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チュン(・8・)チュン にお仕置きするスレ

1 名無しさん :2017/09/26(火) 22:29:07 ID:y93/TcRY
糞鳥ことチュン(・8・)チュンたちにお仕置き(虐待)するスレです

AA版(・8・)チュン成長図


  iミi></二二)
  ´// リi__/リヽ チュンチュン     ,、 ___
  ノ |i   ・8・ i         i><iij_ijヽ_) 
 ( i  _  _ .i    ← .   i  ・8・ i チンチン  ←   メミ
  くi   ノ ゝ .|          ミ フ " iフ         ( ・8・) ピヨピヨ
  ヽ      ノ         丶 " ""ノ          ミ,,"""彡
    ""∪∪"            "しJ           "o-o"

チュン(・8・)チュン      ヒナ(・8・)チュン     ピヨ(・8・)チュン

63 名無しさん :2018/10/10(水) 08:01:43 ID:b9iIP1vo
>>60
2枚目ホントかわいい


ただメンドクサイやつがいるな
素直に楽しめないなら来ないで欲しい


偉そうに言ってるけど言われた方は相当嫌な気分になってると思うよ

お前は「布団が吹っ飛んだ」に
「風で飛んだか超自然現象で飛んだかわかりませんね」と言ってるレベル
もしかして絵師潰そうとしてる?

64 名無しさん :2018/10/16(火) 15:27:08 ID:MsrTkzVA
ハヨウィンハヨウィン

65 名無しさん :2018/10/26(金) 10:58:16 ID:ZIAYU.Xs
チュン(・8・)チュンモオカシホシイチュン
サッサトヨコスチュン!

66 名無しさん :2018/11/04(日) 10:24:06 ID:lXBQ7sxA
>>65
このような無礼なおねだりにはニンニクを与えましょう。逃げるチュン(・8・)チュンたちをニンニクの匂いをさせながら追い回して、逃げ惑う様子を観賞するのも一興かと。

67 名無しさん :2018/11/05(月) 23:37:32 ID:g1zliHGM
以前、他の人が書いたものですが

  ――白いチュンチュン――改変  

私は市街地からそう遠くない郊外の里山にチュンチュンの観察に来ていた。

「困ったな・・・」

しかし逃げ惑うチュンチュンをつい追いかけ過ぎてしまい道に迷ってしまっていた。
日が沈み、周りは闇に包まれていく。
その時、私は不思議なものを見た。


目の前に白いチュンチュンがいた。
普通であれば白いのはピヨチュンだ、しかしこのチュンチュンは成鳥なのだ。
興味を持った私は声をかけた。

しかし聞こえていないのだろうか、見向きもしない。
「おいしいマカロンがあるんだ、こっちへおいでよ。」
チュンチュン用のマカロンを取り出し声をかけるがこれもダメ。

なぜだ、あいつらがマカロンという言葉に反応しないはずがない。
「マカヨンホシイチューン!」
そうだろう、別のチュンチュンが走ってきた。
薄汚い色をしたいつものチュンチュンだ。
このようにあの白いチュンチュンにも聞こえていたはずなのに。
「マーカヨン!マーカヨン!ホシイチューン!」
足元で汚いゴミが喚いている。
私はチュンチュンを転ばせて下半身を踏みつぶした。
「チュギャア!?」
ピクピクと痙攣し何とか逃げようと地面をつかんでいる。
「ヤダ、イタイ、、、タスケチュン!」
その声が聞こえたのか白いチュンチュンが振り向いた。

白いチュンチュンは悲しい顔をするとまた振り向き歩き出した。

興味を持った私はカメラを回しながらこの白いチュンチュンを追いかけることにした。

草むらを歩き続けると前方の草が揺れているのに気付いた。

蛇だ!

出てきた蛇は白いチュンチュンの横を通り抜ける。
白いチュンチュンも逃げる気配はない。
なぜだ?

「ピィッ!!ヘビチュン!!」
声の先には普通のチュンチュンがいた。タマチュンを抱えた親鳥だ。
その声を聞いた蛇は親鳥のもとへと向かっていく。

「ニゲユチュン!」
当然逃げられるわけもなく親鳥は蛇につかまってしまった。
「チュグググググ!!」
チュンチュンの体を締め付け弱らせていく。
ふと、落ちていたタマチュンに気が付いた。
蛇は口を大きく開けタマチュンを飲み込もうとする。
「ヤンヤン!ソエハチュンチュンノハジメテノタマチュンチュン!」
叫びも虚しくタマチュンは飲み込まれていった。
「ソンナ、、、タマチューン!」
しかしこの糞鳥は状況をわかっていないのだろう。
次は自分だというのに。
「ヤメチュン、タマチュンタベテポンチュンイッパイチュン?
タベスギハヨクナイチュン、ミノガシテチュン、オネガァイ。」
命乞いも虚しく頭から飲み込まれていく。
飲み込まれたチュンチュンはしばらく抵抗していたようだが
消化が始まったのだろう次第に動かなくなっていった。

気が付くと白いチュンチュンがまた悲しい顔で私を見ていた。

歩き始めた白いチュンチュンを私はまた追いかける。

しばらくすると小川についた。

なぜだ。
白いチュンチュンは平然と小川を渡る。
まったく流されもせず、濡れもしない。
何かがおかしい。

「ママチン!タスケチーン!!」
上流の方でヒナチュンが流されそうになっていた。
岩に生えている草を必死に掴んで流されまいとしている。
岩の上では親鳥が何とか草ごと引っ張り上げようとしていた。
「チュア!」
しかし足を滑らせ小川に落ちてしまう。
「ナ、、、ナガサエユチュン!ヒナチュンタスケチュン!!」
必死の思いで親鳥はヒナチュンにしがみつく。
「マ、、マ?」
ヒナチュンは自分の体重だけで限界だったのだ。
こんなデブ鳥を引っ張る力もなく二匹仲良く流されていった。
「チュボボ!ナンデハナスチュン!」

間抜けな親子愛に微笑む私を白いチュンチュンは悲しい顔で見ていた。
ひょっとして助けてほしかったのだろうか。

68 名無しさん :2018/11/05(月) 23:38:38 ID:g1zliHGM
また歩き出すと今度は崖についた。
白いチュンチュンは崖の向こう側へと歩いていく。
道などない。
体重が軽い子供のうちならまだしもチュンチュンは基本的に空を飛べない。
さっきの小川で感じた違和感は
流されず濡れもせず以前に水が白いチュンチュンに当たっていないことだと気づいた。
つまりこの白いチュンチュンはこの世のものではないのだ。

どこからともなく間抜けな歌が聞こえた
―ツバサーデー ト・ピュ
ピヨチュンたちがお空を飛ぶ練習をしている。
親の目を盗んで家から出てきたのだろうか。
羽の大きな個体なら可能性はあっただろうが
みんな風に煽られ崖から落ちていく。
「ピニャァァァァ!!」
「マーピヨ!マーピヨ!」
崖の途中にしがみついたピヨチュンたちが助けを求めている。
私は小石を集めてピヨチュンを狙い転がした。

「ピヤァッ!!」
石に当たったピヨチュンは下へと落ちていく。
ピヨチュンは軽いため死ぬことはないだろうがもう上がっては来られないだろう。
「タスケピヨ!マーピヨ!」
さあこいつで最後だ。
最後のピヨチュンめがけて石を転がした。
「ピュブッ!!」
ああ運が悪かった。
このピヨチュンは岩の出っ張りに乗っかっていたため石に潰されて死んでしまった。
岩には血まみれの肉の塊がこびりついている。

崖の向こうでやはり白いチュンチュンが悲しい顔をしていた。
崖の向こうへ行くには、、、
見回すと遠くに橋が見えた。
これで帰れる可能性もある、だが私は橋を渡ると白いチュンチュンのもとへと走った。
しかし、白いチュンチュンの姿は消えていた。
逃げられた?そう思ったがよく見るとうっすらと光が道のように続いていた。

光の道を辿ると大きな樹の下に佇む白いチュンチュンを見つけた。
白いチュンチュンは木の下に倒れた仲間を見ている。
「これは、君の、、、!?」
親?友達?そう思って顔を覗き込んだ私は気づいてしまった。
親でも友達でもないここに倒れているチュンチュンは白いチュンチュンなのだ。
死体の周りにはきれいな花や木の実がたくさん置いてある。
ここでようやく白いチュンチュンが口を開いた。
「チュンチュンハカミサマトヤクソクシタチュン、ココヘニンゲンサンヲツエテクユコトガデキエバ
オネガァイヲキイテクエユト」
白いチュンチュンのお願いとは?

「チンチン」
草むらから雛が出てきた。
花や木の実を持っている。
「ヒナチュン、、、ヒナチュゥゥゥン!!」
白いチュンチュンは泣き出した。
「ヒナチュンヲモウイチドダッコシタイチュン
ケヅクヨイモシテアゲタイチュン
オウタモキカセテアゲタイチュン!!ダカヤダカヤ!」

「ニンゲンサンソエハヒナチンノママチン」
そうか、これが白いチュンチュンの。
「ヒナチンハカミサマトヤクソクシタチン
セイイッパイママチンノオセワヲスエバママチンハメヲサマスチン」

神様とはいったい何なのだろうか。
しかし私はこの面白い状況を見過ごすわけにはいかない。
まずは親鳥の死体を踏みつぶす。
花も木の実も混ざってグシャグシャだ。

「チィィィン!!」
これでもうママチンは二度と目を覚まさない。
悲しみにヒナチュンは泣き叫ぶ。
「エグッ、、、ママ、、、ドウシテ、、」

ヒナチュンをつかみ上げ親鳥の死体に乗せる。

「ほら、これで一緒だよ。」
踏みつけゆっくりと体重を乗せる。

「ヤメユチュン!!ヒナチュンシンジャウチュン!!」
白いチュンチュンが叫ぶが何もできはしない。
「ヂィィ、ヂュブブァ」
何かつぶれたような感じがした。
足をどかすと無残な姿に変わり果てたヒナチュンの姿があった。

「ヒナ、、、ヒナ、、チュ、、、グ、、エェェ」
白いチュンチュンは泣いている。
だが願いは叶えてあげよう。

ヒナチュンの死体から光が出てきた。
そう、ヒナチュンも幽霊になったのだ。

「ママチン?」
「ア、、、アアアア、ヒナチュン」
抱き合う親子
たまにはこういう終わり方も悪くないかな。

「サアヒナチュン、テンゴクデイッショニクヤスチュン」
「ママチントマタイッショチン」

チュンチュンたちの足元が光る
お迎えの時間だろうか
光はだんだんと赤くなり
地面が沸騰し始める。

「エ?ナニチュン?アツイチュン」
地面が割れ舞い上がった炎がチュンチュンたちを包む。
「ママチン、アツッ!タスケチン!」
「ヒナチュン!アツイチュン!タスチュン!!」
「ママ!ギャ!ヂュバアギャァア!!」
苦しそうな悲鳴を上げて二匹は地面に飲み込まれていった。
やはりチュンチュンは害鳥なのだろう。
死んで行着く先は地獄しかないのか。

こうして不思議な体験をした私はその後、無事家に帰ることができたのだった。
ビデオカメラには白いチュンチュンはうっすらとしか映っていなかったが
十分に価値のある映像を撮影できた。

69 名無しさん :2018/11/17(土) 15:41:40 ID:???
>>67-68
いいね
元のやつより描写が丁寧で好みだった
SSもまた新作書かれてほしいわ

70 名無しさん :2018/11/21(水) 09:33:21 ID:imdU7VBE
>>67-68

糞鳥はやっぱり地獄に送らないとね!
奴等にハッピーエンドなぞくれてやるものか!

71 名無しさん :2018/11/26(月) 23:13:25 ID:51bowBbQ
また改変です。
新作はちょっとアイデアが浮かびません・・・

肉屋の前に一匹のチュンチュンが佇んでいる。
額と頬に傷があり、薄汚れたなりをしている。

胸には四つ折りにされた千円札を抱えている。
他の人から見れば、お使いを頼まれたチュンチュンに見えるだろうか。
はたまた食糧難の最中に偶然拾ったお金で買い物に来たとでも思うのだろうか。
私はこのチュンチュンを知っている。

チュンチュンはじっとチュンチュン肉を見ている。
チュンチュンの肉は肉の中でも群を抜いて安い。
貧弱なため加工もしやすく
ミナリンス菌に対する対策もできたため
主にペットの餌としてではあるが流通しているのだ。

並べられた肉を左右行ったり来たりしつつ確認している。
しばらくウロチョロした後、
チュンチュンは店員に千円札を差し出し
「コノオニクト、コノオニククダサイチュン」と言った。

イラついたのか近くにいた客がチュンチュンを蹴り飛ばす。
「共食いか?やっぱりてめえらは糞鳥だな!!」
「チュギャア!?」
チュンチュンは飛ばされて壁に激突した
「ヂュググ、、、」
うめき声を上げてプルプルしている。
普通ならナニヲスユチュン!とか言って怒るのだが
このチュンチュンはすべてをあきらめたかのような死んだ目をしている。
痛がりながらも起き上がると足を引きずりながらレジ待ちの列一番後ろに並んだ。
自分の番が回ってくると再び同じ肉を注文した。
店員は笑顔で二つの肉を包みチュンチュンに渡した。
チュンチュンはお釣りをもらえなかった。
言ったところでまた暴行を受けるだけだし
チュンチュンはこのお肉を手に入れることの方が大事だったのだ。
チュンチュンはただ頭を下げ店を出た。

肉の包みを抱え、人間や他の動物に見つからないように歩いていく。
チュンチュンが向かった先は公園だった。

夕暮れ時、遊んでいた子供たちの姿はない。
ここで安全と判断したのだろうか
チュンチュンは包みを開けた。
肉を念入りに確認するとチュンチュンはゆっくりうなずいた。

ポタ、、、ポタ、、、
肉の上にしずくが落ちた。
もちろんよだれではなかった。

「チュグ、、チュウ、、、ヂュウゥゥゥゥン!」
チュンチュンの泣き声が響いた。
この二つの肉はこいつのヒナチュンとウブチュンなのだ。
先日私がこいつの巣を襲い目の前で殺し先ほどの肉屋に渡したのだ。
しかし肉屋までは尾行させたからいいとして
しっかりと自分の娘を選び抜いたのは驚くべきことだ。
素晴らしい親子愛だ。

「チュン、、、チュン、、、ヒナチュン、、、ウブチュン、、、」
「ゴメンネ、、、、マモッテアゲヤエナカッタチュン」
「セメテ、キエイナオハカヲツクユチュン」
「ダカヤ」


「、、、オウチニカエユチュン」

72 名無しさん :2018/11/26(月) 23:14:35 ID:51bowBbQ
帰れるわけないだろう!!

私はチュンチュンから肉を奪い地面に投げ捨てた。
「ア、、、オ、、、オマエハ、、、」
顔を覚えてくれてて嬉しいよ。
またお前から子供たちを奪えるからね。
地面に落ちた肉を踏みつける。

「イヤァッ!ヤメチュン!ヒナチュンタチハシンジャッタチュン!コエイジョウハヤメチュン!」
踏みつけた足をどかそうとするがどうすることもできない。
「マタマモエナイ、、、イヤチュン、、、ヒナチュンタチオハカニ」

足をどかしてやると無惨に泥まみれになった塊ができていた。
「アグ、、、グ、、、ヒナ?ウブチュン?」

「ナンデチュンチュンタチコンナメニアウチュン?ナンニモワユイコトシテナイチュン、、、」
これくらいにしといてやるか。
あることを確認し私はその場を離れた。

カァッカアッ
チュンチュンの泣き声に呼び寄せられたのだろう。
一羽のカラスが飛んできた。

カラスはチュンチュンから肉を奪い食べてしまった。
「ア、、ア、、、アアアアア、、、」
チュンチュンは絶望してプルプルしている。
「カエセ、、、カエスチュウウン!」
チュンチュンはカラスに殴りかかるがくちばしで一突き
あっさりと倒れてしまった。
カラスはチュンチュンをついばみ肉を引きちぎる。
「チュギィ!イダイチュン!」
チュンチュンは逃げようとするがカラスは足の爪を突き立て動きを封じる。
「ヤンヤン!タスケチュン!イギャア!」
背中の傷が大きくなっていく。
「ゴメンネ、、、マモエナクテ、、、
オハカモツクッテアゲヤエナカッタチュン」

「シニタクナイ、、シニタクナイチュン」
そんな願いもむなしくボロボロにチュンチュンは食い散らかされてしまった。

カラスの腹の中で家族一緒になれたからそれでよかったんじゃないのかな。

73 名無しさん :2018/12/01(土) 10:27:13 ID:9.y/7cD2
>>71-72

糞鳥もちゃんとぶっつぶさないとな

74 名無しさん :2019/01/17(木) 16:44:57 ID:63FNyJFY
ここも終わりかな

75 名無しさん :2019/01/20(日) 10:39:14 ID:Hszij1Ow
「はぁぁぁーーーー………」
早朝の公園で、一人の青年が深々とため息をついた。
彼の目の下には浅黒い隅ができており、目は半開きである。

彼――いや、正しくは彼の勤め先であるGlab社は、今まさに生死の淵に立たされていた。
Glab社はスマートフォン向けゲーム制作を主に手掛ける、業界では名の通った企業であるが、稼ぎ頭であるリズムゲーム「チュン(・8・)チュンフェスティバル」(通称「(・8・)フェス」)の調子が振るわず、赤字を垂れ流していた。
それで社員総出で昼夜問わず、対策に追われているのであった。
この彼もまた社難を打開すべく、昨晩は一睡もせずにパソコンに向き合い、コードを書きつづけていた。

「(・8・)フェス」は9羽のチュンチュンアイコンを半円状に配置して、中央部から飛んでくる円とアイコンが重なったタイミングでアイコンをタップする、シンプルでオーソドックスなリズムゲームである。
シンプルなゲームだからこそ制作者のスキルによって面白さに大きく差が出るものだが、同社はスマートフォン向けゲーム会社の先駆けとしてこれまで培ってきたノウハウがあり、他社の類似ゲームからは頭一つ抜きん出た、絶妙なゲームバランスを提供し続けている。
ゲームとしての面白さに加え、可愛らしいチュンチュンアイコンとボイスを続々リリースすることでファンの心を放さず、これまでは安定して売り上げを稼いできたのだったが……
リリースから既に3年が経過し、可愛さを売りにした類のライバルゲームが増えたせいで、アクティブユーザー数減少の憂き目に遭っていた。


彼はもう一度深くため息をついてから、手元のレジ袋からシュークリームを取り出した。
今日の午後には企画会議が予定されており、「(・8・)フェス」の打開策を各自持ち寄ることになっていた。
そのため彼は昨日からずっと根を詰めていたのだが、徹夜しても結局何も仕上げられず、重い足取りで一旦会社を出たのであった。

76 名無しさん :2019/01/20(日) 10:42:04 ID:Hszij1Ow
早朝の公園は静かで、空気は冷たい。
朝食兼眠気覚ましのシュークリームも、コンビニの冷蔵コーナーに置かれていたときと同じ冷たさを保っている。
ひんやりしたカスタードクリームを口に含めば、何か妙案が思いつくかもしれない――そんな甘い妄想を繰り広げながらシュークリームを袋から取り出し、頬張るべく口を開いたときであった。

「イマコーココデーミツーケターターカヤモノー」
早朝の静謐をぶち壊す、にぎやかで能天気な声が聞こえてきた。
甘い匂いを嗅ぎつけたのだろう、彼の足元に1羽のチュンチュンが近寄ってきた。
「イイモノモッテユチュン??チュンチュンニチョットミセテホシイチュゥーーン」
おそらく公園に住み着いている、野良チュンチュンであろう。
チュンチュン特有の甲高い鳴き声が耳に刺さり、続いて動物臭が立ち昇ってくる。

画面上のデフォルメイラストは毎日見ているのだが、実物のチュンチュンと会うのは久々であった。
(いつみてもぶっさ…それにうるせえし臭え…)
寝不足のせいもあったろう、彼は目の前のチュンチュンに対し、いつにない憤りを感じていた。

「アマアマナニオイガスユチュチュゥ~ン!!プワプワーーオ!!!」
わけてくれるものと思い込んでいるのか、チュンチュンは両翼をしきりにばたつかせ、シュークリームを凝視している。

「オンナノコヲマタセユノイハヤンヤン!!チャントエスコートスユチューン!!チュンチュンハオンナノコチューン!!」
足元のチュンチュンを蹴り飛ばそうか迷っているうちに、チュンチュンがベンチの上へとよじ登ってきた。

「チュンチュントッテモオナカスイテユチューン」
「オメザハオンナノコノタシナミチューン」
「オネガァイチューン」
彼のすぐ隣に座り込み、シュークリームの催促を続ける。

77 名無しさん :2019/01/20(日) 10:43:43 ID:Hszij1Ow
彼はチュンチュン産業に身を置く人間であり、野良チュンチュンの意地汚さは当然承知している。だが今の心身共に憔悴した彼に、目の前の無礼を「野良チュンチュンだから」と大目に見てやる余裕はなかった。

「うるせえ!!!」
怒声とともに彼の平手がチュンチュンの脳天に振り落とされる。
「チュプゥッ!!イキナリナニスユチュンッ!?」
コミカルな悲鳴を発してから、彼の手の平の下で眉間に皺を寄せ地団駄を踏むチュンチュン。
ようやくシュークリームから視線を逸らし、彼の顔を見上げた。不細工な顔が怒りで更に歪んでいる。

彼の手は止まらない。
「チュピッ!!チュンチュンハカワイイオンナノコチュンッ!!オイタハヤンヤン!!」
2打目に対しては、初打よりも短く、より甲高い鳴き声が返ってきた。

「チュゥッ!!イタチュン!!ヤメチュンヤメチュン!」
3打目。表情から怒りが消え、その場にうずくまってしまった。
「ヂュゥゥゥーー!!ドウシテチュンチュンヲイジメユチュン??」

4打目。背中を丸め両翼を挙げ頭を守ろうとするが、短すぎて届いていない。

「ヂュブフッ!!」
叩けば叩くほどチュンチュンの反応が徐々に短く、濁音交じりになっていく。

78 名無しさん :2019/01/20(日) 10:46:19 ID:Hszij1Ow
眼前のチュンチュンの反応に、彼は違和感を覚えていた。
「(・8・)フェス」の中のチュンチュンは、何度タップしようと同じ反応を繰り返す。
だが、実際のチュンチュンはどうだろうか。
力の加え方、叩く場所、指の形、そしてチュンチュンの気まぐれ……さまざまな要素が重なりあって、唯一無二の反応を作り上げていた。
ゲームとは明確に異なる複雑な反応。
彼の中のチュンチュン像が、生まれ変わっていく。

「ヂュビィィィーーー!!!ヂュンヂュンノオデデウゴガナイヂュゥゥン!!」
8打目。趣向を変えて左からビンタを食らわせてやると、肩関節が砕けてしまった。

「ヂュボハッ!!ヤメ…ヤメユヂュン……」
14打目。叩いた瞬間に吐血した。

「ィ゙ィ゙……」
27打目。わずかにびくつく以外の反応を示さなくなった。

*******

120打を数えたところで、彼はチュンチュンが既に絶命していることに気が付いた。
ついさっき――彼の中では「ついさっき」だったが、実際には1時間が経過していた――まではポップな鳴き声を発していたチュンチュン。
その頭には彼の五指の跡がくっきりと残り、とさかは抜け落ちていた。
高さ30センチほどの体を支えていた骨格はことごとく粉砕され、途中で折れた背骨がうなじから突き出ていた。
ベンチは血と糞尿の水たまりができていた。

79 名無しさん :2019/01/20(日) 10:47:27 ID:Hszij1Ow
彼はすっかりぬるくなってしまったシュークリームを大急ぎで平らげ、チュンチュンの死体と共にくずかごに放り込んだ。

会社への戻り路、彼は己に問いかけた。

チュンチュンには無限の可能性がある。
「(・8・)フェス」のように笑顔で囀ることもできるし、眼前のチュンチュンのように生命の終焉を物語ることもできる。
家族愛や友愛の悲喜こもごもを描くことも容易い。
だが自分は「(・8・)フェス」を開発して以来、チュンチュンの一面だけに囚われていたのではなかろうか?

チュンチュンは、人間に愛でられ幸せにオウタを歌うだけの存在ではない。
うざいし臭い。醜く命乞いをする。そしてあっけなく死ぬ。
これらすべてがチュンチュンの魅力であり、「(・8・)フェス」の新たな魅力となりうるのだ……!


彼は同日の企画会議で、今朝の経験を披露した。
無辜のチュンチュンを殺したことを正直に打ち明けられ、他の社員たちの顔色に一瞬動揺が浮かんだが、彼の語りは腑に落ちた。
Glab社は「(・8・)フェス」、つまりチュンチュンとともに歩んできた会社である。
社員全員が毎日チュンチュンについて深く考えている。
チュンチュンについて考察を巡らせた結果、心のどこかで彼と同じところに行きついていたのだ。

「チュンチュンはいじめてこそ輝くのでは?」
これがGlab社の総意であった。
全員が内心そう思い始めていたところに、彼が実際にアクションを起こしたことで、確信に至ったのだ。
社員全員がチュンチュンの血肉を介してひとつになった瞬間であった。

「現代の不死鳥」として末永く語り継がれることとなるGlab社の復活劇。その背後には1羽の尊い鳥柱が立っていたのだ。(了)

80 名無しさん :2019/01/20(日) 10:48:57 ID:Hszij1Ow
「ソエゾエノスーキナーバーショエー」
ご機嫌なメロディーを口ずさむヒナチュンが1羽、人気のない夕方の山道をとぼとぼ歩いている。
捕食者だらけの自然の野山に雛鳥1羽だけで外出させるとは……親鳥はどこにいるのだろうか?
チュンチュンという種の浅ましさに改めて呆れると同時に、俺の口角が歪に吊り上っていく。

ここは関東地方の某所、「チュンチュン狩りの聖地」とも呼ばれる低山である。
山全体がどこかの大金持ちの別荘地らしく、散歩道や果樹園が整備されており、山とはいえずいぶん見通しがよく日当たりも良い。
つまり、チュンチュンのような貧弱な生物でもかなり過ごしやすい環境が整っており、現にたくさんのチュンチュンが生息している。

このように入念に整備がなされているのだが、昼間を除いて管理人はいないようで、夕方以降は実質誰でも入り放題である。
そのため夕方から夜にかけてチュンチュン狩りに来る好事家が絶えず、いつしか「聖地」という称号まで得てしまったわけだ。
俺もまたその好事家の一人である。

チュンチュン。鳥の一種らしいが、詳しいことはまだよくわかっていない、不思議な生き物である。
ぬいぐるみのような可愛らしい外見のため、若い女性を中心に人気があることは今更言うまでもないことだが、
チュンチュンは人間の言葉を操り人間らしい情緒を持ち合わせており、連中の発揮する親子愛や仲間の絆に胸を打たれ、ファンになる大人も後を絶たないらしい。
一方、その人間らしさゆえに、俺のような弱い者いじめ大好き人間のターゲットとしても重宝されている。

要するに、いろいろな形で人間の心をとらえて離さない、罪な鳥なのだ。

81 名無しさん :2019/01/20(日) 10:49:58 ID:Hszij1Ow
俺はヒナチュンに察されないよう、足音を忍ばせてゆっくり後についていく。
こいつの行く先にはチュンチュンの巣があるはずだ。

雑草を踏みしめながら山道を進んでいくと、30センチメートル立方ほどの段ボール箱と、左右に揺れる灰色の尻尾が見えてきた。
どうやらあの段ボール箱を巣として使っているようで、ヒナチュンが段ボール箱に飛び込む。
「ママチンカエッタチーーン!!」
甘えた声を出してチュンチュンに抱き着くヒナチュン。こういう動作が俺のような人間にはたまらなく「そそる」のだが、ヒナチュンはそんな事情を知るはずもなく、親鳥に対して甘えた声を出す。
無事帰ってきたチュンチュンがヒナチュンを抱きしめる感動的シーンを挟んでから、俺の登場というわけだ。
早くぶち壊したい欲求を抑えながら、チュンチュンの反応を伺うのだが
「ハァ…ハァ…ハノケチェン…ハッノッケッチェーン!!!!」
チュンチュンはヒナチュンに気づくことすらなく、唸りながらせわしなく尻尾を振っている。

「ママチン??ママチーーン??ヒナチンカエッタチーーン!!」
チュンチュンに無視されたことが堪えたのか、ヒナチュンはチュンチュンの耳元で一層大きな声で鳴く。
「ピィィーーッ!!ナニスユチューーン!!チュンチュンハイマイイトコチュン!!!ジャマスユナチューーーン!!」
ようやくチュンチュンが尻尾を止め、顔を上げた。視線の先には不思議そうにチュンチュンの顔を覗き込む愛娘がいる。
「ヒナチュン!!」
そうそう、その反応。
ようやく思い通りに物事が運び始めたせいか、それとも早速嗜虐欲が満たされたせいなのか、自然と笑みがこぼれた。
もう少しヒナチュンに意識を引きつけてから、思いっきり握り潰して、血肉をチュンチュンの顔面に降り注がせて……


「ダマユチュン!!!!ハノケチェントラビュラビュシテユヨコデサワグナチュン!!!デテクチュン!!!!」


想定外の一言が返ってきた。

82 名無しさん :2019/01/20(日) 10:51:50 ID:Hszij1Ow
「ママヂン……?」
チュンチュンの反応に驚いたのは俺だけではなかった。
先程までは盛んに暴れていたヒナチュンが動きを止め、驚きに見開かれた両眼でチュンチュンを見つめる。
「キコエナカッタチュン??サッサトデテイクチュンッ!!!ココハチュンチュントハノケチェンノワンヤーゾーンチュン!!カッテニハイユナチュンッ!!」
チュンチュンは短い両翼をばたつかせながら、金切り声を上げた。
黒目しかないはずのチュンチュンの眼球だが、俺には血走っているかのように見えた。
馬鹿らしい話だが、そんな錯覚を覚えるほどの怒気だったのだ。
そしてその怒気は、雛鳥をいじめる外敵に対してではなく、自らの雛に向けられていた。

「チュンチュンハイソガシイチュン」
暫くの間続いた沈黙は、チュンチュンの冷たい声により破られた。
チュンチュンがついに立ち上がり、ヒナチュンに歩み寄っていく。

「ママヂンッ……ヂンッ…ヂン……」
ヒナチュンは段ボール箱の床へ崩れ落ちるように座り込み、顔を拭いながらさめざめと涙を流す。
目の前に立つチュンチュンが右翼を差し出し、ヒナチュンの胸ぐらを掴む。
「デテイカナイナラ!!オイダスダケチュン!!」
「ヂィゥゥッ!!」
そして左翼でヒナチュンに平手羽打ちをお見舞いする。
「デテクチュンッ!!ニドトクユナチュンッ!!!」
「マ…マ…ヂン……?ドウジデ……?ブフィッ!!」
予期せぬ仕打ちを受け混乱するヒナチュンを、続いて短い脚で蹴り上げる。
「ヂゥビィ」
ヒナチュンが宙を舞い、段ボール箱の外で顔面から墜落した。
「ジャマモノハモウイナイチューン!!チュンチュンハハノケチェントラビュラビュスユチューーン///」
地面に倒れたヒナチュンに視線を遣ることもなく、チュンチュンはすぐ下腹部を床に擦り付け、再び尻尾を振り始めた。

「ア゙ア゙イ゙ン…ア゙ア゙イ゙ン…」
嘴が折れ口が開かなくなってしまったのか、ヒナチュンは不気味な空気音と血を吐き出しながら、その場に伏せていた。

83 名無しさん :2019/01/20(日) 10:56:50 ID:Hszij1Ow
一方の俺には、もはや余裕が無かった。
さっきまでの狩人気分は完全に覚めていた。今は己の身を守るため、ただ生きて帰るために、目の前の邪悪――チュンチュンを排除することしか考えていなかった。

鞄の中から熊手を取り出し、チュンチュンの後頭部に無言で下ろす。
「ピィオオッ!!ピャァォン!!イクイク!!」
ブゥン!
「ピィブフゥッ!」

短い呻き声を上げ、チュンチュンは仰向けに倒れた。
2か所から血が流れていた。
後頭部と下腹部。

後頭部は勿論、俺が熊手で殴りつけた傷だ。
それなら下腹部の穴は何だ?
灰色の羽毛の中にぽっかりと開いた穴は、グロテスクとしか言いようがなかった。

俺は反射的に目を背け、ヒナチュンを拾って全力で山を駆け下りた。
「ア゙ア…゙イ゙ン…ア゙…ア゙イ゙…ン…」
ヒナチュンは身も心も瀕死状態だった。
おおよそ言葉とは思えない濁音しか発していないのだが、俺には母の名を呼んでいるようにしか聞こえなかった。

心と体、いったいどちらのほうが堪えたのであろうか。
山を下りきる前に、ヒナチュンは息絶えた。。


登山道の入り口で、偶然管理人のおじさんと遭遇した。
不法侵入について謝罪しつつ、俺はおじさんにさっきの顛末を語った。

おじさんはこの山のもともとの所有者で、チュンチュンについても詳しいらしい。
俺はおじさんにヒナチュンの死体を預け、家路についた。

84 2期2話の裏話という想定です :2019/01/20(日) 10:58:20 ID:Hszij1Ow
帰りの電車の中で、俺はおじさんから聞いた説明を思い返していた。

チュンチュンにはある一定の月齢で「女の子である」という自意識が芽生えること。
うつ伏せでになり尻尾を振るのは「ますたーべーチュン」と呼ばれる性的行為であり、どのチュンチュン成鳥でも見られる行為だが、雛を持つとほとんど見られなくなること。
「ますたーべーチュン」の開始と「女の子である」という自意識の芽生えは、ほぼ同時期であること。
大抵のチュンチュンは、雛鳥から「マーピヨ」「ママチン」等と呼ばれることで、「女の子」から「親」へと自意識が切り替わっていくこと。
しかし、一部の女の子意識が強い個体は、親鳥になっても「ますたーべーチュン」を止められず、酷い時には育児放棄すること。
「女の子意識が強い個体」は毎日が発情期なので、些細なことでもすぐに憤激し、雛や仲間に当たり散らすこと。

結局のところ、チュンチュンは自分の自慰を邪魔されたことに苛立っていたのだ。
自慰に耽るためにヒナチュンに暴言を吐き、足蹴にしたのだ……

ただ、おじさんとしても今日は異常な一日だったらしい。
俺が見かけた一家の他にも、急に興奮して暴れ出すチュンチュンが大勢いたんだとか。
今日はオーナーの娘と、その友人たちが合宿に来ていて、ミューなんとかいうスクールアイドルの合宿だとか……

85 名無しさん :2019/01/20(日) 10:59:43 ID:Hszij1Ow
チュンチュンは走馬灯の中、数時間前の出来事を思い出していました。
夕飯を探すためにお散歩している途中、いつも立ち寄る河原に下りたときのことでした。
川筋に沿って吹き下ろしてくる優しい風が大好きなチュンチュンは、こうして時間を見つけてはこの河原に通っていました。
「プワワーーオ…キモチイイチュン……ンン……??」
いつも通り優しく羽毛を撫で付ける風を全身で感じながらも、チュンチュンは風の匂いがいつもと違うことに気が付きました。
木の匂いと水の匂いと、秋には果物の甘い匂いが混ざった、チュンチュンに安らぎをもたらしてくれるはずの風の匂いが、今日はチュンチュンの心を昂らせるのです、
徐々に早まる心臓の鼓動。視界がゆらぎ全身が熱を帯びていきます。
これまでぼんやりとしか頭に浮かんでこなかった「ハノケチェン」が、急に目の前に現れたかのような、謎の高揚感。
やがて全身の異変が下腹部へと集中し、まんチュンが疼きました。
「ハノケチェン!!!ハノケチェン!!!ハノケチェン!!!ハノケチェン!!!ハノケチェン!!!ハノケチェン!!!」
チュンチュンは巣に直行し、ただひたすらまんチュンを床に擦り付け、尻尾を振りました。

(ハノケチェン……ツイニハノケチェンニアエユチュン……チュンチュンノマンチュンハギンギンチュンヨ……)

「こんな死に顔、お嬢様には絶対見せられないねぇ」
翌朝の早朝、管理人のおじさんは山中をくまなく回り、チュンチュンの死骸を回収していた。
いずれの個体もまんチュンを赤黒く光らせ、前途あるスクールアイドル達には絶対に見せられない、名状しがたい汚い笑みを浮かべていた。【了】

86 名無しさん :2019/01/20(日) 11:07:42 ID:Hszij1Ow
現代の日本社会において、「チュンチュン」という名を聞いたことのない人間は極稀であろう。
いつの間にやら定番のペットとしての地位を確立しつつあるチュンチュンであるが、ここ最近は「野良チュンチュン」が各地で問題となっており、どちらかといえば悪い話題のほうで取り上げられることが多い。
軒下に住みつかれたり、屋内に入り込んで来たり、戸棚のおやつを盗み食いされたり……相次ぐ野良チュンチュンの所業に現に悩まされている人も少なくないだろう。

古来エジプトの壁画に猫の姿が見られるように、古来より人間は動物を飼い慣らし、自分たちの都合に適うようその性質を取捨選択し、変化させてきた。「家畜化」と呼ばれる過程である。
犬や猫と比べれば歴史はずっと浅いが、チュンチュンについても例外ではなく、先人達が知恵を絞り苦労を重ね、少しずつ品種改良を重ねてきた。
今となっては飼育方法が確立して随分飼いやすくなったチュンチュンだが、かつては異様な繁殖力で雛を増やしたり、所構わず糞便を垂らしたりといった悪い特徴ばかりが目立つ、飼育が非常に難しい生物だった。
数十年わたる品種改良を経て、数年前についに一般家庭でも飼育できる「お利口な」個体が一般流通へと解禁されたのだ。

しかし一方で、人間というものはなかなか変わりにくいものである。
命を預かる者としての倫理――最後まで責任を持って飼いきること――が様々な媒体で説かれているにも関わらず、飼い主に捨てられた不幸なペットは一向に減少しない。
一般的命題として倫理を説かれたところで、いざ自分の身に降りかかってみると、こんな文言は何の意味も為さない。人は易きに流れてしまうのが世の常である。

ペットとしてのチュンチュンの魅力は、何を置いても「手軽さ」であろう。
チュンチュン自体が非常に安く手に入るだけでなく、飼育用具もケージとトイレだけで済むため、初期投資は3000円もかからない。
ペットとの暮らしに興味があるけど、金銭的負担がネック――そんなミーハー層にとって、チュンチュンはまさにぴったりのペットであった。
だが皮肉にも、この「手軽さ」が仇となり、昨今の「野良チュンチュン」問題につながっていると考えられている。
安価に入手できるために、安易に捨てられてしまうのだ……

87 名無しさん :2019/01/20(日) 11:09:07 ID:Hszij1Ow
【SCENE1 住処】
人間に捨てられ、路頭を彷徨うこととなったチュンチュン達に突きつけられる第一の苦難が、住処の問題である。
ペット用のチュンチュンは生まれたときからずっと人間の手で管理されており、ペットとして生涯を全うする限りでは、野生のチュンチュンのように自ら巣作りをする必要が無い。
このような生い立ちのため、技術的に拙い巣しか作れないことは勿論、「どこに巣をつくればよいのか?」「何を使って巣をつくればよいのか?」「巣にはどんな機能が必要なのか」等々――巣作りに必要な知識がそもそも欠けているのだ。

段ボールハウスに住めれば幸運なほうで、たいていの野良チュンチュンは巣の材料すら入手できずに、公園の植え込みの下に潜りこむなどして、かろうじて風雨をしのいでいる。
結局のところ、どのような材料が得られたにしろ、ほぼ野外暮らしを強いられることには変わりない。
特に体が小さく脂肪層の薄い雛鳥たちにとって、野外生活は過酷である。

「マーーピヨーーー!!マーーピヨォォーーー!!」
「ピヨチューーーン!!チュンチュンノオテテニシッカリツカマユチューーン!!ゼッタイニハナサナイチューーーン!!」
「マー…ッ!!!ピィィィヨォォォォーーーー」
「ピヨチュゥゥゥゥーーーン!!!イカヤイデーーー!!」
少し強い風が吹けば、ピヨチュンは易々と吹き飛ばされていく。

「サムイ…サムイチン…ママチン…ママチン…」
「ビィィー…ビィィィーー……」
「メヲアケユチュン!!ヒナチュン!!ピヨチュン!!ネムッタヤダメチュン!!キヲタシカニモツチュン!!」
「ママ…マ……………」
「ィィ……イ゙イ゙…………」
「ヒナチュン…??ピヨチュン……??オヘンジスユチュン……チュン…チュン……チュゥゥゥーーーン!!!!!」
にわか雨が降った日には揃って全身ぐしょ濡れになり、ヒナチュンまでもが体温を奪われたまま永遠に冷たくなる。

台風が通過した後などには、野良チュンチュンの亡骸があちこちに横たわっているばかりか、側溝が死体で詰まることもある。
「ドブチキン」という別称が登場し瞬時に定着したことは記憶に新しいが、これは多くの人間が、どぶの中で息絶えたチュンチュンを見たことがあったためもあろう。

また、チュンチュンは寝床にこだわる性質を持つ。
うるさくこだわる分、満足がいく寝床ではとても幸せそうに熟睡する。こぼれそうな笑みをたたえた寝顔がチュンチュンのチャームポイントでもあるのだが、野良チュンチュン達はこの性質のために苦渋を味わうことになる。
ワンヤフヤッチュンもなく、硬く冷たい地面に寝そべるような格好では、入眠することすらできないのだ。
「チュゥゥゥン…ネムエナイ…サムイ…イタイ…チュンチュンノワンヤフヤッチュン…ナツカシイ…チュ…ン…………」
睡眠をとるにしても、疲労の限界に達し半ば気絶するような形でしか眠りに落ちることができない。野良チュンチュン達の寝顔には深い皺が刻まれ、目の下には大きな隈と涙の跡が消えない。

野良チュンチュン達はこうして慢性的な不眠に苛まれることになるのだが、睡眠自体が食と並ぶ幸福であるチュンチュンにとって、睡眠障害は想像を絶するストレスとなる。
「マーピヨ…マーピヨ…」
「ママチーン…ヒナチンタチネムエナイチン…オウタウタッテホシイチン…」
チュンチュンには「オウタ」と呼ばれる性質があり、ある一定の場合において、特定の音階とリズムをさえずることが知られている。
就寝前の雛に対する「おやすみの歌」もそのひとつであり、チュンチュンの生得的な行動なのであるが、不眠のストレスはそんな本能すらも易々と破壊する。
「ウユサイチュン!!!!チュンチュンダッテネムエナイチュン!!!!」
「ビィギャァァッ!!」
「ピィッ!!ママチンヤメユチン!!ドウシテピヨチュンイジメユチン!?」
「オマエヤノセイデチュンチュンハネムエナイチュン!!??ダマエ!!!ダマエ!!!」
「イダイ!イダイ!ヂギギャァァ!!!」
野良生活が続くうちにストレスが限界に達し、自らの手で雛を折檻し、命を奪う成鳥も少なくない。

88 名無しさん :2019/01/20(日) 11:10:14 ID:Hszij1Ow
【SCENE2 食料】
定住場所を得られた幸運な捨てチュンチュン達は、続いて食料の問題に突き当たる。
野生のチュンチュンは基本的に雑食だが、ペット用チュンチュンは専用の餌――チーズケーキやマカロンを模した、甘くて柔らかいもの――しか食べないことが普通である。少なくとも、捨てられるまではそのようなものしか食べたことがない。
言うまでもないことだが、こういったものは自然界には存在しない。
だが捨てられた当初はそのような非情な現実を知らないため、食べつけた餌を求めて徒労を重ねてしまう。
「チーユケーキモマカヨンモミツカヤナイ…オナカスイタチュン……」
「マーピヨ…グーピヨ……」
「ママチュンハガマンシテユチュン ピヨチュンモイイコダカヤガマンスユチュン」
結果、捨てられたばかりの野良チュンチュンは何も食べることができず、どんどん飢えてやせ細っていく。
「モウ…ゲンカイチュン…ナンデモイイカヤ………チュン…!?シヨクテプワプワナモノガアユチュン!!」
空腹の極限に達し、わずかな理性が吹き飛ぶ段階に至って、ようやく手近にあるものを無差別に貪り始める。
「ツメタクテチョットクサイケド、ヤワカクテオイシイチューーン!!」
夢中で啄んでいるものが、先に飢えて死んでいった雛の死体であることも少なくない。


一般的にチュンチュンは味が濃くて脂肪分の多いもの、自然由来のものよりも人間製の食べ物を好むのだが、これは野良チュンチュンにおいても同様である。ペット用チュンチュンが大概太っているのはこの嗜好に因るのだが、野良チュンチュンにとっては別の理由で、この性質が重要性を帯びてくる。
自然界のものと比べ人間の食べ物は栄養価が高く、過酷な野良暮らしをするにあたり、栄養を蓄えておくことは非常に有益である。
そのため、飲食店のゴミ箱のような、人間の食べ物が手に入る場所を見つけると、足繁くそこに通うようになる。
「ムッチュムッチュ!!オイシイチューーン!!ミンナイッパイタベテ、オオキクナユチューーン!!」
「クッチャクッチャ!!チンチーーン!!」
「ピッヨピッヨ!!」
日々飢えと戦っている野良チュンチュン達にとって、人間の食べ物は残飯であれ夢のようなご馳走である。

だが、このご馳走には見えない罠が張り巡らされている。
「ピ…ビ…ォォ…ビィゥォォッ!!」
「ママチ…ヂ…グユヂ…ヂゥゥゥッ!!!」
「ピヨチュンッ!?ヒナチュンッ!?ナニガアッタチュンッ!!……チュ…ゥゥゥ…ヴヴヴ…ヂュボゥァァッ!!!」
人間の食べ物には、チュンチュンにとっての猛毒――ニンニクが入っているおそれがあるのだ。
ニンニクそのものであれば嗅覚で察することができるのだが、調理されてしまうと(某デブラーメンのように)余程大量に使用されていない限り、口に入れて体に異変が起こるまで、気づくことができない。
詳しいメカニズムは不明だが、チュンチュンのニンニク致死量は成鳥でも1グラム未満と言われており、その毒性は加工調理しても失われない。口に入れて消化が始まった途端に死に至ってしまうのだ。

飲食店の裏で血を吐いて死んでいるチュンチュンがいるが、あれは店によって駆除されたのではなく、ニンニク入りの残飯を食べて自滅してしまったケースが殆どである。

89 名無しさん :2019/01/20(日) 11:17:40 ID:Hszij1Ow
チュンチュンは1羽1000円ほどで買え、世間でも「手軽なペット」として認知されている。
しかし飼育の真の魅力は「手軽さ」などではなく、むしろその正反対――「面倒くささ」にあると言っても過言ではなかろう。
チュンチュンは概して我儘で、まともにペットとして飼育するためには、成長段階に応じて次々と新たな躾を講じなければならない。
このような傲慢な性根と向き合ったからこそ、ペットとして自分に従順になったチュンチュンを見るたびに、躾に成功したときの達成感が何度も蘇ってくるのだ。

初めてペットを飼う人間にはとても向かない、上級者向けの生き物である。

そして、ペットの飼育とは概して時間と費用が嵩むものだが、それはチュンチュンにも当然あてはまる。
ペットを飼ったことのある人間にとっては当たり前の負担なのだが、チュンチュンが初のペットであるという層にとっては、想定外の負担であった。
チュンチュンの場合、チュンチュン自体が非常に安価であるため、飼育の負担感が際立って感じられたともいえよう。

「1000円で購入したものに、どうして毎日1時間を費やさなければならないのか?」
「1000円で購入したものに、どうして毎月1万円を費やさなければならないのか?」
ペットを飼う覚悟もなく、ただ「手軽だからとりあえず」チュンチュンを購入してみた人間は、このような自問自答に苦しんだうえで、次々とチュンチュンを捨てていくこととなったのだ……

捨てチュンチュンは冬を越すことができない。
野生のチュンチュンのように冬に備えて脂肪を蓄えるわけでもないし、そもそも食糧不足で蓄えるだけの脂肪を得られないのだが……
野生のチュンチュンのように群れ(オトモチュン)がいないので、一か所に身を寄せ合って寒さを耐え凌ぐこともできない。

クリスマス、お正月、成人式。
人間たちの華々しい行事の裏で、野良チュンチュン達はひっそりと死んでいくのだ。(了)

90 名無しさん :2019/01/20(日) 11:19:59 ID:Hszij1Ow
昔のパソコンのデータを漁っていたら、全盛期に書いて没にしたSSが出てきたので供養しておきます
連投すみません

91 名無しさん :2019/01/22(火) 10:10:37 ID:eR6LSxXQ
乙でした。
チュン(・8・)フェスのおねだりしてくる糞鳥はホント腹立つ。定期的に読みたい作品。
チュン(・8・)チュンって養殖の手間とか考えるとやっぱり1000円くらいが妥当なのかな?
あんな糞に価値はないけどストレス解消の道具としては使い捨てでも買ってみたい値段。
勝手に増えてく野生のやつらは詰め合わせで安売りされてればいいか。

92 名無しさん :2019/02/12(火) 22:40:00 ID:yHcuFtuo
湖北省さんのイラストに糞鳥が銃で撃たれまくっているイラストがあったけど……。
あの作品のタイトルってなんだっけ?
ピクシブで探してるんだけど見つからない……。

93 名無しさん :2019/02/13(水) 15:35:26 ID:ALAMhcZI
>>75
最初のやつは読んだ覚えあるな
全盛期の安定した作風がまた読めたのは嬉しい

>>92
まめまきじゃない?
初期のやつ

94 名無しさん :2019/02/14(木) 00:19:44 ID:tVyoO2Os
>>93
まめまきではなかったな。
最後は糞鳥が土の中に埋められて、ついでにタマチュンがピストルで破壊されるんだよ。
あの作品のタイトルが思い出せん。

95 名無しさん :2019/02/14(木) 16:59:47 ID:avRZdqU.
追いかける

だっけ?
埋められて虫眼鏡で目を焼かれてたな。

96 名無しさん :2019/02/14(木) 20:12:11 ID:JENOUpPU
>>95
それだね
湖北省さんの作品は一番新しいやつでPixivにあがってないやつなかった?
誰か持ってたらあげてほしい

97 名無しさん :2019/02/18(月) 09:49:02 ID:G1DEtbMI
持ってなかった。
というかどんなのかも記憶にないな。


湖北省さんは転載禁止だから貼れる人は許可されてるあっちの板によろしく。

98 名無しさん :2019/02/21(木) 22:41:13 ID:AY.7Lcac
>>95
ありがとう!
見つかったよ!

99 名無しさん :2019/03/07(木) 18:40:13 ID:QWriPNkw
供給が枯渇してるんや…

100 名無しさん :2019/03/12(火) 11:38:16 ID:w9/2/yeA
チュン(・8・)チュンってあんな簡単なデザインなのにぶちのめしたくなるような絵を描けない
職人ってすげえんだな

101 名無しさん :2019/05/07(火) 23:35:07 ID:wm5sYW6Y
https://light.dotup.org/uploda/light.dotup.org588797.png

102 名無しさん :2019/05/24(金) 11:19:40 ID:n.C2hXgs
>>101
やっぱり糞鳥は惨めな姿が似合うよね

103 名無しさん :2019/06/11(火) 23:37:14 ID:tO0j3SIc
糞さを描きたかった
https://light.dotup.org/uploda/light.dotup.org594618.png
https://light.dotup.org/uploda/light.dotup.org594620.png
https://light.dotup.org/uploda/light.dotup.org594621.png
https://light.dotup.org/uploda/light.dotup.org594622.png
https://light.dotup.org/uploda/light.dotup.org594623.png
https://light.dotup.org/uploda/light.dotup.org594624.png
https://light.dotup.org/uploda/light.dotup.org594625.png

104 名無しさん :2019/09/08(日) 14:47:32 ID:XvtFl07w
針で目を刺すので苦手な人は注意

https://light.dotup.org/uploda/light.dotup.org610502.png
https://light.dotup.org/uploda/light.dotup.org610503.png
https://light.dotup.org/uploda/light.dotup.org610504.png
https://light.dotup.org/uploda/light.dotup.org610505.png

105 名無しさん :2019/09/10(火) 00:25:47 ID:elL5mc7s
>>104
乙!

106 名無しさん :2020/02/05(水) 10:12:28 ID:5XQNtCtQ
糞鳥潰したい

107 名無しさん :2020/04/19(日) 23:21:10 ID:FBF9K27w
チュン(・8・)チュンは猿に食べられました

108 名無しさん :2020/07/04(土) 15:59:51 ID:BpaUgvhY
チュン(・8・)チュンは鳥に食べられました

109 名無しさん :2020/07/18(土) 23:51:09 ID:N.GLwFSo
イヤチュン
タベヤエテナイチュン!

110 名無しさん :2020/07/26(日) 09:04:57 ID:n5XAhsyU
コヨサエチャッタ...チュン.....タイセチュナ... ピヨチュン..コヨサエチャッタチュン.......
チュンチュンモ..モウ...アユケナイチュン....チュンチュン...ムシ..イカチュン?.....
チュンチュン....ノ... チュンセイ... .ウバワエテ....バカリチュン...チュン..チュン...

111 名無しさん :2020/10/26(月) 20:11:46 ID:lTWLYuNY
ヂュン!?
イタチュン…チュンチュンノポンチュンイタイチュン……
ササッタチュン…ヌカナイトダメチュン…チュググ……
チカラ……ハイヤナイ……チュン…
チュンチュン……カエヤナイト……イケヤイ…チュン…
ヒナチュン……マッテ……ユ……チュン……
メガカスム……チュン……ヒナチュン………… 
…ハノケ…チェン………………

112 名無しさん :2020/12/22(火) 22:19:17 ID:GNwm52qQ
チュン


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