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作品投下専用スレッド2

521My Beats, Your soul. ◆g4HD7T2Nls:2011/11/14(月) 00:54:00 ID:vz7rKIk20


死の瞬間、俺なりに満足できた、幸せを感じられた。
満たされることが出来た。
死の間際で、夢は叶わなくて、今と同じような日のあたらない場所で、それでも俺は生きる証を残せた。
誰かを救えたと思ったとき、生きた意味を作れたときに。
俺は確かに満たされて、満足して、逝けたんだ。

それでよかった、そう、死んだ後にすら思えたから。
俺に、未練はない、ないはずだ。
だからこそ、死後の世界で、
消えない俺は、やらなくちゃいけないことがあると思ったんだ。

あいつらにも、教えてやらなくちゃいけない。
死んだ世界の仲間達。
意地を張ってへそを曲げ続けてるあいつらにも、教えてやりたい。
お前らは満たされていいんだって、幸せになっても良いんだって。
俺の感じた思いを、知らせてやりたかった。


天国は、満たされて次に行くための場所なんだと、誰かが信じていた。
それを綺麗だと思ったから、俺も。
自分達の天国を、自分達で地獄に変えちまってるあいつ等の背中を、押してやりたかった。
あいつらを縛ってる何かから解放して、卒業させてやりたかったんだ。
それこそが、俺がここに来た意味じゃないのかって、思ったから。

だから俺は、音無は死にながらも、まだ生きなければならない。
死ねないなら止まっちゃ駄目なんだ。
動かなくちゃ駄目なんだ。
ほら、今だって、唯一死なない存在としてここにいる。
だったら、俺にしか出来ないことをやらなきゃいけない。

俺は俺がある限り、誰かに教えてやらないと。
お前は救われていいんだって、満たされていいんだって。
喩え暗闇でもなんでも、在り続けて、知らせなきゃならない。


なのに、なんで……。



――トクン、トクン。



どうして俺は、未だに動くことが、出来ないんだろう。


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