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ミセ*゚ー゚)リ奏者Мのレクイエムのようです
3
:
ブーン系の名無しさん
:2014/03/16(日) 23:39:18 ID:3TTuD58w
その辛さが知らぬ間に音に影響したのだろうか。
私は先月、指揮者の先生に呼び出された。
(‘_L’)「ミセリ=ミレクイア、お前の奏でる音には……」
(‘_L’)「“冷”の音色がかなりの強さで現れている」
ミセ;゚−゚)リ「え……」
目の前が真っ暗になりそうだった。
この街の人間が奏でる音には、不思議な力が宿る。
多くの人間は“暖”という人の温かさを象徴する音を強く演奏でき、気持ちを程よく込めるほどその音色は質の良いものになる。
私の兄は、特に質の高い“暖”の音色を持った奏者だった。
“冷”はその真逆。
数少ない人間しか演奏できないが、別に重宝されることはない。
それどころか“暖”の音色で創られた空間を壊しかねない、欠陥の音色とも言われていた。
それでも。
私は兄が残したこの楽器を手に、この楽団を去るわけにはいかなかった。
何とか気持ちを抑えた演奏をするということで頼み込み、演奏を続けた。
「あー、今日の練習も長かったなぁ」
「……だってホラ、魔笛さんがいるからねー」
「やめなよー、聞こえちゃうじゃん」
ミセ*゚−゚)リ(…………)
練習が終わり、楽団員は演奏とは別の音を鳴らし始める。
私は先程音色を抑えたように気持ちを抑え、無表情のまま片付けを進めた。
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