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ニコニコ動画バトルロワイアルγsm3

1名無しさん:2013/04/07(日) 12:38:07 ID:6NYUY/JY0
春です。



本日はニコニコ動画バトルロワイアルに 御アクセス頂き、 ありがとうございます。



ここはニコニコ動画の人気キャラを用いてバトルロワイヤルをするというリレー小説のスレッドです。
大変申し訳ありませんが、 この企画はフィクションであり実在の団体・人物等とはまったく関係ありません。
ルールさえ守っていただければ誰でも参加可能です。



またの御アクセスをお待ちしております。

wiki ttp://www34.atwiki.jp/niconico3nd/
前スレ ttp://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/otaku/14759/1336579927/
したらば ttp://jbbs.livedoor.jp/otaku/15395/

450大きすぎる…修正が必要だ… ◆J/0wGHN.4E:2015/01/02(金) 16:52:58 ID:Bp792GWg0


「便利なもんだ。こんな紙切れにこれほどまでの力があるとはな」

「しかし相変わらず気持ち悪い化け物だ、こんなモノを去勢した所で何になるんだ」

青鬼を飲み込んだ影が霧散し、またどこからとも無く声が聞こえた。
プラシドは視界の端の声の主に目を向ける。
その男はかのアカツキの様な軍服を着用し、見知らぬカードを手に持っていた。

途切れながらの声でプラシドが問う。

「…お前は…誰…だ…」
「その…カードは…」

軍服の男が上半身だけのプラシドの存在に気がついた。
だが、その男は一言も話さずプラシドへ背をむけた。
軍服の男は何かを手に取り耳に当てる。通信機器の類だろうか。


「聞こえるかカルロ?そちらの様子はどうだ」


「なら主催に連絡して穴掘る道具でも送ってもらえ」


その言葉から、その態度から、プラシドが軍服の男の正体を察するのは容易であった。

プラシドはテケテケのような歩きでありながらも必死でその男に近づこうとした。


(…こいつは…主催者…?)


(何故俺を…)


「いや、残り志村と江頭に任せてある。終わったら主催の所に戻っていろ」


「俺はまだ仕事がある。切るぞ」


プラシドの手が男に触れようとしたその時、男は通信を切った。
同時に男はその空間から消え、プラシドの手は空を薙いだ。





大破したオデッセイと上半身だけのプラシドただ一人が、そこに残された。

451大きすぎる…修正が必要だ… ◆J/0wGHN.4E:2015/01/02(金) 16:53:56 ID:Bp792GWg0


【青鬼4(青鬼B)@青鬼】一時退場

【ホンダのオデッセイ@課金騎兵モバマス予告集】大破

【巡音ルカ@VOCALOID】死亡


【プラシド@遊戯王5D's】
[状態]:上半身のみ、希望の番人化
[装備]:アノニムの二丁拳銃 弾数(5/6)(一丁のみ下半身の腰に差している)@アカツキ電光戦記
[道具]:なし
[思考・状況]
基本行動方針:絶望の未来を変える
0:今のは…?
1:気に食わないが戦力になりそうな不動遊星を探す。
2:愛用のDホイールと剣が欲しい。
3:不動遊星との決着は保留。
4:下半身♂を直したい。
5:宙……ルカ…。
6:青鬼を最優先で警戒
※シンクロの代わりとなるエクシーズに注目しています。
※歴史を改変しシンクロ時代の今をエクシーズの時代に変えようと思っています。
※ルカ達の話の食い違いについては一応思考中・・
※RUMと希望王セットのカードは一度使うと6時間使用できません。
※No.の精神汚染は本ロワでは無効です。
※プラシドのデイバック及び下半身、ルカのデイバックが大破したオデッセイの中に残されています。




¥  ¥  ¥  ¥

452大きすぎる…修正が必要だ… ◆J/0wGHN.4E:2015/01/02(金) 16:54:41 ID:Bp792GWg0




「後はあの少女アサシンか…」

軍服の男クックは、依頼内容のメモを再確認する。
2体の青鬼と少女アサシンの回収を行う。
回収後三人は参加者として正式登録し直し定時放送の際に再入場させる。
内2体の青鬼は増殖能力を削除。それまでに増殖する可能性のある死体は回収、処置を施し元の場所に戻す。
目的遂行の助けとして余りの支給品を渡すので好きに活用してよい。
但し、参加者との接触はできるかぎり控える事。
他の参加者の手中にあったり協力している場合は致し方ないが、断じて傷つける事の無いように。
メモに描かれたゲームバランスの調整の概要はだいたいそんな感じであった。

そのうち2体の青鬼と少女アサシンの回収を行うのが自分への依頼内容である。

この依頼に対しクックもまた多くの疑問を抱いた。
なぜ主催は最初からこんな事になる可能性もあると気づけなかったのか。
青鬼は増殖能力を削除とあるが、何をする気なのだろう。シモでもちょん切るのか。
何故自分だけベネット達と一緒に蘇生しなかったのか。


「まあ、今気にする事でもないな」

今は依頼の遂行が優先である。
そういう事はベネットに聞けばわかるかもしれない。

気を切り替え、妙に大きな双眼鏡で目標を確認する。
この双眼鏡も支給品となる筈が没になった物である。
覗きのレンズが少し汚れているが、一応使用に耐える物ではあった。

渡された余りの支給品はデイバックにまとめて入れられており、クックはそれを背負う形でここへ来た。
これではまるで参加者の様である。
だがそれも、クックにとっては満更でもなかった。
死んだ筈の自分が蘇ってメイトリックスと再び戦えるのは千載どころか万載一隅の好機である。

あの時、自分はメトリックスと戦い、よく解らないスイカバーのような物が胸を貫き、その命を失った。
元グリーンベレーを自負しておきながら。
それはクックにとって一番受け入れがたい事実であった。

もう一度、メイトリックスと戦いたい。
今度はスイカバーもルームガールもいない場所で。

453大きすぎる…修正が必要だ… ◆J/0wGHN.4E:2015/01/02(金) 16:55:59 ID:Bp792GWg0
「参加者が二人…やはり協力してると見て間違いないな」

レンズには映ったのは三人の少女。
そのうち質素な衣装をしているのが少女アサシン。
残る二人が暁美ほむら、鹿目まどかであろう。

位置情報の時点からだいたい見当はついていたがやはり協力者がいた。
こうなると面倒である。
戦闘になれば、誰かが傷ついてしまう。自分が犠牲を負う意味も無い。

そうなれば残された手段は話し合いである。
こちらには支給品という取引材料がある。
このデイバックの中にどれくらいの没支給品が入ってるかは知らないが役に立つ物も多いだろう。


クックは、メイトリックスとの戦いを経たからか以前と比べだいぶ慎重になっていた。
主催である以上、今の所命の心配をする必要は無い筈なのだが。


冷酷ながらもその目に闘志の宿る元グリーンベレーが足を踏み出した。


…要はチキンになったとも言えるけどね。


【クック@コマンドー】 主催追加確認

【クック@コマンドー】
[状態]:健康
[道具]:デーモン・ハンド@デュエルマスターズ、
    地獄門デス・ゲート@デュエルマスターズ、
    雪風の双眼鏡@艦隊これくしょん、その他余りの支給品
[思考・状況]
基本思考:殺し合いの進行。メイトリックスへの復讐。
0:メイトリックスとは後で再戦したい
※午後までの参加者状況と位置を依頼者から説明をうけています
※デーモン・ハンド、地獄門デス・ゲートは元は支給品となる物でしたが枠から溢れ没になった物です。
 このため他のカード等と同様制限がかけられており、一度使うと6時間使用できません。

【カルロ@コマンドー】
[思考・状況]
基本思考:クックの命令の遂行。
0:ジャック及びメアリーの死体の回収


【志村けん@コマンドー】
[思考・状況]
基本思考:クックの命令の遂行。
0:四条雛子の死体の回収


【江頭2:50@コマンドー】
[思考・状況]
基本思考:クックの命令の遂行。
0:我那覇響の死体の回収

454大きすぎる…修正が必要だ… ◆J/0wGHN.4E:2015/01/02(金) 16:57:24 ID:Bp792GWg0


【アイテム及びキャラクター説明】
【カルロ@コマンドー】
「見てこい、カルロ!」 でお馴染みのアリアスの兵士たちの一人。
アリアスには「私の兵士は皆愛国者だ」と敬意を払っている一方、
ベネットからは「口だけは達者なトーシローばかり」「ただのカカシですな」と酷評されている。
動画内での彼らの呼び名も専らカカシである。

【志村けん@コマンドー】
カルロと同じくアリアスの兵士たちの一人。
メイトリックスに射殺される際やられ声が志村けんに似ていた事から命名。

【江頭2:50@コマンドー】
カルロと同じくアリアスのカカシたちの一人。
メイトリックスに射殺される際やられ声が江頭2:50に(ry

【デーモン・ハンド@デュエルマスターズ】
S・トリガー マナコスト6
相手のクリーチャーを1体破壊する。
発売当初から幅広く使われ、黎明期のデュエマを支えてきたS・トリガー付きの呪文。
ジャギを襲った青鬼を回収した。

【地獄門デス・ゲート@デュエルマスターズ】
S・トリガー マナコスト6
相手のタップされていないクリーチャーを1体破壊する。そのクリーチャーよりコストが小さい、進化ではないクリーチャーを1体、自分の墓地からバトルゾーンに出してもよい。
デーモン・ハンドの相互互換と称されるS・トリガー付きの呪文。
プラシドを襲った青鬼を回収した。

【雪風の双眼鏡@艦隊これくしょん】
「艦隊これくしょん」に登場する艦娘の一人、雪風の常備する双眼鏡。駆逐艦娘に分類される。
他の駆逐艦娘が魚雷やら単装砲やら連装砲ちゃんやらの武装を持っているのに対し、雪風のみ双眼鏡である。
この理由は担当デザイナーが「史実では多くの軍艦の最期を見てきたとされるので見ることしかできないアイテムとして」とされている。
覗きのレンズが汚れていたのは、雪風の涙のあとが原因。

455 ◆J/0wGHN.4E:2015/01/02(金) 16:59:40 ID:Bp792GWg0
以上
誰もいないとは言え予約無しの投稿…お許し下さい!
書いててジャギ知的に書き過ぎたかなーと思った(小波感)

456名無しさん:2015/01/03(土) 11:26:37 ID:.oDSWKkY0
一年ぶりの投下サスガダァ…
やっぱりクックもいたか
青鬼は仕方ないね♂ホラゲロワに帰れ状態だったし

457名無しさん:2015/01/03(土) 17:10:14 ID:YZEd72y.0
投下乙です
ジャギ様が目覚め始めた・・・
そしてプラシドはどうなるのか

458名無しさん:2015/01/03(土) 22:12:04 ID:zNGfSpJc0
投下キター

459名無しさん:2015/01/03(土) 23:08:00 ID:nCP4eTfA0
投下乙です。

やはりクックもいたか…。
それにしても志村に江頭ww。

460名無しさん:2015/01/04(日) 21:00:00 ID:ESRFgVRg0
投下乙っす!
ジャギ様奮闘しかし止まらない青鬼無双・・・誰か何とかしてくれえ

461名無しさん:2015/01/05(月) 20:35:10 ID:htiwufrI0
ttp://s.cyrill.lilect.net/uploader/files/201501052030510000.jpg
今大体こんな感じかな
キャラが密集しててマーダーもいる北西部が激戦区になるなあ

462名無しさん:2015/01/07(水) 18:02:56 ID:WOFP8TIY0

投下来るなんてここ最近一番の感動だわ
少し涙ぐんでる

463 ◆FbzPVNOXDo:2015/02/10(火) 20:27:07 ID:pbtwBC6Q0
久しぶりに投下します

464幕間2:2015/02/10(火) 20:30:28 ID:pbtwBC6Q0
森の中を一台の無骨な車が走る。
その運転席に乗る、一昔前の洋風さを醸し出す男性がハンドルを握る姿が逆に不自然さを醸し出す。

「ふむ、中々に便利だな」

運転席の男性、ケイネスはこのような移動手段があったのだと関心する。
以前ならば見下していたが、科学技術も侮れない物だ。
もしかすれば、根源に至るには科学的なアプローチも必要なのだとすら思えてくる。
徐々に、魔術師としての欲求が沸きあがってくる。そこには地位や名声も関係無い純粋な心情があった。

「おい、そこの車の奴!」

頭の中で如何に科学と魔術を組み合わせるか、計算していたケイネスがふと我に帰る。
前方に二人の筋肉モリモリマッチョマンを見つけたのだ。

「君は、メイトリックスか?」
「そういうアンタは、ディアズに殺された女の……」

車を止めたケイネスの顔僅かに歪む。
失言だったとメイトリックスが後悔するのを察したのか、もう一人の筋肉モリモリマッチョマン、フランクが口を開く。

「あんたは殺し合いに乗ってないって事でいいんだな?
 なら、早速で悪いが聞いてくれ。ちょっとばかし厄介な奴を探しているんだ」

フランクは先ほど遭遇しトチ狂っていた肥満気味の少年の話をする。

「見ていないな。そんな特徴的な子供なら、会えば印象に残るはずだが」
「そうかい。あいつはかなりヤバい、早く見つけ出さなきゃ何をするか分からん」

ヤクでも決めていそうな、あの少年の事だ。
咄嗟の弾みで、人を殺すことも有り得る。考えれば考えるだけ、負の連鎖しか思い浮かばない。
さっさと見つけ拘束でもするのが一番だ。

「なるほど、私も協力したいところだが、少し寄りたいところがあってね」
「寄りたいところ?」
「うむ」

ケイネスは豪華客船に向かっていることを話す。
更に言えば脱出に使えるかもしれない事も付け加える。

「船か……動かせないこともないかもしれないが」
「本当か? メイトリックス」
「ああ、だが人数が足りないと思う。流石に一人や二人ではな」

すると、ケイネスは小さく笑みを浮かべ水銀を操作する。
水銀がうようよと、うねる様を二人に見せながら、ケイネスは口を開く。

「安心してくれ、人数なら私が補おう。君が知識を提供してくれれば問題ない」
「なるほど、そいつは良い。だが、ケンの奴は……」
「しょうがない。それは俺が引き受ける。
 メイトリックス、あんたは彼と一緒に船へ向かってくれ」

キチガイ係りにフランクが立候補した。
確かに、ケンを探すのも大事だが、何より脱出の足も必要だ。
しかも、禁止エリアになるのなら尚更、急がなければならない。
作業を分担するのは悪い案じゃない。

「分かった。頼んだぞフランク」
「ああ、お前も頼むぞ」

メイトリックスがケイネスの車に乗り込み、フランクが急いで駆け出す。

「名乗り遅れていたが、私はケイネス・エルメロイ・アーチボルト。
 四条雛子、我那響、アカツキ、カズマ、不動遊星、ランサー。彼らは殺し合いには乗っていない。
 特に遊星は技術者らしい。あと、ランサーという騎士を名乗る男に出会えば、私が探していると伝えてくれ。
 それから、ブルーベリー色の巨人に気をつけてくれ。神出鬼没で人を食う、何らかの方法で人を同種にする化け物だ!」

フランクが手を上げ了解の合図をする。
それを見たケイネスはアクセルを踏み車を出した。

465幕間2:2015/02/10(火) 20:31:01 ID:pbtwBC6Q0



【H-4/1日目・日中】


【ケイネス・エルメロイ・アーチボルト@Fate/Zero】
[状態]:疲労(中) 魔力消費(極小) 令呪残り二画
[装備]:メタルまゆしぃ@Fate/Zero(ケイネスの礼装をCv.花澤香菜にしてみた)、 ヒラリマント@ドラえもん、君島の車@スクライド
[道具]:基本支給品×4(食料×1)、アカツキのディバック、ジャックのデイバック
   ブック・オブ・ジエンド@BLEACH、グリーフシード@魔法少女まどか☆マギカ 
   ハリボテエレジー(破損状態、濡れてる)@JAPAN WORLD CUP
   乖離剣・エア@Fate/stay night
[思考・状況]
基本行動方針:主催者の打倒。
1:松岡勝治と会う、その為にエスポワールに向かう。可能であれば船も動かす。
2:不動遊星、鬼柳京介を捜索。
3:ランサーの魔力は誰が・・・?
4:ギルガメッシュ、アサシン、ラミエル、グレーテルを警戒。
5:化け物(青鬼)を警戒。
6:このゲームは聖杯戦争と関連している・・・?

【ジョン・メイトリックス@コマンドー】
[状態]:ダメージ(中)、疲労(中)
[装備]:GUN鬼の銃@MUSASHI-GUN道-
[道具]: 基本支給品、ラットの爆弾×3@探偵オペラミルキィホームズ、氷剣ユキアネサ@BLAZBLUE
    宝塔(罅が入っている)@東方Project 、セイバーのカード@遊戯王なのはMAD(使用不可)
    世界樹の巫女 エレイン@カードファイト!! ヴァンガード、確認済み支給品1
[思考・状況]
基本思考:娘を助け出し、殺し合いをぶっ潰す。
0:エスポワールに向かい、可能であれば船を動かす。
1:士、イーノックと合流する
2:鹿目まどかとはいずれ決着をつける
3:なんだこいつ?
[備考]
※参戦時期は原作終了後。
※エイレンは4時間、セイバーは半日です。
※アザディスタン王宮に向かう予定です。
※GUN鬼の銃に触れましたが元々能力制限されておらず潜在能力が底上げされている状態です。


【フランク・ウェスト@デッドライジング】
[状態]:疲労(小) 弐度の火傷(小)
[装備]:ナイトの防具一式@FF11、富竹のカメラ@ひぐらしのなく頃に、鋸@School Days
[道具]:イワークの分含めた基本支給品、林檎@Bad_Apple!!、
太鼓@1歳から100歳までの100人が順番に太鼓を叩いて行くムービー、チートコード@GTA SA、血塗れの私服、医療道具一式@ニコロワγ、イワークの首輪
ミックスジュース(青、白、緑)×6@デットライジング
[思考・状況]基本思考:殺し合いには乗らない。生還する
1:ケンを追いかける。
2:情報と協力者を集める。
3:ロックオンと男声の女を警戒する。
4:一応、イワークの首輪を持ってきたが……
5:ミキサーが欲しい…
※参戦時期は、少なくともショッピングモールからの脱出前からです
※ミルキィホームズ、スクライド世界の話を聞きましたが半信半疑です。
※ケイネスと情報交換しました。

466 ◆FbzPVNOXDo:2015/02/10(火) 20:31:57 ID:pbtwBC6Q0
短いですが投下終了です
タイトルは思いつかなかったので適当です

467名無しさん:2015/02/10(火) 20:33:51 ID:BHF2EpMM0
yumeyume

468名無しさん:2015/02/11(水) 06:38:33 ID:dGKVPfSU0
久しぶり乙!
何だか自分も書きたくなってきた

469 ◆FbzPVNOXDo:2015/02/11(水) 15:19:19 ID:aYgn4m.A0
投下します

470自分から騙されていくのか(困惑) ◆FbzPVNOXDo:2015/02/11(水) 15:20:38 ID:aYgn4m.A0
「な、なんて力だ……!」

星君と龍昇ケンの戦いは星君の劣勢だった。
それほどまでにカブトボーグの力は凄まじい。
……この力に対抗するには、本来のジュラル星人の姿に戻れればあるいは。
そう考える星君だが、現状の手札にないものを思っていても仕方ない。

「止めだぁ! 行け! エレクトリカル・スピードワゴン!!」
「くっ……!?」

エレクトリカル・スピードワゴンの発する青いオーラを起爆剤とした爆発が星君を襲う。
それに巻き込まれた星君は、溜まらず吹き飛ばされる。

「しょうがない」

地の石を強く握り締める。
キルリアに力を与えた、この石を使う時が来た。
新たに力が加われば、この少年など相手にもならないはずだ。
現に握るだけで力が沸いてくる。これならば―――

「まだまだ! エレクトリカル・スピードワゴン!」

ケンが何も知らずカブトボーグを走らせる。
対する星君は地の石の力を借り―――



「待ちなさい。そこまでです」


二人の戦いはそこで中断された。




――――

471自分から騙されていくのか(困惑) ◆FbzPVNOXDo:2015/02/11(水) 15:21:11 ID:aYgn4m.A0
厄介なことになったと、海東は心の中で舌打ちをした。
早苗たちを上手く誘導し、光写真館へ向かうまではよかった。
しかし、その道中で殺しあっている参加者に遭遇したのは、不運以外のなにものでもない。

(勿論、想定していなかったわけではないが……)

早苗に表向きは正義の仮面ライダーとして行動している以上、殺し合う参加者、それが小学生ほどの子供たちともなれば、尚更止めなければ不自然だ。
うまく言葉で巻いて、無視することも出来たが、不信感を抱かせる可能性もあった。
こうして不本意ながら、仮面ライダーグレイヴこと海東純一は、ケンと星君の戦いに介入する羽目になった。

「なんだこいつ!?」

その張り付いた笑顔に、ケンは色んな意味で戦慄を覚えた。
怪しいを擬人化したかのような存在だ。ケンの中での警戒度はマックスになった。

「駄目ですよ! 君たちみたいな、子供が殺しあったりなんかしたら!」
「うるせーぞ、おま……あっ(一目惚れ)」

そんな張り付いた笑顔のニーサンの横に居たのは天使だった。

「ふつくしい……」

緑色の長髪、透き通るような白い肌、神秘的でありながら、明るく何処か天然さを感じる雰囲気。
ああ、女だ。今まで出会った連中が、走馬灯のように駆け巡る。
今まで会ってきた連中は禄でもなかった。それもあり、やっとまともで美しい女性に出会えた歓喜にケンは打ち震えた。

「いや、いかんいかん。どうせお前も、変な生き物が化けているんだ!!」
「え? 何言ってるんですか、あなた!?」

早苗はいきなり、変な生き物呼ばわりされて困惑する。
当然だ。初対面で、変な生き物呼ばわりなど、失礼極まる。

「君も、金属バットなんて物騒な物はおろしましょう」
「……」

そして、星君は乱入者達を一通り観察していた。
顔が変に歪んでいる男、明るくやかましい女、目つきの悪い少年。
さて、彼らは一体どのようなグループなのか。
まず分かるのは、やかましい女は殺し合いには反対ということだ。これはほぼ間違いない、もし演技であるなら大したものだ。
歪んだ顔の男も、何を考えているか分からないが、少なくとも今すぐに事を起こすことは無いだろう。
残った目つきの悪い少年も、顔の歪んだ男とあまり変わらないと、見ていい。

「聞いてください、僕は彼に襲われたんです」
「襲われた、ですか。マーダーらしい」
「まあ、聞いてください。僕の話を」

流石にケンに加え、新たに現れた三人を相手取るのは無理がある。
ここは上手く相手をあしらい、戦闘を回避した方が良い。
そこで星君は、まず自分が殺し合いに乗っておらず、むしろ襲われた被害者なのだと強調した。

472自分から騙されていくのか(困惑) ◆FbzPVNOXDo:2015/02/11(水) 15:21:46 ID:aYgn4m.A0
「お前みたいな、可愛い女の子が人間な訳ないだろうが!!」
「か、可愛い? ありがとうございます……じゃなかった、一体どうしたんですか?」
「ああ、聞いてくれ!」

ケンも、自分が如何に被害者であるかを語り始める。


そうして、二人の言い分を纏めると、星君と名乗る少年はケンと名乗る少年に襲われた。
ケンは、目の前で女の子が変な生き物に変身したのを見て、この場に居る女の子はみんな変な生き物で、みんなボコボコにしようと決意し星君を襲った。
どう見ても、ケンが悪いのは誰から見ても明らかである。

「こらケン君、駄目です!」
「何でオレばかり。……でも、もっと叱られたいかも」

話を聞いた早苗は一先ず、二人共怪我が無かった事に安堵し、若干どころかほぼ百%悪いケンを叱るだけに留めた。

「まあいいや。早苗、だったけ?
 俺と一緒に来いよ。天才の俺と居ることを許してやるよ。どうやら、化け物や男の変身じゃなさそうだしな」
「年上を呼び捨てしちゃいけません!」

それにしても随分上から目線の子供だと、早苗は思った。
もしかしたら、凄く酷い家庭環境で育ったのかかもしれない。

(だとしたら、私が正しい方向に、導いてあげなければあげませんね)

早苗は謎の使命感によりケンの更正を決意した。


そして早苗を除く残った三人は、ケンの言動が意味不明すぎてついていけなかった。
女は人間じゃないだの、みんなボコボコにするだの。
正常な人間とは思えない発言の数々だ。

(こいつは早急に切り捨てたいな)

海東は対主催として振る舞い、集団の中に潜むなかで自分の真意に感付く者なども想定し動いてきたが、流石にキチガイまでは考えていない。
早苗が居る以上、表立って殺すのはむずかしいが、何とか理由をつけて別行動を取りたいところだ。

473自分から騙されていくのか(困惑) ◆FbzPVNOXDo:2015/02/11(水) 15:22:41 ID:aYgn4m.A0
(こいつと組むのはごめんだ)

ムラクモも、同じ思考であった。
もうキチガイはもこみちで十分である。

(こいつらも、何とか殺したいが……何よりも、このキチガイを始末しなければ)

星君からすれば、ここに居る全員は殺しの標的であるが、流石に人数的に不利だ。
ならば、一時的に誤魔化し体制を立て直すべきだが。何をしでかすか分からない、ケンを放置するのはごめんだ。

彼らの考えは、ただケンを排除したいという一点だけ共通した。

「そんなマセちゃって、碌な大人になりませんよ」
「おいおい早苗、良いのか? 俺は首輪を外せるんだぜ」

普通ならばキチガイの狂言だと思われる発言。

「なんだと!?」

だが、その時ムラクモが誰よりも早く反応した。

「首輪を外せるというのは本当なのか!?」
「あ〜ん? まあね、俺天才だし」
「じゃあ、今すぐ……!!」

そう言い掛けたところで、ケンは右手の人差し指を口の前に持って行き、左手の人差し指で首輪を指差した。

(盗聴されている? 首輪にか!?)

「外してやっても良いけど、まっ俺の部下になるならな」

ムラクモは一度、速水もこみちというキチガイに遭遇している。
その際、彼の言動は滅茶苦茶だったが、見事首輪を外してみせていた。
あの時の経験が、ムラクモに妙な信憑性を与えてしまう。

(キチガイには、何か特殊な力があるのか……)

この少年も、もこみちのような存在である可能性は否定できない。
キチガイにはキチガイであるが故の、特殊技能があるのかもしれない。
ならば、今は黙って行動を共にするのも、今は致し方ないか。

対して、海東と星君はただのケンの妄言だと流していたが、ムラクモの反応で些か見方が変わってくる。
あの無感情な少年が、あそこまで必死になるとは余程のことか、いや所詮は子供大した考えもなく騒いだだけなのか。

(ん? あの玩具、カブトボーグか)

ケンの手にしたクワガタの玩具、あれはリュウセイの持っていたカブトボーグに似ている。
何より思い返せば、リュウセイの話していた友人の名前と特徴とも一致している。

「そうか、早苗さん! 彼は龍昇ケン、リュウセイ君の死んだはずの友達では!?」
「あっ、本当に?」

言われてから気付いた早苗が尋ねると、ケンは何処か誇らしげに頷く。

「ああ、リュウセイの友達だよ俺は。凄いだろ?」

主催の放送に紛れ、尚且つ生きていた少年。

(彼のあの首輪、まさかフェイクか?)

首輪を外したが目立つのを避け、機能の死んだ首輪を付けておく。
そうして、主催には死んだと思わせておく。そう考えれば辻褄は合う。
海東の中で、本当に首輪の解除も、可能ではないかとすら思えてきていた。

「ねえ、たなびたいことがあるんだ。ちょっと。僕も一緒に居て良いかな。一人じゃ心細くてネネ、いいだろう?」
「良いですよ星君! 仲間は多いほうが良いですから」

ムラクモと海東の顔色が変わったのを見て、星君もまさかという疑念に駆られる。
ここは一旦彼らに混じるのも、一つの手かもしれない。幸い早苗は来る物拒まずといった様子だ、集団に紛れるのは然程難しくなかった。
それどころか、もう仲間といった始末だ。
早苗の返事を聞きながら、星君は内心ほくそ笑んだ。

首輪の解除が出来るなら、それに越した事はない。
海東もムラクモも星君も、自らの思惑を隠し集団に紛れ込む。
何も知らないのは、東風谷早苗ただ一人。



まあ全部深読みで、ケンの妄言なのだが、彼らは知る由もなかった。

474自分から騙されていくのか(困惑) ◆FbzPVNOXDo:2015/02/11(水) 15:23:08 ID:aYgn4m.A0


【G-04/1日目・午後】


【海東純一@仮面ライダーディケイド】
[状態]:( ^U^)申し訳ございません、このような健康体で。
[装備]:グレイブバックル@仮面ライダーディケイド、電磁サイリウム@COBRA THE IDOLM@STER
[道具]:基本支給品、電光戦車@エヌアイン完全世界、外部AI@MUGEN、AT-4@魔法少女まどか☆マギカ、権兵衛の書置き(偽)
[思考・状況]
基本:優勝して、元の世界を支配する。
 0:ケンに首輪が外せるのなら利用する。今は様子見。
 1:光写真館に向かう。
 2:表向きは対主催として振る舞い、集団の中に潜む。
 3:早苗とムラクモと行動を共にする。
 4:ノーリスクで殺人が可能な武器が欲しい。
 5:グレイブバックルの制限を何とかしたい。
 6:ディケイドにも制限が?
 7:AIを搭載した電光戦車は切り札。
 8:光写真館に少し興味。
※「ディエンドの世界」編終了後からの参戦
※鬼柳とさやかを死んだと思っています。
※大変胡散臭い表情をしていますが、本人はそれに気付いていません。
※グレイブバックルは一度使うと2時間使用不可になります。
※電磁サイリウム@COBRA THE IDOLM@STER、AT-4@魔法少女まどか☆マギカを早苗から譲り受けました
※早苗のことは別の世界の仮面ライダー住民だと思っています。
※権兵衛の書置きを偽造する為、支給品のどれかの説明書の端を破り取ったようです。


【東風谷早苗@守矢一家コスプレ劇場】
[状態]軽傷、霊力消費(小)
[装備]無し
[道具]基本支給品
    VGカード『幸運の運び手エポナ』@カードファイト!!ヴァンガード、権兵衛の考察メモ
[思考・状況]
基本行動方針:殺し合いには乗らない。
0:ケン君は首輪を外せるんでしょうか、ケン君が生きてると知ったらリュウセイ君喜びますね。
1:権兵衛を追って光写真館に向かう。
2:ムラクモを守りたい。
3:海東さんはさすが仮面ライダーだ!
4:北東から見えたあの光は……?
5:守矢の巫女として信仰を集める。
6:博麗神社は後で改めて訪れたい。
7:\  /
8:●  ● この会場では常識に囚われてはいけないのですね!
9:" ▽ "
10:ケン君は更正させなきゃ(使命感)
※権兵衛が光写真館に向かったものと思っています。
※海東を正義の仮面ライダーだと信じて疑っていません。
※ムラクモはただのミリオタの少年だと思ってます。
※奇跡が制限されているかどうかは不明ですが、とりあえず簡単な奇跡は起こせるようです。


【ムラクモ@アカツキ電光戦記】
[状態]:貧血、疲労(中)、ダメージ(中)、右足に刺し傷(処置済)、身体が十二歳程になっています
[装備]: 六〇式電光被服@アカツキ電光戦記、十六夜咲夜のスカート
[道具]:基本支給品、マッド博士の整形マシーン、ポラロイドカメラ、オレンジジュース(元は支給品の水)
[思考・状況]
基本:主催も含めて皆殺し。
0:このキチガイが首輪を本当に外せるのなら……
1:早苗はいつか絶対に殺す。
2:海東を警戒。
3:無力な少年を装い4人と行動を共にして隙を見て支給品を奪い殺す。
4:怪我の回復にも専念する。
5:早苗を利用すればオリーブオイルを入手できるかもしれない。
6:もこみちざまあwwwwwwwwwwwww
※海東が自分の思惑を見抜いていると思っています
※権兵衛の考察メモを読みました。
※早苗が現人神である事、奇跡を起こす程度の能力の一部を知りました。

475自分から騙されていくのか(困惑) ◆FbzPVNOXDo:2015/02/11(水) 15:23:27 ID:aYgn4m.A0

 【星君@チャージマン研!】
[状態]:右手に野獣先輩のアレが付着
[装備]:金属バット@現実 、キリン装備@モンスターハンター、地の石@仮面ライダーディケイド
[道具]:基本支給品、双子シグナーカードセット@遊戯王5D's、謎の白い液体@THE 世界遺産、王宮内で手に入れた食料と武器、フランクのカメラ@デッドライジング、
射命丸のカメラ(30/30)@東方Project、士のカメラ(30/30)@仮面ライダーディケイド、射影機(30/30)@零〜zero〜、カメラのバッテリー@現実×2、十四式フィルム(30/30)@零〜zero〜×2、フィルム@現実(30/30)×3
[思考・状況]基本思考:母星や仲間のために殺し合いに乗る。
0:この連中に紛れ込みケンの言葉か本当か見極める。本当なら何としても首輪を外す。
1:チャージマン研は最優先で抹殺する。
2:チャージマン研、アルセーヌ(名前は知らない)を警戒(特にチャージマン研)。
3:これから毎日、不意討ちしようぜ!
※参戦時期は不明。あとの人にお任せします。
※制限により姿は星君のままです。

【龍昇ケン@人造昆虫カブトボーグ V×V】
[状態]:疑心暗鬼 激しい怒り、天才、 奥義チャイナクック・マーベラス・満漢全席を取得、早苗に惚れた
[装備]:エレクトリカル・スピードワゴン@人造昆虫カブトボーグ V×V
[道具]:なし
[思考・状況] 基本:皆、俺に着いていけないのでボコボコにする。
0:首輪を外したがってるけど、こいつらどうしよっかなあ。
1:色んな奴をボコボコにして天野河リュウセイを誘き出す!
2:さっきのオッサン達もボコボコにする。
3:早苗は可愛いし、変な生き物や男じゃなさそうだから一緒に居てもいいかな。
※松岡勝治が死んだと思っています
※正気に戻りましたが、錯乱しています
※この会場にいる女は全員、男か謎の生物が化けたものと思っています、ただし若干都合の良い解釈もするようです
※幾多の激戦を潜り抜けた事により、チャイナクック・マーベラス・満漢全席を取得しました。
※彼の言ってる事は全て妄言です。

476 ◆FbzPVNOXDo:2015/02/11(水) 15:23:42 ID:aYgn4m.A0
投下終了です

477 ◆J/0wGHN.4E:2015/02/12(木) 18:15:21 ID:rl2TyImA0
投下しまぁす

478 ◆J/0wGHN.4E:2015/02/12(木) 18:17:29 ID:rl2TyImA0



閃光。



それは、白昼堂々地上に現れた第二の太陽とも言える位のまばゆい光。
修正テープ、もといDイーグルに搭乗する遊星の背後を光が覆う。

「!」

「何だ!?」

その威圧に押され、遊星は思わずDイーグルのスピードを緩める。
無意識に振り返る頃には既にその閃光は消え去っていた。
だが、天を覆わんとする巨大なキノコ雲は、閃光の正体が爆発による物だと理解させ、そしてのその爆発の威力の凄まじさを十分すぎる程物語っていた。

「なんてことだ…」

遊星は畏怖する。
あれだけの爆発に参加者が巻き込まれては骨どころか塵も残らないだろう。


ここは殺し合いの場だ。

そんな主催者の声が聞こえてきそうなほどこの爆発は遊星に現実を痛感させた。

(まずい…あの方角は…)

距離的に考えて先程の東豪寺麗華と美木さやかの二人には大きな被害は無いだろう。
しかし権兵衛達と別れた場所は爆発のあったエリアに近い。もしかすると巻き込まれているかもしれない。

引き返すべきか、進むべきか。
遊星は苦渋の選択を強いられる。



「勝治、すまない」

遊星は爆発の様子より少年の探索を先回しにした。
爆発の規模こそ尋常ではないがあちらには複数の人がいる。
対する少年は一人かもしくは誰かに連れ去られている状態だ。
ならば急いで少年を見つけ出し一刻も早く勝治と合流するのが一番良い手段だと遊星は考えた。

何度か人に出会い、遅れを取ってしまったが相手は怪我人である。自ら歩いているならそう遠くへは行っていない筈。
しかし、今となってはそれは考えにくい。
今や少年がいなくなってから2時間近くが経とうとしている。
他の参加者と情報交換を行い自分も探してなお見つからないというのはさすがにおかしい。
そもそも5分足らずの間に自分たちの視界に入らない程遠くまで歩けるだろうか。
そういう考慮から、現在遊星は少年が誰かに連れ去られたと考えていた。

運が良ければ彷徨い歩いている所を誰かが保護した可能性も無い訳ではない。
そうであれば協力者も増えることになり一番良いのだがこの場所の性質上、それは期待しない方が良いだろう。
むしろ誰かの人質にされている可能性もあるし、そうなれば場合によって戦闘もあり得る。
最悪の事態も十分に考えられた。


(俺は…どうしたらいい…?)

479伏線回収した淫夢くんUC ◆J/0wGHN.4E:2015/02/12(木) 18:18:38 ID:rl2TyImA0


:::





「おおきいねぇ…」

それがエスポワール号を見た相性祐子の最初の一言だった。

所変わってここは豪華客船エスポワール号の前。
人に出会えた喜びからテンション上がりまくりでつい走って辿り着いた二人。

その大きさたるや例えるならマンションを2個纏めたかのような大きさである。
(映画版のカイジにて撮影に用いられた客船ふじ丸は全長167m、全幅24m、デッキ8層、総トン数23235トンに及ぶ日本最大級の客船である。一応参考程度に)
(恐らくゆっこはそんなことは知るはずもないだろうが)
自分がこんなに大きな船を操るのかと思うと改めて認識し、緊張した。

「早く乗ろうよ!時間がないよ!」

ゆっこが支給された時計を確認すると13時06分。
既にこの場所が禁止エリアに指定されるまで1時間を切っている。
止めていた足を船内へと再び進める。

もしかするとここに他の参加者も避難しているかもしれない。
そう思うとゆっこは自然とまた急ぎ足になった。










「また貸し切りみたいだね」

「うん!てかもう慣れた!」

やはりというかまたしても船内は誰もいないようだった。
ぼっちに関してもはや何も言うことが無い。

迷子になりそうな程広い船内だったが幸い入り口に地図があったのでそれほど迷うこと無く操舵室にたどり着けた。
豪華客船というだけあってか個室や調理場等めぼしい場所もたくさんあったが今はあまり時間がないので後で調べることにした。




’’’’’



「なぁにこれぇ」

そんな訳で操舵室に来たのだが、その操舵室の光景に二人は困惑せざるをえなかった。
豪華客船と名がつくだけあり、操舵室もまさに豪華客船であったのだ。
6つの座席を180度囲んだ機器の山脈。
奇妙な文様が映し出されたモニターの雲。
難解なボタンとキーボードの海。
見ただけで脳が理解を拒否するような計器の数々。
思わずゆっこが真顔で呟く。

「えっと…どうすればいいんですか」

「なんで他人行儀になるのさ」

バリカンが突っ込みを入れる。

変に弄って自爆スイッチを押すなんてことは無いだろう。
だがどこがどうなっているかがわからないうちは余り触らないようした方がいいかもしれない。


(まだだ…まだあきらめるな相生祐子!)


動かす方法が無いのではない。動かす方法が見つからないだけだ。
ではその動かす方法を探せば良い。
多少暴論かもしれないが自分みたいな船の操作方法を知らない人間もこの争いに参加させられている以上、誰でも船の操作ができるようになっているべきではないのか。
ボタン一つで操作できるとか船の操作マニュアルがどこかに存在する可能性もある。
ゆっこは状況的に前者はまず無いと考え、後者の可能性に賭けることにした。

「よし!説明書を探そう!」

「エ゛ェー!?」

本日4回目のバリカンのエ゛ェー!?である。



現在時刻13:23分。
ゆっこ達は説明書を探し当てられるのだろうか。あるいは最初から…

480伏線回収した淫夢くんUC ◆J/0wGHN.4E:2015/02/12(木) 18:19:46 ID:rl2TyImA0

【H-1/1日目・日中】


【相生祐子@日常】
[状態]:疲労(軽微)、死への恐怖とそれに伴う悲しみ(若干克服)、若干希望を持ちつつある。ぼっち脱却
[装備]:バリカン
[道具]:基本支給品、一本満足バー×28inファミマの袋@アサヒフードアンドヘルスケア、
バトルロワイアルガイドブック@ニコロワγ
スポンジボブ@ハッキョーセット、でかいきんのたま@ポケットモンスターBW
キチガイレコード@チャージマン研!
[思考・状況]
基本行動方針:殺し合いには乗らない
0:何だったんだろう今の人?
1:説明書を探す
2:研君を探しに行きますか
3:危険地帯…恐るべし…!
4:もっといい道具が欲しかった
5:研君の そこにシビれる 憧れる
6:なのちゃんに続く新しいロボットの知り合いができて嬉しい
7:………死にたくないよ
※ジュラル星人と研の関係、泉家の家族構成を簡単に知りました。
※精神がわずかに不安定になっている可能性があります。
※民家の地下でニコニコ危険地帯を発見しました

【バリカン@チャージマン研!】※意思持ち支給品
[状態]良好、首輪なし、愛称で呼ぶ程度にはゆっこを信頼
[思考]
基本行動方針:ゆっこと一緒に研を探す。見つけたら保護してもらう。
0:さっきのは何だったんだろう?
1:何か胡散臭そうな船でゲス
2:ゆっこと行動。
3:終わったらゆっこがジュラル星人の存在を知らない事について話し合う
※機能に何らかの制限が課せられているかもしれません。
※ゆっこの交友関係を軽く知りました。
※星君を警戒対象に入れてないのは、彼がジュラルであることを知らないからです
※参戦時期は最終回よりも前のどこか。魔王については面識があるか見たことはあります


共通:ガイドブックで見逃している箇所があるかもしれません。

481伏線回収した淫夢くんUC ◆J/0wGHN.4E:2015/02/12(木) 18:20:33 ID:rl2TyImA0

////





逡巡する遊星とそれを見つめる小さな者が一匹。


遊星はなぜか小さなそれに気づいた。


なんだろうか、そう思う意識さえ持てず。


気がつけば遊星はDイーグルを停め、降り、歩み寄っていた。


何が遊星をそうさせたのだろうか。


それは一体何なのか。


そう。




「ヴォー・・・」




それはクッソ汚い淫獣に他ならなかった。

朝方、星君の襲撃から生き残った淫夢くんはたまたまここまで移動していたのである。

野獣先輩、そしてディーノ、このロワで参加者のホモは死滅したが、一方で支給品によるホモは未だ健在なのだ。


猿とも栗鼠ともムササビとも見られる奇妙な動物だ、見ればどこか愛らしさもある。
遊星としてもどこかこの獣を放っておけないでいた。
よく考えてみればこの島にはなぜか植物こそ辺り一面に生い茂ってはいるが、野生動物の類いは虫さえも存在していないのだ。
今まで余りそういったことは気になっていなかったが、初めて動物を見ると大きな意味がある事のようにも思えた。

(!)

そして遊星に一つの考えが浮かぶ。
もしかするとこの場所は天然の島ではなく、人為的に作られた島なのではないか。
もしくは惑星、次元単位で主催者が作り出した可能性もある。
ならば何故ここに動物がいるのか。首輪は無いので恐らく参加者でもない。
そうなると支給品、あるいは他の参加者が何らかメッセージを送る目的でこの動物を利用したのだろうか。


「ヴォー・・・」


淫夢くんが声を上げると、素早く飛び上がり遊星の肩にちょこんと乗った。
そして、おもむろに背負ったデイバックを叩く。

「…連れて行ってほしいのか?」

「ヴォー・・・」

淫夢くんがうなずく。
元々メ蟹ックな遊星は動物には詳しくないのだがこの動きで人懐きがよく、知能の高い動物だとわかった。
遊星は淫夢君をひょいと持ち上げ体を探る。これといって特別な物は無いようだ。
単純に誰かが逃がしたか、或は用済みなのか。
捨てる訳にもいかないので遊星はデイバックのチャックを開けると、淫夢君がサッと体を入れ、遊星のデイバックから首だけ出した状態になった。

「気に入ってくれたようだな」

安住の地を得られた喜びからか、淫夢くんはゆっくりと腕を上げガッツポーズをとった。

完全勝利の瞬間である。

3回目の寄り道を終えた遊星は三度Dイーグルに跨がり、アクセルをかけ発進する。

482伏線回収した淫夢くんUC ◆J/0wGHN.4E:2015/02/12(木) 18:21:26 ID:rl2TyImA0


【F-02 南東/一日目・日中】



【不動遊星@遊戯王5D's】
[状態]:疲労(小)、主催者達に怒り
[装備]:デルタイーグル@遊戯王5D's(操縦中)
[道具]:基本支給品、サイバーZ一号のベルト@真夏の夜の淫夢関連、レッド・デーモンズ・ドラゴン@遊戯王5D's(二日目午前まで使用不可)
ライダーズカード一式@仮面ライダーディケイド、沈黙の騎士ギャラティン@カードファイト!! ヴァンガード
大量の玩具@現実、玩具を弄る為の工具@現実、武器になりそうな物@現実(包丁や鋸など)、鬼柳のハーモニカ@遊戯王5D's
[思考・状況]基本思考:殺し合いの打破
1:少年のもとへ向かう。
2:海東純一を警戒。先程の爆発との関連も考慮
3:ありがとウサギを止める。
4:先ずは首輪を解除する。
5:自分のカード達や仲間を探す。
6:勝治を攻撃した誰かに警戒。
7:許せ、少年
8:少年を見つけたら勝治のもとへ急いで戻る
※勝治が今までしてきたことを聞きました。ただし、アルセーヌを覗き見してたことは聞いてません。
 また、田所(野獣先輩)が勝治に一服盛ったと思っています。
 また、ケンが生きてると言う勝治の説に疑心的です。
※勝治の首輪には不具合が起きていると推測しています。
※主催側に何か不都合な事が起きていると推測しています。
※権兵衛からリュウセイと少年(ムラクモ)の現状、危険人物の話を聞きました
※麗華達と情報交換しました。
※この会場が人工的に作られた物では無いかと考えています。


【淫夢くん@真夏の夜の淫夢】
[状態]:疲労(微小)
[思考]:基本思考:ヴォー・・・
0:ヴォー・・・
1:ヴォー・・・・
2:ヴォー・・・・・
3:ヴォー・・・・・・

483 ◆J/0wGHN.4E:2015/02/12(木) 18:23:59 ID:rl2TyImA0
投下終了
今になってこれ別々のSSで良かったなって思ってたり

484 ◆FbzPVNOXDo:2015/02/12(木) 18:47:43 ID:aXAebu920
投下乙です
淫夢くんとか凄い懐かしい
クッソ汚い害獣を保護する遊星は蟹の鑑

自分も投下します

485妖怪(プラ/シドがテケテケ的に)競演 ◆FbzPVNOXDo:2015/02/12(木) 18:54:13 ID:aXAebu920
「く、そ……」

両手を使い、必死にもがくプラシド。その様はまさにテケテケ、安っぽいホラー映画のようだ。
だが、そんな努力もむなしく、対して距離は進んでいない。
元々、人間の両手は歩くために、付いている物ではない。従って、人間をモデルにしたロボットであるプラシドも、手だけでは移動は困難だ。
そこでまずは、下半身を治そうと考えた。運のいいことに、代用できそうな部品は今目の前にある。
首から下のないルカのボディ、大破したオデッセイ。同じロボットであるルカは尚更、オデッセイも幾つか納品は代用できるはずだ。
もっとも、ルカのボディはブルーベリー色の巨人になる可能性もあるが、恐らく純粋な生物ではないルカはそうならないと、プラシドは推測している。
事実、殺されてから数時間経っているのに、ルカのボディに異変はない。

「はあ……はあ……、よしオデッセイの大破で若干痛んではいるが使えそうだ」

元の仲間であったルカのボディを使うのに、何も感じない訳はないが、ここでグズグズしている暇もない。
頭部をなくした以上、メモリーは完全にいかれ、仮にルカを復元したとしても、それはルカと同じ容姿をした別の何かである。
そんな自己満足で済ますのならば、いっそ自信のパーツとして使わせてもらう。
ルカのディバックを開き、自分の下半身のボディを確認したあと、ルカのボディを入れた。
自分のディバックも回収したいところだが、燃えてしまっていた。中身のカードは灰になっている。

「くっ、エクシーズカードが……」

よりにもよってインヴェルズはまだしも、希望王のカードが燃えるとは皮肉の以外の何物でもない。
やはり希望など、絶望に飲まれる物なのか。沸いてくる絶望を打ち払うかのように、プラシドは内心舌打ちをしながら作業を続けた。
その後、大破したオデッセイから、使えそうなものを部品見つけ回収。これだけの作業に数時間掛かってしまうとは、我ながら情けなくなる。

「あとは、……道具か」

遊星とは違い、即席で道具無しで機械を弄れる程の技術はプラシドにはない。
あるのは自分達を創ったゾーンの技術、それも見よう見真似だ。

(市街地に向かえば、道具があるとは思うが……)

このテケテケの状態で市街地にたどり着くのに、どれ程時間が掛かるか分からない。
それでも行くしかない。せめて自分の居る場所が、禁止エリアに指定されないことを祈るばかりだ。

「うんざん……」

ふと奇妙な声が聞こえる。
見れば、巨大な雲の入道がプラシドの周りをうろちょろしていた。
そいつは非常に困った様子で、金色の法輪を見つめている。

486妖怪(プラ/シドがテケテケ的に)競演 ◆FbzPVNOXDo:2015/02/12(木) 18:55:16 ID:aXAebu920

「お前は?」
「うんざん!」
「なるほど、うんざんか」

うんざんと名乗る入道―――というか「うんざん」としか言えないのだが―――は、助かったと言わんばかりにこちらに寄ってくる。
そしてジェスチャーで、何とかプラシドに金色の法輪から離れないことを教えた。

「そうか、お前も移動手段に……お前自身は持てないのか?」

首を横に振る。
どうやら持てないらしい。首輪のないところから支給品らしいが、どうやら参加者のように自立させないための処置だろう。

「なら、俺がしばらく持とう。代わりに俺の足の変わりになってくれないか?」
「うんざん!」

今度は首を縦に振る。了解と見たプラシドは金色の法輪を手に取る。
すると、雲山はプラシドを掴み上げた。

「良し、まずは市街地に寄ってくれ。俺の足を治すための道具が必要なんだ」
「うんざん!」
「それと出来る限り、人に見つからんように頼む」

プラシドの指示を聞き、可能な限り体を縮めながら雲山は市街地へと向かった。

(他の参加者に出会えたのは幸運だったな)

まどか達との戦いの後、カズマの後を追っていた雲山だがサーニャが誤って金色の法輪を落としてしまった。
そこで雲山はカズマは愚か瀕死のサーニャにも気付かれず、置いてけぼりを食らい途方にくれていた。

(あの青年もサーニャ殿も無事だと良いが……)

目的地は学校といっていた。
サーニャの事は気になるが、カズマと一緒ならば戦闘に関しては問題はないだろう。
あれで、中々骨のある男だと雲山は評価している。それよりも、今はプラシドの用事を済ませてやるのが先決だ。

こうして移動手段が乏しかった二人は、互いの欠点を補い合いながら市街地へ向かった。

【D-05/1日目・夕方】

【プラシド@遊戯王5D's】
[状態]:上半身のみ、希望の番人化
[装備]:アノニムの二丁拳銃 弾数(5/6)@アカツキ電光戦記、金色の法輪@東方Project
[道具]:基本支給品一式、プラシドの下半身@遊戯王5D's、モンスターボール(バッフロン)
    もしかしてオラオラですかーッ!?@未来ガジェット研究所、ふなっしー@現実 、ルカのボディ@VOCALOID、
    プラシドが使えそうだと思ったオデッセイの残骸のパーツ@課金騎兵モバマス予告集
[思考・状況]
基本行動方針:絶望の未来を変える
0:市街地に向かい、道具を調達し下半身を治す。
1:気に食わないが戦力になりそうな不動遊星を探す。
2:愛用のDホイールと剣が欲しい。
3:不動遊星との決着は保留。
4:下半身♂を直したい。
5:宙……ルカ…。
6:青鬼を最優先で警戒
※ルカ達の話の食い違いについては一応思考中・・
※プラシドのディバック及び支給品は灰になりました。


【雲山@東方星蓮船 AfterExtra】 支給品
【思考】
1:今はプラシドの用事を済ます
2:サーニャ達の事が気になる

487 ◆FbzPVNOXDo:2015/02/12(木) 18:56:51 ID:aXAebu920
投下終了です
正直に言うと雲山のことは当時忘れてました

488名無しさん:2015/02/12(木) 21:58:09 ID:ByP5T/OM0
投下乙です

すげえ、投下来てるぞ
じっくり読ませてもらいます

489名無しさん:2015/02/13(金) 19:08:23 ID:OcgCOVQk0
投下乙です!
ひさびさに勢い戻ってきた!

490名無しさん:2015/02/14(土) 18:31:38 ID:jDjqBnKA0
投下乙

早苗さんの周り爆弾まみれでワロタ
あと、ここまでデタラメ言えるケンってやっぱキチガイだわ

491 ◆FbzPVNOXDo:2015/02/15(日) 01:41:26 ID:iQvSJkO20
投下します

492最期の戦い ◆FbzPVNOXDo:2015/02/15(日) 01:42:20 ID:iQvSJkO20
「大丈夫ですか? 勝治くん」

シャーロックが、ペットボトルのキャップを開けて勝治に手渡す。
申し訳なさそうな顔をしながら、勝治はペットボトルを受け取り喉を潤した。

「うん、ごめんね。こんなことしてる暇ないのに」
「そんなことありませんよ。私も疲れてきてましたし」

シャーロックと勝治は権兵衛と離れた後、しばらく走り続けていたが勝治の発作が始まったのを見て、シャーロックの提案で近くの手頃な日陰で休憩をすることになった。
勝治はそんな暇はないと反対したのだが、今にも死にそうな勝治の顔を見たシャーロックがどうしても譲らないので、渋々その提案を受け入れ体を休めている。

「そうだ、休憩がてら暇だし、この辺で少し殺し合いで分かっている事を整理してみないかい?」
「整理…ですか?」
「うん、君のお爺さんも、難解な謎に挑む時は良くやってるからね。
 ここは名探偵のやり方を踏襲しようと思うんだ」

そう言うと、勝治は筆記用具を取り出し文字を書き出す。

「まず分かっているのは―――」


殺し合いを開いた連中は、優勝した者にあらゆる願いを叶えることが出来ると豪語している。
→嘘か本当かは不明。本当であるならば、恐ろしい力を持っている可能性がある。
 メイトリックスと呼ばれた男との会話から、死者の蘇生は可能?

死人でもない者が二回も呼ばれるなど、故意なのか故意でないのか分からない不可解な放送。
→遊星さんの仮説では、主催に何か異常が起きている。

幾つか書いてみるものの筆は進まない。

「参ったな、言いだしっぺの僕が分かってることのほうが少ないや」
「あっ、勝治くん。私も書き出していいですか!」

シャーロックは必死に権兵衛の書いたメモを思い出し再現していく。
その時、不思議なことが起こった。
奇跡的な確立で、お馬鹿なシャーロックがメモを完全再現することに成功したのだ。

[基本的な疑問]
?ここは何処なのか?
?主催者は何者なのか?
?殺し合いの目的は何か?

[小さな疑問]
?主催者が参加者へ情報を伝える手段
?参加者の人数
?参加者の選出方法
?放送の時間
?禁止エリアの選定方法

★この内主催者が参加者へ情報を伝える手段が最も重要。
★この島にはスピーカー等の通信機器は無し→魔法、妖術、トイズ等の通常の放送とは別の手段を使う可能性がある。
★参加者はそれぞれ別の世界=パラレルワールドより集められた?(トイズやボーグといった概念の存在が証拠?)→★☆異世界人と出会った可能性有り!!★☆
★放送手段が解れば主催者の世界=主催者の正体が解る可能性大→最初に主催者と会話していた男性と遭遇出来ればそちらの方が単純かつ迅速

[首輪について]
?首輪を付ける目的は反乱の抑止と殺し合いの促進
?殺し合いに反抗心を抱く者達は一般的に意志の強い者が多い→反抗心を抱く者達が集団を組んだ場合、下手に一人の首輪を爆破すれば余計残った者の反抗心を掻き立てる恐れ
?集団全員の首輪を爆破するのは主催者の本意では無い
?以上の事柄より、主催者による反逆者の殺害はほぼあり得ない
★あくまで希望的観測
★反抗心を抱く者が単独行動を取っている場合はこの限りでは無い


「凄いよ、シャーロックちゃん! 流石名探偵だ!」
「そんなことありませんよ。全部、権兵衛さんのメモを覚えたまま書いただけですから」

493最期の戦い ◆FbzPVNOXDo:2015/02/15(日) 01:42:45 ID:iQvSJkO20

シャーロック自身、内心奇跡だと思いつつメモを勝治に渡す。
それを勝治が清書しそれを元に二人は考察を始めていく。

?参加者の人数

「まず、分かっていることから進めよう。参加者の人数は70人、名簿を信じるならこれは間違いないよ」
「ふむふむ、人数は何か関係があるんですかね?」
「主催が管理しきれる上限……、かな?」
「今でも、十分ガバガバだと思うんですけど(名推理)」

?主催者が参加者へ情報を伝える手段
★この内主催者が参加者へ情報を伝える手段が最も重要。

「権兵衛さんが、わざわざ重要とまで記してるんだ。これは考察する余地があると思うよ」
「うーん、普通にスピーカーじゃないんでしょうか?」

シャーロックは過去二回、定期放送を耳にしているが、正直な話ただの放送にしか聞こえなかったというのが率直な感想だ。

「でも権兵衛さんは、スピーカー等の通信機器は無しと書いているんだ。
 それに僕個人の疑問だけど、機器を使った放送にしては非常に音質が良すぎる気がする」
「あっ、言われてみれば……。まるで、目の前でお話を聞いているような感じでしたね」
「つまり、放送の手段は、何らかの超常の力を使っているはず、メモの通り通常の放送とは違うと見て間違いないかもしれない」

?放送の時間
?禁止エリアの選定方法

「放送は、六時間に一度という認識でいいと思う」
「これは疑う余地もありませんね」
「問題は禁止エリアだけど、一見バラバラであまり意味があるとは思えない」
「でたらめに決めてるとか、じゃないでしょうか」
「だとすれば、主催の目的は娯楽として楽しんでるという可能性が高いかもしれないね」

こうして幾つか話し合いメモを書き加えていき新たなメモを作成していく。



[基本的な疑問]
?ここは何処なのか?
?主催者は何者なのか?
?殺し合いの目的は何か?
→娯楽目的?

[小さな疑問]
?主催者が参加者へ情報を伝える手段
→通常放送とは違う別の手段
?参加者の人数
→名簿の通りなら70人
?参加者の選出方法
?放送の時間
?禁止エリアの選定方法
→でたらめ? 娯楽目的ならおかしくはないかもしれない

★この内主催者が参加者へ情報を伝える手段が最も重要。
★この島にはスピーカー等の通信機器は無し→魔法、妖術、トイズ等の通常の放送とは別の手段を使う可能性がある。
→放送に別の手段を使ったのはほぼ確定。
★参加者はそれぞれ別の世界=パラレルワールドより集められた?(トイズやボーグといった概念の存在が証拠?)→★☆異世界人と出会った可能性有り!!★☆
★放送手段が解れば主催者の世界=主催者の正体が解る可能性大→最初に主催者と会話していた男性と遭遇出来ればそちらの方が単純かつ迅速
→放送手段そのものは未だ不明

[首輪について]
?首輪を付ける目的は反乱の抑止と殺し合いの促進
?殺し合いに反抗心を抱く者達は一般的に意志の強い者が多い→反抗心を抱く者達が集団を組んだ場合、下手に一人の首輪を爆破すれば余計残った者の反抗心を掻き立てる恐れ
?集団全員の首輪を爆破するのは主催者の本意では無い
?以上の事柄より、主催者による反逆者の殺害はほぼあり得ない
★あくまで希望的観測
★反抗心を抱く者が単独行動を取っている場合はこの限りでは無い

首輪について追記
・遊星の推測では勝治の首輪に何らかの異変、少なくとも主催側に何か異常が起こっている可能性がある。

494最期の戦い ◆FbzPVNOXDo:2015/02/15(日) 01:43:07 ID:iQvSJkO20


「一応色々書いてみましたけど、確定的なものはありませんね」
「焦ることはないよ。まだ推理の材料が足りないだけさ」

落ち込むシャーロックを勝治が慰める。
今はまだ勝治の言うとおり、推理などできる段階などではない。それこそ予知能力者でもない限り不可能だ。
だとしても、シャーロックは自分の力不足に苛立ちを覚えてきてしまう。

「せめて、トイズが戻れば……勝治くんを守るくらいは」

サイコキネシスのトイズ。以前とは違い、現在は戦闘に応用し強力な武器にもなり得るまでに高められたトイズが戻れば……

「権兵衛さんの時に戻ってさえいれば、一人にしなくても済んだかもしれない。なのに……」

あの場で一人でも戦えるものがいれば、話は別だったかもしれない。
だが過ぎてしまった事だ。シャーロックが悪いわけじゃない。

「……シャーロックちゃん、シャーロック・ホームズには女性説があるのを知っているかな?」
「え?」

唐突にそんな事を言い出した勝治にシャーロックは目を丸くする。

「おじいちゃんは男なんですけど……」
「熱狂なファンには、そう考えた人も居るってことさ、面白いことに論文まで書かれてるらしいよ。
 権兵衛さんならもっと詳しいかもしれないけど、確かその中の根拠の一つにホームズが荒事は基本的にワトソンを頼ってるから、女性なんじゃないかというのがあってね」
「それが、一体……」
「あのホームズだってこんな説が出るくらい、ワトソンに頼るんだ。シャーロックちゃんも一人で抱え込む必要なんかないんだよ」

そうだ。いつもシャーロックの周りには仲間が居た。
一人では困難な事件も仲間と共に解決してきた。例えトイズがなくとも、ミルキィホームズの四人が揃えば超えられないことなんてなかった。

「ごめんなさい勝治くん、私……」
「大丈夫、それに権兵衛さんは頭が良いからね。今頃あの変な女をやっつけてるよ」

そして、ここにも仲間が居る。それはとても幸運な事であり、頼もしいことだ。
シャーロックの顔に明るさが戻ってくる。それを見た勝治は一安心した。

「行け、ダークサイド・プレジデント!」

二人の仲を裂くように一機のカブトボーグが飛来した。

「勝治くん!!」


――――

495最期の戦い ◆FbzPVNOXDo:2015/02/15(日) 01:43:25 ID:iQvSJkO20


私は早々に学校から離れた。
理由は簡単だ。あのオリーブオイル使いが逃がし、尚且つ戻ってこなかった黄色タイツとおっぱい女が気になるからだ。
あいつらが他の仲間を集めて、学校に乗り込んでくる可能性は十分にある。流石にこんなボロボロの状態で戦闘は避けたい。
今は弱い人間を狩って、体力を回復するしかない。
そう考えて、光学迷彩スーツを使いながら移動していると、二人組みの美味しそうな子供を見つけた。
少し前にあった大爆発の方からやってくるのを見る限り、誰か戦える大人が殺し合いに乗った奴の足止めをしている内に逃げてきたに違いない。
あいつらなら簡単に狩れるだろう。
一つだけ問題があるとすれば、あの病弱な子供はあまり美味しくなさそうだ。……というか、変な病気を映されそうで困る。
その点、ピンクの幼女は非常に健康そうで美味しそうだ。もう涎が止まらない。
さっさと病弱なほうを始末して、あの幼女を食べてしまおう。

私はダークサイド・プレジデントを取り出し、少年へと投げつける。
少年は溜まらず吹っ飛ばされていく。
良し、これで残るは幼女だけだ……。凄くオイシソウ。

「勝治くん!!」

少年へ駆けていく幼女をひょいと服を掴んで持ち上げる。
別に怪力自慢の鬼じゃないが、軽く持ち上がってしまった。

「な、何!?」

まず、服を脱がせる。
こんなもの食事の邪魔にしかならない。幼女が悲鳴を上げる、随分いきの良い人間だ。これは期待できる。
さて、どんな風に調理しようか。

「やめてください何を……

幼女の服を全部破き、髪飾りも全部取っ払う。
生まれたままの姿になった幼女は非常においしそうだ。
それにしても美味しそうだ。良い事思いついた、丸焼きにしよう。
バックの中から肉焼きセットなるモノを取り出す、これで美味しいこんがり肉を作ろう。
早速、学校から調達した油をぶっかけてやる。幼女は完全に泣き出している。生きたままの調理も中々楽しいものだ。
そして塩コショウ、醤油と調味料を掛けて味を調える。
下準備はできた、後は美味しく焼くだけだ。
幼女を棒に括りつけ火のうえにかざす。

「熱い、熱い……助けて……い、や……」

幼女が暴れだすがきつく縛ったので問題ない。
何処からか陽気な音楽が流れ出す、この肉焼きセットの効果だろう。
さて、焼き具合を見て調整しなくちゃならない。

「私、焼かれて……食べられるの……? 嘘、そんなの……」

涙が良い感じに塩味を濃くしてくれる。良い食材だなあ。
完成が待ち遠しい。


―――――

496最期の戦い ◆FbzPVNOXDo:2015/02/15(日) 01:43:58 ID:iQvSJkO20


なんだ……あの女は……。
胸を押さえながら、僕は襲撃者を睨んだ。
シャーロックちゃんを掴みあげた女……シャーロックちゃんには見えていない?
そうか、霊感の強いものにしか見えないんだ。そこへ来ると、僕は常に死に触れているお陰で見えるのかもしれない。
いや、こんなこと言っている場合じゃない。早くシャーロックちゃんを助けなきゃ。

「ぐ? ああ……」

胸が苦しい! こんな時に発作が……もう先は長くないと思っていたけどこんな時に……。
くそ、もう少しだけ持ってくれ僕の体!!

「あれ、は……」

僕を攻撃したダークサイド・プレジデントがそう遠くないところに落ちている。
恐らく、あの女はボーガーじゃない。投げたまま回収もままならないんだ。
カブトボーグさえあれば僕だって……!

「早く、早くしないと……」

シャーロックちゃんの服を脱がして調味料を掛けている。間違いなく猟奇的なキチガイだ。
あのままじゃ、本当にシャーロックちゃんが物理的に食われるかもしれない。

「も、う少しだ……」

健常者なら何てことない距離も、今の僕にはとても遠くに感じた。
それでも伸ばした手は、時間は掛かったが届いた!

「頼む、ぞ……ダークサイド・プレジデント!!」

チャージを行いあの女へとダークサイド・プレジデントを叩き込む。
あの女のチャージインと違い、僕のは上手くいった。女は吹き飛び残ったのはシャーロックちゃんだけだ。
よし……あとは、シャーロックちゃんは解放して……。
視界が……意識も……、駄目だこんなところで倒れられるか……!!

「駄目です、勝治くん! 無茶しないで―――」

シャーロックちゃんの声が聞こえる。大丈夫さ、僕は君を守るまで死にはしな、いさ……。
あの吹っ飛ばされた女が戻る前に、何としてでも君だけは逃がさなきゃ……。

「勝治くん……! 勝治くん!!」
「ご、めん、裸、見ちゃった……。僕のジャンパーで、良ければ着ていてく、れ……」
「そんな場合じゃ、勝治くんしっかりして!」

結ばれたシャーロックちゃんを何とか解放して、ジャンパーを羽織らせる。裸はよりはマシだ。
あとは―――

497最期の戦い ◆FbzPVNOXDo:2015/02/15(日) 01:44:57 ID:iQvSJkO20

「邪魔するな、病弱な人間! お前は食べたくないんだ!」

あいつを倒すだけだ!

「逃げましょう、勝治くん!」
「そうは、いかないよ……。君が、狙い、なんだ……。僕が残るしか……ない」
「じゃあ、私も戦います!」

シャーロックちゃんがバックに手を突っ込み支給品を取り出す。
だが、出てきたのは白い二枚のカード、一枚はミニカーみたいな絵柄のカードともう一枚は何の絵柄もない不思議なカードだけだった。

「なんで……他には何か……何か……」
「シャーロックちゃん、逃げるんだ……。僕が何とかするから」
「だって、勝治くん……あなた死ぬ気じゃ……」

心配そうな顔を浮かべるシャーロックちゃんに僕はできる限りの笑顔を浮かべた。

「君(ホームズ)を守るのは、僕(ワトソン)の役目だからね」

あのキチガイ女がでかい楊枝を持って駆けてくる。
僕はダークサイド・プレジデントで応戦する、もう喋ってる時間はない。

「早く行くんだ、シャーロックちゃん!!」

いつもより荒げた僕の声に驚きながらシャーロックちゃんは走っていく
そう、それで良いんだ。

「待て、人間!」
「行かさないぞ!!」

あのキチガイ女の前にダークサイド・プレジデントを回りこませる。
キチガイ女め、辱めてやる!



――――

498最期の戦い ◆FbzPVNOXDo:2015/02/15(日) 01:45:25 ID:iQvSJkO20


にとりのスタイリッシュ爪楊枝をダークサイド・プレジデントが弾き突き進む。
ダークサイド・プレジデントの突撃をにとりが避ける。
光学迷彩の恩恵も勝治の前では無駄。

「チッ」
「ぐっ……」

更ににとりは先の戦いでのダメージも回復しきってはいない。そして勝治も死に掛け。
お互いに健康とは言いがたい体調。戦いはまさに拮抗していた。

((このままじゃ埒が明かない))

にとりの弾幕をカブトボーグで弾き続けても、にとりにはたどり着けない。
逆に、にとりの弾幕もカブトボーグの前では意味がない。
互いに攻め切れぬなか、痺れを切らしたにとりが氷輪丸を抜く。

「氷!?」

爪楊枝の弾幕に加え、氷の弾幕まで展開される。
流石の勝治もこれは捌ききれない。
走らせていたダークサイド・プレジデントを自分の元に戻し必殺技を放つ。

「轟雷必殺デンジャラス・サンダー・アルティメット!」

電撃を纏ったダークサイド・プレジデントが弾幕を打ち落としていく。
だが、突然その動きが鈍くなり弾幕の一つが勝治へと直撃する。

「ぐ、ああっ!」

何とかよろめきながら立ち上がるのも顔色は悪く、胸を押さえている。
再び発作が始まってしまった。
ここで拮抗は崩れだす、残された時間の少ない勝治とダメージを負っているだけのにとりではにとりの方が有利になる。

「諦めろ人間、無駄に寿命を縮めるだけだ」

にとりからすれば勝治はとても食えた相手じゃない。
戦う理由もなければ暇も無い、シャーロックを追いたい。

499最期の戦い ◆FbzPVNOXDo:2015/02/15(日) 01:45:42 ID:iQvSJkO20

「そうかもしれないな……だが、僕は!」

ダークサイド・プレジデントが再び加速する。

「まだ、やる気か! お前に構っている暇は無いんだ!」
「悪いけど、文字通り最期まで付き合ってもらうぞ!」

最期―――それこそ勝治の命の尽きるとき。
だが、それは勝治の命だけではない。

(僕は死んでも構わない、でもお前も道連れだ!)

もっともそんな願いも空しく、また心臓の発作が起こる。
全身が悲鳴を上げている。もう戦うな、さもなくば死ぬと。

―――分かっているさ、それでも……!

まだ、やりのこしたことがあるのだろう? まだ死にたたくないだろう。

―――そんなこと。

人の本能は死を逃避するものだ。
勝治の覚悟をあざ笑うように、体は死を拒んでいる。

膝が崩れ、地に着く。

―――動け、動くんだ!

両手がを地に着き、顔すら俯いてしまう。

―――顔を上げろ、まだ戦いの途中だ!

意思が肉体が、離反していくかのような感覚。

―――まだ、死ぬわけには……僕は……。


にとりは笑う。
少し手を焼いたが、こいつは死にかけだ。
とはいえ、また邪魔をされるのも面倒だ、止めを刺そう。
スタイリッシュ爪楊枝が勝治へと振りかざされ―――赤いカブトボーグにより弾かれる。

500最期の戦い ◆FbzPVNOXDo:2015/02/15(日) 01:46:04 ID:iQvSJkO20

「なっ!?」
「戦え! 勝治!!」

そこに居たのは、天野河リュウセイ。
赤いカブトボーグはトムキャット・レッド・ビートルだと分かった時、勝治は糸が切れたかのように倒れる。

「リュウセイ、くん……」
「立ち上がれ、戦え勝治! これはお前の戦いだ!!」

体に力が入らない、もう本当に限界だ。

「ごめん、僕はもう……」
「このままむざむざ負けていいのか! お前のボーグ魂はそんなものなのか!! 勝治!!!」

―――負ける。
そうだ、死よりも恐ろしいものは敗北だ。
死んでも良い、でも敗北という形で死ぬのだけはそれだけは……!

「心配するな勝治! 死んでも俺たちは親友だ!」

リュウセイの激動が勝治に力を漲らせる。
まだだ、まだ負けるわけにはいかない。

「それに忘れたのか! 勝治、お前の体は、健康だーーーー!!!!」

勝治は立ち上がる。
ボーグバトラーとしての魂を燃やし、その誇りの為に。

「うぉおおおおおお!! 僕はもう死ぬことなど怖くはない!!!」
「なっ、そんな……!」

今まで死に掛けだった筈の少年が再び熱き闘志を宿し立ち上がる。
にとりからすれば理解できない。一体何だ、何なのだこの人間は。

「食らえ! これが僕の全身全霊のデンジャラス・サンダー・アルティメットだ!!!」

ダークサイド・プレジデントの背後に謎の青い騎士が現れ、ダークサイド・プレジデントが青いオーラを纏い加速する。
にとりは咄嗟にスタイリッシュ爪楊枝で防ぐが、青騎士がその手の剣を振りかざし、楊枝はとうとう負担に耐え切れず破壊された。

「そんな、馬鹿な……」

青騎士に斬られたにとりは力尽き倒れた。

501最期の戦い ◆FbzPVNOXDo:2015/02/15(日) 01:46:30 ID:iQvSJkO20










「リュウセイくん……」
「勝治、よくやったな!」

勝治はリュウセイの顔を見て安堵の顔を浮かべる。

「僕は、ちょっと疲れたよ……」
「おいこんなところで寝るなよ冗談だろ? ……勝治?」



勝治は安らかな顔でそのまま息絶えた。


【スタイリッシュ爪楊枝装備@東方無問題シリーズ】破壊
【松岡勝治@人造昆虫カブトボーグV×V】死亡





「リュウセイくん……」
「……シャーロックか」

にとりから無事逃げ切れたシャーロックはリュウセイ達と合流、にとりの事を話しすぐさまリュウセイは駆けつけた。
だが、もう手遅れだった。

「彼が勝治くんか」

遅れてやったきた研とアルセーヌも目の前の事態を見て全てを把握する。
この少年は息絶えたのだと。

「研、アルセーヌ、シャーロック。もう行くぜ」
「? でも、埋葬は……貴方―――」

アルセーヌは呆気に取られるが、リュウセイは勝治をダークサイド・プレジデントを側に置くだけに留める。

「あいつにはこの手向けだけで十分さ。
 それよりもこう言うだろうぜ、このふざけた殺し合いを一刻も早く止めってくれってな!」

リュウセイはそう言い拳を静かに震わせた。
齢十年を生きたリュウセイだが、ここまでの怒りを感じたのは生まれて初めてだ。

「必ず、あの主催者共は俺が叩き潰してやる……!」
「その通りだよリュウセイくん、こんなキチガイロワイアル許せることじゃない」

リュウセイの怒りに研が賛同する。

「行くぜみんな、こんな殺し合い一秒でも早く止めてやる」

502最期の戦い ◆FbzPVNOXDo:2015/02/15(日) 01:47:37 ID:iQvSJkO20
>>501はこっちとに変えてください

「リュウセイくん……」
「勝治、よくやったな!」

勝治はリュウセイの顔を見て安堵の顔を浮かべる。

「僕は、ちょっと疲れたよ……」
「おいこんなところで寝るなよ冗談だろ? ……勝治?」



勝治は安らかな顔でそのまま息絶えた。


【スタイリッシュ爪楊枝装備@東方無問題シリーズ】破壊
【松岡勝治@人造昆虫カブトボーグV×V】死亡





「リュウセイくん……」
「……シャーロックか」

にとりから無事逃げ切れたシャーロックはリュウセイ達と合流、にとりの事を話しすぐさまリュウセイは駆けつけた。
だが、もう手遅れだった。

「彼が勝治くんか」

遅れてやったきた研とアルセーヌも目の前の事態を見て全てを把握する。
この少年は息絶えたのだと。

「研、アルセーヌ、シャーロック。もう行くぜ」
「? でも、埋葬は……貴方―――」

アルセーヌは呆気に取られるが、リュウセイは勝治の側にダークサイド・プレジデントを置くだけに留める。

「あいつにはこの手向けだけで十分さ。
 それよりもこう言うだろうぜ、このふざけた殺し合いを一刻も早く止めってくれってな!」

リュウセイはそう言い拳を静かに震わせた。
齢十年を生きたリュウセイだが、ここまでの怒りを感じたのは生まれて初めてだ。

「必ず、あの主催者共は俺が叩き潰してやる……!」
「その通りだよリュウセイくん、こんなキチガイロワイアル許せることじゃない」

リュウセイの怒りに研が賛同する。

「行くぜみんな、こんな殺し合い一秒でも早く止めてやる」

503最期の戦い ◆FbzPVNOXDo:2015/02/15(日) 01:47:57 ID:iQvSJkO20

【D-2/一日目・午後】

【天野河リュウセイ@人造昆虫カブトボーグV×V】
[状態]:疲労(大)、ダメージ(大)、左肩に刺し傷、オリーブオイル臭い、強い怒りと決意
[装備]: トムキャット・レッド・ビートル@人造昆虫カブトボーグV×V
[道具]:基本支給品、スコップ@現実
[思考・状況]
基本:殺し合いを止め、主催者を叩き潰す。
0:勝治……。
1:もこみち死んだのか。
2:ケン、勝治…… 。

【アルセーヌ(アンリエット・ミステール)@探偵オペラミルキィホームズ】
[状態]:健康、アルセーヌの怪盗服
[装備]:洞爺湖@銀魂
[道具]:基本支給品、ランダム品×1、 シャロの探偵服@探偵オペラミルキィホームズ
[思考・状況]基本思考:殺し合いを壊し主催から願いを叶える方法を盗み出す。
0:シャロと合流できたが……。
1:施設を巡り調査する。
2:シャーロック・シェリンフォードを探し出す。
4:アルセーヌとして行動するが、協力者を集める。
4:男声の女(譲治)とロックオンを警戒。
5:自分の推測が正しいか確かめる為、情報を集める。
6:黒幕は神……そんなわけないですわね。
7:オリーブオイルを一応探しておく?
8:頭の中に爆弾がある事も考慮。
※幻惑のトイズは制限により弱まっています(具現化も不可能)。
※トイズの制限に気付いています。
※デッドライジング、スクライド世界の話を聞きましたが半信半疑です。
※有野、もこみち達と情報交換しました。

【泉研@チャージマン研!】
[状態]:疲労(大)、ダメージ(大)、気絶
[装備]:スペクトルアロー(ランダム品3つ扱い、2時間変装出来ません)@チャージマン研!
[道具]:基本支給品、ランダム品無し
[思考・状況]基本思考:主催者及びジュラル星人、殺し合いに乗ったキチガイ参加者を全て滅ぼす!
1:ありがとウサギ(名前を知らない)、ムラクモを倒す(特にムラクモの計画は必ず阻止する!)。
2:変装できない間、身を守れる武器を探す。
3:間違いない。黒幕はジュラル星人だ!
4:頭の中に爆弾が!
5:ジュラル星人め許さないぞ!
※全てジュラル星人の仕業だと断定しました。(真相は不明)
※頭の中に爆弾があると断定しました。(真相は不明)
※ジュラルの魔王が生きていると断定しました。(真相は不明)
※有野達、アルセーヌと情報交換しました。

【シャーロック・シェリンフォード@探偵オペラミルキィホームズ】
[状態]:疲労(小)、全裸(上に勝治のジャンバーを羽織っている)
[装備]: なし。
[道具]:基本支給品、手鏡@現実、USBメモリー@ニコロワγ(本人未確認)、権兵衛のメモを再現しいくつか書き足したもの
   フォーミュラ・シンクロン&シューティング・スター・ドラゴン@遊戯王5D's
[思考・状況]
基本:探偵として主催者を捕まえ殺し合いを終わらす。
1:勝治くん……トイズが戻っていれば……。
2:リュウセイに勝治を会わせるつもりだったけど
3:権兵衛さん……
4:アルセーヌとは一時休戦?
※遊星の首輪と放送に関する考察を聞きました
※主催側はメモリーにが気付いていません。

504最期の戦い ◆FbzPVNOXDo:2015/02/15(日) 01:49:38 ID:iQvSJkO20
>>503はこっちで何度もすいませんね

【D-2/一日目・午後】

【天野河リュウセイ@人造昆虫カブトボーグV×V】
[状態]:疲労(大)、ダメージ(大)、左肩に刺し傷、オリーブオイル臭い、強い怒りと決意
[装備]: トムキャット・レッド・ビートル@人造昆虫カブトボーグV×V
[道具]:基本支給品、スコップ@現実
[思考・状況]
基本:殺し合いを止め、主催者を叩き潰す。
0:勝治……。
1:もこみち死んだのか。
2:ケン、勝治…… 。

【アルセーヌ(アンリエット・ミステール)@探偵オペラミルキィホームズ】
[状態]:健康、アルセーヌの怪盗服
[装備]:洞爺湖@銀魂
[道具]:基本支給品、ランダム品×1、 シャロの探偵服@探偵オペラミルキィホームズ
[思考・状況]基本思考:殺し合いを壊し主催から願いを叶える方法を盗み出す。
0:シャロと合流できたが……。
1:施設を巡り調査する。
2:シャーロック・シェリンフォードを探し出す。
4:アルセーヌとして行動するが、協力者を集める。
4:男声の女(譲治)とロックオンを警戒。
5:自分の推測が正しいか確かめる為、情報を集める。
6:黒幕は神……そんなわけないですわね。
7:オリーブオイルを一応探しておく?
8:頭の中に爆弾がある事も考慮。
※幻惑のトイズは制限により弱まっています(具現化も不可能)。
※トイズの制限に気付いています。
※デッドライジング、スクライド世界の話を聞きましたが半信半疑です。
※有野、もこみち達と情報交換しました。

【泉研@チャージマン研!】
[状態]:疲労(大)、ダメージ(大)
[装備]:スペクトルアロー(ランダム品3つ扱い)@チャージマン研!
[道具]:基本支給品、ランダム品無し
[思考・状況]基本思考:主催者及びジュラル星人、殺し合いに乗ったキチガイ参加者を全て滅ぼす!
1:ありがとウサギ(名前を知らない)、ムラクモを倒す(特にムラクモの計画は必ず阻止する!)。
2:変装できない間、身を守れる武器を探す。
3:間違いない。黒幕はジュラル星人だ!
4:頭の中に爆弾が!
5:ジュラル星人め許さないぞ!
※全てジュラル星人の仕業だと断定しました。(真相は不明)
※頭の中に爆弾があると断定しました。(真相は不明)
※ジュラルの魔王が生きていると断定しました。(真相は不明)
※有野達、アルセーヌと情報交換しました。

【シャーロック・シェリンフォード@探偵オペラミルキィホームズ】
[状態]:疲労(小)、全裸(上に勝治のジャンバーを羽織っている)
[装備]: なし。
[道具]:基本支給品、手鏡@現実、USBメモリー@ニコロワγ(本人未確認)、権兵衛のメモを再現しいくつか書き足したもの
   フォーミュラ・シンクロン&シューティング・スター・ドラゴン@遊戯王5D's
[思考・状況]
基本:探偵として主催者を捕まえ殺し合いを終わらす。
1:勝治くん……トイズが戻っていれば……。
2:リュウセイに勝治を会わせるつもりだったけど
3:権兵衛さん……
4:アルセーヌとは一時休戦?
※遊星の首輪と放送に関する考察を聞きました
※主催側はメモリーにが気付いていません。

505最期の戦い ◆FbzPVNOXDo:2015/02/15(日) 01:50:07 ID:iQvSJkO20

【権兵衛のメモを再現しいくつか書き足したもの】
[基本的な疑問]
?ここは何処なのか?
?主催者は何者なのか?
?殺し合いの目的は何か?
→娯楽目的?

[小さな疑問]
?主催者が参加者へ情報を伝える手段
→通常放送とは違う別の手段
?参加者の人数
→名簿の通りなら70人
?参加者の選出方法
?放送の時間
?禁止エリアの選定方法
→でたらめ? 娯楽目的ならおかしくはないかもしれない

★この内主催者が参加者へ情報を伝える手段が最も重要。
★この島にはスピーカー等の通信機器は無し→魔法、妖術、トイズ等の通常の放送とは別の手段を使う可能性がある。
→放送に別の手段を使ったのはほぼ確定。
★参加者はそれぞれ別の世界=パラレルワールドより集められた?(トイズやボーグといった概念の存在が証拠?)→★☆異世界人と出会った可能性有り!!★☆
★放送手段が解れば主催者の世界=主催者の正体が解る可能性大→最初に主催者と会話していた男性と遭遇出来ればそちらの方が単純かつ迅速
→放送手段そのものは未だ不明

[首輪について]
?首輪を付ける目的は反乱の抑止と殺し合いの促進
?殺し合いに反抗心を抱く者達は一般的に意志の強い者が多い→反抗心を抱く者達が集団を組んだ場合、下手に一人の首輪を爆破すれば余計残った者の反抗心を掻き立てる恐れ
?集団全員の首輪を爆破するのは主催者の本意では無い
?以上の事柄より、主催者による反逆者の殺害はほぼあり得ない
★あくまで希望的観測
★反抗心を抱く者が単独行動を取っている場合はこの限りでは無い

首輪について追記
・遊星の推測では勝治の首輪に何らかの異変、少なくとも主催側に何か異常が起こっている可能性がある。

【フォーミュラ・シンクロン&シューティング・スター・ドラゴン@遊戯王5D's】
二枚セットである。
ミニカーの絵柄のカードがフォーミュラ・シンクロンであり、何も書かれていないのがシューティング・スター・ドラゴン。

フォーミュラ・シンクロン
シンクロ・チューナー・効果モンスター
星2/光属性/機械族/攻 200/守1500
チューナー+チューナー以外のモンスター1体
(1):このカードがS召喚に成功した時に発動できる。
自分はデッキから1枚ドローする。
(2):相手メインフェイズに発動できる。
このカードを含む自分フィールドのモンスターをS素材としてS召喚する。

シューティング・スター・ドラゴンを呼び出すために必要なカードであり、スターダスト・ドラゴンと共にチューニングすることで初めて真価を発揮する。
逆言えば、それ以外はこのロワではまったく使う機会はないだろう。


シューティング・スター・ドラゴン
シンクロ・効果モンスター
星10/風属性/ドラゴン族/攻3300/守2500
シンクロモンスターのチューナー1体+「スターダスト・ドラゴン」
以下の効果をそれぞれ1ターンに1度ずつ使用できる。
●自分のデッキの上からカードを5枚めくる。
このターンこのカードはその中のチューナーの数まで
1度のバトルフェイズ中に攻撃する事ができる。
その後めくったカードをデッキに戻してシャッフルする。
●フィールド上のカードを破壊する効果が発動した時、
その効果を無効にし破壊する事ができる。
●相手モンスターの攻撃宣言時、このカードをゲームから除外し、
相手モンスター1体の攻撃を無効にする事ができる。
エンドフェイズ時、この効果で除外したこのカードを特殊召喚する。

簡単に言えば、不動遊星版バーサーカーソウル。プラシドをプラ/シドにした。
五枚カードを引き、チューナーモンスター引いた数だけ攻撃できる。
その他にも破壊効果を一度だけ無効化、相手の攻撃を無効化し自らの姿を消し再度戻ってくるなどの効果がある。
今ロワでは、シンクロモンスターは直接召喚できるが
このカードは強力な為、フォーミュラ・シンクロンとスターダスト・ドラゴンがなければ使用できない。
召喚時にのみカードの絵柄が浮かび上がる。

506最期の戦い ◆FbzPVNOXDo:2015/02/15(日) 01:50:26 ID:iQvSJkO20




「スタイリッシュ爪楊枝まで……」

にとりはリュウセイたちが去ったのを見てよろよろと起き出す。
ただの弱者だと侮ったのが間違いだった。もっと体の回復に専念すべきだった。

「まずは体を休めて……人間め……くっ」

重い体を引き摺り森の中を目指す、市街地よりは隠れる場所も多いはずだ。
早く身を隠さなければ、何処で殺し合いに乗った連中に出会うか分からない。


【D-2/一日目・午後】

【河城にとり@きゅうり味のゆっくりしていってね!!!】
[状態]:疲労(大)、ダメージ(大)(回復中)
[装備]:光学迷彩スーツ@東方Project、氷輪丸@BLEACH
[道具]:基本支給品×2、ランダム支給品×1(確認済み)
     お米@現地調達品、きゅうり@現地調達品、刀剣@現地調達、工具一式@現地調達、改造半田鏝@現地調達
     肉焼きセット@モンスターハンターシリーズ
[思考・状況]
基本:殺し合いには乗らない。
0:森の中に入って身を隠す場所を探して体を休める。
1:さっき走っていった妖怪(美樹さやか)を探す。
2:聖…。
3:他の参加者を探す。
4:首輪の解除法を模索する。主催者に知られずに調べる必要がある。
5:殺し合いに乗っている強い参加者を警戒。
6:他の参加者と会ったら、一緒にお弁当を食べよう。
7:入道(雲山)と鳥の妖怪(松風)はあの人間(ティンカーベル先輩)を食べようとしてたのかな?
8:オリーブオイルを探しておく?
9:人間……大好き!!
10:美味しかったな…。
※人間を見るとにちょりになって襲い掛かります。
 人間以外にはいつものにとりで接します。が、少し怪しいかも。
※首輪が何らかの方法で主催者に情報を送っていることに気付きました。
※右代宮譲治が犯人だと知りました。
※疲労が激しく、弾幕が自由に扱えない状態です。休息すれば回復します。
※もこみち達の情報交換を盗み聞きしています。

【肉焼きセット@モンスターハンターシリーズ】
肉が焼ける。






【D-2/一日目・午後】

【松岡勝治@人造昆虫カブトボーグ V×V】
[状態]:疲労(大)、頭部に打撲の跡、足に豆が出来た、気絶
[装備]:ダークサイド・プレジデント@人造昆虫カブトボーグ
[道具]:基本支給品、GOと10万円@真夏の夜の淫夢
   サイバーZ二号のベルト@真夏の夜の淫夢関連
[思考・状況]
基本:殺し合いを止める。
1:……
2:マミさん、リュウセイ、ケンが心配
3:田所(野獣先輩)を警戒
4:ケンは絶対生きてる
5:少年への軽い罪悪感
6:権兵衛さん……
※遊星に今までしてきたことを話しました。ただし、アルセーヌを覗き見してたことは言ってません。
※田所(野獣先輩)が一服盛ったと思いこんでいます。
※放送には、嘘があると思っています。
※遊星と権兵衛の情報交換を聞いています。
※奇跡的に生存していました。

507 ◆FbzPVNOXDo:2015/02/15(日) 01:51:25 ID:iQvSJkO20
投下終了します

508名無しさん:2015/02/15(日) 03:34:33 ID:Z/cqZKAY0
喫茶店

509名無しさん:2015/02/15(日) 04:19:53 ID:F5OXfZy.0
投下乙

今度こそ詐欺じゃないと思ったらやっぱり詐欺じゃねーか!
結局誰一人死んでねぇwwwww

510名無しさん:2015/02/15(日) 14:19:11 ID:knICCNCI0
今気づいたけど、時間が午後になってるのはミスかな?

511 ◆FbzPVNOXDo:2015/02/15(日) 15:03:16 ID:iQvSJkO20
時間を進めすぎてしまいましたかね?
自分としてはミスのつもりではないのですが
進めすぎと感じられるのなら修正しておきます

512名無しさん:2015/02/15(日) 15:28:48 ID:knICCNCI0
>>511
そうではなくて、sm146の時間が夕方なのに今回の話は午後なので時間が遡っているという事です。

513 ◆FbzPVNOXDo:2015/02/15(日) 15:39:49 ID:iQvSJkO20
アッ!
本当だ
すいません時間逆行してますね

【D-2/一日目・午後】を【D-2/一日目・夕方】にお願いします

514名無しさん:2015/02/15(日) 15:40:36 ID:knICCNCI0
>>513
了解です

515 ◆J/0wGHN.4E:2015/02/15(日) 21:07:35 ID:XyMSRi4A0
投下入ります

516人探 HITO SAGA ◆J/0wGHN.4E:2015/02/15(日) 21:09:27 ID:XyMSRi4A0



自らの信念に従い、この殺し合いを止め、主催を打倒する。



そんなスタンスとして行動したはいいが、それにはあまりにも情報が少なさ過ぎた。

自分と同じような考えを持った者は確実にいるだろうがそれがどこにいるのか。
どの人物が危険でどの人物が安全なのか。
自分の事を知っている者がいるのかどうか。

イカ娘は現在このロワに於いて典型的な弱者の立場に於かれていた。
理由として、自分のバックは襲撃者に奪われあかりのバックは置いてきてしまった事。
(最もあかりのデイバックにはあの玩具の剣と基本支給品しか無い様だったのでさほど重要だと思っていなかった)
これは何か重要で一定の大きさのある物を手に入れた時手に持ったりするしかない事になる.
その上、もし戦闘になったとき一切の支給品無しで戦わざるを得ない。

さらに協力者もいない事。
つまり、何か情報を得たときに相談する事もできないし、怪我しても自分で治療するしかない。
死亡しても誰も弔ってはくれない。

そして参加者との出会いが乏しい事。
イカ娘が出会ったとのは少なくともあかりとあかりを襲った人物の二人のみである。
上述のような参加者の情勢など知る由もない。

こういった状況の自分はある程度の戦力こそあれど、先程の様な殺人者の恰好の的である。
一刻も早く参加者と出会い、情報を得たかった。

とは言え、無計画に歩き回ればまた先程の襲撃者に出会う可能性もある。
信念に従いこの殺し合いを止めるとはといっても現状では無謀極まり無い。
ある程度行き先の目星をつけておくべきだろう。

(一度、海の家を見てみるでゲソ)

先程、民家で地図を確認した際に見つけたある筈の無い自分の拠点。
参加者の拠点としては微妙な所だが自分を知る者がいるなら一度は立ち寄っているだろう。
まずはこの海の家が本物かどうか確かみてみる事にした。








___









ー時は経ち、時刻は午後3時半を回る。



「どういう事ゲソ?」



イカ娘は訝しんだ。
当然、目の前の建造物に対して放った言葉である。

イカ娘が2時間程をかけて辿りついたI-04の砂浜には自らの侵略地、海の家れもんがそこにあった。
何の寸分の狂いも無く、どこと無いくだびれ具合の何から何まで自分の拠点に酷似していた。
強いて違いを挙げるとすれば背景が違う事ぐらいである。





「栄子!千鶴!たける!いるのかゲソー!出てきてほしいでゲソ!」

イカ娘が声をかける。返事は無い。
どうやら人の気配は無いようだ。

イカ娘が様子を見ながら慎重に足を踏み入れる。

(本当に…れもんとしか言い様が無いでゲソ…)

主催者とやらは殺し合いをさせたい筈だ。こういった施設はオブジェクトでしかない。
ならば何故ここまで精巧な偽物を作るのか。

だが、イカ娘はもうこの家を偽物と認める事はできなかった。
自分の破壊した壁の穴の修理跡までそっくりなのだ。
イカ娘は既にこの家が本来の場所から持ち出してきたものと断定していた。
深海でも見た事の無い技術である。

「騒ぎが終わったら元の場所に戻さないといけないでゲソ…」

やる事が一つ増えたようだった。

517人探 HITO SAGA ◆J/0wGHN.4E:2015/02/15(日) 21:10:12 ID:XyMSRi4A0






内部を探索してみたが特に気にかかるものが二つ程あった。

まず、座席の一つに血がべったりと付いていた。
黒ずんで固まっており、だいぶ時間が経っている物のようだ。
汚れているのは宜しくないと思い、備え付けてある雑巾で拭くが、全く落ちない。
仕方が無いので騒ぎが終わった後で栄子達に相談する事にした。

なお、これは早朝に士郎が支給品を確認しようとしてクマに噛まれ、その際に飛び散った血である


次にかき氷機の下に置かれ、水の溜まった皿。
誰かが作りかけのまま放置したのだろうか。こちらもそれなりの時間が経っている事がわかる。

この溶けたかき氷は杏子が士郎に作ろうとしたが、クマに襲われ製作が中断したかき氷である。


…少なくとも2人の人間がここには来ていたようだ。
血痕とかき氷機の距離は離れている。
怪我をしたからかき氷を食べるというのも考えにくい。
恐らく二人組が来て一人がかき氷を作っている間にもう一人が襲われたか、或はかき氷を作っている途中に何かに気づき、その場を離れた時に誰かに襲われたか。


(色々と、遅かったみたいじゃなイカ…)

イカ娘は後悔した。
何故もっと早くこのスタンスで行動しなかったのか。
何故もっと早くここに来れなかったのか。

先刻の定時放送で残り人数は32人と言っていた。
そして参加者は70人。既に半数以上が死んでいる。
理論上は参加者に出会える確率も初期から半分以下に下がっているのだ。
現にここまでくる道中、一人も参加者に出会う事は無かった。



「他の人を探すしか無いでゲソ」

ここから海は近い。イカ娘にとって泳ぎなど朝飯前、脱出だけなら簡単にできるだろう。
…でも、根本的な解決にはなりませんよね?
逃げた所で殺し合いが終わる訳ではない。
それ以前に逃げるにしてもここがどこかもわからない以上、どこへ行ったらいいかもわからない。

今のイカ娘にできる事は、参加者を捜す事だった。
あかりのような犠牲者は、もう生みたくない。


(あかり…)






数十分後、イカ娘は恐らくもうここに人は来ないだろうと思い、移動する事に決めた。

せめて食料調達だけでもと思い、冷蔵庫からすぐ食べられそうな物を取り出しいくつかはポケットに入れた。
ポケットにはいりきらなかった分は食べられるうちに食べておこうとここで自分が食べる事にした。
一応焼きそばの材料など調理すれば食べられる物もあったのだが、何時襲われるかわからないので缶詰などの簡便だけに留めておく事にした。
だが、固いパンと水だけの基本支給品よりは幾分かマシであろう。



遅めの昼食を終えた後、イカ娘は次の行き先を考える事にした。
ポケットから地図を取り出し改めて確認する。
デイバックは奪われてしまったのだが、なんとか地図だけは持っていた。
民家を飛び出した際、道に迷ったらすぐ取り出せるようにと何気なく地図をポケットに入れておいたのが功を奏した。

イカ娘は気になる場所をいくつかマークした。
1つ目にショッピングモール。
2つ目にゲキド街。
3つ目に見滝原中学校。

1つ目のショッピングモール、その言葉を聞くと多くの人で賑わう場所だ。
食料も豊富だろう。医療器具の類いもあるかもしれない。
だが一つの問題点としてこの施設は北東にあり、あかりが殺された場所に近いエリアを横切る事になる。
もし先程の殺人者がまだ近くにいたら戦闘は避けられず面倒な事になる。

2つ目のゲキド街、町というからには市街地のような物だろう。
ショッピングモール同様に多くの物が得られる可能性もある。
こちらは北西にあり例の殺人者と出くわす確率が相対的に低い。

3つ目の見滝原中学校、
学校という物を自分は余り見た事が無いが有事の際の避難所として指定されているのをよく見かける。
もしかすると、他の参加者が避難しているかもしれない。
こちらも北西にあり、道程としてはゲキド街の先だ。



(よし、北西にむかうでゲソ!)

北東のショッピングモールは前述の理由から探索を諦め、北東のゲキド街と中学校を探索する事にした。
大まかな予定としては町を探索し、得られる物が余り無ければ学校に向かうつもりであった。







イカ娘は海の家を後にする。
名残惜しいが、ここにはもう用は無い。

(…もしかすると自分は生き残れないかもしれないゲソ)

(でも、それまでに絶対主催者には一矢でも報いてやるし、この海の家も元の場所に戻しておくゲソ!)

(だから栄子、千鶴、たける、今は待っていてほしいでゲソ!)

518人探 HITO SAGA ◆J/0wGHN.4E:2015/02/15(日) 21:14:12 ID:XyMSRi4A0

【I-05/午後 海の家れもん付近の砂浜】



【イカ娘@侵略!イカ娘(イカ娘の侵略実績のご紹介)】
【状態】】疲労(小)、深い悲しみ、強い決意
【装備】いつもの服(少し破けてる。あかりの血で汚れている。)
【道具】ヴェルタースオリジナル×1、ポケットに入るだけの食料品(すぐ食べれるような物)、地図
【思考・状況】
基本:殺し合いを止め、主催を打倒する
1:他の参加者を捜す
2:あかり……
3:どうやってれもんをここに持ってきたんだろう?
4:できればバックが欲しい
※E-09にあかりのバックが放置されています。
※海の家れもんを自分の世界から何らかの技術で持ち出された物と考えています。
※この場所から北のエリア、H-05には多くの死体が転がっていますがイカ娘がそれに気がつくかどうかは不明。

519 ◆J/0wGHN.4E:2015/02/15(日) 21:18:13 ID:XyMSRi4A0
以上になります
メタ的な話だけど南東にはもうイカ娘しかいないから大きく動かしてしまった

520名無しさん:2015/02/15(日) 23:53:51 ID:9oJYWexs0
投下乙

イカちゃん真っ当に対主催してるなぁ
個人的にはこの移動はアリだと思う
あと気になったのはれもんI-05ではなくI-04じゃない?
そして死体が散乱してるのもH-05ではなくH-04だな

521 ◆J/0wGHN.4E:2015/02/16(月) 05:20:02 ID:atowZFpg0
>>520
そうだったごめん
【I-05/午後 海の家れもん付近の砂浜】は【I-04/午後 海の家れもん付近の砂浜】
H-05には多くの死体が〜はH-04には多くの死体が〜
でお願い

522 ◆J/0wGHN.4E:2015/02/21(土) 18:02:50 ID:Mw.JsC7A0
投下いきます

523殺し合いやめますか?人間やめますか? ◆J/0wGHN.4E:2015/02/21(土) 18:04:59 ID:Mw.JsC7A0



「水…水…」


森の中を水を求めて彷徨う幽鬼が一人。
世紀末の吸水主こと、ケンシロウである。


ロックオンの水を奪い、血を吸い、それでもなおケンシロウは水を貪欲に求め続けていた。
これほどの飽くこと無き渇望と、屍人化によるどこかおぼつかない足取り。
それが先ほどケンシロウを幽鬼と著した拠り所である。



しかしながらその屍人化も大分息を潜めてきたようだった。
すでに堕辰子が元の世界に帰ってから6時間近く経過している。
少しずつ、赤い水を飲む前の記憶とこのロワに参加する前の記憶を取り戻していた。



水。


ボウガン。


水。


ジャッカル。


水。


そして水。



…結局屍人化時とそれ程思考に差がないように思えるのは仕様である。


ケンシロウにとって殺し合いなどには毛頭興味はなかった。
誰が誰を殺そうが誰が主催に歯向かおうが知ったことではない。
目の前に水さえあればそれでいい。
だが、水を横領するような者がいるならばたとえ幼女であろうと北斗懺悔拳も辞さない。





徐々にケンシロウは思考が回り始め、ただ森を徘徊していても、水や血と出会える可能性は低いことに気がつき始めていた。
行き当たりばったりでは満足に水は得られない。
何か人の集まりそうな場所は無いかと森の少し開けた場所を探し、そこで辺りを見回す。


「…あれは…街…」

ケンシロウが目を付けたのは西南西の方角の市街、ゲキド街である。
幸いこの場所より標高の低い場所にあり、西向きの斜面のようなので夕日のお陰でギリギリ全容を見渡せる。
見る限りそれ也の規模はあるようだ。

街ならば水には事欠かないだろう。
早速ケンシロウは街へゆっくりと足を運ぶことにした。

524殺し合いやめますか?人間やめますか? ◆J/0wGHN.4E:2015/02/21(土) 18:05:55 ID:Mw.JsC7A0




$$$$








(意外とおいしいなぁ…)



森の茂みの中で何かを頬張る少女。

河童の妖怪、河城にty…にとりは行動を食べ物探しから回復に切り替えていた。


先ほどの人間との戦いでかなりのダメージを負った上、結局逃がしてしまった。
狙撃銃もスタイリッシュ爪楊枝も破壊され、残された武器は折れたユキアネサと現地調達の刀剣位である。質も良い物とは思えない。
こんな状況に置かれてもまだ食料調達を続けよう物なら今度こそ命を落としかねない。

とりあえず、今は休憩と回復に専念し、食料探しは後回しにする。
時間はまだ余裕があるし、しっかり休んで回復してからでも食料探しは十分間に合う。
それに加え今は夕方である。夜になってから食料探しをした方が不意をつきやすい。


(野菜もあるしけっこうヘルシーだね)


先ほどからにとりが口にしているのは、確認済みの自分の最後の支給品である。
説明書には「風の谷のナウシカ風シチュー」と書かれていた。


にとりは休息の間、できるかぎり回復を早める為に食事をとることにした。
そのうち、一人分の基本支給品とこのシチューを食べ、残りはお弁当として手をつけずに取っておく。


食べてみれば、クリームのまろやかな風味と隠し味のチーズによる滑らかな口触り。
にとりがそのシチューを口にする分には、何のことも無い。ただのおいしいシチューである。









ただ、その形と色合いが明らかに食べ物のそれではなかった。

目に突き刺さる程鮮やかな青緑色。

奇妙な甲殻類のような生物を模したと思われる独特の盛り付け。


妖怪であるさすがのにとりとしても、これには食欲が失せた。
赤黒い鮮血の色や新鮮な内臓のピンク色ならまだ食べる気にはなったのだが。

だが、今のこの状況となっては見た目に吝嗇をつけている暇など無い。
説明書を読む限り、毒は無いようなのでとりあえずそれを信用して食べているのだ。

風の谷という場所は聞いたことが無い。
もしかするとそこにナウシカという妖怪がいて、その妖怪の食べる物なのかもしれない。
見た目はともかく味に文句は無いのでもしそうだとしたら会ってみたいものである。







(ごちそうさま!)



毒々しいシチューを平らげ、にとりが手を合わせる。
どうやら毒は無いという表記は本当だった様だ。
見た目は悪いが思ったよりボリュームがありお腹も十分満足したし、心なしか疲れも取れてきた気がした。
後はこの殺し合いについて考察でもしながらもう少し休もう。

にとりがそう思った時、

525殺し合いやめますか?人間やめますか? ◆J/0wGHN.4E:2015/02/21(土) 18:06:58 ID:Mw.JsC7A0



「?」



何か森の奥で只ならぬ気配を感じ、思わず身構える。

(誰かくる…人間?)

にとりはそっと気配の先を見つめる。
しばらくして、気配の在処から影が浮かび上がってきた。
その影は大きな人影のようであったが、どこか力なくふらふらとしていた。
服装からして昼の大男とは違う様だが、どうやら手負いの様だ。


にとりは悩む。

(どうしよう…怪我してるみたいだし…)

おぼつかない足取りを見るにそれほど体力は残っていなそうだ。
自分もまた手負いだがあれなら仕留められるかもしれない。食料調達にはうってつけだ。
それに体積が大きい。先ほどの幼女のような新鮮さは無いだろうが回復にはもってこいであろう。

(いけるかな…?)

にとりはユキアネサを構える。


大きな影が森の開けた所で立ち止まる。

(よし!今なら襲え…)

影が夕日に照らされ、その姿を現す。


その姿は




















……


………


やめよう。



あぶない。



きけんだ。




にとりの心の中でそんな声が響いた。

夕日に照らされた男の姿は、とてもにとりの求めるおいしい人間のそれとは思えなかった。

まず、その体が口元から腹の辺りまでべったりと血に染まっていた。
自ら吐血したにしては妙ではないか。
立った状態で吐いたなら顔を前に出し、屈んだ状態になるからあそこまで血がかかることはほとんどない。
寝てる状態なら顔を横に向けるはずから服に血は余りかかりにくいし、もしあれほどその体位で吐いたにしても、地面に染み込んでしまう分を考えれば命に関わる程の血が必要である。
そこまで口から血を吐けるのは流石におかしい。

ならば考えられるのは他者の血である。
口から垂れているのが他者の血であるならば話は早い、あの男は誰かの血を吸ったのだろう。
匂いは人間に近いが血を吸うような人間はいない。妖怪かなにかと見ていい。

これだけならむしろにとりは協力者と思い、馴れ馴れしく声をかけていただろう。
血を吸う種族なら幻想郷にも普通にいる。朝方放送で呼ばれたレミリア・スカーレットがそれに当てはまる。

526殺し合いやめますか?人間やめますか? ◆J/0wGHN.4E:2015/02/21(土) 18:08:33 ID:Mw.JsC7A0



そして、もう一つのその男の特徴がにとりが本能から危険と判断した最大の理由だった。



目から血が流れていた。
それだけである。

目と口から溢れる血、うつろな目。その顔は断じてまともな者とは言え無かった。
それは吸血鬼や妖怪と言うよりもおぞましい幽鬼の類い、
狼憑きめいて貪欲に餌を探し求めるそれの目である。
目から血が流れるというのは尋常なことではないだろう。
おそらく目は見えているようなので怪我をしているとも思えない。

さきほどの病弱な子供もそうだが、ああいうものも食べたらまた変な病気をうつされそうである。
だが、その180cmを超えるを超えるような体躯におぞましく血塗れた顔はその少年と比べ物にならない程、にとりに身の危険を感じさせた。



話の分かるような相手じゃない。


あれは確実に殺し合いに乗っている。



あれが人間ならともかくも妖怪なら体格差でこちらの方が不利だ。
今戦いを仕掛けるのも得策とはいえないだろう。

光学迷彩を発動しているお陰か、幸いこちらには気付いていない様だ。
ならば今の所は息を潜め、この場所で男が去るのを待つしか無い。






やがて男が一点を見据えると、何かを決めたかのようにその方角へと歩んでいった。

(あっちは確か街の方角…)

参加者を探しにいったのだろうか。否、殺害対象と言った方が相応しいか。
このままでは街に参加者がいたら危険な目に遭いかねない。餌の人間が減ってしまう可能性もありうる。
できることならば、街に先回りして参加者に警戒を呼びかけるか街から逃がしておきたい。
だがそこまでする体力は余り残されていない。
多少回復したとはいえにとりはまだ飛ぶことも満足にできないのだ。

(ここは待つしかないか…)

不本意だが今は市街地は諦め、ここで自身の回復を待つしか無い。
気配を殺し、茂みの中でじっと男が過ぎ去るのを待つ。
気づかれぬことをにとりは祈るばかりだ。




そう思う間に男の影は森の夕闇に消えていった。




時刻は18時となり、定時放送のサイレンが鳴り響いたのはそれから間も無い話である

527殺し合いやめますか?人間やめますか? ◆J/0wGHN.4E:2015/02/21(土) 18:10:28 ID:Mw.JsC7A0

【D-03/一日目・夕方】



【ケンシロウ@北斗の拳(真・世紀末死あたぁ伝説 )】
[状態]:ダメージ小(水により回復)、屍人化回復中…
[装備]:なし
[道具]:基本支給品一式(水無し)、不明支給品×3
[思考・状況]
基本:水か血が欲しい(優先は水)
1:水か血を飲む。出会った参加者からどちらか分けてもらう。
2:水を求めて街へ向かう。
3:湧水があるなら確保しておきたい。
4:ラオウを追い、今度こそ確実に倒す。
5:士(名前は知らない)はいいやつだ。
6:水を汚した奴(譲治)を探し殺す。
※堕辰子が帰った影響か屍人化は停止し思考力も大分戻ってきています。夜頃には完全に回復するでしょう。
※屍人化していた頃の記憶はかなり曖昧です。第2回定時放送の内容もほとんど覚えていません。




【河城にとり@きゅうり味のゆっくりしていってね!!!】
[状態]:疲労(中〜大)、ダメージ(大)(両方とも回復中)
[装備]:光学迷彩スーツ@東方Project、氷輪丸@BLEACH
[道具]:基本支給品×2(食料少し消費)
     お米@現地調達品、きゅうり@現地調達品、刀剣@現地調達、工具一式@現地調達、改造半田鏝@現地調達
     肉焼きセット@モンスターハンターシリーズ
[思考・状況]
基本:殺し合いには乗らない。
0:しばらくの間ここで体を休める。
1:さっき走っていった妖怪(美樹さやか)を探す。
2:聖…。
3:他の参加者を探す。
4:首輪の解除法を模索する。主催者に知られずに調べる必要がある。
5:殺し合いに乗っている強い参加者を警戒。
6:他の参加者と会ったら、一緒にお弁当を食べよう。
7:入道(雲山)と鳥の妖怪(松風)はあの人間(ティンカーベル先輩)を食べようとしてたのかな?
8:オリーブオイルを探しておく?
9:人間……大好き!!
10:美味しかったな…。
11:今は街に向かわないようにしよう。
※人間を見るとにちょりになって襲い掛かります。
 人間以外にはいつものにとりで接します。が、少し怪しいかも。
※首輪が何らかの方法で主催者に情報を送っていることに気付きました。
※右代宮譲治が犯人だと知りました。
※疲労が激しく、弾幕が自由に扱えない状態です。休息すれば回復します。
※もこみち達の情報交換を盗み聞きしています。
※ケンシロウを危険視しています




【支給品紹介】


【風の谷のナウシカ風シチュー@『風の谷のナウシカ風シチュー』を作ってみた】
味は普通のクリームシチュー。
元はクラムチャウダーだったのだがアサリが無かったのでシチューに。
王蟲の抜け殻と腐海をイメージしたものであり、青色1号のせいで毒々しい程色が青白い。
盛り付けも同様であり、王蟲の体はパンと卵焼きでできている模様。
参考動画
://www.nicovideo.jp/watch/sm13802408
※サムネの時点であっ(察し)となる可能性高

528 ◆J/0wGHN.4E:2015/02/21(土) 18:11:42 ID:Mw.JsC7A0
投下終了します

529名無しさん:2015/02/21(土) 21:55:01 ID:tUpFrxlM0
投下乙です
にとりは2連続でキチガイ遭遇か
ケンシロウはもうこれスタンス分からないな
街にはプラシドも向かってたがオイルまで飲みそう

530名無しさん:2015/02/22(日) 21:42:05 ID:QhPvTak20
投下乙です

ケンシロウは原典からのハンデが酷過ぎるからなあw
そしてにとりはここで脱落するかも…

531 ◆J/0wGHN.4E:2015/02/28(土) 23:29:23 ID:ARWsndWQ0
拙いけど支援絵投下します
ttp://imgur.com/Sch0WMa

532名無しさん:2015/02/28(土) 23:30:26 ID:ARWsndWQ0
酉の外し忘れ失礼

533名無しさん:2015/03/01(日) 05:18:34 ID:s1NVyBvc0

以外とイケる…?

534名無しさん:2015/03/02(月) 20:00:14 ID:Jq8ZR0r20
すげえ過疎してたと思ったのに
……一体何が始まるんです?

535名無しさん:2015/03/03(火) 17:16:51 ID:esqHC2ak0
チャー研がようつべで無料配信だってさ
おかし、ニコニコ配信じゃないじゃねえか!

536名無しさん:2015/03/03(火) 17:47:29 ID:Wib3TO4U0
>>535
カブトボーグも無料配信される可能性が微粒子レベルで存在する……?

537名無しさん:2015/03/03(火) 19:41:28 ID:uohZQfK.0
淫夢を配信しよう(提案)

538名無しさん:2015/03/03(火) 19:58:58 ID:Zc8u6grs0
申し訳ないがyoutubeに野獣の咆哮をを響き渡らせるのはNG
hotgooでやってどうぞ

539名無しさん:2015/03/03(火) 20:39:36 ID:esqHC2ak0
野獣先輩は人間の鑑だから是非未来を担う子供達に見て欲しい
このロワの野獣モやっぱり対主催の鑑だし

540名無しさん:2015/03/03(火) 22:59:37 ID:A0gBIomA0
>>539
スタンスコロコロ変わってたんですがそれは……

541名無しさん:2015/03/04(水) 19:54:21 ID:LFy4Q2FY0
野獣は愛ゆえに悩み葛藤した参加者の鑑なんだよなあ

542 ◆J/0wGHN.4E:2015/03/05(木) 19:47:53 ID:MMQBWWsw0
投下でーす

543おかげさまでフランク達はドラゲナイことになってるんです ◆J/0wGHN.4E:2015/03/05(木) 19:50:15 ID:MMQBWWsw0



「その顔はもう慣れたな…」

「まぁ、とりあえずその武器を下ろしてくれると助かる」


筋肉モリモリマッチョマンなカメラマン、フランク・ウェストは目の前の男に対し、そう言い放った。



「…何者だ」

目の前の男―ランサーは槍と剣を構えつつ、しかし冷徹に返した。
先程のメイトリックスと大して変わらない反応である。
ここまで出会う人間が警戒するとなるとさすがのフランクも自分の見た目に非があるのだろうかと思い始めてきていた。


ランサーとしても流石にその男には怪しい所があった。
先ほどのクッソ汚いホモと体格が似ているのも理由の一つだ。
だがランサーが警戒する理由は彼の得物にあった。

ガタイのいい男の手に握られた、どす黒くべっとりと血塗れた鋸。
それは如何なる形かで何者かを殺めたという動かぬ印である。


「フランク・ウェスト、ジャーナリストだ。殺し合いには乗っていない」

フランクはそういって手に持った鋸を足下に放り投げ、敵意の無い事を証明する。
それを見たランサーは片手の剣をゆっくりと下ろす。もう一方の槍は構えたままである。
男はまだ警戒を解ききっていないようだ。

ランサーとしても先ほどのホモの様に素手で襲いかかってきたり、或はまだ武器を隠している可能性も考えられるが故の行動であった。


「…その鋸は何故そこまで血塗られている?」


男は再び問う。


「最初からこんな感じだった…とは言っても信じてくれるような顔じゃなさそうだな」

「お前のイケたお顔を傷つけるような真似は間違ってもしないさ、お前がこの殺し合いに乗っていない限りはな」

「とりあえずこれについて調べたくてな…こいつがある以上はお前も俺も奴らの飼い犬だ」


フランクはおもむろにデイバックからイワークの首輪を取り出し、ランサーに見せる。
同時にデイバックも足下に投げる。


「当然既に死んだ奴からとったものだ、鋸はそれにしか使っていない」

それを聞いた男はやっともう一方の槍を下ろした。
ようやく警戒を解いてくれたようだった。


「俺はランサー。我が騎士道に掛けて、殺し合いには乗っていない」

「少し前に厄介な殺人者に出会ってな…失礼だが君がそいつの容姿に少し似ていたので先程の様な無礼な態度を取ってしまった、容赦願いたい」

544おかげさまでフランク達はドラゲナイことになってるんです ◆J/0wGHN.4E:2015/03/05(木) 19:51:57 ID:MMQBWWsw0

「いや、別にかまわないさ。わかってもらえたならそれでいい」





出会いも一段落した所でフランクが情報交換を始める。
できれば探し人の手がかりが見つかればいいのだが。

「ケンという子供を見なかったか?言動がまともじゃない奴だ」

「ケン?」

それを聞いてランサーはピンと来た。
言動がまともじゃない所に心当たりがありすぎる。

「まともじゃないというかかわいそうなお友達というか…そういえばどこに行った?」

ランサーが思い出したように周囲を見回す。
どうやら手応えありの様だ。

「近くにいたのか?」

「ああ、前までずっと一緒に行動していた…しかし先ほどの殺人者との戦いに気をとられて逸れてしまったみたいだ、すまない」

「それっていつ頃の話だ?」

「2〜3時間程前だ、少年の足という事も考えれば恐らくまだそれほど遠くには行っていないだろう」

「フランクだったか、俺もケンを探そうと思っていた所だ、良ければ協力する」

「OKだ」

フランクとしては一人では心細いという事は無いのだが、協力者が増えるのは有り難い。
何よりこういった情報を得る事は、この先生きのこる上で必要不可欠である。

「そうか、ありがたい。後俺からもいくつか質問をしたい」

「ケイネスという男を見ていないか?デコの広い壮年だ」


立場逆転。
今度はフランクがそれを聞いてピンと来た。
デコの広い壮年に心当たりがありすぎる。

「ああ、それならさっきもう一人の俺みたいないい体した奴と一緒にクルマに乗って船に向かったぞ」

「何、本当か!?」

ランサーはここに来てやっと望んだ答えが得られた。
一方でただ事ではないどこか大袈裟なランサーの反応にフランクは動揺する。

「それなんだが…今向かっても直接出会うのは難しいと思うぞ」

「どういうことだ?」

「何しろ今は夕方だ、今頃船は禁止エリアに指定されているはず。おそらくは船をもう動かしているだろう」

「ここからだと様子が見えないからな…俺としてもケンを見つけたら向かいたいと思うが」



ランサーはしばし、迷った。
やっとの事でフランクから自らのマスターであるケイネスの居所をつかめたのだ。
一刻も早く合流したいのが彼の本音というものである。

フランクと協力し、ケンを見つけてから船に向かうか。
あるいは直接自分が船の様子を見に行くか。
自分が船の様子を見に行った後でフランクと合流する手もある。





「…わかった、私もケンを見つけたら向かおう」

545おかげさまでフランク達はドラゲナイことになってるんです ◆J/0wGHN.4E:2015/03/05(木) 19:54:17 ID:MMQBWWsw0

ランサーの答えは、フランクとの協力だった。
考えてみれば、弱い少年を捨て置いて勝手に主の所へ向かうのは自分の騎士道精神が許さないというものだ。
そのうえ少なくともマスターはまだ死者として呼ばれてはいない。
おそらく自分同様の制限も課せられてはいるだろうが、ケン程非力な人間ではない筈だ。
単独行動ならともかく今は協力者もいるようだ。一刻を争うという事はない。


次に二人は自分たちの存在する世界について説明し合った。
フランクの語るゾンビ地獄と化したショッピングモール。
そしてランサーの言う願いを叶える聖杯戦争。
お互い、聞けば聞く程理解しがいたい奇妙な説明ばかりが交わる。
半信半疑な話ではあったがこんな状況に置かれては信用せざるを得ないのが現状であった。

続いて支給品の調べ。
先の人探しと同様お互いにとって興味深いものがあった。

フランクが最初にデイバックから取り出したのは、あの腐っている訳でも焦げている訳でもないのに何故か真っ黒な林檎。
ランサー曰く、魔法に関連する器具かもしれない、マスターの方が詳しい筈との事。
あの男に魔法が絡んでいるのかと思うとフランクは少し妙な気分になった。
フランクの世界では魔法使いなどという者は大抵キチガイだからだ。
そして叩くと助っ人が召喚されるとかいう太鼓。
これは完全な召喚魔術の触媒との事。
二時間という短い時間とは言え、詠唱無しで100人も呼び出せるのは非常に強力なもので、もし主催が作ったのであれば主催者側にそれほど上位のキャスターがいる事になる。
フランクには魔術の類いは理解が低いが、この支給品が間接的に主催の絶対性を示す物でもあるという事を知覚した。
次にGrand Theft Auto: San Andreas Cheatsと書かれた書類。
これもまた呪文の類いである可能性があるらしい。
ランサーに指摘されて初めて気がついたが、大文字で区切りが無いため分かりにくいがよく見るとどれも英単語のようである。
グッドバイクルーエルワールド、カンガルー。

「C、V、Y、K、X、Y、M、…これはなんて読むんだ?」

「すまないが俺にもわからん」


この間、フランクを対象にチートコードが発動したのだが二人は当然知る由もない。
この支給品には説明書の類いは存在していないのだ。
幸いこのコードは水中で息が無限に続くようになるコードである。
中には使用者の首輪が爆発したり、周囲1エリアにいる参加者が無条件で使用者に襲い掛かるコードも存在する故、知らぬ間にフランクは命拾いしたのである。


立場は変わりランサーの支給品の番である。
はじめにシーザー・カエサル・エンペラーなる昆虫を模した玩具。
何故か同義語を三つも並べたネーミングに疑問を覚える。
それほど価値のある物には見えないが捨てずにとっておいたらしい。
次の刺々しい形をしたスター。
ディーノが士に致命傷を与えた物だがランサーによってその際に付着した血は拭き取られていた。


この事はランサーは知らないがニオイも血によって流されていた。

そして北米化パッチ。
これも魔術と関連性があるかもしれないとの事。
さっきからかもしれないが多いが実際ランサーはそういった魔術関連の情報をケイネスから聞きかじった位しか持ち合わせていないのである。

フランクは少し興味を持って試しに付けて見たが、これと言った変化は無かった。


これは決して故障ではない。
ただフランクの出典世界のゲームであるデッドライジングはそもそも洋ゲー色が強く、北米化パッチを付けても大した変化はないのだ。
敢えて言うならば、攻撃時のゾンビの欠損表現や内臓露出描写が追加される程度である。

それからディケイドライバーとライダーカード一式なる物。
一見玩具のようにも見えるが実際に士はこれで変身し、ディーノを倒した。
これがどういった原理で変身するのかは士亡き今、知る術は無い。
だがやはりケイネスを頼ればわかる可能性もあるし形見という意味でもとっておかねばならない。

最後に其為右手なるもの。
取り出して見れば人間の腕が出てきたのだからフランクは少し驚いた。
死体そのものは見慣れているが、デイバックからいきなり手が出てきたらさすがのフランクも眼を疑う。
士のデイバックに入っていた物で、異能の力を回数限定で無力化するらしい。

支給品を回収した際ランサーは説明書を見て、言い知れぬ怒りを覚えていた。
主催のこのような殺し合いを娯楽感覚で行い、剰えその一環で人の腕をもぎとって支給する行為、許される物ではない。

546おかげさまでフランク達はドラゲナイことになってるんです ◆J/0wGHN.4E:2015/03/05(木) 19:57:16 ID:MMQBWWsw0




「…それと、これはお前に渡しておこう。俺には現状不要だ」

ランサーがフランクに渡したのは先ほどまで自分が持っていたハイリアの盾である。
普通盾を捨てるというのは戦士において致命的な事にも見える。
だがランサーにとって盾というものはあくまで攻撃を防ぐ為の防具でしかなく、武器として扱うには鈍器レベルの性能しか無い。
元より俊敏の高いランサーとしてはこういったチート盾も片手が空いているからという理由で装備したに過ぎない。
止むなく攻撃を受ける場合も本来は槍や剣でいなせば十分なのである。
最もランサーがあまり盾を使い慣れていないという点もあった。
普段は二刀流や二槍流で戦う事がほとんどだからである。

「そうか、大切に使わせてもらおう」

フランクは満更でもない様子だった。
彼にとってはマネキンの胴体でも一撃でゾンビを殺せるだけの力があるのだ。
それなりの耐久度のあるものなら何でも武器になり得る。
それはこの盾でも何ら変わらない。


こうした流れでランサーはプラシドの剣とゲイ・ボルグを装備した形となった。

剣と槍というのは見かけの上では非常にアンバランスに思えるかもしれないが、実は以外と理にかなった戦闘スタイルでもあるのだ。
剣では届かない間合いの敵をリーチに優れた槍で補いつつ、柄の長い槍では対処しづらい至近距離や死角の敵には剣で迎撃する。
無論、二刀流最大の強みである「右と左でどちらから攻撃が来るかわかりにくい」といった点も持ち合わせている。

元々ランサーの真名ディルムッド・オディナ―ケルト神話に登場するフィアナ騎士団の随一の戦士―は二振りの槍(ゲイ・ボルグとゲイ・ジャルグ)に加えて二振りの剣(モラルタ、ベガルタ)を持ち、所謂セイバー適性も持ち合わせていた。
第四次聖杯戦争に於いてケイネスはディルムッドをセイバークラスとして召喚したかったがセイバークラスは既に召喚されてしまっていたので、ディルムッドはランサークラスで顕現した。
このためランサーは剣技こそ優れていたが今回は剣を持っていなかった。

ランサーがこのような片方づつの装備を試みるのも初めてであったが、「輝く貌」の異名をもつ戦士は伊達では無い。
速くもランサーは振るっただけで剣と槍の複雑な組み合わせによる主要的な動きを掴み始めていた。

尚、これはランサー程の腕前があっての話である。
良い子の皆さんは真似しないように。



「それともう一つ、聞きたい事がある。もう一人の俺みたいないい体した奴といっていたがそいつの名前は何だ?」

「あいつは確かメイトリックスって奴だ。おそらく俺よりは頼りになるだろうな」


メイトリックス、聞いた名である。


「―――待ってランサーさん。最初に主催者に一人を殺したメイトリックスっておじさんと
 変な仮面の姿に変身する人は殺し合いに乗っているから気をつけて。私とほむらちゃんも襲われたの……」

あの時まどかという少女から聞いた証言である。
それを聞いてその当時のランサーはあっさり信じてしまった。

それから数時間後、
危険人物と言われていたうちの一人である変な仮面の姿に変身する人―士はいざ出会ってみれば正義感の強い男と分かり、これと言って殺し合いに乗った様子でもなかった。

547おかげさまでフランク達はドラゲナイことになってるんです ◆J/0wGHN.4E:2015/03/05(木) 19:59:08 ID:MMQBWWsw0

そしてその士の仲間だというメイトリックスも今ケイネスと行動を共にしている。
マスターであるケイネスがこんな殺し合いなどする器ではない。
つまるところメイトリックスもいわゆる対主催の人間の筈だ。

複数の人間が嘘をついてまで参加者を殺し合い反対派と嘯くメリットなどあるだろうか。
否。嘘をついているのは、まどかという事になる。
だが、あのような年端も行かぬ少女がそんな仲間割れを引き起こさせるような事をする意味があるのか。
嘘でなかったとしても勘違いという可能性もある。
何らかの事故で敵対してしまったのかもしれない。
そうなれば説得し、誤解を解く必要があるだろう。
ランサーはケイネスとの合流後に余裕があればまどか達を説得しておく事にした。



話が一段落し、二人でケンを探そうとした矢先、

「おい、そこのコスプレの二人、聞いてるか?」

唐突に何者かが会話に割り込んできた。






&&&







遊星と別れて数時間、東豪寺麗華と鬼柳京介の肉体を借りた美樹さやかは南へ向かっていた。
理由は当然学校にいた襲撃者などの危険人物から離れる為である。


学校は当然あの透明の何かがまだうろついている可能性もある故一刻も早く離れたかった。
戦闘経験のある麗華としてもそのような敵をさやかを守りながら戦うのは流石に分が悪い。

そして町にいた眼から血を流しながら水を求める男。
あれもかなりの戦闘力を持っている上に話が全く通じない。
見た目といい戦う以前に余り関わりたくないキチガイの類いだ。

それに加えて遊星と別れてすぐに起こった背後の大爆発。
その爆風はさすがに命を脅かす程のものではなかったが、北でまたろくでもない事がおこっていると感じさせるには十分すぎた。

とはいえ、南へ向かうとはいっても具体的な所までは決めていない。
ゲキド街へ向かい人を探すという手もあるが人が見つかる確証はないし、会えたとしてそれがまともな協力者である確証もない。


現に今まで麗華が出会ったまともな対主催参加者は精々遊星位であった。
漠然と歩いていてもここが島である以上いつか海に着くだけである。
どこかでスタンスの転換点としなければいけない。

そういった思索が麗華の脳内で巡る中、出会った二人の騎士はちょうどいい転換点と言えよう。






%%%

548おかげさまでフランク達はドラゲナイことになってるんです ◆J/0wGHN.4E:2015/03/05(木) 20:00:04 ID:MMQBWWsw0





「…それと、これはお前に渡しておこう。俺には現状不要だ」


少し離れた場所で二人を観察する麗華。
最初は一方が警戒こそしてたが今や完全に分かち合い、話し合いや支給品確認を進めている様だ。
奇妙な恰好だがこの殺し合いには乗っていないと見て間違いないだろう。

こういう場を生きのこるにしても一人だとつらい物がある。
協力者が特段必要という訳ではないのだが、情報は無いよりはあった方がいい。
危険人物や安全な施設を知る事ができればそれはサバイバルの上で大きなアドバンテージとなる。


(そろそろ潮時だな)

麗華が茂みを抜け、二人のもとへ近づく。
後からさやかが麗華に隠れるようにそっとついていく。



「おい、そこのコスプレの二人、聞いてるか?」

麗華が口を開く。
フランクとランサ-の視線が声の方向に注がれる。

「そんな顔するな、今アンタらと戦う気はないよ」

そういって麗華は二人の警戒を解くため両手を上げる。
自分としてはこんな儀式をする意味などあるのだろうかと考えつつさやかにも同様の行為を促す。

「アンタら、人を探してんのかい?」

「知っている事があるのか?」

「いや、ケンやケイネスって人は知らないね」

「ただ一度多くの人に出会って情報を集めたいと思っていてね、盗み聞きで悪いけど聞く限り船の方にも行きたいんだって?」

「ああ、協力してくれるのか」

「そのつもりさ、そうすればすこしはゆっくりケンって奴を探せるだろう」


思わぬ協力者であった。
同時にランサーにとってまたとないチャンス。

「感謝する。それと名乗り遅れたが俺はランサー、もしケイネスと出会えたなら探し人を見つけ次第海岸に向かうと伝えてくれ」

「俺はフランク、ジャーナリストだ。」
 
「それと、四条雛子、我那響、アカツキ、カズマ、不動遊星、ジョン・メイトリックス、ロックオン・ストラトス、アンリエット・ミステール、今俺が言った人間は殺し合いには乗っていない」

「特に遊星は技術者らしい。もしかするとこの首輪について何か知ってるかもしれない」

「遊星?それってもしかして蟹みたいな頭してなかった?」

「俺はケイネスから聞いただけだからわからん、もしかして会ったのか?」

「ああ、3〜4時間前に変なバイクに乗ってきた。それと海東という奴に気をつけろとも言ってたな」

少し遅れた自己紹介に呼応して麗華も自己紹介を返す。

「あっそうだ(唐突)こっちも自己紹介位はしとかないとね。」

「ウチは東豪寺麗華、そっちは美樹さやか。事情があって男の体になってる、決してコスプレじゃないから」

「後それと遊星から聞いたんだけどシャーロック・シェリンフォード、権兵衛、東風谷早苗、松岡勝治も安全らしい」

ついでに遊星から聞いた早苗達の特徴を付け加える。





「じゃあもう行くけど、一つ言っておきたい事が」

用を済ませた麗華とさやかは背を向けながら二人に話す。

「学校の方に透明の敵が居るらしい。気をつけてな」

敵という言葉でフランクが再びピンと来た。
ケイネスの伝言を思い出したのだ。

「すっかり忘れていたが敵で思い出した。ブルーベリー色の巨人には注意してくれ。
 神出鬼没で人を食う、何らかの方法で人を同種にする化け物らしい」

麗華がそれに返事をすると、フランク達も踵を返し、ケン探しを再開した。

549おかげさまでフランク達はドラゲナイことになってるんです ◆J/0wGHN.4E:2015/03/05(木) 20:02:16 ID:MMQBWWsw0




【G-03/1日目・夕方】

【フランク・ウェスト@デッドライジング】
[状態]:疲労(小) 弐度の火傷(小) チートコード発動
[装備]:ナイトの防具一式@FF11、ハイリアの盾@ゼルダの伝説、富竹のカメラ@ひぐらしのなく頃に、鋸@School Days
[道具]:イワークの分含めた基本支給品、林檎@Bad_Apple!!、
太鼓@1歳から100歳までの100人が順番に太鼓を叩いて行くムービー、チートコード@GTA SA、血塗れの私服、医療道具一式@ニコロワγ、イワークの首輪
ミックスジュース(青、白、緑)×6@デットライジング
[思考・状況]基本思考:殺し合いには乗らない。生還する
1:ケンを追いかける。
2:情報と協力者を集める。
3:ロックオンと男声の女を警戒する。
4:一応、イワークの首輪を持ってきたが……
5:ミキサーが欲しい…
6:さっきのコスプレ発言は割とブーメランっていう。
※参戦時期は、少なくともショッピングモールからの脱出前からです
※ミルキィホームズ、スクライド世界の話を聞きましたが半信半疑です。
※ケイネスと情報交換しました。
※水中で息が無限に続くようになりました。ただし本人は気づいていません。
※チートコードはアルファベットを一つ一つ読み上げないと発動しないようです。
※チートコードに発動期間があるかどうかは不明。

【ランサー@Fate/Zero】
[状態]:疲労(中)、頬にかすり傷
[装備]:ゲイ・ボルグ@Fate/stay night、プラシドの剣@遊戯王5D's
[道具]:基本支給品、シーザー・カエサル・エンペラー@人造昆虫カブトボーグ V×V
   グレーテルの基本支給品一式、コンビニ弁当、スター(二日目早朝まで使用不可)@マリオシリーズ、北米化パッチ
   ディケイドライバー@仮面ライダーディケイド(2時間使用不可)、ライダーカード一式@仮面ライダーディケイド
   ライダーカード(スペランカー)@ニコニコワールド、ライダーカード(イーノック)
   其為右手@真夏の夜の淫夢(残り使用回数7回)、
[思考・状況]基本:殺し合いには乗らず主催を討ち取る。
1:ケンを探す。
2:まどかの証言は嘘かまどかの誤解ではないのか?
3:ケイネスとの合流後、まどか達を説得する。
4:あの鎧のデザインいいな…
※まどかの証言はもうほとんど信じていません。
※参戦時期は不明ですが少なくともセイバーと戦った後です。



【東豪寺麗華@MMDDFF】
[状態]:健康
[装備]:エクスカリバー@Fate/Zero
[道具]:基本支給品、DMカードセット(デモンズ・チェーン@遊戯王5D's)
[思考・状況]
基本:生存優先、主催は殺す
1:とりあえず積極的に人と会い情報を集める。その一環で船の方に向かう
2:幽香の奴、死んだのか。
3:水色髪の男(さやか)はほっとけない。
4:レア様とはいずれ決着をつけるつもりだったけど……。
※制限はほとんどされてません。
※遊星、フランク達と情報交換しました。

【美樹さやか@魔法少女まどか☆マギカ】
[状態]:鬼柳京介の肉体。
[装備]:さやかのソウルジェム(濁り:大)@魔法少女まどか☆マギカ
[道具]:基本支給品、「スピード・ウォリアー」のカード(4時間使用不可)@遊戯王OCG、
    「くず鉄のかかし」のカード(4時間使用不可)@遊戯王OCG、「???」のカード@遊戯王OCG、不明支給品0〜1
[思考・状況]
基本:殺し合いをぶち壊して鬼柳の分まで満足する。
 1:謎の戦車を警戒。
※ショウさんの話を聞く直前からの参戦。
※肉体は鬼柳京介のものになっています。
※第一放送を聞き逃しました。
※遊星、フランク達と情報交換しました。


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