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女冒険者の冒険V
35
:
ルナリア
◆lqWrB4ttOo
:2024/01/11(木) 14:41:10 ID:CkpxXcDI
>>32
(ん、臭いきつ……っ!?……これって濃さとかあるんですね。どういう理屈なんでしょうか)
水車に近づくにつれて濃くなる白濁液の悪臭に顔をしかめる。
自身にかかっている白濁液よりも臭うのだから相当だ。
なるべく鼻から息をしないようしながら棚に近づいて中にあるものを物色する。
小道具的なものがないかと期待しているのだけど……。
(鞭、クラブ、モーニングスター……。武器として使えなくはないですけど、あえて今持っていく意味はないですね。
他のものも使えそうなものはないです、というか……。……邪悪な魔法がかかってますけど、邪神の教会とかではないんですよね?)
そこに置かれている物の数々に魔力が込められているのを感じるが、それらは見てわかるほどに明らかに邪悪なものだった。
棚全体から黒いオーラが漂っているように錯覚しそうだ。
元からこうだったかわからないが、この教会そのものが怪しく思えてくる。
(仮に使えそうなものがあってもこれでは持っていけませんね……)
聖騎士ではなく暗黒騎士が持っていそうな道具の数々。
あまり武器に頓着しない方だと自認しているけれど、強力そうとはいえさすがに持ちたくない。
触れないように目視するだけにして、反対側にある棚へと向かう。
水車と白濁液のプールを気にしながら歩いていたら、突然反対側の扉の前に邪悪な気配を感じて、素早くそちらを振り向いた。
「何者ですか!?」
(悪魔の力を持っている……いえ、悪魔そのもの?教会に何でこのような者が……)
聖騎士にとって不倶戴天の敵である悪魔。
音もなく現れたように見える人物はそれに近しい魔力を持っているようだ。
たとえ人間であったとしてもまともな存在であるわけがない。
「いいえ。どうやらあなたのように邪悪な魔力を持っている品ばかりのようなので、聖騎士の私には無用だと思っていたところです」
相手の問いにあえて聖騎士であると答えて反応を見ながら、剣を構えて間合いを測る。
お互いがいる位置は部屋の端と端ではあるが、そもそもが広い部屋ではない。
4メートルほどの距離はその気になれば瞬く間に詰められるし、それは相手にとってもそうだろう。 あるいは魔法を発動してくるか。
ふぅ、と身体を蝕む熱を吐き出すように呼吸を一つ。
「単刀直入に聞きます。あなたは私の敵ですか」
行動>警戒しながら会話を試みる。
体勢>半身に立ち剣を構えて攻撃を仕掛けられるようにしている。
思考>普段の任務であれば討伐対象ですけれど…。
状況が状況だけに、今回の異変と関係ない相手とは今は戦いたくないですね。
甘言を使ってくる可能性だってあります。気をつけないと。
肉体>
全身が白濁液まみれ。肌が赤らんでおり呼吸は乱れており媚薬に犯されていることは一目瞭然。
悪魔らしき人物と遭遇し、緊張で汗が流れている。
媚薬などで弱っていることをなるべく気取られないよう、紅潮した顔を引き締めている。
胸や秘所の疼きを無視しようとしているがどうしても集中でしていない。
乱数:3
【お菓子をくれても投げ返しそうな怪しさ!】
【何となくすぐさま敵対しなさそうな気はしますが……】
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