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退魔譚 其の参

74名も無き冒険者:2020/02/29(土) 12:29:39 ID:1BKmPN6s
>>52

「すぅーーーー…………はぁーーーー…………」
『うむうむ、良いぞ、身体の内から全ての空気をゆっくりと吐き出し、ゆっくりと吸うのじゃ、吸いきったら少し我慢、それから吐き出す……これを繰り返すと良い』
(身体の力が、抜けていく感じです……なんだか寝ちゃいそうな、そんな感じ……っ♡ ……これが無ければ、もっと良かったんですけど……)
『(悠美は体力が少ないが、回復力は中々のものじゃな、精神的な疲労も大分抜けた、これならそろそろ探索を再開出来るじゃろう
 ……時折不自然に身が強張るのは霊感のせいかの? 淫魔とは本当に奇怪な輩じゃ……鬼や天狗とは別の方向で厄介じゃな)』

優し気な声音を意識し喋り方もゆっくりと、リラックスさせるように山吹は悠美に深呼吸を促す
身の内の酸素を全て吐き出させ、取り込み、手は丹田に添えさせて腹部を意識させる
手軽に出来る休憩法を実践させながら、山吹は悠美の体調を推し量っていた
退魔師という荒事に関わるには、悠美は不足しているものが多い
単純に肉体的な鍛え方がまだ足りず、山吹の知る退魔師と比較しても、その身体能力は一人前とは言い難い
そこは山吹が憑依転身で力を貸すことで解決できるとしても……経験不足から来る判断の遅さは今後の課題だろう
まして憑依しようと解決できない、悠美の体力の無さは淫魔との実戦を経て浮き彫りになった感がある
多少責め立てられ、翻弄されてしまえば容易く体力を削られる
心の強さは素質があるが、身体がそれに付いていけていない
それを頭の片隅に置きながら、山吹は思考を回し続ける
すっかり情が移ってしまった悠美のため、身体を持たない山吹は助言役として悠美を補佐するつもりなのだ
優しい声で悠美を労わるその裏で、山吹は悠美と淫魔、そして現状を省みて思考を回し続けていた……

・休憩:△「体力」+2(8) △「精神」+6(13) △「霊力」+2(27)
・淫魔の気配:▲「快楽値」+3(11)

『……うむ、もう十分じゃろう、探索を再開するとしようか?』
「はいっ! ばっちり回復しました、今度は油断しませんよ…!」
『お主はまだ退魔師としては見習い、相手が雑魚と言えど油断出来る様な身分ではあるまい、努々、そのことを忘れるでないぞ?』
「うっ……はい、頑張りますっ」
(体調はいいけど……うう、色々汚れてて気持ち悪い、シャワーとか着替えとかしたいですけど、どうしようも無いし……我慢するしか、無いですよね……)

ある意味悠美以上に体調を把握している山吹に促され、悠美はゆっくりと身を起こす
もう動きたくない、そう思う程に蓄積されていた疲労も、疲弊していた気力もほぼ万全になるまで回復している
欲を言えば愛液でぐっしょりと濡れた下着を着替えたいし、汗でべたつく肌もシャワーで綺麗にしたい
しかし未だ淫魔を倒しきっていない現状でそんなことを言い出せるほど、悠美は図々しくはなれなかった
立ち上がり、グッと背伸びをするように身体を伸ばし、全身が解される感覚を覚えながら意識を切り替える
拠点から外に出て、神社へと向かう……一度は敗走した淫魔達を、今度こそ倒すために……

「……あ! あれは……!」
『ふむ、どうやら手放した荷物はそのまま放置されておるようじゃな……有難い、回収しておこう』
「はい!」
『(……どうやら淫魔は潜んではいない、か? 悠美の霊感は鋭すぎるが、敵の所在を感知できるのはやはり便利じゃな
 しかし敵の荷物を放置するなど、知能が足りんのか油断しておるのか……まぁ悠美が負けたのは事実じゃ、油断しても仕方ないが、精々利用させてもらうとしようかの)』

参道の前に辿り着いた悠美を出迎えるものは無い、淫魔達はもっと奥に居るのだろう
悠美自身の持つ高い霊感は、自然と淫魔の気配を捉えて性感を煽ってしまうが……それでもその感知能力の恩恵は計り知れない
隠れ潜む敵の奇襲に怯える心配が軽減されるのは大きい
無造作に転がる道具を前に、山吹はそれらを囮にした待ち伏せを警戒するも……それは杞憂のようだと胸を撫で下ろす
淫魔の性質からすれば、相手が女であるだけで油断し、かつ悠美は一度打ち倒し捕らえた相手だ
こちらを雑魚だと侮り、荷物を放っておいても問題ないと判断したのか……それとも単純にそんな事すら思い浮かばぬほどに知能が低いのか
何にせよ、その代償は高く付くのだろう
密かに心の内で眦を吊り上げながら、山吹は悠美を促した……


行動選択
ポーチと木刀を回収、装備し、木刀は右手に持つ
装備が終われば先に進む

思考
幸先よく手放した道具を見つけたことで喜んでいる
インプが投げつけた首輪と鎖が意識の片隅にこびり付き、無意識に視線を周囲に走らせている
『淫魔の雑な対応に呆れ、悠美を弄んだ代償を払わせてやろうと考えている』
『油断してくれるならば儲けものだが、それはそれとして悠美を侮られているようで気に入らない』

体勢
何時でも動けるように、程よい緊張状態で立っている

肉体
肌が若干火照っている
全身に汗が滲み、薄っすらと濡れている
ショーツは愛液でぐっしょりと濡れて張り付いている

乱数:2


【おまたせしました〜】
【霊感はデメリットも大きいですが、奇襲をほぼ防げるのは有り難い話です】
【正直道具を無造作に捨て置かれたのは嬉しい誤算、てっきり待ち伏せや罠があると思ってました】
【体力の少なさが明確な弱点なので、暑さで消耗が加速しているだろう点が不利なところでしょうか】
【まぁ致し方ないところではありますが、とりあえずまた快感電流を流されない様に気をつけないと……】


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