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【オリスタ】メゾン・ド・スタンドは埋まらない【SS】

1713話 ◆PprwU3zDn2:2018/04/19(木) 05:07:39 ID:VqShxZKQ0
「ハァ……ハァ……ゼヒ……ゼヒ……」

国綱はあれから体を起こすことすら出来なかった。
超高熱のスタンドが自分の目の前まで迫られたせいで彼の肌は真っ赤になり
汗が滝のように流れていた。この戦いで国綱は大量の水分を失っていたのである。
その状態で精神エネルギーを振り絞り圭を弾き飛ばした……国綱の体は今
大量のヘブンリーを維持することも出来ずにいた。先程まで国綱を守っていた
シャボンのバリアや圭の拳を包んでいたシャボンは消え、宙を漂っていた無数のシャボンも
半分が消滅していた。

(アホらし……なーにが『俺一人で十分』だよ、格好つけといて死にかけてるじゃん俺……
何?最近のガキってあんなに強いの?少し挑発すれば怒って無策に突撃してきて
そのまま返り討ちに出来るもんじゃあないの?まだ一回も『アレ』成功出来てないし
兄さんに援軍を呼んでくるように頼んでおいて良かったよブツブツ……)

国綱は圭の予想以上の強さに思わず心の中で愚痴っていた。
とにかく今は圭より先に行動しなければならない、故に国綱は息を整え体力を回復することに
専念していた。この調子なら数分あれば起き上がれる。そう思っていた矢先に。


圭の声が聞こえてきたのだ。


「おいシャボン玉使い!聞こえるかァ!?」

国綱は今起き上がることも出来ない。なので宙に漂うヘブンリーの一つを操り
圭が何処に居るかシャボンの目で探した。

すぐに見つけることが出来た。
圭は廃車の上に仁王立ちし国綱の方を向き叫んでいた。彼はもう回復していたのだ。

(最悪……)と国綱は半分負けを認めてしまっていた。
自分を守るバリアが消えてしまった今、最初のようなマグマ攻撃を喰らってしまったら
炭になって死んでしまうのは確実であった。
かといって今の疲労困憊の状態では降参の一言すら満足に言えない。国綱は今
どうしようもなくピンチなのであった。


「『3分』!3分待ってやる!それまでに立ち上がってシャボン玉を張り直しな!」


圭はどうやら直ぐには動かないつもりのようだ。3分という回復の猶予を貰い
目前の危機は脱したはずだったが、国綱の表情は晴れなかった。

(今でも十分トドメを刺せるはずなのに敵の回復を待てるほどの『余裕』……
これ絶対俺を充分回復させても確実に倒せる手段を持ってるってことじゃあないか……)

更にヘブンリーの目は悪いことに圭のスタンドの変化を見つけてしまった。

先程まで真っ黒だったはずの鎧が真っ赤に変色していたのだ。
さらに鎧の隙間からは白色の煙がモクモクと漏れ出ていた。

国綱は理解する。あれはスタンド鎧が急激に熱されたことによって赤くなっているのだと。
鎧の下では恐らく大量のマグマを生成しているのだろう、そこで生じた超高熱が
スタンドを熱し赤く見せ、鎧の間から大量の煙を出しているのだと。


そこまで大量にマグマを生成して『何に使うのだろうか』?

決まっている。最初に国綱達にお見舞いしたように『飛ばしてくる』。

それも最初の比ではない位に大量に……『降り注いで来る』!


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