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90's バトルロイヤル
74
:
翼よ!あれが帝都の灯だ
◆V1QffSgaNc
:2015/10/25(日) 01:59:04 ID:zK2P4TTY0
静かな怒りを秘めながら、ブリンガーソードとバードブラスターを合体させる。
まさか、こんな機能があるなどとは戸愚呂も知らないだろう。
「──御託はどうでもいいぜ、納豆ヤロー!! こいつならどうだ……!!」
いくら制限されているとはいえ、──大神がダメージを与えたのと同じに、自分も奥の手を使って戸愚呂にも少しはダメージを与える事くらいは出来るはずだ。
「ジェットハンドカノン!!」
そして、ブラックコンドルの右手に握られたジェットハンドカノンは、戸愚呂の眉間に向けて引き金を引いた。
それは、戸愚呂の顔面で大爆発を起こし、彼の視界をシャットアウトした。
◆
令子のポルシェは、徐々にスピードを落としていた。
調子が悪くなったわけではなく、アクセルを踏む令子の足に惑いが残っている所為であった。戸愚呂も追って来ないし、今のところそれによる不満足はないので別に良いが。
令子は、ぶつくさと呟きながら、のんびりドライブでもするような運転をする。
「何なのかしら、あいつら……二人して……」
結局、追ってくる敵を迎え撃つ選択をした大神と凱の方が不満だった。
一人で逃げるというのは、いつも不快感を人に及ぼしてくる。
まるで背中から責められているようだ。それから「後ろ髪を引かれるような思い」というのも、よく言ったものである。
別に自分が間違っているわけではあにとしても。
「……横島クンなら、絶対一緒に逃げてるわよ。これが一番賢いのよ。私は悪くないわよ。化けて出られたら迷わず成仏させてやるわ……!」
既に大神と凱が死んだような前提で語っているが、それも仕方がないだろう。
彼女はまだ、二人の実力を知らないし、こういう時は大抵、物事を悪い方に考えがちになるものでもある。──たとえ、相応に前向きな彼女でも。
まるで、自分自身の後悔を再確認するかのような言葉しか出てこない。
言い訳をしているみたいだった。
「それに、仕方が無いじゃない。私の武器、これなんだから……」
令子は、片手でハンドルを握りながら、胸の間に隠した武器を手に取り見つめた。
普段の愛用武器が没収されている代わりに、ある物が支給されている。
試しの剣。
霊気を吸い取り、形にする剣らしい。令子が普段使っている神通棍よりも遥かに強く、自在な攻撃が出来るのだろうが、その代わりに令子自身の霊力が消費されてしまう。
令子の持つ高霊力は、商売道具であり、生きる道でもあるのだ。これを代替にして戦わなければならないというのは、令子にとって命を削りながら戦うのと同義だ。
「……」
気づけば、ブレーキを踏んでいた。
そこは信号のない交差点である。信号がないのに何故止まってしまったのだろう。
いや、信号はないが──考えてみると、ここでは、道路の幅が大きくなるので、自動車でのある動作が少々しやすくなるのだ。
令子はそれをするつもりはない。
するつもりはないのだが──
「あーもう! わかったわよ! ちょっとだけなら大丈夫! 本当にちょっとだけ様子を見に戻るのよっ!!」
──令子は、Uターンをしていた。
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