュンチュンの場合、チュンチュン自体が非常に安価であるため、飼育の負担感が際立って感じられたともいえよう。

「1000円で購入したものに、どうして毎日1時間を費やさなければならないのか?」
「1000円で購入したものに、どうして毎月1万円を費やさなければならないのか?」
ペットを飼う覚悟もなく、ただ「手軽だからとりあえず」チュンチュンを購入してみた人間は、このような自問自答に苦しんだうえで、次々とチュンチュンを捨てていくこととなったのだ……

捨てチュンチュンは冬を越すことができない。
野生のチュンチュンのように冬に備えて脂肪を蓄えるわけでもないし、そもそも食糧不足で蓄えるだけの脂肪を得られないのだが……
野生のチュンチュンのように群れ(オトモチュン)がいないので、一か所に身を寄せ合って寒さを耐え凌ぐこともできない。

クリスマス、お正月、成人式。
人間たちの華々しい行事の裏で、野良チュンチュン達はひっそりと死んでいくのだ。(了)

90名無しさん:2019/01/20(日) 11:19:59 ID:Hszij1Ow
昔のパソコンのデータを漁っていたら、全盛期に書いて没にしたSSが出てきたので供養しておきます
連投すみません

91名無しさん:2019/01/22(火) 10:10:37 ID:eR6LSxXQ
乙でした。
チュン(・8・)フェスのおねだりしてくる糞鳥はホント腹立つ。定期的に読みたい作品。
チュン(・8・)チュンって養殖の手間とか考えるとやっぱり1000円くらいが妥当なのかな?
あんな糞に価値はないけどストレス解消の道具としては使い捨てでも買ってみたい値段。
勝手に増えてく野生のやつらは詰め合わせで安売りされてればいいか。

92名無しさん:2019/02/12(火) 22:40:00 ID:yHcuFtuo
湖北省さんのイラストに糞鳥が銃で撃たれまくっているイラストがあったけど……。
あの作品のタイトルってなんだっけ?
ピクシブで探してるんだけど見つからない……。

93名無しさん:2019/02/13(水) 15:35:26 ID:ALAMhcZI
>>75
最初のやつは読んだ覚えあるな
全盛期の安定した作風がまた読めたのは嬉しい

>>92
まめまきじゃない?
初期のやつ

94名無しさん:2019/02/14(木) 00:19:44 ID:tVyoO2Os
>>93
まめまきではなかったな。
最後は糞鳥が土の中に埋められて、ついでにタマチュンがピストルで破壊されるんだよ。
あの作品のタイトルが思い出せん。

95名無しさん:2019/02/14(木) 16:59:47 ID:avRZdqU.
追いかける

だっけ?
埋められて虫眼鏡で目を焼かれてたな。

96名無しさん:2019/02/14(木) 20:12:11 ID:JENOUpPU
>>95
それだね
湖北省さんの作品は一番新しいやつでPixivにあがってないやつなかった?
誰か持ってたらあげてほしい

97名無しさん:2019/02/18(月) 09:49:02 ID:G1DEtbMI
持ってなかった。
というかどんなのかも記憶にないな。


湖北省さんは転載禁止だから貼れる人は許可されてるあっちの板によろしく。

98名無しさん:2019/02/21(木) 22:41:13 ID:AY.7Lcac
>>95
ありがとう!
見つかったよ!

99名無しさん:2019/03/07(木) 18:40:13 ID:QWriPNkw
供給が枯渇してるんや…

100名無しさん:2019/03/12(火) 11:38:16 ID:w9/2/yeA
チュン(・8・)チュンってあんな簡単なデザインなのにぶちのめしたくなるような絵を描けない
職人ってすげえんだな

101名無しさん:2019/05/07(火) 23:35:07 ID:wm5sYW6Y
https://light.dotup.org/uploda/light.dotup.org588797.png

102名無しさん:2019/05/24(金) 11:19:40 ID:n.C2hXgs
>>101
やっぱり糞鳥は惨めな姿が似合うよね

103名無しさん:2019/06/11(火) 23:37:14 ID:tO0j3SIc
糞さを描きたかった
https://light.dotup.org/uploda/light.dotup.org594618.png
https://light.dotup.org/uploda/light.dotup.org594620.png
https://light.dotup.org/uploda/light.dotup.org594621.png
https://light.dotup.org/uploda/light.dotup.org594622.png
https://light.dotup.org/uploda/light.dotup.org594623.png
https://light.dotup.org/uploda/light.dotup.org594624.png
https://light.dotup.org/uploda/light.dotup.org594625.png

104名無しさん:2019/09/08(日) 14:47:32 ID:XvtFl07w
針で目を刺すので苦手な人は注意

https://light.dotup.org/uploda/light.dotup.org610502.png
https://light.dotup.org/uploda/light.dotup.org610503.png
https://light.dotup.org/uploda/light.dotup.org610504.png
https://light.dotup.org/uploda/light.dotup.org610505.png

105名無しさん:2019/09/10(火) 00:25:47 ID:elL5mc7s
>>104
乙!

106名無しさん:2020/02/05(水) 10:12:28 ID:5XQNtCtQ
糞鳥潰したい

107名無しさん:2020/04/19(日) 23:21:10 ID:FBF9K27w
チュン(・8・)チュンは猿に食べられました

108名無しさん:2020/07/04(土) 15:59:51 ID:BpaUgvhY
チュン(・8・)チュンは鳥に食べられました

109名無しさん:2020/07/18(土) 23:51:09 ID:N.GLwFSo
イヤチュン
タベヤエテナイチュン!

110名無しさん:2020/07/26(日) 09:04:57 ID:n5XAhsyU
コヨサエチャッタ...チュン.....タイセチュナ... ピヨチュン..コヨサエチャッタチュン.......
チュンチュンモ..モウ...アユケナイチュン....チュンチュン...ムシ..イカチュン?.....
チュンチュン....ノ... チュンセイ... .ウバワエテ....バカリチュン...チュン..チュン...

111名無しさん:2020/10/26(月) 20:11:46 ID:lTWLYuNY
ヂュン!?
イタチュン…チュンチュンノポンチュンイタイチュン……
ササッタチュン…ヌカナイトダメチュン…チュググ……
チカラ……ハイヤナイ……チュン…
チュンチュン……カエヤナイト……イケヤイ…チュン…
ヒナチュン……マッテ……ユ……チュン……
メガカスム……チュン……ヒナチュン………… 
…ハノケ…チェン………………

112名無しさん:2020/12/22(火) 22:19:17 ID:GNwm52qQ
チュン

113名無しさん:2021/03/23(火) 08:40:06 ID:MoMAI8vA
チュンチュンぶっ潰す

114名無しさん:2021/10/29(金) 23:08:47 ID:PrNDirTY
イジメナイデ・・・

115名無しさん:2022/02/18(金) 19:30:31 ID:tjf7eXIk
PC整理したら出てきたので供養

「スピー…プワー…」
穏やかな春の陽気。心地の良い風と木々の間から差し込む木漏れ日の下、一匹のチュンチュンが気持ちよさそうに寝息を立てている。
ほの印の練習着やスカートをたっぷりと敷き詰めたふかふかの寝床に愛用のワンヤフユヤッチュン。
手羽にも下着を抱え、そのまるまるとした胴を折り曲げて幸せそうに、一体どんな夢を見ているのやら。
非常に個人的なことになるが、自分はこの状態のチュンチュンをさらに折り曲げて、そのまま背骨をへし折りたい衝動を覚える。
――というわけで、実際にそうしてみよう。
自らに迫る死の影に気付かず眠りこけているチュンチュンの背後から、大きな黒い塊が音もなく接近する。
その塊は阿保面を晒しながら涎を垂らすチュンチュンを見下ろすと、静かにその頭部に手をかけた。
「チュン?」
執拗に自身の体を弄られる感触にさしものトンマ鳥も目を覚ました。
「ダレチュン!? オンナノコノカヤダニキヤスクサワユナチュン! チュンチュンノカアイイカヤダハハノケチュンダケノモノチュン!!」

「チュン…? オトモチュン?」
チュンチュンの前に立ちはだかっていたのは、自分と同じようなずんぐりとした体型に短い手羽、灰色の毛に覆われた一体の同族だった。
ただ、その瞳だけはまるでぬいぐるみに縫い付けられたプラスチックのように無機質で、こちらをじいっと見つめている。
「オトモチュン…ドウシタチュン?」
底抜けの鈍チュンでも何か得体のしれない雰囲気を感じ取って、不安げに後ずさる。
「……」
暫時の沈黙と緊張、その後にとうとう“お友チュン”がその嘴を開く。
ゴオオオオオッ!!!!
「ビィ!?」
そこから飛び出したのは言葉ではなくナパーム火炎の奔流だった。

116名無しさん:2022/02/18(金) 19:34:05 ID:tjf7eXIk
「ピィィィィィィ!!! チュンチュンノカアイイリボンガァァ!! トサカガァ!! モエテユ!!!モエテユヂュウウン!!! アヂュウウウウウウウウウウッ!!!!」
パニックを起こし普段の鈍重さからは想像できない勢いで出鱈目に右往左往するファイヤーヘッドチュンチュンに、
“お友チュン”は容易く追いついてその燃え盛るサイドテールを乱暴に引っ掴んだ。
途端、ブチブチと音を立ててそれは引き千切れてしまう。燃えているのもあるが、“お友チュン”の力が強すぎるせいでもある。
「ダレカァァァァ!!! チュンチュンヲタスケテェェェェ!!!!!」
当の本人はそんなこと気にする余裕もなく、必死で助けを求めている。よし、望みに応えてやれ。
焼け野原になりつつあるチュンチュンの頭皮をむんずと掴むと、“お友チュン”は水場を探して移動を開始した。
「チュグッ!! イダヂュン!! モットヤサシク…ブビヤァァッ!!!」
嗚呼、美しきかなチュンチュン同士の助け愛。一刻も早い消火のため、“お友チュン”はがっちり固定したチュンチュンを引き摺りながら、
障害物を無視して一直線に森を駆けた。



「ヂュギ…ヒグッ…ヂュゲェエ…」
水辺に到着する頃には火はほとんど鎮火していた。ずっと地面を引き摺りどおしだったことで半身への延焼も防げた。
代わりにあちこち小石がめり込んで毛は摩擦で消失して土だらけの肌は薄汚い里芋みたいだけど命あっての物種だから仕方ないよね。
「グピュ…! ア…アチュイ…ノドガ…ノドカワイタチュ……オミヂュヲ…」
ひん曲がって歪んだ嘴から泥を吐き出し、チュンチュンが苦しそうに哀願した。
「オミヂュ…ノマセテ…ヂュヴ!!?」
うん、たっぷり飲ませてあげなさい。
「ヂュヴヴヴヴヴヴヴヴ……ゲホグッポ!!! ヤベッ…グヴヴヴヴヴヴヴヴヴ…!!!」
友達思いの“お友チュン”はチュンチュンの気持ちを汲み取ってその頭を何度も水面に突っ込み、
その度もはや自力で頭を上下することすらおぼつかない仲間の身を労わって頭部を掴みあげると、また水の中に戻してあげるのを繰り返した。
「ゲボッ…!!! モウヤベデ…!! チュンチュンノダイシュキナ オウタヲウダウガラッ…オネガァイ…」
「ピュ…ピュア〜…ラビュ〜」
その時、“お友チュン”の無機質な瞳が一瞬煌めいた。
「ヂュギャア!!」
突如として“お友チュン”は全体重をかけて背後からチュンチュンの下腹部に圧し掛かった。バキバキと色々なものが押し潰されて砕ける音が響く。
親鳥だったのか、その下腹部から溢れ出したどろどろとした赤黒い流体に灰色の破片が混じっていた。
「ヤメッ…イダギア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛!!!!!!!!」
耳障りな雑音を垂れ流すその嘴を上下から無理やりこじ開ける様に引っ掴み、釣られてチュンチュンの頭部だけが持ち上がって
さながらキャメルクラッチをかけられているような体勢となった。
「ゴレイジョウア゛ガナイッ!!!! サケヂュヴヴヴヴヴヴ!!!!!」
皮肉にも、“お友チュン”が嘴を開こうとするほどその絶叫は甲高くノイジーな音階を駆けあがっていく。だがほどなくしてそれも限界を迎えた。

117名無しさん:2022/02/18(金) 19:38:55 ID:tjf7eXIk
「ヂギエエエエエエエエエエエエエエエッ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!!!!」
うおっ、嘴ごと顎が裂けた。後はもはや言語化不可能な金切り声をあげるだけとなったそいつに、しかし“お友チュン”は追撃の手を緩めなかった。
ベリベリベリ!!!! バキバキッ!! バキンッ!!
おぞましい断末魔を上げながら、尚も強烈な力で裂けた上嘴を引っ張られ、フードを脱ぐようにチュンチュンの顔面の皮がずるんと捲れた。
よくよく見れば下半身を固定されたまま同時に頭部を限界以上に持ち上げられたせいか、背骨が折れて体外に飛び出していた。
思いがけず、当初のチュンチュンを折り畳むという目的が達成されたことになる。向きは逆だが。
それでもまだ“お友チュン”は溜飲を下げていないらしい。
思いつく限りの生き地獄を味わされ、既に三途の川の深瀬に両足を突っ込んでいるチュンチュンの頭部をガッチリとホールドすると、
ヘッドロックでもかけるのかなというこちらの予想はあっさり裏切られた。
ギギギギ…ミシミシッ!!ベキッ!!
ほとんどむき出しとなったその頭蓋を、“お友チュン”は万力のように締め上げて固定しながら同時にねじり始めたのだ。
「@,-%#:!!!!!」
恐らく、半分まで捩じったところでそのチュンチュンは血反吐を吐いてこと切れたことだろう。
けれども“お友チュン”はそのまま頭蓋を力ずくで一回転させ脊椎をねじ切ってしまった。
眼球や脳が収まったままの頭部が脱落してごろりと転がり、残った首なしの胴体から“お友チュン”はようやっと体を除けると、
そのまま俯いて動かなくなってしまった。
・・・。
それまで何をしても無感動、ただただ機械的にチュンチュンを痛めつけていた“お友チュン”の挙動に、チュンチュンのオウタを聞いてからは
明らかな殺意、怒りの炎が宿ったように思えた。だがこれは――
結論を出すにはまだまだデータが不足している。やれやれ、森まであいつを回収しに行かねば。

118名無しさん:2022/02/18(金) 19:42:44 ID:tjf7eXIk




真っ暗な部屋の中心、四方をロープで覆われたリングを、天井の小さなライトだけが照らしていた。
「ホントウニ タマチュンカエシテクエユチュン?」
青コーナーで待機するチュンチュンがちらりとリングの外に目をやった。
そこには自らの命と同じくらいに大切なタマチュンが、勝者に授けられるトロフィーの如く専用のカップに収まって台に並べられている。
約束しよう。そのために、君は今から命と卵をかけてお友チュンと戦ってもらう。どちらが勝っても恨みっこなしだ。
「ワカッタチュン…ヤッテヤユチュン」
ぶるっと武者震いをして、覚悟を決めたチュンチュンが立ち上がる。こうでなくては。
よくチュンチュンは自然界一臆病で脆弱な生き物と言われる。
確かにその通りかもしれない。しかし自分はチュンチュンに様々な可能性を見出したい。
食物連鎖のピラミッドの最底辺として、ただただ憐れに踏み躙られて虐げられるだけの姿は見飽きた。
もっと違う姿も見てみたい。そう例えば――
お友チュンにカナディアン・バックブリーカーを仕掛ける姿とか。

119名無しさん:2022/02/18(金) 19:49:57 ID:tjf7eXIk
「ヂュブッ!!!!!!!」
脳天からリングの固い床に叩きつけられ、挑戦者のチュンチュンは血反吐を吹いて絶命した。
そいつにブレーンバスターをかました主――常勝無敗、王者の“お友チュン”は赤コーナーに仁王立ちして、そのプラスチックの様に無機質な瞳で灰色の遺骸を見下ろした。
「ヂュッ…アイチュホンキデオトモチュンヲコヨシチャッタチュン…」
「アンヤノガアイテデカテユワケナイチュン…」
「デモ アイチュニカタニト チュンチュンタチノタマチュンカエッテコナイチュン…」
リングの脇で控えていた次なるチャレンジャーたちは、自分とさほど変わらぬ背丈の“お友チュン”がまるで熊か何かの類に思えただろう。
タマチュンを人質に取られているとはいえ、臆病な本性が発露して今にも逃げ出してしまいそうな風でもある。
よし、ハンデをあげよう。王者一体に対して挑戦者五匹。まとめてかかっていいぞ。
「チュン…ソエナヤ」
「チュンチュンタチガチカヤヲアワセエバ アイツヲタオセユチュン」
「ミンナデガンバユチュン…イクチュン!! プワプワオ〜!!」
試合開始のゴングが鳴る。チュンチュンたちは王者“お友チュン”を取り囲み、四方から一斉に突撃した。
「クヤエ!!」「チュン!チュンチュンチュン!!」「ビィ!!」
あるものは手羽で、あるものはその足の爪で、あるものは嘴で健気な連続攻撃をくり出すも、王者にさしたる動揺は見られない。
「ヂュッ?」
王者はまず手始めに正面のチュンチュンを引き寄せホールドすると、ベアハッグの要領で思い切り締め上げた。
「ヂュギギイイイイイイイ!!!!! ハヤセッ…!!!」
「オトモチュンヲハナスチュン!!」「コイチュ…!!!」「チュンチュン!!」
周囲の雑音など無視。カスが効かねえんだよとでも言わんばかりに王者は目の前の抱き枕チュンを締め続け、しまいにそいつの体がくの字に折れ曲がった。
「ピギェェェェェ!!!!!」
嘴から泡を、尻穴から血便を吹き出して、最初のチュンチュンは絶命した。
「オトモチューン!!」
絶叫したチュンチュンを、次はお前だと言わんばかりに捕捉した王者が米俵を担ぎ上げる様にリフトアップし、ゆさゆさと揺さぶり始める。
「チュブッオェ…! キモチワユイチュン!! イマスグヤメチュン…!!」
「イダッ…セナチュンイタイ!! ホネガオエチャウチュウウン!! オネガイヤメテェ!!」
「オトモチュンヲオヨスチュン!」
雑魚鳥の懇願や抵抗など王者は意に介さぬ。チュンチュン神輿は激しく上下に揺さぶられ、その度上下の口から吐瀉物と糞便が漏れ出てびちゃびちゃとリングに降り注いだ。
「ヤンヤン!! キタヤイチュン!!」「チュンチュンノカアイイカヤダガヨゴレチュン!!」「クチャイチュウウン!!」
振り撒かれた汚物を浴びて周囲の三匹が嫌がりながら離れていく始末である。
「マッテ…オトモチュ…タシュケ…ゲボッ!!」
担ぎ上げられたチュンチュンは既に虫の息。でもまだチャンスはある。素手だけで戦うのがプロレスの醍醐味ではない。
「コエハ…」
リングの隅に一時退却した三匹は気付いた。そこにある長机の上に針金の埋め込まれた棒きれや金属製の椅子といった武器が並べられていることに。

120名無しさん:2022/02/18(金) 19:51:47 ID:tjf7eXIk
「コエヲツカッテ オトモチュンタスケユチュン!!」
思い思いの凶器を手羽に取り、再びいくらかの闘志を取り戻した臆病鳥たち。
「オ、オモイチュン…」
おや、パイプ椅子を持った一匹がふらふらと千鳥足だ。そういえばこいつらはタマチュンより重いものを持ったことがないと聞くが。
やはりというか、そいつは椅子の重みを支えきれず、その場でひっくり返ってしまった。それどころか体に覆いかぶさった椅子を自力で退けることが出来ずその場でもがいている。
「ウゴケヤイチュン!! オトモチュンタシュケテホシイチュン!!」
「オマエハアトチュン! マズハアッチノオモチュンヲタスケユチュン!!」「ソウチュン!!」
賢明な判断だ。そんな二匹の背に「ソエヨリコッチヲタスケチュン!! ハヤクスユチュン! チュンチュンヲミステユノカチュン!?!」などと罵声を浴びせる自己中鳥の浅ましさよ。
こっちも決めた。まずはあいつから仕置きしてやろう。
「オ…オヨシテ……モウ、ユサブヤナイデ……オェェエッ」
瀕死のチュンチュンを担いだまま、悠然と王者はリングを歩いていく。
「クヤエ!!」「チューン!!」
左右で針金バットを振り回す二匹は相変わらず眼中になく、
「ク、クユナ!! クユナチュン!! オトモチュンハヤクコイチュヤッチュケユチュン!!」
椅子の下でじたばたもがく薄情鳥のもとへたどり着くと、その上に担いだチュンチュンを振りかぶって勢いつけて叩き落とす!
「ギェブヂュッ!!!」「ッポァグオーッ!!」
これぞサンダーファイヤーパワーボム。パイプ椅子に後頭部と背中から叩きつけられたチュンチュンの柔らかな体は中ほどでぱっきりと折れ、L字の形を作ったまま動かなくなった。これが見たかったんだ。
一方その下で、固い椅子とお友チュンの体重で押しつぶされたチュンチュンも、嘴から逆流した臓腑を吐き出し胴をVの字に引き攣らせながらこと切れた。

121名無しさん:2022/02/18(金) 19:53:53 ID:tjf7eXIk
「マタオトモチュンガ…」
「ドウシテコッチノコウゲキガキカナイチュン…?」
疲労と絶望の中、ようやく鈍いこいつらも訝しがり始めた。絶対王者にはいかなる攻撃も通用しない。針金バットがその身を引き裂いても、顔色一つ変えることはない。
こいつはそういう風に『作られている』
さて、そろそろ種明かしをしてやろうか。プロレスも飽きてきたことだし。

ゴオオオオオオオオオオオオオオオー
「チュン!?」
「ションナ…ナンデ!?」
「アイチュオソラヲトンデユチュン!!」
王者“お友チュン”が直立不動の姿勢で宙に浮いていた。空を飛べないはずの自分たち――しかし同じ姿をした同族は、
まるで二匹を嘲笑うかのように、はるか頭上から感情のない瞳で喚く自分たちを見下ろしている。
「オイテコイチュン!! ヒキョウチュン!!」
「ビィ!! ナンデオマエトベユンダチュン!! チュンチュンダッテ…ビィィィ!!」
地上では二匹が地団太踏んで悔しがっている。手羽を振り乱してジャンプし、その度自分は飛べないことを嫌でも自覚させられてはビィビィ喚くことの繰り返し。
「ズユイチュン!! ナンデオマエバッカリ!! ビィイイイイイエエエエエエエ〜〜エァッ!!?」
二匹のうち、特に青筋立てて怒り狂っていたチュンチュンが、突然泡を吹いて昏倒した。
「シッカリスユチュン!」とお友チュンが揺さぶって呼びかけても、もう一言も応えようとはしなかった。
これが憤死というやつか。飛べないのがよほどコンプレックスだったとみえる。
そんな愚かな身の程知らずを尻目に、王者は悠々地に降り立つ。
残された最後の一匹は、その姿を見て涙目で怯え――
「アエ…? アノヒカッテルノハナニチュン…?」
そのチュンチュンは気付いたようだ。先程の針金バット攻撃で千切れた王者の灰色の毛の下から、ぴかぴかと光を反射する銀の地肌がのぞいていることに。
そう、こいつの正体は――
パァァァァァァァァァァァ
「ウッ…! マブシイチュン…」
一瞬で王者“お友チュン”を覆っていた体毛が発火して燃焼し、その下に隠れていた真のボディが露わとなる。
「コ…コイチュ! オトモチュンナンカヤナイチュン!!」
いや、形だけはチュンチュンだ。しかし血の通った生物ではない。こいつはロボットだ。名付けてメカチュンチュン。
ビィィィー!!
メカチュンの瞳が発光し、そこに初めて光らしいものが宿った。
「ギェアアアアッ!!」
次の瞬間にはそこから放たれたビーム光線が最後のチュンチュンの胴を射抜き、内臓が燃えるような激痛を感じながらチュンチュンは絶命した。

122名無しさん:2022/02/18(金) 19:58:35 ID:tjf7eXIk
ある日、ふとジャーマンスープレスで脳天から地面に叩きつけられるチュンチュンの姿を見たいと思った。
鯖折りをかけられ、文字通り背骨をへし折られ苦しみ悶えて絶命するチュンチュンが見たいと考えた。
人間がチュンチュンを殺すのは容易い。大の大人が本気で殴れば、一撃で致命傷を負わせることも難しくないほどに脆弱な生き物だ。
だから古来より人々はチュンチュンを出来るだけ長く『痛ぶる』方法を思案してきた。そのための様々な器具も発明された。
だが人間がチュンチュンの目線になってこいつらを痛めつけることは難しい。そもそもの体格からして違い過ぎる。常に圧倒的な力でもって、上から見下ろすようなやり方ばかりになってしまう。
無論それも悪くないが、たまには気分転換するのもいい。一番理想的なのは自分たちがチュンチュンのサイズになって直接殴りにいくことだが、そんなことは現実問題不可能だ。
そこでこいつを作った。きっかけは今日のように、胴に小型のカメラを付けた野生のチュンチュンたちをリングで戦わせていた時のことだ。
その頃はチュンチュン目線でのお仕置き、それはチュンチュン同士の戦いによって叶えられるのではないかと考えていた。
しかしこいつらの戦いは見ていてひどく単調で退屈だ。攻撃手段は貧弱な手羽と、丸っこい嘴と、今にも折れそうな細足の爪の三つだけ。
元来臆病すぎて闘争本能の欠片も持ち合わせていないこいつらを、様々な手段を駆使して殺し合わせることに成功しても、
その試合内容はひどく地味で精彩さと多彩さ、一言でいえば面白みに欠けていた。
メカチュンチュンはチュンチュンと同じ姿を持ちながらも、プログラムされた多様な格闘バリエーションで、チュンチュンたちに派手な“死”をもたらすことが出来る。
もちろん限界はある。チュンチュンの骨格構造をベースにしている以上、やりたくても出来ない動きの方が多い。(投げ技中心なのもそのせいだ)
それでもチュンチュンの見た目に拘ったのには理由がある。
これまでチュンチュンを殺すのはいつだって他の生物だった。しかしこいつは自分と同じ姿をしながら、桁違いの性能でもって自らに死をもたらすパニッシャーだ。
訳もなくお友チュンに殺されるという恐怖と絶望、対照的に浮き彫りになる自身の余りの無力感。
先程空を飛ぶメカチュンを見て悔しがるチュンチュンの姿を見てこの発想は成功だったと確信した。

チュンチュンVSメカチュンチュン (了)

123名無しさん:2022/02/18(金) 20:12:38 ID:tjf7eXIk
恐らくこの後もプロレスとチュンチュン目線でのおしおきをテーマに続くはずでしたが
これで終わりでもキリがいいのでご容赦を

それと湖北省氏の最後の作品を保存している方はいらっしゃいませんか?
https://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/anime/10536/1499401457/218-219
↑にあがっていたPixivにも無い作品です


新着レスの表示


名前: E-mail(省略可)

※書き込む際の注意事項はこちら

※画像アップローダーはこちら

(画像を表示できるのは「画像リンクのサムネイル表示」がオンの掲示板に限ります)

掲示板管理者へ連絡 無料レンタル掲示板