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投句板 〜自由律俳句〜

1湯原/海紅社★:2012/10/06(土) 21:37:56
自由律俳句・随句・自由律句・自由律
定型俳句もOKです

424田中恭平:2014/12/01(月) 18:07:34
2014年12月1日(月)。

○デイケアで健康チェックの合間に書いた句

・雨だれの音にも汗かいた

・ゆったり過ごそう、雨の音にも汗かいた

・まったく寒い、ひとのことばにあたる

・温かい冬日に涼しい風吹いた

・重たい荷物の精一杯歩む

・何でもない時間がつづく冷たい雨

・午後は晴れるだろうと懸命歩む

・笑いの汚らしい男が雨に濡れとる

・しずかのつづいてひとり

・慣れるだろうかデイケアの戸の開くのを待つ

425田中恭平:2014/12/01(月) 18:08:12
・席につき朝いちばんの温茶頂いている

・鴉も啼かない寒ン空見ている

・疲れて正しい道のり

・春を待ち疲れて歩みつづける

・脚を丹念揉む、疲れて寝てしまう

・雨に濡れつつ世間でじたばたしとる

・寒ン空涼しい足跡を訪ねて

・鯉に餌やりにゆく漢の背中が濡れている

・白い息吐いてアスファルトも呼吸しとる

・岩の上の小鳥もう死んでしまっていた

・只管ピコピコ静かな世界に沈みけり

・雨のなかサンドウィッチ食みつつ何処へ行こう

426田中恭平:2014/12/01(月) 18:09:19
・靴が歪んでこころ歪んで静かなり

・この雲が去れば万感

・今朝は家族揃って騒がしい食卓

・雨にしんどく座ってお茶ばかり飲む

・会話愉しく雨音も跳ねていた

・闇に親しく障子の穴のぞいていた

・よくしゃべる男に雨音聞いていた

・水のように生きる

・水も留まれば腐る

・風邪ひいて雨音

・ひたすら寂しい後の月観ている

・紅葉も白くなり私も疲れきる

427田中恭平:2014/12/01(月) 18:09:55
・哀しみ溜めこんで句にて出す

・暮れきって雨音

・火を大きくするように勇気リカバリーしてゆく

・のぞみどおりになるものすくなくあたまは苦をえらぶ

・さすれば寂しい幼少期

・火を大きくするように元気になってゆく

・だらだら永い雨音つづく

・明日も魂癒して歩む

・癒して冷たい魂であった

・こころ軽くのっぱら続く

・ふりむけば波音

・さすらえば雪落ちる音

428田中恭平:2014/12/01(月) 18:10:31
・生死のなかの往きたい方へ往く

・こころ安らか詩友とおれば

・焼いた檸檬懐に病院を彷徨う

・疲れて落ち着いたのが地蔵のとなり

・安らかな根と根親しあう

・ふざけて殺した虫に夢のなかで殺される

・お茶を飲みきる、ひとり腐っている

・和やかな風吹けば風濡れている

・なにか間違って小鳥死んでおる

・私のなかに仏と道化

・ひとり多くの米を頂く

・気楽に往けばじき空も晴れる

429田中恭平:2014/12/01(月) 18:11:08
・仰げば晴れ夜の君の星座

・こころ留めておけば調子に乗られ冬の夜

・雨の打つこと小鳥の眠ること

・障子替えしている家を通り過ぎて犬と化す

・哀しいおめめの鯉寄ってくる

・温かくしておれば雨風

・孤独喰らって大きくなるよ

・すべを失くしてとうとう眠ってしまった

・山を雲が包む

・こころ軽くこのまま空まで昇ってゆこう

・薬忘れて寒い風吹く

・正しい暮しに寒ン風は吹く

430田中恭平:2014/12/01(月) 18:20:31
・清い心のただ歩む

・ひどい私を雨に打たせる

・正しい道を選べず眠る

・身体が上手に動かない、薬が効くのを待つ

・ひどい雨の野菊しかと咲く

・寂しい、昼の雨音

・しんそこ落ちつけてひたすら謝っていた

・月の童子の声ももはや聞こえず冬の月

・なつかしい話題に笑っている

・病みつづくことお昼御飯となった

・黙しつづける乙女の瞳の深いこと

・空の深くなること背を伸ばす

431田中恭平:2014/12/02(火) 07:45:48
2014年12月2日(火)。

・寒い朝来てコーヒーを飲みストーヴにあたっている

・今朝も内職の日が明けきる

・寒い朝来て姉も妹も眠っている

・困ってしまい今朝は今朝の無常を嘆く

・私のなかにも仏様


・ロックンロールにてささやかな朝しっかりとする

・雪のひとりの女の朝にも陽が射した

・手を温めつつ歩くこと爽やかさも極まった

・今朝のウォーキングの何にもおかしいところなんかない

・青空や火を起こしても歩んでも

432田中恭平:2014/12/02(火) 16:39:38
2014年12月2日(火)。

・寒い道歩いて白い息して生きていて

・冷たい空気吸って私は私の道を往く

・母に見送られデイケアへの道

・陽に比べ尊い命だと思えるか

・さびしさ膨らんで風船飛んだ

・陽に当たる女性と空見ていた

・句に命傾け朝からうんうん唸っていた

・今朝は寂しさもなく薬もよく効いている

・今朝は晴れ間の雲ひとつなく

・私の人生は句だと言いきれるか

433田中恭平:2014/12/04(木) 07:09:38
2014年12月4日(木)。

・生憎雨模様今日は診察がある

・疲れるな食パンに北九州のハムを挟み

・今朝のコーヒー旨しやはり母が淹れると違うとおもう

・風と化しみんなに会いにゆくからね

・宛てもなく彷徨う日々の後ろすがた


・痔が治って小雨降る

・朝のしずかの永さの喜んでおる

・今朝は万感のはやくデイケアへと行きたくて

・息のつまる家で脚ムズムズしとる

・猫が啼いては鈴がチロチロ鳴っている

434田中恭平:2014/12/04(木) 17:34:25
2014年12月4日(木)

・秋より来て冬へと逃げる風の行き先

・荒れた胃にあたたかなお茶注ぐ

・爽やかな冬の朝のひとり句を拾う

・「雪の華」聞きつつ温かいお茶飲んでいる

・影のように寂しさついてきて逃げる


・すすき揺れる路傍歩んできた

・小鳥囀らない冬やってきた

・ひたすら歩むこと汗と共に光のなか

・ゆっくり行こう騒がしい街は越えた

・ちょっとのぞけば寒椿の花凍っている

435田中恭平:2014/12/04(木) 18:23:47
2014年12月4日(木)

・山ひとつ越えてデイケアの扉の開く

・「こゝろ」読みつつ朝のあたたかさに浸る

・冬山拝して苛めの重さについて考える

・ひたすら歩むに今朝はあたたかな道

・過去を恨んで陽の暮れて


・こころの傷そのままにお昼の準備ができました

・ひとり遊ぶことの雲ながめとる

・唐松親しく雨の打つ音聞いている

・鶴のめおとが雪の地を蹴りつづく

・心乱れる雨風に人が騒げば

436田中恭平:2014/12/04(木) 19:57:05
2014年12月4日(木)

・風の止むこと雨が直線に落ちる

・薬忘れて昼休みを音楽で盛り上げる

・皆同情を感じて朝焼け

・たゆまず生きることたんたんとご飯を頂きました

・万感のこの世にひとり霜を踏む


・しんしんと冬を迎えて滝のもと

・秋より来て何処へ逃げる、風

・咲く花は夢のようで在ってくれてありがと

・ひどい寒さの明るさを辿る

・闇に親しく寒さに目を閉じる

437田中恭平:2014/12/04(木) 20:03:54
2014年12月4日(木)

・イエスも聞いたであろう孤独の雨音

・ひとりひとつの命確かに和室で眠る

・私の句から血の風味がするか

・ひたすら病みつづくこと空の雲愉し

・かえらない日々、野菊ひっそり咲いた


・雨音微かに調子速めた

・ひたすら富岳が出るのを待つそんな日も善い

・水たまり凍っている、きらきら光っている

・凩吹きすさび或いはお元気で

・冬の月に厳しい私の顔が映る


・寂しさ、それは厳しさ菊の枯れていた

438田中恭平:2014/12/05(金) 16:26:31
2014年12月5日(金)。

・今朝の寝室掃除終え冷水を頂く

・私は歩く水である

・寒椿凍ってそれも又見事で

・今朝も狂いなく寂しさのみあり

・デイケアにて内職をする年のくれ


・雨につまらないことを愉しく、愉しいことを深く

・家族の家にいないこと寂しく夜の煌めくのを待つ

・あれも幻覚これも幻覚、いまとても眠い

・心に親しく同じズボンを履きつづけていた

・猫と遊ぶ他なく鬱の四時代を抜けてゆく

439田中恭平:2014/12/05(金) 16:53:02
2014年12月5日(金)。

・こんなに爽やか永久につづけば善い

・陽に入りて雑草抜いとる

・ひたすら病と共生すること爽やかな朝

・薬効いてひたすら爽やかな朝

・しんじつこのままで善い訳ないがこのまま


・感情の沈む午後は句心に任せて

・本日は給食当番の水光り皿洗っている

・さんざめく池の鯉ながめている

・遥かな道を一人、一人と別れゆく

・青空に何か足らない、鴉だと考える

440田中恭平:2014/12/05(金) 17:16:27
2014年12月5日(金)。

・服薬終えると脚のムズムズが収まりました

・青空の澄みきるを一句頂く

・寒風言いたいことの尽きたこと味わう

・白い車の増えた不景気の冬に震えている

・厳しい、宛てのない手紙書いている


・吹かれるままに何処まで行ける、風に吹かれて

・薬効いてきて今朝は寂しくなく寒ン空

・テーブルピカピカお昼の時間です

・死の観念がちらつく頭のなかに雪ふる

・水ばかり飲んではこの冬の便秘つづく

441田中恭平:2014/12/05(金) 17:33:33
2014年12月5日(金)。

・枯草抜くこと爽やかな朝

・手と手を合わせ静か仏と通じ合う

・陽の強いことしかし寒いこと

・野良猫を見る度涙するまなこをどうする

・寂しさ極まって、たらふく水飲む


・すき焼きうどん頂いて日の限り遊ぶ

・バナナ一本頂くことの朗々と北風

・服薬のちしんじつ落ちつけました

・午前と午後の間に薬一錠転がって

・風邪に病む方のあしつきふらふら

442田中恭平:2014/12/05(金) 17:39:09
2014年12月5日(金)。

・オカリナ聞きつつ目を閉じれば冬のくさはら

・あの鳥は何を必死に啼いている

・Y先生に語ることY先生にっこにこ

・啼くはどの鳥よ窓開け放してある冬の日

・夕焼けのぞんでゆっくり行こう


・疲れてひたすら赦されるのを待つ

・寂しさ充ちること田畑に水の充ちる如

・ブルース流れている、人生はおまつりだよ

・汗を拭い風を受ける

・星を詠み孤独に漢

443田中恭平:2014/12/05(金) 17:43:51
2014年12月5日(金)。

・只ここに在るということ灯のもとで聖書を読む

・くらがり明るさを選んでゆっくり行こう

・水絶えることここが私の今朝の居場所

・寂しさ、小唄聞きつつデイケアの一番隅

・オカリナ愉し目を閉じれば北の海

444田中恭平:2014/12/06(土) 06:53:05
2014年12月6日(土)。

・死から遠く行くこと冬の電灯きらきら

・気付けば夜は明けて、仰いでまなこ保養しておる

・今朝のコーヒーの旨いことそれも寂しい

・病との共生ということ、永い旅つづく

・みんな起きてこない寒い朝、薬でぼうっとしとる


・パジャマのままに冬に出てみるマヨネーズ

・汚れつつ雨のなか泥を弄るに愉しい

・涙に触れれば火傷してしまいそうな、崩れる

・PとⅤ、Aを眺めて去る蠅よ

・デイケアに魂灯し年のくれ

445田中恭平:2014/12/07(日) 09:54:14
2014年12月7日(日)。

・しんじつ爽やかな朝を破る防災訓練のアナウンス

・町内清掃我が家の庭は貰ってきた薪だらけ

・自由なく娯楽無限の今生で

・陽に入りて適当に心を書いてみました

・日曜日ふじの山も休んでいる


・屍として働くひと観ている

・日曜の朝、人も見ない道をひたすら歩む

・草水滴光らせて頼りなげなしんじつ話す

・今朝は悪徳すること罪なし、神はおらず

・まったく青空で水が旨い

446田中恭平:2014/12/08(月) 02:43:11
2014年12月8日(月)。

・冬の路傍を歩く枯葉とりとめなく思考とりとめなく

・現在病の他に悩みなく爽やかなる哉夢もない朝

・手帖見かえし明日のデイケアに備えるに深夜二時

・眠り過ぎた夜は墓よりふと呼ばれ墓へといけば草茂るのみ

・夜に惑い薬を含む


・薪だらけの庭を誇りつつも金のない身にしずか病む

・妹も眠り入り父起き出す父を心底心配し何も為さず

・冷えた手で触れられそれは私の顔

・デイケアに数人しずか眠ること病人には辛い鉛空つづく

・果てない旅、それは人生の途中だと文には匂わせず

447田中恭平:2014/12/08(月) 20:16:04
2014年12月8日(月)。

・我が生死極楽にして明日はなし

・寂しさの庭の草木の水光り

・疲れては歩む他なし紅葉極楽

・世の匂い嗅ぐ鼻もなく年のくれ

・陽に病み志のまま進む


・草の根の白さを見れば喜ぶ

・名を呼ばれ「はい」と高らかにデイケア

・冬陽烈しくもうあたたかに坂を越え

・爽やかに雪の降るなりふじの山

・穏やかな雪の降るなりふじの山



2014年12月8日(月)。

・寂しさを溜めこんでいるデイケアの一番隅

・難しい問題を解いている朝泣いてしまう

・我慢して静かに夕べ暮れるべし

・火となって君の夕べに暮れるべし

・鉛空ずっと見ていて首に悪寒


・今朝は心に余裕なく己を責める

・夢に観た対決とはこのことか、普通でいる

・大海をこの冬のたりのたりだな

448田中恭平:2014/12/09(火) 19:37:12
2014年12月9日(火)。

・気怠い朝に清い唄流れる

・今朝も陽をのぞんで何を求める

・耐えること知らず寒風に吹かれる

・こころ軽く歩むこと草ざわつく

・温水で手を温めること爽やかさ戻ってくる


・静かな庭の黒い鯉に餌やる

・ひとり服薬すること秘密を持った心地

・壁に背もたれて過ごすこと静かなデイケア

・安心のこころに充ちて白き花揺れる

・冬陽の影となって歩む



・夜の明けて澄むこころなく残念がる

・年の瀬を宝石の如孤独かな

・駅を出て宛てにし帰る灯りかな

・町の灯をたずねて帰るひとりかな

・寂しさに冬の蛍を求めけり

449田中恭平:2014/12/10(水) 08:29:37
2014年12月10日(水)。

・マシマロ口に運びつつ今日は天気が良い

・万感に黙って泣いて生きてゆく

・「赦して下さい」と寝言で言っていたK氏を想う

・さあ一緒に行こうよ遥かカナダ

・何もなかったところに私がいて滲む瞳だ


・「一歩前進」と書いてある一歩前進して用を足す

・冬空憎んでデイケア休日は終わるのか

・火を消して誰もいなくなった部屋に冬陽射す

・柔らかい枕となりて陽にあたる

・よく分らない人間ばかりでうどんすすっとる

450田中恭平:2014/12/11(木) 06:34:27
2014年12月11日(木)。

・陽が落ち影のなくなるのを待つ

・朝爽やかにして筋肉弛緩しておる

・狭い世界にして自ら王様となり原稿で埋める

・雨降るか降らんかと幻聴

・早い朝爪を切りひとりううと泣く


・世界が動く、ついていけない私の骨のみ残る

・夜が明けてきて弥勒菩薩の指のみ見える

・家族に相談できない身の自分を紛らわす

・らんらんとのっぱら往けば僕は風の児

・夜明け呪いの歌聞いとる

451田中恭平:2014/12/12(金) 19:25:21
2014年12月12日(金)。

・常に迷いの、時々極めて爽やかな朝

・夜儚く散りゆきて空は曇天

・孤独の道つづく長い草に触れれば傷

・弛緩して空に溶けゆく体かな

・白紙のコピー用紙の厚さを眺め幸せで


・曇天を気掛かりとして厳しい顔で歩む

・冬の坂あがる懸命手を振りつつ

・水母となりつつ涙に包まれて居る

・自棄願望抱きつつ母に笑って語る午後五時

・降りそうな朝ずっと我慢して居る

452田中恭平:2014/12/13(土) 21:55:19
2014年12月13日(土)。

・愚に生きて雨降りの道愉し気に歩む

・薬効いてきてライフ輝いて句を書きつづく

・今日はよく寝た空も眠りそう

・問題がなくなって寒風に吹かれつつ一息ついとる

・子規ファンとなり快活な随筆読んでいて気持ち良い


・夜がやっと落ち着いて財布の中身を確認せず眠る

・師走の空を先生が昇天なされました

・ゆったりとした夜、温まってジャズ聞きつつ句作する

・問題がなくなったといえば嘘になりつつ一方発展しとる

・夜が零れる

453田中恭平:2014/12/15(月) 05:01:05
・星うつくしくこれは古の俳人の夢観た空

・居るだけの仕事で行方知れずは私と同じ

・冬陽をのぞみ遺伝子の乗り物揺らして暇を潰す

・寂しさや寒さに軋む骨の音

・雀も来なくなった窓辺に顔白くして居る

454田中恭平:2014/12/16(火) 05:49:47
今日の自由律俳句(今朝分五句)

・ブラック・アイスコーヒーのような深い夜を越えてゆく

・最後にニンマリと笑って牡丹の花のように崩れて眠る夜

・執着な夢観てまだまだ甘いと思いつつ自分を笑う

・自分大好き薬品に依存していても友達いなくとも

・夜が明けます寝室見渡せば解決できない問題ばかり

455田中恭平:2014/12/17(水) 05:13:16
今朝の自由律俳句、2014年12月17日(水)。


・雨上がり病み上がりの軽い体で星空仰いだ

・今日こそ人生が変わるだろうと毎朝毎朝夢を育てる

・陶器のコップに夜空──コーヒーを注ぐ

・句を書きしあわせ感じること弥勒を待ちつつ

・まだまだ青い私の顔面は今朝蒼白だ

456田中恭平:2014/12/17(水) 20:31:25
2014年12月17日(水)。

・姉に勇気の言葉頂きそのまま日記に記す

・雨上がりついに悩みなくなったことの温かい満足感で居る

・夜に紛れて帰れなくなってしまうひたすら歩む

・秘密ひとつ持ちしかし善い秘密であって嬉しくなる

・寂しさそれも又夜が抱擁しておる


・死んでいた欲望の芽が生えてきたよ

・どこまでも川沿いを進む、雨に降られている

・笑い顔忘れた私が歩いている

・たらふく水飲む、病んだ舌を正してゆく

・明日も晴れるか、旗掲げてゆこうよ

457田中恭平:2014/12/18(木) 18:03:22
今日の自由律俳句五句。

・はてしらず、それは心のことと句を書きつづく

・冬陽受けくさはらを往く、万感

・寒月に見守られつつ仮家で眠る

・体調悪し仏のみ心のままに赦して横になる

・寒風、ここに冷えた魂が在る

458田中恭平:2014/12/18(木) 21:07:11
今日の夜の自由律俳句の話
・久しく父と母と語り私は私を肯定できた
・認められなくとも文士になる、枯葉舞い散る
・姉風邪気味にして心配なる弟として眠る
・明日デイケアクリスマスパーティ、シャンパン下げて行く
・鬱の芽萌えること宮澤賢治の活字の雨に打たれる

459田中恭平:2014/12/20(土) 19:32:44
2014年12月20日(土)。

・冬の雨いちにちつづく線路かな

・書にふけて病に痩せる若さかな

・妹の車に手を振り家へと帰る

・着込んだら鍵探すのも一苦労

・晩婚で済まそうとする吾に老女満足せず


・薬品の匂いの薫る体かな

・よく食べてよく眠っている猫の皿

・耐え難き猫三匹の走る音

・感情がなくなり穴を掘らんとする

・爪を切り又明日歩く体かな

460田中恭平:2014/12/22(月) 07:45:53
今朝の自由律俳句 五句

・唯一の悩みも失せて卓上の沈丁花

・我が家族無礼にして歳末はひとりでおる

・詩神往く海道にほら波の花

・物に惑い怒号も出るや年のくれ

・我が宝日記でありし年のくれ

461田中恭平:2014/12/22(月) 17:18:54
2014年12月22日(月)。

・デイケアにて無為なる日々と決別する

・冬陽あたたかなこと見下ろす田園

・深夜二時に目覚め星の声聞いている

・爽やか極まること万感の朝焼け

・赦されぬまま止まった時計眺めている

・古里の雪は幻の庭に出ている

・狸も出たか霜の畑に小さな足あと

・ひととき自分を信じて過ごすこと暖かな部屋

・忘れてしまうこころを怖れ書くに書く

・騒がしい心に観れば荒れた庭よ

・水依存激しくこの冬は自分の顔ばかり見つめる

・コップに水光り渇く喉は求めてしまうよ

・もう夢は見たくないと泣いて朝を迎える

・霜降りて今朝は万感の白い息

・寂しくはないしんに孤独となれば

・火を見れば怖れ水を見れば怖れ立ち尽くす

・くしゃみして紙一枚ない寝室に居る

・寒風の夜を孕みつつ代通寺

・古に倣いて過ごす寝正月

・寂しさや家族でこの傷は癒えない

・平凡に暮らすとしては寝正月

・書書くとき脚の震える辛さかな

・我が身不幸を風下として歩むかな

・いちにちは海を眺めて過ごすかな

・鬱の華咲き誇らんと冬至かな

・初雪を拝んで他郷歩むべし

・何物にも変身できず雪の宿

・山寺や酒飲む罪はなかりけり

・我が身枯れあすくさはらへ還るべし

・優しく赦され祖母の墓前に泣きにけり

462田中恭平:2014/12/25(木) 03:51:05
2014年12月25日(木)。

・寂しさに星燃えるなり星月夜

・夜の闇に眼球二つ動きけり

・不調なり句を書いてなお不調なり

・冬至より断酒断煙世界が尚も狭くなり

・文人として六畳一間で済む身かな


・午前三時の祈りの如く詩を綴る

・首の裏痛めつづけてクリスマス

・最終のバスに乗りつつソウビを抱え

・クリスマスすることもなく部屋掃除

・天罰を受け入れて尚眠るかな

463田中恭平:2014/12/26(金) 16:24:42
2014年12月26日(金)。

・孤独感じつつ本日一日誠実でいる

・悩みしつこく寂しいこと泣いている

・赦されず歩むもう頼るひともなく

・この一瞬を生きその後の一瞬を生きる

・反省しこのまま敗れつづける、冬陽


・冬陽照ること、無常であっても赦されない

・赦されないのは己の所為で寒風

・己を責めつづける、寒風吹きつづける

・緩やかに自責すること夜も年老いた

・まだ生きているから賀状を出す冬の星のもと

464田中恭平:2014/12/27(土) 18:00:50
2014年12月27日(土)。

・富岳にて失調寸前荒療治

・野に灯あり狸も詠める俳句かな

・文人志願の縁なし仮屋にて眠る

・冬苦い薬を含みよく眠る

・明日も休日今朝筆跡を強くする


・冬の野火家事かも知れずじっと視る

・こころざしだけでつづけてゆくことに

・父母に虚ろはなくて病者の息子

・被験者の棚よりキャラメルあらわれる

・原発の背も綺麗なり年のくれ

465田中恭平:2014/12/28(日) 16:14:41
2014年12月28日(日)。

・午後四時となり幽霊は出る準備する

・幽霊も身震いするかこの寒さ

・文人となるや父方祖父の命日に

・冬夕焼け隣のマンションを赤くさせて

・魂と水混じりこぼるる年のくれ


・悪徳を庭の隅にて積にけり

・赦しては赦されず往く遍路かな

・もうこれで善いのだ人生諦めて

・我が道と思えず歩む統合失調の道

・祖父いなくてあゝ仕舞われた桐箪笥

・日曜の天使の足に虹かかる

466田中恭平:2014/12/29(月) 05:31:44
2014年12月29日(月)。

・雨降りの今日はしずかに大掃除

・感情平坦男、私、アカシジアに立っており

・ガムを噛むガムに憎しみの在る如く

・我病みて水槽の底にじっとして居る

・不自由なベッドに横臥し句を成しぬ


・寂しさや一人の朝や冬の月

・外来の花咲きにけり冬の土

・内臓を痛ませ眠る孤独かな

・骨と肉そして少しの魂よ

・胃を病んでそれから永い峠かな

467田中恭平:2014/12/30(火) 12:46:02
2014年12月30日(火)。

・己宥めて草に水滴ひかる道往く

・太陽の芯を求めくさはらのなかを彷徨う 

・どうしてもひとりになりたがる未熟な果実

468田中恭平:2014/12/30(火) 20:29:14
・薬で弛緩してゆく筋肉のこのまま水母になりたい

469田中恭平:2014/12/31(水) 01:54:49


今宵の自由律俳句 2014年12月31日(水)。

・冬枯れその酷さに脚をとめる南無阿弥陀仏

・寒さ厳しく震えて文士の日記を指で追えば大晦日

・結局変われなかった一年を暖に当たって送る

470田中恭平:2014/12/31(水) 09:27:34
2014年12月31日(水)。

・死と遊びもう泳がない海を見ている

・冬陽親しくすべてのひとひに祝福を

・普通のひとには成れず只管胡桃割りつづく

・呪われた寝室、コピー用紙だけがまっしろ

・孤独を食べてこんなに痩せた私です

471田中恭平:2014/12/31(水) 21:21:26
今日の自由律俳句

・回心し露草のなかゆっくり急ぐ大晦日 恭平

・ゆっくりと死につつあゝ寝正月の明日明後日 恭平

・halleluiahと呟いた唇が十字架にかけられる 恭平

・人それぞれの世界で一輪の花となりはつはる 恭平

・自分の動かなくなってゆく頭に向いてゆく興味 恭平

472田中恭平:2015/01/01(木) 19:35:42
2015年1月1日(木)。

・火の前で父と語らう御元日

・日記初めの掃除初めや荷風に倣い

・断煙をつづけて年を越しにけり

・心臓を大事に歩む初春の道

・素直になって日々是好日、白い畑


・不安となりデパスを含む就寝前

・元日にゾンビ映画をぼうっと眺め

・人生はつづいて元日という区切

・病永くて今年も参る雑煮哉

・真剣に素直になろう御元日

473田中恭平:2015/01/01(木) 19:36:19
2015年1月1日(木)。

・火の前で父と語らう御元日

・日記初めの掃除初めや荷風に倣い

・断煙をつづけて年を越しにけり

・心臓を大事に歩む初春の道

・素直になって日々是好日、白い畑


・不安となりデパスを含む就寝前

・元日にゾンビ映画をぼうっと眺め

・人生はつづいて元日という区切

・病永くて今年も参る雑煮哉

・真剣に素直になろう御元日

474田中恭平:2015/01/03(土) 18:05:01
2015年1月3日(土)。

・白い空青い空よりよき眠り

・午後五時の鐘鳴り母はゆっくり急ぐ

・ソナタ聞くカーディガンのあなた初春のくさはら

・小鳥囀り椿蹴り落とす初春がやってきました

・初夢に観た富士山のオレンジ色であったこと


・冬、柳のもと女は狐に変わりけり

・初春を暗い部屋目を光らせて過ごしけり

・脳病も愛には勝てず冬枯れの道

・魂の救済に初湯に遊んでいる

・非俗しかし聖(ひじり)でもなき病者かな

475田中恭平:2015/01/04(日) 06:32:39
2015年1月4日(日)。

・初春の病み深くなり寝室に吐血する

・寂しがらせるな嗚呼みんな自分のことを考えている

・眠りたがる頭を支えてチーズバーガーに食らいつく

・夜に問う

・涙乾かして夕闇の道を帰ってきた

476田中恭平:2015/01/05(月) 02:51:11
2015年1月5日(月)。

・寒風も吹かない只しんしんと垂直に冷える初春

・ひとり正しくなって正しさの非力なこと、蟲

・陽は出ようとしつつ私は眠り直そうとしつつ夢が怖い

・真夜中水を飲みつづくこと水母になってゆく

・幻覚にやられてひとり吐くことの静か真夜中


・初鶯のその声聞けず来た道を戻る

・くさはらここがさいわいと体操座りして目を閉じる

・どれほど寂しい今朝も富士によく雪降っとる

・胃の痛むこと孤独つのらせて屋根も漏ったか

・薬含むこと万感の今朝は囚われずゆく

477田中恭平:2015/01/06(火) 20:24:47
2015年1月6日(火)。

・鴉を見ない冬の燃えるゴミの日

・寒さ極まってひとり筆をとること何も浮かばず

・弧寒極まることくさはらに白い花となる

・青空のぞむことどうにもならない筆のゆきかた

・薬効くこと多幸感じつつ草を抜く


・どうして寂しい今朝の米を頂く

・汗かいて体冷えること益々冬を嫌ってゆく

・体温めて眠りに就くこと安心のデイケア

・新年の小唄愉しく御茶を頂く

・体温めて横になっていると餅を焼く匂い

478田中恭平:2015/01/06(火) 22:16:49
2015年1月6日(火)。

・蟲を殺した手で合掌して念仏唱えている

・山下さんより黒いコート頂き詩人に近づく

・夜の散歩の愉しきかな父母に黙ってゆけば

・善い月が出て歯に沁みる光だったよ

・書くこと愉しい今日は沢山書いてしあわせ


・私には中身がない、猫に優しくしつづける

・土地神参りてそこに生きていることの重みを背負う

・デイケア愉しいみんな真面目の頑張り屋さん

・私は病んでいたけれど寒ン空にそんなこと忘れる

・ときに悪と化す私を閉じ込めよ夜の精神科病院

479田中恭平:2015/01/06(火) 22:54:28
2015年1月6日(火)。

・紅葉且つ散り赤い絨毯を敷いたような我が庭よ

・眠れない、から、惰性で句を書いている

・口内苦くなってゾピクロン錠がじわじわ効いて多幸する

・寂しく痩せつづける、あたらしい病気かも知れず不安がる

・嗚呼ゆるされて百合のビニールハウスに眠りたい


・積み上げても積み上げても尽きないひとひ

・寝室を音楽で色付けして寝室掃除はじめる夜更け

・そして生き返る自由律俳句書きつづく

・松も闇のなか

・椅子軋ませてアカシジアに悩みつつ書くに書いている

480田中恭平:2015/01/07(水) 06:15:45
2015年1月7日(水)。

・筋肉だるく重たくしんじつ水母になりたい

・午前六時まだ陽の昇らず闇に抱かれた窓

・薬疑いつつ薬飲む朝の多幸感訪れる

・薬の副作用にて古椅子軋ませて雑煮頂く

・思い通りにならない体、猫が羨ましく走る


・音もなく朝か

・風もない冬の静かな支度

・些事に過ぎない悪夢書きおこして疲れて

・体疲れているのだここらが峠

・峠越えれば又あたらしい白い道

481田中恭平:2015/01/07(水) 17:30:04
・「いいよ全然信じ無いから、僕」白菊となって凍っている

482田中恭平:2015/01/08(木) 08:48:50

・デイケアへとお休みの電話入れて冷えたままの世界で 

・寝室に自ら閉じ篭りことば書く、たのしい

・気疲れ起こして寝室に眠ること必死だった

483田中恭平:2015/01/08(木) 17:17:52

・書き残しても詠み人知らず風邪のひとひ 恭平

・冬の川訪ねては富士より俳味ながれくる 恭平

・白桃の種の燃え立つ薪ストーヴ 恭平

484田中恭平:2015/01/09(金) 08:15:58
2015年1月9日(金)。

・すっかり冬めく庭の花ぜんぶ枯れちゃった

・だるい体にこころ軽くストレンジ・ストリート

・松明や薬品苦し父厳し

・ジョージ・ハリスン聞きつつ薪ストーヴに指先温め

・今朝も陽にあたった草の匂い

485田中恭平:2015/01/10(土) 20:42:14
2015年1月10日(土)。
*晩の自由律俳句

・腹充ちて日向に菊となる

・尻の穴火事、小火とのことと文に書く

・少しずつ弱りゆく体、寺の鐘の音響く

・神経の海に漂う薬瓶かな

・水依存症にして水不足の夏を今から心配しとる

486田中恭平:2015/01/10(土) 20:51:04
田中恭平*筆者近況
正月は、家でひたすら寝正月。
マア、睡眠薬がないと眠れない体質になっているので、横になっても意識はあり
薬の副作用であるアカシジアに悩まされ、ずっと楽な姿勢を探す、手探りの寝正月でした。
抗不安剤デパスへの依存が強く、それは必死に抑えておりました。
以前のように幻聴や、妄想に苛まれることなく、寧ろ
抗不安剤の多幸感で、人生の時期で言えば、収穫の秋さえ感じている冬でありました。
何より皆様の一年のご多幸をお祈り申し上げます。

487田中恭平:2015/01/11(日) 18:52:50
2015年1月11日(日)。
*晩の自由律俳句

・人間は考える管足穂の忌

・はつはるのコーラ尽きけり冷蔵庫

・壊滅世相闊歩してゆくダンディズム

・かれはらに肥しの匂い陽の匂い

・美少女人形指の先より茶を出して


・迷惑の種を埋めては育てゆく

・時々は力を抜いて水母となり

・寂しさにふっと被せる藁帽子

・母不機嫌に私の病みを酷くさせ

・チョコを食べチョコになりゆく脚の親指──秘密

488田中恭平:2015/01/13(火) 06:28:10

2015年1月13日(火)、今朝の自由律俳句

・冬銀河その星のひとつになる日も近くなったか

・爽やかな朝に選ばれこの日は起きた

・体のなかで煙の騒ぐ

・風が吹いている、淘汰されるべきもの集っている

・水たらふく飲み水母となりたいよ

489田中恭平:2015/01/14(水) 07:31:56
2015年1月14日(水)。今朝の自由律俳句

 ・デイケア休日無為にして眠れない頭よ

 ・永すぎる一日に困惑しつつしっかりと墓まで歩む

 ・冬菊活けて線香は折って供える南無阿弥陀仏

 ・こころがやっと帰ってきて街に冬陽照る

 ・無用な者よゴー野菜食ってゴー

490田中恭平:2015/01/15(木) 19:42:46
2015年1月15日(木)。

晩の自由律俳句五句

・薬で酔っちまって焼き芋の匂い嗅いで満足だ

・己の頭を叩いてみれば何処か寂しい音のする

・雨上がりの道を歩く幻聴と二手に別れつつ

・薬で多幸しつつ冴えない夜に音楽を薄くかけて

・機械と化した体横にしつつ歳月がはやく進む

491田中恭平:2015/01/16(金) 03:57:25
2015年1月16日(金)。

○朝の自由律俳句

・哀しみは箱のなかの箱のなかの箱・・・否何もない

・チョコレット齧って歩む帰り道空気晴れ上がっている夜

・覚めない夢のひとり歌えば

・薬品が引力を持ち断薬できずにいる、冬、冬、ふゆ

・寂しさ窓を開ければ幻聴の雨おと

492田中恭平:2015/01/17(土) 20:31:39
2015年1月17日(土)。

・急がずいこう花はまだ凍っている

・洗面所に笑顔を忘れた、黙して青空を仰ぐ

・寒くなるという四枚着て眠る

・泣きたいのに愉しいふりをするのは簡単だね

・愉しいものばかり集めた部屋にみのむし


・親指出血している気にせず歩む

・あなたと出会って完成する宇宙が在る

・痛みが優しさになるまで傍にいてねとくさはらで

・人間は考える管胃に錠剤を三錠通して

・小さな目を持って小さな力を見てみたい

493田中恭平:2015/01/18(日) 06:27:07

・寝不足さえ連れて往こう枯原をゆく

・私の一日に雀が寒椿を落としていく

・寒過ぎる夜が朝になるころ目を覚ます

・苦痛な日々をつづける抗不安剤にも飽きちまって

・暗い夜を暗い色のコートで歩む

494田中恭平:2015/01/18(日) 18:45:26
2015年1月18日(日)。
晩の自由律俳句

・顔の冷たく不安なまま壁にもたれて座っている

・やっと善人になれました囀る小鳥もなく

・回心の日曜日あらたな息吹と緑の萌えている

・どこまでも青空それは希望か絶望か

・薬を飲んで吐くに吐く何ひとつ正しくもなく


・わかってもらえなくて冷たい水を飲む

・今日も必死で生きて冷たい水に又薬飲んで寝るだけ

・寂しかったなぁ風呂場で野良猫洗っている

・ひょろひょろ歩けば吐きそうで薬漬けでした

・失くしたもの全部帰ってこいと神頼み

495田中恭平:2015/01/20(火) 07:46:47
2015年1月19日(火)。

・凍りし花の寄り添うように二輪かな

・まだ眠りたいもう眠れないデイケアがある

・夢の中で夢辞典をめくっていた

・朝はコーンポタージュ頂けて庭のプランターに花

・時代がめぐり詩は歴史性に対し垂直に立つ


・雲を数える

・こころ落ち着かない寝室のこうもり傘

・ごみだらけの部屋にごみと化している

・本のみ綺麗に片付けられた部屋です

・そろそろ今日は今日の旅ゆく

496田中恭平:2015/01/20(火) 17:24:55
>495 
×2015年1月19日(火)。→○2015年1月20日(火)。

2015年1月20日(火)。

・陽を風が押している枯原

・ひとり蜜柑齧るこの蜜柑は死んでいる

・夢を次々見てはやっと朝の青空

・淋しい森を抜けてきた風がいまここらに

・頭のなか冷たくなって夜は明けない

497田中恭平:2015/01/22(木) 19:51:08
2015年1月22日(木)。

・ツイてない日はひたすら眠る霧の夜

・インヴェガという新しい薬しずかな唇に入れる

・愛の裂け目に何か入れたり出したりしている

・久々に鳥囀るや宮沢賢治の偉業に啼くや

・自己人体実験開始、文系と理系の境なしくさはらに


・雪を舐め私正しく生きてゆく

・さっきの私、別段憎からずじっと手を見る

・寺に立ち作法もなく弥勒菩薩を待つ

・繰り返す私は正しく生きてゆく

・母親の無関心寂しい統合失調症者の夕

498田中恭平:2015/01/23(金) 06:56:26

2015年1月23日(金)。・朝の五句

・曇天の朝雲の黒さが目にかすむ

・洗顔して言いたいこと洗面所に置いてきた

・今日も「賢治コート」で往く、腰に手をあてて歩む

・星空のひとつとなってあなたを照らす

・冬の今朝のコーラ、机の上には薬のタブレット

499田中恭平:2015/01/24(土) 08:26:02
2015年1月24日(土)。
朝の自由律俳句
・図書館へ行こうとする壮大な夢のさなか

・降りそうな空、模型飛行機を寝室に眺めている

・綺麗な部屋のバイクの鍵が見つからず

・星めぐりの歌を聞きつつ薬効いてきて目を閉じる

・鬼のように柔らかに土手を歩く病者であろう

500田中恭平:2015/01/24(土) 11:49:58
・服薬し弥勒待とうか路地の影 恭平

501田中恭平:2015/01/24(土) 12:48:56
2015年1月24日(土)。

・脳冷えてエアコンの音煩くて切る

・雲厚し、二段のカステラにザクッとフォーク刺す

・牛乳を温めて飲んで牛の子となる

・うどんほくほく大根に汁が滲んでいるね

・冬の月に触れて頭がおかしいのは元々だ

502田中恭平:2015/01/24(土) 15:11:17

・今宵の月は重いと空が嘆いて雨

・風のつきぬけている空を捜してひょうひょうと

・星空に惚れて真っ赤な葉

・大寒の今宵何に酔い眠るのか

・鶴が来てその白さで私の翳を笑う

503田中恭平:2015/01/24(土) 19:19:51
・ほくほくとキャベツ焼き食べ畜生と化す 恭平

・哲学を好まぬひとの印刷機 恭平

・白鳥を見たことある?と猫に問う 恭平

・幼児転んだ白梅のあと紅梅のころ 恭平

・剪定のあと枝を集める父の作業着 恭平

504田中恭平:2015/01/24(土) 23:04:59
2015年1月24日(土)。

・修羅の私に恋愛する資格などなし

・いま鴎がとおく飛んだ──私は時間を掛けた自殺していた

・石の声聞こうとして無言だから放る

・夜の散歩のしんとして静かで愉しい

・眠れない夜の様々な要因を想いペン握る


・淋しいことなんかないと月を指さす

・天上への還り道捜し本日も路傍の草となり

・想えば崩れてゆく天候に笑っちゃう

・私は普通ですよという嘘が行き交う駅前

・私に明日なし自由律俳句書きつつくしゃみする

505田中恭平:2015/01/24(土) 23:15:46
2015年1月24日(土)。

・睡眠薬の効かない敗因を考えて冬銀河

・やっぱり何か欠損している冬薔薇咲いていた

・狂いはじめているのだろうか瞼

・悪路もやはりうきうきする夜の散歩

・淋しいが答えはないだろう仏壇に花


・動かなければ確かに眠いみのむしとして

・昨日の今日で違う夜をオール漕いでゆく

・きちんと無となって椅子も鳴らさず深夜十一時

・夢の川辺を往こう冬に咲く花を見よう

・すると善も悪もないが後悔こころから拭えない

506田中恭平:2015/01/25(日) 13:26:01
*昼、自由律俳句五句
 
・ひとり線路を歩いていくんだよ冬銀河

・さびしさは石を磨いて誤魔化す噴水前

・断捨離の中途読み耽る俳本かな

・抗不安剤二錠含んで晴れた枯原

・夢にみたこと骸骨島を踏めばパキパキ鳴る

507田中恭平:2015/01/26(月) 18:47:23
○本日の自由律俳句三句

・私は私のこころのなかに浮いている 恭平

・このひとには大切なこと指を使って伝えよう 恭平

・短髪となり頭の上で小人がサッカーしている冬 恭平

508田中恭平:2015/01/27(火) 20:36:01
2015年1月27日(火)。

・初心者呼ばわりされて後々傷つくデイケアに翳

・Nさんに本貸して頂けて明日は俳句三昧になるでしょう

・Aさんの原付と私の原付がすれ違う路にたんぽぽ

・インヴェガ含んで頭明晰─クリア─になって芋煮ている

・住んでいた町を辿る脚が水たまりに二本浸かる


・ぽっと梅咲き流れる河

・星一つへたゆまず歩むに汗一滴

・ちょっと多幸しているとさっと風に時間は吹かれる

・嗚呼、友は先に灰になったか

・澄んだ青空に澄んだこころで動く

509田中恭平:2015/01/28(水) 19:16:55
2015年1月28日(水)。

・もう凩は吹かない心のなかを歩いてゆく

・しんじつ金なく病気は酷くしかし今朝も善い日で

・風流でゆく判断は風に任せて

・のっぱらやさしく微熱でいた

・ひとりの夢でたらふく食べていた


・病気のことも詠めばよいと諭され青空

・今宵は幻聴もなくしんじつ静かな寝室です

・「死」というタイトルの本正座して読む

・急がず散歩しよう落としてきた脳の欠片を捜そう

・多幸しつつそれは終焉の感覚に充ちております

510田中恭平:2015/01/29(木) 20:29:48
2015年1月29日(木)。

・夜──、モーツァルト聞きつつ機械人間は畦道を往く

・闇を二つ抱えて参る

・痩せた体で畑(はた)も打てない

・お菓子以外に囚われず私は自由に書く指

・風鈴の音もない仏間に安心している


・薬と仏と安心して眠る

・陽が射して不安はどこにも落ちてはいない

・アブラカタブラ星が一つ落ちましたよね

・こんなに兎が血の涙を出し──、私の友は何処にいる

・チェロが先導するが何故この道を往くか知らない

511田中恭平:2015/01/30(金) 19:41:51
2015年1月30日(金)。

・難あって人生止まる一夜です

・寂しさの冷たい窓にハート書く

・祈りあり千の鴉が夜を成す

・ピアノの音降り来る空が紫に

・朝八時家の全ての鍵を掛け


・母不徳しかし叱れず眠ります

・鬱酷く総てが詩へのレールかと

・手招いて来る犬もなく大柳

・冬の夢うどんを外で食べたいよ

・昼休み雨の中行き安心する

512田中恭平:2015/01/30(金) 22:50:21
2015年1月30日(金)。
詩誌空想用原稿

・月となり背中が寒い、抗不安剤

・ねぇ水が歩いてくるよ枯原を

・地球に飽きて正座を崩す傍に模型飛行機

・天体を家へと入れたい意地に泣く

・湧き水が全部毒だと鬼が吐く


・竹槍をいま何故創る躁総理

・寒さより逃れはできず御花散り

・箱庭の猿が俺なり独りなり

・祭とて死の哀しみは癒されず

・落下する林檎に学ぶことはなし

513田中恭平:2015/02/05(木) 19:57:44
・苦しみもなく一句も得られず春

514田中恭平:2015/02/05(木) 22:34:21
2015年2月5日(木)。

・降りしきる雪もなく枯草している

・夕飯の魚が善かったそんなこともどんどん忘れる

・書庫に姉の部屋の光が入って逃げ道を捜している

・不思議な水を飲む心の芥、浮いてはまた沈んで

・風に白い砂かけていて老人


・あたらしい印刷用の紙が届いて万感である

・はためく黒い旗下げる方法は知らない

・今日も不安定であって仮面が取れないように必死でした

・素敵な水の青空を眺めて飲む

・句があって善かった、句に救われていた

515田中恭平:2015/02/05(木) 22:47:34
2015年2月5日(木)。

・死と遊ぶ今宵野良猫が過ぎ行く

・骸骨となり誰も入ってこない寝室に眠る

・やっと薬が効いてきて安堵する

・疲れすぎた体は眠り動かない

・ひとそれぞれ闘っている、笑えやしない


・どろっとした血巡りして今宵も星を嗜好します

・しんじつ静かになって私は句作する理由忘れた

・天に届くまで句作する毎日が大望

・自殺念慮烈しく硝子に映る私をみていた

・風吹いて爽やかな夜にペン握っている

516田中恭平:2015/02/06(金) 19:43:29
・酔う位旨い水飲める富士の麓で

517田中恭平:2015/02/07(土) 20:49:47
2015年2月7日(土)。
今日の自由律俳句十句

・白い樹の下で白い本開く

・一日を酒で潰した男が歩いている

・妹の寝室にデパス、不穏

・これが幸せなのでしょう句を書きつづく

・前進できているのか、デイケアに西日射す


・世界がなくなれば私がなくなれば信仰のお祈りはできない

・ひとのことばかり熱心でしんじつ御金がない

・ふわっとふくらんだ枯原にポツポツ青い花

・夜空を叩けば星の降る

・酒に強い身の亡き祖父の血を感じた

518田中恭平:2015/02/08(日) 20:41:33
・星を眺めようと出たベランダの板が雨に濡れ冷たい 

・今朝もヒトリの食パンをボソボソ頂く

・書きに書き積み上げた紙にまだ充たされず書く

519田中恭平:2015/02/10(火) 18:06:38
2015年2月10日(火)。

・青い夜の明かりぽつんと消えた

・硝子に写る私を嫌ってカーテン閉じていた

・鴉ににらまれて傘ふりまわす

・かなしみをちからに一輪咲いた

・かなしみをちからに一人歩いた


・何かで埋め合わせたいだけ、心の隙間

・きっと頭も良くなるから、社会の闇も知っているから

・苦吟の日々が続く、それは平穏な日々で雪

・私の、いてもいなくてもよい人間の寝室だ

・頭中に泥色の雪降る

520田中恭平:2015/02/11(水) 13:28:32
今日の自由律俳句

・ひとつふたつ忘れ物しつつ原付を飛ばす
・春の陽、干された掛布団が少し揺れている
・飴が大好き、小さなメロディー大好き、春を散策

521田中恭平:2015/02/12(木) 20:04:02
2015年2月12日(木)。

・熱いこころが謝って謝って鉄となった

・「それでは善い日を」と砂の建物を去った

・箸一膳巧く握れず二十八歳になる

・眼前にちらつく死を肴に晩酌しとる

・できないことばかり己励まそうと月観る


・宇宙の塵のなかに宇宙あり、春

・約束できず家族で拉麵がとおくなる

・春の雨降る山だちょっと休んだ

・もう春という春が近く又歩きはじめる

・白梅の花薫って目は直線に青空へ

522田中恭平:2015/02/13(金) 21:23:53
2015年2月13日(金)。

・魂が硬化したまま春の浜

・のっぱらのっぱら、さよならを告げる相手もいない

・真に書斎に落ちつきつつも夜の散歩をしたい

・弥勒菩薩待ちつつ私はあたらしい眼鏡を選ぶ

・よく書いてまだ足らない、頭のなかに詩神が座る


・薬が睾丸にじわりと効いてもう去勢された猫です

・雨降らずの春にあなたの匂いがする

・この峠は永いと薬に酔いつつ句を書いていた

・断捨離します、私のこころも軽くなります

・よく食べてよく眠るのは物の少ない部屋です

523田中恭平:2015/02/13(金) 22:17:12
2015年2月13日(金)。

・死んだ枝が星を実らせている

・今日も新聞が読めなかった、寒風吹きすさぶ

・冬に青い花咲く、私の目がじっと濡れた

・山を分け入るとぶちまけられてのり弁

・濡れすぎた私を母は急いで迎えてくれる


・やっぱり酒か、山頭火のいそうな昼ののっぱら

・不治の病持ち私も一人

・生きる態度の今日は酔い潰れたい、圧倒した冬

・枯葉舞う、思い詰める

・野良猫最近よく観る、他人の罪に罰が悪くなる


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