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中学生バトルロワイアル part6
390
:
eternal reality(自分だけのものではない現実)
◆j1I31zelYA
:2014/09/23(火) 23:25:03 ID:rGsWCH4k0
――こんなこと、本当はお姉さまにしかやりませんのよ?
言葉とともに、抱きしめられていた。
抵抗しようとしたものの、相手はどういうわけかすごく手馴れているように腕を絡めてきて、うずめられるような体温に包まれる。
やめろと言いたかったのだけれど、妙なデジャビュがあって。
こんなに母親にされるように抱きしめられるのは、典子に初めて寄り添われた時以来だったかもしれない。
そして、天使は言った。
――約束を、果たしにきました。殺してください。切原さんが言うには、死者を亡霊にしない方法は、我を通すことらしいので。
ごく短い時間だったはずなのに、それから色々とぶちまけた気がする。
七原秋也だか革命家だか、よく分からない我を晒した。
誰かに正しいって言ってほしかったことや、自分は死んでいった連中が言うほど立派じゃないということまで。
弱いとこりゃカッコ悪いところまで、ダイレクトに伝えてしまった。
こいつにはすでに放送前にも色々と暴露したので、まぁいいかと吹っ切れた。
天使は悲しそうな笑顔で、それをうんうんと聞いた。
そして、教えてくれた。
理想の果てを、見つけたことを。
そして最後に、トンと胸のあたりを叩き、言った。
――私を一人にしないでくれて、ありがとう。私は、ずっと『ここ』にいます。
そこで、意識は戻る。
◆
「自分の知らないところで、知り合いが死んでいくのはキツイもんだが。
知り合ったばかりの人間が、目の前で死んでいくってのも、堪えるんだよな……」
『そいつ』のそばに腰をおろして、七原秋也は現状確認をした。
倒壊した爆心地からは、百メートルばかりも離れているだろうか。
杉林の中にあたる場所なので、ひとまずホテルを壊した人物の死角になることは安堵していい。
まず腕の中には、もうものを言わなくなった白井黒子の遺体があった。
死んでいる。
とても重たいはずの事実なのに、最初からわかっていたことのように、すっとんと胸に落ちた。
違う、本当にわかっていた。
さっき、『お別れ』を済ませたのだから。
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