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オリロワ2014 part3

1名無しさん:2018/01/14(日) 01:05:46 ID:/mu.QANY0
ここは、パロロワテスト板にて、キャラメイクの後投票で決められたオリジナルキャラクターでのバトルロワイアル企画です。
キャラの死亡、流血等人によっては嫌悪を抱かれる内容を含みます。閲覧の際はご注意ください。

まとめwiki
ttp://www59.atwiki.jp/orirowa2014/pages/

したらば
ttp://jbbs.shitaraba.net/otaku/16903/

前スレ
ttp://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/otaku/14759/1416153884/

参加者(主要な属性で区分)
0/5【中学生】
●初山実花子/●詩仁恵莉/●裏松双葉/●斎藤輝幸/●尾関裕司
2/10【高校生】
●三条谷錬次郎/●白雲彩華/●馴木沙奈/○新田拳正/○一二三九十九/●夏目若菜/●尾関夏実/●天高星/●麻生時音/●時田刻
0/2【元高校生】
●一ノ瀬空夜/●クロウ
0/3【社会人】
●遠山春奈/●四条薫/●ロバート・キャンベル
0/3【無職】
●佐藤道明/●長松洋平/●りんご飴
1/3【探偵】
●ピーリィ・ポール/○音ノ宮・亜理子/●京極竹人
0/3【博士関連】
●ミル/●亦紅/●ルピナス
1/3【田外家関連】
○田外勇二/●上杉愛/●吉村宮子
0/5【案山子関連】
●案山子/●鴉/●スケアクロウ/●榊将吾/●初瀬ちどり
0/2【殺し屋】
●アサシン/●クリス
0/6【殺し屋組織】
●ヴァイザー/●サイパス・キルラ/●バラッド/●ピーター・セヴェール/●アザレア/●イヴァン・デ・ベルナルディ
2/3【ジャパン・ガーディアン・オブ・イレブン】
○氷山リク/●剣正一/○火輪珠美
0/3【ラビットインフル】
●雪野白兎/●空谷葵/●佐野蓮
0/2【ブレイカーズ】
●剣神龍次郎/●大神官ミュートス
2/6【悪党商会】
○森茂/●半田主水/●近藤・ジョーイ・恵理子/●茜ヶ久保一/●鵜院千斗/○水芭ユキ
1/8【異世界】
●カウレス・ランファルト/●ミリア・ランファルト/○オデット/●ミロ・ゴドゴラスⅤ世/●ディウス/●暗黒騎士/●ガルバイン/●リヴェイラ
0/5【人外】
●船坂弘/●月白氷/●覆面男/●サイクロップスSP-N1/●ペットボトル
1/2【ジョーカー】
○主催者(ワールドオーダー)/●セスペェリア

【10/74】

2名無しさん:2018/01/14(日) 01:06:08 ID:/mu.QANY0
【基本ルール】
全員で殺し合いをしてもらい、最後まで生き残った一人が勝者となる
生き残った一人だけが元の世界への生還と願いを叶える権利を与えられる
ゲームに参加する参加者間でのやりとりに反則はない
ゲーム開始時、参加者はスタート地点からテレポートさせられMAP上にバラバラに配置される
参加者全員が死亡した場合、ゲームオーバー(勝者なし)となる

【スタート時の持ち物】
参加者があらかじめ所有していた武器、装備品、所持品は全て没収(義手など体と一体化している武器、装置はその限りではない)
参加者は主催側から以下の物を支給される。
「デイパック」「地図」「コンパス」「照明器具」「筆記用具」「水と食料」「名簿」「時計」「ランダムアイテム(個数は1〜3)」
「デイパック」支給品一式を収納しているデイパック。容量を無視して収納が可能。ただし余りにも大きすぎる物体は入らない。
「地図」大まかな地形の記された地図。禁止エリアを判別するための境界線と座標が引かれている
「コンパス」安っぽい普通のコンパス。東西南北がわかる
「照明器具」懐中電灯。替えの電池は付属していない
「筆記用具」普通の鉛筆とノート一冊
「水と食料」通常の飲料と食料。量は通常の成人男性で二〜三日分
「名簿」全参加者の名前が記載されている参加者名簿
「時計」普通の時計。時刻が解る。参加者側が指定する時刻はこの時計で確認する
「ランダムアイテム」何かのアイテムが入っている。内容はランダム
          参加者に縁のあるアイテムが支給されることも

【「首輪」について】
ゲーム開始前から参加者は全員「首輪」を填められている。
首輪が爆発するとその参加者は死ぬ(不老不死の参加者であろうと例外なく死亡する)。
主催者側はいつでも自由に首輪を爆発させることが可能。
首輪には自動で爆破する機能も付いている。
自動爆破の条件は「一定時間死者が出なかった場合(参加者一人の首輪がランダムで爆破、現在は3時間がタイムリミット)」
及び「地図のエリア外か指定された禁止エリアに一定時間侵入していた場合」。

【放送について】
6時間ごとに会場全体で放送が行われる。
過去6時間に死亡した参加者(死亡順)、新たな禁止エリア、残りの参加者数が発表される。
指定されたエリアは放送による発表から2時間で禁止エリア化する。

【作中での時間表記】(深夜0時スタート)
 深夜:0〜2
 黎明:2〜4
 早朝:4〜6
  朝:6〜8
 午前:8〜10
  昼:10〜12
 日中:12〜14
 午後:14〜16
 夕方:16〜18
  夜:18〜20
 夜中:20〜22
 真夜中:22〜24

【予約について】
予約期間は5日。
一回以上作品が通っている書き手のみ2日間の延長が可能。

【予約破棄後の再予約について】
予約を破棄した場合、他の書き手が破棄したキャラを予約するか、別のキャラで作品を投下するまで、
破棄したキャラの再予約をすることはできない。
再予約は不可能だが、まだ他の書き手に予約されていなければ作品の投下は可能

3悪党を継ぐ者 ◆H3bky6/SCY:2018/01/14(日) 01:21:53 ID:/mu.QANY0
前スレからのつづき投下します

4悪党を継ぐ者 ◆H3bky6/SCY:2018/01/14(日) 01:22:34 ID:/mu.QANY0
「では――――――行くぞ」

足音とは思えぬ甲高い音を立て地面を蹴る。
それを迎え撃つように、劈くような風切音が上がった。
漆黒の右腕が触手のように蠢き、残像すら置き去りにして少年を切り刻まんと襲い掛かる。
空間すら切り裂かんとする幾重もの刃の鞭を前にしながら、少年は顔色一つ変えなかった。

「ったく、片目じゃ距離感掴みづれぇナっとォ…………!」

音速を超える鞭の先端を紙一重で避ける。
紙一重。だが余裕を持った刹那の見切りによる紙一重だ。
まるで未来予知のような精密さで一切の無駄なく適切に的確に。

受けは崩しであり同時に攻撃である八極の合理。
地面に叩き付けられた刃の鞭を横合いから激しく弾き飛ばすと、すっと右踵を浮かせた。

それは八極拳の動きの起点だ。
攻撃を予期し、次の動きを見逃さぬよう森が目を見開く。
だが、次の瞬間、悪党が身をくの字に曲げる。

気付けば、すでに掌打が腹部に突き刺さっていた。
注視していたはずなのに、気づけば懐に忍び込まれている。
音速戦闘にすら対応可能なモリシゲが捉えられないどころか、反応すらできない。

「ぐぅ――――――ッ」

痛みはないが肺を圧迫され呼吸が乱れる。
浸透勁が通っている。
そうなるとこれは非常に拙い。
何せダメージの度合いが分からない。
外傷や骨折は分かりやすいが無痛症である森には自らのダメージを計るすべがない。

悪威を過信しすぎたのか。否。悪威は万全である。
多くの規格外生物を屠り去ってきた三種の神器に隙などあるはずもない。

悪威の万能耐性は戦艦砲すら真正面から受け止める。
それこそ世界を滅ぼす攻撃すら無効化してきた。
その悪威が、ただの体術などに後れを取るはずがない。
だが、この目の前で起きている事実はどうか。

漆黒の腕をドロリと溶かし液状化させた悪刀を振るう。
固体でも気体でも届かぬなら、その中間、液体ならどうか。
浴びせかけられた液体は回避も防御も不可能である。

瀑布のような刃の飛沫に飲み込まれんとする拳士は片足をすっと振り上げた。
地面を強かに踏むと、発破でもかけられたように地面が爆ぜ大量の土泥が舞う。

刃の液は土の壁に飲まれ、その身には届かない。
この拳士は液体すらも阻むのか。

だが、その足元。
地中より水が染み出る様に分離させた悪刀の一部が音も無く飛び出した。
真正面から振るった刃は囮。狙うは右目の死角である。
完全に知覚不可能な襲撃。

それを達人は何事もなかったように首を傾けるだけで躱した。
視覚でも聴覚でもなく、別の何かを読んでいる。
だがそれを云うのなら森とて百戦錬磨の戦士だ。
一線を退いたとはいえ数多の戦場を超え、数多くの規格外生物を葬ってきた。
しかし、これほどの先読みなど出来ようはずもない。

「お前さんは人を見てねぇのさ」

森の心中を読んだような言葉。
同時に、今だ落ち切らぬ舞い上がった土塊の間を縫って、正中線に並ぶ人体急所に吸込まれるように打が飛んだ。
拳撃は金的、肘撃は丹田、靠撃は鳩尾へ。
大型獣すら屠り去る一撃の連打。
小兵の打撃に巨体が大きく宙を舞う。

「ま、无二打に拘りを持ってる訳じゃぁねぇが、ここまで来ると傷つくねぇ。やっぱ仕掛けはその服かぃ?」

モリシゲの健在を確認してそうぼやく。
打ち込んだ打は幾度か。
二の打ち要らずと謳われた拳もこれでは泣こう。

だが、屈辱であると言うのなら森も同じだ。
悪威がなければ、とうに数度は死んでいる。
あらゆる善悪を知り尽くし、数々の規格外生物を葬り去ってきたこの大悪が、ただの体術に翻弄されるなど誰が思おう。

悪刀は当たらず。
悪刀ですら捉えられない相手に悪砲も当たるまい。
残弾は1発。博打に出るには分が悪すぎる。

5悪党を継ぐ者 ◆H3bky6/SCY:2018/01/14(日) 01:23:14 ID:/mu.QANY0
「そうだね、侮っていたわけじゃないが、認識を改めよう。人間の五体はそこまで至れるのか」

人のまま己が五体を練り上げた達人の技量。
それは兵器に頼った森とも、人を捨て去った龍次郎とも違う。
規格外の怪力を持った怪物とはまるで違う強さの質だった。

「なに、これでもまだ頂には至らぬ身さ。未熟未熟」

正義でも悪でもない。
目的のために力を求めるのではなく。
ただひたすらに己を磨き練り上げることそのものを目的とした狂気。

人を破壊する事だけに特化した、世界を破壊する事ない人間と言う規格内の怪物。
悪威の抗体リストには世界を焼き尽くす炎や全てを切り裂く刃は登録されていても、達人の拳などというデータは入っていない。
こういう怪物もいる、という事だ。
規格外の怪物ばかりに目を向けていたからその足元を掬われた。

森茂の人生が世界を壊す怪物を倒すために捧げた56年だったとするならば。
この拳は人体を効率よく破壊するために四千年練り上げられた拳。
人と人との戦いとなれば勝てぬのは道理である。

「だが、――――――――」

だが、その道理を覆してこその森茂だ。
勝てぬのらば勝てる手段を作り出すまでである。
そしてその手段は既に完成しつつある。

魔拳士が構える。
悪威の特異性に気付いたからには狙うべくは漆黒の悪威に守られていない頭部だ。
身長差から狙いを付けるのが困難であるが、上背の相手に対する技も当然存在する。
この域に達した達人に捨て技など無い。
放つ全てが一撃必殺に足る絶招である。

流れる様に拳士が駆ける。
踏み込みは突風その物。
風の動きを予期できないように、意を消した動きは人の知覚を凌駕する。

制空権にて放つ絶招。
人の首など容易く吹き飛ばす一撃が無防備な頭部へと襲い掛かった。

だが、しかし。
森はその一撃を回避した。
これまで反応すらできなかった敵の動きに、ここに来て始めて対応した。

想定を変えたのだ。
ただの体術だとは思わず、時間や空間を吹き飛ばす異能使いの相手だと想定して対応する。
事実はどうあれ結果としてそうなるのなら森にとっては変わりない。
達人は初見でも、そう言う類の相手ならばむしろ得意分野である。

身を躱した悪党は反撃の拳を振りかぶる。
漆黒を固めた悪刀の拳

しかしその一撃は両腕と体全体で描く円、大纏に包みとられる。
そのまま一足で背後に回り込まれ、背中合わせとなった。
両手を広げた様から鳳凰双展翔と呼ばれる反撃技。
高めた勁を背に叩きこまれる。

「む――――っ」

不可解さを示す声は、攻撃を受けた方ではなく、攻撃を放った方から漏れた。
その手応えに違和感を感じた。
否、違和感自体は初撃から感じていた。
その違和感が徐々に強まってきている。

森は幾分か吹き飛ばされたものの、遂に倒れることなく体勢を立て直した。
拳正はその違和感を払拭すべく、追撃に奔る。

迎え撃つ裏拳を避け懐に入り込むと、双手による双撞掌で相手の胸部を強かに打つ。
敵を貫くその衝撃はしかし、相手を僅かに一歩、後退させるに止まった。

6悪党を継ぐ者 ◆H3bky6/SCY:2018/01/14(日) 01:23:54 ID:/mu.QANY0
「おいおい…………さすがにこいつぁ」

打が通った感触がない。
体勢の崩れもなく、森はすぐさま反撃に転じ鍵爪のように変化した腕を振り下ろした。
だが近接戦の技量は次元が違う、その反撃は捌くに容易い、が。

「――――達人の拳、堪能させてもらった。だが、それもここまでだ」

悪党は宣言する。
ここから先、八極の打は通らない。

悪威は学習する。
未知の衝撃に対しても自動学習により闘いながら耐性を構築していく。
耐性が出来上がるまで相当なダメージが蓄積されただろうが、まだ動けているのだから森の勝ちだ。

モリシゲがこれまで何と闘ってきたと思っている。
未知の攻撃をしてくる相手など珍しいことではない。
そんな相手と戦ってきたのだ。
そんな相手から勝ち続けてきたのだ。
これまでも、これからも。

「そうかい? ここからだろ」

自身の研鑽を科学に否定されながら、拳士は変わらず揺らがず積み上げた八極の構え。
耐性など知ったことか。
すべきことなど一つ。
ただ打ち抜くのみ。

達人が集中に息を漏らす。
だが、その集中が僅かに乱れる。
何か幽霊でも見た様に目を見開き、目の前の森以外の何かを見ていた。

この領域の戦いにおいてそのような油断は致命的だ。
致命的だからこそ、そのような隙を目の前の達人が見せるなど信じがたい。
それだけの何かがあるのかと、森の思考が至った時。

「―――――よう」

直後、森の背後からの声がかかった、
そして振り返るよりも早くその頬が強かに殴り飛ばされた。

「ッ…………誰だ!?」

咄嗟に受け身を取りながら、体勢を立て直す。
完全に虚を突かれ、躱す事が出来なかった。

見事な一撃だった。
目の前の相手に集中していたとはいえ、森に悟られずに背後をとれり、警戒していた頭部に一撃をくれられるほどの使い手。
そんな人間は世界中を探してもそうはいない。
この会場の生き残りに限るのなば、さらに絞られ片指ほどもないだろう。

「頭部ががら空きだよ。悪冠(あっかん)がないのだから気を付けないと」

皮肉ったらしい声が聞こえる。
言葉の通り、頭部を護る悪威の補助パーツ悪冠がなくては絶対防御としては片手落ちだ。
三種の神器の存在のみならず補助パーツまで知っている人間もまた限られる話なのだが。

「まったく…………冗談きついねぇ」

それは、強面の大男だった。
深く刻まれた目じりの皺に威厳を感じさせるような口鬚。
温和なようでその奥底に刃のような鋭さを湛えた目つき。
傷だらけの体躯からは歴戦の勇者の貫録が窺える。
とても見慣れた、とてもなじみ深い男だった。

そこには――――森茂が立っていた。

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