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【艦これ】艦隊これくしょんでエロパロ18

48名無しの紳士提督:2015/10/23(金) 21:35:06 ID:Qcyibm.2
 
 
 
「加賀……加賀?聞いとるんかいな?」
「……ああ、ごめんなさい。何の話をしていたのだったかしら、龍驤?」

昼下がりの海軍鎮守府――その廊下にて加賀は自身が立ち話の最中であったことを思い出し、会話相手に意識を向ける。
同じ艦隊に組み込まれている軽空母の少女が不機嫌そうにこちらに目線を向ける姿がそこにあった。
加賀に比べて小柄で華奢で細身で痩躯で軽量で省スペースな体躯の彼女の名は龍驤という。


「せやからー、一糸纏わん女の幽霊が夜中に彷徨っとるちゅう噂や。苦しげな呻きや断末魔みたいな絶叫を聞いたって話もあるで。」
「ああ、そうだったわね……非科学的だわ。幽霊なんて何かの見間違いではないかしら?」
「バッサリやなー、自分。いやまあ加賀らしいっちゃらしいんやけど。」

芯に熱を帯びたような自身の体より意識を戻した加賀は、僚友の言葉に耳を傾け……小さく息を飲む。
その“幽霊”が人目を浴びているという事実に加賀が密かに鼓動を高鳴らせ……
しかし口より出た声とその内容は至って平静そのものであり、相手は加賀の内心には気付かなかったようだ。

「……それに、私達の役割は敵と戦い一日でも早く戦争に勝利すること。それ以外は二の次ではないかしら?」
「う、まあせやな……うー、相談する相手間違っとったかなぁ?あ、ところで……」
「そう、まだ何か気になることが?」

鎮守府を賑わわせている目下注目の話題がばっさり切って捨てられたことに肩を落とす龍驤。
落胆しつつ、ふと何かを思い出したように明後日の方向を眺めたまま口を開き――


「いや、大したことじゃあらへんけど……なんかこの辺、妙に生臭い匂いしとらんか?」
「ッ…………!!」

龍驤が加賀を注視していれば、彼女が瞠目して狼狽に言葉に詰まる極めて珍しい表情が見れたであろう。
混乱しかけた思考に乱れた表情を一瞬にして取り繕った加賀はゆっくりと息を吸い、言葉を紡いだ。

「潮の匂い……ではないかしら。海に面しているもの、日によっては生臭く感じもするわ。」
「うーん、どっちかというと動物的ちゅうか……そないな匂いの気がするんやけどな?」
「そう、原因は分からないわね……それじゃ、私は提督に呼ばれてるからこれで失礼するわ。」
「あ、加賀ー?……なにをあんな急いどったんやろ?妙なやつやなー。」

急ぎ足で廊下の先に姿を消した加賀の背を目線で追う龍驤は小首を傾げて疑問を漏らす。
加賀が立ち去るとき、袴の中から小さく金属の衝突音が響いていたが……小銭かなにかを仕舞っていたのだろうか?

「にしても提督なー、あんな精通もしてなそうなジャリの子守りがよう続くもんや……加賀はくっそ真面目やなぁ。」

そういえばあの2人が2人だけの時にどんな会話を交わしているか知らないことに気付くも、
普段通りの困った子供を躾けるようなやりとりを続けているのだろう……と勝手に結論づける龍驤。
表情を全く変えないまま子供の面倒見をする同僚の姿を想像し、浮かんだ光景に苦笑するのであった。




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