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【艦これ】艦隊これくしょんでエロパロ13 (避難所2)
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DMMのブラウザゲーム、艦隊これくしょん〜艦これ〜のエロパロスレです。
エロ妄想なりSSなりご自由にどうぞ。
シュチュやネタ妄想雑談しつつ、ゆるーく行きましょう。
SSは形式不問、長いのも短いのもエロいのもエロくないのもご自由に。
リョナ・強姦・死姦・スカトロ・ふたなり・性転換などの特殊嗜好を含む内容は注意書き必須
百合・女性提督ネタは百合スレで、こちらに投下の場合は注意書き推奨
【艦これ】 艦隊これくしょんで百合 ←検索したら出ます
■■禁止事項
批難中傷・荒らし
SS作者以外による改変/改竄および他スレへの投下
投下のあからさまな妨害・その他スレの空気を悪くする言動
上記を行った場合は警告なしで削除とホスト規制します。
※次スレは>>980を踏んだ人が立ててください。
公式
http://www.dmm.com/netgame/feature/kancolle.html
公式漫画
http://www.famitsu.com/comic_clear/se_kancolle/
保管庫
http://www55.atwiki.jp/kancolle_ero/
避難所
http://jbbs.shitaraba.net/otaku/16725/
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おせーよ!!
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榛名に改二が来るようだし、榛名の話でも投稿されないかなぁ……
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大井っちの人ほんとすこ
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下げ忘れすまん
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私の名は松本幸四郎、ベスパの士官で階級は大尉
榛名改ニは縞々、縞々パンツです!!
そう言っているのは秘書艦の吹雪君、私は風林火山君に進めれるままに棒各くんの改造ボタンにシューーーート
ダズル迷彩とは日本語訳で幻惑迷彩だそうだ
幻惑、幻惑?だれを惑わす気なのかね、ハルナス君!!!11!
着底している場合ではないぞ!夕日に向かって大破進撃だ1111!!!
そして私は今日も春巻き君を送り出すのだった
やっぱKOUSIROUコピペは難しいね、榛名改ニはエロい系じゃなくて儚い系にになった感じ
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同じキャラで別ネタ書くにしても設定とかをどうするか迷う
話としての繋がりがなくても設定が一緒な面とかもあるし
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別ルートとか別軸とか書いておけばいいんじゃないかな
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同じキャラで和姦、陵辱、非エロと書いたけど設定は特に統一しなかった
コテハンじゃなければ気にする必要はないと思うよ。
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ハコテンでもない限りは、作品艦の設定の共通点が薄いくらいなら、別作者として認識するしなぁ
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並行世界でうんたらかんたら
って確か過去にもそんな作品あったよな
エンドレスエイト…
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8日連続同じプレイか
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エンドレスエイトがもう五年も前なんだよな…うっ頭の中でナニカガ
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その5年の間に長門と聞いてもビッグ7しか連想できなくなってしまった
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永遠に8月8日を繰り返す……8月8日内に夏イベをクリアしなければ逃れられない
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マジレスするとエンドレスエイトってのは終わらない8月な
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>>263
アニメは見たことないけど内容は知ってる
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>>259
原作版で二万回近いけど少しずつ違うんじゃね?
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>>264
嫌な事件だったね…
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実はとうの昔に人類は絶滅しており、艦娘や提督は現在かつての人類の位置にいる妖精さんによって対深海棲艦に対抗するために復活させた人類を改造した巨人兵器
地図の名前が違うのはそれだけ時間が経過したためという説
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どっちの誤爆だw
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くっ誤爆…曙の髪で吊ってくる
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曙の髪でシコる?(難聴
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か、髪の毛で扱けだなんて何考えてんのよクソ提督!
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綾波改二「えっ曙さんもそのために伸ばしてるんじゃないですか?」
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由良「………」
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初等部にあがるころ両親を亡くした俺は軍人でもあった叔父に引き取られ養子ということで鎮守府で一緒に暮らした
そこの主力艦娘である扶桑姉様、山城姉さん(様をつけると嫌がるのだ)にはまるで実の弟のように育て可愛がられた
この地域では成人を目前に迎えた男子に近親者が筆卸しをするという大昔の風習が残っていたが
もうじきその年齡を迎える俺は身寄りも無いし、関係のない話だと思っていた
そして迎えた誕生日の夜、蒸せかえるような暑さから何となく寝付けずにいたら
部屋の襖が静かに開き、そこには風呂上がりなのか、ほのかに肌を上気させた浴衣姿の扶桑姉様と山城姉さんの姿が
「山城、大丈夫?砲戦よ」
「姉さまより先でいいのでしょうか…」
とかそんな話で
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またおねショタか、と思わなくもない……が、まああれはあれでよい。
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最終兵器艦娘という電波が
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>>274
成人になる儀式ときいてなぜかライオン狩りしたり村で一番高い櫓からバンジーしたりする
アフリカンな提督という電波を受信したんですが扶桑姉様prpr
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>>277
加古あたりがある日もじもじしながら「あのさぁ…私大人になっちゃったんだよね」
とか報告に来るのいいよね…
いや加古だともうきてるか
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「ちょっ! 何触ってんのよ! ぶつわよ叩くわよ!? 妙高お姉さんに言いつけるわよ!?」
「構わん。触らせろ」
陸の上では駆逐艦娘は見た目どうりの力しかない。艤装でも持ち出せば別だが管理はきちんとしている。
そして、重巡は確かに力もあるのだが……
ウチには妙高はいない。
だから触りまくった。ぽかぽかと殴るのが可愛くて、何度も何度も。
思えば油断していたのだ、姉の名を呼ぶ戦艦、姉妹を探す雷巡。彼女たちとは違うと思っていたのだ。
ある日、秘書艦にも関わらす0800を過ぎても現れない初風を訝しみ彼女を探した。
海に向かって呟いていた。
どうして、助けてくれないのか。あの強い妙高お姉さんはどこにいったのかと。
ため息混じりに「この想いサイゴン沖の妙高お姉さんに届いてよ」と言った時にはゾッとした。
だけど、初風を見ていたのは俺だけじゃなかったんだ。
見るに見かねたババ、もとい熟れた、間違えた。とにかく狼が俺の部屋に来た。
セクハラというのがこんなにもおぞましいものだとは思わなかった。とだけ伝えよう。
そして、初風に強がりを言えるなら。
セクハラなんてしないなんて、言わないよ絶対。
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唐突なキャラdis好きくない
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>>278
報告するまでもなく、提督は艦娘の健康状態(意味深)を全部把握してるんじゃないか
装備の状態の把握は重要だよね
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そーいや未開地域の女子は、初潮が来ると、処女膜を棒で破るという破瓜儀式を成人の儀式とするとか何とか
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キャラdisっていうほどキャラdisか?
提督が駆逐艦以外に興味がない性癖なら見た目が大人っぽい艦娘を多少辛辣に扱うこともあるだろう
そういう話を他の場所で読んだこともあるし
艦娘の話が投下されたらその直後に「むかついたからその艦娘をわざと轟沈させたかとがある」ってあからさまに悪意を感じる書き込みするのは明らかにdisってるけどな
以前のエロパロスレにたまにあったわ
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深海棲艦の和姦、純愛モノがみたいなぁ! チラッ
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>>284
レ級の提督逆レイプものとかどうすかね
鎮守府に忍び込んだレ級が提督を縛って人質にして金剛とかの目の前でレイプ
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深海で指揮をとる深海提督とレ級の日常とか
記憶喪失のリ級を拾って鎮守府のマスコットにしちゃうとか
自我が埋まれて提督に恋しちゃったイ級の離反とか?
敵味方より言葉の壁がデカイなw
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ヲ級のほのぼの話なら保管庫にあったけど深海棲艦との純愛ものはあまりないよねー
ヲ級って「ヲ!」しか喋っているのをしかほとんど見たことないけどこれって公式で何かあった?それとも二次創作設定が浸透してるだけ?
少なくとも戦艦やボス級は人間の言語は喋れそうな気はする
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>>287
半公式レベルならこんな感じ
http://livedoor.blogimg.jp/zakuzaku911/imgs/f/6/f6a21015.jpg
水雷戦隊クロニクル
http://livedoor.blogimg.jp/abacabu-abacabu/imgs/7/6/7632de37.jpg
古代語なら通じるとかだと嫌だなぁ
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>>288
一枚目わろたwwwwww
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深海棲艦といえど資本主義には勝てないのだ
札束でペチペチやればやれる
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札束でペチペチやるまでに札束が残っていればいいんだがな
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札束ペチペチの夢ならアマゾン先生が叶えてくれるで
http://www.amazon.co.jp/%E3%83%8E%E3%83%BC%E3%83%96%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%83%89%E5%93%81-%E3%80%90%E3%83%8E%E3%83%BC%E3%83%96%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%83%89%E5%93%81%E3%80%91%E3%80%90100%E4%B8%87%E5%86%86%E3%82%B0%E3%83%83%E3%82%BA%E3%80%91-%E6%96%B0%E5%9E%8B-%E7%99%BE%E4%B8%87%E5%86%86%E6%9C%AD-%E3%83%A1%E3%83%A2%E5%B8%B3-%E3%83%90%E3%83%A9%E3%82%A8%E3%83%86%E3%82%A3%E3%82%B0%E3%83%83%E3%82%BA/dp/B001T8QE2A
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>>292
アドレス長ったらしくなったから短いやつ
http://www.amazon.co.jp/dp/B001T8QE2A/ref=cm_sw_r_tw_dp_O8H2tb18GWSQESG1
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「ゴムありホ別で五万。これ以上は負けられないヲ」
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前スレ>>807から大鳳と祥鳳の修羅場ものを投下したものです。
続編を書いたので投下します。
例によってドロドロが苦手な方はスルーをお願いします。
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三章
1
自然な目覚め。ぼやけた意識が輪郭を取り戻すと、ある焦燥がさあっと胸を撫ぜ下ろした。上体をばねの様に跳ね起こし、未だ視界
の霞むまま、提督は枕元に時計の時刻を見る。盤面上の短針は、ちょうど五を指した所であった。
それは習慣だった。大鳳が朝の走りこみに彼を誘うようになってから、彼は自身の寝顔の見られることを嫌い、五時の十分前に目覚
ましを鳴らしているのである。傷心の昨晩、ただただ逃避を求めた提督は、何にも意の向かうことなくベッドへと沈んだ。裏側のつま
みを押し上げるだけのごく小さな手間さえ億劫でならなかった。時刻をセットしなければという観念はあったのだが、結局意識の落ち
るまでにそれを果たすことはできなかったのである。
体躯が独りでに覚醒したのは、羞恥と恐怖による作用があったためだ。寝顔を見られる、意識の無い間に部屋に入られる。自身の秘匿、
意識的なものであれ無意識的なものであれ、そういったものが露呈してしまうという事に厭悪の念がある提督であった。こと大鳳が相
手となると、なにやらぞっとしないのである。
その朝、彼女は部屋へとやってこなかった。どちらにせよ、万斛の愁いに浸った今の精神状態ではランニングなぞできるわけもない。
朝食まで無聊な時間を過ごす事ができたのは幸いであって、彼は彼女と会ったときへの備えとしてあらかじめ言葉を選び取ることがで
きた。
非は自身にあるから相手の出方に合わせねばならない。だがそれでも、深刻なことにはならなそうだと楽観できた。あのあてつけは、
向けられていた好意を知っていた上で行われた。舌を差し込んだとき、一瞬の恍惚と悦楽の吐息が唇に感じられたし、落涙は嫌悪によ
るものでない事も分かっていた。祥鳳について無遠慮に踏み込んだあの発言がトリッガーだった事を、彼女とて自覚しているはずであ
る。ならば反省やら悔悟やらが凝結して、寧ろ相手の方から様子を伺ってくるやもしれない。気遣わしく思う必要はないと結論付ける
のに、大して時間は掛からなかった。
大鳳が執務室の戸を開けたのは九時丁度、通常の業務開始時刻である。奇妙な緊張感を纏いながら、彼女は提督の隣に黙って並んだ。
仔細な様子はなかった。積まれた書類を手前に引き寄せ電卓を弾きペンを持ち、彼がそうして仕事をおずおず始めてみると、大鳳も
黙して自身の職務に手をつけた。デスクワークの時間においては、普段の日も割りに静かではある。だが今日は何時ものように挨拶を
端緒としなかったために、異様な重苦しさが両者の息をきりきり詰まらせるのだった。
この展開は、提督が想定した中では最も面倒なものであった。いっそ赤ら顔に怒ってくれていたほうが、まだ宥めようもあったのだ。
恬然とした表情が作り物であることに疑いは無い。だとしてもこちらから不意に謝ってしまっては、寧ろ彼女の機嫌は修復不可能なレ
ベルにまで損なわれてしまうだろう。生娘の心理の機微ほど明瞭でないものもなく、提督とてその夜陰の原野には迂闊に踏み込めない
のだった。
昼を食べるときに必要最低限のコミュニケーションはあったものの、結局日の落ちるまで気散じな会話はなかった。もし業務外の雑談
をしようとすれば、その話題はどう繕ってみた所で昨晩の事となってしまう。口を開いたが最後、今日やらねばならない最低限の事さ
え手に付かなくなるだろうことを、両者は察知していたのだった。
即ち、口火の切られたのは執務の終了後、部屋をでる直前になってからであった。
倦怠の体を労わるように、開いた窓から風が通る。部屋に篭る執務の熱が、攪拌されて冷まされた。互いが互いを散々忖度し尽くし
た為に、寧ろ停滞してしまったこの状況において、解決の端緒となるは、やはり立ち去る権利の有された彼女の方であったのだった。
「提督」
見送る視線をうなじに感じ、ドアノブに掛かる指が強張っていた。大鳳は緊張によって震える声音にそう一言呼びかけると、小さな
双肩を縮こまらせた。
「なんだ?」
背中へ聞き返し、彼は椅子から立ち上がる。机の前に立ち、少しだけ体重を預けてみると、ぎしりと耳障りな音が鳴った。
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厭に間が開いた。彼女の中では、既に言葉は定まっているはずであった。呼びかけてしまった時点で後に引く事もできないのに、躊
躇が喉を狭めているらしい。人差し指で机の淵を叩いてみると、彼女の体躯は、発せられた硬質の音にびくついた。
それが契機となったらしい。一つの長い深呼吸の後、彼女は大仰に振り返る。顰められた眉、睨みつけていると言ってもいいほどに
細められた眼。口は固く結ばれ、背負う覇気は重々しかった。
真剣な表情にしかし、提督は自身も真面目らしい顔を維持するのにかなりの労をとっていた。まさしく沈黙の半日を象徴する表情だ
なと心の中で一人言つと、それもまた何やら面白く思われ、ひくつく頬を押さえ込み、目を逸らして何も考えないようにする。死地に
赴かんばかりの純真さは、立場が違えばコメディだった。
入念に熟成されすぎた言葉が、薄い唇を割った。
「昨晩のことは、忘れたほうがいい?」
癌を告知するような、厳かな風を漂わせた発言だった。しかしこれは朝の暇の間、まず真っ先に予想できたものでもあったのだ。こ
の肩透かしな言葉を聞くや、腹底から猛然と駆け上がってきた嘆息を、彼はすんでの所で飲み込んだ。
どう返答するかも決めていた。間髪いれずに
「お前は忘れたいのか」
そう聞き返すと、彼女は吃驚したように目を見開き、遅れて頬を淡く染める。
「質問を質問で返さないで!」
「なんで」
「あの、困るわ。そんな事聞かれたって、私、答えられない」
両者の間が詰まる。一歩一歩、提督はゆったりと彼女に近づいてゆく。絨毯の踏まれる足音が耳に入るたび、脅えたように眼が涙を
湛えたようだった。とうとう耐え切れなくなると、大鳳は体ごと視線を背ける。ドアノブにもたれる様にして、背が小さく丸められた。
横顔に垂れる一房の髪が、掬い取られ、撫ぜられた。震える肩の強張り、筋立つ手の甲。眼は瞑られ、その拍子に一滴の雫が流れ落ち
る。目尻から頬、そして頤へと煌く筋が顕れ、色白で滑らかな肌を彩った。
頬に手を這わせる。従順に正面へと向いた顔には、しかし脅えの色があった。
「駄目。提督、駄目です……あっ」
僅か押される腕。引き離そうとするその動きに、ほとんど力は込められていない。唇の重なり合うと同時、大鳳は自ずから目を閉ざ
してしまったのだった。
啄びの最中、口の少し離れるたびに、小さな嬌声交じりの吐息が漏れ出す。嬲られる唇の甘い刺激が、胸を締め付けてならなかった。
彼女は縋るようにして、彼の胸元、縒れた白の上着を掴む。浮いた背の隙間に、すかさず腕が入り込み、両者の体躯はぴったりと密着
させられた。
彼の舌が口腔内へと進入する。口の離れた時にしか発せられなかった吐息が、開かれた隙間、唾液の跳ねる音と共に、常時聞こえる
ようになる。羞恥と悦に腰の抜けそうになった彼女は、股の下に差し込まれた大腿に支えられて、何とか立ち続けることができていた。
快楽の蹂躙に蕩けた思考は、更にその先を求めだしたらしい。恐々と言った風ではあったが、大鳳は遂に自ずからも舌を差し出し始
める。ぬめる両者が口と口との間に触れ合うと、羞恥の熱が遅れて彼女の胸を焼く。
供物の捧げられたのを感じ、彼はすかさずにそれを絡めとった。吸い、嬲り、大きな水音の響くたび、記憶の辛さが溶けるように和
らいだ。今、目前の娘を感じ、補填による充足が気を軽くしている。満たされるという感覚ではなく、代替によって補われ、癒えると
いった風だった。自身の腹底の暗い事に驚懼し、だが湧き出す自嘲の痛みさえ、この補填が紛らしてしまうのである。
「ベッドに行くか?」
口を離し、伝う橋もそのままに聞くと、彼女はこくりと頷いた。提督の眼に滲むのは、ただただ深い憐憫の情のみである。
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2
彼女は褥に横たわった。
既に腹部と首元の装甲は外されていた。肩に掛かる上着を脱がしてみると、滑らかな色白の肌が凄艶である。軽く握られた掌が顔の
横に置かれる。今や露わになった腕の華奢さに、危うげな、無垢の妖艶を感じて、提督は生唾を飲み込んだ。
手折られた茎を思わせる手首に、彼は唇を近づけた。僅かに膨らむ筋を食み、舌を這わせると、閉じられていた指が開いていった。
覆いかぶさる体温と、感ぜられる吐息の熱さ。そして舌の淫靡な感触に、大鳳は胸奥を痒がらせる。意想外の部位であった。故に、
与えられる刺激への覚悟が無く、たちどころに力の抜けるような感じがした。
数分間続いたこの手首への愛撫は彼女の思考悉くを蕩けさせ、眼は溶け落ちそうに潤んでいる。
インナーと肌との間には一縷の隙間も無く、体躯の細さがより際立つ。一度上体を持ち上げた提督は、彼女を俯瞰した後、今度は首筋
へと口を下ろした。
「あっ……」
鎖骨に触れた湿りが、彼女の喉を鳴らした。差し出された舌はそのまま首を登攀し、丁度頤に目尻の触れる場所まで辿り着くと、深く
咥えこむように唇が開かれた。
吸われ、跡の付けられていることを知覚し、大鳳は慌てて抵抗しだした。力の緩びきっていた体が、息を吹き返したかのように暴れる。
顔を背け、肩をよじり、腕は彼の胸を押した。
真意の掴めない内に、恋人のような睦みを受ける不安。それが漠然とした恐怖となって、彼女の胸を痛ませた。ましてや、キスの跡と
は所有の証とも捉えられかねないのである。身の堕ちる感覚が、背徳の悦でもあり、屈辱でもあった。
「駄目、やめ……んっ」
幾ら頭を振っても、彼の口は離れない。一秒、二秒と時間の経過してゆく度、彼女の快楽はその暗がりを増していった。自身の純真
が犯され、蹂躙されている事を、泣き出したい気持ちに受け止めている。それは決して厭悪の感触ではなく、寧ろ被虐の悦びを享受し
ている風だった。首筋のこそばゆさは、やがてぴりぴりとした刺激に変化する。
舌で慰撫した後、口を離して眺めてみれば、濫りがましい鮮やかな朱色が咲いていた。指先で拭うように触れてみると、彼女の口から
は熱い息が吐き出された。
「服で隠しきれないね」
煽られた嗜虐心に従い、そう言って見せると、彼女の瞳には絶望の色が滲んだ。見咎められる場面でも想像したか、眼は潤み、頬は
これ以上ないほどに赤くなった。
腕が、再びぱたりとベッドに落ちる。提督は手首を押さえると、今度は優しく口にキスをする。舌も差し込まず、ただ唇同士を触れ
合わせるだけの接吻であった。
その効果が如何なるものか、きちんとした予測はあった。果たして大鳳の心情は、それとまったく同じ動きを見せたのである。即ち
仮初の恋慕。望む望まざるに関わらず、彼女は想いの通じ合う喜びを垣間見た。甘い歓喜に身を震わせ、刹那の慰みが心中を癒した。
だが奥深く、根源の感情は寧ろ、引き千切れそうなほどの切なさ。どうせ裏切られるのだろうという諦観の観測が、胸底を炙り疼かせ
るのだった。
悦楽への端緒として、最終的、そして究極的な感情は悲壮である。身の結合とは反対に、感情においては繋がらない。そういった背反
の空虚こそが、性の快楽を最大のものとさせる。提督は大鳳を好いてはいなかった。そして、ただ彼女のよがる姿を見、それを慰めと
したかったのだ。
このキスに、いや愛撫全てにおいて慈しみなど込もってはいない。慕情の無きを伝播させるに、恋愛的好意を用いるのだった。彼女
を貪婪にさせ、ひいては淫猥と呼べるほどにまで乱れさせる。その目的への手段として、清白な純真を踏み躙り、汚すのだ。
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後ろ首の留め具を外す。腹の辺りの弛みを掴み、引っ張った。インナーは滑らかな肌をするすると滑り、遂に薄い膨らみを通り越え
た。
露わになった頂を隠そうとしたのか、ほんの少し、腕の動く気配があった。だが逡巡の硬直の後、僅かに浮いた手の甲は、力の入っ
たまま降ろされる。含羞の顔を横へと逸らし、彼女は唇を噛み締めて、体に注がれる視線を受け止めた。
やはりコンプレックスなのだろうと思われた。提督は平坦のそこ見、加虐の悦を押さえ込む事も無く、頬を吊り上げ口を開いた。
「ちっちゃい」
嘲る語調が癪に障ったか、珍しく本気で怒っているらしい眼を持って、彼女は提督を睨みつける。申し訳なさの欠片もない、余裕の
笑みを視界に入れて、口惜しさは一向募るばかり。
彼唯一の弱点を知った身上、報復としてその話題を出すのに躊躇はなかった。彼女は、彼以上の嘲りの声音に、
「祥鳳さんと比べて?」
と言う。果たして、彼の目にも怒りの色が滲み、胸のすっとする様な心地になったのもつかの間、胸底の痒くなるような快楽が思考
を中断させた。
「あっ……ん、はぁ」
右胸の蕾が無遠慮に摘まれ、空いているほうには遅れて唇の感触があった。繊細な指遣いと動物的なぬめりに、背筋がぴんと強張っ
た。
ただ痛くはないというだけの、容赦の無い愛撫である。温もりと形容されるような、精神的充足を感じさせる行為ではなかった。皮
膚感覚の敏感な所を執拗に刺激され、彼女の口からは熱い吐息が漏れ出した。
やがて彼のキスの及ぶ範囲は、上腹や脇にまで広がるが、その間も手は僅かな膨らみをしつこく撫ぜ続けた。指は沈み込み、掌の蠕
動が柔らかく肌を波打たせた。色付く頂が擦られると、吐き出される息には声が乗る。羞恥を感じる暇もなく、大鳳は快楽に翻弄され
るだけであった。
「んぁ……はっ、ぁあ!」
勃ったそこが弾かれると、彼女は一段高い声に啼いた。刺激の残滓として痺れが残り続け、それは次第に思考までをも侵蝕する。再
び摘まれたそこの引っ張られ離される瞬間、痛みへの恐怖はしかし、快感への期待と変わっている。
飽きるまで弄び、臍の辺りに口付けた後、提督は一度上体を起こした。
「腰、浮かせて」
スカートとスパッツに手をかけて、彼女を伺い見てみると、虚空を眺める瞳に遅れて意思の光が燈る。
「……はい」
年甲斐もない甘える声の返事と共に、ゆるゆると持ち上がった腰に合わせて、彼は手に掛かる全ての布を一気にずり下げた。
今や生まれたままの姿となっている事を、彼女は他人事のように感じていた。太ももを滑る指が一度下腹部にまで登った後、とうと
うその直下へと下ろされていった。蛇の進行が如くもったいぶった動きで、徐々に徐々にと近づいてゆく。
「……ぅぁ」
陰唇の上端に触れかける寸前、指の動きは完全に止まった。ちょうど、三流の悪役が獲物を目の前に舌なめずりをするのと同じよう
なものであった。恋愛の無い情事において、その慰めは嗜虐によって達成されるのだ。
男を知らないそこは、恥丘の膨らみから谷の垂線まで、清白の極限であった。だが不釣合いにその全体は淫靡な粘液に濡れ、桃色の
襞が婀娜やかにひくついている。再び動き出した指先が陰唇の上端を掠めると、歓喜の嬌声が彼女の意思に反して漏れ出した。
-
「あぅ……ん、ぁ!」
這わされた指は、その全体が包まれるようにうずまり、細かく上下に震わすと、卑猥な水音が部屋に響くようだった。時折軽く叩く
ようにすれば、その音はより鮮明になり、飛沫はシーツと脚とを汚してゆく。
今すぐに舌を噛み切りたいと思うほどの羞恥に苛まれ、大鳳はかぶりを振った。胸への愛撫を受けた際には、ただぼうっと思考の蕩
ける感じがするだけであった。だが直接的な、下準備としての行為は、自身の雌としての本能を無理やりに剥き出しにさせられてるよう
で、侵される矜持に我慢がならないのだ。
提督はずいと体を寄せたかと思うと、空いていた方の手で髪を梳きながら、耳の淵へと舌を伸ばした。輪郭をなぞり上げ、耳たぶを
軽く甘噛みし、思わず足の緊張の解けたのが感じられるや、すかさず陰部への刺激を大きくする。解きほぐすようにして、表面から奥
深くへ、蒸れた卑猥の孔を穿った。
「ま、待って! ひぐっ……んぅ」
懇願は無視をされる。最早与えられる過大な快楽に僅かな抵抗さえできない彼女は、ただただ一方的に嬲られるという被虐の悦を享
楽するしかなかった。
自身が自身でなくなるような恐怖を抱き、彼女は提督の体躯にしがみつく。喘ぎ声を聞かせるような格好をしている事に、気が付く
余裕も無い。頬を擦りあわせ喉の震えるまま、獣性の蹂躙をその身に受け続けた。
時間間隔の希薄になるほど蕩けきった思考が、快楽による拷問の終わった事をようやく遅れて認知した。横隔膜の絞られた痛みや、
臀部にまで感じられるシーツの湿り気。そういった残滓が一つ一つ知覚され、今現実に再び帰還したような心地となった。
布擦れの音と視界の肌色に、どうやら彼も服を脱いだらしい事が分かった。大鳳は逡巡の後、その行為の意図を察すと、慌てて迫る
胸を押した。
「あの、提督」
「なに?」
「愛してるって、言ってください」
ハスキーな声音が、より掠れている。提督の胸には憐憫や寂寥がわだかまり、咄嗟の返答をできなくさせた。
「愛してるって言ってくれなきゃ、入れちゃ駄目なんだから。……私、祥鳳さんの代わりなんて、厭」
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答えを待つ視線が焦りに揺らいだのは、それを言い終えた直後だった。
罪悪の意識が無かったわけではない。それでも、その一語を言うに未だ提督は臆病すぎたのだ。無理やりに開かせた足の間、肉槍の
迫っている事を感じ取り、大鳳は半ば悲鳴に近い声を出す。
「駄目、いやぁ! 提督、待って!」
本気らしい抵抗があった。拳が胸を叩き、足と腰はそれを遠ざけようと懸命に暴れる。しかし既に覆いかぶされている状態では、全
て無駄な足掻きだった。
その痛み、自身が犯されたと気が付いた時のその表情を見て、提督は暗い愉悦を感じた。
「……ひどい」
吐き出される呪詛が耳に心地よい。向けられる恨めしい視線が慰めだった。腰を振れば、強気な彼女の表情も、恍惚と悲壮に歪むのだ。
自身に内在する暴力性が、相手の完全な屈服を求めた。提督は腹黒い笑顔に、躊躇わずそれを口にする。
「でも、身体は悦んでる」
指が肉芽に伸びると、彼女の膣は咥え込んだ彼を扱く様にして蠢く。必死に首を振る彼女を見下ろし、尚追撃は緩めず、落涙を舐め
て耳を食む。
反復され続けた悦楽の指教が、体躯を極限まで淫らにした。精神は未だ清く彼の恋情を欲したとしても、最早体の方は剥き出しの本
能に従う獣となった。下腹部を圧する彼の存在に、満足を覚えている自身。厭で厭で仕様が無いはずなのに、言葉で責められれば言い
返せないのだった。
それからどれだけ責め苦は続いたか。穢しぬかれ、淫らに湿潤蓄えたそこは、彼を咥え扱く女の肉壷となった。
動きの速まりを感じて、彼女は緩くかぶりをふった。
「中に出すぞ」
征服の証が刻まれる。その事への厭悪と被虐の悦が複雑に混ざり合い、慟哭とも嬌声とも取れない声となって溢れ出す。絶望的な心
境の中、腹内に広がった温かみが、彼女を否応無しに絶頂させた。
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3
祥鳳は全てを聞いていた。
かつて提督と恋仲にあった時、褥を共にし迎えた朝。心地よいまどろみに、つい起床時刻の直前まで体を横たえらせていた事が幾度
もあった。
存外朝に弱い提督は、それに気付く事もなかったから、毎晩シーツに温もりの残滓を認めるだけだったのだろう。毎夜毎夜、その行
為が夢であったかのように、忽然と消えている彼女の姿。それは、彼にとって一種の耽美に思われたはずだ。
実際には、より泥臭い方法をもってして、この演出は行われていたのだった。早起きの艦娘に見つからないよう、宿舎棟、自身の部
屋まで移動する方法として、やはり理想は廊下を歩む事をせず、窓から進入することだった。問題は彼女の部屋は二階にあり、裏庭と
も言うべき窓側の空き地からの帰還はとてもできそうにもなかったことである。
鎮守府本棟の提督の寝室は二階、つまりその建物においての最上階にあって、構造上屋根の端が窓視界の上端に掛かっていた。艦娘
としての非凡な能力を用いれば、そこに手を掛けよじ登る事など造作もなく、彼女は起床の時刻の遅かった時、何時も屋根伝いにて、
部屋へと帰還していたのだった。
途中渡り廊下の天井へ飛び降り、対岸の艦娘宿舎の壁を、小窓の突起を用いて登攀する。自身の部屋の直上まで辿り着けば、後は開け
ておいた窓の位置を確認して、身を滑り込ませるだけであった。意外にも試みは容易く成功し、以来彼女は、就寝に不安も感じなくな
ったのだった。
虚偽の恨み言をぶつけた事へ罪悪と悔悟の念に苛まれていた祥鳳は、その日、増幅するそれらの感情にとうとう耐えられなくなると、
謝罪と真意を告白する決心を固めた。ただ、夜の早いうちに執務室を訪ればあの装甲空母が邪魔であるし、かといってわざわざ二人で
話をしたいと面向かいに言うのもいらぬ誤解を与えかねなかった。悩む彼女の頭には、いつしか意識の敷居の下にその思い出が巡りだ
し、それが突破口となって一つの策謀が胎を結んだ。
夜半、彼の就寝時刻直前。祥鳳は部屋の窓から身を乗り出し、屋根の路を進んだのだった。
幾ら大鳳と言えど、未だ同衾関係にまでなってはいまい。ならば、彼の寝室にて待っていれば二人っきりで話ができると、彼女はそ
う思い至った。
個人の部屋に無断で忍び込む事について良心が痛まないわけでもないが、それ以上の罪を重ねた身上、致し方ないと結論付ける。自
責の痛みをこれ以上我慢することは、とてもできそうになかったのだ。月光の照らす中、足音を忍ばせ、本棟寝室の真上にまで到達す
る。
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窓から部屋への進入に成功した彼女は、まだベッドに彼のいないことを確認した後、隣の執務室へ聞き耳を立てていた。明瞭でない
彼と彼女との会話の声は、しばらくの時間の後、ぱったりとまったく聞こえなくなる。
廊下への扉の開く気配も無い。疑問に思っていると、今度はカーペットを踏みしめる音、それも四足二人分が徐々に大きく聞こえきて、
彼女はぎょっとして壁から離れた。部屋の中央に立ち尽くすし、焦りと混乱の中、とにかく隠れる事のできる場所を探した。まず真っ
先に視線の向かったのは洗面所であったが、両者の一方でもトイレに赴けばその時点でばれてしまう。ドアノブが回されたのを視界の
隅に捉え、半ば思考の外の反射に、彼女はよりにもよってベッドの下へと潜り込んだのだった。
木板とマットレス、合わせておよそ一尺の厚みを挟んで、情事の生々しい音を聞き続けるしかなかった。嬌声も水音も、スプリング
の軋みにさえ吐き気が催され、思わず声を上げたくなるのを口を押さえて飲み込んだ。大鳳の濫りがましい嬌声に殺意を抱き、彼の荒
い口付けの吐息が、胸を辛く痛ませる。目尻から涙を流すまま、透視でもしているかの如く、ひたすらその底板を睨んでいた。
だが耳をそばだて続けていると、一つの救いが垣間見えた。大鳳のその懇願が無視をされたらしい事。提督から愛しているという言
の出なかった事に、至上の喜びを覚えた彼女でもある。別れを告げて半年が過ぎても、未だ心はすぐ側にあったと気付き、感動が胸を
馳騁する。
この行為にあてつけと慰め以上の意味は無い。寝具に阻まれていようとも、たとえ実際に抱かれているのは大鳳なんだとしても、精
神の交錯は今この場においても成っているのだ。
思わず彼女は
「私、浮気には寛容です」
極々小さく、一寸先の人にも聞こえないような声でそう呟いた。
寝具の上の遊戯は、もうすぐ終端を迎えるらしい。中に出すぞという彼の言葉が、甘く耳の側に響いた気がした。
彼女の心内は、甚だ複雑な様相を呈していた。胸をのたうつ嫉妬の情は、一向に烈しさを増すばかりだが、直上の彼の姿を想像すれ
ば途端に甘い悦楽が湧き出してくる。
彼の思考にあるのは自身であるはずだった。ならばその吐き出される精も、向かう先は自身なのだ。ただ物理的に受け止める艦娘が違
うだけであって、故に彼はまだ私のものだ。
祥鳳は心の中に、そう独り言ちた。目の前の板に触れてみる。まるでそのまま貫通し、彼の体躯を抱きしめにいくかのように。
大きくなった吐息の音を聞き、祥鳳の女陰もまた独りでに蠢いた。今、空想と吐き捨てるには余りにリアルな触感がある。容赦なく
押し広げてくる堅い彼と、その先端から注がれる白濁の温かさ。出し終えた後も、彼は二、三回ほど奥を突くのだ。限界まで吐き出され
た精が、更に深くへと押し込められる。その歓喜が完璧に再現された。
彼女もまた、彼らと同じく、絶頂を覚えていたのだった。肩が強張り足は伸びて、嬌声を我慢するのにはかなりの労をとっていた。
恍惚の表情は、しかしおぞましい凄みを発してもいる。涙は留らず口角は吊りあがり、瞳が異様なほど燦爛としていた。
提督を取り戻す、提督を取り戻す。口の動きだけで、彼女はその言葉を繰り返し続けた。
<続く>
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以上になります。恐らく次回で最終章かなといった感じです。
長々と失礼しました。
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>>304
乙
なにこれこわえろい
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>>304
乙GJ
これは夏にぴったりな話ですね(震え声)
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>>304
ナイスヤンデレ。
相変わらずの素晴らしい文体と、豊富な語彙ですね。
>>彼女は提督の体躯にしがみつく。喘ぎ声を聞かせるような格好をしている事に〜
この部分、ぐっときました。続き楽しみに待っています。
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鎮守府にて深夜に起きた資材の窃盗事件
容疑者としてあげられたなかには犯行日の夜のアリバイ証言のあいまいだった提督、大鳳、祥鳳がおり、憲兵は改めてこの三人から調書を取ることにした。
提督「その夜は自室に居ました」
大鳳「その夜は提督と一緒に居ました」
祥鳳「その夜は提督の下にいました」
「「ふぁっ?!」」
その後犯人は捕まり、提督は3Pしていたことになった。
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ああ、そんなギャグ展開で終わるといいですね(白目)
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ダイナミックアサガエリジツ…
多分ばれてないと思っているのは祥鳳と提督だけ
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この祥鳳は催眠オナニーの素質ある
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http://www.pixiv.net/member_illust.php?mode=medium&illust_id=45030110
あきつ丸、耽美的だよね…
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改にすると、とたん雰囲気が妖しくなるね、あきつ丸w
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通常のあきつはなんか不気味な感じだけどな…
やっぱり顔真っ白でモノトーンってのが他の艦娘と一線を画してるからだろうか
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>>315
不気味さは神秘と表裏一体
https://twitter.com/watanabe052/status/494437509724508160/photo/1
大正浪漫いいよね…
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>>286
深海提督・・・いいねそれ!
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「お前、今週はどこ配置よ」
「俺? 今週はサーモン沖だぜ」
「げ、良いな。滅多に艦娘来ないからゆるゆるじゃん。お前は?」
「……東部オリョール海」
「あっ」「あっ」
深海鎮守府はきっとこんな感じ
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>>304
おっかねぇぇ乙
ぱんつの中で手が止まった
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どこらへんから自意識は奴らにあるのだろう
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姫・鬼は鉄板として、重巡・戦艦・空母あたりじゃないかな
雷巡は意見が分かれるところだと思う
駆逐艦とかが愚痴ってたりすると面白いけどw
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普通に駆逐艦も意識があるけど、会話する必要を感じないから喋らない辺りじゃね?
基本怨霊というか、荒魂的な存在なので肺呼吸する必要がないから
海水が変に詰まっててカタカナ喋りになってるとか
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声帯が不明なのでテレパシーで意思疎通してるかもしれぬ
(……きこえますか… きこえますか… 提督よ… 提督よ… あなた方が深海棲艦と呼ぶ存在です… 今… あなたの…心に…直接… 呼びかけています… 提督…イベントに… 向けて資源はためる…必要ありません… 各資源…二万で…充分…なのです…自然増…ギリギリまで……回すのです…大型建造…するのです…大型建造をするのです……)
姫、鬼は人間由来
女性だけの敵集団はマゾーンの時からのお約束だけどねぇ
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(・ワ・)削除なのです!
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(・ワ・)削除なのです!
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(・ワ・)削除なのです!
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(・ワ・)削除なのです!
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(・ワ・)削除なのです!
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(・ワ・)削除なのです!
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