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修正SS投下スレ
117
:
届かない、M /─僕はここにいる─(修正)
◆gry038wOvE
:2013/03/03(日) 00:02:37 ID:apOUU2pY0
(ゆりさん……)
頼れる先輩にあたる仲間の死。
月影ゆりという人の死。
それを、キュアブロッサムこと花咲つぼみはつい先ほど知ったのである。自分のことなど忘れて、そこに意識を置いてしまうのも仕方なかった。
死体を見たわけではない。しかし、段階的にその死を確信的なものへと変えていった。
仮面ライダーエターナルの言葉で知り、ダークプリキュアの挙動で確信へと変わった。
月影ゆりは、もういない。
つぼみの仲間のプリキュアが、無二の親友・来海えりかに続いてもう一人、逝ってしまったのだ。
そして、もう一つの事実──その来海えりかの死に、よく知っている人間が関っている可能性が浮上してきた事も、彼女の頭の中を混乱させていた。
これに関しては、二つの全く情報が入り混じっていたゆえに、余計に混乱を強めたのである。
仮面ライダーエターナルの言葉によると、えりかはキュアムーンライト──つまりゆりによって殺害されたらしい。
どちらかといえば、彼の言葉の方が信用に足らないものだろう。
ダークプリキュアによれば、えりかを殺害したのはダークプリキュア自身だという。
勿論、どちらも敵の言葉には違いない。いずれも嘘という可能性だってある。
(ダークプリキュア、あなたの言葉は……)
だが、素直すぎる少女は、このどちらかが真実なのではないか……と察した。
ダークプリキュアは、敵ながらにして、こんなくだらない嘘をつくような相手とは思わせなかったのだ。
ダークプリキュアは狡猾だが、嘘をついてまで自分の手柄を得ようとする敵だとは思えなかった。はっきり言って、キュアムーンライト以外の人間は彼女にとって同等。たとえプリキュアであっても、それは違わないだろう。
それを、倒してもいないのにわざわざ「キュアマリンは自分が倒した」などと言う必要は彼女にはないし、キュアマリンは彼女にとって、特別視される存在ではない。
そして、砂漠の使徒で敵である彼女には、キュアマリンを撃退する理由も存在する。
実際に、つぼみたちは彼女と何度も交戦しているのだ。ブロッサムも先ほど、ダークプリキュアによって殺されかけている。
同時に、その戦いこそが、情報を混乱させる最大の理由にもなっているのだが。
(えりか……えりかは──)
そこまで決まっているにも関わらず結局のところ、つぼみはその答えを断定できないのだ。だから、聞けるのなら、えりかに聞きたかった。その死の真実──全てを。
ダークプリキュアが彼女を殺したのだと決定づけてしまえば非常に楽なのに──そこに踏み出す勇気がなかった。
えりかの死を受け入れられない、というわけではない。
ただ、ダークプリキュアの態度が、とにかく引っかかったのだ。
あの落ち着きは何だろう。
キュアブロッサムに見せた瞳は、まるで敵意を感じないものだった。
彼女の目にあったのは、「決意」とでも言うべきもの。まるで、普段彼女がキュアムーンライトに見せるような表情と、どこか似通っていたのである。
ゆりの代わりを求めているのとも違う。
そう、あれは、悪辣で非情な彼女とは、まったく別なのだ。
なにか、憂いのようなものが入った瞳だったのだ。
ドゴォォォォォォォォオン
爆音が鳴る。
そこで、つぼみの意識が別の方向に向いた。
えりか、ゆり、ダークプリキュアではない。
今は今の仲間と共に、撃退しなければならない相手がいる。今聞こえた音は、きっとその戦闘音だろう。
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