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雑想 【CP色々】

1:2011/04/29(金) 09:06:03 ID:???

サタンより引越させて頂きました。

酉想というものを書いていた たこ(現:凧)と申します。
酉想の続きやら、思い付いたCPでの妄想話を載せようと思っています。

場所をお借り致します。

100:2011/10/12(水) 18:06:00 ID:???
>>88 コメントのお返事
>>89-99 今回の更新分

お立ち寄りありがとうございます。
今回の更新、こんなんできあがりました。
なんでだろう、またこんなんですいませんm(__)m
けど、物陰で悶えるNTさん好きだったりしますw
だーって騒いだ時はいいリアクションしていると妄想したりw
今回も読んで頂き、ありがとうございました。

101名無しさん:2011/10/13(木) 12:29:21 ID:???
凧様 まだこの二人のお話続くのですね、ありがとうございます!
お互いかなり好き同士で
素直になれない感がもどかしいです

三か月前の出来事が気になりすぎます!
Rな部分もてっちゃん色っぽくて素敵でした//

凧様のお話の空気感が好きです
ゆっくりで結構です、更新をお待ちしています。

102:2011/10/18(火) 00:43:11 ID:???
>>101
コメントありがとうございます。
楽しんで頂けているようで嬉しいです。
TE素敵でしたか!よかったーっ。
凧の空気感が好きとは…ありがとうございます。
そのお言葉を糧にこれからもがんばります。
ありがとうございます。

103:2011/10/18(火) 00:44:14 ID:???



他愛のない会話で、何かをお互いに誤魔化しながら、タクシーで哲也の家に辿り着いた

部屋に入り、哲也の自宅ストックのアルコールを開け、まずは乾杯と喉を潤す

「つまみ…なんか作ろっかなぁ」

哲也が席を外すと、直人はテレビのチャンネルをカチカチと押し、適当な番組を映した

104:2011/10/18(火) 00:45:23 ID:VY41Ttjg
テレビに目を向けながら、頭の中は直人はネスが言っていたこと

『悩んでるっていうか、なんか無理してるって感じなんだよね』

俺は、哲也さんが悩んでいたなんて、分からなかった
そんな俺が、何を聞く?
ネスがあのまま聞いてくれたら…
って、どうして俺に任せた?
逃げた哲也さんを追いかけてって言ってけど…
あれ?いつの間に哲也さん、俺の後ろに?
気付かない内に俺を通り抜けてた?
考え事してたとはいえ、気付かないほど…
変な方向に考えてたのは認めるがそんなに周りが見えなくなるくらい…

105:2011/10/18(火) 00:46:31 ID:???
「…なおと」
「はっはい?」

皿をテーブルに置くまで来ていることに気が付かず、驚く
驚きを誤魔化すように、顔に笑みを張り付けながら顔を向けるとこちらをジッと見る眼にぶつかった

「…何がヤバいの?」
「えっ…?何っすか?」
「廊下で大声で喚いてたじゃん」
「あ〜…まぁ、えーっと…」
「話せない?」
「いやっ、アレはまた…ねぇ」

ネスと俺が兄弟なんて、突飛もないこと考えてたなんて…言えねぇ
誤魔化すか、言う…それは無理

106:2011/10/18(火) 00:47:14 ID:???
言うに言えずにいると哲也は直人から視線を外し、ソファに腰を下ろした
哲也はアルコールを一口飲み、缶を弄ぶ

「ネスにね、言われたんだけど」
「ネスに?」
「直人がなんか悩んでるみたいって」
「っっ!!」
「それってさぁ…俺のことだったりする?」
「なっなんで、哲也さんのこと悩むんですかっていうか、悩みなんかないっすよ」

一気に巻いて、持っていた缶を持ち直すフリで誤魔化す
哲也はそんな直人を見ずにふぅっと息を吐いた

107:2011/10/18(火) 00:48:02 ID:???
「そっか…俺は悩んでるんだけどね」
「えっ?」
「なんかさぁ、こんなんだし、どうしたもんかって」
「あの…意味が…」
「だから、お前のことが好き過ぎて悩んでんの」

…なんて言った?俺のことが好き?
哲也さんにとって…遊びじゃなかった…
まじで?なんだこれ?ドッキリか?

108:2011/10/18(火) 00:49:38 ID:???

「なんか言え…おい、直人?」

何も言わない直人に哲也が業を煮やし身体ごと向くと、俯き額を抑えている直人に驚く

「直人?」
「…えーっと…俺っ嘘吐きました」
「うそ?」
「俺も哲也さんのことで悩んでたんですけど、これってまじっすか、ドッキリじゃないっすよね」
「…あー…やべぇ、可愛いぃ」

不可解な言葉に顔を上げると、いつもつられてしまう満面の笑み、以上の笑みが目の前

「直人、可愛すぎるっ」
「なっなんっす…」

顔の両脇を掴まれ、引き寄せられると直人の口を塞ぐ
直人は驚きながらも入ってきた舌を受け入れた

109:2011/10/18(火) 00:51:03 ID:???
「…っ…っ……」

互いに腕を回し抱きしめ、漏れる息がどちらのかさえ分からなくなるほど深く口付ける

ゆっくりと離れる唇は唾液で妖しげに光る

「直人、なんでそんなに可愛い訳?」
「俺がっ?可愛くないっすよ、ってか可愛いのは哲也さんじゃないっすか」
「へぇ、俺って可愛いんだ」
「なっ…あー…まぁ」
「直人に言われると嬉しいねぇ…っで、直人も俺のことが好きってことだよね」
「あぁ…はぃ」

110:2011/10/18(火) 00:51:50 ID:???
哲也がぎゅっと音がなるのではないかと思うほど、強く直人を抱きしめる

「はぁーっ安心した」

俺も安心した
なにがどうっていうより、安心した
俺たち、両想い…

「あの…っ哲也さん?」

抱きしめたままの恰好で、哲也が直人の首筋に唇を這わす

111:2011/10/18(火) 00:52:31 ID:???
「ナニ?止めるの?」
「いやっ、あの…あっ、せっかくの哲也さんの手料理が…」
「何も作ってない、見てなかった?」

テーブルに目線を送ると皿には菓子が盛られているだけ

「考えすぎて何も作る気しなかった」
「そうだったん…ですか」

どうしよう…
気持ちに気付いてから、いつも演じてたせいか
なにしていいか、分からない

112:2011/10/18(火) 00:53:11 ID:???
「あのっ、そうだ。シャっシャワー使っていいっすか」
「…直人?」
「借りまっっ」

直人が立ち上がろうとするのを哲也が止め、そのままソファに押し倒す

「直人、もう一度聞くけど、まじで俺のこと好き?」
「えーっと、それは…好きっすけど…」
「けど?」
「…なんだか、心の整理がついてないって言うか…」
「あーっ、もう無理、直人っ可愛い過ぎ」

113:2011/10/18(火) 00:53:58 ID:???
直人に覆いかぶさり、口付けると舌を入れ口内を貪る

「んっ…てつ…さん…まっ…てって」

哲也の身体を押し上げると、ツーっと糸を引き離れる
逃げられないよう直人に馬乗りになった哲也

「ちなみに、俺、ネコじゃないから」
「はぃ?」
「男の子は入れるのが好きっしょ、初っ端で直人をヤッたら引くの確実だから、我慢してたけど」
「えぇーっ、アレっ我慢だったんっすか、あんなにヨガってたのに?」
「ヨガってた言うな、気持ちいいんだからしょうがないって、ナニ言わせんだ」

直人の頭をパシッと引っ叩き、驚いて目を丸くする直人から目を逸らす

114:2011/10/18(火) 00:54:41 ID:???
「…あのーっ、哲也さんは俺を抱きたいんすか」
「当たり前だろう」
「…無理っ俺ソッチ無理」
「俺は三か月、我慢したんだ、抱かせろ」
「そんな未体験ゾーンに踏み入れる気ないっす」
「俺のこと好きならヤらせろ、俺だってお前が初めてだったんだから」
「…えっ?」
「あーっ、なにハズイこと言わせんだ、直人のくせに」
「初めて…アレ…そうだったんすか」
「ああ、初めてだってばれない様に精いっぱい演技しまくって…ってまた何言わせんだ」

115:2011/10/18(火) 00:55:31 ID:???

哲也さんも演技してた
俺の為…
俺は自分のことしか考えてなかった
ゲイのダチに男同士は止められないって聞いてたから、興味本位でいいっかって…
それに三か月前の時、哲也さん

116:2011/10/18(火) 00:56:03 ID:???
「でも、バイって」
「やったことはあるけど、やられたのはお前が初めてだ」
「まじっすか…」
「それにガキの頃の話だし、ガチでバイだったらあのグループいられるかっての」

そう言えば、ゲイのダチが言ってた
『お前んとこ、どこでも脱ぎまくるじゃん、目の保養を通り過ぎて困る』

「あぁ…俺のダチもそんなこと言ってました…」
「だろう、まあお前を好きになったってことは、最終的にはバイってことになるけど」
「はぁ…」
「ってことで、ヤらせろっ」

117:2011/10/18(火) 00:58:46 ID:???
再び顔を近づける哲也に、直人は精いっぱいの抵抗

「それとこれとは、無理っまじっ無理」
「…ムカつく…」
「あっ、すいません」
「ふぅーっ今日はイイや、ヤろうぜ、そんかし次は俺にヤらせろ」
「えーっと…いつかってことで…」
「言ったな、もう撤回は受け付けないからな」
「あーっ、えーっと…」

哲也は直人の上から退くと、寝そべっている直人に手を伸ばし、立ち上がらせる

「早く決心付けないと、俺も何すっか分かんないから」
「…こわっ」

ビビる直人に今日一番の笑顔を向けると哲也は寝室へと直人の腕を引いた

118:2011/10/18(火) 00:59:46 ID:???
どうしよう…
俺が…あーっ…けど…哲也さんだし…
けど、どうしよう


ベッドに着くまで気のそぞろだった直人だが、始めてしまえばもう考える暇もなくなった
お互いの気持ちを知り、初めての夜

もうそこは直人にとって演じるべきstageではない

119:2011/10/18(火) 01:06:55 ID:???
>>102 コメントのお返事
>>103-118 更新分

こんばんわ。
目を止めて下さり、ありがとうございます。
これで一応stageは終わりました。
仮でstageと付けたのに、意外と最後にオチのように付けれてよかったです。

次は、三か月前…か、哲也サイドを載せようと思っていますが、まだ未定です。
いきなり酉とかに行ったり…
気長に待って頂けると嬉しいです。
見て下さり、本当にありがとうございました。

120:2011/10/18(火) 01:20:02 ID:???
雑想リスト

【酉想続き SKAなれそめ編】>>4-13
【HealingMan 1】>>18-25
【stage】>>39-118

121名無しさん:2011/10/23(日) 14:55:27 ID:???
凧様 更新ありがとうございます!
お互い演技してたんですね、本気だと引かれるか
とか、思い込んで…
素直なカミングアウトでこれからも仲良しカップルでいられそうで
安心しました//

三ヶ月前も、TEサイドも読みたいです!
もちろん、酉年の二人も。

なにするかわからないTEはどんなリバ狙いなんでしょう
色々起こりそうで楽しみです
これからも更新をお待ちしています!

122名無しさん:2011/10/23(日) 16:01:06 ID:???

凧様こんにちは。
悩んでいるのはNTだけとおもいきや、TEも真剣すぎた結果でしたか。
NTはめんばの中では小柄ながらもオラオラな気質をお持ちかなと感じているので、凧さまの左NT、新鮮かつかっこよくて好きです。
また続きあったら読みたいです。
酉の人達もまたお目にかかりたいです。楽しみにしてます。

123:2011/10/30(日) 00:45:05 ID:???
>>121
コメントありがとうございます。
そうみたいですw
そんな展開になって、驚きながら楽しんでおりますw
ご要望頂きました、三か月前、できました
お楽しみ頂けるのかと、心配です。大丈夫でしょうか?
TEのリバが叶う日が来るのか…は、未定です。
頭の中でワキャワキャしているミニーズがどう動くのか、サッパリw
これからも楽しんで頂けるよう、頑張りますので、よければまたいらして下さい。

>>122
コメントありがとうございます。
こんなTEどうでしょうw楽しんで頂けましたでしょうか?
そうなんです。もっぱら可愛がられるNTですが、何か違うと思っていたのが、ようやくまとまりました。
三代目でリーダーしている姿を見て、やっと明確にできました。
そんな左NTを気に入って下さるとは、ありがとうございます。
これからも、目を通して頂けるよう頑張ります。
コメントありがとうございました。

124:2011/10/30(日) 00:46:51 ID:4ZPcGxiU


 stage 〜opening night〜

哲也と直人が互いの思いを打ち明けた日から、約三か月前のとある日の出来事



「んっ、なっ、なーっ、何やってんすかっ」
「ん?何ってフェ○」

直人が驚きのあまり、動くこともままならず、足の間を陣取る哲也を見下ろした

125:2011/10/30(日) 00:48:51 ID:???


数時間前、直人は哲也の家に遊びに来ていた
よくお互いの家を行ったり、来たり泊まりあい

いつもは、食べて、飲んで、話して、テレビを見たり、踊ったり、時にはDVD観賞

そして、疲れたら、眠くなったら、寝る
いつもそんな時間の過ごし方


この日も哲也の手料理とお菓子、アルコールで楽しく時間を過ごしていた
先に眠くなったのは、直人
ソファでいいとごねる直人をいつものように強引にベッドに寝かせ、自分も隣に潜り込む

ダブルベッドにアキラとナオキが寝ていたら、確実に小さくどちらかが落ちるだろう
だが、ダブルベッドに哲也と直人、ちょどいいとしかいいようがない
ダブルベッドの本来の使われ方でもある


かすかな直人の寝息を聞きながら、哲也も眠りについた

126:2011/10/30(日) 00:49:39 ID:???


ふっと目が覚めた哲也は、目を覚まし時計を仰ぎ見る
まだ時間的に余裕と寝返りを打った

ドキッ
哲也の心臓が高鳴る
数センチ前に、無防備な寝顔の直人
少しでも動けば、直人の顔に触れてしまうほどの近さ

哲也の好奇心が湧きあがる
そして、ゴクリと唾を飲み込んだ

哲也は、首を少しだけ伸ばす
すぐに離れた唇だが、確かに触れ合った
一瞬、ピクリと動いた直人は、それでも目を開くことはない

もう一度、哲也の首が伸びる
かすかに触れ合う唇

ギクリっと、また心臓を揺らした哲也が急いで目を閉じる
直人が寝返りを打ったのだ

127:2011/10/30(日) 00:50:09 ID:???


そっと目を開ける哲也が、直人を見ても起き上がる素振りはない


哲也はふーっと息を吐いた
だが、深呼吸で治まるはずの心臓がどんどんと高鳴っていく
本人にも分からない鼓動の昂り
それは、徐々に下半身からの合図と気が付く
起床時の条件反射だけではない
それがナニを欲しているかは、考えるまでもない


哲也は数秒考えたのち、もう一度息を吐き、動き出した

そーっと布団の中に潜り込み、直人のズボンへとゆっくりと手をかけた

128:2011/10/30(日) 00:51:18 ID:???


「んっ、なっ、なーっ、何やってんすかっ」
「ん?何ってフェ○」

直人が驚きのあまり、動くこともままならず、足の間を陣取る哲也を見下ろした

哲也は、直人の息子を咥えたままの状態で答えた

「なっ、待って、ちょっ、タンマ」

直人が哲也の肩を掴み、そこから引きはがす

「何?気持ち良くなかった?俺下手?」
「うっ、そんっなこと…って何やってんすか?」
「フェ○、何回聞くの?」
「じゃなっくてっ、哲也さんソッチいけたんすか」
「…ああ、そっか言ってなかっけ、俺バイだって、んでっヤらないの?」

直人自身を掴んだままで止まっていた指先を動かしだす

「うおっ…って、まじっすか」
「ヤりたい気分なんだ、手伝ってよ」

動いた指先に力が抜けた直人の手から離れ、再び咥え刺激する

129:2011/10/30(日) 00:51:58 ID:???


寝起きのまだ思考が機敏に働かない頭が、確実に気持ちいい箇所を刺激され、枷が緩くなる

「っ…ふっ…、っ…、哲也さんっ…」

もう抗議が落ちてこないのを良しとした哲也は一度、口を離す
そして、直人の顔の前まで顔を近付けた

「もちろん、手伝ってくれるよね」
「なっ、あっ、えーっと」
「その答えはイエスだね、絶対に気持ちいいから保証する、だから手伝って」

先ほどの掠るものではなく、本気の口付け
すかさず舌を入れ口内を刺激すると、直人の舌もゆっくりと、でも確実に応え始めた

130:2011/10/30(日) 00:53:24 ID:???


久しぶりだからと言う哲也の言葉に、直人は哲也の指示通りに動く

色々な意味でのドキドキと高鳴る直人の鼓動
完全に目覚めているのに、止めることが出来ないのは、直人の好奇心
そして、見たこともない哲也の艶やかな姿態と漏れる吐息が直人の自制心を崩してゆく

やることは、女性と変わりない、場所が数センチ違うだけ
濡れないソコは、手近にあった軟膏を活用
じっくりとゆっくりと哲也のソコを解してゆく

哲也の漏れる息に、直人は考えることを止めた
狭いソコがゆっくりと、だが確実に解れていくのを刺激しながら待つ

ある箇所をこすった時、哲也の身体が跳ねた
痛いのかと、動きを止めた直人に、違うと頬を染め潤んだ瞳で教える哲也
なんとか保っていた、直人の自制心が壊れた

哲也の両足を掴み広げた、己を埋め込もうとする直人
ぎりぎりのところでかわした哲也は、ゴムを手渡し、もう一度自分で軟膏をソコに塗りたくった

そして、ゆっくりと教えながら、今度こそ直人を飲み込んだ

131:2011/10/30(日) 00:54:18 ID:???


ラウンドを終えた二人は、汗だくの身体を横たえた
哲也は鈍さの残る腰を動かし、直人へと身体を向かせた

「っでどう?」
「ヤバいっす」
「でしょう、だからこれからも手伝ってよ」
「…あーっ、えーっと」
「おっ、そんなに俺の身体よかった?」
「そっちっ?」
「俺は気に入ったよ、直人っめっちゃイイ、相性良過ぎて逆にもうナシとか俺がイヤ」
「なっ、でもっ」
「いいじゃん、お互いにいい遊びが増えたってことで」
「えーっと、そうっすけど…」
「ねっ、さて今日はオフだし、もう一回位スル?」
「もう一回って、哲也さんキツクないっすか」
「昼飯、直人が用意してよ、多分動けないから」
「まじっすか?」
「ってか、動けなくして欲しいんだけどね」

哲也は直人の首を引き寄せ、唇を塞いだ

132:2011/10/30(日) 00:55:29 ID:???


その日の昼食は、直人が近くのコンビニまでひとっ走りして用意した
もちろん、ベッドから動けない哲也の分も一緒に


お互いに、好奇心で始まったコト
だが、それが本当に好奇心だけだったのか、それは三か月の月日を要する

そして、本日の二人の為だけの舞台
そのopening nightが幕を閉じた

133:2011/10/30(日) 01:11:01 ID:???
ミニーズのstage、三か月前の夜、opening nightとなります。
ギリギリ描写でRにはなっていないようにしています。
ですが、読むと分かりますので、苦手な方はスルーでお願いします。

>>123 コメントのお返事
>>124-132 更新分

次はTEサイドとなると思います。
またお待ち頂けたら嬉しいです。
今回も目を止めて頂き、ありがとうございました。

134:2011/10/31(月) 18:05:53 ID:???
凧様 更新ありがとうございます!
先日は倉庫のURLを送っていただきありがとうございました^^
近々、あちらにも遊びに行かせて頂きます!!

って、や〜〜〜〜んTEっちゃんてば積極的〜!
3か月前の夜にそんなことがあったんですね。
混乱しながらもしっかりいただいてしまったNTさん、流石です!
色っぽいTEちゃんと、左(この時点では)なのに可愛いNTさん、大好きです。

次の話も楽しみにお待ちしています^^

135名無しさん:2011/11/03(木) 18:59:02 ID:???
凧様 三ヶ月前更新ありがとうございます!
てっちゃんから誘ってたのですね//

受け初めてなのに、慣れた風に誘うなんて
どんだけせっぱつまった思いを持っていたのか…切ねぇ
そして、かわいい///

そんな心を次のTEサイドで読めるのを楽しみにお待ちしています!

136:2011/11/03(木) 22:11:43 ID:???
>>134 紀様
コメントありがとうございます。
あちらと合わせて、楽しんで頂けたら嬉しいです。
TEサイドを始めますので、また楽しんで頂けるよう頑張ります。
短いですが、本日の更新を載せますので、ご覧頂けたら嬉しいです。
メール、コメント本当にありがとうございます。


>>135
コメントありがとうございます。
お待ちして頂きましたのTEサイドです。
といっても、今回の更新は短いですが…すいません。
これから、どんな思いで三か月前に至ったのかを書いていきます。
今回の更新はTEサイドの冒頭として楽しんで頂けたら嬉しいです。
コメントありがとうございました。

137:2011/11/03(木) 22:14:59 ID:???


【stage -side stage-】

遊びのはずだったはずなんだけど

好奇心

その延長線だったはずなんだけど

いやっ違う、そんなのであんなに決意なんてしなくていいはずだ

138:2011/11/03(木) 22:16:03 ID:???


元々、年下のくせにアンダーグラウンドのみならずダンスをかじっている人間には超有名

あいつのダンスは好きだ

けど、スタイルが違うから、傍観者で楽しんでいたが、それが仲間となった


最初はいろんなものを感じた

自分たちだけでは物足りないと思われたような

そんな感情もあったのも事実

139:2011/11/03(木) 22:16:46 ID:???


メジャーでの場数が違う

有名歌手のバックダンサーでもあったし、バックダンサーにも関わらず、ライブではソロダンス

振付師もやっていたから、ボーカルを中心にしたダンスの振付もあいつのセンスの方がが上だ


最初は、年下のくせにっと何度思ったか


けど、それは徐々にというかすぐにそんな気持ちはなくなった

結局、一緒に仲間として同じグループにいることが誇らしくなっていた

140:2011/11/03(木) 22:17:49 ID:???


いつからだろう

真剣な目に引き寄せられると思ったのは

八重歯を見せて笑う笑顔が可愛いと思うようになったのは

直人のいろんな表情に心がざわつくようになったのは

仲間としての心境を超えてると気付いたのはいつだろう


けど、もういつかなんて関係ない

これが肉欲へと繋がっていると気付いてしまった

下半身に集まる血のざわめきが、そうと教えている

141:2011/11/03(木) 22:18:24 ID:???


そして、どう転ぼうと真剣になってはいけない

それが、ソレだと気付いてはいけない


けど、欲しい

直人が欲しい


だから、あんな…

142:2011/11/03(木) 22:21:39 ID:???
>>136 コメントのお返事
>>137-141 今回の更新分

お目に止めて頂き、ありがとうございます。
短いですが、今回の更新となります。
TEサイドの冒頭ができましたので、いきおいで載せちゃいました。
この後の展開をこれから考えますので、お待ち頂けたら嬉しいです。
読んで頂き、ありがとうございました。

143名無しさん:2011/11/05(土) 14:19:42 ID:???
凧様 更新ありがとうございます
てっちゃん、結構思い募っての行動だったのですね
真剣に好きなとこを見せない決心
切なくて良いです!

続きもお待ちしています

144:2011/11/06(日) 01:26:07 ID:???
>>143
コメントありがとうございます。
うちのTEはこんなこと考えていました。
自分の頭のTEなのに、よくわかっていなかったりw
切ないですか!よかったー通じて!!
これからTEを分解していてきますので楽しんで頂けたら嬉しいです。

145:2011/11/06(日) 01:27:12 ID:???
ふっと目が覚めた哲也は、目を覚まし時計を仰ぎ見た

まだこんな時間かよ、寝よ…

ドキッ

寝返りを打った哲也の数センチ先に無防備な寝顔の直人
少しでも動けば、直人の顔に触れてしまうほどの近さ

びっくりしたーっ
あっ、そうっか今日も来てたんだった
それにしても、直人の寝顔、やっぱ可愛いー
口とか…
キスしたら、起きるかな?

哲也の好奇心が湧きあがり、ゴクリと唾を飲み込む
哲也は、首を少しだけ伸ばす
すぐに離れた唇だが、確かに触れ合った
一瞬、ピクリと動いた直人は、それでも目を開くことはない

スリルまんてーん、もう一回くらい…いいかな…

146:2011/11/06(日) 01:27:48 ID:???


哲也の首が伸び、かすかに触れ合う唇
ギクリっと、また心臓を揺らした哲也が急いで目を閉じた
直人が寝返りを打った
そっと目を開ける哲也が、直人を見ても起き上がる素振りはない

ビビったー、起きない直人がまた可愛いー…アレ?

哲也はふーっと息を吐く
だが、深呼吸で治まるはずの心臓がどんどんと高鳴っていく

なんで…あっ、そりゃあ、そうだよなぁ
コイツにこんなことして、そりゃあ元気になるって
俺がこんななんて、コイツ考えたことないんだろうなー
可愛い顔で遊びに来て、俺のベッドで寝て
俺が、お前をなんて、考えたことないだろう

起床時の条件反射ではない昂り
それは冷めることはなく、逆に無防備な寝顔に刺激される

ヤリタイ…
けど、引くよな
あっ、俺が…けどそっち初めてだし
どうする…賭るか…
直人が乗りやすくするには…どうする…

哲也は考えたのち、もう一度息を吐き、動き出した
そーっと布団の中に潜り込み、直人のズボンへとゆっくりと手をかけた

147:2011/11/06(日) 01:28:28 ID:???


「んっ、なっ、なーっ、何やってんすかっ」
「ん?何ってフェ○」

直人が驚きのあまり、動くこともままならず、足の間を陣取る哲也を見下ろす
哲也は、直人の息子を咥えたままの状態で答えた

「なっ、待って、ちょっ、タンマ」

直人が哲也の肩を掴み、そこから引きはがす

「何?気持ち良くなかった?俺下手?」
「うっ、そんっなこと…って何やってんすか?」
「フェ○、何回聞くの?」
「じゃなっくてっ、哲也さんソッチいけたんすか」
「…ああ、そっか言ってなかっけ、俺バイだって、んでっヤらないの?」

俺ってスゲーっ、心臓バクバクなのに言えてるよ
バレてない?
よしっ!

148:2011/11/06(日) 01:29:04 ID:???


直人自身を掴んだままで止まっていた指先を動かしだす

「うおっ…って、まじっすか」
「ヤりたい気分なんだ、手伝ってよ」

動いた指先に力が抜けた直人の手から離れ、再び咥え刺激する
寝起きのまだ思考が機敏に働かない頭が、確実に気持ちいい箇所を刺激され、枷が緩くなる

「っ…ふっ…、っ…、哲也さんっ…」

おしっ!!
寝起きでフェ○されたら、ヤバいもんなー
お前の気持ち分かるぜー
まだ頭動かないうちに…

哲也は一度、口を離し、直人の顔の前まで顔を近付けた

「もちろん、手伝ってくれるよね」
「なっ、あっ、えーっと」
「その答えはイエスだね、絶対に気持ちいいから保証する、だから手伝って」

149:2011/11/06(日) 01:29:37 ID:???


先ほどの掠るものではなく、本気の口付け

応えて…お願いだから…

ビクッと震えた直人
頭を抱き寄せ、舌を入れ口内を願いを込めて、刺激する

あっ

直人の舌がゆっくりと応え始めた

よかったーっ、涙出そう
泣くなよ、俺
まだ始まったはっかりなんだから

戸惑いながら、応える直人を抱きしめながら、初めての本当のキスを味わう哲也

150<削除>:<削除>
<削除>

151:2011/11/21(月) 20:23:30 ID:ovpVWFTg
>>144 コメントのお返事
>>145-149 今回の更新分

今回の更新も短いですが、三か月前の時からのTEサイドとして書いております。
記載がなく、分かりにくくて、すいません。
少しでも、楽しんで頂けたら嬉しいです。
目を止めて頂き、ありがとうございました。

152:2011/11/21(月) 20:32:29 ID:ovpVWFTg


あれから三か月余りの時が過ぎた

忙しくても、三代目と並行している直人よりは、こちらは時間の余裕がある
忙しい直人のオフに合わせ、休みを取り
直人が早く終わったと分かれば、誘う
その繰り返しで、もう三か月
その間、もう何度身体を繋げたのかのさえ、数えきれなくなって数えるのを止めた

身体だけでもと思い、始めたこのセフレのような関係

153:2011/11/21(月) 20:33:52 ID:???


冷静に考えれば、そろそろ終わらせないとヤバいと直人が思い始める頃だ

けど、それとは全く逆に、欲が溢れてくる
身体だけではなく、思いも欲しい
俺が直人を好きなのは、もう自分に嘘を付けない位、昂るっている

それだからこそ、直人にも俺の十分の一でも、同じ思いをと…
でもそんなこと、天地がひっくり返ってもない
だからそろそろ…

154:2011/11/21(月) 20:34:32 ID:???


今日もラウンドを終え、あらかたの処理も終わり、直人は背伸びている
その背に自分が付けた爪の跡を見つけた
Tシャツを手にした直人と目が合う

「んっ?どうしたんっすか?」
「直人の背中っていいよねぇ」
「背中?」

ベッドから起き上がり、直人の腕を掴み、引き寄せた
「そっち向いて座って」

こんなにハッキリと跡になっちゃった、痛いかな

直人をベッドに座らせ、ピタリと直人の背に抱き付いた
「哲也さん?」
「言ったね。罰決行しまーす」

俺って機転きくぅ
そういやぁ、直人と寝てから、俺の頭回転増した?

155:2011/11/21(月) 20:35:02 ID:???


「えっマジっすか?」

直人の背に舌を這わせる、自分が付けた跡に治れと祈りながら

「ちょっ、なに?なんっすか?」
「罰だから逃げちゃダメ、それに十回は言ったはず」
「はずってっ、ちょっと」

直人を背中から抱きしめるように、ホールドし背中を舐める

早く、治って…いや…ずっと残って
すげぇ、矛盾してんなぁ俺

「ぬっ…てってっちゃん、もっもう、いいしょっ…くすぐったいって、まじギブ、ギブ」

あれれ?可愛いーっ、元気になってる、ますます可愛いー

「そう?こっちが元気になってるみたいだけど」

156:2011/11/21(月) 20:35:39 ID:???


「あ゛ーっ、だからギブって、これ以上したら、てっちゃんが明日キツイって」

それって、まだしてもいいってこと、なら乗るよ
こっちはいつまでもしていたい
限りが訪れるまで

「鈍いなぁ、まだヤリたいってことなんだけど」
「…だって明日、収録っすよ」
「知ってるよ、けど直人やろうっ」
「って、てっちゃんモロ立ってるし」

当たり前じゃん、俺は直人に惚れてるんだから、素直に舐めさせる直人が悪い

「直人の汗にキちゃって」
「舐めたのてっちゃんじゃん、ったくっ、明日ってもう今日か、文句言わないで下さいよ」
「言うよ、直人の可愛い顔見れるし」
「あーっ、この悪趣味っ悪魔ーっ」

157:2011/11/21(月) 20:36:40 ID:???


直人にホールドしていた腕を外されると、ベッドに寝かせられる
覆いかぶさる直人の瞳が、真剣さを増して、それが哲也のを刺激する

「今の顔もいいねぇ、あっ今日寝ないで収録行く?」
「それは無理、俺寝たい」
「そっか、若い子は寝ないとね」
「ったく、もう口閉じてよ」
「塞ぐって方法知らないの?」
「…負けた」
「俺に勝とうなんっ…っ」

直人に口を塞がれ、言葉が途中で終わってしまう

158:2011/11/21(月) 20:37:17 ID:???


直人、俺はお前が好きなんだよ

絶対に言わないけど、もうそろそろ俺も限界
色々、キツイ…
自分の嘘が表に出てしまう前にどうにか終わらせないと

そう思ってはいても、自分から行動を起こす勇気がないと分かっている哲也
直人の背に腕を回し、離れたくないという思いを口付けに乗せた

159:2011/11/21(月) 20:39:29 ID:???
>>152-158 今回の更新分

お目に止めて頂き、ありがとうございます。
ようやく更新分が出来ました。
楽しんで頂けたら、嬉しいです。

160:2011/11/25(金) 01:33:21 ID:???


収録が終わり、何人かと事務所に戻ってきていた
ネスにジムに行かない?と誘われ、向かう途中、ネスが呟いた
「…直人がさあ、何か悩んでる感じするんだよね」


ネスにそう言われ、色々な感情で心臓が高鳴る

それって、俺のこと?
いやいやっ、三代目とか色々あるし、俺のことじゃない…
自分で思って、傷ついてるし、こんなにナイーブな性格だっけ
顔に出るなよ、俺

「…そう、分かんなかったな」
「それにてっちゃんも、何か悩んでない?」

なぬっ、顔出ちゃってる?
誤魔化さないと

「ネスって、そういうのよく気付くよねぇ」
「てっちゃん、誤魔化してないの、俺でよかったら聞くよ」

ヤバい、ネスに何か気付かれた?
やっぱり、そろそろな時期?
けど、騙さなきゃ、まだ心の準備が…

161:2011/11/25(金) 01:34:10 ID:???
「まぢでぇ、そんなん言うと甘えちゃうよ」
「そんな言い方して、俺の前でそんなんしなくていいよ、肩の力抜いてよ」
「はぁ〜、ナニ?俺ってそんなにバレやすい?」
「さぁ、俺は分かったけど、バレやすいって感じではないよ」
「だよねぇ、ほかにはバレてないし、あっ、ネス千里眼的なのあるんじゃない?」
「俺には言えない感じ?」
「さて、どうだろう」

どうしよう、どうしよう
ネスに何かバレてる
どうする…逃げろっ

「俺、用思い出した、先行くねぇー」

クルリとターンした哲也は走り出した

「っ…てっちゃん?」

ネスの声から逃げた哲也は、走り出した
とたん、今通り過ぎた物陰からいきなりの大声にビックリして立ち止まった

「だぁーっ、ナニ考えてんだ俺!ヤバいだろっそれは完璧にヤバいって」

ぬわっ?ビックリしたってあれ?直人?

「うおっ、直人どうしたの?」

俺を追いかけてきた?ネスが、同じく大声に驚き、立ち止まり、話しかけている

162:2011/11/25(金) 01:34:41 ID:???
「ん?どうした?いきなり大声上げて」
「あっ…いや…なんでもない…」
「って言うと思った、直人も言わない人だし」
「…もっ?」
「てっちゃんもさぁ、あーっいいや、聞かなかったことにして」
「哲也さん、何かあった?」
「直人、この頃てっちゃんと仲いいから直人の方がいいっか」
「そっそう?」
「なんかさぁ、悩んでるっていうか、なんか無理してるって感じなんだよね」
「哲也さんが?」
「うん、だからさっき聞いたんだけど、誤魔化して先行くねぇーとか言って走って逃げた」
「逃げた?」
「あっ、ということで、直人はてっちゃんの話を聞いてあげる、で直人はてっちゃんに聞いてもらう」
「はぁ?」
「二人共、ナニ悩んでいるか知らないけど、人を頼っていいと思うよ」

ネスの直人ではなく、自分に向いてる
バッと振り返った直人が、驚きの顔でこちらを見ている

「てってつやさん?」
「走って逃げたって言ったじゃん、追いかけようとしたら悶えてる直人がいたって訳」
「あっそう…」
「そういうことだから、直人、てっちゃん任せた、てっちゃんは直人を任せた、じゃあね」
「「ネスっ?」」

歩き出したネスにハモった二人は、しばらく去ってゆくネスの後ろ姿を眺めた
ネスの姿が廊下から消え、どちらともなく視線を合わせ苦笑い

163:2011/11/25(金) 01:35:18 ID:???

ネス、なんでこんなことするんだ…って、そうだよな
もう潮時って感じだし
悩んでウジウジしてるより、ハッキリ、振られた方が立ち直りも早い
直人が悩んでいるかなんて、分からなかった俺が直人とこのまま続けていける訳ない
この先、グループで仲が悪くなったって、ありがたいことに12人もいる
直人も仕事だけなら、どうにか我慢してくれるだろうし
振られよう、今すぐに

哲也がそう結論付けると同時、不自然な沈黙を破ったのは直人

「任せられちゃいましたね」
「任せられたねぇ…直人、この後は?」
「えっ、ああ…ジムでも行ってから帰ろうかと」
「じゃあ、予定はない訳だ」
「ないっす…」
「ジムは明日ということにして、直人帰るよ」
「ぬぇ?えっマジっすか?」
「予定ないんでしょ、それとも断る?」
「いやっ、はい帰ります」
「よろしい」

これで時間をおいたら、せっかくの決心が鈍る

決めることを決め、ふっきれた哲也は荷物を取りに歩き出した

164:2011/11/25(金) 01:35:49 ID:???
「今日は俺んちね」

始まりも終わりも俺の家
それを記憶に残し、終わらせよう

「あっ、哲也さん家なんか久しぶり」
「三か月ぶりだからな」

そう三か月、もう十分
これ以上望めない

「えっ…」

直人が複雑な顔で哲也を見ていることに気付かず、哲也は歩く

165:2011/11/25(金) 01:36:22 ID:???

他愛のない話をしながら、どこかギコチナイと分かりながらも部屋にたどり着いた

アルコール缶を渡し、何の乾杯かは分からないが、いつも通り乾杯と缶をぶつけ、水分を流し込んだ

うわっ、こんなに喉カラカラだったのか、美味いっ
けど、どうすっかな、どう切り出すか

「つまみ…なんか作ろっかなぁ」

作戦を立てようと直人から離れ、キッチンへ向かう
途端、直人ではない話し声が聞こえ、目を向けると、直人がテレビに向け、リモコンを操作していた

どういく?直球?

ふっと、先ほどの直人の姿が浮かんできた
いきなりの大声、それと同時にネスとの会話

哲也はまとまらない頭を振り、一度息を吐いた

ダメだ、どうもいい案が思いつかない
もういいや、思いつくもんを言って、そこからにしよう

作ろうと思ってはいたが、動いたのは頭ばかり、結局ツマミと菓子を手にソファに戻った

166:2011/11/25(金) 01:36:57 ID:???

「…なおと」
「はっはい?」
「…何がヤバいの?」
「えっ…?何っすか?」
「廊下で大声で喚いてたじゃん」
「あ〜…まぁ、えーっと…」
「話せない?」
「いやっ、アレはまた…ねぇ」

アルコールを飲む直人の横顔を見つつ、哲也はソファに腰を下ろした
話しても話さなくても、乾く喉にアルコールを流し込み、ネスの言葉を思い出す

「ネスにね、言われたんだけど」
「ネスに?」
「直人がなんか悩んでるみたいって」
「っっ!!」
「それってさぁ…俺のことだったりする?」
「なっなんで、哲也さんのこと悩むんですかっていうか、悩みなんかないっすよ」

そっか、俺のことか
そろそろ、こんな関係ヤバいって思い始める時期だよな
でも、俺もう限界、悩んでる自分が嫌だ

167:2011/11/25(金) 01:37:28 ID:???

限界、その言葉の通り、哲也の頭はもう思考を止めた
そして、自然と自分の感情が口からあふれ出る

「そっか…俺は悩んでるんだけどね」
「えっ?」
「なんかさぁ、こんなんだし、どうしたもんかって」
「あの…意味が…」
「だから、お前のことが好き過ぎて悩んでんの」

えっ、俺、今なんて言った?
ヤバいっ言っちゃった!どうする?
ってか、直人なんか言えよっ

「なんか言え…おい、直人?」

哲也が自分が無意識に言ったということにキレながら横を向くと、俯き額を抑えている直人

168:2011/11/25(金) 01:38:01 ID:???

「直人?」
「…えーっと…俺っ嘘吐きました」
「うそ?」
「俺も哲也さんのことで悩んでたんですけど、これってまじっすか、ドッキリじゃないっすよね」

なんだコレ?
この反応、これっていい方に考えていい感じ?
っていうか、可愛い…

「…あー…やべぇ、可愛いぃ」

また無意識に出た言葉に直人が顔を上げると、若干赤い頬に気付く

あーっ、んな顔すんなよ、もう無理

「直人、可愛すぎるっ」
「なっなんっす…」

強引に直人の頬を挟み、口付ける
すぐに舌を入れると直人が応えてくれる事実に喜びが溢れる
口付けが深く濃く、互いの息が乱れるのに時間はかからない

169:2011/11/25(金) 01:38:31 ID:???

「…っ…っ……」

つーっと糸を引きながら唇と離し、直人を見つめるとゆっくりと直人の瞳が開く

「直人、なんでそんなに可愛い訳?」
「俺がっ?可愛くないっすよ、ってか可愛いのは哲也さんじゃないっすか」
「へぇ、俺って可愛いんだ」
「なっ…あー…まぁ」
「直人に言われると嬉しいねぇ…っで、直人も俺のことが好きってことだよね」
「あぁ…はぃ」

哲也は直人を力一杯抱き締め、安堵の溜息

「はぁーっ安心した」

抱き締めたまま、直人の香水の混じった体臭を吸い込むとそれがズキンと腰を刺激する
目の前にある首筋が美味しそうに薄っすらと赤みを帯びている

美味しそう…食いたいな…

「あの…っ哲也さん?」

哲也が直人の首筋に唇を這わすと直人があわてる

「ナニ?止めるの?」
「いやっ、あの…あっ、せっかくの哲也さんの手料理が…」
「何も作ってない、見てなかった?」

すぐに目をテーブルに向ける直人

170:2011/11/25(金) 01:39:02 ID:???

「考えすぎて何も作る気しなかった」
「そうだったん…ですか…」
「あのっ、そうだ。シャっシャワー使っていいっすか」
「…直人?」
「借りまっっ」

一気に不安になる心をどうにか押しとどめ、視線の定まらない直人をそのままソファに押し倒す

「直人、もう一度聞くけど、まじで俺のこと好き?」
「えーっと、それは…好きっすけど…」
「けど?」
「…なんだか、心の整理がついてないって言うか…」

なんだ、俺と一緒
ってか、こいつこんなに可愛かったけ?
そうだっ食っちゃおう

「あーっ、もう無理、直人っ可愛い過ぎ」

直人に覆いかぶさり、口付けると舌を入れ口内を貪る

「んっ…てつ…さん…まっ…てって」

171:2011/11/25(金) 01:39:32 ID:???
逃げようとする直人をどうにか逃げられないよう留め、ふっと思いつた言葉を舌に乗せる

「ちなみに、俺、ネコじゃないから」
「はぃ?」
「男の子は入れるのが好きっしょ、初っ端で直人をヤッたら引くの確実だから、我慢してたけど」
「えぇーっ、アレっ我慢だったんっすか、あんなにヨガってたのに?」
「ヨガってた言うな、気持ちいいんだからしょうがないって、ナニ言わせんだ」

直人から見た自分の感想という、初めての告白に動揺しながら、直人の頭をパシッと引っ叩く

「…あのーっ、哲也さんは俺を抱きたいんすか」
「当たり前だろう」
「…無理っ俺ソッチ無理」
「俺は三か月、我慢したんだ、抱かせろ」
「そんな未体験ゾーンに踏み入れる気ないっす」
「俺のこと好きならヤらせろ、俺だってお前が初めてだったんだから」
「…えっ?」
「あーっ、なにハズイこと言わせんだ、直人のくせに」
「初めて…アレ…そうだったんすか」
「ああ、初めてだってばれない様に精いっぱい演技しまくって…ってまた何言わせんだ」

だーっ、俺の舌がどんどん支配できなくなってる
こんなこと言う気、絶対なかったのにー

172:2011/11/25(金) 01:40:02 ID:???
視線を外しても、直人がこちらをジッと見ているのが伝わってくる

「でも、バイって」
「やったことはあるけど、やられたのはお前が初めてだ」
「まじっすか…」
「それにガキの頃の話だし、ガチでバイだったらあのグループいられるかっての」

そういやあ、先輩らの身体見ても、んなこと考えなかった
直人だけ、けど、それって結局…

外していた視線を戻すと直人も視線を彷徨わせていた

「あぁ…俺のダチもそんなこと言ってました…」
「だろう、まあお前を好きになったってことは、最終的にはバイってことになるけど」
「はぁ…」

もういいや、考えるのめんどくさい

「ってことで、ヤらせろっ」

173:2011/11/25(金) 01:40:32 ID:???
再び顔を近づけると直人は精いっぱいの抵抗を始めた

「それとこれとは、無理っまじっ無理」
「…ムカつく…」
「あっ、すいません」
「ふぅーっ今日はイイや、ヤろうぜ、そんかし次は俺にヤらせろ」
「えーっと…いつかってことで…」
「言ったな、もう撤回は受け付けないからな」
「あーっ、えーっと…」

哲也は直人の上から退くと、寝そべっている直人に手を伸ばし、立ち上がらせる

「早く決心付けないと、俺も何すっか分かんないから」
「…こわっ」

俺、何すんだろ?
ってか、直人と寝る様になってから、舌がいいように回る
三か月も演技しまくって、これからは本当の俺でいいんだ
アレ?けど本当の俺ってどれだ?
まあ、いいや
直人が俺のこと好きだって言ってくれているその事実があれば

哲也の前に広がっていたstageは幕を下ろした
これからは、哲也と直人のリアル

174:2011/11/25(金) 01:50:00 ID:???
>>160-173 今回の更新分

お目を止めて頂き、ありがとうございます。
これでside stage終わりです。
読んで頂き、ありがとうございました。

175名無しさん:2011/11/29(火) 22:51:30 ID:???
凧様ありがとうございます〜
カワイイ同士がわちゃわちゃしてて、和みますね
TEさんのお願い、いつかNTさんは受け入れてくれるんでしょうか?気になるところです
「ヤらせろ」を連呼するTEさん、直球勝負だな〜と笑っちゃいました♪

176:2011/12/10(土) 18:06:36 ID:???
>>175
コメントありがとうございます。
和んで頂けたようで嬉しいです。
なぜか、うちのTEっちゃん、女王様気質になってしまい困っていますw
NTが、受け入れてくれる日がくるのか!?
それは、脳内に任せますw
またいらして下さい。ありがとうございました。

177:2011/12/10(土) 18:08:07 ID:???
互いに恥ずかしくも告白というイベントを終え、一緒に笑顔で事務所入りした哲也と直人
事務所に入ってきた二人に気が付いたネスが片手をあげて近付く

「おはよう」
「ネス、おはよう」
「おはよう」

哲也と直人は顔を合わせると、ネスの両脇を陣取り、腕を捕まえる

「なっに?」
「ちょっと、時間ちょうだい」
「ほんのちょっとでいいから」

ネスのNOを受け付けないというばかりに、ネスを引きずるように連れ去る

その光景を我らがエセ探偵、大輔と敬浩が偶然?見ていた

「おっ、両手に花ならぬ、両手にチビッ子」
「逆エイリアン」
「あっ…あぁー、ってソレいい」

笑い出した大輔がニヤッとしてりやった顔の敬浩にハイタッチ

178:2011/12/10(土) 18:09:18 ID:OM5jBIn6
一方、連れ去られたネスは、人のいない部屋を探している二人に溜息をもらした

「なに?どうしたってのさ、俺なんかした?」
「違う、ちょっと…あっ、てっちゃん、ココは?」
「そこにしよう」

誰もいない部屋に連れ込まれたネスは、困惑気味の表情で二人を見比べた
そして、ふっと気付く
二人共、昨日までの不自然さみたいなものが消えている

「あれ?」
「ネス、いきなりごめんな、なんて言うか礼が言いたかったんだ」
「礼って、俺なんかお礼されるようなことした?」
「昨日、ネスに背中押してもらったって感じでさぁ」
「昨日?なんだっけ?」
「あーそうだよな、まあいっか、ネスありがとう」

直人はぺこりと頭を下げる

「ありがとう」

そんな直人を可愛いと思いつつ、哲也も礼を述べた

179:2011/12/10(土) 18:10:40 ID:OM5jBIn6
笑顔の二人に、考えを巡らせている風のネスには、なんのことか分かっている
それを受け取ってしまうと、なんだかこそばゆい気がして誤魔化していた

「なんだか、よく分からないけど、二人が元気になってくれたからいいよ」
「って、分かってますって、顔に書いてるし」
「えっ?そうなの?」
「だって、ネス、頭かいてる」

ネスの無意識に出てしまう照れのしぐさ
それを哲也に指摘されて、始めて自分が頭に手を伸ばしているのに気が付いたネス

「あっ…」
「なんだよ、ネス、素直じゃねぇな」
「素直に受け取っていいのに、ネスって面白いよね」
「いや〜なんか、照れるじゃん、こういうの」
「んで、それと聞きたかったんだけど」
「何?」

笑顔から真剣みを帯びた表情に変わった哲也に、ネスが笑顔を改めた

180:2011/12/10(土) 18:11:53 ID:OM5jBIn6
「どこまでわかってる感じ?」
「えっ?何を?」

いきなりの哲也の謎の問いかけに、ネスではなく直人が困惑する

「いや〜、なんとなくだったんだけど、今のではっきりしたって感じかな」
「そっか、自分たちでバラしちゃったか」
「なに?なんなの?」

二人の空気についていけてない直人は、二人を見比べる

「…直人、ネスとタメだったよね」

直人の顔の前に自分の顔を近づけた哲也が、にこやかに聞く

「そう…だけど」
「やっぱり、可愛いなぁ〜直人は」

チュッと直人の唇を奪う

「なっ、てっちゃん」
「ちょっとぉ、それはなし、俺のいないとこにして」
「あっ、ネス」

当てられると部屋を出ようと足をドアに向けたネスを哲也が呼び止めた

「ネスは俺たちのキューピットだから、なんかあったら手伝うよ」
「今度飯でもおごってくれればいいよ、あっココ使用中にする?」
「これ以上は、歯止めがきかない」
「はいはい」

ネスが部屋から出ると、扉の前で立ち止まり、プレートを使用中に変えた

「あぁ〜、よかったのか、俺?…はぁ」

溜息を着いてネスは、そこから立ち去った

181:2011/12/10(土) 18:12:35 ID:OM5jBIn6
扉の向こうにネスが消え、扉の閉まる音で我に返った直人は、哲也の肩を掴んだ

「何?どういうこと?」
「ネスって、ちょっとウっさん的なとこあるよね」
「話が見えないんですけど」
「気付いてたんだよ、ネスは俺たちのこと」
「まじで、っていいの?」
「まあ、いいんじゃない」
「そうなの?いいの?」
「でもいいじゃん、俺今幸せだし」
「っ、てっちゃんってさぁ…」
「何?」

自他ともに認めるロマンチスト、こちらが照れるような言葉ばかりが出てくる

「ううん、何でもないって、ってっちゃん近い」

そんな男を好きになってしまったのだと、諦めて慣れようと思った直人の目の前には、近過ぎる満面の笑み

「さっきのじゃあ、ちょっと足りないので、改めて」

直人の制止の言葉を、昨日のお返しとばかり口付けで止めた哲也

哲也の濃厚過ぎる口付けに応えながら、早々にどうにかしないと、ネス以外の前まえでもコトを起こしそうな哲也をどうするか、考え悩む直人であった

182:2011/12/10(土) 18:21:01 ID:OM5jBIn6
>>176 コメント返し
>>177-181 今回の更新(stageの後日談)

なぜか、NSに礼を言いたいという脳内のチビッ子達に背を押され、後日談…次の日の話を書いてみました。
そしたら、なぜかNEのを思いついたので、次はNS…NE…どっちでもいいや
NEとの話となります。
またありえない雑食CPが湧きあがりましたので、それはまた。
目を止めて頂き、ありがとうございました。

183:2011/12/11(日) 21:33:24 ID:???


【near and far】

なんで?どうして?何が?

ネスミスは、状況に心の中で叫び声をあげていた

184:2011/12/11(日) 21:35:14 ID:???
慌てて逃げ出そうする自分を落ち着けと叱咤し、隣の人物を起こさないように、スルリとベッドから抜け出した

また叫びそうになる口を押える

何も着ていない

さきほど見えた彼の布団から出ている肩口も、同じく肌が見えている

そして、ベッドの周りには自分の服と、まだ寝ている彼の服

慌てそうになる自分をどうにか収めて、自分の服をかき集めると、ここで着ては起きてしまうと、寝室を抜け出した

寝室のドアを、注意深く音を立てないように開け、抜け出し、ゆっくりと閉めた

185:2011/12/11(日) 21:36:36 ID:???

まるでショールームのように綺麗に片付いている部屋は、紛れもなく彼の部屋

ドアから極力離れると、急いで胸に抱いた服を身に着け、音を立てないように玄関へと向かう

玄関に着いてから、不用心にも彼のバッグと共に玄関に置かれていた自分のバッグを見つけた

「どうしよう」

呟いてしまった言葉を閉じ込めるように口を押え、耳を立てる

しばらく固まって耳を澄ませていても、幸いにも物音一つ聞こえない

出るにも、ここに彼のバッグを置いたままというのは、と考えたのち
ネスミスは彼のバッグを手に居間へと戻り、そっとソファにバッグを置いた

その間も耳は、どんな音も漏らさないと聞き耳を立てる

走って逃げたいと思っても、それで起こしてしまってはと、深呼吸で収める

ようやく玄関に戻ると、バッグをゆっくり持ち上げ、玄関の鍵をゆっくり開ける

これは防ぎようがないガッチっと鳴った鍵に、背筋に冷や汗が出る

なんの音も聞こえないことに、溜息を吐き、玄関から出る

誰かに見られたらと周りを見渡すが、幸いに誰もいない
また息を吐き、玄関のドアをまたゆっくりと閉めた

186:2011/12/11(日) 21:37:28 ID:???

ドアを閉めると、一目散に駈け出した

エレベーターを待っている間も、彼が出てこないかとヒヤヒヤと彼の部屋を何度も振り返る

チンッと音を鳴らしたエレベーターの到着音にビクリと肩が震える

開いたドアには誰も乗っていないのを、ふーっと息を吐き、乗り込む

1Fのボタンを押し、閉めるボタンを連打

「早く、閉まれって」

ゆっくり閉まるエレベーターのドアに無謀と分かりながら呟いてしまう

瞬間、彼のドアが動いたようにも見えたが、それを確認することはできなかった

187:2011/12/11(日) 21:38:36 ID:???

自分の部屋に戻ると、マロが足元にじゃれ付いてくる

「マロ、ごめんな、今ご飯あげるから」

しゃがみ込みたい気持ちを抑え、マロのご飯を用意するために、キッチンに立った
マロのご飯を皿に盛りながら、頭の中には疑問符ばかり

「ゆっくり食べなよ」

皿を出すと待ってましたとばかりに、皿に飛びつくマロ

その背を撫でながら、なぜ彼の部屋にいたのかと思い巡らす

188:2011/12/11(日) 21:39:49 ID:???

最初に思い出すのは、哲也と直人の告白というか、見せつけられた状況

先日までの悩みは、二人共、お互いのことだったのだ

それが自分のお陰で解決したと礼を言われた

よかったのと思うのと、ちょっと複雑な気分

イイのか悪いのか、男同士でしかもメンバーをくっつけてしまった

結果的には、二人の幸せだという気持ちが伝わってきて、良かったのかもしれないが複雑なのは、変わらない

189:2011/12/11(日) 21:41:09 ID:???

それから、ジムで鍛えて、帰りにメンバーに誘われて飲みに行った
途中で彼も参加してきて、飲んだのは覚えている

それから、記憶があいまいだ
断片的には、ある

誰か分からないが、部屋に行った気がする
結果的には、彼の部屋だったのだが、記念日でもないのに酔い潰れたことが不思議だ

それからは、まったくといって記憶がない

服が脱がされて…?脱いだ?

彼は寝る時は裸族だと聞いたことはあるが、自分は裸族ではない
だから寝る時に脱ぐ訳がない
上半身は、もしかしたら脱いだかもしれないが、下着まで脱ぐことはまずない

それが、全裸で彼のベッドで目覚めた

190:2011/12/11(日) 21:42:26 ID:???

そこまで考えたネスミスは、考え過ぎだとふーっと息を吐いた

全裸で寝ていたとしても、普通はそれ以上などないのだ
哲也と直人が付き合ったという事実が、気を動転させていたのだ

「なに考えてんだろ、あいつらに当たり過ぎたんだな、あーびっくりした、マロー俺、勘違いしちゃったよ」

マロはもう餌を食べつくし、ネスミスにじゃれ付いている

「あっ、風呂入ろう、昨日入ってないし」

マロと少し戯れてから、浴室へと向かう

191:2011/12/11(日) 21:43:11 ID:???

「なんだこれ?」

シャワーを出しながら、ふと鏡を見たネスミスは、シャワーヘッドを落とした
シャワーヘッドからの冷たい水が足に当たるのも、ネスミスは気にならない

色黒の自分の肌に、ポツポツと少し大きめな吹き出物のような跡が付いている

「なっ…うそだろう…」

ようやく温かくなったお湯が、ネスミスの足を温めていた

192:2011/12/11(日) 21:44:14 ID:???

それからの自分の行動は覚えていない
いつの間にか、事務所に来ていた
ぼんやりと廊下を歩きながら、鍵を閉めたかな?と、ネスミスは思いを巡らせていた

「おはよう」

ポンと肩を叩かれ、ネスミスは振り向いた

「おはよう…ネス?」

そこには、哲也と直人が不思議そうに覗き込んでいる

「…ああ、てっちゃん、直人、おはよう」
「ネス?」
「どうした?」
「んっ?なに?」
「ぼーっとしてるから、どうした…あっ」
「あっ」

二人で驚いた顔をしてから、二人が顔を見合わせた

「直人、部屋探して」
「おう」

テキパキと昨日のように二人に連れ去られた

193:2011/12/11(日) 21:45:37 ID:???

空いた部屋に連れ込まれると、哲也に椅子に座らされた

「てっちゃん、どうしたの?」
「どうしたって、それお前の方、昨日と服は一緒だし、それに」

哲也が首の付け根を指さした
はっとしたネスミスが首を押えた、そこにもあったのかと慌ててしまう

「いやっ、これはあの…」

しどろもどろのネスミスに、ニコーッと哲也が笑顔になる

「昨日遊び過ぎた?」
「いやっ違うんだ、あの…」
「じゃあ、何?」

哲也が、自分も椅子に座り、聞きますよってニコニコと笑っている
その横に直人も座り、こちらもニコニコ顔

「…あの…記憶がないんだ」
「「へっ?」」

笑顔から一遍、口をへの字に曲げた哲也と直人が顔を見合わせる

194:2011/12/11(日) 21:46:21 ID:???

「…ネス、昨日言った通り、俺らはネスに借りがある、だからどんな話でも聞くし、もしかしたら解決できるかもしれないし」
「そうそう、話してみたら記憶も戻るかもしれないじゃん」
「色黒だから分かりにくいけど、昨日今日で、肌が荒れたって感じでもないし、それはキスマークだよね」
「…だぶん…」
「誰?」
「分からない、けど…」
「けど?」
「起きたら彼がいて、服は着てないわ、服は散らばってるし」
「っ…」

聞きだすのは哲也の方が上手いと直人は、声を出しそうになった口を押えた

「うん、それで?」
「けど、もしかしたら違うかもって思ったんだけど、なんとなく、けどそんなことはあるはずないし、混乱してるだけだと思う」
「うん、そっか、けどそいつかもって感じはあるんだ」
「所々で記憶はあって、けどソレの記憶はなくて」
「うんうん」
「けど、こんなんがあちこちに付いてるし」

首のソレをギュッと掴むネスミスに、これはもしかしたらと哲也は、突っ込んで聞いてみる

195:2011/12/11(日) 21:47:15 ID:???

「ネス、他に違和感とかある場所ある?」
「それは…ない」
「そっか、良かった、じゃあ未遂ではあるね」
「未遂…って?」
「いいから、それで起きた時にいた彼って誰?」
「…君」
「はい?もう一回言って」

二人は聞き間違いかともう一度、聞き直した

「イヤっ、これは記憶違いかもしれないし、これだって敬浩君が付けたんじゃないかもしれないし…」
「たっ…えーっ」
「なぬーっ」

声を出すのを押えていた直人と一緒になって、声を上げた

196:2011/12/11(日) 22:02:27 ID:???
>>183-195 更新分 【near and far】

stageの新章となります。
これで凧は本物の雑食なのだと確信しました。
ありえないCPですいません。
これもアリかなっと思って頂けるよう、頑張ります。
読んで下さり、ありがとうございました。
明日のドーム参戦してきます。
こちらに還元できるよう、色々と補給してきます。

197名無しさん:2011/12/12(月) 12:57:26 ID:???
凧様 更新ありがとうございます
うわー、続きが気になります!

かわいい2人が落ち着いたと思ったら
次はまれにみるCPですね

私は超雑食、リバOKなので
新しいお話も楽しみです//

本日ドーム参戦なのですね
楽しんできてください!

198:2011/12/18(日) 14:22:39 ID:???
>>197
コメントありがとうございます。
よかったー、アリと思って下さる方がいて。
197様も凧と雑食道突き進みましょうねw
今回の更新は、ミニーズとNEの語りばかりですが、楽しんで頂けたらと思います。

ドーム最高でした!!197様は行かれましたか?
やはり凧はマサイにはなれません。マサイの方々は本当にすごいと感心しました。
サタンと違い、もうマサイの方々の語りを見れないのが残念ですが…
還元できるようなことがなかったので、妄想に突っ走りますw
またいらして下さい。
コメントありがとうございました。

199:2011/12/18(日) 14:25:04 ID:???

二人の驚いた声にビクリと肩を震わせ、自分が言った言葉に慌てるネスミス

「あっ、いや…、あの…」

めったに見ることのない慌て様のネスミスに気が付いた哲也
自分自身に落ち着けと、咳払い
そして、目を丸めている直人の腿を軽く叩き、落ち着けと促した
我に返った直人は、ごめんと手を合わせる

「ごめん、ネス」
「ごめんな、ネスの話聞くって言ったの、俺たちなのに、けどもう大丈夫、ちょっと驚いただけだから、それでネスは敬浩君から何か言われた?」
「うん…起こさないで出てきたから、何も」

この三人の中で一番でかいネスミスが、小さくなりないとばかりに小さく項垂れる

「その前とか」
「記憶がないんだ」
「そっか…それで聞きたいんだけど、ネスは敬浩君に気持ちはない?」
「気持ちって?」
「メンバーとしてのじゃなくて、恋愛対象としての気持ち」
「そんなの考えたことない」
「そっか…」


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