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【艦これ】艦隊これくしょんでエロパロ18

229名無しの紳士提督:2015/11/19(木) 03:53:15 ID:Xc9ivw9Q
 短くはない戦火の飛沫によって人類は疲弊し、自分のような若造でさえこのような不相応な地位にある。だが、幸いにして秘書艦霞を筆頭に皆よく力になってくれている。ただ感謝の念しかない。
 しかし、女性ばかりの場の中に、つくねんと男が突っ立っているというのは、これは中々に大変な事やもしれぬぞと、うすらうすら思わせられるこの頃である。
 彼女たちは紛れもない女人の性であり、そして女性というものは少なくとも自分という男に対しては極めて強固な一つの集団であり、さながら大海に一滴垂らした朱が、あっという間に溶けて見えなくなるように、こと私に関する事象、失敗も口舌の一つ一つまでも、彼女たちにとっては格好の話のネタになっているようである。
 先日、酒の席での話が弾み、それがいったいどう転がったものか、各々の持つ家庭観への議論がなされた。そこは流石に歴戦のネイヴィー、独立独歩の気風の高い彼女たちからは、家庭に入るというものは中々聞こえてこなかったと記憶している。けれど、恥ずかしながら自分はそうではない。妻として迎える伴侶には家を守ってもらいたい。それと小遣い制とやらに少しばかり憧憬がある。そんな事を言った。
 後日になって、その時は同席していなかった阿賀野が自分に尋ねてきた。
「提督はお小遣いがいいのね! でも、じゃあ、具体的にはどのくらいがいいのかしら?」
「……んん? いや……それはまあ、当人同士での話し合いにもなるんじゃないか。ああ、でも時々でいいから趣味の分を考慮して頂きたいものではあるかな」
「趣味?」
「洋酒さ。道楽だよ」
「ふーん、お酒ね。ほどほどにするなら、考えてあげる」
「ああ。ありがとう」
 両者がよくわからない認識をすり合わせ合意に至ったあたりで、能代がしきりに畏まりながら姉を引き取っていった。扉が閉まるや否や、阿賀野をたきつけたらしき連中を叱り飛ばす能代の声が響いた。
 誰かに話してさえいればある程度は「こいつも聞き及んでいるだろう」というアテができるのは、これはこれで便利なものでもある。




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