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Cry for you

55ちんぱる:2013/06/01(土) 21:30:20

「いっただっきま〜す!」
夕食、神山家にはルールがあり、週に1回は晴人が作ることになっている。
これは晴人自ら作り出したルールであって…。

「“いっつも姉ちゃん働いてるから、週に1回ぐらいなら俺が作ってあげるよ”とか言われちゃって〜!」
優子は晩ご飯を食べながら、思い出を遥香と麻友に話していた。

「へえ〜晴人くん、優しいんだね」
「そ、そんなことねえけど…」
「あ〜、照れてるぅ〜!」
優子がすかさず、茶化してきた。

「うるさいなぁ、さっさと食いなよ!」
「はいはい」
その後も会話は弾み、気付くと時刻は夜10時を指していた。

「あっ!遥香、時間大丈夫?」
「あ…」
完全に忘れていたようだ。

「どうしよう…」
「すぐに送ってくよ!」
「ええ〜!せっかくだから泊まってってよぉ〜!」
まだ、駄々をこねる麻友。

「いいかげんにしろよ、遥香のご家族にも迷惑だろ!」
「ううん、ウチなら大丈夫」
「何で?」
「だってママに、『朝帰りになっても、パパには内緒にしておくから。』って言われたの」
この子の母親は何を言ってるんだろうか。
しかも彼女は、母親の言葉の意味を全く理解していない様子だった。

「じゃあ、決定ね!」
「ちょっと、姉ちゃん!」
「いいじゃん、いいじゃん!」
「ぱるる!そうと決まったら、一緒にお風呂入ろっ!」
「はいっ!」
晴人が干渉するスキも与えず、話はドンドンドンドン進んでいった。

優子は自分の部屋に戻り、遥香と麻友は風呂場に向かい、1人リビングに取り残される晴人。
気付くと彼は、皿洗いを始めていた。

「…フゥ」と一息入れ、大きく深呼吸し

「話を勝手に進めるなぁぁああああ!!!!!!!!」
静かな住宅街に、彼の叫びがこだました。


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