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少女漫画キャラバトルロワイアル 第二巻

40"守"の"理"とは ◆F9bPzQUFL.:2013/07/21(日) 23:22:45 ID:rNes25qE0

「……カタい年頃だな」
劇的な乱入から手早く少年を追い払った男は、服に付いた埃を払いながら一息をつく。
すると、男がやってきた方向から、新たにもう一人の少女が現れた。
「遅いぞ透」
「はぁっ、はぁっ、しゅ、朱理さんが、はや……はぁっ」
肩で息をしながら、透と呼ばれた少女は、男、朱理に訴えかける。
一発の破裂音と、喧しい男の声に何かを感じ取った朱理は、一足先にその現場へと駆けつけていた。
故に、先ほどの乱入劇が始まった訳だ。
一転してまた一転、目まぐるしく変わる展開にすっかり目を剥いていた唯の意識が、ようやく現世へと戻る。
「ところでお前ら、こんなところで何してる」
それと同時に男か出た言葉は、唯も朱理たちに問いかけようとしていたことだった。
ちょうどいい、と思いながら口を開く。
「ああ、それは――――」
「おおおっ!! 醜き戦場にまた新たな天使が!」
「ふえっ!?」
会話が始まると同時に、再び環が色んな意味で"元気"になり始めた。
先ほどまで肩で息をしていたというのに、そんな素振りを見せず、一瞬で透と呼ばれた少女の元へ向かい、軽く膝をつく。
「姫様、きっと私めはあなたにお会いするために生まれたのでしょう……」
「えっ!? へぇっ!?」
突然の男の行動に、おそらく人生で二番目か三番目くらいの狼狽え方を見せる少女。
まあ、無理もない。
自分もさっきまでは、少女の立場だったのだから。
「……なんだアイツ」
「……私に聞かないで」
突然元気になった環に、朱理は正直な疑問を抱き。
唯は、その問いに匙を投げた。

朱理の愛する彼女も、似たようなやりとりをしていることを、朱理は知るはずもない。
ただ狼狽える透と、ナンパを続ける環の姿を見続けることしかできず。
「……赤の王、朱理だ」
「唯、本郷唯よ、よろしくね」
とりあえず、まともに話の出来そうな隣の少女と、名前を交換することにした。


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