【オリスタSS】ダチュラと怪しい人々 - 1624718885

1：名無しのスタンド使い：2021/06/26(土) 23:48:05 ID:cvD.1seM0: ◯止まらない男

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？「………………ハァッ…！ハァッ！オッオレは…何だ…？…っ！？何故だっ！？許してくれ…許してくれよっ…もう良いだろっ！！もう「出ている」だろうッ！！」
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オリスタスレ雑談掲示板で募集させていただいたものです。
短編集です。不定期更新ですがなるべく早く更新出来るよう努力します。
2：主：2021/06/26(土) 23:53:32 ID:cvD.1seM0: --「君は『明晰夢』を見た事があるか？」
「『明晰夢』自分でこれが夢だと自覚しながら見る夢の事だ…」
「しかしながら僕は『明晰夢』を未だかつて見た事がない……何かコツでもあるのだろうか、それともこの僕の性格ゆえが明晰夢を見ない事の裏付けなのか？」
「これから僕『ダチュラ・ビリジオン』が話す体験談は…おそらく君にとって最も「やるせない」話になると思う」
「自己紹介が遅れたが…先ほど言った通りの名前だ。僕は今「杜王町」という町で占い師をやっている……インドでの占い師…あいつの名前は確か…『アブドゥル』だったか。あーいう確証のない占いとは全く種類が違うんだ。」
3：主：2021/06/26(土) 23:58:27 ID:cvD.1seM0: No.8667
【スタンド名】
デイ・ドリーム・ビリーバー
【本体】
ダチュラ・ビリジオン
【タイプ】
近距離型
【能力】
「殺人」を犯した者の両頬にその者の過去が文字となり浮き出て見える能力。
破壊力-C
スピード-C
射程距離-D(能力は本体が見える場所まで)
持続力-A
精密動作性-D
成長性-E

をお借りします。何卒よろしくお願いします。
4：主：2021/06/27(日) 23:41:06 ID:2PkKZpc.0: －－－－－－－－－－ここ、杜王町は素晴らしい町だ…。
店は基本何でも徒歩15分圏内にあるし、海も綺麗だ…
何より人が多い…悪い人間も、良い人間もこの町に溢れんばかりに生活している。
…何？何故悪い人間の方を先に挙げたのか、だって？」

『きっ、聞いてません！』

「良いところに目をつけたな…僕が本当に欲しているのは実は「悪い人間」の方なんだ」

『…知りませんよ…もう良いです。お金は置いていきますから』

「良いのか？まだ悩みを聞いてはいないぞ？1時間800円…日本の最低時給以下でやってるのはウチぐらいだぞ」
「それに、だな。オレは「お前の言えない過去」を知っているんだ…いや、今見たと言うべきか…アンタ『恋人』を殺したろ？」

『…！？』

「オっ！！表情が変わったな！？図星で表情が変わったんだな！？」

『…何が言いたいんですか…』

「つまり、だ。お嬢様。僕は君の『本音』を聞きたい…そして導きたいんだ、あるべき場所へ」
5：主：2021/06/28(月) 00:28:27 ID:Tw1fU3O20: 『揶揄わないでくれ…！何がお嬢様ですか！何が本音ですか！』

「今の君は「お嬢様」みたいなものだ。外の世界に怯え、生活している…だがフラストレーションだとかイライラや不安は募る一方だ…だから城から出てきたんだ」

『～～っ！！五月蝿いっ！今ここで言ってやるっ！！僕は『殺し』てなんかないんだッ！！！』
『しょうがないだろうっ！！彼女が全て悪いんだっ！！』

「まぁ落ち着いてくれ…とにかく落ち着かないと「良い」話は出来ない…それに今の君の大声で一体何人の町民の寿命を縮めたと思ってる…」

『…！』

ｻﾞﾜｻﾞﾜ…ｻﾞﾜ…

「何だあーアイツ」「ほっとけ」「余計な事には口出ししない方が…僕は良いと思うなぁ…」

『…とにかく聞いてくれ…どうやって知ったのかはわからないが…この悩みは1から100まであなたに聞いてもらわないと…僕は気が狂いそうだ…』

「そう来なくっちゃあな。オレは一目君を見た時にピンと来たんだ」
6：主：2021/07/06(火) 14:42:50 ID:6JWeXeno0: 『僕は今まで…新宿で路上シンガーをやってたんです…』

「まあ、そのギターケースを見ればな」

『僕は『尚季』っていう名前で一応やっていたんですが』

「ん？俺も聞いた事があるような気がするぞ」

『ありがとうございます…でもそれももう台無しだ…あの女のせいで…』
『…ごめんなさい、話が逸れて……『彼女』が来る前、僕は本当にダメだったんです…どんな曲を作っても、どんなにギターを練習しても、僕の歌では人々を振り向かせる事は出来ませんでした…』
『そんな生活を3年ほど続けていたある日です。彼女が僕の前に現れたのは』

「それがあんたの『恋人』って奴か」

『はい…そうでした…』
7：だ：2021/07/20(火) 18:03:00 ID:C/g9/IDI0: 感情を含む体験の根本原因は体験者自身の先入観・自分ルール・思い込み・色眼鏡・記憶・判断基準etc。価値観が変わらない限り似たような体験を繰り返す。執着が強いほど感情も強まる
情報をどう解釈し反応し対処するかは解釈者の自由選択。「世相・言葉・服装・風紀の乱れ」はそれを感じる本人の心の乱れの自己投影
不満イヤ不安ウザ不快コワ不信キモ不可解の原因は各人の固定観念にあるので他者のせいにするのは筋違い。他者に不自由を与えた者は自らも不自由を得る
故に、貴方が誰かを怒らせても貴方に相手の怒りの原因はない。逆に、誰かが貴方を怒らせても相手に貴方の怒りの原因はない
他罰的で他力本願で問題解決力が低く対外評価を気にする不寛容者ほど、情緒安定と自己防衛の為にマナー礼儀作法ルール法律を必要とする

感情自己責任論（解釈の自由と責任）～学校では教えない合理主義哲学～
://kanjo.g1.xrea.com/
8：名無しのスタンド使い：2023/01/31(火) 17:47:56 ID:38/DLBAs0: こちらも約2年ぶりに再開させます
7のレスは無視してくれますようお願いします。
9：名無しのスタンド使い：2023/01/31(火) 17:54:47 ID:38/DLBAs0: 『結果から言えば彼女は異常だった…だから逃げてきたんだ！それから僕はホームレス生活だよ…あんな奴がいる家になんか住めるわけが無い…！』

「まぁまぁ、それよりも何を占えばいい？これからの運勢か？」

『…僕はこれから何をしたかいいのか…それを占ってくれ。頼む…アイツのせいで人生は滅茶苦茶だ…』

「そうか、じゃあ手相でも見せてくれ」
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10：名無しのスタンド使い：2023/01/31(火) 18:07:26 ID:38/DLBAs0: 「まぁ、こんなもんだろう。俺からの人生のアドバイスだと思ってそのカネは払わなくていい」

『…アンタ見かけによらず良い人なんだな…ありがとう。取り敢えずバイトでも探すとするよ…』

1時間ほど話すと彼は満足そうに帰っていった。
どうやら彼はメジャーデビューまで決まってCDも作ってたらしいんだが、ストリートで演ってる時にタチの悪い客に買われたCDをバキバキに折られたらしい。しかも彼の目の前で。

___それを見た彼の彼女さんが、その客を殺してスーツケースに詰め込み、彼の自宅まで持ってったらしい…なんて奴だ。思ったよりド級のヤバい奴だった…。
その光景を飲み込んだ彼は逃げたらしい。彼女にもバレないような所へ逃げるうちに実家にも行けなくなり、それからホームレスだそうだ。

久しぶりに面白い話を聞けた。今日も取り敢えず1人は悩みから救えた。

さて、そろそろ店仕舞いするか…。
11：名無しのスタンド使い：2023/01/31(火) 18:14:45 ID:38/DLBAs0: テーブルクロスを畳んでいる時ふと通りの方を見ると、パーカーを着た男が何か落としたのを見た。何か赤い封筒…？のようなものだ。
きっと大切なものなのだろう。あのパーカー君に届けなきゃあな。

ふと拾ってみると強烈な眩暈がした。頭が割れるような痛みと共に顔を殴られたかのようにジンジンとする。

眩暈と痛みが漸く治まった頃、顔を上げるとすっかりあのパーカー君を見失ってしまっていた。
何かとてもイヤ～な予感が迫ってくる気がした。
12：名無しのスタンド使い：2023/01/31(火) 18:27:30 ID:38/DLBAs0: 封筒を拾ってから1日目____

僕を見る周りの目が何故かよそよそしい。
何か見てはいけないものでも見るように僕を軽蔑、もしくは恐れているようにして。
全く…今日は一体何が起こってるんだ。
あの赤い封筒はというと何度も開けようと試みたが魔法でもかかったかのように封が開かない。破ろうとしてもまるで鉄の塊のように微動だにしないのだ。

気分が悪い。取り敢えず行きつけのドーナツ屋にでも行くか…
13：名無しのスタンド使い：2023/01/31(火) 18:43:56 ID:38/DLBAs0: ___
「申し訳ありませんお客様…当店は間もなく閉店致しますのでお引き取りください」

「何？まだ朝の10時だぞ？何言ってるんだ」

「今日は『特別』なんです…どうかお引き取りを」

「…」

今日が営業短縮日だとは初めて聞いたが…

ドーナツ屋だけでは無い。ファミレスも、本屋も、ホテルも、タバコ屋の婆さんでさえ…間違いなく僕を拒否している。
全く何なんだ…分からない。まるで凶悪犯にでもなった気分だ…

公衆トイレで用を済まし、手を洗い鏡を見たところでようやく気づいた。
「お前…誰だ？」

そこに写っていたのは僕ではなかった。