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俺「ストライクウィッチーズなのさ……」
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. . . . . . . . . . . . . . 〈゙゙゙ゝ-'':::: イ !; ノ´l |. . . . . . ストパンの世界に俺を入れてイチャイチャしようずwwww
:'´ : 丶. ノノ.;rrf´l l l ! というスレですわ
o ( . ;' `ト-‐'77′厂! j 八
` ゙´ |! 〃 ,′j `ヽ.
〇 .:´ : .、 |i ノ . イ { : ○ 妄想を垂れ流すのも、初SSに挑戦するのもよろしいのではなくって?
( : ; ( ((/´ノ l / そこの貴方も書いてみてはいかがですこと?
ヽ. . ' ,'⌒Y⌒ヽ | / iノ !/ / (
{::ハ::{ ∩_ノ--ノ./ /: :ノイ { ハ 最近寒くなりましたわね
〃´ ̄ll ̄ ̄`ヽ /: : : ノノハノリ
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`ト--r'‐r‐,―― '′ |
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俺「ストライクウィッチーズは滅びぬ、何度でも甦るさ」
ttp://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/otaku/14336/1314641060/
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>>1乙
ペリーヌかわいい
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乙!
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乙ん
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>>1乙!!
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>>1乙
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>>1乙!
何これかわいい
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暇ができたので久しぶりに投下したいと思います
期間が長くあいてしまい、さらに話しの途中だったのでわかりにくいかもしれません
あと忍法帳が低すぎて書き込みにくいので、避難所を使わせていただきます
でも、なるべく本スレを見てくださいな
前回 原作二期第5話回
シャーリー、ルッキーニ、宮藤、俺の四人でロマーニャに買い物
外で少女が黒服に襲われているのでルッキーニと俺が助ける
少女:マリアと俺は旧知
暇なので三人でロマーニャ観光
ぐらいでした
前回は俺「ストライクウィッチーズは滅びぬ、何度でも甦るさ」の>182です
では、ちょっとしたら始めます
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シャーリー「お〜、このケーキおいしいな!!これ、あたしに1つ!いや2つ頼む!」
宮藤「あ、ずるいです!私もこのケーキをひとつお願いします!」
ウェイター「かしこまりました」
シャーリー「それにしてもルッキーニと俺はどこにいったんだろうなー」
宮藤「うーん、どこにいったんでしょう。でも俺さんがついてるなら大丈夫だと思いますけど」
シャーリー「うーん、でもちょっと心配だ」
宮藤「シャーリーさんはルッキーニちゃんのお母さんみたいですね」
シャーリー「なにぃ……?あたしはまだ16歳だぞー!!」
宮藤「でも二人をみてるとそんなふうに感じます」
シャーリー「なんてこった……あたしはもう一児の母に見えるのか」
宮藤「ほ、誇るべきですよ!母性があるってことですから!」
シャーリー「慰めにあまりならないぞ」
< ウゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥウゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ!!>
シャーリー「なっ!警報!?ネウロイのやつら、ここまで南下してきてるのか!!」
宮藤「行きましょう、シャーリーさん!!」
シャーリー「ああ!ルッキーニたちはあとでくるはずだ!!」
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< ウゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥウゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ!!>
俺「チッ!ネウロイか、こんなときに……!」
ルッキーニ「俺!戻らないと!」
俺「ああ、すぐに戻るぞ!」
マリア「ま、待ってください、ふたりとも!すぐに避難してください!!」
俺「マリアこそ避難しろ。俺たちは大丈夫だ」
マリア「私だけ避難するなどできません!!」
俺「……じゃあ人々の避難誘導と頼む。慌てているだろうから落ち着かせてな」
マリア「……わかりました。でもあなたたちは!」
ルッキーニ「あたしたちは行かなきゃ!」
マリア「どこへ!?」
ルッキーニ「あそこ!!」ビッ
ルッキーニは小走りしながら上を向かずに指だけ空を指差す。
ふっと見上げたマリアがみたのは、空へと昇っていくすでに鉄の翼を持った二人のウィッチ。
その瞬間理解した、この二人もまた、ウィッチなのだと。
マリア「二人は―――あれ、いない……」
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俺「ルッキーニ、マリアはな、このロマーニャの王女様だ。だからああやって言ったことを受け止めてやってくれ」
ルッキーニ「えぇっ!?マリアって王女様だったの!?」
俺「そうだ、たぶんにそろそろ公務をしなければならない年頃だろうな」
ルッキーニ「……じゃあ会えなくなっちゃうの?」
俺「そんなわけはない。だが、ここでネウロイを倒さないと二度と会えなくなる」
ルッキーニ「むー!!それはダメー!」
俺「なら倒さないとな。それに、ロマーニャを守らないと」
ルッキーニ「うん!!俺、いくよ!!」
俺「この先をまっすぐいけばトラックがある。だから走れ。俺は街の人々を誘導する」
ルッキーニ「わかった!」
広場に差し掛かったところで俺は体の向きを変え違う方向へ。
ルッキーニはまっすぐトラックへと向かう。
俺は人通りが多いであろう大通りへと走る。
人はまだごった返しになっていると思ったからだが……。
予想に反し、大通りにたどり着いた時にはすでに人の姿は少なく避難が滞りなく進行していた。
ふとマリアを見つける。
-
俺「マリア!人は?」
マリア「たった今誘導しているところです。ここの大通りの方は大丈夫ですよ」
俺「かなりいい手際だな。軍もびっくりだ、助かるよ」
マリア「でもこの子供が……親とはぐれてしまったようで」
子供「ひぐっ……うわーん!!おがあ゛ざ〜〜ん゛!!!」
俺「困ったな。仕方ない、とりあえずこの子を連れて避難をしてくれ」
マリア「はい、わかりました」
俺「探すのは……まぁなんとなるだろう。マリアならな」
マリア「ふふっ、わかっています。それよりあなたは……俺さんなのですか?」
俺「……ふん、そんなことは後回しだ。行け!」
マリア「はい!」
マリアが子供の手を引っ張ってその場を去ろうとした瞬間。
視界の端に僅かな赤い線が走ったのを捉えた時、驚異的反応速度で俺はマリアの前に立ちふさがった。
俺「!!?? 待て!!動くな!!!」ヒュッ
マリア「え?―――きゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
ビシュゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥン―…ズガガガガガガッ!!
フシュゥ……
マリアが子供を連れて逃げようとした突如、上方からの図太いビームが的確に飛来した。
そのビームは大通りの石床をがりがりと削り高く煙と砂を巻き上げる。
ルッキーニや宮藤、シャーリーは確実にビームに飲み込まれただろう、と思った、間違いなく。
大きな声が上から響く、ルッキーニの声が。
-
ルッキーニ「マリア!!俺!」
マリア「あぅ……うぅ……」ギュッ
子供「うぐっ……ひぅ……」
俺「ふっ!」ガラガラ…
ルッキーニ『俺!!マリアは!??」
俺『大丈夫だ。すべてシールドで守りきった』
ルッキーニ『よ、よかった〜……』
俺『全機、ネウロイの核は頭部付近だ。こぼれたビームは俺がすべて叩き落す。だから安心して戦え』
宮藤『一体どうやって……』
シャーリー『まさか俺、ネウロイ化するのか?』
俺『ああ、あまり乗り気じゃないがな。さて、三人とも、集中しろよ……!』
マリア「俺さん!腹部と右腕に怪我が!!」
俺「咄嗟のシールドでは全部守りきれなかったからな。体も盾にした」
マリア「そんな!い、今すぐ手当を!」
俺「必要ない。マリア、その子供の目を塞いでおいてくれ。ここからは嫌なものを見せる」
マリア「何をおっしゃって……」
俺「関係のないやつばかり狙いやがって。ふー……ぶっ飛ばしてやるぜ……」
マリア「―――!!」
T R A N S F O R M ! ! ! N E U R O I ! ! !
-
〔―――SYSTEM CHECK―――〕
ACCESS CODE:[SIg*op/VAQ]
*Nigritude...
*Exclusiveness...
*Ubiety...
*Reincarnation...
*Oppressor...
*Ideal...
...............ALL COMPLEAT!
I'm gonna kick neuroi's fucking ass!
〔―――STARTING―――〕
心臓部が一気に漆黒へと染まり、そこから黒のベールが溢れ出す。
そのベールが体を伝っていき、ドロリと輝くものがかちこちと固まっていく。
目を覆う赤いシールド、斬り殺すような黒い手、黒に輝くボディ、真紅のコア。
わずかに痛んだ心はすぐに敵への闘争心にかき消され、えぐれた腹部とひしゃげた右腕は恐ろしいスピードで回復し、悲しみを潜んだ瞳はすぐに憎しみが込められた。
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俺『三人とも、一箇所を集中攻撃だ。全弾撃ちこんでやれ!』
マリア「あ……ひぅ……!そんな……」
俺「……マリア。避難するか、またはそこから動くなよ」ギリッ…
人型のネウロイである俺がマリアの瞳にはどう写っているだろうか。
……想像には堅くないし、こういうのもずいぶんと慣れたものだ。
ありがたいことに子供はマリアがぎゅっと抱きしめて顔を隠しているので、俺の姿は見えない。
シャーリー『ルッキーニ!装甲を打ち破ったら突撃するぞ!宮藤は援護を頼む!』タタタタ
ルッキーニ『うん!』
宮藤『了解です!』ダダダダダ
俺『三人とも!ネウロイをこれ以上南下させないようにも注意しろ!』
宮藤『了解です!俺さんも街をお願いします!』
俺『もちろん、任せろ』
シャーリー『俺!攻撃がくるぞ!』
俺『了解……!』キュィィィン
右腕にエネルギーが収束し始める。
そして圧縮した瞬時に解放。
ネウロイの全身から放たれた赤い閃光をすべて目で捉えると同時にその一つ一つに向けて寸分のズレもなく迎撃を開始。
-
ビームとビームが重なり合うたびに、ネウロイから放たれるビームはすべてへし折れるように屈折していく。
地上と空の中空で紅光のイルミネーションが展開され、光は消えては走り折れては駆けることを繰り返す。
俺『宮藤!次の攻撃にシールドを展開してくれ!次弾、高圧縮で迎撃する!!』
宮藤『わかりました!』ガガガガ
シャーリー『ルッキーニ!すぐ後に続くぞ!!』
ルッキーニ『うん!』
ネウロイ右翼・左翼から体中央部へと光を凝縮……そして俺への圧縮された殺人的ライナーなビームを撃つ。
しかし、俺にはその攻撃は届かない。
間に割入った宮藤がシールドを全力で展開、ビームと衝突。
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宮藤『あくぅっ!!お、俺さん!!』
俺『感謝する宮藤!!散れ、ネウロイぃぃ!!』キュィィン
右腕に超高圧縮されたエネルギーをネウロイへと放つ。
宮藤のわずか横をひゅんと通り過ぎ……高速、空気を裂き……轟音、衝突。
ネウロイの本体を右翼含め大きくえぐりとった、そして白煙が舞い散る中その隙を狙う者は……。
俺『コアが見えたぞ!!いけ!!』
シャーリー『そぉぉりゃぁぁぁぁぁっ!!!』ブンッ
ルッキーニ『いっけぇぇぇぇぇぇぇぇぇっっ!!!』
ロマーニャの希望の星が、光の隙間を縫い、敵コアめがけての突撃。
多重のシールドに付加された魔法が光熱を開放、熱をまとった強力な一撃がコアを……。
貫通。
パキィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィン―…
ルッキーニ『へっへーんだ!!みったかー!』
シャーリー『あははっ!よくやったな、ルッキーニ』
ルッキーニ『でしょー!?ロマーニャに手出しなんかさせないんだから!』
-
俺『ふぅ……敵機の消滅を確認。宮藤、けがはしてないか?』
宮藤『あ、はい!全然大丈夫です!それより俺さんこそ怪我してませんか?』
俺『……いやしてない。大丈夫だ。それより街に被害はあるか?』
宮藤『えーと、ほとんど見当たりませんね』
俺『よかった。それなら安心だ』
ぎゅっと握った拳を解いた後、全身の力を抜いてネウロイ化を解除した。
パキンとガラスが割れるような音をたてて、黒いスーツは砕け散り元の人間らしき姿へと戻る。
俺「……マリア、怪我はないか?」
マリア「あり、ません」
俺「そう、か。ならいい。……この街への被害もほとんどないそうだ。たぶん負傷者もいないだろう」
マリア「それなら、いいです。でも避難の際怪我をした人もいると思いますから、それは」
俺「それは、他の人間に任せるんだな」
マリア「……」
俺「……」
-
俺とマリアの間を沈黙が支配する。
子供はマリアの腕の中で抱きしめられており、すでに泣き止んでいた。
その雰囲気が嫌になり自分から話し始める、目を逸らしながら、かつマリアが俺をみつめているのを無視して。
俺「今日はハプニングだらけだったな。本当にすまなかった」
マリア「あ、いえ、私のほうこそすみませんでした。色々迷惑ばかりかけて」
俺「そろそろ、公務につかなきゃいけない時期だろう。一回だけでも街を見ておきたかったのか?」
マリア「はい。私は、この街を見て、聞いて、知らなければならなかったのです。人々の暮らしや生活、文化などを……」
俺「自分の育った国で、街だしな。帰ったら他の者達に謝っておけよ」
マリア「わかっています、でも、どうしても知りたかったから」
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ルッキーニ「おーい、マリアー!!」
マリア「?」
俺「ルッキーニ、どうした?」
ルッキーニ「マリア!!ロマーニャの街並みをみせてあげる!!きて!」
マリア「え?」
俺「ルッキーニが空からロマーニャを見せてくれるそうだ。いい機会だ、行ってきたらどうだ?」
マリア「……はい!最後にみてきます!」
ルッキーニがマリアの手をひっぱって少しだけ持ち上げた後、絵になるようなお姫様抱っこをして上空へとあがった。
シャーリー、宮藤はインカムを外し地上へと降り立った。
見上げながら思うが、あの二人が笑いながら何を話しているのだろうかは定かではない。
ただ、二人にとっては俺たちより思い入れのある街だから……きっとずいぶんと楽しい話なんだろうな、と密かに思っていた。
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夕焼け時―。
俺「じゃあなマリア。がんばれよ」
マリア「はい!任せてください!」
ルッキーニ「また遊ぼうね、マリア。絶対だよ!」
マリア「ふふ、じゃあずっと友達ですね」
ルッキーニ「あったりまえだよ!」
俺「寂しかったらまたお忍びで基地にでも来るんだな」
マリア「それじゃあまた皆に迷惑かけてしまいますから。でも、ぜひ」
ルッキーニはマリアに抱きついて離れなかったが、シャーリーの説得でなんとか離すことができた。
終始笑いながら俺達を見ていたマリアだが、ふと俺に聞きたいことがあると言ってきたので少し三人とは離れた。
俺「どうした?」
マリア「一つ、聞いてもよろしいでしょうか?」
俺「……どうぞ」
マリア「あなたは、人間……ですか?それとも―――ネウロイですか?」
俺「それは……」
マリア「質問を変えます。あなたは、なぜこの街を守ってくれたんですか?なぜ、ネウロイと戦うんですか?」
俺「……それは俺が―――」
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迷った。
ウィッチであるから―――答えられるわけがない。
ヒーローになりたいから―――答えられない。
男であるから―――関係ない。
戦えるから―――漠然としすぎている。
憎んでいるから―――答えられない。
俺が街を守ったのは……同じ人間であるから?
今は……答えを出しにくい。
ただ1つだけ言えることがある。
俺「……」
マリア「答え、られませんか?私は、あなたの言葉で聞きたいんです」
俺「わかった、答えよう。それは―――きっと、俺が、誰かを守れる力を、持っているからだ」
マリア「……問います、本心ですか?」
俺「たぶん、本心だろうな」
マリア「……ふふっ、相変わらず曖昧な答えを返しますね」
俺「だが、今みんなと共にネウロイと戦っているってことは、そうなんだろうな、きっと」
マリア「ええ、そうだと思います。失礼な質問をして申し訳ありませんでした」
俺「いやいや、全然気にしないでくれ」
マリア「先程の私の問には私が答えましょう」
俺「?」
……黒服の男たちが知らぬ間に俺の後方30mにいた。
マリアはそちらに軽い足取りで歩きながら、少しだけ笑う。
そして俺を通り過ぎると同時に、かすかな声で俺の耳元へむけて告げる。
俺さんは、俺さんです。私が保証します。
と、それだけを言って黒服の男たちのもとへと歩きさっていった
-
俺はそれを見送りながら今日買ったタバコを取り出して一本だけ咥えて火をつける。
煙が夕日に紛れてオレンジ色に見える。
それを通してマリアの背中を見送りながら、後ろで呼ぶ声に引かれてゆっくりと歩き出す。
こんな返し方をされたのは初めてだな。
つまり、答えとしては、俺はまだ人間であると言いたかったのだろうか。
……少しだけ嬉しかった。
俺「ありがとう」
軽く言い残した後、言いたかったことがあってふと振り返って口だけを動かす。
だが。
それでも。
俺はネウロイだ。
と。
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ロマーニャの街をでて幾分か運転したところだ。
私は隣に座っている少し気分が落ち込んでいるような俺の顔をちらりと見る。
それが気になって、ルッキーニも寝ているだろうから、俺に声をかけた。
シャーリー「なぁ俺?」
俺「なんだ?」
シャーリー「ルッキーニに聞いたんだけどさ、俺ってマリアの古い友だちだったんだって?」
俺「ああ、そうだ。結構前にな。ちょっと怪我でロマーニャ公の宮殿に墜落して、運良く助かって、偶々マリアの教育係的なのをさせられていた」
シャーリー「へぇー、それはすごいな。てかロマーニャ公もよくそんなことをさせたなぁ」
俺「まぁ気まぐれか、はたまた俺を知っていたかのどちらかだろうな」
タイヤが地面と擦れてじゃりじゃりという音が車内に響く。
もう日は下がってきているのだが、基地に着くまでにあと少しかかるといった感じだ。
運転は温厚に落ち着いてしているつもりなのだが、実に私らしくなくて少しだけ違和感を感じる。
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俺「……前に言わなかったが、俺はダイナモ作戦の折に死んだんだよ」
シャーリー「どうしたんだ、突然」
俺「マリアと会ったのはダイナモ作戦終了後。そして死んだのはその前」
シャーリー「……っていうことはその時にはネウロイの体になっていたのか?」
俺「正確には、ネウロイ化に耐えうる身体改造が始まっていたということだ」
シャーリー「マリアと会った頃にはすでに改造が……」
俺「そういうことだ。ネウロイ化が完璧にできるようになったのはここ1年半くらい前のことだ。……マリアを騙していたのさ、俺は」
最後の言葉だけ嫌に聞こえてしまった。
たぶんマリアに色々と聞かれたのだろう。
話の流れからするに……マリアが知っていた俺はネウロイだったのか、信じていたのはネウロイだったのか、ということだろう。
それで落ち込んでいるとしたら、何か言わなきゃいけない気がする。
シャーリー「騙してなんかないさ」
俺「?」
シャーリー「俺は、俺だからな。人間だろうとネウロイだろうと、変わらないさ」
俺「……すまない、ちょっと意味がわからないな」
シャーリー「わからなくてもいいって。とりあえず、大丈夫だって信じておいてくれ」
俺「無根拠すぎる」
シャーリー「私が大丈夫って思ってるから、ってのはだめか?」
俺「……ははっ、なんだそりゃ」
シャーリー「あたしの中じゃ……今でも俺はリベリオンのヒーローだよ」
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俺は顎に手をあてて考え事を始めた、いくら考えてもわからないっていうのに。
私は横で軽く笑いながら、俺を少しだけさらにからかう。
このことに関して、俺に対し少々勘違いしていたところもあって、私はちょっと意外だった。
私の想像上人間としてずば抜けていて、タフで、強靭な精神をもっているウィッチかと思っていたのだが。
接してみると繊細で臆病な男だった、別に失望したわけでもなくちょっと親近感が湧いたし。
シャーリー「なぁ、俺」
俺「ん?」
シャーリー「また色々と話してくれたらうれしいって思うんだがだめか?」
俺「そんなわけあるか。またいつか話せる時に話すさ」
シャーリー「でも、無理はするなよー」
俺「困ったら泣きつくさ」
シャーリー「そんときは私の胸で泣くといいさ!ってね」
俺「ははっ、本当にいいのか?存分に泣かせてもらうが?」ニヤ
シャーリー「へ?……あ、いや、冗談だぞ!ジョークさ!」
俺「わかってるって」
シャーリー「わかってないだろ、そのにやにや顔はなんだよー!」
俺「なんてことないって」
シャーリー「あ、こら、セクハラで少佐にいうぞ!」
俺「おい、それは反則だろう。シャーリーが言い出して―――……
-
第5話終了です
この話だけ無駄に長かったので非常に読みにくい感があります、すみません……
また時間が空いたときに投下しにきたいと思います
感想や意見などはwikiのコメント欄によければお願いします
それではこのへんで
本スレの命の道標さんがんばってください
次回、第6話
俺「そういえば最近シャーリーと話す機会が多いよな」
シャーリー「そうだっけ?」
俺「いやまぁ気のせいかもしれんが……」
シャーリー「そうだと嬉しいもんだなー」
俺「ん?嬉しい?」
シャーリー「だって他の皆より話す回数が多いってことは―――」
(壁)
ミーナ(最近あの二人怪しいわね……ちょっと危険かもしれないわ)
坂本(……気のせいだろう)
ミーナ(いえ、これは……調査が必要よ)
坂本(むむっ……)
-
おつ!
-
おつー
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乙ん
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乙乙 あと本スレ立てました
俺「ストライクウィッチーズだオラァ!」
ttp://hibari.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1320411635/
-
本スレ死亡&時間の関係でこちらに投下 すまぬ…すまぬ…
前回までのあらすじ!
アレッシアさんと温泉旅行に来たお父さん。女将を気絶させたり、なんだか気まずい雰囲気になったり
前途多難な旅行であった。そんな折、お父さんはなぜかアレッシアさんに毛布をかけたきり動かなくなるが……
父「……? あれ、タイマーよりも早いな……あ、アレッシアさん。おはようございます」ピキョーン
アレッシア「え、え……?」ポカーン
-
――数分後――
アレッシア「しょ、省電力モード?」
父「ええ。内部の油圧式タイマーをセットして、時間が来たら自動で主電源をオンにする機能です。まぁ、早く言えば睡眠ですね。
別にエネルギーが少なくなってるわけじゃなかったんですが、なにせ退屈で……飯が来る6時ぐらいをメドにタイマーを入れておいたんです」
アレッシア「……も、もう!! やめてください!! びっくりしちゃったじゃないですか!!」
父「えっ!? あ、ああ……すみません……」ショボン
アレッシア「……ほんとう、どうしようかと思ったんですよ……壊れちゃったかも、って……」ハァー…
父「も、申し訳ない……」ショボーン
アレッシア「…………」(……あ、ちょっと言い過ぎちゃったかな……)
父「…………」(……き、嫌われた……完全に嫌われた……あああああ……)
コン、コン
アレッシア「? はい」
従業員「コルチ様、お夕食をお持ちいたしました」スッ
アレッシア「あら、ありがとうございます」
従業員「何か御用がありましたら、ご遠慮なくフロントへお申し付けください。それでは」スタスタスタ…
アレッシア「わぁ……本当に豪華なお料理……見て下さいお父さん! ほら、エビが丸ごと……!」
父「え、ええ……美味しそうですね、全く……」
-
アレッシア「…………」
父「…………」ショボン
アレッシア「……ねぇ、お父さん」
父「はい?」
アレッシア「……私、静かに食べるの、なんだか苦手で……何か、お話していただけませんか?」
父「? 俺の……話ですか?」
アレッシア「ええ。聞きたいんです、お父さんのお話。お父さんから見たみんなの事とか、私さんのこととか……それになりより、お父さんのことも」
父「――!! は、はい! 勿論! いくらでもお話して差し上げますとも、ええ!」
アレッシア「……ふふっ、お願いします」(……よかった。元気になってくれて)
――――――――――――――――――――――――――――――
父「それでですね、その時私の奴が……」
アレッシア「えっ? ほ、ほんとに……?」
父「ええ、中佐のズボンにネウロイが入ったところを偶然見て……」
――――――――――――――――――――――――――――――
父「……で、聞いてみたんですよ。なんだって俺は犬型なのかって」
アレッシア「そ、そしたら?」
父「『犬の舌の動きを再現したかった』だとかぬかしやがったんですよ! なんだよそれ、って感じでしたね!」
アレッシア「まぁ……ふふっ」
――――――――――――――――――――――――――――――
父「……エレンが死んだ時のあいつの顔は、今でも忘れられません。あの、この世の全てを失ったみたいな顔は……」
アレッシア「……いい、お母さんだったんですね」
父「……あいつの母であり、そして俺の母でもありましたから。開発者、という意味ですけど」
アレッシア「……お母さん、か……」
-
アレッシア「……ふぅ、ごちそうさまでした」
父(……美味しそうに食べるもんだよなァ……)
アレッシア「お父さんのお話のお陰で、とっても楽しい夕食でしたわ。……ありがとうございます、お父さん」
父「! い、いえそんな……ハハ……」テレテレ
アレッシア「でもお父さん、やっぱり私さんが心配なんですね。さっきの話、ほとんど私さんのお話でしたよ?」
父「えっ……ま、まあそりゃ、俺だってあいつの誕生に立ち会って、今日までを見て来たんだ……そりゃ、可愛いですよ。まるで実の娘みたいに」
アレッシア「……やっぱり、大事に思ってらっしゃるんですね」
父「……ええ。約束、しましたから」
アレッシア「……お母さんと?」
父「『私を頼む』……それが遺言でした。最期まで……あいつの身を案じていましたよ。だから……」
アレッシア「……その気持ち、きっと私さんにも伝わっていますよ」
父「伝わってますかね?」
アレッシア「勿論ですよ。人って、大事にされた記憶は絶対に忘れないんです。ただ、それが当たり前すぎて……なかなか感謝を口に出来ないだけ」
父「……だと、いいんですがね……」
-
アレッシア「……あら? もうこんな時間……お風呂入ろうかしら――あ」
父「……! あ、いえ。気にしないでください。俺は俺で、適当に時間を潰してますよ」
アレッシア「……すみません」
父「はは……謝らないでください。大丈夫ですよ。ロビーには色々暇つぶしになりそうな物もありましたし。それに……」
アレッシア「?」
父「……待つってのも、結構楽しいもんです」
アレッシア「……ふふっ、ありがとうございます……」
父「……それじゃあ、ロビーで待ってます。ゆっくり浸かってきてください」
アレッシア「ええ。上がったらロビーに行きますから、一緒に戻りましょう」
父「! は、はい! そ、それじゃ!」タタタッ
アレッシア「……ふふっ、ほんと、機械だなんて思えないな……」
――1階・露天風呂――
アレッシア「……とは言ったものの、お父さん、大丈夫かな……」カポーン…
アレッシア「……上がったら、ブラッシングでもしてあげよっと」
アレッシア「……懐かしいわね……マルコ……」
-
――同時刻・ロビー――
父(……とは言ったものの、やっぱり暇だな……)
父(新聞は普段は絶対読まないような広告欄の隅々まで読んじゃったし……あとは……)
カコン! カコーン! パコォォン!!
父(……ん?)
ドミニカ「それっ! たぁっ! サーッ!!」カコーン!!
ジェーン「わぁぁぁっ!!!」スカッ!
ドミニカ「……さて、これで私が5連勝だな」
ジェーン「うう……大将、強すぎだって……!!」
ドミニカ「中々面白いな、この扶桑式温泉ピンポン……さて、もう一戦行くぞ、ジェーン」
ジェーン「も、もういい……私、パス……誰か代わって……」
ドミニカ「なんだ、お前が降りたら誰もやってくれな――」
父「…………よし、いいだろう」
ドミニカ「……ん?」
-
――数十分後・更衣室――
アレッシア「ふー……いいお湯だったわ……」ホカホカ
アレッシア「動きやすくっていいわね、このユカタってパジャマ……」
アレッシア「お父さん、退屈しちゃってるわね、きっと……早く行ってあげなくちゃ」スタスタ
――ロビー――
アレッシア「お父さーん、上がりましたよ……あら?」
ドミニカ「ふん! とぉっ! たぁっ!! それぇっ!!!」カンポンカンポン
父「とぁっ! そりゃっ! うらっ! どらああっ!!!」コンパンコンパン
ジェーン「た、玉が見えない……あ、大将ー! ワンちゃーん! どっちもがんばれーっ!」
ドミニカ「……ハァ、ハァ……やるじゃないか、ワン公……! ていっ!」パン!
父「ハハ、お嬢さんとは踏んできた場数が違うんだよ……せいやっ!」パン!
ジェーン(……口でラケット咥えてるのに、どうやって喋ってるんだろ?)
アレッシア「……ふふっ」
アレッシア「なぁんだ……心配する事、なかったわね」
-
――501基地、食堂――
≪亡命では無い。自分に忠を尽くした……お前はどうだ? 国に忠を尽くすか、それとも私に忠を尽くすか≫ウィーンカリカリッ
ミーナ「……忠、ね」カチッ
≪国か、恩師か? 任務か、思想か? 組織への誓いか? 人への情か?≫ウィンカリリッ
ミーナ「さぁ、ね……でも、思想だけ、情だけを信じていても、戦いには勝てない。共に戦う仲間、守るべき人々、そして何より、自分……」カチッ
≪……自分に忠を尽くす、か≫ウィーン…
ミーナ「自分にも、かしらね……国を、世界を、人々を守るなんて、自分一人で出来るわけがないわ。だから、私はこの部隊を……隊員の皆を信じている。
それが、隊長としての責務だと信じているわ」
シャーリー「……なぁ、まだ終わらないのか?」ヒソヒソ
私「もう夜よ……とんでもない長期戦ね」ヒソヒソ
宮藤「ミーナ中佐ぁー、晩ごはん、できましたよー?」
ミーナ「あ、後で頂くわ。ごめんなさい、宮藤さん」
ゲルト「おーい、帰ったぞー」ガチャッ
整備兵1「…………」ゲッソリ
-
――旅館、2階・椎茸の間――
父「ふぅ……結局、決着は着かずか……」
アレッシア「お父さん、ピンポンお上手なんですね、びっくりしちゃいました」
父「いえ、それほどでも……ボールをよく見て、打ち返せばいいだけですから……」
アレッシア「……ふぁ〜あ……」
父「もう、お休みになられますか?」
アレッシア「ええっと……あら、もうこんな時間なんですね……眠いはずだわ。そうですね、明日も早いですし。お父さんは、まだ眠ら――あ、タイマーはセットしないんですか?」
父「え……あ、ええ。もう少ししたら入れますよ。だから、どうぞお気になさらず。ごゆっくりお休みになって下さい」
アレッシア「……そうですか? ありがとうございます、お父さん」
父「いえ。それでは……おやすみなさい」
アレッシア「はい。おやすみなさい……」
リーン、リーン…
スイーッチョン、コロコロコロ……
父(……山の近くだからか、随分……虫の声が綺麗だな)
父(それに……いい月だ。ぼうっと、青白くって……)
-
アレッシア「……すぅ……すぅ……」
父(……寝つき、いいんだな……それとも、よっぽど疲れてたのか……)
父(……思えば、今日は……アレッシアさんに迷惑かけっぱなしだったな)
父(いろいろ気を遣わせてしまって……さっきの夕飯だって、きっと気を遣って引き止めてくれたんだ)
父(……俺は、今日という1日は楽しかった。言葉では言い表せないぐらいに。だが……アレッシアさんは、どうなんだろうか?)
父(そもそも俺は……彼女にとって、どんな存在なんだ?)
アレッシア「……ぅ……ん……」
父「――!」
アレッシア「……ん……すーっ……すーっ……」
父(……なんだ。起こしてしまったのかと……)
アレッシア「……どう……して……」
父「……?」
アレッシア「……どうし……て……しんじゃったの…………?」
アレッシア「……マルコ……」
-
父「…………」
『犬飼ってた事があるんです。白くって、フワフワで……私が大人になる前に、死んじゃったけど』
『……マルコです。マルコ・ポーロの、マルコ』
父「……そうか」
父(……そうか、そうか。最初から……)
父「……所詮」
父(所詮、俺は……)
父(……ただの、犬コロか……)
-
アレッシア「くぅ……すぅ……」
父(……分かっていた…分かっていたさ)
父(いくら、人間っぽくあろうとしても……いくら、言葉を重ねても……)
父(……俺は、人間にはなれない。誰も、人間とは見てくれない)
父(…………分かっていたよ。最初から……)
父「……でも……でも……!」
リーン、リーン…
コロコロコロ…リーン、リーン……
父(……なぁ、エレン……どうしてだ?)
父「……どうして、機械は……俺は、涙を流せないんだ……?」
-
アレッシア「……ぅ、うーん……お父、さん……?」
父「! あ、アレッシアさん! す、すみません……起こしてしまって……」
アレッシア「いえ……なんだか、寝付けなくって……」
父「……そう、ですか? さっきは……すぐに眠っておられましたが……」
アレッシア「……それに、ちょっと……思い出したんです」
父「――! ……何を……ですか……?」
アレッシア「……えっと、ですね……」
父「…………」
アレッシア「お父さんに、ブラシをかけてあげること。やろうと思ってたのに、すっかり忘れちゃってて」
父「……へ?」
アレッシア「……ほら、お父さん、お風呂に入ってなかったでしょう? いくら機械って言っても、やっぱり、動いてるだけでホコリとか溜まってきちゃうんじゃないかしら、って思って……」
父「あ……え、ええ……」
アレッシア「ほら、それに……今日、とっても楽しかったから。だから、こんなことで釣り合うとは思えないけど……せめてもの、お礼をと思って。
……すみません、差しでがましいようでしたら……」
父「あ……いえ、そんな……そりゃ、やっていただけるなら……こんなに嬉しいことはありませんけど……」
アレッシア「……よかった。やっと、お父さんにお礼ができるわ。今日1日…私、お父さんにわがままばかりで……。
……それじゃあ、こっちにいらして下さい、お父さん」
父「は、はい……」(……とんでもない。我儘を言ったのは……こっちの方だ。単なる機械のくせに……旅行なんて……)
-
リーン、リーン…… コロコロコロ…
アレッシア「お父さんの毛並みって、すごくつやつやしてるんですね」
父「……ええ。合成繊維ですからね……ただの人工物、まがい物ですよ」
アレッシア「……私はこの毛並み……好きですけど」
父「……犬の毛並みが、ですか?」
アレッシア「え?」
父「! あ、いえ……何でも」
アレッシア「……ねぇ、お父さん」
父「…………」
アレッシア「……こんな事言うと、きっと軽蔑されてしまうでしょうけど……言わせて下さい」
父「…………」
アレッシア「……私ね、昔、犬を飼ってたんです」
父「……マルコ、でしょう?」
アレッシア「……ええ。白くてフワフワの毛並みの、とっても可愛い犬……ちょうど、お父さんみたいな」
父「……光栄ですね」
-
アレッシア「……初めて、基地の裏庭でお父さんと会った時……マルコが生き返ったのかと思いましたわ。そして、それからも、今回の旅行でも……。
お父さんの一挙一動を見る度に、私の頭の片隅には、マルコの姿がちらつきました」
父「……」
アレッシア「……でも、マルコは……喋れませんでした」
父「……!」
アレッシア「話す事も、列車に乗る事も。旅館に泊まる事も……こうして、胸の内を明かすのも。
みんな、みーんな、お父さんと出会ったからこそ出来たこと……お父さんとこの旅行に行かなければ、きっと、ずっと出来なかった……」
父「……」
アレッシア「……たぶん、人は誰の代わりにもなれないし……誰の代わりもいないんですよ。
マルコは、マルコしかいなかったし……お父さんは、お父さんしかいないんです。たとえ、姿形が私達とは違っても。たとえ……機械であっても」
父「…………」
アレッシア「……お父さんは、お父さんにしかできないことを……お父さんだからこそ、できたことを……私に、たくさんくれたんですよ。
……ごめんなさい。……ありがとう。お父さん……」ギュッ…
父「!? あ、あ、アレッシアさん!?」(だ……抱きつかれて……!!)
-
アレッシア「お父さん……お父さんは、犬なんかじゃありません。ただの機械なんかでもありません。
……物知りで、照れ屋で、寂しがり屋な……世界でただ1人の……お父さんなんですよ……」
父「……アレッシア……さん……」
リーン……リーン……
サァァァァ…………
アレッシア「……ねぇ、お父さん」
父「……どうしたんです、アレッシアさん」
アレッシア「……月、綺麗ですね……」
父「……ええ。本当に。……そう思います」
アレッシア「……聞こえますか? なんだか……雨みたいな音が……」
父「……不思議ですね。月は……あんなに、澄んで見えるのに」
サァァァァ……
-
父(……ん?)
アレッシア「……すぅ……すぅ……」
父(……寝てしまった、か。……あれ? ――!! だ、だ、だ……抱きかかえられたまま……!!??)
アレッシア「……んっ……」
父(!! い、いかん……下手に動くと、起こしてしまう)
アレッシア「……くぅ……」
父「……ほっ」
父(……犬でも無い、機械でもない……"お父さん"……か)
父(…………あぁ……)
父(……あったかいなァ……人って……)
リーン……リーン……
サァァァァ……ッ
-
――翌朝、旅館・玄関――
アレッシア「どうも、お世話になりました」
女将「ほほ……またのお越しを、お待ちしておりますよ」
父「ええ、いつかまた……」
女将「…………」
父「…………」
女将「……ええ、是非とも、いらしてくださいな」ブルブル
父(の、乗りきったッ!)
ドミニカ「……ん? あ、あのワン公……」
ジェーン「え? ……あ、ほんとだ。もう帰るみたいだね」
ドミニカ「久々の好敵手だった。……いつか、決着をつけたいものだな。……おーい! ワン公ー!!」
父「ん? あいつは……」
ドミニカ「次は、私が勝つからなぁー!!」
父「……ハッハッハ、やってみろ、やれるもんならなぁー!!」
-
――温泉街、下り坂――
アレッシア「……いい天気ですね」
父「ええ……」
アレッシア「ゆうべ、雨が降ってたから心配だったけど……晴れてよかったわ」
父「ハハ……」(……結局、夜明けまでずっとあのままだったな)
少年「コロ、コローっ!」タッタッタッタッタ
アレッシア「……あら? あの男の子って……」
ハッハッハッハッハッ…
父「……?」クルッ
犬「ハッハッハッハッハッ」パタパタ
父「……よう」
犬「ワン!」
父「……長生きしてやれよ?」
犬「クゥン?」
少年「おーい! こっちだってー!」
犬「ワォン!」ダダダダダッ!
アレッシア「…………」
父「……行きましょうか」
アレッシア「……ええ。行きましょう」
-
――501基地、食堂――
≪……私はお前を育てた≫ウィーン…
ミーナ「……ええ」
≪お前を愛し、武器を与え、技術を教え、知恵を授けた≫カリリリッ…
ミーナ(……武器は貰ってないと思うけど……)
≪……もう私から与える物は、何もない……。あとは私の命を、お前が奪え……自分の手で≫カリッ…
ミーナ「……ボス。ありがとう……“チェックメイト”」カチッ
≪――――――≫
私「う、うそ……勝ったの? 難易度……EXTREAMに!?」
ミーナ「……んっ……」バタッ
宮藤「! ち、中佐!」
シャーリー「……無理もない。徹夜でやってたらしいからな……」
私「……人間ってすごい」
ミーナ「……くー……くー……」
-
――列車内――
ドデスカデン、ドデスカデン…
アレッシア「よかった……この列車に間に合って」
父「この調子だと……基地に着くのは昼過ぎになりそうですね」
アレッシア「……あ、お土産、どこにしまいましたっけ?」
父「ああ、俺の鞄に入ってますよ。温泉まんじゅう」
アレッシア「……あれ、どのあたりが温泉なんですかね?」
父「……売ってる場所、じゃありませんか?」
アレッシア「……やっぱり?」
父「……たぶん」
アレッシア「……ふふっ」
父「……ハハハ……」
-
幼女「ね、ねパパー、さっきママにやってた“ドゲザ”っていうの、もっかいやってー」
青年「ちょ! ちょっと待ってシェリー! ここじゃ駄目だ! ここじゃ!」
女性「……そうよ、シェリー。あとでいくらでも見れるわ。パパはこれから毎日、私とシェリーにドゲザすることになるんだから」
青年「!!?」
アレッシア「……よかった」
父「?」
アレッシア「……ほら、あのご家族」
父「……ああ……」
アレッシア「……ねぇ、お父さん」
父「え?」
アレッシア「……お父さんにとって、私さんが私さん1人しかいないように……私さんのお父さんも、お父さん1人しかいないんですよ」
父「…………」
アレッシア「……私さんにとっての幸せが何なのかは、私には分かりませんけど……
でも、お父さんがそばにいることが幸せじゃないなんて、そんなことは絶対にないはずです」
父「……私……」
-
アレッシア「……自分はどうあるべきか、なんて考えなくても、お父さんはそのままで十分……その、素敵だと思いますよ」
父「!!」
アレッシア「だから……その……上手く言えませんけど、そのままで……自然体なままで、私さんに接してあげたらいいんじゃありませんか?
飾らずに互いの本心をぶつけられる……そんな相手がいるのって、とっても幸せなはずですから」
父「…………アレッシアさん……」
アレッシア「あっ……す、すみません、偉そうなことを……」
父「いえ、そんな……」
アレッシア「…………」
父「…………アレッシアさん」
アレッシア「……はい」
父「……この旅行に……アレッシアさんと行けてよかった。……ありがとう」
アレッシア「……こちらこそ。本当に……楽しい旅行でしたよ。……ありがとう、お父さん」
ガタンゴトン… ガタンゴトン…
-
――昼過ぎ、501基地、玄関――
シャーリー「……おっ、あの車かな……あ、違った。あ! あれかな……」
私「…ねぇ、シャーリー。別にいいじゃない、出迎えなんて……」
シャーリー「なーに言ってんだよ。迎えてあげた方が、アレッシアさんもお父さんも絶対喜ぶって」
私「……まぁ、そりゃそうかもしれないけど……」
シャーリー「……! あ、あれだ!」
ブロロロロ…キキッ! ガチャッ…
アレッシア「ふぅ……ただいま、シャーリーさん、私さん」
父「いやー、たった一日出てただけなのに……なんだか懐かしく感じるなァ」
私「…………」
父「! …………ただいま」
私「……おかえり。……楽しかった?」
父「……ああ。すごくな」
私「そう……良かったわね」
父「……さ、基地の皆に挨拶したら……すぐ仕事に掛るぞ。俺がいなくて、どうせいろいろ溜まってるんだろ?」
-
私「? ……なによ、ずいぶんやる気じゃない?」
父「バカ言え、俺はいつだってこんな調子さ」
私「……フフッ、はいはい、そうでしたね……」
シャーリー「なぁ、お父さん。お土産……何?」
父「おお、ちゃーんと買ってきたぞ! 本場の温泉まんじゅうだ!」
シャーリー「ま、マンジュウ?」
父「美味いぜぇー? ま、俺は食った事ないんだけど……」
シャーリー「おいおい、なんだかご機嫌だな……何かいい事あったのか?」
父「……ああ」
アレッシア「……」ニコッ
父「……本当に、いい旅だったよ」
おわり
-
おわりです 9話はたぶん2週間後ぐらいになると思います
それでは、ありがとうございました!
-
乙
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乙ー!!
-
遅くなったけどおつおつ〜
-
本スレではお騒がせしました、抹殺者俺です
投下することは決まったのですが、本スレには迷惑を掛けたくない、別スレ立てるほどの文量も技量ない
で結局、本スレがダウンしている間の避難所に投下することにしました
新しい本スレが立つまでの暇つぶしにでもご覧ください
ターミネーターとのクロスという設定なので、そういうのが苦手な方は黙って戻るボタンを押してください
クロス云々の批判についてはスルーを徹底していきます
至らぬ点があると思いますが、よろしくお願いします
次から本編です
あらすじ
俺「T-800とバトルしてたら次元超えた。何を言って(ry」
-
昔、スカイネットに捕まって監獄に入れられたことがあった
床に片手を手錠で固定され、照りつける太陽に身を焼かれながら、ひたすら耐える。下手な拷問よりつらい
一緒に捕まった友が泣きながら懺悔を始めたときはどうしようかと思った。今思えば良く耐えられたもんだ。まだ十三才ぐらいだったかな?
そしてあの時から約三年後の今、俺はウィッチーズ基地の監獄に入れられている
俺「檻ではなくてちゃんとした部屋でベッドあり、電気あり、簡単な施錠だけで手錠はない…これを監獄と言えるのか?」
部屋の鍵は南京錠、やろうと思えばすぐに外せる。まぁ、脱獄する気はないけど
投獄される前、基地責任者に事情聴取を受けた
自分がいたのは、機械が反乱を起こした異世界で、そして自分は戦士だということ。話せるだけで話した
こっちの世界も、人ならざるものの侵略を受けているらしい。ネウロイとかいったか
そのネウロイに対抗しえるのは、魔法力を持ったウィッチだけ。とんでもない話だと思ったが、機械と戦争してる身がいえたことじゃない
俺「寝よう…考えても仕方ない」
そうだ、寝て起きれば元の世界に戻ってるかもしれない。戻っていつもどおりに仲間と一緒に戦ってるかもしれない
自分に言い聞かせ、ベッドに横になる。ベッドで寝るなんて何年ぶりだろうか
枕に顔をうずめ、深い眠りにつく。このままこっちに居てもいいかもしれない。睡魔で寝ぼけた頭は、そんなことを考えていた
-
坂本「人類と自我を持った機械が戦う世界、か」
ミーナ「あの子の話、信じるの?」
坂本「信じるしかないだろう。現にその機械がここにあるんだから」
T-800「」チーン
ミーナ「確かにそうね」
執務室、上官たちが彼を今後どうするのか話し合っている
坂本「エイラはどう思う?」
エイラ「へ?」
突然話を振られて思わず呆けた声を出してしまった
ミーナ「あの子のことよ。エイラさんの意見は?」
エイラ「…悪いやつじゃ、ないと思う」
ミーナ「奇遇ね。私も同じだわ」
エイラ(命の恩人だしナ)
口には出さなかった
坂本「それに、どうやらあいつは魔法力がある見たいだぞ。こっそり魔眼で確かめた」
エイラ「男なのにカ!?」
ミーナ「男性のウィッチも居ることは居るわ。とても数が少ないけれど」
坂本「明日ユニットを履かせてみよう。彼の扱いはその結果を見てからだ。ただ…」
エイラ「ただ、どうしたんダ?」
-
少佐が言葉を濁すなんて珍しい
坂本「異世界人の持つ魔力だし、それも極端に微量だ。ユニットが動くかどうか…」
エイラ「う、動かなかったらどうなるんダ?」
ミーナ「それを考えるのはやめましょう?いずれにせよ、すべては結果を見ないと」
坂本「そうだな、私としたことが…」
ミーナ「それじゃあ、二人ともおやすみなさい」
翌日、ハンガー
俺「こいつで空を飛ぶ…信じられん」
どことなく飛行機っぽい形をした二本一組のユニット。一体どういう仕組みで動いているのだろう?
俺(『お前に魔法力があるみたいだから、ユニットが動くかテストする!』なんて無茶苦茶だよなぁ…)
昨日の晩から無茶苦茶なことが立て続けに起きているが、それでも錯乱しないのは、人の常識が成す業か
エイラ「ここに足を入れるんダ」
言われたとおり、ユニットの口のような場所につま先から足を入れる
俺「履いた」
坂本「よし、動かしてみろ」
魔力を流し込めばいいんだな…ってなんでわかったんだ?知らないはずなのに
まぁいい。思ったとおりに、「んっ」と力を入れてみる
-
刹那、強烈な痛みが頭を打った
俺「っがあぁぁぁっ!!?」ガクン!
エ・も「!?」ビクッ!
俺「う、が…あ」ガクガク
後頭部に電気ショックを受けたような痛みが走る。あまりの痛さに視界が霞む
坂本「だ、大丈夫か!?」
俺「ぜぇはぁ…はい」ガクリ
痛みは一瞬だったが、強烈だったことに変わりはない
エイラ「少佐、見ロ!ユニットが動いてる!」
エイラの言葉通り、ユニットは快調なエンジン音を立て、地面には魔方陣が展開されている
坂本「一応動くのか…」
俺「あの、質問いいですか?」
エイラ「どうした?」
俺「こいつって、装着すると視界にいろいろ表示されるんですか?」
現に俺の視界には、高度、速度、方角、時刻、機体の傾き等の情報が表示されている。まるで戦闘機のHUDだ
エイラ「いや、そんなのないゾ」
坂本「お前の固有魔法かも知れんな。差し詰め『情報処理』と言ったところか(…おかしい、あんな微量だったのに)」
俺「ほぇ〜、こりゃ便利そうだ」
エイラ「それよりお前、自分の目見てみろ」スッ
-
どこからか取り出した手鏡で俺の顔を映す。その腰のポーチは四次元ポケットなの?
俺「目…赤っ!?」
赤いには赤いが、充血ではなく、黒目の部分が真っ赤に染まっていた。まるでターミネーターのそれみたいに
エイラ「あと、使い魔の耳も出てないし…」
俺「…全部異世界人だからって理由で片付けちゃダメ?」
坂本「そう考えるしかないだろうな。まぁ、これでお前はここを追い出されずに済んだわけだ。はっはっは!」
それってつまりは、ユニットが動かなかったら追い出されてたのか…
坂本「よしっ!訓練も兼ねてひとっ飛びして来い!エイラ、先導してやれ」
上空
俺「ホントに飛んだよ…」ブーン
エイラ「どうダ、初めての空は?」ブーン
俺「ああ、すっごい気持ちいいです」
空を飛ぶ夢を見ているようだ。なんともいえない浮遊感がたまらない
エイラ「お前はこれからどうするんだ」
俺「おそらく、この基地に居ることになるでしょうね。帰る方法が見つかるまで」
エイラ「そうカ…帰りたいのカ?」
俺「いえ、その、あんな世界居たくない筈なのに、戻らなきゃって義務感がなぜかあって」
現に向こうで俺は任務の最中だった
…ちょっと待て、だったら向こうじゃ俺は戦死者扱いになってるんじゃないのか?
死んだはずの人間が戻ってもどうせ…それでも俺の頭にこびりつくこいつは一体なんだ?望郷の念ってやつか?
-
エイラ「…悩むくらいなら、ここに居たらどうダ?」
俺「え?」
エイラ「えっと、お前が居た世界よりこっちの方がまだマシっていうか、その、もし帰れても死んじゃったら意味ないっていうか…」
彼女のなりに励ましているつもりなのだろうか、身振り手振りを交えて言葉を紡ごうとしている
俺「…それは『ここに居てくれ』という意味で取っていいのですか?」
エイラ「ナッ!///そうじゃない!ただ、こっちの方がまだ安全って意味で…」アタフタ
…なんだ、いつもマイペースでどこか掴み所のない子だと思っていたけど、年相応にかわいいじゃないか
それと、なぜだか知らないけど、この子のそばに居たいと思った
俺「ハハッ、からかっただけですよ。ここに居させてください、少尉」ニコッ
エイラ「!」ドキッ
エイラ(ナンダ?今の感じ…?)
俺「少尉?どうしました?」キョトン
エイラ「エ?あぁいや何でもないんダナ(近い!顔近い!///)えっと、俺!」
俺「?」
エイラ「ようこそ!ストライクウィッチーじゅ、へ…」
俺「…」
エイラ「///」カンジマッタ
俺「…帰りましょうか」
エイラ「うん…///」
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-
ウィッチーズに正式配属されてから早一週間、基地の雰囲気にも慣れてきた。基地の皆も、俺が異世界人だということを受け入れてくれた
もちろん、女性の下半身の光景についても。慣れちゃいけないものに慣れた気がする…
で、ウィッチたちの俺に対する評価はと言うと、
宮藤「女の子みたいでかわいいですね!」
言うな、ちょっと気にしてるんだ
リーネ「は、はぅ…」ガクブル
無理スンナ
ペリーヌ「汚い服で近づかないでくださいまし!」キー!
いや、替えの服ないから。元々こういう色だから
坂本「これからビシバシ鍛えていくからな、ハッハッハ!」
だからって滑走路ダッシュ二十本はないでしょう…
ミーナ「頼りにしてるわよ」
上層部への根回しありがとうございます
ゲルト「足手まといにはなるなよ」
善処します
エーリカ「よろしくね〜」
とりあえずぱんt…ズボン履いてください
シャーリー「今度スピード勝負しようぜ!」
そのバストは反則だと思うんです
ルッキ「虫好きー?」
向こうの世界じゃ虫は食料です。ゴキブリのソテーってのがあってだな…
サーニャ「おはよう…ござい…ます…zzz」
何この守ってあげたくなる生き物
エイラ「改めてよろしくナ!」ニッ
この子の笑顔を見てるとなんか元気が出る
俺(皆個性的だよなぁ)
ウィッチーズと居ると、ここが最前線であることを忘れそうだ。現に皆忘れてそうだけど
-
ペリーヌ「俺さん?ボーっとしてないで、模擬戦、はじめますわよ」
俺「おっとすまん」
基地上空、俺と宮藤・リーネ・ペリーヌの四人で模擬戦をやっている
実戦的な訓練と言うのはもちろんのこと、俺の場合は支給されたユニットBf-109 E-4のテストも兼ねてる
俺(ちょっと古い型だけど、仕方ないか)
国籍やパーソナルマークの塗装はされておらず、灰色一色である
リーネ「初戦は俺さん対ペリーヌさん、始め!」ピー!
両者一度すれ違った後反転、ペイント弾による模擬戦闘が開始される
ペリーヌ「遅い!」パパパパパパ
俺「ヌルい!」ヒョイヒョイ
エイラの未来予知よろしく弾丸を紙一重で回避する
宮藤「す、すご〜い」
まぁ、全部この赤目のおかげなんだけどね。敵弾道予測に敵未来位置予測まで可能ってどんなチートよ
ペリーヌ「おのれ…」
俺「今度はこっちの番だ!」
体を無理にひねり、ほぼ位置を変えず180度反転する。俺のケツを追っかけてたペリーヌとはヘッドオン状態になる
ペリーヌ「バカですわね!」
そういって銃の引き金を絞る。よほど当てる自信があったのか、それとも弾倉に一発しかなかったのかはわからんが、ペイント弾が一発だけ飛んできた
視界に弾道が表示される。正面から向かってくるため、予測ルートが円に見える
その円に銃の照準を合わせ、引き金を絞る。放たれたペイント弾は向かってくるペイント弾に当たる
-
ペリーヌ「な―!?」
今度はこのバカ面に照準を合わせ、すれ違いざまに撃つ。見事命中だ
リーネ「(ピー!)勝負あり!俺さんの勝ち!」
宮藤「すごいすごい!」
宮藤、すごい以外に表現があるだろう?
ペリーヌ「む、無茶苦茶ですわ!弾を弾で撃ち落すなんて!」
俺「反則じゃないでしょう?それに、二発目を避ければいいだけですし。ユーティライネン少尉は避けましたよ?」
ペリーヌ「私は未来予知なんてできません!大体あなたは…」
宮藤「ペリーヌさん落ち着いて…」
次に試合を始めようとしたとき、基地からけたたましいサイレン―ネウロイの襲撃を告げる音―が聞こえてきた
ペリーヌ「ネウロイ!?」
俺「っ!」
坂本『私だ。四人とも一度降りて武装を実弾に切り替えろ。お前たちが先鋒だ!』
四人「了解!」
慣れた動きでハンガーに降り、ユニットを履いたまま武装だけ取り替える
俺は向こうから持ち込んだフェイズドプラズマライフルを手に取る
どことなくL85に似ているプルバップ式ライフルで、開発・生産はスカイネット。T-800の基本装備を抵抗軍が鹵獲した
プラズマガスを弾薬に用いるのだが、ガスの代わりになるものが見つかっていない。今回の戦闘分は足りるだろうが、今後対策を考えねば
武装を取り替えた四人は再び空に上がり、綺麗な四機編隊を組む
-
坂本『移動しながら無線越しに説明する。敵は大型1機、中型2機だ。中型が大型を援護する形で侵攻中。私たちが追いつくまで足止めしていてくれ!』
ペリーヌ「了解しました少佐。皆さん、行きますわよ!」ブゥン!
俺「…」
俺にとっては、対大型戦闘は初めてだ。小型相手の実戦を数回経験しているので、問題はないはずだが、やはり緊張する
そうこうしている内に、敵が見えてきた。おいおいあれって…
ペリーヌ「敵確認!」
リーネ「変わった形…今までのと違う」
俺「…トランスポーターとハンターキラーじゃねぇか」
大型と中型のネウロイは、向こうの世界でよく見た、機械軍の輸送機と戦闘機に酷似していた
宮藤「え?」
俺「エンジン四機のがトランスポーターで、二機がハンターキラー。機体側面に付けられた円筒状の物体がエンジン」
ペリーヌ「ず、ずいぶん詳しいんですわね」
俺「そりゃそうだ、スカイネットの兵器によく似てる」
宮藤「え!?それじゃあ、あのネウロイは、俺さんの世界の兵器を真似てるの!?」
リーネ「でもそんなことって…」
ありえなくはない。少佐が見せてくれた資料には、この時代にはない、SR-71を模したネウロイについて書かれていた
ネウロイにはわからないことが多い。目的もわからないし…人類の技術を先取りしているのか?
-
俺「その話は後だ。エンジンと本体の接合部分は装甲がもろい。あそこを撃ってエンジンを切り離し、本体を海に突き落とす」
リーネ「なるほど、確かにそれなら私たち四人でもできそう…」
ペリーヌ「ですが、それはあなたの居た世界での話でしょう?」
俺「コアの位置がわからない以上、そうするしかないでしょう。HK(ハンターキラー)だけでも墜とさないと」
宮藤「そうですよ!」
ペリーヌ「…わかりましたわ、指示を」
俺「HKを最低でも一機、増援がくる前にやります。宮藤はペリーヌに、リーネは俺の寮機について。トランスポーターは増援が来るまで放置。全機散開!」
俺「軍曹、遠距離から援護を頼む」
リーネ「了解!」
ペリーヌ「足手まといにはならないように」
宮藤「はい!」
HKをこんな間近で見たのは初めてだ
おのおの攻撃を開始しする。予想通り、エンジンの接合部はもろかった
俺「もげろ!」テュンテュン!
宮藤「当たって!」ダダダダ
ペリーヌ「…!」パパパパ
リーネ(目標をセンターに入れて…)ダァン!
<キィィィィン!!ドォォン!
四人の多重攻撃で、ついに一機目のエンジンがもげる
HKはバランスを崩し、降下を始める
宮藤「やった!」
ペリーヌ「いや、まだですわ」
リーネ「再生してる…!」
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俺「もう一機のエンジンをやってる暇はない。尾翼を狙え!」
宮藤「りょうか…きゃ!」
HKはローターを失くしたヘリみたく回転しながらビームを乱射する
俺「くっそ、近づけない!」テュンテュン!
ビームをかわしたりシールドで防いだりしながらなので、接近することも攻撃することもままならない
リーネ「私がやります!」スチャ、ダァン!ガシャコン、ダァン!ドォォン!
<キィィィン!
二枚の尾翼に大穴が開き、HKはバランスを完全に崩す。俺は尾翼の根元に追い討ちをかけ、敵を海に落とす
宮藤「やった!やったやったぁ!」
俺「よし!次行くぞ!」
坂本「おーい!四人とも無事か?」ブゥン!
ペリーヌ「少佐ぁ!」パァァ
俺「中型一機を落としました。残り二機です」
坂本「了解した。私と宮藤たちで残りの中型をやる。お前はエイラ、ハルトマン、バルクホルンと一緒に大型をやれ」
俺「りょ、了解」
大型を任せられるとは思わなかった
エイラ「よ!お手柄ダナ」ブゥン!
俺「少尉。あの三人のおかげですよ」
エイラ「またまたご謙遜をー」ニコニコバシバシ
俺「ちょ、痛い、痛いから叩かないで」
ゲルト「お前ら、今は戦闘中だぞ。ふざけてないで…グチグチ」
エイラ「マータ始まったよ」
エーリカ「先行ってるよ!」ブゥン!
ゲルト「あ!こら待て」ブゥン!
俺「少尉、自分らも」
エイラ「ああ!」ブォン!
-
増援のウィッチたちにも敵の弱点を説明し、具体的な撃墜方法を指示する
トランスポーターも同じように、片側二つのエンジンを切り離し、尾翼も破壊、海に突き落とす作戦を取った
ゲルト「よし、全機さんか…ん?」
<キィィン!
トランスポーターの機体上部から、ゴリラのような体格をした人型の物体(全長20m以上)が起き上がる
エーリカ「な、なにあれ?」
俺「ハーヴェスターだ。ビームだけじゃなくてあの腕でも攻撃してくるから気をつけて」
あの馬鹿でかい人間収穫機が乗ってるところも向こうと同じだな。向こうじゃ人間を捕獲するためのマシーンだった
エイラ「ナンカよくわかんないけど、落とせばいいんダロ」
ゲルト「そうだな。全機攻撃開始!」
<ダダダダダダキィィィン!ブゥゥン!!パパパ!ダダダダ!!
さすがエースと言ったところか。敵の攻撃を見切り、的確に攻撃を加える
俺(俺も、俺にできることをやろう)
敵の前に陣取り、右側面前方のエンジンに集中攻撃を仕掛ける
ここまでされたら敵さんも黙っていない。ハーヴェスターの肩からビームが発射される。シールドで防ぐが、かなり強力だ
俺「くっ!」テュンテュンテュン!!
流れ弾数発が、狙いを外れ敵の上部装甲に当たる。たまたまもろい部分だったのか、結構な穴が開いた。中に空洞が見える
ゲルト「エイラ!あの中に入って、内側からコアを探せ!」ダダダ
エイラ「わ、わかった!」ブゥン!
大尉の指示に従って、少尉がトランスポーターの中に入っていく。俺はそれ見て胸騒ぎがした。悪い予感がする
-
トランスポーターは、ハーヴェスターとハーヴェスターが捕獲した人間を輸送するためのマシーンだ
向こうの世界では、機体上部装甲が開き、そこから人間を格納していた
そう、ちょうど今少尉が入っていった辺りの装甲が開いて…
俺「少尉戻れ!そいつは罠だ!」
ゲルト・エーリカ「「!?」」
叫んだときには、少尉は中に侵入し、装甲の穴がふさがった後だった
エイラ『俺?なにか言って…ウワ!(ダダダザー…)』
俺「くそっ!」
ゲルト「俺、罠って一体…」
俺「少尉っ!」ブゥン!
大尉の質問には答えず、ハーヴェスターからの攻撃を弾道予測で回避しつつ、機体の側面につく。この辺りが格納スペースだったはずだ
俺「少尉!大丈夫ですか?少尉!?」
エイラ『俺カ!?ああ、体は無事だけど、ユニットと銃がやられた』
俺「下がって!穴を開けます!」テュンテュン!
そういって側面装甲にゼロ距離射撃を加える
そのとき、急に体を持っていかれた
俺「なっ!うわぁぁぁっ!?」ギュン!
エイラ『俺?どうしたんダ?俺ぇ!』
-
ハーヴェスターの腕に捕まれ、体の自由を失った俺は、トランスポーターの上部装甲に捕まれたまま叩きつけられる
俺「がぁっ!?あ…」
激しい痛みが全身に伝わり、脳が揺さぶられ、一瞬意識が遠のく
必死に耐え、自身の無事を確認する。ユニットも壊れてはいない
ハーヴェスターはもう片方の腕を振り上げ、俺を殴り殺そうとする。ネウロイにしては珍しい物理攻撃だ
俺「はっ!やってみろっ!このくそったれ!」
俺の台詞を理解したかは知らんが、腕が振り下ろされる
…途中で爆ぜた
<キィィィィン!?
俺「な、なんだ…?」
ハーヴェスターに十字砲火が掛けられ、装甲が剥がれていく。ついでに、俺をつかんでいる手の力も緩んだ
宮藤「俺さん!」ダダダ
坂本「俺!」ダダダダ
もう一機のHKを破壊した少佐たちが、ハーヴェスターに追い討ちを掛ける
胸部の装甲がはがれ、その奥にコアが見えた
俺「くっ!」ブォォォン!
ユニットに魔力を目いっぱい流し込み、手の中から無理やり抜け出す
-
体を空中で安定させ、銃口をコアに向ける
俺「とっとと失せろ、ベイビー!」
テュゥン!!
<キィィィィン!!パリーン!
ガラス細工が割れるような音を立てて、ネウロイが光の結晶となって消える
俺「ん?」
ハーヴェスターの部分が消滅したかと思ったら、トランスポーターの部分も消滅を始めた
どうやら、ハーヴェスターが親機、トランスポーターが子機だったようだ。普通逆じゃね?
トランスポーターの消滅が進行し、
エイラ「わあぁぁぁぁ…!!」ヒューン
俺「少尉ぃぃぃ!」ブォォン!!
足場を失った少尉が落ちていく
俺は残った魔法力をかき集めユニットに流し、最大推力で少尉を追いかける
俺「手を伸ばして!早く!」ブォォン!!
エイラ「ああ…!」ヒューン
高度が下がり、海面が目の前まで迫る。このまま叩きつけられたら魔女でも大変なことになる
俺「ほら…!」ギュッ
海面まで数mの地点で少尉の手を何とか握り、体を抱き寄せ、機首を起こす
-
俺「どりゃぁぁっ!」グォォォン!
海面スレスレを超高速で飛行したため、海水が壁のように波立つ。海が割れると言うのはこういうことだ
俺「ふぅ、あぶねぇ…少尉、大丈夫ですか?」
エイラ「ぁぁ…でも、怖かっタ」ガクブル
俺「もう大丈夫ですよ少尉。俺たちは生きてる」ギュッ
エイラ「……え…くれ」ギュッ
俺「え?」
エイラ「名前で呼んでくれ!階級も敬語も要らない!」
驚いた。素直に驚いた。というか、俺が勝手に階級呼び敬語口調で話してただけなんだが…これは心を開いてくれたと言うことでいいのか?
エイラ「ダメ…か…?」ウルッ
…その涙目は落ちたときの恐怖から来てる物ですよね、そうですよね?
俺「…わかったよ、エイラ」ニコッ
エイラ「!」パァァ
ああ…笑顔がまぶしい…
宮藤「俺さーん!エイラさーん!大丈夫ですかぁ?」
少佐たち隊の皆が近づいてくる
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俺「はい、何とか無事です…エイラ、ちょっと重い」ヨイショット
エイラ「ナッ!?乙女に対して重いとは失礼ナ!」
俺「…お前乙女って柄か?」
エイラ「ナンダトー!」
宮藤(リーネちゃん、あの二人)ヒソヒソ
リーネ(うん、何かすごい仲良くなってる)ヒソヒソ
ゲルト(キリツキリツ…)
エーリカ(ニシシ)
坂本「おい二人とも〜いつまで抱き合ってるんだ〜?」
上記の方々(あえて言わなかったことを!?)
俺「ん…?」
エイラ「え…?」
エ・俺「…」
俺「わぁぁぁ!?ごめん!すまん!///」パッ
エイラ「ウワッ!いきなり放すナ!落ちるダロ!!」ギュッ
俺「!!!//////」
坂本「はっはっはっは!」
…ああ、なんかもう、どうでもいいや…
あ、帰る時はちゃんと背中におんぶして飛んだよ?抱っこ飛行なんてしなかった?ホントだよ?
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今回は以上です
次回は買い物回の予定です
ありがとうございました
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消えろks
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乙
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乙
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乙
ちゃんとストパンでイチャイチャが出来てるから大丈夫だろ
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乙
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乙Ζ
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乙
頑張れ
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乙!
スレ立てました
俺「ストライクウィッチーズですよ??」
ttp://hibari.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1320501624/
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俺「ごほっ ごほっ げほっ けほん ん"ん"っ 」
エ「きてやったゾー」
俺「よー おまえこのところ居なかったけどどこいってたんだ?」
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エ「あれ? いってなかったっケ?」
俺「うn ごほっ ごほっ えほっ」
エ「商店街の温泉旅行当たったからサーニャといってたんダナ」
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俺「なあんだ どっかで野垂れ死んでりかと思ったけど げほ ごほっ」
エ「俺と一緒にするなヨ」
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俺「何処にいってたのさ?」
エ「聞いて驚くナヨ なんと! 湯布院なんダナ!」
俺「えほっ! ごほっ! そ ごほっ! りゃ ごほっ すごいな」
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エ「オイオイ さっきから気になってたケド 咳ヒドイナ」
俺「ん"あっ ああ なんか最近こんな調子なんだ」
エ「風邪じゃないのカ?」
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俺「それが風邪っぽいのは咳だけで他はなんともないんだよ
鼻水も 熱も」
エ「ちゃんと病院いったのカ?」
俺「げほっ ごほっ んや いってない
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エ「ダメじゃナイカー ちゃんといかなきゃー」
俺「だってめんどくさいやん」
エ「まったく 重病だったらどうするんダヨ?」
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俺「心配ナイッテ」
エ「ワタシのまねスンナ」
俺「ふはh げほっ ごほっ ごほっ」
エ「まったく・・・」
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俺「くそっ 健康だけが取り柄だってのにな 」
エ「ア お土産渡してなかったナ
ホラ」
俺「んあ ありがとな・・・ってこっちの饅頭はともかく、こりゃなんだ?」
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エ「 いやー、 あっちの空港の売店で買ったんダナ
カッコいいダロ 光る骨人間」
俺「お前は小学生かよ」
エ「むむむ せっかく買ってきてやったのに 酷いンジャナイカ?」
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俺「まあ アリガトナ」
エ「だから私のマネスンナー!」
そうして夜は更けて行く・・・
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お久しぶり乙!
あの骨人間って買ってる人見たことない
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