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【オリスタSS】或る骰子
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名無しのスタンド使い
:2023/01/31(火) 22:40:47 ID:2bJ4lDNo0
勇人は、彩華の話を聞きつつこう返した。
「なるほど確かにそれは一理あるね。でも、俺は実際問題運命を乗り越えてきた人間を多く見てきた。長いマジシャン修行の旅の途中でね。」
「へー、でも信じられないなぁ。本当にそんな人間がいるなんてさ。」
彩華は思った。
きっと、この天埼勇人という男はそういう『運命を越えようとして成功した人間』を多く見てきたのだろう。
だが、それ以外の人間はどうだろうか?という疑問がわいてくるのは自然である。
世の中でよく聞くキャッチコピーに『夢をかなえられる人間なんて一握り』なんて絶望的な文章がある。
そんなセリフを覚えている状態で『運命を乗り越えてきた人間を多く見た』なんて言われたら、いろんな意味で困惑する。
「でもさ、世の中見てみれば夢を追ってどこかでくじけて諦めていった人も多くいるわけだ。そういう人たちのことは、例外かい?」
「そうだぜおっさん。」
彩華の言葉に合の手を入れるように、また別の客が勇人に声をかけた。
その男はサラリーマン風の風貌と体格をしていながら、かなり胡散臭いオーラを漂わせる。
「全く世の中にゃあ夢を追って失墜してきた人間が星の数ほどいるってのによォ〜。あ、申し遅れました『一岡 卯月(いちおか うづき)』と申します。以後よろしく。」
一岡卯月と名乗る男は髪をかきむしりつつ、勇人と彩華に名刺を渡す。
勇人は渡された名刺の角を人差し指と親指で軽く挟み、くるくると回す。
彩華の方は、卯月の表情を見てまるで出来の悪いドッキリ番組を見ているかのような表情を浮かべた。
(なるほど……スタンド使いは引かれあう、か。)
そのうち、何かを思い立った勇人は彩夏と卯月に手招きをして、自分のいるテーブルの席に座るように促した。
「では、運命を変えるというマジックを実演してみようじゃあないか。君たち2人とも、こっちに。……マスター、すみませんが透明なグラスを一つ。」
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