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作品投下専用スレッド2

362ただ、御許で、永遠に、咲き誇って ◆auiI.USnCE:2011/07/20(水) 01:06:13 ID:JLOossJs0

「で、ですが……エルルゥ殿には聖上が……慕っている聖上がいらっしゃるではないですか!」

そうだ、エルルゥには慕っている聖上、ハクオロがいる。
エルルゥが心底惚れていて、慕っているあの聖上が。
聖上がいるのに、エルルゥが死を選ぶなんて……


「――――知ってますか? 私がハクオロさんを慕っているのは、『アルルゥを救う』為に、契約で作られた感情でしかないんですよ?」


けれどエルルゥは冷たく、哀しい『真実』を伝える。
嘘だとトウカは叫びたかった。そんな哀しい事あってはいけないのに。
なのに、エルルゥの表情から、嘘ではないことを察してしまう。
信じたくない、信じたくなかった。
奥方に相応しい彼女が、そんな事を、言うなんて……
考えたくない、信じたくない、思いたくもない。

だからトウカは、


「作られた感情だとしても――――エルルゥ殿、貴方が聖上に見せていた感情はそれ以上のモノだ!」


エルルゥを否定する。
作られた感情だとしても、それが偽りから出来たとしても、


「ユイ殿に語ったエルルゥ殿の聖上への想いは……本当の温かい想いだった……そうであろう……?」


幸せそうに語ったあの想いは、何よりも温かいものではないか。
何よりも可憐で、綺麗で、輝いていた宝石のような想いではないか。

それこそが、エルルゥの作られた感情を超えた『本当の想い』だったと言えるだろう。


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