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カオスロワ避難所スレ3
615
:
創造と帰滅の蒼
:2020/05/06(水) 22:09:34 ID:3k2I6frk0
ゼロを送り出し、ようやく束の間の時間を得た都庁同盟軍。
しかしそれは断じて平穏な時間ではない。
「ダオスさん、カヲル君達はみんなの弔いに向かうみたいです……」
「……我々以外、残った戦力は全てそちらの護衛に回せ」
沈痛な面持ちの小鳥に対して、ダオスは苦々しげにその言葉を口にする。
なんとか狂信者の三度目の襲撃も、返り討ちにすることはできた。
しかしその犠牲は、あまりにも大きすぎた。
元々世界樹は力有る魔物が取り戻し、弱き魔物を匿う意味もあった。
そんな匿うべき魔物と助けられた少女達は、一人残らず殺されてしまった。
それだけではない。魔物を引っ張ってきた三竜、その最後の一人である氷竜までもが命を落としたのだ。
「ピイィィ……」
狂信者に捕まってしまい、肉盾にされていた魔物……新たな匿うべき存在も増えはした。
しかしその数と犠牲の数は決して釣り合うことはない。
自分達が捕まってしまったばっかりに、魔物の長たちは命を落としたのだとわかるだけに、助けられた彼らの表情も暗い。
遺体を弔うのも時間がかかるし、四度目の襲撃が無いとも限らない。
戦える魔物はいよいよ数が減り、これ以上の犠牲は絶対に避けねばならない。
だからこそダオスは、カヲル達をほぼ全ての戦力を連れた状態で弔いに向かわせざるを得なかった。
「……外は、私と神樹が見張りますわ」
「今度は容赦しねぇ。エリカが危険と判断したなら、躊躇わず黄昏撃ちこんでやるぜ」
確実に、狂信者も減っていることだろう。
そして力のない参加者は、小町の呼びかけで迂闊にはここを攻めない筈。
一時的に外敵排除の任はエリカと神樹に任せ、十数分だけダオスは世界樹の中で生存者達と顔を向きあわせる。
「……残ったのは、我々だけとはな」
ダオスの表情は晴れない。
無理もないだろう。カヲルの護衛についた魔物達、それにアルルーナとウォークライ。
彼らを除いた、人の参加者は……
「今はね! 大丈夫だって、聖帝様もゼロも絶対戻ってくるから!」
「ほむらちゃん達も、だよ」
「……影薄の子達もね」
「ええ、絶対に。でも確かに今は、私達だけなんですね……」
回復の要たるさやか。世界樹の巫女にして予言の一角まどか。自由に動ける最後の戦力レスト。
そして天ぷらに鎮魂歌やオーバーボディに気がつき、縁の下からこれまで同盟軍を支えてきた小鳥。
ダオスを含めても僅か5人。あまりにも、数が減り過ぎた。
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