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ペンギンの遊び小説

105ペンギン ◆aTogMd7XVM:2015/01/21(水) 06:21:48 ID:py0bH1RE
 お母さんが立ち上がりながら右手に持った木筒を由香ちゃんの手から離そうと持ち上げると、由香ちゃんはそれに逆らわず、持ったというよりは、今は手をかけただけの両手を木筒と一緒に引かれるままだらんと伸ばし、最後に伸び切った腕の手を完全に離すと、力の抜けたその両腕がぶらんと下に落ちた。
その間中落ちた札に目を当てたままで、引かれて持ちあがる両腕で体と首がねじれたようになっていた。
由香ちゃんのお母さんは素早く木筒を張り出しの上に置いて、すぐに僕の時と同じように屈み込んで空いた手で札を拾おうとしていたようだが、置こうとした木筒を両手を差し出した真希お姉さんが受け取っている間に、
手を離した由香ちゃんが素早くお尻を突き出した格好で膝を曲げてしゃがみ込むと、左腕をぴんと斜め後ろに伸ばし、まっすぐ伸ばした右腕の手をそのまま地面の上に置くようにして落ちた札をちょんと拾った。
拾った札を由香ちゃんは見ようともせずに、お母さんにも渡さず、直接真希お姉さんの方に向けて背伸びして伸ばした腕を差し出し、由香ちゃんのお母さんから受け取った木筒を社務所の元の位置に戻した真希お姉さんは再び窓から身を乗り出し、張り出しの上に精一杯伸ばされた手から竹札を受け取った。


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