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90's バトルロイヤル

53ふたりは平行線 ◆V1QffSgaNc:2015/10/22(木) 00:25:27 ID:kTkCcgbk0

 そんなアイリスですら、高遠のマジックのタネは全くわからない。
 それだけ高遠の手際が良いと言う事である。まるで本当の魔法のように見せなければ一流のマジシャンにはなれないというのだ。

(まあいっか……! ……それより、早くお兄ちゃんたちと合流する事を考えなきゃ)

 マジックのタネを考えるのをやめたアイリスが次に考えたのは、ある特殊部隊の仲間の事である。
 実は──ここからが、アイリスの正体の確信である。
 彼女が無邪気な一人の少女であるのは確かだが、それでもただの少女ではない。
 帝国華撃団。──実は、アイリスは、この幼い年齢にも関わらず、高い霊力を認められて、その特殊部隊の戦士の一人をやっているのだ。
 そして、この殺し合いの現場には、同じ帝国華撃団の大神一郎や真宮寺さくら、李紅蘭という頼もしい仲間もいる。三人は特にアイリスと仲の良い団員でもある。
 一刻も早く彼らと合流し、この殺し合いを終わらせなければならない。
 あの“ピエロさん”や、あの“ワニさん”のように、誰にも悲しい目には遭ってほしくないのだ……。

(まあ、いざとなったら、アイリスが、高遠のお兄ちゃんも、金田一お兄ちゃんも守ってあげなきゃね……!)

 大人ぶりたいアイリスは、二人に対してそんな姉のような使命感を持っていた。
 高遠のマジックに惹かれている姿は子供そのものだというのに、彼女は自分が子供扱いされる事をとにかく否定する。
 そして、何より、自分を大人に見せたいのだ。
 何より、彼女は、力ある者として、力なき二人を守ってあげる義務がある。守られたくはないのだ──。

(それにしても、あの金田一のお兄ちゃん、随分変な恰好してたなぁ……)

 それから、外見年齢だけ見ていると全くわからない、彼ら自身は全く理解していない、ある“差異”も存在していた。

(最近の流行りなの……? でも、帝都にもあんな変な恰好している人、いなかったけどなぁ……)

 そう──実は、このアイリスという少女の生年は、なんと金田一一の祖父・金田一耕助と同じ、1913年なのである。はじめからすれば、少女というより、「ばあちゃん」である。
 だから、彼女やその仲間たちに、「金田一耕助」などという戦後の有名な名探偵の名前は全く伝わっていなかった。
 大神も、さくらも、紅蘭も、金田一耕助という名前を聞いてもピンと来ないだろう。
 ……まあ、実年齢や人生経験は、現時点でははじめより下でる。
 彼女たちは、1925年(太正14年)やその前後から連れてこられたのである。

 これらの事実は、邪魔が入らなければ、これからの情報交換ではじめや高遠たちにも明らかになっていく事だろう……。







次 回 予 告 (嘘)

へっへーん、アイリス、この二人よりもずーーーっと年上だったんだよ!!
これなら、アイリスも、立派に大人の仲間入りだよね?
じゃあじゃあ、こう呼んでもいいでしょ?“はじめちゃん”に“遙一くん”!

次回!
90’s ばとるろいやる!
タイトルは、えっと……まだわかんな〜い!

とにかく、太正櫻に浪漫の嵐!
お兄ちゃんの〜名にかけて〜!!

※この予告は仮のものです。
 実際の内容とは異なるかもしれませんし、こういう内容になるかもしれません。






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