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迷宮と女冒険者IF 3
69
:
クリム
◆NXDHWWcMxw
:2021/11/06(土) 21:06:54 ID:A1fOn4Xs
>>68
『……まぁ、さすがに鍵くらいあるでしょうね』
『(あのナンパ男達が言っていた通りに行動したのなら、わざわざ正面の鍵を開けて入る……なんて、するはずがありませんわ
そうなると、裏口か……それともどこか侵入できる場所がある筈、そちらを探しましょうか)』
如何に廃ビルと言えど、昨今完全に放置された空き家というのもそうそうないものだ
正面入り口は当然のように施錠されている、あのナンパ男達がカギを持っているとも思えないし、こことは違う入口から侵入したのだろう
となれば向かう先は一つ、男達が進んだ裏路地の先……そこに何かしらの侵入口があるはずだ
クリムは物音や気配を探るように意識を研ぎ澄ませつつ、路地へと歩みを進める
ほぼ日も沈み、夕焼けから夜の闇へ色を染め上げつつある空を尻目に、クリムは汗で肌に纏わり付く髪をふぁさりとかき上げながら歩いていく
街灯も表通りに比べれば少なくなり、誰もが視線を向けない裏路地へと、金の髪を靡かせていく年若い異国の美少女
本来ならば視線を集めるであろう美貌は、しかし薄暗い路地に進むにつれて陰に隠れ、注目も途切れていく
コンクリートに響く足音を感じながら、クリムはビルの周囲を回るように裏路地を歩き続ける……
『あれは……そう、ここで間違いなさそうですわね』
『(ゴミにしても捨てられたばかり、かしら? 時間が経ったような汚れは見えませんわね、つまり……彼らもここに、ということでしょう
となると、扉に鍵が掛かっていない場所がある筈ですが……)』
…………そうしてぐるりとビルを回り込めば、裏手に備え付けられた非常階段が目に入る
近くに転がっているゴミも古びた雰囲気はなく、件の男達が捨てていった最近のものなのだと予想した
それを確かめるように扉に手を掛けるが……しっかりと施錠された扉はクリムを拒む
しかし、ここに男達がやってきて入り込んだのはほぼ間違いない筈だ
であれば、非常階段を昇った上の階から侵入した、ということになる
金属製の非常階段を昇り、ブーツがカツカツと小気味いい音を響かせる
二階の扉は開いていない、三階も同じ、高さが増すにつれて風がクリムの金の髪を揺らし、夜闇と共に訪れる肌寒さが汗に濡れた身体を冷やす
そんな中、いよいよ最後の扉……四階へと辿り着いたクリムは、真新しいたばこの吸い殻を見つける
踏みつぶして火を消したであろうそれは、男達の最新の痕跡と見て間違いない
現に扉に手をかけ、ノブを捻れば……鍵の感触は無く、扉が開くことを確認した
『ここですわね、では――――うっ!?』
夜闇も迫りつつある中、長い時間をかけるつもりはないクリムは、鍵がないと見るや勢いよく扉を全開にする
すると引き開けられた扉から溢れ出るようにじっとりと蒸し暑い空気が吹き寄せ、クリムの全身に纏わり付く
思わず不快感に表情を歪め、追加の汗を浮き上がらせてしまう程の蒸し蒸しと熱の籠った空気
扉を全開にしているのに後から後から噴き出てくる湿った空気は、尽きる気配もない……
・蒸し暑い:▽「精神」-1(11)
『(こんなにじっとりと湿った空気が蔓延しているなんて……冗談じゃありませんわ!
あぁ、もうっ! あの男達も、妖魔も、見つけたらただじゃ起きませんわ、わたくしをこんな場所に入らせるなんて……もうっ! もうっ!)』
熱気のキツイ空気を吸いたくない、そう考えても……室内は暑く湿った空気に満ちていて、逃げ場などあるわけがない
不快感と込み上げる苛立ちを感じながら視線を巡らせれば、上下に分かれた階段とエレベーター、そして大部屋に繋がっているであろう扉が見えた
この纏わり付く空気から逃れるなら屋上へ向かうのがいいのだろう、男達を探すにも上から下へ虱潰しが効率的だ
だが、魔がいるはずのこのビルで優先すべきは戦闘態勢を整える事……何時までも私服では心許ない
そうなると、真っ先に確かめるべきは……大部屋となる
『(まずは着替えですわね、急ぎましょう
早く終わらせて、山吹さんにシャワーを貸していただかないと……)』
ふつふつと浮き出る汗は、首筋や背中、胸元をつつ〜…っと流れ落ちていく
純白の半袖ブラウスは汗でぴっちりと張り付き、下着さえ透けてしまいそうで……
スカートにしても黒い色だからこそ透けてはいないが、クリムのコンプレックスである過剰に肉付きの良いお尻の形が浮き出てしまっている
とてもではないが、ナンパ男達に見られていい恰好ではない
それ故、着替えを優先したクリムは大部屋へと足を進める
汗を流しやすいクリムにとって、ある意味過酷な戦いが始まろうとしていた……
行動選択
大部屋へと向かい、様子を伺いながら扉を開け、中を確認する
何もないようなら中に入り、安全そうなら戦闘用衣装へ着替える
思考
蒸し暑さに対する不快感で苛立ちを感じている
早急に魔を退治して立ち去りたいという欲求を募らせている
体勢
背筋をまっすぐ伸ばし、適度に全身を緊張させている
肉体
汗で全身をしっとりと濡らし、衣服が張り付き気味
暑さから身体が多少火照っていて、肌が紅潮している
乱数:9
【探索優先ならば屋上に登り、上から下へ探索すべきなんじゃろう】
【とはいえまずは着替え優先、戦闘用衣装にならねば心許ないからのぅ】
【あと、ナンパ男達が無事だったら絶対汗で張り付き、透けたブラウスやスカートをジロジロ見られるからのぅ】
【それならまだ戦闘用衣装を見られる方がマシじゃろう、クリムちゃんはそう考えておる】
【さて、無駄にクリティカルじゃが、大部屋はどうなっているのか……】
【何も無ければ眷属作成を試してみるのも良いかもしれんなぁ】
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