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俺「ストライクウィッチーズと洒落込もうか」
285
:
衝撃波 智子√第10話
:2013/11/03(日) 06:19:55 ID:db.pfs5g0
智子「他の男、か」
閉めた自室の扉に背を預け誰にとも無く呟く。
五年以上も前に死んだ男に想いを寄せる自分は世間からみればどんな女に映るだろう。
一途或いは未練がましい女か。
尤もどう評価されようが自分が抱くこの感情が揺れ動くことなど万に一つ有り得ない。
物心ついたときから抱き続けているこの恋慕の念をそう簡単に捨てられるわけがない。
智子「ねぇ、俺。私ね? ペテルブルグに行くことになったの」
棚に立てかけられた写真に。写された自分の隣に立つ彼に語りかける。
まるでそこに想いを寄せる彼がいるかのように頬を智子は綻ばせる。
智子「どれくらいかかるか分からないけど……任せられた以上は精一杯こなしたいの」
柔らかな声音で。
まるで自分が胸の裡に秘めていた想いを告げるかのように智子は言葉を紡いでいく。
智子「あなたが命をかけて守ってくれたこの命を無駄にしないためにも、ね」
写真立てに手を伸ばす。
綺麗だ、と彼が褒めてくれた手を。あのとき届かなかった手を。堕ちる彼の手を掴むことができなかった手を。
智子「だから……お願い。少しだけでいいの。私に、力を貸して」
そっと彼の顔に口付けし、写真立てを鞄の中に仕舞い込む。
万が一の時のためにと愛刀、備前長船を手に智子は自室を後にした。
向かう先にて待ち受ける数奇な運命を彼女が知るのはまだ先の話である。
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