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雑想 【CP色々】

1:2011/04/29(金) 09:06:03 ID:???

サタンより引越させて頂きました。

酉想というものを書いていた たこ(現:凧)と申します。
酉想の続きやら、思い付いたCPでの妄想話を載せようと思っています。

場所をお借り致します。

160:2011/11/25(金) 01:33:21 ID:???


収録が終わり、何人かと事務所に戻ってきていた
ネスにジムに行かない?と誘われ、向かう途中、ネスが呟いた
「…直人がさあ、何か悩んでる感じするんだよね」


ネスにそう言われ、色々な感情で心臓が高鳴る

それって、俺のこと?
いやいやっ、三代目とか色々あるし、俺のことじゃない…
自分で思って、傷ついてるし、こんなにナイーブな性格だっけ
顔に出るなよ、俺

「…そう、分かんなかったな」
「それにてっちゃんも、何か悩んでない?」

なぬっ、顔出ちゃってる?
誤魔化さないと

「ネスって、そういうのよく気付くよねぇ」
「てっちゃん、誤魔化してないの、俺でよかったら聞くよ」

ヤバい、ネスに何か気付かれた?
やっぱり、そろそろな時期?
けど、騙さなきゃ、まだ心の準備が…

161:2011/11/25(金) 01:34:10 ID:???
「まぢでぇ、そんなん言うと甘えちゃうよ」
「そんな言い方して、俺の前でそんなんしなくていいよ、肩の力抜いてよ」
「はぁ〜、ナニ?俺ってそんなにバレやすい?」
「さぁ、俺は分かったけど、バレやすいって感じではないよ」
「だよねぇ、ほかにはバレてないし、あっ、ネス千里眼的なのあるんじゃない?」
「俺には言えない感じ?」
「さて、どうだろう」

どうしよう、どうしよう
ネスに何かバレてる
どうする…逃げろっ

「俺、用思い出した、先行くねぇー」

クルリとターンした哲也は走り出した

「っ…てっちゃん?」

ネスの声から逃げた哲也は、走り出した
とたん、今通り過ぎた物陰からいきなりの大声にビックリして立ち止まった

「だぁーっ、ナニ考えてんだ俺!ヤバいだろっそれは完璧にヤバいって」

ぬわっ?ビックリしたってあれ?直人?

「うおっ、直人どうしたの?」

俺を追いかけてきた?ネスが、同じく大声に驚き、立ち止まり、話しかけている

162:2011/11/25(金) 01:34:41 ID:???
「ん?どうした?いきなり大声上げて」
「あっ…いや…なんでもない…」
「って言うと思った、直人も言わない人だし」
「…もっ?」
「てっちゃんもさぁ、あーっいいや、聞かなかったことにして」
「哲也さん、何かあった?」
「直人、この頃てっちゃんと仲いいから直人の方がいいっか」
「そっそう?」
「なんかさぁ、悩んでるっていうか、なんか無理してるって感じなんだよね」
「哲也さんが?」
「うん、だからさっき聞いたんだけど、誤魔化して先行くねぇーとか言って走って逃げた」
「逃げた?」
「あっ、ということで、直人はてっちゃんの話を聞いてあげる、で直人はてっちゃんに聞いてもらう」
「はぁ?」
「二人共、ナニ悩んでいるか知らないけど、人を頼っていいと思うよ」

ネスの直人ではなく、自分に向いてる
バッと振り返った直人が、驚きの顔でこちらを見ている

「てってつやさん?」
「走って逃げたって言ったじゃん、追いかけようとしたら悶えてる直人がいたって訳」
「あっそう…」
「そういうことだから、直人、てっちゃん任せた、てっちゃんは直人を任せた、じゃあね」
「「ネスっ?」」

歩き出したネスにハモった二人は、しばらく去ってゆくネスの後ろ姿を眺めた
ネスの姿が廊下から消え、どちらともなく視線を合わせ苦笑い

163:2011/11/25(金) 01:35:18 ID:???

ネス、なんでこんなことするんだ…って、そうだよな
もう潮時って感じだし
悩んでウジウジしてるより、ハッキリ、振られた方が立ち直りも早い
直人が悩んでいるかなんて、分からなかった俺が直人とこのまま続けていける訳ない
この先、グループで仲が悪くなったって、ありがたいことに12人もいる
直人も仕事だけなら、どうにか我慢してくれるだろうし
振られよう、今すぐに

哲也がそう結論付けると同時、不自然な沈黙を破ったのは直人

「任せられちゃいましたね」
「任せられたねぇ…直人、この後は?」
「えっ、ああ…ジムでも行ってから帰ろうかと」
「じゃあ、予定はない訳だ」
「ないっす…」
「ジムは明日ということにして、直人帰るよ」
「ぬぇ?えっマジっすか?」
「予定ないんでしょ、それとも断る?」
「いやっ、はい帰ります」
「よろしい」

これで時間をおいたら、せっかくの決心が鈍る

決めることを決め、ふっきれた哲也は荷物を取りに歩き出した

164:2011/11/25(金) 01:35:49 ID:???
「今日は俺んちね」

始まりも終わりも俺の家
それを記憶に残し、終わらせよう

「あっ、哲也さん家なんか久しぶり」
「三か月ぶりだからな」

そう三か月、もう十分
これ以上望めない

「えっ…」

直人が複雑な顔で哲也を見ていることに気付かず、哲也は歩く

165:2011/11/25(金) 01:36:22 ID:???

他愛のない話をしながら、どこかギコチナイと分かりながらも部屋にたどり着いた

アルコール缶を渡し、何の乾杯かは分からないが、いつも通り乾杯と缶をぶつけ、水分を流し込んだ

うわっ、こんなに喉カラカラだったのか、美味いっ
けど、どうすっかな、どう切り出すか

「つまみ…なんか作ろっかなぁ」

作戦を立てようと直人から離れ、キッチンへ向かう
途端、直人ではない話し声が聞こえ、目を向けると、直人がテレビに向け、リモコンを操作していた

どういく?直球?

ふっと、先ほどの直人の姿が浮かんできた
いきなりの大声、それと同時にネスとの会話

哲也はまとまらない頭を振り、一度息を吐いた

ダメだ、どうもいい案が思いつかない
もういいや、思いつくもんを言って、そこからにしよう

作ろうと思ってはいたが、動いたのは頭ばかり、結局ツマミと菓子を手にソファに戻った

166:2011/11/25(金) 01:36:57 ID:???

「…なおと」
「はっはい?」
「…何がヤバいの?」
「えっ…?何っすか?」
「廊下で大声で喚いてたじゃん」
「あ〜…まぁ、えーっと…」
「話せない?」
「いやっ、アレはまた…ねぇ」

アルコールを飲む直人の横顔を見つつ、哲也はソファに腰を下ろした
話しても話さなくても、乾く喉にアルコールを流し込み、ネスの言葉を思い出す

「ネスにね、言われたんだけど」
「ネスに?」
「直人がなんか悩んでるみたいって」
「っっ!!」
「それってさぁ…俺のことだったりする?」
「なっなんで、哲也さんのこと悩むんですかっていうか、悩みなんかないっすよ」

そっか、俺のことか
そろそろ、こんな関係ヤバいって思い始める時期だよな
でも、俺もう限界、悩んでる自分が嫌だ

167:2011/11/25(金) 01:37:28 ID:???

限界、その言葉の通り、哲也の頭はもう思考を止めた
そして、自然と自分の感情が口からあふれ出る

「そっか…俺は悩んでるんだけどね」
「えっ?」
「なんかさぁ、こんなんだし、どうしたもんかって」
「あの…意味が…」
「だから、お前のことが好き過ぎて悩んでんの」

えっ、俺、今なんて言った?
ヤバいっ言っちゃった!どうする?
ってか、直人なんか言えよっ

「なんか言え…おい、直人?」

哲也が自分が無意識に言ったということにキレながら横を向くと、俯き額を抑えている直人

168:2011/11/25(金) 01:38:01 ID:???

「直人?」
「…えーっと…俺っ嘘吐きました」
「うそ?」
「俺も哲也さんのことで悩んでたんですけど、これってまじっすか、ドッキリじゃないっすよね」

なんだコレ?
この反応、これっていい方に考えていい感じ?
っていうか、可愛い…

「…あー…やべぇ、可愛いぃ」

また無意識に出た言葉に直人が顔を上げると、若干赤い頬に気付く

あーっ、んな顔すんなよ、もう無理

「直人、可愛すぎるっ」
「なっなんっす…」

強引に直人の頬を挟み、口付ける
すぐに舌を入れると直人が応えてくれる事実に喜びが溢れる
口付けが深く濃く、互いの息が乱れるのに時間はかからない

169:2011/11/25(金) 01:38:31 ID:???

「…っ…っ……」

つーっと糸を引きながら唇と離し、直人を見つめるとゆっくりと直人の瞳が開く

「直人、なんでそんなに可愛い訳?」
「俺がっ?可愛くないっすよ、ってか可愛いのは哲也さんじゃないっすか」
「へぇ、俺って可愛いんだ」
「なっ…あー…まぁ」
「直人に言われると嬉しいねぇ…っで、直人も俺のことが好きってことだよね」
「あぁ…はぃ」

哲也は直人を力一杯抱き締め、安堵の溜息

「はぁーっ安心した」

抱き締めたまま、直人の香水の混じった体臭を吸い込むとそれがズキンと腰を刺激する
目の前にある首筋が美味しそうに薄っすらと赤みを帯びている

美味しそう…食いたいな…

「あの…っ哲也さん?」

哲也が直人の首筋に唇を這わすと直人があわてる

「ナニ?止めるの?」
「いやっ、あの…あっ、せっかくの哲也さんの手料理が…」
「何も作ってない、見てなかった?」

すぐに目をテーブルに向ける直人

170:2011/11/25(金) 01:39:02 ID:???

「考えすぎて何も作る気しなかった」
「そうだったん…ですか…」
「あのっ、そうだ。シャっシャワー使っていいっすか」
「…直人?」
「借りまっっ」

一気に不安になる心をどうにか押しとどめ、視線の定まらない直人をそのままソファに押し倒す

「直人、もう一度聞くけど、まじで俺のこと好き?」
「えーっと、それは…好きっすけど…」
「けど?」
「…なんだか、心の整理がついてないって言うか…」

なんだ、俺と一緒
ってか、こいつこんなに可愛かったけ?
そうだっ食っちゃおう

「あーっ、もう無理、直人っ可愛い過ぎ」

直人に覆いかぶさり、口付けると舌を入れ口内を貪る

「んっ…てつ…さん…まっ…てって」

171:2011/11/25(金) 01:39:32 ID:???
逃げようとする直人をどうにか逃げられないよう留め、ふっと思いつた言葉を舌に乗せる

「ちなみに、俺、ネコじゃないから」
「はぃ?」
「男の子は入れるのが好きっしょ、初っ端で直人をヤッたら引くの確実だから、我慢してたけど」
「えぇーっ、アレっ我慢だったんっすか、あんなにヨガってたのに?」
「ヨガってた言うな、気持ちいいんだからしょうがないって、ナニ言わせんだ」

直人から見た自分の感想という、初めての告白に動揺しながら、直人の頭をパシッと引っ叩く

「…あのーっ、哲也さんは俺を抱きたいんすか」
「当たり前だろう」
「…無理っ俺ソッチ無理」
「俺は三か月、我慢したんだ、抱かせろ」
「そんな未体験ゾーンに踏み入れる気ないっす」
「俺のこと好きならヤらせろ、俺だってお前が初めてだったんだから」
「…えっ?」
「あーっ、なにハズイこと言わせんだ、直人のくせに」
「初めて…アレ…そうだったんすか」
「ああ、初めてだってばれない様に精いっぱい演技しまくって…ってまた何言わせんだ」

だーっ、俺の舌がどんどん支配できなくなってる
こんなこと言う気、絶対なかったのにー

172:2011/11/25(金) 01:40:02 ID:???
視線を外しても、直人がこちらをジッと見ているのが伝わってくる

「でも、バイって」
「やったことはあるけど、やられたのはお前が初めてだ」
「まじっすか…」
「それにガキの頃の話だし、ガチでバイだったらあのグループいられるかっての」

そういやあ、先輩らの身体見ても、んなこと考えなかった
直人だけ、けど、それって結局…

外していた視線を戻すと直人も視線を彷徨わせていた

「あぁ…俺のダチもそんなこと言ってました…」
「だろう、まあお前を好きになったってことは、最終的にはバイってことになるけど」
「はぁ…」

もういいや、考えるのめんどくさい

「ってことで、ヤらせろっ」

173:2011/11/25(金) 01:40:32 ID:???
再び顔を近づけると直人は精いっぱいの抵抗を始めた

「それとこれとは、無理っまじっ無理」
「…ムカつく…」
「あっ、すいません」
「ふぅーっ今日はイイや、ヤろうぜ、そんかし次は俺にヤらせろ」
「えーっと…いつかってことで…」
「言ったな、もう撤回は受け付けないからな」
「あーっ、えーっと…」

哲也は直人の上から退くと、寝そべっている直人に手を伸ばし、立ち上がらせる

「早く決心付けないと、俺も何すっか分かんないから」
「…こわっ」

俺、何すんだろ?
ってか、直人と寝る様になってから、舌がいいように回る
三か月も演技しまくって、これからは本当の俺でいいんだ
アレ?けど本当の俺ってどれだ?
まあ、いいや
直人が俺のこと好きだって言ってくれているその事実があれば

哲也の前に広がっていたstageは幕を下ろした
これからは、哲也と直人のリアル

174:2011/11/25(金) 01:50:00 ID:???
>>160-173 今回の更新分

お目を止めて頂き、ありがとうございます。
これでside stage終わりです。
読んで頂き、ありがとうございました。

175名無しさん:2011/11/29(火) 22:51:30 ID:???
凧様ありがとうございます〜
カワイイ同士がわちゃわちゃしてて、和みますね
TEさんのお願い、いつかNTさんは受け入れてくれるんでしょうか?気になるところです
「ヤらせろ」を連呼するTEさん、直球勝負だな〜と笑っちゃいました♪

176:2011/12/10(土) 18:06:36 ID:???
>>175
コメントありがとうございます。
和んで頂けたようで嬉しいです。
なぜか、うちのTEっちゃん、女王様気質になってしまい困っていますw
NTが、受け入れてくれる日がくるのか!?
それは、脳内に任せますw
またいらして下さい。ありがとうございました。

177:2011/12/10(土) 18:08:07 ID:???
互いに恥ずかしくも告白というイベントを終え、一緒に笑顔で事務所入りした哲也と直人
事務所に入ってきた二人に気が付いたネスが片手をあげて近付く

「おはよう」
「ネス、おはよう」
「おはよう」

哲也と直人は顔を合わせると、ネスの両脇を陣取り、腕を捕まえる

「なっに?」
「ちょっと、時間ちょうだい」
「ほんのちょっとでいいから」

ネスのNOを受け付けないというばかりに、ネスを引きずるように連れ去る

その光景を我らがエセ探偵、大輔と敬浩が偶然?見ていた

「おっ、両手に花ならぬ、両手にチビッ子」
「逆エイリアン」
「あっ…あぁー、ってソレいい」

笑い出した大輔がニヤッとしてりやった顔の敬浩にハイタッチ

178:2011/12/10(土) 18:09:18 ID:OM5jBIn6
一方、連れ去られたネスは、人のいない部屋を探している二人に溜息をもらした

「なに?どうしたってのさ、俺なんかした?」
「違う、ちょっと…あっ、てっちゃん、ココは?」
「そこにしよう」

誰もいない部屋に連れ込まれたネスは、困惑気味の表情で二人を見比べた
そして、ふっと気付く
二人共、昨日までの不自然さみたいなものが消えている

「あれ?」
「ネス、いきなりごめんな、なんて言うか礼が言いたかったんだ」
「礼って、俺なんかお礼されるようなことした?」
「昨日、ネスに背中押してもらったって感じでさぁ」
「昨日?なんだっけ?」
「あーそうだよな、まあいっか、ネスありがとう」

直人はぺこりと頭を下げる

「ありがとう」

そんな直人を可愛いと思いつつ、哲也も礼を述べた

179:2011/12/10(土) 18:10:40 ID:OM5jBIn6
笑顔の二人に、考えを巡らせている風のネスには、なんのことか分かっている
それを受け取ってしまうと、なんだかこそばゆい気がして誤魔化していた

「なんだか、よく分からないけど、二人が元気になってくれたからいいよ」
「って、分かってますって、顔に書いてるし」
「えっ?そうなの?」
「だって、ネス、頭かいてる」

ネスの無意識に出てしまう照れのしぐさ
それを哲也に指摘されて、始めて自分が頭に手を伸ばしているのに気が付いたネス

「あっ…」
「なんだよ、ネス、素直じゃねぇな」
「素直に受け取っていいのに、ネスって面白いよね」
「いや〜なんか、照れるじゃん、こういうの」
「んで、それと聞きたかったんだけど」
「何?」

笑顔から真剣みを帯びた表情に変わった哲也に、ネスが笑顔を改めた

180:2011/12/10(土) 18:11:53 ID:OM5jBIn6
「どこまでわかってる感じ?」
「えっ?何を?」

いきなりの哲也の謎の問いかけに、ネスではなく直人が困惑する

「いや〜、なんとなくだったんだけど、今のではっきりしたって感じかな」
「そっか、自分たちでバラしちゃったか」
「なに?なんなの?」

二人の空気についていけてない直人は、二人を見比べる

「…直人、ネスとタメだったよね」

直人の顔の前に自分の顔を近づけた哲也が、にこやかに聞く

「そう…だけど」
「やっぱり、可愛いなぁ〜直人は」

チュッと直人の唇を奪う

「なっ、てっちゃん」
「ちょっとぉ、それはなし、俺のいないとこにして」
「あっ、ネス」

当てられると部屋を出ようと足をドアに向けたネスを哲也が呼び止めた

「ネスは俺たちのキューピットだから、なんかあったら手伝うよ」
「今度飯でもおごってくれればいいよ、あっココ使用中にする?」
「これ以上は、歯止めがきかない」
「はいはい」

ネスが部屋から出ると、扉の前で立ち止まり、プレートを使用中に変えた

「あぁ〜、よかったのか、俺?…はぁ」

溜息を着いてネスは、そこから立ち去った

181:2011/12/10(土) 18:12:35 ID:OM5jBIn6
扉の向こうにネスが消え、扉の閉まる音で我に返った直人は、哲也の肩を掴んだ

「何?どういうこと?」
「ネスって、ちょっとウっさん的なとこあるよね」
「話が見えないんですけど」
「気付いてたんだよ、ネスは俺たちのこと」
「まじで、っていいの?」
「まあ、いいんじゃない」
「そうなの?いいの?」
「でもいいじゃん、俺今幸せだし」
「っ、てっちゃんってさぁ…」
「何?」

自他ともに認めるロマンチスト、こちらが照れるような言葉ばかりが出てくる

「ううん、何でもないって、ってっちゃん近い」

そんな男を好きになってしまったのだと、諦めて慣れようと思った直人の目の前には、近過ぎる満面の笑み

「さっきのじゃあ、ちょっと足りないので、改めて」

直人の制止の言葉を、昨日のお返しとばかり口付けで止めた哲也

哲也の濃厚過ぎる口付けに応えながら、早々にどうにかしないと、ネス以外の前まえでもコトを起こしそうな哲也をどうするか、考え悩む直人であった

182:2011/12/10(土) 18:21:01 ID:OM5jBIn6
>>176 コメント返し
>>177-181 今回の更新(stageの後日談)

なぜか、NSに礼を言いたいという脳内のチビッ子達に背を押され、後日談…次の日の話を書いてみました。
そしたら、なぜかNEのを思いついたので、次はNS…NE…どっちでもいいや
NEとの話となります。
またありえない雑食CPが湧きあがりましたので、それはまた。
目を止めて頂き、ありがとうございました。

183:2011/12/11(日) 21:33:24 ID:???


【near and far】

なんで?どうして?何が?

ネスミスは、状況に心の中で叫び声をあげていた

184:2011/12/11(日) 21:35:14 ID:???
慌てて逃げ出そうする自分を落ち着けと叱咤し、隣の人物を起こさないように、スルリとベッドから抜け出した

また叫びそうになる口を押える

何も着ていない

さきほど見えた彼の布団から出ている肩口も、同じく肌が見えている

そして、ベッドの周りには自分の服と、まだ寝ている彼の服

慌てそうになる自分をどうにか収めて、自分の服をかき集めると、ここで着ては起きてしまうと、寝室を抜け出した

寝室のドアを、注意深く音を立てないように開け、抜け出し、ゆっくりと閉めた

185:2011/12/11(日) 21:36:36 ID:???

まるでショールームのように綺麗に片付いている部屋は、紛れもなく彼の部屋

ドアから極力離れると、急いで胸に抱いた服を身に着け、音を立てないように玄関へと向かう

玄関に着いてから、不用心にも彼のバッグと共に玄関に置かれていた自分のバッグを見つけた

「どうしよう」

呟いてしまった言葉を閉じ込めるように口を押え、耳を立てる

しばらく固まって耳を澄ませていても、幸いにも物音一つ聞こえない

出るにも、ここに彼のバッグを置いたままというのは、と考えたのち
ネスミスは彼のバッグを手に居間へと戻り、そっとソファにバッグを置いた

その間も耳は、どんな音も漏らさないと聞き耳を立てる

走って逃げたいと思っても、それで起こしてしまってはと、深呼吸で収める

ようやく玄関に戻ると、バッグをゆっくり持ち上げ、玄関の鍵をゆっくり開ける

これは防ぎようがないガッチっと鳴った鍵に、背筋に冷や汗が出る

なんの音も聞こえないことに、溜息を吐き、玄関から出る

誰かに見られたらと周りを見渡すが、幸いに誰もいない
また息を吐き、玄関のドアをまたゆっくりと閉めた

186:2011/12/11(日) 21:37:28 ID:???

ドアを閉めると、一目散に駈け出した

エレベーターを待っている間も、彼が出てこないかとヒヤヒヤと彼の部屋を何度も振り返る

チンッと音を鳴らしたエレベーターの到着音にビクリと肩が震える

開いたドアには誰も乗っていないのを、ふーっと息を吐き、乗り込む

1Fのボタンを押し、閉めるボタンを連打

「早く、閉まれって」

ゆっくり閉まるエレベーターのドアに無謀と分かりながら呟いてしまう

瞬間、彼のドアが動いたようにも見えたが、それを確認することはできなかった

187:2011/12/11(日) 21:38:36 ID:???

自分の部屋に戻ると、マロが足元にじゃれ付いてくる

「マロ、ごめんな、今ご飯あげるから」

しゃがみ込みたい気持ちを抑え、マロのご飯を用意するために、キッチンに立った
マロのご飯を皿に盛りながら、頭の中には疑問符ばかり

「ゆっくり食べなよ」

皿を出すと待ってましたとばかりに、皿に飛びつくマロ

その背を撫でながら、なぜ彼の部屋にいたのかと思い巡らす

188:2011/12/11(日) 21:39:49 ID:???

最初に思い出すのは、哲也と直人の告白というか、見せつけられた状況

先日までの悩みは、二人共、お互いのことだったのだ

それが自分のお陰で解決したと礼を言われた

よかったのと思うのと、ちょっと複雑な気分

イイのか悪いのか、男同士でしかもメンバーをくっつけてしまった

結果的には、二人の幸せだという気持ちが伝わってきて、良かったのかもしれないが複雑なのは、変わらない

189:2011/12/11(日) 21:41:09 ID:???

それから、ジムで鍛えて、帰りにメンバーに誘われて飲みに行った
途中で彼も参加してきて、飲んだのは覚えている

それから、記憶があいまいだ
断片的には、ある

誰か分からないが、部屋に行った気がする
結果的には、彼の部屋だったのだが、記念日でもないのに酔い潰れたことが不思議だ

それからは、まったくといって記憶がない

服が脱がされて…?脱いだ?

彼は寝る時は裸族だと聞いたことはあるが、自分は裸族ではない
だから寝る時に脱ぐ訳がない
上半身は、もしかしたら脱いだかもしれないが、下着まで脱ぐことはまずない

それが、全裸で彼のベッドで目覚めた

190:2011/12/11(日) 21:42:26 ID:???

そこまで考えたネスミスは、考え過ぎだとふーっと息を吐いた

全裸で寝ていたとしても、普通はそれ以上などないのだ
哲也と直人が付き合ったという事実が、気を動転させていたのだ

「なに考えてんだろ、あいつらに当たり過ぎたんだな、あーびっくりした、マロー俺、勘違いしちゃったよ」

マロはもう餌を食べつくし、ネスミスにじゃれ付いている

「あっ、風呂入ろう、昨日入ってないし」

マロと少し戯れてから、浴室へと向かう

191:2011/12/11(日) 21:43:11 ID:???

「なんだこれ?」

シャワーを出しながら、ふと鏡を見たネスミスは、シャワーヘッドを落とした
シャワーヘッドからの冷たい水が足に当たるのも、ネスミスは気にならない

色黒の自分の肌に、ポツポツと少し大きめな吹き出物のような跡が付いている

「なっ…うそだろう…」

ようやく温かくなったお湯が、ネスミスの足を温めていた

192:2011/12/11(日) 21:44:14 ID:???

それからの自分の行動は覚えていない
いつの間にか、事務所に来ていた
ぼんやりと廊下を歩きながら、鍵を閉めたかな?と、ネスミスは思いを巡らせていた

「おはよう」

ポンと肩を叩かれ、ネスミスは振り向いた

「おはよう…ネス?」

そこには、哲也と直人が不思議そうに覗き込んでいる

「…ああ、てっちゃん、直人、おはよう」
「ネス?」
「どうした?」
「んっ?なに?」
「ぼーっとしてるから、どうした…あっ」
「あっ」

二人で驚いた顔をしてから、二人が顔を見合わせた

「直人、部屋探して」
「おう」

テキパキと昨日のように二人に連れ去られた

193:2011/12/11(日) 21:45:37 ID:???

空いた部屋に連れ込まれると、哲也に椅子に座らされた

「てっちゃん、どうしたの?」
「どうしたって、それお前の方、昨日と服は一緒だし、それに」

哲也が首の付け根を指さした
はっとしたネスミスが首を押えた、そこにもあったのかと慌ててしまう

「いやっ、これはあの…」

しどろもどろのネスミスに、ニコーッと哲也が笑顔になる

「昨日遊び過ぎた?」
「いやっ違うんだ、あの…」
「じゃあ、何?」

哲也が、自分も椅子に座り、聞きますよってニコニコと笑っている
その横に直人も座り、こちらもニコニコ顔

「…あの…記憶がないんだ」
「「へっ?」」

笑顔から一遍、口をへの字に曲げた哲也と直人が顔を見合わせる

194:2011/12/11(日) 21:46:21 ID:???

「…ネス、昨日言った通り、俺らはネスに借りがある、だからどんな話でも聞くし、もしかしたら解決できるかもしれないし」
「そうそう、話してみたら記憶も戻るかもしれないじゃん」
「色黒だから分かりにくいけど、昨日今日で、肌が荒れたって感じでもないし、それはキスマークだよね」
「…だぶん…」
「誰?」
「分からない、けど…」
「けど?」
「起きたら彼がいて、服は着てないわ、服は散らばってるし」
「っ…」

聞きだすのは哲也の方が上手いと直人は、声を出しそうになった口を押えた

「うん、それで?」
「けど、もしかしたら違うかもって思ったんだけど、なんとなく、けどそんなことはあるはずないし、混乱してるだけだと思う」
「うん、そっか、けどそいつかもって感じはあるんだ」
「所々で記憶はあって、けどソレの記憶はなくて」
「うんうん」
「けど、こんなんがあちこちに付いてるし」

首のソレをギュッと掴むネスミスに、これはもしかしたらと哲也は、突っ込んで聞いてみる

195:2011/12/11(日) 21:47:15 ID:???

「ネス、他に違和感とかある場所ある?」
「それは…ない」
「そっか、良かった、じゃあ未遂ではあるね」
「未遂…って?」
「いいから、それで起きた時にいた彼って誰?」
「…君」
「はい?もう一回言って」

二人は聞き間違いかともう一度、聞き直した

「イヤっ、これは記憶違いかもしれないし、これだって敬浩君が付けたんじゃないかもしれないし…」
「たっ…えーっ」
「なぬーっ」

声を出すのを押えていた直人と一緒になって、声を上げた

196:2011/12/11(日) 22:02:27 ID:???
>>183-195 更新分 【near and far】

stageの新章となります。
これで凧は本物の雑食なのだと確信しました。
ありえないCPですいません。
これもアリかなっと思って頂けるよう、頑張ります。
読んで下さり、ありがとうございました。
明日のドーム参戦してきます。
こちらに還元できるよう、色々と補給してきます。

197名無しさん:2011/12/12(月) 12:57:26 ID:???
凧様 更新ありがとうございます
うわー、続きが気になります!

かわいい2人が落ち着いたと思ったら
次はまれにみるCPですね

私は超雑食、リバOKなので
新しいお話も楽しみです//

本日ドーム参戦なのですね
楽しんできてください!

198:2011/12/18(日) 14:22:39 ID:???
>>197
コメントありがとうございます。
よかったー、アリと思って下さる方がいて。
197様も凧と雑食道突き進みましょうねw
今回の更新は、ミニーズとNEの語りばかりですが、楽しんで頂けたらと思います。

ドーム最高でした!!197様は行かれましたか?
やはり凧はマサイにはなれません。マサイの方々は本当にすごいと感心しました。
サタンと違い、もうマサイの方々の語りを見れないのが残念ですが…
還元できるようなことがなかったので、妄想に突っ走りますw
またいらして下さい。
コメントありがとうございました。

199:2011/12/18(日) 14:25:04 ID:???

二人の驚いた声にビクリと肩を震わせ、自分が言った言葉に慌てるネスミス

「あっ、いや…、あの…」

めったに見ることのない慌て様のネスミスに気が付いた哲也
自分自身に落ち着けと、咳払い
そして、目を丸めている直人の腿を軽く叩き、落ち着けと促した
我に返った直人は、ごめんと手を合わせる

「ごめん、ネス」
「ごめんな、ネスの話聞くって言ったの、俺たちなのに、けどもう大丈夫、ちょっと驚いただけだから、それでネスは敬浩君から何か言われた?」
「うん…起こさないで出てきたから、何も」

この三人の中で一番でかいネスミスが、小さくなりないとばかりに小さく項垂れる

「その前とか」
「記憶がないんだ」
「そっか…それで聞きたいんだけど、ネスは敬浩君に気持ちはない?」
「気持ちって?」
「メンバーとしてのじゃなくて、恋愛対象としての気持ち」
「そんなの考えたことない」
「そっか…」

200:2011/12/18(日) 14:26:32 ID:???

腕を組み考える哲也、直人はその姿に、何も言わず哲也のバッグを勝手に開きと水筒を取り出した
水筒に付いているカップに哲也特製のコーヒーを注ぐとネスミスに差し出す

「今日は、コロンビア産のコーヒーだって」
「いいの?」
「あっ、いいよいいよ、飲んでて」
「ありがとう」

勝手に動いた直人に、ナイスと笑顔な哲也を見ていると、いいのだとストンと落ちる
改めて、二人が付き合っているのだと、確認してしまった
昨日、キス場面を見せつけられたが、それとは違う感じがする
本当に恋人同士なのだと、今の一連の行動を見て思う

それが昨日からとは知らないネスミスは、素直に感嘆する

「いい感じだね、本当によかった」

その言葉に哲也と直人は、顔を合わせた

「ちょっと、作戦会議、ネスそれ飲んでて、直人」
「お代わりしてもいいから」
「ありがとう」

201:2011/12/18(日) 14:27:26 ID:???

ネスから少し離れると、哲也と直人は顔を合わせた

「どう思う?」
「どうって、けどもうちょっと突っ込んで全体聞いた方が良くない?なんて言ったっけ、あっ時系列的な」
「おー、直人冴えてるぅ、まずはそれで流れを聞き出して、それから?」
「それからは、また考える」
「おっと、そこまでか…ってそれしかないね、本当なのかもまだ分からないし、ネスの言う通り記憶違いなら、今度こそ誰ってなるし」
「あとさ、ネスのあの服だと見えるから、ジャージでも持ってこようかと思うんだけど」
「いいね、絆創膏なんて見え見えだし、フード被ってもらってタオルを首に巻いてもらおう」
「じゃあ、俺持ってくる」
「あっ紙コップも二つ持ってきて」
「分かった」

直人がバッグを置いて、部屋を出ていく様をぼんやりと見ていると、哲也が戻ってきた

202:2011/12/18(日) 14:28:42 ID:???

「ジャージ取りに行ってもらったから、昨日と同じ服だし、着替えた方いいよ」
「あっ、気が付かなかった、風呂場で脱いだやつ、そのまま着ちゃった」
「今日の美味しいでしょ、直人にも教えてるんだ」
「うん、美味しい、てっちゃんも飲む?」
「大丈夫、コップも持ってきてもらってる」
「準備いいね」

哲也が水筒を持ち上げ、傾けるのを受け取り、もう一杯飲む

このコーヒーは香りが深くて酸味がいいのだと、ちょっとした小話をしているとトントンとドアが叩かれた

「持ってきたよ」

入ってきた直人の手には、ジャージ一式と紙コップとお菓子

「これじゃあ、お茶会じゃん」
「差し入れ持ってきた、それと今日、敬浩君は他で撮影だから、いつ帰ってくるか分からないらしい」
「そうか、直人はまだ平気?」
「打ち合わせがあるけど、14時だから大丈夫」

受け取った紙コップにコーヒーを注ぐ哲也は、ネスミスにも、もう一杯と水筒を傾けた

203:2011/12/18(日) 14:29:48 ID:???

「ネス、この際だから、記憶にあるだけでもいいから、最初から話してくれる?」
「ここまで聞いちゃったし、もしソレが敬浩君じゃなかったら、それはそれで問題だし」
「あぁー…うん」

先ほどの、支離滅裂な話を聞いてくれた二人に、恥ずかしいと思う余裕が出てきた
だが、すぐに敬浩と顔を合わせる状況ではないと分かりが、ネスミスを落ち着かせていた


ネスミスは、思い出しながら昨日の出来事を二人に話した

「…という感じ」
「う〜ん、そっか」

哲也のいい感じに打つ相槌のおかげで、多少は詰まりながらも話終える
話を聞いた哲也は、ネスミスの話を頭の中で簡易的にまとめてみる

204:2011/12/18(日) 14:30:30 ID:???

ケンチとアキラとネスで飲んでいた所に敬浩が来て、四人で飲んだ
最後に時計を見たのは23時
それからネスの記憶はあいまいになる
誰かと車に乗った
誰かの部屋にいった気がする
それは両方とも敬浩ということになる
それから朝まで記憶はない
起きたら、敬浩の部屋で隣には敬浩がいて、二人共何も着ていない状況
気が動転して、こっそりと何も言わずに抜け出してきた

205:2011/12/18(日) 14:31:27 ID:???

その状況では、キスマークを付けることができたのは、敬浩以外の可能性がないのではないかと腕を組みなおした

一緒に聞いていても、第三者的に聞いていた直人とふっと、気が付いた

「ネス、昨日記憶なくなったって、今日は平気?二日酔いとか」
「あっ、それは平気かも」
「記憶がなくなるまで飲んだのに?」
「あれ?そう言われれば」

その言葉にぎょっとした二人は、動揺した様子を隠し、また作戦会議とネスから離れた位置に移動した

「まさか薬とかないよね?」
「ありえるけど、もし仮に、そうだとしても状況から見て、ヤバいのではないと思う」
「合法でも、ヤバいって」
「それはない…と思う、朝普通に起きたみたいだし、多分だけど眠剤じゃないかな」
「そっか…眠剤か、そっちか〜安心したー…って、もし敬浩君だったとして、眠剤だとしても使うと思う?」
「それはないでしょ、一緒に飲んだのもあいつらだし、眠剤でも知らない内に他人に飲ませるような奴ではない」
「だよね、ってことは店の人とか、話が大きくなってるー」
「あいつらに話聞いた方が早い」
「そうしよう、それと敬浩君の方はどうする」
「それは…」

206:2011/12/18(日) 14:33:30 ID:???

「あっ」

ネスミスの驚いた声に振り向くと、携帯をチェックしている
メールのようだが、泳ぐ視線で誰のからなのか分かってしまった
作戦会議を一時中断させて、ネスのもとへと戻る

「なんだって、敬浩君」
「えっ、あっ、大丈夫かって」

あきらかに動揺しているネスミスだが、先ほどとは違い落ち着いている

「そっか、他にネス疑問に繋がるようなこと書いてる?」
「今日、時間とれるかって」
「見ていい?」

迷ったあげく携帯を差し出し、二人は、顔を近付け画面を覗き込んだ


『おはようございます。
朝、いなくて心配しました。
体調は大丈夫ですか?
よかったら、今日時間とれってもらえますか?
返事待ってます。』

207:2011/12/18(日) 14:34:25 ID:???

少々他人行儀な文面に、それを見た二人は顔を見合わせた
この文面では分かりにくいが、薬の線は敬浩が犯人ではないとなんとなく確信し、頷き合う
携帯をもう一度見たネスは、返事をしようかと迷っている

「ネス、今日会える?」
「えっ?」
「無理なら無理って言わないと、それか…」
「ん?」
「俺、でしゃばってもいい?」

哲也は、返信ボタンを押すのを迷っているネスに提案する

「どういうこと?」
「敬浩君に俺が聞いてくるってこと、記憶違いかもそれで分かるし」
「でも…」
「今日はどうにかできても、このままじゃ収録なんか出来ないじゃん」
「あっ…」
「自分でどうにかできるって言うんなら、いいけど、どうする?」
「えっ…あっどうしよう、けど迷惑じゃ」
「ここまで来たら、迷惑も何も関係ないし、その先のことだって、俺らには相談しやすいでしょ」

208:2011/12/18(日) 14:35:57 ID:???

男同士という観念は、ネスの頭の中にはない
それを補えるのは、自分たちだという哲也にネスミスは悩む

いきおいで言ってしまったが、本当ならこれは自分ひとりで解決させなきゃいけないこと
敬浩も第三者の哲也が出てきたら、イヤな思いをするのではと、落ち着いてきた頭で考える

「いや、大丈夫。話したら落ち着いてきたし、どちらにせよ、俺が解決させなきゃいけない問題だから」
「そっか、ネスがそれだけ言えるなら大丈夫かもね」
「結果教えてな、それ付けたのが敬浩君ならそれはそれで安心だし」
「そこ、安心するとこじゃない」
「あっそっか」

哲也にたしなめられ苦笑いの直人に、おかしくてネスが笑う

「ショウテン、見てるみたい」
「そうか?」

ようやく笑顔が出てきたネスに安心する二人

ネスは哲也の特製コーヒーの残りを飲むと、携帯を打ち始めた

その様子にもう一つの問題はどう調べていくかを考えるミニーズであった

209:2011/12/18(日) 14:47:09 ID:???
>>198 コメントの返事
>>199-208 更新分

こんにちわ。目を止めて頂き、ありがとうございます。
今回のは脱線しまくりで、修正が大変でした。
どんどんとおかしな方向に行ってしまいましたが、なんとか書き終えました。
次にはTKが出てくるかと思います、というか、出てもらいます。

ドーム参戦してきましたが、やはり凧はマサイにはなれませんでした。
還元できない分、妄想で還元できるよう頑張ります。

あっ、段差につまずきそうになったKCをMKが手を差し伸べたのは見ましたw
そのあとのKCの笑顔が可愛かった!!
ATのグラサンなしの笑顔も可愛かったです。
DVD撮影日だったので、買う皆様もグラサンなしのATだけでも見れるかと。

今回も目を止めて頂き、ありがとうございました。

210名無しさん:2011/12/19(月) 10:08:16 ID:???
>>209
凄く凄く凄く続きが気になります…
面白過ぎて−−NSさんがこんなに可愛いとは…予想外でした…外野なイメージが消え…まさに旬に… ありがとうございます!!
新たな扉が開いてしまいました〜。。。 KCがつまずきそうになって手を差し延べるMKさん見逃しましたあーあ。。。 嫁をいたわる旦那っぽいですねw
見たかったぁ−−− 貴重なお話ありがとうございま−す。
テンション
TKになりました☆

211:2011/12/22(木) 22:55:33 ID:DEeZZKfE
>>210
キリ番&コメントありがとうございます。
よかったーっ!気に入って頂けてうれしいです。
そうなんです、実はNSさんってどう見ても可愛いんです!!
210様の開いた扉を満足させられるよう、なんとか頑張ります。

メンの移動時の並びがHさんの次がAKが多くて、一人で萌え上がってましたw
210様も何か萌があったら教えて下さると嬉しいです。
またいらして下さいね。
コメントありがとうございました。

212:2011/12/22(木) 22:57:12 ID:???

哲也達との会話により、落ち着きを取り戻したネスミス
椅子から立ち上がり、直人に持ってきてもらったジャージに着替えようと服に手をかけた

「っ…」
「あっ」

上着とTシャツを脱ぎ、上半身裸になると二人がクルリと背を向けた

「あっ…」

すっかり忘れていたが、そこにはあちらこちらに散らばるキスマーク

「ごっごめん」
「いやっ、それ俺らだから、ほら直人行くぞ」
「うっうん」
「今日でも明日でもいいから、結果報告だけはしてよ」
「っうん、ごめんね、朝っぱらから」
「それは敬浩君にいいな、奴が犯人だったらだけど」
「…分かった」

こちらを見ないように去ってゆく二人に、溜息を吐きながら、もう一度自分の身体を見る
胸、腹、あちらこちらに付いているソレに、恥ずかしくなる
もしやと、急いで上着を着ると、恐る恐る下半身を見た

「はあ〜よかったー…んっ?」

安堵の溜息を吐いて、ジーパンを下ろすと、内股に二つのソレ

「…なっ、なぬーっ」

213:2011/12/22(木) 22:57:58 ID:???

ドアの向こうでは、ネスのかすかに聞こえた叫び声に犯人が敬浩と決めつけた二人
その独占欲丸出しな跡を思い出し、溜息を吐いた

「どこだと思う?」

こうなっては、楽しむしかないと笑顔で直人に聞く

「内股じゃない?そこしかないでしょ」
「奴、以外と…」

ニタニタとこれが解決したら、イジル口実ができたと悪趣味な笑みの哲也

「あの人、ドSだから負けるよ、てっちゃんドMだし」
「なっ…う〜ん、負けそう…かも、じゃあさ、直人に付けさせて」
「じゃあって何?それ違う」
「いいじゃん、あんな風に、俺の〜って感じにしたい」
「却下…」

214:2011/12/22(木) 22:58:44 ID:???

ガチャッとドアノブの音に二人は、話を止めた

「おっ、出てきた」
「びっくりしたー、まだいたの?」
「ネス、今日一緒にいよう、俺ほぼフリーだし、直人は三代目で忙しいから」

歩き出したネスに付いて、二人も歩き出した

「あっそっか、いいよ」
「あれ?意外と落ち着いてるねぇ」
「なんだか、もう考えても分からないから、考えるの止めた」
「ああ、なるほど、それがいい」

「あっ、おはようございます」
「おはようございます」

すれ違うスタッフに挨拶しながら、三人はスタジオへと移動した

215:2011/12/22(木) 22:59:44 ID:???

一日、哲也と行動を共にしたネスミス
直人はリハやインタビューと三代目の連中と一緒に動きまくっている

「てっちゃんさ、こんなこと言うのは変かもしれないけど、直人忙しいじゃん、寂しいとかないの?」
「そりゃー、こっちもあっちも抱えてるから、時間合わないけど、それでも合わせてきたし、ネスは勘違いしてるようだけど、俺らが付き合いだしたのって昨日からなんだよね」
「えっ?でも…」
「その前はなんてゆうの…セフレみたいな感じでさー、調子のってヤっちゃって、気付いたらお互いに好きになってたってやつ、まあ三か月もヤッてたら、情とか湧くじゃん、そんで昨日…一昨日?どっちでもいいや、ネスに背中押されて告白して、されてって感じ」
「へぇ…」
「だから、ネスは俺たちのキューピッドなワケ、あん時背中押されなきゃ、多分終わってた」
「そうだったんだ、あっごめん、なんか余計なことまで言わせちゃって」
「違うって、ネスのおかげなんだって、だからどんな形でもネスには恩返ししたいし、ネスにも幸せになって欲しい訳」
「うっ、うん」
「あっ、脱線しちまった、寂しいって話だっけ、極端に言えば俺が直己になりたいってくらいに寂しい」
「うん」
「けど、あいつの為にはそれは言っちゃいけないことだからね、こっちにはできないことをあっちではやれる、それに違うとこで頑張ってる直人を見てるのがまたイイのよ」
「そう…」
「PV見た?あのドヤ顔、カッコいいじゃんってこれは奴には言わないことだけどね」

笑顔の哲也からは、本当に幸せそうな雰囲気しか伝わってこない
自分にもそんな存在が、歌だけではなく、いつかできるのだろうかと少し羨ましくもなるネスであった

216:2011/12/22(木) 23:00:37 ID:???

「んで、メールなんて返したの?」
「撮影が終わったら、連絡くれって返した」
「ふ〜ん、どこで会うの?」
「キジマがいいかなって、…あっ来ちゃダメだからね」
「残念、先に念を押されちゃった」

いたずら小僧のような苦笑いの哲也に、念を押しとかなければと気が付くネス

「来ないでよ」
「けど、キジマは他のメンツも行きそうじゃない?」
「そっか、どうしよう」
「いい店知ってるよ」
「あっ、前に敬浩君が誘ってくれた店にする、あそこは多分てっちゃんも知らないとこだし」
「えーっ、そんな予防線張っちゃうの?って敬浩君とよく飲みに行ってるんだ」
「うん、ちょくちょく」
「ふ〜ん」

改めてネスのキスマークは敬浩と決めつけた哲也は、仕方がないと言いながらも帰りに付ける気まんまんであった
またイタズラ小僧顔になった哲也に、帰りをどうするか一つ悩みが増えたネスであった

そして、哲也の狙いは外された
哲也がシャワーを浴びている間に、帰り支度したネスミスが事務所を出てすぐ帰ってしまったのだ
全てを終え、帰ってきた直人は、まず最初にしたことは、悔しがっている哲也をなだめることとなった

217:2011/12/22(木) 23:01:43 ID:???

敬浩からのメールをもらったのは、21時過ぎ

『遅くなってすいません。
今からでも大丈夫ですか?』

大丈夫、今から向かうとメールを返すと、すぐに敬浩から返事が返ってきた

『今、ネスさんの家の前にいます。
あがってもいいですか?』

「はっ?まじで?」

もしかしてとベランダに出て下を覗くと、こちらを向く敬浩を目が合った気がして、すぐに戻る

「どうしよう…ここまで来たら、帰す訳にもいかないじゃん」

ネスミスは、携帯を片手にもう一度下を覗きこんだ
先ほどとは違い、敬浩が下を向いているように見えた
あれっと思うのと同時に携帯が震える

『すいません、こんな時間に失礼ですよね。
今日は帰ります。
また明日でもいいので、時間取って下さい。』

「ーっ、もうっ」

すぐに、上がってきてとメールを返した
それが敬浩の思惑通りとは、気が付かないネスミスであった

218:2011/12/22(木) 23:11:30 ID:???
>>211 コメントのお返事
>>212-217 更新分

お目を止めて頂き、ありがとうございます。
TEとNSの会話が楽しくて、TKがなかなか出てこなくて参りました。
やっと出てきたら、そこから先が長くなってしまったので、一区切りで載せています。
TK出てきましたが、豆出演ですw
次からは、ちゃんと出てきますので、また目を止めて頂けると嬉しいです。
ありがとうございました。

219:2011/12/24(土) 00:28:42 ID:???
倉庫をご覧頂いている方へ

更新日ごとに見れるよう、更新日リンクを作りました。
次からは読むのが楽になると思います。

しおり機能がないサイト様を使い、すいませんでした。
他のを探してみましたが、一番使いやすいと、変えずにしおり代わりに更新日リンクを作りました。
これからも、雑想、倉庫と楽しんで頂けるよう、頑張らせて頂きます。

220長いです:2011/12/25(日) 10:29:48 ID:???
二人のやり取りが
会話だけなのに
ドキドキします...ベランダから覗くNSにキュン..策士なTKに..ズキューンです(笑)
最高〜に良い感じ〜な二人です!!!
もっともっと、二人を…と...萌えをということなので…ちなみに萌えはKJKCです!!真逆な性格で...意外にこだわりなKJと別にそんなにこだわらなくてもいいじゃん...な、二人が好き(笑)
バチバチ→←感
普段ベタベタしないけど…ひる番組で抱きついた時のなんだよーって感じにツンしながら嬉しそうなKJが忘れられないし…ツンとされてビクッとなるKCが…見たことない怯え反応で…萌えました…

KCにも怖いものがあったんだーと発見
スマートにかわす男が…KJには熱い?素みたいな...

KJに対して
「逆に同じことされたらマジになって怒るし…」みたいな
台詞言ってた時です

しかし...同じくらい萌えますこのCP〜〜

221名無しさん:2011/12/28(水) 21:48:25 ID:???
凧様 更新ありがとうございます

TKいいわー
黒い味出してますね
NEさんじゃ太刀打ちできないでしょう。

今晩正式におとされちゃいますか?

続きすごく気になります!
更新をお待ちしています

222:2011/12/31(土) 16:11:50 ID:???
こんにちは。
年内の決着と考えていましたが、なかなか進まず、来年へ持ち越すことになりましたことをご報告致します。
今年は、震災や、サタンからの引っ越しなどなど、色々ありました。
こちらへの引っ越しを決意したのも、今も続けていられるのも、読み手様の温かいコメントのおかげです。
本当にありがとうございました。
来年も拙い妄想を続けますので、よろしくお願い致します。
良き新年を迎えれますように願っています。

223名無しさん:2012/01/10(火) 21:16:36 ID:???
NEっさん可愛いですよね。
ハーフだから、目がクリクリしてて黒目がちなんですよね。
私の中では、ドレッドの頃で再生されています。
続き、楽しみにしていますねー!

224名無しさん:2012/01/11(水) 14:48:45 ID:???
今年も宜しくお願いします!!
ネッサンのいじられキャラ可愛さ抜群ですよねぇ〜★★★

こちらのネッサンの困ったように戸惑う表情が浮かんで.どことなく色気を感じます。黒いTKと絡むとこんなに色気がでるなんて…本当にびっくりしました。
楽しみにお待ちしております〜☆
震災など忘れる事が出来ないこともありましたが.笑顔の素晴らしさを感じます前を向いて生きたいですね。勇気づけられます

225:2012/01/14(土) 00:59:26 ID:???
>>220
今年も凧の妄想書き物をよろしくお願い致します。
改めて、コメントありがとうございます。
吸収Voコンビ、喜んで頂けてうれしいです。
ありましたね、某アンテナショップのやつですね!
確かにあのKCには萌ました!
KJのツンな態度に凧はオイオイ苛めるなよって突っ込んでましたw
それのCPに負けないと!ありがたいお言葉、ありがとうございます。
これからも試行錯誤しながら頑張りますので、また見に来てください。

>>221
今年も凧の妄想書き物をよろしくお願い致します。
改めて、コメントありがとうございます。
いや〜こんなTAになるとは思わず、けどそれを喜んで頂けたようで嬉しいです。
このTA、なかなかの曲者で、ようやく続きが書けました。
まだ続きますので、楽しんで頂けたら嬉しいです。
また読みに来て下さい。

>>223
今年も凧の妄想書き物をよろしくお願い致します。
改めて、コメントありがとうございます。
そうなんです、NEさんクリクリの目が凄く可愛いんです!
ドレッドのNEさんで再生とは、あれ可愛いですよね!
ドレッドしてるがまた、逆に幼く見えたりw
そんな可愛いドレッドのNEさんでの再生で楽しんで頂けて嬉しいです。
また読みに来て下さい。

>>224
今年も凧の妄想書き物をよろしくお願い致します。
改めて、コメントありがとうございます。
NEさんって意外にいいイジラれキャラですよねw
あの目をクリクリさせて戸惑う姿が可愛いんです。
うちのNEに色気を感じて下さったなんて、ありがとうございます。
これからも224様の笑顔の要因の一つになるように頑張りますので、また見に来て下さい。

226:2012/01/14(土) 01:00:36 ID:???


息を吐いて、自分自身を落ち着かせたネスがドアを開けると、そこには敬浩がいつものキラースマイルで立っていた

「失礼しまーす」
「どうぞ、…っ打ち上げ?」

ふっと香ったアルコール臭に気付くと、微笑み少しと指先で表す敬浩

「スタッフさんに誘われて、ちょっとだけですけど参加してきました」
「そっか、あっなんか飲む?大したものないけど」

敬浩を居間に通し、平常心平常心と心の中で唱えキッチンへと向かうネス

「マロー、あっネスさんが飲みたいものでいいですよ」

上着とバッグをソファに置いた敬浩は、マロを抱き上げると対面式キッチンカウンターへと移動した
抱き上げられ、敬浩の愛撫にゴロゴロと喉を鳴らすマロ

「マロは今日も可愛いねー」

敬浩君がマロをあやす声はいつもよりも甘えのある優しい声音となる
それは結構好きだ、けどそれはアレとは違う訳でと、もんもんとしてしまうネスは無意識の内に頭をかく

227:2012/01/14(土) 01:01:45 ID:???
「マキさんが、美味しいって言ってたチュウーハイあるけど飲んでみる?これなんだけど」

振り向くとマロを優しく撫でている敬浩が、目線をマロからこちらへと移す

「それ初めてみた、いいっすね、いただきます」

にこやかな笑顔はいつもと変わらない、こちらの心境が違うだけ
だからドキドキなんてしてしまうのだと、ネスは溜息を吐いた

228:2012/01/14(土) 01:02:31 ID:???
「あっ、マロへのお土産買ってきたんですよ」

カウンターから離れ、ソファに戻りバッグを漁る敬浩
ネスが飲み物とつまみを持って、そちらへ移動するとビニール袋を差し出される

「先にネスさんが見て、よかったらあげて下さい」

テーブルに持っていたものを置き、袋を受け取り、中を覗く

「これ、猫草?」
「知り合いに聞いてみたら、これが一番いいって評判らしくて、丁度今日のスタジオの近くにペットショップがあったんで買ってきました」
「お土産なんていいのに、けどありがとう。マローっ敬浩君からのお土産だって」

まだ敬浩の腕の中のマロの鼻先にもらった猫草を近付けると、マロはくんくんと匂いを嗅いだ
愛らしいマロの姿に自然と微笑みが零れる

「気に入ってくれたみたい、ありがとう…」

顔を上げると、こちらを見る笑顔の敬浩との近さにネスの言葉が詰まってしまった

「あっ、ありがとうね、それで今日はどうしたの?」

敬浩から離れるように一歩下がり、視線を外す
猫草が遠ざかったと、マロが敬浩の腕の中から抜け出てきた

「おわっ、分かったから、んーっと…ここに置くから、ねっ」

適当な場所を選び、猫草を置くとさっそくマロの確認が入る
ギッと鳴ったソファの音で、愛らしいマロの姿に敬浩がいることを忘れてしまいそうになったネスの意識が戻る

229:2012/01/14(土) 01:03:44 ID:???
「よかった、体調良さそうで、心配したんです、朝起きたらいなくて」

ドキリと音を立てる心臓、だが敬浩の声音がいつもと違うことに気が付き、目を向ける
どこか辛そうな顔付きで、テーブルの方を見ているが、どこか定まっていない目線

「あの…大丈夫?」

心配になり、敬浩の横に座ると、口元だけの笑みが刻まれる

「今日…なんで、いなくなったりしたんですか?」
「えっと…あの〜」
「昨日の返事だって、起きたらって言ったのネスさんですよ、それなのに…」

昨日の返事?何かの約束をしてしまったようだが、ネスには全く身に覚えがない

「…ごめん、敬浩君、実は店から出たのも殆ど覚えてないんだ」

両ひざに手を付き、頭を下げるネス

「えっ…」

敬浩がこちらを見ている気配はするが、頭を上げようにもそんな雰囲気ではないような気がして、頭は下げたまま

「覚えてないことに関しては、本当にすまないと思ってる、だからよかったら何の約束をしたのか、教えて欲しい」

230:2012/01/14(土) 01:04:15 ID:???
意を決して頭を上げ、敬浩の顔を見たネスは、目を見開いた
薄っすらと涙が溜まった瞳がまっすぐにネスを見ていた

「っ…」
「…そう…ですか、…そうだったんですね、ああ…それでっ…」

何が分かったのか、納得したと敬浩がネスから視線を逸らす

「あの…」
「いやっ、いいです、分かりました。今日、急に押しかけてきてすいませんでした。遅いので今日は帰ります」
「えっ、来たばっかり…」
「今のは変でしたね、ちょっと落ち着きたいので、今日は帰ります、すいません」

敬浩は立ち上がると、脱いだばかりの上着とバッグに手を伸ばし、少々乱暴に掴みあげた

「えっ…敬浩君?」

驚くばかりのネスを置いて、早々と玄関に歩いていく敬浩を追いかけ、ネスも動く

231:2012/01/14(土) 01:06:13 ID:???
ネスが追いついた時には片方の足は靴の中に納まっていた

「敬浩君」

待ってと敬浩の肩に手を置くと敬浩の動きが止まった

「本当にごめん、俺…」
「覚えてないのなら、仕方がないですよ」
「あの…教えて欲しい、俺…なんて約束したの?」

肩に置かれた手を下ろさせると、敬浩がようやくネスに向き直ると敬浩の頬を涙が一筋流れた
驚くネスに、ニコリっと微笑んだ敬浩は、ネスの肩を押し、そのまま壁へ押しつけた

「えっ…」

一瞬にして目の前に敬浩のドアップが迫り、近過ぎて見えなくなると同時に唇に圧を感じた

「なっ…」
「っすいません…あっ…」

ドンっと押し返すと、謝りながら抵抗もなく離れた敬浩の視線が、ネスの首元へと移る
それを見つけた敬浩は微笑み、視線を上げた

「それが残っている間だけでいいので、俺のこと考えてください」
「あっこれって、やっぱり敬浩君?」

232:2012/01/14(土) 01:06:46 ID:???
すると、敬浩が自分の胸元のシャツを引っ張り、鎖骨を見せた

「俺もこれがなくなるまでには、忘れるようにします」
敬浩の鎖骨の下に、キスマークのような跡

「えっ、それって…俺?」

敬浩は、泣き笑いのような微笑みをし、もう片方の靴を履くと、ネスに軽く頭を下げた

「夜分すいませんでした、お邪魔しました」

ネスへ背を向け、ノブを掴む敬浩に、声をかけようとするがどんな言葉をかけていいものかと言葉が出てこない

「あっ…」
「おやすみなさい」

手を伸ばすネスの前で扉は閉まり、敬浩がいなくなる
急いでノブを掴み、開けようとするが扉が少ししか開かない

「あれっ?」
「開けないで下さい」

隙間から敬浩の声、敬浩が扉を押えていた

「でも…」
「お願いします」

その言葉に扉を押す力が弱くなり、扉が音を立てて閉まる

騒ぎを聞きつけてやってきたマロが、ネスの足元で短く鳴いた

233:2012/01/14(土) 01:37:54 ID:???
>>225 コメントのお返事
>>226-232 今回の更新

改めまして、昨年はありがとうございました。
そして、本年もよろしくお願い致します。

OKさんのNEさんイジりに変な風に口元が緩んで、アレは一人じゃないと見れない代物ですw
NEさんの指と耳を食べてしまうなんて、OKさん最高です!それのNEさんの反応がまた最高!!
KCとのハイタッチがガッチリ過ぎるNKとか
モグモグと咀嚼しながらOKさんを軽々運ぶNKとか
Uさんの絨毯の上での月歩きが素晴らしいとか、いろんな意味でOKX最高でした。
21日の全部見せますが待ち遠しいです。

それにアルバムのメーキングでのNEさんを見るTKに萌ました。
それを誤魔化すかのようにカメラに変顔するNEさんにも!!
あの二人のツーショットはなかなかないので、あれは最高でしたw

と…いきなり、小話?感想?萌?から話してしまいましたが、本題に移ります。
新年最初の投稿が半月近くになりすいません。
TKがなかなかシックリこなくて、ようやくイイのが思いつきました。
去年書いていたTKのセリフや状況を総替えでこんなんできました。
これからどうなっていくのか…ってまだサッパリですw
ですが、少しでも楽しんで頂けるよう頑張ります。

そして吸収Voコンビだけでなく、雑想が今年も少しでも読み手様の楽しみの一つとなれるよう、頑張って妄想しまくります!!
いつもコメントや応援、ちら見等、本当にありがとうございます。
改めて、今年もよろしくお願い致します。

234名無しさん:2012/01/14(土) 22:41:20 ID:???
凧様 更新ありがとうございます

おおっ!
TKNEと思いきや、ひょっとしてNETK?

しかも、TK可愛さ全開ではないですか

二人の会話の光景は
緊迫感と、透明感があって
まさに「凧様ワールド」と言う感じで
読んでいて心地よかったです

昨日の夜を覗きたいー!
凧様、更新をお待ちしています

235名無しさん:2012/01/18(水) 01:51:39 ID:???
果たしてこの健気?なTKは素なのか、計算なのか?かなり気になります(笑)
でも部屋に上がるのにも策を弄したTKだからなあ…ww

ところで、お話の中に猫草というものが出てきますが、
マロって犬じゃありませんでしたっけ?
それとも、猫草は名前に猫と付くだけで、犬猫関係ないのでしょうか?
生まれてこの方金魚以外飼ったことがないので、物知らずですみません!

236名無しさん:2012/01/22(日) 03:04:27 ID:???
始まって三回目にして、ANN聞き忘れました…orz
NEっさん眼がくりくりしてて黒目がちで可愛い!とか言ってたから、
二十代後半男性としては許せなかったのでしょうか?←責任転嫁

嘆くところがなかったので(聞いてくれるファン友達もいない…orz)、
申し訳ないと思いつつこちらで吐き出させていただきました。

237:2012/01/26(木) 22:23:11 ID:MoEOiesc
>>234 様(これもキリ番になるのでしょうか?分かりませんが、おめでとうございます)
コメントありがとうございます。
凧ワールドですか、なんだか背中がむず痒くなりながらも、嬉しいお言葉、ありがとうございます。
そのお言葉に応えられるよう、頑張って妄想しまくります!!
先月の月刊のTKの綺麗さにはやられました。
なんですか、あの女性にも負けない妖艶さ…あれは危険です、色々な意味で。

>>235
コメントありがとうございます。
NEさんのペットは、マンチカンという猫です。
先日二歳になったと写メと一緒にモバに載ってました。
マロを抱いているNEさんがまた可愛いので、おススメですw
MTさんとMKさんは犬を飼っていらっしゃいますので、そちらと混同したのかも。
猫草というのは、猫が食べてもいい草で、ペットショップに売っていたのを思い出し使いました。
TKがどんな風になっていくのか、まだ手探り状態ですが、楽しんで頂けるよう頑張ります。

>>236
コメントありがとうございます。
凄いリアタイで聞いていらっしゃるのですね。
凧は、ANN全て聞き逃して、ようつべ等で後聞きしてます(+o+)
凧の周りにファン友は一人はいますが、ヲタではない普通のファン。
番組等も見てないし、萌を吐き出せるのはここだけなんです。
なので、236様も嘆き等も受け付けますので、ここに色々と吐き出して下さい。
凧の吐き出しは、もう見て下さっているので、どしどし聞きますよ!!

238:2012/01/26(木) 22:26:07 ID:???

「あっ、いた」
「みっけ!おはよう」

後ろからの元気な二人の声に、なんだか溜息が漏れた
両脇にネスよりもわずかばかり小さな二人に囲まれて、早速両腕を取られ連行される

「おっ、おはよう」

弱々しい戸惑い気味の挨拶に二人の掴んだ両腕に力が入った

「さて、昨日の場所は空いてるかな〜あれ?先客…じゃあ、こっちっ」

昨日の部屋には、使用中の札があり、哲也はその隣の部屋をノックした
返答がないのを確認してから、ドアノブを回して、ネスを連れ込んだ

239:2012/01/26(木) 22:27:20 ID:???

ネスを椅子に座らせ、鞄の中から水筒、紙コップと取り出した
今日のコーヒーについて話し始めた哲也が、直人と一緒にコーヒーの準備
三人分のコーヒーを次ぐと、自分たちも椅子をネスの前に引き寄せた

「最初に結果だけでもいいから、聞かせて?」
「犯人はやつ?」

ここで面白がって聞いていたなら口を割らないという選択肢も出てきただろう
だが、二人の笑顔の口元とは、違い目は真剣に聞くと物語っていた
ネスは、言葉にせずに首を縦に振った

「そっか…」

哲也の入れたコーヒーからいい匂いが漂って、喉が渇いていたのに気が付き、湯気の立つコーヒーに口を付けた

「……昨日、ネスが先に帰ったじゃん、それを知ったてっちゃんが撒かれたって、帰ってから大変でさー」
「だって、俺がシャワー浴びる時にいなくなってたんだよ、それってズルくない?」
「昨日何回も聞いたって、だから昨日言ったじゃん、てっちゃんが同じことされたらイヤしょ」
「それはいや、でもさーっ」
「分かったから、ほらっ特製のコーヒー冷めちゃうって」
「そうそう、今日はイタリア産のコーヒーで、この間海外ドラマでこのコーヒーを…」
「それはさっき言ってたし」
「そうだっけ?」

ネスの話し辛そうな雰囲気に、哲也と直人は別の話をしてみるが、ネスは苦笑いでしか応えられない
そんなネスに内心は聞きたいのを我慢しているが、こればかりは無理に聞き出すものでもない
話しやすいようにと、場を和ませているのは分かるが、ネスの頭でも整理が付いていない事態だ
どう話していいのか、見当も付かない

「…ネス、落ち着いてる?」

哲也の問いかけにネスは首を斜めに傾げた

「そっか、直人ちょっとひとっ走りして、やつの今日の行動を探ってきて」
「はいよっ」

持っていたコーヒーを哲也に渡し、直人が動いた

「そうそう、このコーヒーが出てきたドラマさ、前に見たドラマの特典に一話しか入ってなかったやつだったんだけど、それが結構面白くて…」

直人が帰ってくるまで、哲也は相槌のみのネスにドラマの面白さを伝えていた

240:2012/01/26(木) 22:27:55 ID:???

「ただいまー、今日も敬浩君は事務所外だって」

椅子に戻ると少々冷めているコーヒーを一気に飲み干し、新しく温かいコーヒーを注いだ

「そっか…」

二人が話している内容がよく頭に入ってこない
そんなネスを見かねて、二人は聞くのを止め、とりとめない話に切り替えた
結局二人は何も聞き出すことができなかった


ネスも何をどう話していいのか、なぜ敬浩に跡を付けるようなことをしたのか分かっていない
二人の話を上の空に、敬浩の肌に付いていた跡が頭から離れなかった

241:2012/01/26(木) 22:28:50 ID:???

「おかえりー」

どこかで誰かが挨拶している

「ただいま」

その声に、ネスはドキリと肩を震わせた
敬浩の声、見なくても彼の声と分かってしまう
そして、こちらに近付いてくる敬浩に視線が吸い寄せられる
ネスに気付いた敬浩は、瞳を一瞬見開いてから、微笑んだ

「…ネスさん、ただいま」
「あっ、おっかえり」

気まずさに視線を泳がせると、目の端に敬浩が泣き笑いのような表情をしたような気がして、視線を戻す
見るとそれは気のせいだったと言わんばかりに、他のメンバーと微笑み話をしていた
それからは、敬浩からは声をかけられることもなく、時間が過ぎて行った

事務所にいる間、ネスは目の端に敬浩を見かけると、昨日見せてきた場所をつねるようなしぐさを何度も見た
それは、ネスの心臓を何度も震わせた

242:2012/01/26(木) 22:37:09 ID:???
>>237 コメントのお返事
>>238-241 今回の更新

お目に止めて下さり、ありがとうございます。
先月の月刊のTK見ました?あの妖艶さはなんなんですか!!
連載している同事務所の某モデルさんよりも綺麗ってどういうことなんですか!!
と、先月の月刊のTKにぼやいてましたw
ANNも聞き逃したのをようつべで後聞きしたら、TKがSっぷりたっぷりで自分からTELなんて!
凧のTKにいい刺激をくれましたw

と、また萌からですいません。
しかも、今回の更新は中途半端ですいません。
遠回りしておりますが、ラストは固まりつつあります。
それに向けて色々と準備でこんな感じの更新となりました。
少しでも楽しんで頂けたら嬉しいです。
今回も読んで頂き、ありがとうございました。

243名無しさん:2012/01/27(金) 22:17:26 ID:ipRFIMeo
先月の月刊T、すごかったですよね〜!!
今月の月刊、Tの着ている赤シャツはAKからの誕生日プレゼントだそうです。
あと、会社モバの最新ムービーで、AKがTのほっぺにチューしてます。
ここのNETK話を読ませていただいてから、急に二人が気になってきまして(笑)
AKをNEさんに置き換えて想像して、一人にやけています。←
続きが気になります、楽しみにしてます^^

一つ気になったのですが、文中にでてくる、TEとNTが言ってる「やつ」とは、Tのことですか?
また、どうしてTは「やつ」なんでしょう?すみません、気になったもので;

244名無しさん:2012/02/02(木) 06:25:55 ID:???
最後の、キスマークの部分を意識させるっていうのは、TK、うまいことやりますよねー!
上手いっていうより、巧いって感じです。
これでますますNEはTKのことを意識していくわけで。気が付いたら罠の中よー!
とか、1人でウハウハ言っていますwww

さて、そんなこんなで、ワタクシ>>235-236 でございます。
そう、マンチカンでしたね。某賞金女王がゲストで出ていた時に話していたのを、
物凄い雑に記憶していたみたいです。←酷

そんでもって、今日もANN聴きそびれました〜。・゜・(ノД`)・゜・。!!!
具合悪くてサクッと寝てしまい、起きたら4時過ぎ…orz
バレンタイン企画とかも始まって楽しく聴いていたのに…。なんならハガキ職人目指していたのに…
ようつべ探します…(´・ω・`)

245:2012/02/07(火) 01:24:59 ID:???
>>243
コメントありがとうございます。
AKのプレゼントで月刊に載るなんて//
モバ見ました!AKのチューにTが以外と喜んでいたように見えて、吹きましたw
なるほど!AKをNEに変換しちゃうと!最高です!!
243様のコメントを見て、今回の更新分を思いつきました。
またNEとTは出てこないですが、楽しんで頂けたら嬉しいです。
243様の疑問がこれで晴れると思います。
違う問題も作ってしまいましたがw
それもどうなるか、楽しんで頂けたらと思います。


>>244
コメントありがとうございます。
うちのTK、なんか黒いと思われますw
これからどう動いてくれるのか、凧も楽しみでなりませんww
あっ、そうだ!某賞金女王の回でしたね!
というか、二つもコメントありがとうございました。
あの回の最後のベンチの時のTKがまた楽しそうでしたね、色々とw
それを止めようとする周りがまたw
ANN本当に聞きそびれてます(+o+)
けど毎日動作?さんの方で、載せて下さっている方がいたので、なんとか全部聞きはしてます。
三回目以降はようつべで見つからないので、見つかっていなかったら、そちらをおススメします。
しばらくはそちらにお世話になる感じです(=_=)
本当なら凧もNEと話したい…本当に話したら心臓がヤバくなると思いますがw
ハガキ職人目指しちゃって下さい!もしNEが読んだら、こっそり教えて下さいねw
今回は、NEもTKも出てきませんが、楽しんで頂けたら嬉しいです。

246:2012/02/07(火) 01:26:57 ID:???


ようやく本日の仕事を終えた直人は、ネスを帰した後、事務所に残っていた哲也と合流

「お疲れ、どうだった?」
「おっつーってか、もうずっとヤツを意識した感じでさぁ、ホント何があったのか知りたい」
「こっちも聞き込んでみたけど、変なのも見たことないのはいなかったって」
「まじで!じゃあ、アレもヤツの仕業?」
「それはないとは、言えなくなった」

帰り支度を始める哲也にくっ付いて事務所から移動する

「ってことは、アレも確信犯か?」
「アレって?」
「今日さぁー、ずっとくっ付いてたんだけど、ヤツを見かけると毎回、ココをイジっ…」

ココと鎖骨下を指差す哲也は、言葉を詰まらせた

「哲也に直人、オツーって、哲也まだいたの?」

会社一の地獄耳大王、大輔が前から歩いてきた

「直人と買い物の約束してたんすよ」
「へぇーっ!んで、ヤツって誰?」

冷や汗が二人の背中を流れる

247:2012/02/07(火) 01:28:07 ID:???

「何のことっすか?」
「またまた、って誤魔化すってことは俺には言えないってことぉー」

にこやかな笑顔だが、目が怖いと二人はチラリと視線を合わせた

「マキさん、すいません、聞かなかったことに」

直人がぺこりと頭を下げると、そんな直人の肩に手を回した

「エーッ、じゃあ俺も買い物付いてく」
「えっ?」

大輔の強引な腕に出口の方に押されてしまう直人に、哲也は溜息を吐いた

「マキさん、ほんとこれだけは言わないんで、本当にすいません」
「なんだよ、二人して…じゃあ、仕方がない自力で」
「それもなしで、お願いします」
「じゃあ、仕方がないっか」
「ホントにまじで、忘れてください。メモるものなしで。あっマキさんが欲しがってたあのサイン入りのレコードプレゼントするんで」
「えっ、アレくれんの、そこまで言われちゃあ、忘れるしかないじゃん」

248:2012/02/07(火) 01:29:24 ID:???


大輔は、作ったような微笑みを消すと、真剣な先輩面になり一言忠告

「内緒話は場所を選びな、俺みたいのいるし。俺はアレに免じて忘れてあげるけど、明日持ってきてな、じゃっお疲れーっ」
「あっ、マキさん、どの辺を聞きました?」

歩き出そうとした大輔を哲也が呼び止めた

「…ヤツを見かけるとから」
「他には?」
「いやっ、そんだけ」

真意を確かめよう大輔を見るが、確かめることは困難と哲也は息を吐いた
そんな二人に背を向けて、片手をあげた大輔は、出口へと歩いて行った

「「お疲れ様です」」

二人は、ぺこりと頭を下げ、上げると同時に大きく息を吐いた

「いいの?アレって、アレでしょ、プレミア付だって」
「俺たちのせいで他から引っ掻き回されたら、それこそ最悪じゃん、あーあ…もったいないけど」
「探偵ってムズっ…」
「名前出さなきゃ大丈夫なんて言ってられないな、これからは毎回家での報告しあうってことにしよう」
「それがいい、今日は?」
「ん〜、昨日はお前んとこだったから、今日は俺んちな、明日はこの間手に入れた豆で美味しいコーヒー作ってやりたいしな」
「じゃあ、どっかで買い出ししよう」
「そうしよっ」

249:2012/02/07(火) 01:30:39 ID:???


そんな微笑ましいミニーズを帰るふりで隠れていた大輔は、デンジャラスノート略して『デスノート』に早速何かを書き込んだ

『哲也 直人
 二日続けてお泊り
 ○/○は直人宅、翌日哲也宅
 半同棲?』

狙われていたのは、哲也と直人の方であった
二人が大輔に気付かず、歩いていくのをニヤニヤと見送る

「自分たちが一番、気を付けなきゃいけないんだぞーっ」

聞こえないよう小声呟いた大輔は、二人が歩いて行った方向をもう一度覗き見てから今度こそ出口へと足を向けた

250:2012/02/07(火) 01:47:47 ID:???
>>245 コメントのお返事
>>246-249 更新分

お目に止めて頂いたのに、短い更新ですいません。
243様のコメントを読み。
TEにココにちょっと出で、それはねっ的な会話とか色々と考えていたら、膨らみに膨らみ
最終的にはこんなんできちゃいました。
今回もNEとTKが出てきてません。
言い訳…これってstageのサイドなんですよワハハハ…すいません。
次回からは、NEとTKを中心にと考えているのですが、うちのミニーズ出しゃばりたがりで。
考えても考えても二人のどちらかは、絶対に出てきます。
いい緩和剤とでも考えて頂けたら嬉しいです。

凧ごときことですが!抽選に当たりました!!
本当は電子チケットにしたかったのですが、諸事情により電話となり。
あんなに繋がらない電話を体験したのは初めてです。
読み手の皆様にちょっとでも凧萌を載せれるように頑張って見てきます。
っと言って、前回も前々回も見つけれませんでしたが…(+o+)
春が来るのが、一段と楽しみになりました!
それまでには、もう一CP位作れたらなっと、更新頑張りますので、またいらして下さいね。
今回も読んで下さり、ありがとうございます。

251名無しさん:2012/02/09(木) 22:21:10 ID:???
凧様 更新ありがとうございます

ミニーズキャイキャイ仲良くて微笑ましいです
でも、大人なおつきあいなのね
で、いずれMKさんに
覗かれちゃうのね//(←違う?)

私も同行者が登録できず、今回電話です
でも、メールとかどんなの来るんだ?
と電チケに憧れいっぱい
ま、でも参加できることが嬉しいですね!

TKの出方に目が離せません
更新をお待ちしていますね

252:2012/03/10(土) 13:23:51 ID:???
>>251
お久しぶりです。コメントありがとうございます。
ミニーズの会話は本当に楽しく書けた覚えがありますw
時間空きすぎて、うる覚え状態ですが…

本当は電子チケットしたかったです!
メールとか本当に残念…
そうですよね、参加することに意義がありますもんね!!
参戦の際には、いい萌などありましたら、教えて下さいね!
コメントありがとうございました。

253:2012/03/10(土) 13:25:12 ID:???


あれから、特に何もなく数日が過ぎた
敬浩君からも何を言われるでもなく、普通に戻った…と思う

自分からあの日の夜のことを聞き出す勇気はまだない
忘れて下さいと言われたから、忘れようとは努力している
けど、あのドアが閉まる前に見た悲しげな瞳と「忘れて下さい」と消えそうな声で言った言葉がどうしても離れてくれない

てっちゃんも直人も、あれから何も聞いてこない
よくてっちゃんとは一緒にいることが多かったが、あれから増えた気がする
朝は、空いている部屋や座っていないスタッフさんの椅子を借りて三人でモーニングコーヒーを飲むようになった
こちらではなく、あちらのメンバーとリハや仕事に翻弄している直人がいない時は二人
二人のおかげで、気鬱にはならなくなった
一人でいる時は、どうしても考えてしまうから、誰かが一緒にいてくれるのは、ありがたい

ただ一つ、気になるのが、敬浩君のあのしぐさ
未だに、たまに見る
それがなんとなく、あの後が消えない様にするため、そんな気がしてならない

254:2012/03/10(土) 13:26:09 ID:???


「あれ?ここってこうだっけ?」
「ごめん、どこの?」

ヴァーカル4人で一部屋でのリハ
大抵は二人が歌っているから、後ろの方で将吉とネスは、後ろで聞いていたり、合わせて歌ってみたり、頭の中や腕だけでフリの確認
たまにフリの不安なところや気になるところを、軽く踊ってみる
余り埃を立てすぎるといけないから、本当に確認という感じ

将吉は椅子から立って、不安なところをもう一度踊る
二人の声に邪魔にならないよう小さな声でリズムもゆっくりで歌いながら、将吉は踊った

「…うん、大丈夫」
「よかったーっ、度忘れしちゃって、これがこっちだったか分からなくなった」

椅子に座って、今のフリの腕の動きを示して見せる将吉

「大丈夫だって、分からなくなったら宇佐さん式で乗り越えるっていう手があるし」
「確かに…」

将吉の癖丸出しで笑う
口の前にコブシを作り、笑いを押える様に笑う癖にツラれてネスも笑ってしまう

255:2012/03/10(土) 13:27:55 ID:???


「ちょっとソコ、遊んでないの」

丁度、歌終えた敬浩君がこちらに注意する

「あっ、すいません」

素直に謝る将吉に、部屋にいた全員が笑った

「って、本気じゃないし」
「敬浩君、驚かさないでよー」

笑顔の敬浩に、将吉が目力の抜けた瞳でビックリしたーっと、胸を押えた
その姿に笑っていたネスは、視線を感じた

そちらを見ると敬浩を目が合い、すぐに逸してしまう
さっきから時折、ガラス越しの敬浩の視線が、ネスに向いているような気がしていた
それは違うと言い聞かせていたが、直接見られるとやはり逸らしてしまう
ネスは、自分に叱咤し、敬浩を見たが、敬浩はもうこちらを見ていなかった

「篤志さん、ここって…」

もう敬浩は篤志へと視線を移していた
ホッと息を吐いたネスに、将吉が気付いた

「ネッサン、どうした?」
「ううん、なんでもない、ちょっとトイレに行ってくる」
「そう?いってらっしゃーい」

ネスは立ち上がり、スタッフに声をかけると部屋を出て行った

256:2012/03/10(土) 13:29:33 ID:???


手を洗っていると、先ほどの敬浩の顔が頭をちらついた
記憶にある、あの悲しげな瞳に近い瞳でこちらを見ていた
あの悲しげな瞳は、あの後のコトも思い出させる
その時、ネスは唇に冷たい感触を感じた

「んっ?」

無意識の内に唇に指を触れさせている自分が鏡に映っていた

「何やってんだ、俺…っ…」

呟いたネスは、鏡越しに見えた人影に驚く

「たっ、敬浩君…」

振り向いたネスに、微笑みながら敬浩は近付いてゆく

「…俺もトイレに…」
「あっ、そっか、じゃあ俺は先に戻るね」

乾いた笑いが顔に張り付いているのが分かる
けどそれを直すにも敬浩の前では無理だと、ネスは足早に去ろうと出口に足を向けた

257:2012/03/10(土) 13:30:37 ID:???


「…ネスさん」

すれ違う瞬間に気弱な声に呼ばれ、ネスの足が止まる

「なに?」
「…いいえ、なんでもないです、すいません」

敬浩の顔を仰げず、敬浩のジャージの胸元までで止まる
それ以降、何も言わない敬浩に、耐え切れず歩き出す

「…先行くね…えっ…」

腕を掴まれ、ネスは敬浩の顔を仰いだ
泣き笑いのような顔で、ネスを見つめる敬浩にネスの心臓が音を立てる

「…今日、時間取ってもらえますか?」
「えっ、あの…」
「お願いします」

掴んだ手を離し、頭を下げる姿に戸惑う

「…でも…」
「お願いします」

あの時の扉の向こうで聞いた声とは違う懇願

258:2012/03/10(土) 13:31:39 ID:???


確かに今のままでは、色々と支障が出てきてしまう
敬浩もそうなのだろうとネスは腹をくくった

「分かった」
「ありがとうございます」

敬浩は頭を上げると、そこにはキラースマイルと言われる満面の笑顔

「この後、ちょっと仕事が入っているので、それが終わったら連絡します」
「…うん」

今度こそとネスは、敬浩に背を向けた

走り出したい衝動を何とか堪え、高鳴る心臓に困惑しながら歩き出した

259:2012/03/10(土) 13:40:36 ID:???
>>252 コメントのお返し
>>253-258 更新分

お久しぶりです。
ある日、更新分を書いていましたら、wordがいきなり閉じて、しかも復元できず…
それに愕然としてしまい、妄想が止まってしまい、こんなに亀になってしまいました。
いきなりのアクシデントに弱いらしいです…
本当は今回の更新分はもっと長いものでしたが…
って、愚痴からはじまり、すいません。
間を空けないよう、なんとか妄想して、早くこの吸収CPを終わらせて、あのCPに移りたいと思っております。
また変なCPを思いついてしまいましたwww
こんな凧ですが、これからもよろしくお願い致します。
お目を止めて頂き、ありがとうございました。


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