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カオスロワ避難所スレ

64新しい組織考えてもどうせ繋がれないだろうから一人で完結させてみる:2011/12/12(月) 17:36:04 ID:V4TxiDyk

(とんだ偶然もあったもんだ)
まさか同じ名前の女を連れて歩くことになるとは。
宇宙には同じ顔が5人いるというが、同じ名前ってだけならいくらでもいる。
知らないだけで、すれ違う地球人達も聞き覚えのある名前を持っていたのかも知れない。
もっとも同じだったのは名前だけの話であり、立ち振る舞いから言葉遣いおまけに色まで全く違うものであったが。

(どっちかってーとアイム? いやそれも違うか)
上品な物腰と色から別の仲間を連想し、それも当てはまらないと判断した。
ルカはおしとやか、というよりは気弱な女性であり、どこか頼りない印象を受ける。
そこらへんは海賊でもない一般人だから求めるのは酷である。
できれば何処かに逃げて欲しかったが、付き纏われるのがオチであろう。
内心余計な荷物を抱えてしまったのだとマーベラスは吐き捨てた。



「まあいい、とっとと行くぞ!」
「わかりました!」
「良かった、それじゃあ早く来てくれないか?」
「突然話に割り込んでくるな」
壁の裏側から集合を促してきたディエンドに、マーベラスは半ば苛立ちをぶつけつつも駆け寄った。
平時ならば言葉を返すだけであったが、今の大樹にはいつもの余裕が感じられない。
少なくとも彼は雑兵に手を焼く程度の実力ではないとは認めている。 ならば今までと違う敵が現れたに違いない。
モバイレーツを握る手に力がこもる。 まだ使っていなかったレンジャーキーを懐から取り出す。
海賊なんていつも命がけなので恐怖を感じることはない。 むしろようやく殴りがいがある相手が出てきてくれて心が躍る気分だ。
ディエンドがコンクリートの壁に叩き付けられる。 隣の路地からマーベラスが躍り出てディエンドの前に立つ。
後から出てきたルカが、ダメージで体が震えているディエンドを気遣いながらも後ろに下がる。
そして彼らはようやくこの事件の首謀者と対面した。

「オーホッホッホ! よくも今までかわいい下僕達を苛めてくれたわね。
 今度は私がお仕置きしてあげるわ!」



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「豪快チェンジ!」

―ダァァァイニッポンッ!!―

モバイレーツにレンジャーキーを挿入し、マーベラスはアイ・カミカゼに変身した。
そして現れたハイレグ姿の異星人にバンザイスティックの一撃を加える。

「ちょっとちょっといきなりはないんじゃない?」
おネエ言葉で返しながらも、異星人は体を反らしてスティックの一突きを回避する。
彼女こと、いや彼こそがパンスト兵達に命令して人々を洗脳したハイグレ魔王だ。
モヒカンヘアーに、青と黄色の薄気味悪い笑顔を浮かべた仮面がチャームポイント。
青い肌を包むのは、ショッキングピンクのレオタードと王であることを象徴するマントのみ。
あの異様な集団をまとめあげるには相応しい風貌であるかも知れない。

結局バンザイスティックは魔王のマントを撫でるだけに終わり、魔王の右手ががばっと開く。
視線の先で、スティックと並ぶ魔王の左手が動きを見せたと気づいた時はもう遅い。
バンザイスティックを持つ右腕が左手に掴まれ、反対の腕で脇を挟まれた。

「お返しよ!」
言葉とともにアイ・カミカゼの体は宙を舞う。 魔王を中心に弧を描くように投げ飛ばされ、地面に叩きつけられる。
背中を強打した激痛で、持っていたバンザイスティックも落としてしまった。

「さーてこれで・・・・・・っ!」
「余所見している暇はないんじゃないか」
アイ・カミカゼに一本背負いを決めたハイグレ魔王にディエンドライバーの射撃が命中した。
仮面がひびを立てて、魔王の顔から零れ落ちる。 同時に星型の痣を浮かべた中性的な笑みが現れた。
狙撃主を見つけてニヤリと笑う。




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