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◇月光裏街 =Moon Light Under the City= PartⅠ◇(

79EviL ◆KsN/2oRaH.:2011/11/27(日) 06:41:00
(………いつかの時代に存在していた聖人様は、こう仰ったと言います。「自分は神など信じていない」と。聖人にあるまじき言葉ではありましたが、だからこそ、聖人様の言葉は強く人々の心に落ち入ったのでしょう。そうでしょう、そうでしょう。―――くるりと人影がまわる。夜の中に溶け込んでしまいそうな黒い神父服(キャソック)を着込んだ影はそのまま2、3回くるくると誰に見せるでもなく回ってみせた。広げた両手が空を掻く。常に手櫛で整えるだけという適当なお手入れのお陰でぼさぼさで、中途半端に伸びたローズグレイの髪が舞う。頭からかけるタイプのヘッドホンを付けているお陰か、ただでさえぼさぼさでどうしようもない髪が更に乱れるのだけはなんとか防げた。辛うじて細く長い布―ストラと呼ばれるものだけが申し訳程度に首にかかっていたが、それと同じように首に引っかけた細い鈍色の鎖には最早十字架なんて高尚なモノはない。とん、と靴底が石畳を蹴り飛ばして、暗い影はそこでようやく腕を下ろして佇んだ。細められたと言うより、据わっていると表した方が的確に思える形の瞳に光はなく、髪の毛の色と同じローズグレイの瞳はただ軽く上を向き、街並みの中から切り取られたように、とろりと零れ出すように見える夜空を眺めていた。男としては細すぎるし、女にしては無骨な両腕を再び前へと伸ばして影は一度嘗めて湿らせた唇を開いた)
―――ソウ、神の存在を認知するが故、男は神に祈ろうとしなかっタ!それは愚かな事だろウ、そうだろウ!しかしダ――…ワタシはそれを罪とは認めなイ!
(高らかに、誰かに聖書の内容でも読み上げるかのようにすらすらと台詞じみた言の葉を吐いて、最後はキャソックに包まれた自らの身体を両手で抱き締めるようにして絞り出した。だって、そうじゃない。信じるか信じないかはアナタ次第だと良く言うもの。神様を信じていない人間も、自分の身に危険が迫れば現金にも神に祈る。神様を信じている人間も、自分が救われなければ『この世に神など居ない』と慟哭の涙を堕とすのだから―――。悪の名を持った人影は自らの身体に回していた手をほどき、左胸―心臓のある位置をぎゅっと強く握り締めた。だってホラ、こんなにもワタシは痛イ)

(P/ はじめまして。以前からこの月光裏街というスレを見させて頂いていまして、今回我慢できずに書き込んでしまいました…!気付いたら絡み文を打ち込んでいてもう既にこの文章を打っていました(←) 作中で性別明かしてないし何かアレな奴だしでこの街や皆さまに馴染めるかどうか不安ですが頑張りますので、PLの私共々EviLをよろしくお願いします><;!)


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