センゴク戦姫譚 - 1373815210 - したらば掲示板

1：名無しさん：2013/07/15(月) 00:20:10: 「なんだ、ここ…」
目の前に広がる大草原に思わず声を失いつつ考える。
…おちつけ、とりあえず状況判断だ。
俺の名前は野村竜士、高校生だ。
…うん、記憶喪失ではなさそうだ。
とりあえず起きて、学校へいく準備をして、部屋のドアを開けたら光に包まれて…
駄目だ、なんでこんな大草原にいるのか検討もつかねぇ。
地面を見てみると、なんだか複雑な紋様が出来ている。…これのせいか？
「おお、南蛮の術が成功したようじゃの。…うむ、間違いなく男じゃ。」
後ろから聞こえた女の人の声に振り向く。
栗色の髪をポニーテールのように束ねた十代後半から二十代前半の女性がいた。
はだけた服が艶かしく思わずめを背けてしまう。
「…貴女はいったい…」
地面にめを向けながら話す。
「ワシか？ワシは信長。織田信長じゃ！」
「…はぁ？」
…信長って言ったのか？…どういう意味かさっぱり分からねえ。
「御館様、私から説明致しましょう。」
混乱している俺に、新しい人物の声が聞こえる。
年齢的には二十代後半から三十代か。黒い髪が美しい女性だ。
「…であるか、長秀。では任せる、ワシは着替えて待っておるぞ。」
そういうと信長を名乗る女は去っていった。
…長秀？…という事は丹羽長秀ってことか？
どっちにしても数百年前の人物、しかも男のはず。
早い話が戦国時代のゲームでよく見かける名前だ。
…その辺も聞いてみるか。
「…あの、なんで俺こんなところに？」
「…そうですね、その前に少しこの世界の話をしましょう。」
長秀さんの話によればこうだ。
この世界では極端に男が少ないらしい。
男というだけで出世した人がいるくらいだそうだ。
そこで何とかして男を手元に置こうとする大名が多いらしい。
「…つまりアイツ…信長が、南蛮の召喚術だかなんだかで俺を呼んだ、と？」
「そういう事になりますね」
…やれやれ、異世界召喚モノか。漫画やゲームじゃあるまいし…
「はあ、で俺は何を？」
「そうですね、早い話が織田家の跡継ぎを作って貰おうかと。余裕があれば部下達のもですが。」
やっぱりそういうことか、エッチなゲームにはよくある話だ。
「ですが、それにはそれなりの身分になってもらいたく…天下取りの手伝いもしてもらいたいですね。」
成る程、部下としても働けと。
「…天下取りですか。面白そうですけど…いったい幾つくらい大名が有るんです？」
「大きなところだと11ですか。豊臣家、上杉家、徳川家、今川家、武田家、伊達家、織田家、明智家、大友家、毛利家、長曽我部家ですね。他にも小さなのはいくつかありますが。」
「…伊達家の当主は？」
「…たしか、政宗ですが。」
…成る程、豊臣家と明智家が同時に存在して、信長と政宗が同じ時代にいる。
…って事は俺のいた世界の歴史とは全く違う世界であるのは、間違いない。
って言うかこの面子ってどっかで聞いた面子じゃねえか。
「ちなみに性別は…」
「もちろん全員女ですよ」
そんなところまで再現しているのかよ…
「…さて、こんな感じですかね。…どうです、力になって貰えますか？」
断るにしても理由はないし、元の世界に戻る方法もわからない。
俺の返事は…
「いいぜ、結ぶぞ、その契約！」
「…は、はぁ。では、信長様の部屋にお連れします。」
…いかんいかん、どっかのアニメのキャラクターじゃないんだから。
そんな事を考えつつ長秀さんの後ろを着いていった。
2：名無しさん：2014/08/22(金) 01:49:57 HOST:KD182249241068.au-net.ne.jp: 大きな屋敷の中に連れられ、評定所のような所に連れられる。
そこには数人、女性がいた。
ちなみに上座には織田信長を名乗った少女が座っている。
正装に着替えた少女は改めてみると美しい。
「親方様、コイツが南蛮の術でやってきたやつか？」
長い髪に顔に傷の少女が訊ねる。
「ああ。先ずは主ら、自己紹介せい。」
「おう、俺は柴田勝家。よろしくな。」
柴田勝家…まぁ、明智と豊臣がいない以上丹羽長秀とのツートップって感じだろう。
「前田利家…よろしく…」
こちらは髪が短い、無口な少女だ。まぁ、有名と言えば有名だよな。
「滝川一益です、よろしくおねがいします」
…忍者を率いたって聞いてるけど、無名だよなぁ…
髪も普通なら、性格も普通そうだ。
「松永久秀よ、よろしくぅ」
こちらは妙齢の女性だ。豊満な胸は凄く魅力的だ。
史実だと最後は信長を裏切り爆死するから、注意しないとな。
「そして最後はこの私、丹羽長秀です。よろしくお願いいたしますね。」
丹羽長秀さんも妙齢の女性で魅力的だなぁ…
しかし、流石にこの人数は一度に相手出来ないな…
まぁ、追々その辺は考えよう。
「野村竜士です。よろしくお願いします。」
俺からも挨拶をして、取りあえずの自己紹介は終了した。