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新年も爆発するカフェと魔法検定試験
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・荒らしはスルー
・他キャラの向こう側には自キャラと同じようにプレイヤーが居ます、思いやりの心を忘れずに
・自分の不快感は分身である自キャラの不快感、嫌だと思ったらキャラクターの行動として出してみよう
・一人じゃ出来ないと思ったら他のプレイヤーに助力を求めてみよう
・長いイベント、遅いレスは他PCを長期間拘束している事を知っておきましょう、イベントを幾つかに区切るのがお勧めです
・上記のイベント、レスは長期化すればするほどグダグダになりやすいので覚えておきましょう
・カップル成立等キャラ同士の恋愛は禁止していませんが、利用規約の範囲内で、節度を持って行動しましょう
・キャラ、組織は成長します。発生しないことが一番ですが、もし矛盾が生じた場合、後付けの設定を優先します
・疑問に思ったらその時に空気を気にせず聞きましょう。聞かずに禍根を残したり他スレへ行って争う方が空気を悪くしています
まとめwiki:ttp://www40.atwiki.jp/mahoken/
うpろだ:ttp://www6.uploader.jp/home/mahoken/
ttp://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/otaku/15943/1440852946/
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>>95
少し首をかしげ、
「……どっちも?」
使っちゃダメ、は妥当な処分だったらしい。
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>>96
「諸刃の剣、か」
そっとチョコの乗った皿を押し出してみる
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>>97
「?」
不思議そうに見つめる。どうやら意味がわかっていない様子。
近くにいれば弱い暖房がかかっていてもチョコが融けません。
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>>98
「……」
「……」
「……ものは喰わないのか?」
適当に一つつまんで食べる。
なんということでしょう。指がべとつきません!
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>>99
「食べます、よ?」
普通に食べるらしい。単に人との関わりの上でのアクションが鈍いだけなのだろう。
奢る、というよりも餌付けするという感覚に近くなるかもしれない。
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>>100
「喰うのか」
「……好きなものを喰って良いぞ。寧ろ喰え」
命令形にしないと多分食べないな?と思ったようだ
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>>101
少し固まる。その後言われたとおりにチョコをひとつ持った。妖精には随分と大きなチョコだ。
アストラルサイドの要素が大きい分見た目よりかなり食べることができるのだろうが、大きい。
ひと齧り、味はわかるのだろうか。あまり表情は変わらない。しかし普通に食事はできている。
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>>102
「……喰いきれるか?」
無表情で大きいもの食べてると流石に不安になったようだ
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>>103
「、一個なら?」
思っているよりは食べることができるらしい。
人間サイズに直すと一個でも大盛り系に突入しているだろうが、問題はないらしい。
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【カフェ】
そんなやり取りに耳を傾けながら、カウンターの向こうでグラスを磨く男がいた。
ギャルソンエプロンを身に着けた40半ばの男は、黙々と仕事をこなしている。
「ふむ」
作業に満足がいったのか、言い聞かせるように呟くとグラスを並べる。
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>>105
もくもくとチョコを食べている。味に飽きないのだろうか。
エネルギーを得たからか、少し冷気が強まった気もする。
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>>104
「……」
明らかに見た目の容量と一致しないが、まあよくある話だ。
とは言い聞かせるものも、ふむ、とか、ほう?とか言いながら目を丸くした。なぜあげた。
>>105
リンリーン
「お代わり」
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>>106>>107
男は二人に視線を移し、口の端をニイッと釣り上げた。
そのまま背を向け、一端奥へ引っ込むとコーヒーカップをトレーに乗せて戻ってくる。
カップから湯気と香りを発する褐色。
男は慣れた手つきでそれぞれの目の前にカップを置く。
「これは奢りだ、口に合うかは分からんが」
カップの中身は珈琲。
酸味を抑え、苦味を少し強めにしたオリジナルのブレンド。
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>>107
半分ほど食べ終わる。結構スムーズに食べている。
見られていてもあまり気にはしていない様子だ。というよりもやはり反応が鈍い。
>>108
「……」
少し躊躇する。がとりあえず味を見てみることに。
流石にサイズ的に全部飲むのは無理だろうが、やはりチョコの味に飽きてきていたのだろうか。
しかしあまり表情が動かない。餌付けのし甲斐がない、かもしれない。
スプーンでコーヒーを飲む姿はサイズもあって随分一生懸命には見えるが。
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>>108
「おっ」
「ついてるな、頂くぞ」
一杯目とは違う香りに、眉が楽しそうにはねた。
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>>109>>110
「珈琲は人生のようなものだ」
男は再びカウンターに入り、グラスを磨く。
「自分の裁量でいくらでも甘く出来るが、苦味の中に楽しみを見つけられたなら――もっと珈琲が好きになる」
「そうすると色んな香り、風味を探し出すようになる」
男は身を細めた。
「自分にとっての一番を見つけるのは難しい」
「その過程も、また珈琲を楽しむ事の一つだ」
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>>109
スプーンの新しい使い方に感心しつつ自分もカップを口元に運んだ。
一口。
飲み下し肺に入った空気を鼻に通す。
「――ほう」
「旨い、な」
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>>111
「……?」
不思議そうな表情からさらに眉が歪む。難しくてわからない、そう表情が語っていた。
ただ、悪いものの中にもいいものが見つけられるかもしれない。でもそれは難しい。
その程度には理解することができた、かもしれない。
>>112
スプーンを普通に持ち上げているあたり、見た目よりは力があるのかもしれない。
表情は大きくは変わらないが、チョコと一緒に頻繁にコーヒーを啜っている。
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>>111 >>113
「人生、……人生、か」
「『何れも』俺にはまだ足りていない様だな」
与えられたものをそのまま享受している。
してきた。
『自分好み』は、見つかるのだろうか。
ただ、
「―― 一度いれたものは除けない」
其れだけは、知っている。
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>>113
「今はそれでいい」
男はゆっくりと言った。
「分からずとも、いつか思い出してくれれば――充分だ」
少し早かったかも知れないが“約束”は果たしたぞ
と、男は笑った。
あの雪の日に。
>>114
「それもまた真」
「年寄りの戯言だ、無理に自分に当て嵌める必要はない」
男は黒髪を見た。
「自身を客観的に捉えることが出来ているなら、それは素晴らしい事だと私は思う」
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>>114
「……」
ふと、何か考えるようにすると、スプーンに砂糖を山盛りにしてコーヒーに沈めた。
そしてすぐに引き上げる。スプーンにはまだ砂糖が残っていた。コーヒーまみれではあったが。
沢山入れても、全部は溶けないよ。入れてすぐなら、溶けきらないよ。
そう言っているかのようだった。無論現実はそう単純でもないのだろうが。
>>115
まだ、この小さな体以上に未熟な精神では理解しきれないだろう。
それでも、皆に教えられ少しずつ、新しいものが心の中に増える。きっと笑顔になる。時間はかかっても。
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>>116
「珈琲が飲みたくなったら、また言うといい」
「珈琲を振る舞って、こうしておしゃべりするのが最近の楽しみでな」
与えるだけでなく、得るものもあると男は言う。
それがとても楽しいのだ、と。
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>>117
しばらく目を合わせるように見つめていたが、素直に頷いた。
今のところあまり出歩くこともないようだが、少しずつ、学んでいくことだろう。
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>>118
男は満足そうに頷くと、カウンターの奥へと下がっていった。
明日の仕込みがあるのだという。
中:このへんで失礼しやすー
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>>115 >>116
くく、
かかか
「これだから、此処に来るのは辞められないんだよな」
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>>119
しばらく無言でその姿を見送ると、チョコを再び食べ始めた。
既にチョコはほとんどなくなっていた。
(「お相手ありがとうございました〜」)
>>120
もうそろそろ、チョコを食べ終わりそうだ。
本人は心が未熟であるが故のマイペースなのだろう。
コーヒーは、四分の一ほどが飲まれていた。
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>>119
(中:ありがとうございました!おやすみん!)
>>121
皿の上のチョコを取る。
同じ一つ。しかし、持つ者によって、取る者によって、比重もペースも異なる。
もしかすると同じように見えて中に違うものが入っているかもしれない。
それでも、共通するものはきっとあるだろう。
ある、だろう
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>>122
そしてチョコを食べ終えた。表情はあまり変わらないが、お腹は随分と満たされたようだ。
体が違う。それだけで見える世界も違うのだろう。感じる世界が違うのだろう。
「……ごちそうさま、でした」
少なくとも、挨拶は共通だった。
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>>24
魔力を感じる事は出来ても顔を伺う事は叶わない、トームの表情など解る訳もない。
けれどその笑みは確かに伝わった――伝わらない訳がない。
自らの命を失うような事をした過去が有る、だからこそ培ってきた力に対する思いが有る。
そして、それを遠慮せず全力で叩き込める好敵手が其処に居る。
これが楽しくない訳がない。
(……あれには未だに劣るが、それでもこれは“死霊王”として出した技だ、ちょっとだけ名前を借りる、悪く思わないでくれよ)
「呑み込み、砕き、押し潰す――『白花葬・潮津波』ッ!!」
狂喜する嵐と、憎悪する骨の津波、両者が真正面から衝突すると同時に闘技場を爆音と衝撃が包み込む。
二つの力の衝突が収まるまで暫くの時間が掛かるだろう、そして、それが収まった時其処には。
“聖人が奇跡を起こした”かのように真っ二つに割けた津波だったもの、が其処にあって。
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>>124
風は止み、津波は割れ、闘技場にはただ二人の男だけが残されてしまって。
最前の打ち合いが嘘のようにして、静謐とも言える一瞬がその場を支配していた。
一方で、戦争の憂き目にでも遭ったかのような爪痕を残す地面を境にして、ただお互いの姿を認識する。
死霊王と、それと相対する風使いの視線が交錯した瞬間。
先に駆け出したのは、風使いだった。
「ベルンッッッッ!!!!」
魔力も無ェ、武器も無ェ、体力も無ェ、の三拍子で歌える程の酷くバッドなコンディション。そんな中で、冷えた空気に割り行った。
互いの全力を尽くした攻防は快い物であった事は確かだ。だが、戦いである以上、どちらかが倒れるまで続くものであると男は考えていた。
ならばとこの最後に残った拳で、突き崩す。確固たる信念を携えて、男は挑みかかる。恐らく、これが最後の一手となると思いながらに。
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【カフェ】
昨日の節分により本日きな粉フェア。と書かれたメニューを眺めている。
「……ゴーレムの運用術って術者が動けること前提で組まれてるのばかりですね。
既存のものでは役に立ちそうにないですね」
メニュー見ながら全く別のことを考えていたらしい。
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【カフェのスクリーン】
本日の検定内容_
‘宝箱の醍醐味’
〔ジャンル〕
逆発掘
〔推薦適性値〕
感知C〜A-
探索B+
運搬C+
〔開催地〕
〔概要〕
ダンジョンといえば宝箱。宝箱の中身は楽しみなものです。
ですが一度探索して空箱となった宝箱にも今一度目を向けてみましょう。
皆さんには空箱のみのダンジョンに宝物をもって挑んでいただきます。
是非空箱を見つけて宝物を収めてください。
〔ヒント、その他〕
ダンジョンには罠が残っています。
評価はより見つけにくい宝箱により価値のある宝物を入れると高くなります。
逆に簡単な宝箱に価値のある物、難しい宝箱にガラクタを入れるなど、
難易度に見合わない宝物を宝箱に収めると減点対象です。
宝物はこちらである程度用意しますが持参しても構いません。
宝物の運搬手段は参加者側で何とかしてください。
なおこちらで用意した宝物は持ち帰ることはできません。
〔失格行為〕
・ダンジョン内での破壊行為、ダンジョンの魔物との戦闘もできる限り避けましょう。
・宝箱自体の破壊行為、ダンジョンの存在理由をなくしてはいけません。
・参加者との戦闘行為、ダンジョンの挑戦者との戦闘は許可します。
〔BOSS〕
・マタンゴシャーマンロード
薬草や霊を扱うシャーマン系魔法を使うマタンゴ系のモンスターです。
このダンジョンに出るモンスターは基本的にこのボスの配下です。討伐は非推奨です。
《PRESENT》
☆空箱製造機(使用回数十回)☆
分類:魔導具
材料を入れるとその材料を使い中身のない宝箱を制作してくれるホームベーカリーのような装置。
参加賞として参加者全員に与えられます。
☆プチマタンゴシャーマン☆
分類:使い魔
小型の薬草を育てるのに向いた使い魔です。希望者全員に与えられます。
《検定開始時刻》
>>20:30
《終了予定時刻》
>>0:30
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スクリーンに表示された内容に目を通し、転送装置へ。
何をいれるかも大事だがまずは箱を見つけられるかどうかだ。上等!
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>>127
「あっ、平和そうな検定」
四肢もなく、首の後ろからもうひとつの頭部が垂れ下がる異形の少女。
移動手段も合金トランクから前半身だけ出し這うアンデット犬に自分自身を蔓で縛り付けている。
幼く、さらに異形。そんな彼女だからこそ平和な検定に惹かれるのかもしれない。
それか、物を作ることが好きだからなのだろうか。検定に参加するようだ。
>>128
【霊薬マタンゴの洞窟】
そこは洞窟。しかし意外と日のあたる場所が多く、広い空間も多めであるようだ。
空気は淀んで湿っぽい。草と菌が共生できる、まるで汽水域のような環境。そんなダンジョンであった。
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リゼッタもダンジョンにきた。だが洞窟内は足場が少し悪い。這うだけの犬任せでは移動に時間がかかる。
移動の補助として死人蔓も増やしながら洞窟を進む。洞窟という場所自体が珍しいのかキョロキョロとあたりを見回している。
入り口付近の空間に置いてある宝箱。既に開いていて空箱であるというのがわかる。
偵察用の蝶を使い中身をのぞいてみると、中には土があり薬草が育っていた。
マタンゴが植木鉢として使用していたのだろうか。これは、既に空箱とはいえない。
「不思議な場所」
か細い声だが、このダンジョンを楽しんでいるというのがわかる声色だった。
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>>129
「……ほう」
悪くない場所だ。そう思った。
こうして『宝箱』の『管理』がされていることを考えると、依頼用か、試験場か、共生か。とにかく人の目が届くらしい。
なんというか、『滞っていない、流れている』場所だ、と。
光を目を細めて眺めていると、転送装置が作動し、異形の少女が送られてきた。
「……ほう?」
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>>131
少しの間ダンジョンに夢中になっていたが、こちらに気付くと死人蔓の一本を振って挨拶してきた。
洞窟内にしてはあまり反響しないが、それでもか細い声のわりには聞き取りやすい。
「もう少し奥の宝箱見つけないとダメみたい、です」
日当たりのいい場所の宝箱はどれもこれも植木鉢になっているかもしれない。
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>>132
操られる植物と、その主。
何度かまばたきをする時間を挟んで、気がついた。
ここにあるのは、命だ。
植物、探せばいるであろう虫、それからダンジョンの生き物。
そこに使いとして遣ってくるのが悪魔と死の臭い拭えぬ少女とは、すこし笑える話。
「そうか。しかし外ればかりだと引き返しそうだと思う、が、な?」
支給品の中から、薬草を探す。
種を見つけると自然と人工の末の植木鉢に埋めた。
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>>133
「そうかな? こんなに不思議で綺麗な場所なのに、もっと見たいって思わないのかなぁ」
不思議そうに、しかし異様に細い首はあまり傾げることができない。
精一杯目を動かし、洞窟を満喫している。
「でも、支給品は植物の苗とか、草刈鎌とか、薬とか、そんなのばかりだし、きっと植物が好きな人が来る所なんだと、思います」
戦う場所という意識が薄い、というより抜け落ちている。洞窟に夢中になりすぎているのかもしれない。
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>>134
「あのなぁ」
「『検定者』(おれたち)は今回此処の生き物と闘うなと言われているが、普段此処に用がある者はつまり、戦わなければ進めないと云うことだ」
「そんな場所、長居したくはない……筈だ」
「好きずきは自由だが、深めようと思えば障害を薙ぐ力も必要になってくる」
ぐろい見た目の割にお花畑モードな少女に、黒髪はどうすれば伝わるかと頭を抱えた!
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>>135
「……そっか」
少し寂しそうな表情。元は戦い何かを得る場所であるということを思い出したのかもしれない。
次にみつけた宝箱。日陰にある空の箱。そこに支給品の中から煙球を一袋いれて、蓋を閉じた。
命を守るために逃げる。その尊さが感じられる気がした。
「次、どこに宝箱あるかな」
洞窟を眺めるのではなく、宝箱を探すという目的がしっかり頭の中に戻ってきたようだ。
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>>136
「……」
「……まあ、」
「此処なら用を終えて入り口に戻った時、安堵と心地よさも大きいだろう」
フォローが分かりにくい!
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>>137
「?」
案の定子供なので全然わかっていない。キョトンとした表情だ。
奇数でモンスターと遭遇、数字が多いほど数が多い。
偶数で空箱発見。0なら植木鉢化している。
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>>138
「〜〜……」
もどかしさに顔が歪む
私的な会話はまだまだうまくいかないようだ……
「ん、」
進む先に宝箱
蓋が閉まっていたので植木鉢になっていないようだ。あけたらしめる、おやくそく。
「入れるか?」
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>>139
頷く。そして一悩み。
「何を入れましょうか?」
支給品の中にも色々あるが、生産職としてリゼッタも色々持ってきているようだ。
トランクの中から食用蛆虫チョコレート味やら何かの心臓を利用した生体水鉄砲やらも取り出して悩んでいる。
本人の雰囲気は明るいのに見た目や物が一々グロテスクだ。
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>>140
「」
「……ふむ。俺は見誤っていたようだな」
さっきの言葉を使うならお花畑はお花畑でも死人花かもしれない。
「食料を入れておきたいところだが……」
蛆虫が食用だと気付いていない。気づけない!
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>>141
「食料ならこれですね」
そういって自然に瓶詰めの茶色い蛆虫を死人蔓で持ち上げてみせる。
物凄く自然に提示しているが、物が自然じゃない。
「きっと甘い物とか欲しくなると思うし、丁度いいかも」
本人はそれが食料に見えないということに気付いていない。
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>>142
サングラスを外して目頭を揉む。
一時。
そしてピックアップされた瓶を見直して……
「食、糧」
呻いた
「……は?甘……?」
いや蜜蟻等存じている応おう。追撃が重い。
「……」
どうしたものか。先程へこませてしまったので変に否定できない。
食文化ならなおさらだ。
5か0なら一つ食べてもいいかと聞く
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>>143
ひとつ瓶を宝箱に収めた後、また少し悩む。
「……パーティとか組んだりするなら、もう一瓶くらい入れておいたほうがいいかな。イチゴ味とか」
赤い蛆虫の瓶まで取り出し始めた。SAN値チェック?
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>>144
「イチゴぁ!?」
声が裏返った!
「娘、少し待て、娘……」
「甘い、と云ったな?」
先に置かれたチョコレートの瓶を取る。
「此も菓子みたいな味がするのか?」
うわあイチゴ蛆虫赤いよお……
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>>145
「チョコ味です。イチゴと、あと一応チーズ味も作ったんです」
でも売り上げが伸びなくて、と少し落ち込む。売り上げ、つまり売っているということ。
しかも最初はチョコ味だけで残りのふたつは増やしたバリエーションなのだとか。
子供が商売しているのも、少し珍しいがそれ以上に商品が色々おかしい。
ダンジョンの挑戦者たちはどう思うのだろうか。この蛆の詰まった瓶を見て。
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>>146
ただいま動揺しています暫くお待ち下さい
チョコ……チョコレート……チーズ味もある……?虫が?色が?ストロベリー!
売れない、ではなく伸び悩むと云うことは一定は売れている?これが?
悶々
「ーー」
〜〜まだまだ元気に混乱しています〜〜
「……バレンタイン商法」
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>>147
「バレンタインにはいつもより売れました。でも、今時は男の人の方がチョコを用意するんだなぁって」
男性が友人への嫌がらせ用に買っていったっぽい証言。
それ以外は虫食文化圏の人とかが買っているのかもしれない。
「……宣伝にならないかなぁ、次の宝箱にも商品入れてみようかな」
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>>148
「友チョコだな……友蛆虫…… ……?」
植物と虫は切っても切れない気がするからここにくる人は少しは耐性があるといいなあ と おもいました。
「その、自前の商品?……一番のオススメとかあるのか?」
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>>149
「オススメは、サメの歯の組織で作ったまな板! 使ってて傷がついても剥がせばいつでも綺麗」
か細い声で、笑顔で商品を紹介する異形の少女。死霊術の平和利用ここにあり。
一応専門は魔物の素材から作る武具なのだろうが、あまり売れていないからか方向性が迷走しているのだろうか。
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>>150
「ほう!」
言葉に覇気が戻る。
寧ろ俺が欲しい……などと呟いて、洞窟の奥を見透かすように目を細めた。
実際には耳、肌、別の五感を使っているわけだが、水がほどよく流れ、留まっている、それこそ調理ができそうな場所を探すつもりのようだ。
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>>151
「機会があればお店に来てください。色んなものがありますから」
ただし売れ行きの影響で在庫はあまり抱えられないようだが。
進んでいくと、洞窟の湿り気の理由であろう水源が見えてきた。
ただし、滝だった。しかも流れる先も通路といえず水路という状態だ。
マタンゴたちが飛沫を浴び、そして去っていく。笠の部分に水を蓄え、薬草栽培のために運んでいるらしい。
リゼッタも思わずポカンとした表情を浮かべている。
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>>152
「応」
えぐいものの中に先のまな板のような、意外な品があるかもしれない。それは女にとっておもしろそうなことだった。
もっとも、資源の入手が限られるダンジョンでなければ少女の作るものは楽しめた可能性のほうが高いのだ、が。
まず捉えたのは、耳。
ごうごうと、力強い音。
それを頼りに進んでみれば、マタンゴたちがなにかをしている。
はじめは女にも何をしているのかわからかったが、どうやら水を運んでいるらしい。
その事を少女に耳打ちし、感心の声をあげた。
「かっ。成る程、成る程なあ?」
「此処が採集場に選ばれる訳だ」
可能ならマタンゴたちを避けながら滝の裏を覗くだろう。
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>>153
滝の裏には確かに宝箱があった。だが、どうにもおかしい。中に、何かが入っている。
どうやら未発見の宝箱を見つけてしまったようだ。下手をすれば地下水脈に流される危険な場所だから探索されていなかったのだろう。
特に、危険度の少ないこのダンジョンに挑戦するような者たちにとっては、調べたくても調べられない場所だったのかもしれない。
中に入っていたのは、白地に大小の桃色の水玉模様という少女趣味な1mほどの棒だった。
魔導武器なのだろう。魔力を紐状に伸ばし、くっつけた物を念力のように動かす力があるようだ。
ただ紐の伸びる範囲は短く、1mしか伸びないらしい。
「宝箱ありました?」
リゼッタは泳げないので近づけない。だがこの武器をどうするか。
これは支給品ではない。故に戦利品として持ち帰ってもかまわない。
いやそれよりもこんな場所にある宝箱自体をどうするべきか。
このまま武器を戻すとしても、新しい物を入れるとしても、この場所では挑戦者たちが手に入れることはできないだろう。
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>>154
踏み外さなくとも水に触れてしまえば巻き込まれるかもしれない。そんな場所へ女は躊躇いなく足を進めた。
だが、難易度とリスクを考えない「いのちしらず」はそういないようで。
少女の元に戻ってきたトモリはファンシーな棒を手にしていて、それで滝を指した。
「奥に宝箱があった、が」
「此が入っていた」
「つまり」
「短くても前回の補充以来、誰も彼処に行けていないと見ていいだろうな」
「此処は管理されている。開かれない宝箱に意味はあると思うか?」
みよーん。先からなにかでた
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>>155
「……なら、意味のある宝箱にしてあげましょう。このままだと可愛そうだから」
とは言うものの、どうするべきか。滝の裏を示す、少し安全なルートを作るか。
それか宝箱自体を移動させてしまうかだ。
ちなみに棒から出てくる魔力の糸は使う人により異なる色になるらしい。紐は一本だけだが自在に動く。
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>>156
「とは言うがな……」
ムチだろうか?トモリの瞳のような、突き抜けた空色を手慰みに振ってみて……ぺにょりと足元の石に当たる。
叩音が聞こえなかったので不思議に思って持ち上げると、くっついている。
「うおっ」
やばい、取れろ!と思ったのか、石はふっと落ちた。
ふむ、と口許に空いた手をやり考え込む、が。
杖に念じると空色がふわりとうねる。
「これで箱を動かせる、か?」
もう一度、今度は狙って石を拾い、魔力の紐だけで遠くへ投げた。
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>>157
石は普通に投げるよりは勢いよく飛んだ。
「……投石杖?」
遠心力を利用し石を投げる投石紐をつけた杖。その魔導武器なのだろうか。
本気で遠心力を利用すればあるいは拳銃よりも威力が高くなるかもしれない。
「箱、動かせそうですか?」
紐が持ち上げられる重さは使用者の魔力に依存するようだが。
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>>158
「やってみるしかない、か」
滝壺のほうへと消えていくもわずか、女より先に重そうな宝箱が顔をだした。
「此……投げないで保つこともできるが少々負荷がある」
問題の新しい置き場は……
滝の裏へいく道。滝の際ではあるが落ちることはないだろう。
なにより、目につく。
「此処は、どうだろうか」
目星をつけたところにふよふよと浮かばせている。
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>>159
「ついでに内側から杭で壁に打ち付けちゃいます?」
そういいながら牙の加工品らしき杭を宝箱の内側に。
叩きづらそうだが死人蔓に金槌を持たせて打ち付けて固定する。
ただし、浮かせた状態でやったものだから少し位置が高く中身が取り出しづらそうだ。
「……簡単にしすぎちゃうのもダメですよね」
自分の失敗を誤魔化した。そして中身はどうするかと話を摩り替えてくる。
元通りに武器を戻すか、あるいは他のものを入れるか。他のものならそこそこ釣り合いの取れた物を入れたいが。
「……! 検定時間結構すぎちゃってます。この宝箱が最後、どうしましょう?」
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>>125
放った一撃はトームの魔術による相殺が無かったならば、この闘技場すら破壊しかねない規模のもの、宣言通り比喩抜きで“全身全霊”を込めた渾身の一撃だった。
体力も魔力も限界、幾ら動く気力を振り絞ろうとも体が追い付いてくれない――そう、思っていたのだが。
「……うるさい、しっかり聞こえてるッ!」
どうも、この体は想像以上に単純に出来ていたようだった、倒すべき強敵の存在を認知した瞬間に、もう少しだけ前へと進む為の力と熱が沸き上がる。
一歩、二歩、足を踏み出し歩み始める。
三歩、四歩、ふらつきながらも足を早め。
五歩目からその歩みは、酷く不格好な“走り”へと変わる。
「――――トームッ!!」
やるべき事はいたって単純、進んで殴る、それで全てだ、体力、魔力、気力、どれもとっくに底を尽きていながらも、それでも力を絞り出した。
“次”の行動なんて存在しないしさせない、此処で全てを出し切る以外、勝利への道は何処にも存在していないだろうから。
だから、今、全力で――拳を振り上げる。
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>>161
たかだか、数秒にも満たない間。
互いが全力を賭した最後の殴り合いは、ただの一打で決着を迎えていた。
「………ッッ!!」
トームの振るう拳は相手の顔面を捉えていた。
だが、ベルンの振るう拳もまた、確実にトームの顔面を捉えていた。
確実なノックアウトを決めた事を、ベルンの拳はひたと感じたことだろう。
一拍遅れて、ぐらりと体を傾いでは、流れに身を任せるようにして男は倒れ伏す。
ただただ、その顔だけは相変わらず笑ったように歪んでいて。「やるじゃねぇか」と語っているようだった。
風が止み、夜が更け、荒れに荒れた土の冷たさを背中に感じ。トームはこの激闘が終わったことを少し遅れて悟った。
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【カフェ】
(図書館で借りた本を読みながら、マシュマロ入りホットチョコをちみちみと飲んでいる)
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「……。」
(静かな店内に、マスターがグラスを磨く音と、本のページを捲る音だけが響く)
(青銅色の表紙に不思議な文様が刻まれた、古い本だった)
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(更に時間経過)
「…………。」
(小さい頭が静かに、沈んだり浮かんだりしている)
(こっくりこっくりし始めたのを見て、マスターがちょんちょん肩を突いてくれた)
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(マスターに小突かれたものの、起きない)
(沈んだ頭はそのまま持ち上がらず、どうやら起こされるより先に眠ってしまったらしい)
(マスターはすこし考えたあと、厚めのブランケットを持ってきて肩に掛け、開いたままの本をそっと脇に置いた)
(冬の夜の出来事)
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【カフェのスクリーン】
本日の検定内容_
‘妖精と巨人の橋渡し妖精編’
〔ジャンル〕
調査
〔推薦適性値〕
対大型A-
〔開催地〕
果物の森美術区域
〔概要〕
説明しよう。果物の森美術区域とは巨人の植林と妖精の力が組み合わさり生まれた観光名所である。
しかしながら実際には巨人と妖精には力を合わせたという意識があまりなかった。何故か?
それは互いのサイズ差があまりにも激しすぎて強い関心を抱ける対象になりえなかったからである。
実のところ奇跡的バランスでこの果物の森美術区域は成り立っていた。
だがそんな状態がいつまでも続くとは思えない。現に問題が起こってしまった。
それも妖精側にも、巨人側にも同時に問題が起こってしまった。
まずは片方ずつ、妖精側から解決していただきたい。今度は妖精側も解決していただきたい。
皆さんには妖精の大きさとなって花妖精の里で問題を解決していただきます。
現場が混乱していてどんな問題が起こっているのか詳細がわかっていません。気をつけましょう。
〔ヒント、その他〕
妖精のサイズとなるため障害のサイズも相対的に巨大化したりします。
〔失格行為〕
・里や森を大規模に破壊する行為、基本的に器物損壊や建造物損壊の罪となります。
・里や森での窃盗行為や密漁行為、希少な環境ですのでそれを壊す行為はやめましょう。
・森への外来種の持ち込み、環境保護のためこれは厳守してください。
・現地住民への過剰な迷惑行為や他の参加者の殺害、当然認められていません。
・里同士の関係を決裂へ導く行為、今現在の環境が限界だとしても良い方向への変化を望みます。
・検定に関係のない犯罪行為全般、常識の範囲で行動しましょう。
〔BOSS〕
・?
起きている問題の詳細が不明である以上ボスが存在するかも不明です。
ですが仮に外敵がいた場合、それは花妖精では対応の難しい存在である可能性が高いです。
《PRESENT》
☆黒ネモフィラのチョーカー☆
分類:装飾品
2月21日ネモフィラの天才妖精が作った妖精用のチョーカー。人間なら指に身につけられる。
光魔法を増幅してくれる力があり本来光魔法が苦手な花妖精のために作られた。
生産が難しいので問題解決で二つだけ参加者達に与えられます。分け前は話し合ってください。
☆炎マナ結晶☆
分類:素材
花妖精の通貨としての高品質な炎マナ結晶です。換金すればまあまあの額になります。
問題が解決すれば全員にそれなりの量が与えられます。個人的に買い付けても構いません。
《検定開始時刻》
>>20:30
《終了予定時刻》
>>0:30
-
>>167
少しずつ育った心が、急に熱せられた氷のように音を立てる。
検定に興味を示す。それでも雪妖精の表情はいつもの不思議を見るものではない。
明確に、傷ついたような表情だ。それでも、無意識に導かれるように転送装置へと飛んでいった。
元から妖精ならば、サイズ補正は働かない。普段のカフェメンバーと同じような大きさで、力をあわせることもできるだろうか。
-
>>168
【果物の森美術区域】
森の中は多くの樹木が果実を実らせていた。季節も関係ないほどに実り、この季節でも地域そのものが暖かい。
葉は茂り、花は咲き、果実は実り、芽が芽吹く。不思議で歪で、でも美しい。そんな光景が広がっている。
案内人の人は最初にきた参加者がサイズ補正の必要がない、妖精であることに少し驚きを見せる。
マップにより花妖精の里の場所が示されると、鈍い反応のままお辞儀してメアリーは飛び去る。
花妖精。その昔メアリーが滅ぼしてしまった木行竜と同じ植物の属性を持つ、同族。
無論今は犠牲の杖など手元にはない。だが、今でもきっと滅ぼすことができる。
カフェメンバーならば何ら不思議なことではない。しかも失格行為だ。それでも、淡い恐怖が消えない。
誰かを殺しえる力。メアリーはまだ自分自身に怯えている。
-
>>169
【花妖精の里】
そこは今までの森の中に比べても色とりどりの花が咲き乱れている場所だった。
メアリーの記憶の中の雪妖精の里の光景とも、木行竜の里の光景とも重ならない。
雪景色とも、大木の立ち並ぶ森とも違う。妖精というイメージを具現化したような里の光景だった。
「? だぁれ?」
住民の花妖精のひとりがメアリーに気付いた。赤いサルビアの髪飾り。
悲壮感などは感じないが、同じ妖精としての仲間意識もあまり感じない。
何か別のことで手一杯であるような、そんな雰囲気だ。
-
>>170
「私はシータ。あなたは?」
「メアリー、検定者……」
どうにも検定という物についての知識があまりないのか反応は微妙だ。
あくまでも検定の依頼者は人間なのだろう。だが問題解決のためにきたということは伝わったらしい。
「怪我して眠ったままの子が増えて、きっと森に変な魔物が湧いたんだと思うの。
今はオフィーリアさんとかが見回りをしているけど、皆で力を合わせて倒さないと」
まだ確定しているわけでもない情報なのだが、シータは魔物の仕業だと決め付けているらしい。
メアリーも経験が少ないからか、そんなものなのだろうかとしか思わなかったらしい。
「私も、手伝う」
「手伝うって、あなた武器は持ってるの? というよりも戦えるの?」
メアリーは、迷いながらも頷いた。
-
>>171
微妙に疑われながらも魔物探しに同行することになったメアリー。
花妖精の里の建物は土壁だ。ただ使用している植物繊維は藁ではないようでより滑らかで丈夫そうだ。
「とりあえず戦闘要員は少しだけ集まっているわ。今日のところはこのメンバーで自主警備よ」
建物の中にいた妖精は、三人。一人はアサガオ、一人はシロツメクサ、一人はカモミール、それぞれ異なる髪飾り。
「紹介するわ。アサガオの妖精、グリム。シロツメクサの妖精、ニック。カモミールの妖精、ミレイユ」
それぞれ順に毒性魔法、光魔法、回復魔法が得意であるらしい。
それと多くの花妖精は木製の拳銃を腰に下げている。この里では一般的な武器であるらしい。
「、よろしく、です……」
対してメアリーは防御用の鉄扇。完全に魔法型だ。そして、前衛がいない。前途は多難だ。
-
>>172
毒性魔法の使い手、グリムは前衛から中衛。光魔法の使い手、ニックは前衛。
回復魔法の使い手、ミレイユは後衛。そしてメアリーは中衛に位置付く。
ニックは範囲攻撃の使い手だが狙いが絞れないので味方を巻き込まないように前に出るらしい。
「……」
メアリーも本来は広範囲攻撃の使い手なのだが、記憶がある。狙いを絞った攻撃の記憶が。
あの日から戦いなどほとんどしていない。でも、できる気がしたのだ。
「じゃあ出発するわよ」
ちなみに、シータは非戦闘員だがミレイユの護衛として後衛にいるらしい。一行は森へと向かう。
-
>>173
人間には小さな果物でも妖精にとっては十分食料になる。
むしろ巨人の食料になるような果物は妖精では消費しきれない。
つまり、この食物豊富な森ならば確かに魔物はスクスクと育つだろう。雑食ならば、の話だが。
「ここ、ここで眠っちゃった子が発見されたんだよ」
どうやら問題の地点に到達したらしい。そしてそこには明確に何かがいた痕跡があった。
転がる何かに潰された植物、地面に残る跡、そして足跡。これは間違いなく魔物の痕跡だ。
花妖精たちが明確な答えを出せなかった理由は、おそらく今まで外敵がほとんどなかったため脅威に対する知識が少ないのだろう。
-
「ギュァアアアアァァ!!!」
「........」ザックザックザック
・・・その足跡の土をほじくり返している、羽毛の無い鶏・・・のような奇妙な生き物。
何となく魔物じみたものを放つそれが陣取っていた。
習性なのか、まあ餌でも探しているのだろう。証拠を荒らす前に何かで気を引いてやらねば。
明らかに妖精サイズの代物なのでさほど脅威には見えない。少なくとも目当ての魔物ではないだろう。
最も、カフェによく来る者は時々うろついているこいつを見たことがあるかもしれない。
恐らくは迷い込んだものと思われる。
-
>>175
「あれ怪しい!」
「えっ? でも地面の跡とちがくない?」
何やら花妖精たちがボソボソと相談している。
唯一メアリーだけがカフェ特有の雰囲気を感じ取りよってきた。
「……一緒にきませんか?」
珍しい自己主張。そして大きな何かが転がった跡を指差す。
どうやら相手が動物っぽいからか、少しだけ積極的に話しかけることができているようだ。
-
「!」
その眼光は鋭く、小さいとはいえこちらも同サイズなので気迫が伝わらないと言えば嘘になる。
が、少なくとも捕食対象とは見なしていないようで、何かの幼虫を咥えながらテケテケと近寄ってきた。
この不整地でも中々の足の速さなのが見て取れる。騎乗しても使えそうだ。
「........」
妖精化が甘かったのか、近くに寄ってみると少し大きめである。
メアリーが跡を指差すと、そちらの方に眼光を向けてじっとしている。
知能は未知数だが、この感じなら簡単な指示程度なら効くかもしれない。
-
>>177
「……」
通じているのか通じていないのか判断が付かないようだ。だが、少なくとも直ちに敵対するわけではないとはわかったらしい。
妖精は飛べるので騎乗する必要はないが、怪我人を運ぶ用意と考えれば戦闘リソースの増加として考えることができる。
とりあえず後衛のミレイユを乗せてみることにした。一時的に回復役の護衛からシータが外れ遊撃に回る。
何かの転がった跡を進む。岩、というよりは何か人工物のような、戦車などの無限軌道の跡のような印象だ。
仮にこれが魔物の跡だというのならば、妖精サイズだと随分大きな外敵ということになる。
このまま辿れば戦闘になるだろう。そんな独特の臭いを感じ取れるかもしれない。
-
特に暴れる素振りも見せず、呼ぶと首をかしげながらも着いてくる。
野生にしては人に慣れすぎている。恐らくは誰か飼い主がいるのかもしれない。
背中に妖精を乗せても尚身のこなしは軽く、飛ぶ妖精たちにしっかり追いついている。
不自然な足跡・・・というより何か板状のものが連なった妙な跡。
一応ヤスデとかその辺ならこういう足跡もあるかもしれないが、やはり人工感がぬぐえない。
それまでそよ風だった周囲に風が唸り、森をざわざわと奮い立たせる。
次の瞬間、何かの飛翔物とその光線が一向を先導するように追い抜いていった。
「ケァーッ」
・・・どうやらこの鶏の仕業らしい。
-
>>179
何か硬質な音と、光線の一部が反射され木々が薙ぎ倒される異様な光景が瞬時に形成された。
妖精というサイズの影響か、音に比べ振動の大きい、巨大な何かの足音。
森の奥から現れたのは、体表面が鏡のように変質した巨大アルマジロ。
「えぇ!? あっ、あれじゃボクの光魔法なんて通じないよ!」
ニックが瞬時に自分の不利を悟り前衛から後ろに下がる。
あの硬い外殻が相手だと、妖精サイズの拳銃も通用しないだろう。
「……降る降るふるるっ、雪降る空に降る尻尾、白い尻尾の降る軌跡――」
メアリーの歌による詠唱が始まる。効率の悪い古代魔法、その詠唱力場が周囲に氷のマナを撒き散らす。
-
「......」
明確な敵が現れたと見るや否や、ニュモ鶏は足を止める。
先ほどの光線などを使う辺り、遠距離系の光属性なのだろうか。
「シュウウウウウウウウ」
ニュモ鶏はそのまま動かない。尻尾の蛇のような部分が威嚇音を上げる。
殺気を漂わせながら、何か敵の方に魔力を向けている。
反射物は余り無いようだが、その木漏れ日は光属性の恩恵を受けられるには十分だ。
最も、敵であるあのアルマジロがその光属性を跳ね返してしまうようなのだが。
このまま立ち往生しても仕方ないので、回復役の妖精は鶏を降りて空中へ―――
向かった次の瞬間、妖精たちのサイズでは見たことも無いエネルギー量の光砲が放たれる。
それは豪快に地面の土を抉りながらアルマジロを光で包んでいく。
-
>>181
地面を溶かしガラス質にすらするほどの高出力の砲撃。
それは一部跳ね返されるもののその余波だけでも通常の生物の耐えられるところではなかった。
まるで恐竜映画のような叫び声。アルマジロの手足に溶けた地面がへばり付き、反射率を奪い光に消し去られていく。
怒り狂い蛇のようにのたうつアルマジロ。そのまま体を丸め転がり始めた。
転がる先にはも未だ詠唱中のメアリー。純粋な後衛だからか、碌に反応もできていない。
-
「!!」
さすがの鳥頭も自分の攻撃が跳ね返された事は自覚したらしい。
この鶏は遠距離が不利と見るや、光の翼を生やして露骨に肉弾戦に向かった。なんとも勇敢なチキンである。
ガラスの装甲にガリガリと翼爪を立てる。
が、如何せんエネルギーソードなので反射率が高く中々致命傷たりえない。
それどころか自分に光が跳ね返ってきてやりづらくて仕方無い。
そしてやはりこの体格差は如何ともし難く、転がる巨体を止める術を見つけるには至らない。
そこで、未だ詠唱中のメアリーを咥えて思い切り跳ね上がる。
跳ね上がった先の枝を掴み、そこでメアリーを振り払う。
「ギャース!!!」
そのまま遠心力で自身は再びアルマジロへ跳び蹴りを食らわせに行った。
-
>>183
回転と質量、そのふたつを併せ持つアルマジロはその肉体だけで単純に脅威となる。
体格差という物は覆せる。だがその手段は何も弱者だけの優位ではない。
強者と強者の闘いの中でお互いが工夫をするとき、そこに優位の逆転が約束されるということはなくなる。
方や地上、方や空中。競り負けるのはある程度予想はできた。
だが、その勢いだけは負けていない。押されながらもアルマジロを押さえ込む。
そして、その時間で全ては完成した。
「凍える風を吐息が溶かす、溶けても溶けても尽きぬ白――魔冬季(舞う雪)」
アルマジロの後方の景色が揺らぐ。砂漠の蜃気楼のように。
ガラス質に固まった地面が、霜柱に覆われていく。それは広がりアルマジロを飲み込もうとする。
そしてその空間がアルマジロに触れた瞬間、アルマジロの回転速度が上がり、パワーが落ちる。
表面が凍りつき摩擦が得られなくなったため踏ん張りが利かず、その場で回転するだけの存在に成り果ててしまった。
ギリギリ、こちらは全員巻き込まれないように範囲は微調整されているようだが、威力は桁違いに大きい。
そうしてそのまま、アルマジロは生命活動すら停止した。内側の体液が凍り、膨張してガラスの表面が内側から砕け散る。
「……」
メアリーが降りてくる。その様子を花妖精たちが、少し恐ろしそうに見ていた。
だが我に返るととにかく帰ろうと手を引いてくれる。これで帰れば検定はクリアといっていいだろう。
帰ったのであれば報酬の黒ネモフィラのチョーカーは、一応検定参加者が二人……? ということで全員にいきわたる。
そして炎のマナの結晶も手渡される。この里での通貨であるらしい。
-
「クェックェックェ」ザックザックザック
山積みになったガラスと氷の瓦礫を死体蹴りする凶暴なチキン。
自身の光属性が効かなかったのがそんなに不満だったのだろうか?
・・・いや、単にガラスの割れるそれが面白いだけのようにも見える。
最もアルマジロの肉も少々拝借されたようだ。
これも自然の摂理。添え膳食わぬは・・・っていうかお前肉食うのかよ。
ともかく報酬が渡される訳だが――それが何なのかまでは理解できないだろう。
正直、豚に真珠、鶏に貨幣である。
-
>>185
アルマジロの肉を食べたのであれば、アルマジロは突然変異で生まれたものだとわかる、かもしれない。
少なくとも完全な自然発生ではなく、何かしら手を加えた何か、それを取り込んで変異した、とわかるかもしれない。
火により加工された何かの形跡、これは人為的なものだったのだろうか。
「……さっき、ありがとう」
伝わるかはわからない。それでも雪妖精はお礼を口にした。
-
>>162
死闘の果てに強敵を打ち倒した。
とはこの結果では言えないだろう、あの拳は満身創痍の体から無理矢理力を絞り出して放ったもの、平行して回避や防御なんて出来る訳もない。
当然、トームの拳は自分に直撃するし、死力を尽くしたこの体にそれを耐える余力などある訳もない。
結果として、トームの体が揺らぐのとほぼ同時のタイミングで自分も立つことが叶わなくなり――気付けば地に伏している訳で。
-
【カフェ】
椅子の背もたれに寄りかかって、ぼうっとしている。
カップの中身は継ぎ足されること無く、僅かな湿り気を残してゆっくりと冷めていった。
-
【カフェのスクリーン】
本日の検定内容_
‘妖精と巨人の橋渡し巨人編’
〔ジャンル〕
調査
〔推薦適性値〕
対大型A-
〔開催地〕
果物の森美術区域
〔概要〕
説明しよう。果物の森美術区域とは巨人の植林と妖精の力が組み合わさり生まれた観光名所である。
しかしながら実際には巨人と妖精には力を合わせたという意識があまりなかった。何故か?
それは互いのサイズ差があまりにも激しすぎて強い関心を抱ける対象になりえなかったからである。
実のところ奇跡的バランスでこの果物の森美術区域は成り立っていた。
だがそんな状態がいつまでも続くとは思えない。現に問題が起こってしまった。
それも妖精側にも、巨人側にも同時に問題が起こってしまった。
今度は巨人側も解決していただきたい。
皆さんには炎巨人の里で問題を解決していただきます。
現場が混乱していてどんな問題が起こっているのか詳細がわかっていません。気をつけましょう。
〔ヒント、その他〕
炎巨人の里は通常のサイズでは何もかもが大きな場所です。障害もその分大きいでしょう。
〔失格行為〕
・里や森を大規模に破壊する行為、基本的に器物損壊や建造物損壊の罪となります。
・里や森での窃盗行為や密漁行為、希少な環境ですのでそれを壊す行為はやめましょう。
・森への外来種の持ち込み、環境保護のためこれは厳守してください。
・現地住民への過剰な迷惑行為や他の参加者の殺害、当然認められていません。
・里同士の関係を決裂へ導く行為、今現在の環境が限界だとしても良い方向への変化を望みます。
・検定に関係のない犯罪行為全般、常識の範囲で行動しましょう
〔BOSS〕
・?
起きている問題の詳細が不明である以上ボスが存在するかも不明です。
ですが仮に外敵がいた場合、それは炎巨人では対応の難しい存在である可能性が高いです。
《PRESENT》
☆聖火の鉄☆
分類:素材
炎巨人が森で炎の力を抑えるために作り出された吸火鉄鋼製のヘアピン。
炎巨人の力を長く受けた吸火鉄鋼は聖火の力を宿し、日の光をあてるとその力は特に強まる。
生産が難しいので問題解決で二つだけ参加者達に与えられます。分け前は話し合ってください。
☆象牙の指輪☆
分類:装飾品
炎巨人の飼育している巨大な象に似た魔物の牙から作られる指輪。人間なら冠としてどうぞ。
問題が解決すれば全員に一つずつ与えられます。個人的に複数買い付けても構いません。
《検定開始時刻》
>>20:00
《終了予定時刻》
>>0:00
-
>>189
「そういや最近行ってなかったな・・・」
どことなく気怠げに視線をスクリーンに移す。
暫く黙って思案していたが、思い立った様子で腰を上げた。
-
>>190
【果物の森美術区域】
木々は季節外れの果実すら実らせ、暖かい空間の広がる森の中。
土は栄養豊富で、仮に芋などを植えたら葉ばかり成長して商品にならないだろうというほどに良質な土だ。
木々の成長も早いのか、挿し木された切り株らしきものも見かけるが、既に人の背丈すら越える育ち方をしている。
案内人は人だ。妖精でも巨人でもない。
「今回は巨人のサイズに合わせることはできないので、潰されないように気をつけてください」
そう言って巨人の里への道を教えてくれた。
後ろから転送装置の稼動音が聞こえる。新たな参加者のようだ。
「こんにちは〜」
見慣れた姿だ。
-
>>191
【果物の森美術区域】
近くに生えている果樹を観察してみる。
サイズは規格外だったが、品種は内陸のものと大差ないように思えた。
「問題は土壌か」
地面に手を当ててみると、少し温度が高い気がした。
ガイドに軽く会釈をして、振り返る。
「キミか」
その声はいつもよりも低いトーンだ。
-
>>192
「? 機嫌悪かったりします?」
親身になって心配するということと他人事のように言うということを両立したような何か。
「甘いもの食べると心が安らぎま、あっ、密漁禁止でしたっけ」
平然と横並びに巨人族の里へと向かい始める。
-
>>193
「いや、別に?」
そうは言うが、機嫌が良いようには聞こえない声が続ける。
「猫を被るのを止めただけ」
そのまま視線を前方へ。
「許可を貰えばいいんじゃない」
規格外の料理が並ぶ様子を想像して胸焼け。
「何しに来たのさ」
歩幅は少し大きめだった。
-
>>194
「猫被ってたんですか。気付きませんでした」
買い付け交渉は巨人の里についてから行うようだ。
「何しにって、これ検定ですよ?」
さも不思議そうに聞き返す。どうにも会話がすれ違っているような徒労感ばかりが募る。
この雰囲気の中でもマイペースを保つ、それが異様としか言えない。
【炎巨人の里】
規格外に大きな巨人たちの里。レンガ造りで家畜も飼っているらしい。
大きな巨人はグリーブを身に付けて足を保護している。それ以外にもスコップのように湾曲した盾を背負っている。
服装は巨大な魔物の皮を加工して作っているのだろう。
巨人たちはこちらのことには全く気付いていないようだ。
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