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ジャニーズBL小説*CP限界あり
36
:
愁花*
:2016/11/27(日) 13:51:09
快感に浸りながら考える。
俺は、本当にこれで大丈夫なのかって。
いや、俺たち兄弟はこれで大丈夫なのかって。
いつ好きになったのか、考えてもいまいち分からない。
風磨のこと好きだったのかな。
与えられる刺激とともに、うっすら目を開けて薄暗い部屋の光を探す。
自分たちが進んでいる暗く危険な道の光を探すように。
あの頃は、好きなんて、思ったことなかったはずなのに。
少し思い出そう、俺がまだ、高校生になったばかりのこと。
俺が高校生になったとき、玄樹はまだ中学生で。
今みたいなことになるなんて思ってもみなかった。
そうだ、風磨と出会ったのも入学したすぐ後だったな。
でも、なぜあんな関係になってしまったのだろう。
普通に好きって言えたら何か変わっていたのだろうか。
…すき…スキ…好き…
友達同士の友情に似た感情か、
恋人同士の愛情に似た感情なのか。
でも、これが恋なのだとしたら、そこには、兄弟という壁、
そして、性別というどうやっても壊れない分厚く丈夫な壁が立ちはだかる。
《愛してる、世間の目なんか気にしない。
2人で、どこまでも堕ちていける。》
やめろ、俺はそこまで強くない。
叩かれたらすぐに粉々になる、脆いんだ。
「お兄ちゃん…?大丈夫?」
気づけば玄樹が俺の顔を覗き込んでいた。
「…なんでも…ない」
「……嫌だった…?別にいいんだよ、嫌なら…無理して『好き』って言わなくて」
無理してるのは玄樹の方だ。
そんな引きつった笑顔で笑わないで。
「…なぁ、俺がもし、今、心から好きって伝えたら、玄樹はどう思う?」
「…え?」
自分でも卑怯だと思う。
年下の、しかも弟にこんなこと聞くなんて。
「嬉しいよ…でも、無理しなくてい「好き…」ぇ…?」
目を見開いて驚く玄樹をよそに、俺は無言で唇を奪った。
「…兄弟なんて気にしないよな…?世間の目なんて気にしないよな…?」
何かを確かめるように。
自分が間違っていないと信じるために、必死になって問う。
「……周りがなんて言ったっていいじゃん。僕はお兄ちゃんが好きだから。なんて言われたって構わない」
真剣な表情で伝える玄樹を見ると、もう何も怖くない気がした。
俺たちには、恐れるものなんてないんだ。
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