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0さん以外の人が萌えを投下するスレ

446いぬのおまわりさん:2013/10/10(木) 22:49:31 ID:NKHbYIcw
>>445
「俺は犬山。この世界では猫耳は皆付いてない。その代わり、ここに付いてるのが耳だ」
「なるほどな」
 ソラは合点がいった様子だ。ソラの世界では極悪人?猫?が罰として猫耳や尻尾を切られるらしい。猫耳のない俺を見て飛び退いたのは、そういうことだったようだ。

 きゅううとソラのお腹がなった。目が合うとソラの身体が真っ赤に染まる。偉そうにしてるぶん恥ずかしいのかもしれない。それに、ソラは全裸だった。いろんな吃驚要素があって忘れていた。服を渡すと着ない一点張りで、せめてこれはとタオルを腰に巻いた。
「こんなもの着けたら、俺様の立派なものが隠れるだろ」
 いや、隠したんだってとは言わないでおいた。あと、立派でもないってことも。
 お腹が空いているようなので、晩飯を作ってやった。待ってる間、不機嫌に尻尾を横に振っていたけど、焼き魚を出したら目を輝かせて隣にすわった俺の腕に尻尾を絡めてきた。単純なやつだ。
「もとの世界には戻れるのか」
「ふうふう、んぐんぐ、分からん」
 猫だけに猫舌らしく、息をかけて食べている。ご飯も普通に食べてるからキャットフードは要らないようだ。よかった。
「来れたなら、帰れるんじゃ?」
「だから、練習で失敗して迷ったと言っただろう」
 まじか。迷子の迷子の子猫ちゃん。あなたのおうちの帰りかた分かりませんかそうですか。
「王子が失敗するなよ」
「んぐんぐ……お、王子は関係ないだろ!俺様をバカにしてるのか!本当ならその口の聞き方も許されないんだからな!」
「ここじゃ、ただの迷子だけどな」
「にゃんだと!」
 耳をぴくぴく動かして怒るソラは、いじりがいがあるなと思った。

 猫だから風呂は嫌いでだと思ったら、好きだと答えられた。それなら入ってこいと風呂場で使いかたを説明したら、は?と言われた。
「覚える必要はないはずだが」
「え」
「俺は自分で洗ったことはないぞ」
「はあああ!?」
 疲れもピークに達していた矢先の爆弾に、思わず叫んだ。ソラは驚き、反射でぴょんと飛んだあと尻尾を股の下に巻き込んでしまった。ぷるぷる震えている。
「犬にゃま?」
「あーもー分かったよ」
 俺が苛めてるみたいじゃないか。どうやら前途多難な日々が続きそうだ。困ってしまった。ワーン。


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