したらばTOP ■掲示板に戻る■ 全部 1-100 最新50 | |

【ヒート】オリジナルスタンドSSスレ【ウェイヴ】

820名無しのスタンド使い:2010/05/19(水) 22:59:51 ID:???0
水達「……?」
荒川「仲間?」

臨在院「そうそう。仲間よ、仲間ぁ。みんなでバトロワ生き残らなぁい?」

ゴゴゴ……


神尾「願ってもない提案ですねー」
法田「うわあああん!怖かったよぉぉ」
JK「おお、よしよし。で、じゃあ賛成ってことでいいのよね?」

神尾「はい!もちろん。殺し合いとか穏やかじゃないの、嫌いですから……」
法田「ふー、ふー」
JK「おおよしよし。じゃあ決まりね」

神尾「では、お名前を伺ってもよろしいですか?見たところ同い年のようですけど……」
JK「私?」

JK「私はただの通りすがりの女子高生よ。覚えておきなさい!」バァーン!


神崎「……今現在、徒党を組む参加者が増加してるわ」
タスティエーラ「フン……。群れなきゃ何も出来ないってか?」

神崎「…………」ジト
タスティエーラ「……ッ、ああ、分かってるよ。きみの言いたいことくらいなッ!「お前も人のことは言えまい」って思ってるんだろ?」

タスティエーラ「勘違いするんじゃあないぞ、ぼくはきみが『利用できる』と思ったから生かして行動を共にしてるだけだッ!
      いざとなればきみなんか簡単に殺せるし、身代わりにして逃げることもいとわないぜッ!このぼくは!」
神崎「分かってるわ…………」ショボン

タスティエーラ「っ……!!」ザイアクカン

タスティエーラ「ま、まあ!今のところきみと行動していればぼくにとっても「得」ばかりだし、
      当分はきみのことを見限るつもりなんてないがな!」
神崎「…………」クスッ
タスティエーラ「あっ!きさま!今ぼくのことを笑ったなッ!?」

神崎「2秒後、背後から攻撃」
タスティエーラ「……ったく、ムードもあったもんじゃないな」チッ

射手座『!?』

――ぐあああああ!!

・”シルバー・サン”―碇 丈夫(いかり たけお)  星座の並びを作って星座の像を作る
――脳天に『サマンサ・フォックス』の枝が刺さり死亡。


SHAAMAN『ギュアアアアアアアアア……!』

塩川「『スケアリー・スパイス』ッ!」ブワアアアア!

色々なところでグループが生まれている中、彼らは一対一で戦いを繰り広げていた。

片や、恐怖を数珠に込める能力。
片や、潜在的な意識を呼び覚ます能力。

塩川「『恐怖』を数珠に込める能力……ねぇ?そんなお前の「恐怖」はどんなものなのかなぁ!?」
エグニオ「…………」

塩川「……なに……!?何も、現れない!?」

エグニオ「『恐怖』というのは…………」

エグニオ「振り払っても振り払ってもふつふつと湧き出るものだ。『生への恐怖』『死への恐怖』……」

エグニオ「『未知への恐怖』『既知への恐怖』『剥奪への恐怖』『拾得への恐怖』エトセトラ……」

エグニオ「それらは人間の「生きる力」を磨耗させる。必要のない感情だ」

エグニオ「この数珠、全て『恐怖』なのだが、この中に私から生まれた『恐怖』は何個あると思うね?」

塩川「…………」

エグニオ「13kだ」

塩川「……!?13kってつまり…………13000……だと……!」

塩川「ならば『潜在的羨望』ッ!!」

エグニオ「『SHAAMAN』ッ!『円形物への恐怖』をッ!」グオオオ!

塩川「ッ!?」トプン

塩川の額に沈み込むように、数珠の内の一つが入りこんでいった。
とたんに、エグニオの方から目をそらしたい感情が現れる。

塩川(なんだこれはッ!)

塩川(あの丸い『数珠』が……怖い……だと……!?)

エグニオ「ほれ、どうした?得意の「潜在意識」はもう終わりか?」

塩川「こ、こけに……こけにしやがってェェエエエアアアアアッ!!」

エグニオ「ところで知ってるか?地球は円形なんだぞ?」ニタァ

塩川「ひっ……!?ひぃいいいあああああああああああ」

・”スケアリー・スパイス”―塩川 栄治(しおかわ えいじ)  燐粉を吸ったものの潜在意識を発現させる
――地球が円であることへの恐怖のあまり心臓発作を起こし死亡。

821ギン「13kmや」:2010/05/19(水) 23:01:52 ID:???0
海野「はぁ……。なんかアタシだけ置いてけぼり食らってる気がする……。みんな殺し合いをエンジョイしすぎでしょ」

馬場「くらえッ!引力の拳をッ……!」

海野「はいはい電撃電撃。射程距離が違うのよ……」ビリリッ

馬場「ぐっ……」ドザァ

・”クリムゾン・アンド・クローヴァー”―馬場 盛貴(ばば もりたか)  拳に引力を宿す
――『ウェザー・ガール』の電撃で気絶。

折山「……馬場君は…………よくやったわ……」ドドド

海野「!?気絶した少年の中からもう一人……!」

ズズ、と馬場の背中についていたチャックから、少女が現れる。
完全に油断していた海野は、その動きに対応する事が出来ない。
彼女の「すぐに調子乗る性格」が完璧に災いしていた。

折山「ぬいぐるみになれエェ!」

海野「まあそれでも意味ないんだけどさ」ビリリッ

……「電荷の制御」に動作は要らない。
それが意味することは、例え油断していようが何をしていようが、
対象を認識する一瞬さえあればすぐさま対応し、必殺できるということ。

・”テディ・ペンダーグラス”―折山 哀歌(おりやま あいか)  殴ったものをぬいぐるみにする
――『ウェザー・ガール』の電撃で気絶。

海野「一人はさびしいよぉ…………」ショボーン


エグニオ「う、うぐ……」

エグニオ・エグニオは、先刻までとは正反対に、惨めに地面に這いつくばっていた。
その体は腕が糸のようになって解れていたり、足は切断されて途中からコマの下部分がとりつけれていたり、
背骨が抉れて飛び出しその先が傘に変わっていたり、顔面の右半分が翡翠(ジェイド)に変えられていたりと散々だった。

上野「……ディアナ様、終了しました」

上野が、エイミーが、城山が、涼宮が、頬や額についた返り血を拭いながら涼しい顔をして報告する。
当のディアナは、腕を組み瓦礫の上に腰掛けながら満足げな表情でそれを聞いていた。

エグニオ「こ、こいつら……私の『恐怖』が効かないだと……」
ディアナ「ふん……。男か、つまらん。殺せ」
エイミー「ハッ」

エグニオ「ま、待ってくれ……!殺す前に、何故こいつらに私の能力が効かないのか、教えてくれ……!」
ディアナ「知るか、そんなの」パチン
エグニオ「う、うぐおおおおおおおおお」ドグシャア

・”SHAAMAN”―エグニオ・エグニオ  恐怖を数珠に込める
――屍生人化した少女たちに頭部を潰されて死亡。

ディアナ「だが、まあ、今お前を眉一つ動かさずに殺したこいつらに「恐怖」なんて感情があるかどうかなんて、
      ちょっと考えれば分かることだがな…………。クククク…………」


ローザ「四音、次はあそこにいる少女をターゲットにするぞ」
四音「了解しました〜、じゃあ行ってきますね〜」

蛯原「……!何、お姉さん。やる気ィ?」ビクッ
四音「まさかまさか、そんなぁ〜。チームを組まないかな?って誘いに来たんですよ〜。
    私、一人だけだから心細くって……」
蛯原「……そ、そうだったのか……。ビビっちゃったわァ〜、心細くってさぁ〜!」
四音(この子、かわいいなぁ)

ローザ(よし、行くぞ……!)

ローザ「フンッ!今だッ喰らえ」
四音「『4ミニッツ』」 ドォン

蛯原「きゃっ……!?」

ド ド ド ド

ローザ「な…………んだとォォ〜〜〜〜ッ?」
四音「ごめんなさい、ローザさん。わたし、この子を殺すのイヤになっちゃいました……代わりに死んでください。
    こうすれば、この子もわたしのこと、もっと信用してくれるでしょうし……ね……うふふ」ボソッ

ローザ「し……おん……きさまァ……!」ブンッ
四音「能力は『死』んでますよ……。ついでにパワーも」

四音「逃げてください!ここは私がなんとかしますッ!!」カワリミ
蛯原「なっ、そんなのできるわけが……」
四音「私の能力は敵味方関係なく巻き込んでしまうんです!少し離れてくれればいいですからッ!」

ローザ「四音ンンン〜〜〜〜〜〜〜ッ!!」
四音「クアァッ!」バギャッ

四音「クア クア クア クア クア クア クア クア クア クア クア――――」

ローザ「うぐぐげェ……!」バギャギャギャ

四音「クアットロ(4)ッ!!」

・”シュヴァイネ”―ローザ・ズィルバーン  殴ったものを宝石にする
――『死の時間』による魂の消耗とラッシュによる体力の消耗により死亡

822HTBとRORは対の案として考えてました:2010/05/19(水) 23:03:41 ID:???0
ジョアンナ「くそ……!アイツどこ行った!」
縁田「探し物?」

ジョアンナ「人探しよッ!」
縁田「一緒に手伝おうか?」
ジョアンナ「マジで?手伝ってくれるの?」

尾石「私も手伝おうか?」
ジョアンナ「……もしかして、あんたら私をハメようとしてる……?」

縁田&尾石「100パー善意だっての!!」

ジョアンナ(釈然としねェーが……)


三度『敗者の部屋』

広場「塩川さんエグニオさんローザさんご案内だにゃー」
人潟「もォすっかり進行役だなァおい」

ローザ「フラれた……」
田中「まぁ、確かにあれはヒドイな……」

塩川「あ、エグニオさんオツカレ様でした」ニコッ
エグニオ「塩川さんもオツカレ様でしたー」ニコッ

広場「そこ、まだ本番は終わってないにゃー」

クソヤマ「にしても随分とコンビを組む参加者が増えたな……。バトルロワイヤル物としては当然の流れなのだが……」

メイド「今現在チームを作っていないのは、ウェザー・ガール、ピンク・フロイド、バーニング・アップ、
    ハズ・トゥ・ビー、ホワイト・ヒート、ミュージック・インフェルノ(仮)、ザ・ドリーマーズ……」

メイド「どれも強者揃いです」


神尾「うおっ、おっ、おああああああああああああああああ――――ッ!!」

神尾が自らの肩を押さえながら絶叫する。
思わず額を流れる汗さえ上へ上がっていくほどの絶叫。
その姿を見ながら高笑いする、白い女。
神尾の肩から先には、腕が、ない。

紅葉「あっははははははははッ!!一人目ェ!」
法田「お姉さんッ!?」

ズボォア!

紅葉「うぐおっ!?『腕』がアタシの炎の中から飛び出してッ!?」

神尾「大丈夫……。『マテリアル・ガール』は「原因を抜き出す」スタンド!こうやって私の腕が削られた「原因」を抜き出せば」

ガシィン!

神尾「大丈夫……というわけ」ドドド

JK「……よかったわ、これでひと安心ね」スック

紅葉「……何するつもりだァ?確かにそこのアマは一撃で殺さないといけないってことが分かったが、
    それでお前が油断する理由にはならねーぜッ!!おめーを殺すのはわけねーからなッ!」

JK「……フンッ!」
マドンナ『オオオォォォラァァァアッ!!』ガバギィ!

紅葉「なげふッ!?」

ド ド ド ド

JK「あ、よかったわ」

JK「普通の炎は「プラズマ」っていう小さい粒子の「集合」によって生まれるんだけれど……」

JK「あなたの炎も同じようなもんみたいね」

紅葉が殴られた部分には、「白い炎」は何一つなかった。

紅葉「ぐっ……ちくしょうがアアアアア――――ッ!!きさまッ一体ナニモンだ……」
マドンナ『覚えておきなさい……』ドグシャア!

JK「私は通りすがりの女子高生よッ!」バァーン

・”ホワイト・ヒート”―紅葉 月子(もみじ つきこ)  触れた物を同化させる炎を纏う
――『マドンナ』の能力によって炎を無効化され、さらに拳を受け再起不能。


星野「…………!」ギャルルンッ ギャルルンッ
ノーヴェ「…………」ギャルルルルル…!

ノーヴェ「敵スタンド能力:回転によるエネルギー発生と推測。『ハズ・トゥ・ビーと同じタイプの能力』と断定」

オオオォォオオォォォォ

星野「『レイ・オブ・ライト』ッ!」グアッ!
ノーヴェ「『ハズ・トゥ・ビー』」ギャルルンッ!

星野「せりゃああああ!」ガギィン!
ノーヴェ「フンッ…………!」

ググッ

ノーヴェ「……?パワーは「足」である以上私の方が高いはず。何故拮抗している……?」
星野「もぉ一発ゥウウウウウウッ!!」バギィア

823名無しのスタンド使い:2010/05/19(水) 23:05:51 ID:???0
ノーヴェ「くっ……!……あれは」

星野 オオオオオオオ

ノーヴェ「スタンド能力により生み出したエネルギーをパワーの補強に充てていると推理。正解確率92%」

ノーヴェ「……スタンドの回転数を上昇……」ギャルル ルル ルルルオオオオオオオオオオオオオ

ドジュウウウウ

ノーヴェ「溶解したコンクリートを喰らえッ!!」バッ

星野「うっ!?危ないッ!」ドシュウ

突然の攻撃に、星野は纏っていた『スタンドエネルギー』を放出させて対応する。
溶けたコンクリートはエネルギーの塊に衝突して四散した。
が。

ノーヴェ「これで敵は丸腰になった……。『ハズ・トゥ・ビー』の直撃を受けて、スタンドが大破もしくは死亡する確率――」

ノーヴェ「『100゚/」ボッグオオオオン!
星野「えっ!?」

ド ド ド

小林「へへ……不意打ち…………しちゃいましたァん」
ノーヴェ「くっ……油断…………していた……」

星野「なんだか申し訳ないけどッ……」

星野「これが私の…………」

星野「『全力全開』ッ!」カッ

・”ハズ・トゥ・ビー”―ノーヴェ・スカル  蹴りに熱を込める
――『レイ・オブ・ライト』の「全力全開」を受け、再起不能。


――『ホーンテッド・マンション』管理人室
ドリーマー「ほォほォ、これで「ウェザー・ガール」、「ピンク・フロイド」、「バーニング・アップ」を除いた全てのスタンド使いは
      チームを組んだ奴らしか生き残っていないことになりましたねェ、これは面白い展開だ」

――ピンク・フロイド――

ジョン「ティア様ぁぁ……俺は一体どうしたらいいんでしょうぅぅ〜〜〜?このままだと死んでしまいますゥ……」

ギョロ

ジョンが泣きごとを言った瞬間、目つきが変化する。

ティア『……殺しなさい』
ギョロ
ジョン「誰をですかァ?」
            ギョロ
ティア『主催者を……よ。生き残りたいなら、戦いは最低限にすべきよ』
ギョロ
ジョン「しかし、主催者はわけのわからない能力を……」
            ギョロ
ティア『それでも所詮はスタンド能力のはずよ。穴はきっとどこかにある』
ギョロ
ジョン「……分かり……ましたよォオオオオ〜〜〜〜俄然ッやる気が沸いてきましたァアアアアッ!!」ダッ


――バーニング・アップ――

ディヴァイ「熱くない……この展開はゼンゼン熱くないぞ……!結局一人しか『蒸発』できなかったじゃあないか」

シィーン                   ワーワー

ディヴァイ「遠い……が、仕方ない。こちらから出向くか……」スタスタ


――ウェザー・ガール――

・ ・ ・ ・ ・

海野「誰もこなくなっちゃったなぁ〜」ポツーン

海野「……みんなのところに行こう……」タッ


――バトルロワイヤル”予選”後編→終了

――→”本選”『V.S.ザ・ドリーマーズ』へ続く

824とりあえず後編ここまで ネーミングサムイのはスルーで><:2010/05/19(水) 23:07:33 ID:???0
途中経過

”チーム「打倒ドリーマー」”
・”プリンス”―三条 静太郎(さんじょう せいたろう)  時を破壊する
・”インペリアル・ブレイズ(帝王激炎)”―氷野 玲子(ひの れいこ)  概念を燃やす
・”アメジスト・ロックスター”―”葬儀屋”  スタンドの宝石に触れた物を腐敗させる


”チーム「マドンナ(選曲的な意味で)」”
・”マドンナ”―通りすがりの女子高生  集中を操作する
・”マテリアル・ガール”―神尾 智恵(かみお ともえ)  殴ったものから原因を抜き出す
・”リトル・スター”―法田 美代(のりた みよ)  握った物を流れ星にする


”チーム「人殺し女〜血管爆発・頭蓋爆砕・生首爆断〜」”
・”クイーン”―水達 雹子(みずたち ひょうこ)  回転を操る
・”フローズン”―臨在院 桜(りんざいいん さくら)  微量な電流を流して感覚を誤認させる
・”オー・ファーザー”―荒川 唯(あらかわ ゆい)  殴ったものを稲にする


”チーム「ツンデレ」”
・”サマンサ・フォックス”―タスティエーラ  機械樹を増やす
・”ゴッド・オンリー・ノウズ”―神崎 凛(かんざき りん)  世界中の全ての出来事を理解する


”チーム「リボルバー(ヴィジョンが)」”
・”リヴォルヴァー”―小林 清美(こばやし きよみ)  空気を圧縮して銃弾にする
・”レイ・オブ・ライト”―星野 宙(ほしの そら)  手首で発電した電気をスタンドエネルギーに変換する

           ゾンビ
”吸血鬼と愉快な仲間達”
・”エイトデイズ・ア・ウィーク”―ディアナ・フランドール  八日目という世界にワープする
 ・”アイアン・バタフライ”―上田 常香(うえだ つねか)  殴った部分を糸の様に解く
 ・”エイミー・ワインハウス”―エイミー・ワインハウス  コマの下の部分をとりつける
 ・”キャンディーズ・トレジャー”―涼宮 彩(すずみや あや)  ものの形を変えて性質を作り変える
 ・”ジェイド・ナックル(翡翠の拳)”―城山 定(しろやま さだめ)  殴ったものを鉱物にする


”女王蜂と愉快な仲間達”
・”メタモフォーシズ”―アイリス・サンディエゴ  昆虫化する
 ・”ウィンド・チェイス”―蝶野 美厘(ちょうの みりん)  スタンドが蝶になる


”チーム「人探し(本人は再起不能)」”
・”スウィート・ハニー・ラヴ”―ジョアンナ・レヴェック  殴ったものに花を咲かせる
・”ステイシー・オリコ”―尾石 織姫(おいし おりひめ)  触れた物をデフォルメする
・”ギヴ・イット・2・ミー”―縁田 一二三(えにしだ ひふみ)  数秒先の未来を殴る


”チーム「1」”
・”4ミニッツ”―四音・フォータイムス(しおん・―)  腕の直線状に死の時間を生み出す
・”エヴィータ”―蛯原 夏海(えびはら なつみ)  泡をかけたものの水中と空中を逆転させる

”チーム「猫」”
・”セイル・キャット”―シロ(猫なのに)  触れた部分から帆を生やし、空に飛ばす
・”セダン・デリバリー”―良治・ハートネット(りょうじ・―)  触れた部分にプチプチをつける

〜ぼっちの方々(一部二重人格)〜

”寂しがりや”
・”ウェザー・ガール”―海野 美琴(うんの みこと)  電荷の運動を制御する

”打倒主催者”
・”ピンク・フロイド”―ジョン/ティア  時を逆行させる

”熱くなりたい”
・”バーニング・アップ”―ディヴァイ・パッショー  触れた物を蒸発させる

”真のぼっち”
・”ミュージック・インフェルノ(仮)”―リオ・スカイライン・ムラーノ  魔法陣から音波を放つ

”ラスボス”
・”ザ・ドリーマーズ”―アリス・レフィリア  本体の想像の世界に世界を引き込む

825 ◆XBKLFVrvZo:2010/05/19(水) 23:10:06 ID:???0
後編とか言っておきながら
案の定まだ終わってなくてごめんなさああああああああい
多分あと3話くらいかかりますゼンゼン単発じゃなくてごめがうあ;ふぁあ:l

826 ◆70nl7yDs1.:2010/05/19(水) 23:58:04 ID:???0
乙です!
こないだは先走ってしまってすみませんでしたァー!

チーム「1」”が俺得すぎるw
四音とエビの絡み期待しちゃっていいんですね!?
”チーム「人探し(本人は再起不能)」”も自デザが2体も出ててホクホクだなァ

誰が生き残るのか、どう決着が着くのか楽しみで仕方ありませんね
凶悪なスタンドもたくさんいますしw

827 ◆9X/4VfPGr6:2010/05/20(木) 01:17:20 ID:???O
リオちゃあああああああああんんんんんんんんんんん!!
乙!これは誰が生き残るか…

828 ◆U4eKfayJzA:2010/05/20(木) 18:26:06 ID:???0
”真のぼっち”ってwww じゃあ、琢磨は”元祖ぼっち”ですかw
予選が終わって、残るはいずれ劣らぬ凶悪スタンドばかり。誰が最後まで残るか期待してます!
乙でした!


ところで、そちらの考案したインペリアル・ブレイズと、自案のドント・コール・ミー・クレイジーかシング・ライク・トーキングのどっちかって、結構見てみたい対戦カードだったりしません?
ほら、みんな概念系のスタンドですし。割と、ジョジョ魂的な感じで勝負してみたい気があったりします。
あなたと俺のどちらも執筆が終了したら、公正さを保つために誰かしら他の作家さんを巻き込んで、疑似ジョジョ魂やってみたりするのって、どうでしょう。
とりあえず、企画スレにも書いときますが。

829 ◆XBKLFVrvZo:2010/05/20(木) 19:12:28 ID:???0
ピーナッツおいしいよピーナッツ
皆さんgdgdな展開についてきてくださり本当にありがとうございます
SSの続き楽しみにしてますね!!1
>>826
四音さんは結構ダークな感じにするつもりなんでそれでも良ければ……
>>827
リオちゃんは終始ぼっちになる予定です
>>828
ああ、そうか、琢磨さんが元祖で真だよな……

バトルですか、面白そうです。ただ、激炎ちゃんじゃ敵いそうもないですねww

830 ◆U4eKfayJzA:2010/05/20(木) 19:39:50 ID:???0
>敵いそうもない
ですかねぇ。むしろ、
「『死』の概念を破壊したぁ? じゃあさ、逆説的に『不死』の『概念』を得たことにならない?」
とか、
「反転した『概念』なんて、焼き尽くしてやるッ!」
とか言ってきそうでひやひやしてますw
あ、あとは設定的にジッタリン・ジンでもいい勝負になりそうかも。
「『概念』は燃やせても『運命』は燃やせない」スタンドと、「『限定的』にしか『運命』を操作できない」スタンド……。
マジで誰か書いてくれないかなぁ。SS作家陣の作成スタンドから1体ずつ代表を出させてのバトロワの一コマでいいから。

831 ◆XBKLFVrvZo:2010/05/22(土) 21:01:35 ID:???0
柿ピーおいしいよ柿ピー
>>830
なんか能力を使う前にこっちが能力を使われそうな気がするんですよねー
燃やすわけだから、破壊とか反転よりは遅いかなーと。

というわけで投下しますです。
無理やり終わらせたんで、ヒドイオチですが許してネ!

832名無しのスタンド使い:2010/05/22(土) 21:06:11 ID:???0
前回までのあらすじ:タイマンバトルばっかだと終わる気がしないのでチーム戦へのフラグを建てました

バトルロワイヤル会場

ジョアンナ「にしても、あの熱い蹴りのヤツはどこいったのかしらね〜〜〜っ 分が悪くなったら逃げとかそういうの駄目よ」
尾石「そうねぇ〜、どこ言ったのかしら?」
縁田「まあ、なるようになるで……」グワン

縁田「えっ……!?」
GI2M『避けろ一二三ッ!!』バアッ!!

突如縁田の背後に現れた巨躯の人型スタンド――『ギヴ・イット・2・ミー』がその超速度を以って
縁田を抱え上げ、即座にその場から回避する。

残った二人は……

ジョアンナ「えっ?」
尾石「はっ―――」

ボオアアアアアアアアアアアアアアアア―――――z_______ ッ

……突如、炎に飲み込まれた。

ディヴァイ「……大分燃えてきたな……。早速二人K・O……!」
縁田「ちょっ、えっ、今っ、そんな!」

GI2M『頭を切り替えろ一二三……。もう仲良し子良しで戦える状況ではない……!
     敵の能力が分かっていない以上、逃げるのが得策だ!』
縁田 ……コクリッ

ダッ!

ディヴァイ「逃げるのか?いいぞ、熱い展開だ。燃えてきた……!」

・”スウィート・ハニー・ラヴ”―ジョアンナ・レヴェック  殴ったものに花を咲かせる
・”ステイシー・オリコ”―尾石 織姫(おいし おりひめ)  触れた物をデフォルメする
――『バーニング・アップ』によって「蒸発」した地面に燃やされて死亡

ディヴァイ「だが遅いなァァ〜〜〜!わたしから逃げるにはちょいとばかり……」

ディヴァイ「遅すぎるぞォォ〜〜〜〜〜〜ッ!!」ダッ

縁田「き、来た……!」
GI2M『『ギヴ・イット・2・ミー』ッ!』ゴウンッ!

『ギヴ・イット・2・ミー』が何もない空間に拳を振るう。
その間も、縁田は逃走を続行している。

ディヴァイ「……?なんのつもりだ?」ダッ ダッ

ディヴァイ「『バーニング……」スッ

ディヴァイがつまらなそうに腕を持ち上げ、何を蒸発させようかとあたりを見渡した瞬間――

ボギィア!

ディヴァイ「……うげ?」メリリィ

ディヴァイ「げっぶあああぁぁぁぁ――――っ!」ドバァー

突然ディヴァイの頬に拳の形のめり込みが生まれる。
ディヴァイの体はそのパワーに逆らえず、そのままフッ飛んでいくこととなった。

GI2M『「ギヴ・イット・2・ミー」の能力……とスタンドであるわたしがこんな風に言うのも奇妙だが……。
     本体の代わりに言わせてもらおう。――前にも同じようなことを言っていたスタンドがあった気がする――
     数秒先の『未来』……お前が来るところにちょうどぶつかるように拳をスイングした……。
     まあこの程度で倒せる相手とは思わないが、時間稼ぎくらいには……なるだろうッ!』

ド ド ド ド

ディヴァイ「この……クソが……!!」


ゴ ゴ ゴ

良治「この状況……!どうする……!」
シロ「にゃー……!(とんだ災難ね……!)」

ドドド

ディアナ「……フン」
屍生人×4「…………行きます」

良治(プチプチを生やすスーツ)&シロ(帆を生やす猫)
V.S.
屍生人(糸状にして解れさせる・コマの下部分をつける・形を変えて性質も変える・鉱物にする人型スタンドたち)

良治「はいはいオワタオワタ……って諦め切れるかよォオオオオ――――ッ!!」プチプチッ
シロ「フニャッ!(『セイル・キャット』ッ!)」ズアッ

上田「UUURRRRRRRYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYY――――ッ!!」
良治「ぐああああ」

良治の胸に勢いよく上田の腕が突き刺さる。

エイミー「KUAAAAAAAAAAAHHHHHH―――!!」
城山「WRRRREEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEAAAAAAAAAAAAAAッ!!」
シロ「プギャッ!」

シロの首が飛んだ。

涼宮「と……ど………め…………!」グシャアア!

・”セイル・キャット”―シロ(猫なのに)  触れた部分から帆を生やし、空に飛ばす
・”セダン・デリバリー”―良治・ハートネット(りょうじ・―)  触れた部分にプチプチをつける
――ディアナ一行とばったり出会ってしまい死亡

833名無しのスタンド使い:2010/05/22(土) 21:10:40 ID:???0
縁田「ハッ……!ハッ……!狂ってる……!こんな……!簡単に人が死んでいいはずがないわ……!」
GI2M『狂っていても!……今は逃げるしかない……!逃げなくては……』

ドンッ

縁田「あうっ」

ド ド ド ド

タスティエーラ「ん?なんだ、このガキ……。いや、ガキとはいえ油断するのは駄目だな。殺しておかないと……」

縁田「(終わった……!)」

タスティエーラ「(こんなガキを殺すのはちょいと後味が悪いがな……。悪く思うなよ)」
神崎「まって」

タスティエーラ「なんだ?カンザキ。悪いが見逃すのはNGだぞ。後ろからズブリとやられちゃあ話にならない」
神崎「大丈夫。この娘に戦闘の意志はないわ。むしろ、この娘の能力は私たちにとって有用」

タスティエーラ「……話を聞こう」
神崎「さっき能力で『把握』したのよ……。この娘の能力は「数秒先の未来を殴る」こと」

タスティエーラ「なるほど……きみの『予測』と合わせれば、確かに有用ではあるな」
縁田「さっきから何の話をして……!」

タスティエーラ「ありがたく思え。きみは殺さないでおいてやるよ」
縁田「えっ……?」

タスティエーラ「せいぜいぼくたちの役に立つんだな」
神崎「(『たち』……ね)」クスッ

縁田一二三―→タスティエーラ、神崎凛とチームを組む。


四音「……うふふ、こんなものですか?」

星野「くっ……!馬鹿な……!」
小林「うおおおおお―――っ!」カシュッ!ガシュ!

小林「『バン』ッ!」ドォンッ!

小林の『リボルバー』から「空気弾」が打ち込まれるが……

ズオオオオオオ!

スォオオオォォォォォ―――ピタッ

それらは四音の目の前にくるあたりで停止する。

星野「これでも喰らえッ!」ドギュゥウウ!

星野もエネルギー弾をぶっ放すが……

シュウウウ……

これも風に流されるように消えてしまう。

四音「うふふ、『勢い』も『死』んでるから、無駄ですよ。うふふ」
蛯原「な、なぁ四音さん……。もう相手も勝てないことは分かっただろうし、このくらいで……」

四音「あ、そうですねぇ、このくらいで終わりにしないといけませんね」
蛯原「うん……」

四音「さぁーて、死刑宣告が出ましたよ?」

星野「……!」
小林「……!」

蛯原「えっ!?」

四音「スゥゥゥ――――クア クア クア クア クア クア クア クア クア クア クア―――!」ブンッ ブンッ ブン ブン ブンブンブン

星野「くっ……!小林さんッ!『リヴォルヴァー』で突風を発生させて――」
小林「やっ……やってるけど……!既に『リヴォルヴァー』の弾倉が動かなくなってて――」

四音「クア クア クア クア クア クア クア クア クアッ!!」バギャギャギャ
蛯原「―――!!」

ドゴゴゴゴゴゴ

四音「クアットロ(4)!」ドゴオオオオ!

・”リヴォルヴァー”―小林 清美(こばやし きよみ)  空気を圧縮して銃弾にする
・”レイ・オブ・ライト”―星野 宙(ほしの そら)  手首で発電した電気をスタンドエネルギーに変換する
――『4ミニッツ』のラッシュを喰らい、精神的消耗が限界を超えて死亡

蛯原「(こ、怖い……!この人は、「放っておいちゃあ駄目な人」だッ!わたしが……わたしが倒さなくては!)」


神崎「……残り人数が20人を切った」
※運営サイドの『ザ・ドリーマーズ』と『ホーンテッド・マンション』、あとオマケのリオちゃんはカウントしてません
タスティエーラ「……ほぉ、もうそんなに経つのか。こうやって細々としていた甲斐があったな」

タスティエーラ「あの……なんていったっけ?『ディアナ』とかいうやつや『臨在院』とかいうやつがジャンジャン殺してくれたおかげだな」
縁田「……怖くないの?」

タスティエーラ「ん?」
縁田「怖くないの?死ぬかもしれないんだよ?」

834名無しのスタンド使い:2010/05/22(土) 21:14:15 ID:???0
タスティエーラ「……フゥ〜、そりゃあ、死ぬかもしれないのは怖いさ。ぼくだって人間だぜ?」

タスティエーラ「だがな、ぼくはこれでもイタリアン・マフィアだったんだぜ?そんなことはとっくに覚悟できてる。
        今はせいぜいヒドイ抗争に巻き込まれたときの気分ってところかな、気楽にやってるさ」
縁田「………………」
タスティエーラ「ぼくのことを気にするのも結構だが、きみや神崎は自分のことを気にした方がいいんじゃあないか?
        ……目の前で死なれるのも夢見が悪いからなァ〜〜〜〜〜ッ!」
GI2M『殺させはしないさ。わたしがいる限りはな……』
タスティエーラ「そうかい。ついでにこのぼくも守ってくれると非常にありがたいんだがなッフン」


上田「ぐう……」ガクッ
涼宮「……常香ッ」グッ

上田「大丈夫……よ……。まだ、まだいける」

ド ド ド ド

三条「やめときな、嬢ちゃん。おまえじゃあおれの『プリンス』には勝てねぇ。そこの親玉だろーと、な」

三条はそう言ってため息をつく。彼の腕からは、漆黒の衣装を身に纏った屈強な「腕」が現れている。
これで、上田の猛攻をいとも簡単に退けたのだ。

つまり、三条は今猛攻撃を受けているわけだが、葬儀屋、および氷野はまったく手出しをしようとはしない。

城山「ディアナ様に何て口を……KUAAAAAAAHHH……!」

エイミー「『エイミー・ワインハウス』!」バアッ!
城山「『ジェイド・ナックル』ッ!」
上田「『アイアン・バタフライッ!』」
涼宮「『キャンディーズ…………トレジャ―――!』」

三条「『プリンス――――』」バアッ

四人のゾンビの集中攻撃を目の前にして、
初めて三条のスタンド『プリンス』がその全体像を見せた。
ここに至っても、彼の二人の仲間は手を出そうとすらしない。
これに、ディアナは怪訝な表情を浮かべた。

三条「『――コントロヴァシー(戦慄の貴公子)』

     バ ギ ャ ア ッ

三条のスタンド、『プリンス』が空間を殴るように拳を振りぬいた瞬間、全ての動きが停止した。

三条「……『時は……破壊された』」

ド ド ド ド

三条「全ての物体の運動は……最大で5秒間停止する。この俺以外の動きはな……」

スス

三条が歩いて四人の包囲網から抜け出す。

三条「自分より遥かに弱いヤツを痛めつけるのは気に入らねぇし、こいつらには仲間になってもらわねぇと困るから……」

三条「当身、だ」ドガガッ

『プリンス』が少女の首にチョップをあてる。
当身と言うにはあまりにも乱暴すぎる攻撃のため、首の骨がへし折れるが、
吸血鬼の血を与えられた彼女たちにとってはこれがちょうどいい『当身』だった。

三条「世界は再び時を刻み始める」ドォオオオ――ン

屍生人「あっ……ぐあ!」ドザァ

ディアナ「……きさま……何をした」
三条「『話し合い』をするために……ちょっと寝てもらっただけだ」

ディアナ「……フン、話せ」ズカァ
三条「話が早くて助かるぜ……。それで、本題だが、
    ともにこの『バトルロワイヤル』の主催者を倒さないか?」
ディアナ「断る」キッパリ

三条「(こいつ……性格悪いぜ)」ムカッ
ディアナ ニヤリ

ディアナ「……フン、いい顔だ。面白そうな話だし、やっぱり乗ってやらんこともない」
氷野「(どこまでも上から目線ね……)」

ディアナ「だが、条件がある」

スゥ

ディアナが倒れ伏している四人の少女を指差す。

ディアナ「あいつらのへし折れた首を治せるなら、だ。あれは私の大切な『手駒』なんでな」
氷野「……それならあたしがやるわ」

氷野「『インペリアル・ブレイズ』……『消耗』を焼き尽くせッ!」ゴオッ

その瞬間、氷野の体から燃え上がるように現れた『インペリアル・ブレイズ』の炎が一瞬にして四人の少女に覆いかぶさる。

ボオオオオ!

ディアナ「なっ……」

あまりの光景に、ディアナも言葉を失う。

氷野「終わったわよ」

全てが終わった後には、服装の乱れや吸血の際につけられた傷さえもなくなった少女たちの姿があった。

ディアナ「……吸血の傷が治された、ということは……」
氷野「あ、多分あんたの手駒じゃあなくなった、ってことにはならないはずよ」

835名無しのスタンド使い:2010/05/22(土) 21:19:58 ID:???0
ディアナ「……どういうことだ?」
氷野「あたしの能力じゃ、「消耗」しか消し去れないから。あんたが彼女たちに与えた能力が「消耗」じゃなければ、大丈夫よ」

ディアナ「……便利な能力、だな……」ニタァ
氷野「いっ、言っとくけどあたしを殺そうとしたらこいつが容赦しないわよ」グイッ

氷野が怯えたように三条の肩を掴む。当の三条はやれやれ、と呆れていた。


ディヴァイ「……あのクソガキ……」

ジョン「…………主催者を殺すったって、どうやって主催者に会ったモンかねぇぇ〜〜〜」

JK「人数が少なくなってきたからか、大分緊張感が薄れてきたわね」
神尾「ですねー」
法田「わたしはまだ怖いけど……」

三条「バトルロワイヤルを行っているものたちに告ぐ!!!」

各地で相手の出方を伺っていた参加者たちの耳に、三条の声が届いた。

三条「俺はこれからこの「バトルロワイヤル」を企画したものを倒す!賛同するものは俺の近くに来い!」


ざわ・・・ざわ・・・


ギョロ
ティア『あそこに行くのよ……。仲間は多いほうがいい』

ディヴァイ「おっと、そこのお兄さん。そっちに行くなら私と相手をしてくれないか?」

ゴ ゴ ゴ オ オ

ギョロ
ジョン「……あんたも主催者を殺したいクチですか?」
ディヴァイ「いいや」

ド ド ド

ディヴァイ「もっとこの『バトルロワイヤル』を楽しみたいクチさ」

ディヴァイ「『バーニング・アップ』ッ!!」
ジョン「うおっ!!」

ジョン「ティア様アアアア〜〜〜〜マズイにおいがプンップンしまスよォォ〜〜〜こいつ!」
ギョロ
ティア『待ちなさい……。今私が『そっち』に向かっている……。その間の時間を稼ぐの。そうすれば……
    完全な『ピンク・フロイド』を以ってすれば、勝てない敵など存在しないわ……』
            ギョロ
ジョン「はッ、はいィィ〜〜〜〜!」ド ド ド


四音「……バトロワを中止……ですかぁ〜〜〜」
蛯原「いっ……行ってみない?」

四音「そうですねぇ」
蛯原 ほっ

四音「内側から彼らを引っ掻き回すのも、面白そうですね……うふふ」
蛯原「―――」


アイリス「どぉする?美厘ちゃん〜?」
蝶野「…………アイリス様のご随意に」

アイリス「あたしはあなたがどうしたい?って聞いてるのよぉ?」
蝶野「…………彼らの側についたほうが、アイリス様の生存確率は上がるかと」

アイリス「そうよね、あたしもそう思うわぁ」
蝶野「……………………」

アイリス「群れるのはあんまり好きじゃないんだけど、美厘ちゃんがそういうならそうしようかしらね」
蝶野「アイリス様の命とあれば」


JK「……さっきのプリンスの人……面白そうなことやってるわね〜〜っ」
神尾「どうします?」
法田「いこっ!?ね!行こう!?」

JK「おおよしよし、そんなに必死にならなくても答えは決まってるわよ」
神尾「というと」

JK「行くわよ」


タスティエーラ「ふんッ!日和りやがって……。結託して戦うだと?ついさっきまで殺し合いしていた相手と、か!」
神崎「……当然、無視する?」
縁田「(えぇー……正直あっち側についたほうが安全な気が……)」

タスティエーラ「もちろん、『ぼくひとり』だったなら一も二もなく敵対していただろうッ!……だが」

ジトー

タスティエーラ「……今はきみら足手まといが『二人も』いるからな……。きみらがいたら邪魔だし、かといって切り離すわけにもいかない」

タスティエーラ「仕方がないから、とりあえずはきみらの意志を尊重しよう。意見してみろ」

神崎「この娘次第でいいわよ」
縁田「……えぇー…………どぉしよう……(この人たち交戦する気まんまんだよね……)」

GI2M『本体に代わって答えよう。あの男たちの側につくべきだ』
縁田「……えーと、じゃあ、それで」
神崎「だそうよ」
タスティエーラ「じゃあそういうことだな」

836今更ですが三条は承太郎モチーフだったり:2010/05/22(土) 21:23:01 ID:???0
臨在院「くっだらないわぁ」
水達「(さっきの『プリンス』の男……か、ああいうタイプの考えそうなことね)」
荒川「…………」

臨在院「無視するわよぉ」
水達「賛同ね」
荒川「賛同するわ」

臨在院「…………」ポカン

臨在院「みんな意外と生き残ることにマジなのねぇ」ヤレヤレ


ド ド ド ド

B・U『ウシャアアアアアアアッ!!』ボオオオオッ

ジョン「うおぁちっ!クソッ!これでもくらえッ!」ブンッ

ジョンの腕から剥離した『ピンク・フロイド』の腕がそのへんに落ちていた瓦礫を投げつける。

ディヴァイ「ふん!」ブォアッ

しかし、これは『バーニング・アップ』の防御と同時に蒸発して燃え上がった。

ディヴァイ「甘いな……ゼンゼン熱い攻撃じゃあないぞ……こんな攻撃はッ!」

ディヴァイ「わたしの能力は触れた物をどんなものだろーと自由に蒸発させる能力!スタンドに「沸点」は存在しないから使えないが……」

ディヴァイ「瓦礫程度なら、触れただけで全てを消し去れるぞッ!」ド ド ド

ジョン「それはどうかな?」

ジョン「時は逆行する」ドォォォーン

その瞬間、全ての動作が巻き戻り、蒸発した瓦礫がテープを巻き戻しするように現れた。

ジョン「こいつにもうひとつ『瓦礫』をぶつける!ちょうどビリヤードのようにッ!」ガンッ

ディヴァイ「うっ、うおおおッ!?いつの間に!?」バッ

今度の『バーニング・アップ』は瓦礫を蒸発させるような真似はせず、ただ防御をするだけだった。

ジョン「『自由に蒸発させる』だと?例外があるようだな!てめー自身に『蒸発した気体』が触れてしまう至近距離では……
    『蒸発』は使うことはできないッ!したがってェェェ〜〜〜〜〜〜〜ッ!!」ダッ
ギョロ
ティア『ジョン……!?何をやっているの?時間を稼げばいいと言っている……!」
             ギョロ
ジョン「お言葉ですがティア様……。このままでは遅かれ早かれ『蒸発』による回避不可能な攻撃がきます!
    この体の具合からしてあと十数秒……!無傷でティア様にこの体を引き継ぐためには、積極的な攻撃が必要なのです!」

グググ

ディヴァイ「わたしも甘く見られたものだッ!『バーニング・アップ』ッ!」ゴオッ
ジョン「うおおおおおおッ!!」ガインッ!ガイン

啖呵を切って向かったものの、ジョンは防戦一方だった。
当然だ。相手は人型スタンドの全身像を発現しているのにも関わらず、こちらは腕のみ。
動作にも支障がきたされるわけだ。

ディヴァイ「ウシャアッ!」
ジョン「うぐっ!」バキッ

そのうちジョンが打ち負け、後退させられる。
そしてそれはつまり、ジョンとディヴァイの距離が開いたことを意味していた――。

ディヴァイ「『わたしに蒸発が及ぶ距離では蒸発できない』とかぬかしていたなきさま……!」

ド ド ド ド

ディヴァイ「ならばッ!この距離ならばどうだァァァァ―――ッ!!」ゴオッ!

『バーニング・アップ』の拳が迫る。
ジョンはそれに対応することができない。
辛くも、ジョンは身をひねることで『バーニング・アップ』の拳をかわす。
しかし、その拳は服の切れ端に触れてしまい――

ボ ア ア ア ッ!

服が、一瞬にして燃え上がる。

ボオオオオ

ゴ ゴ ゴゴ

ディヴァイ「やったッ!わたしの勝利――」

そこまで言って、時が静止した。

ド ド ド

837名無しのスタンド使い:2010/05/22(土) 21:25:30 ID:???0
ディヴァイ「――利勝のしたわ!ッたっや」 ⇒

   ギュルルルルウ

   まるでビデオを逆再生したかのように、全てが巻き戻る。

ゴゴ ゴ ゴ  ⇒

オオオオボ ⇒

。るが上え燃てしに瞬一、が服  ⇒

! ッ ア ア ア ボ ⇒

   燃え上がる炎が消え去り、服が元の状態に戻る。
   しかし、その下にあったのは、軽薄な青年ではなく、冷酷な表情をした美しい女性だった。

ド ド ド ド

ティア「『ピンク・フロイド』」ド ド ド

ティア「だから、余計なことはするのをやめろといったのに……。わたしの能力がなければ、今頃死んでいたわよ?」

バアッ

上着を脱ぎ去る。
残った下着のようなキワドイ服装は、明らかに女性の服のものだった。

ド ド ド ド

ディヴァイの動きが、逆再生していく。

ティア「そして、『バーニング・アップ』……。強敵だったけど、ここまでというわけね」

ドゴボォ

『ピンク・フロイド』が『バーニング・アップ』の胸に拳を突き立てる。

ティア「時の流れは戻る」ドォン

ディヴァイ「な、あ、あ、に、ィィィィ――――ッ!!?」ドドド

ディヴァイ「この、このわたしがッ!こんな展開がアアアア〜〜〜〜〜〜ッ!!」

ゴ ギ ィ ッ

ディヴァイ「…………」
ティア「十分「熱い」展開じゃないかしら?この『ティア』をここまで追い詰めて、真の人格を出させるほどまで頑張ったんだし」

・”バーニング・アップ”―ディヴァイ・パッショー  触れた物を蒸発させる
――『ピンク・フロイド』に首をへし折られ死亡


ド ド ド ド

三条「…………集まったようだな」
氷野「……みたいね〜」
葬儀屋「…………」
ディアナ「どいつもこいつも、平和ボケしたようなツラだな」

JK「……ただならぬ雰囲気の方々がたくさんね……。さすがにここまで生き残っただけのことはあるわ」
神尾「でも、これが味方になると思うと心強いですね」
法田「やっと安全地帯にきた気分……」

水達「……『マドンナ』の少女も生き残っていたようね……」
臨在院「うえぇ、あの金髪オールバックさん、散々参加者殺しまくってた人じゃなぁい?なんであの人もいるわけぇ?」
荒川「…………見かけによらず、正義漢だった…………?ないわね」

タスティエーラ「ざわざわしやがって……これだからチームってのはいやなんだ」
神崎「まあまあ」
縁田「(やっと安全地帯にきた気分……)」

アイリス「で、来てみたけどすごい人ね……20人くらいいるわよ」
蝶野「……お気をつけて、人ごみにまぎれてアイリス様を狙う人がいるかもしれません」

四音「みなさん油断してますね〜っ、誰から攻撃しましょうか……」
蛯原「(ううっ……結局来てしまった……)」

ティア「……フン、結構な人が集まった様ね、というか、生き残っていた人たちはほとんど、といったところかしら」

海野「……やっと、人がたくさんいるところに来た…………」

三条「いいか!!これからこの『ディアナ』の能力で『主催者』と俺達を同じ空間に送る!そこで最後の戦いが始まるんだ!!」

三条「準備はいいか!?ココから先は命の保障はできない!」


『ホーンテッド・マンション』管理人室

三条『命の保障はできない!』

ドリーマー「うゥん、コレはよろしくないですねェ。馬鹿なことしちゃう人にはお仕置きの……」

ドリーマー「ロードローラー、タンクローリー、おまけに……」

ドリーマー「トラックの雨嵐といきましょうかァ」ポチッ

バトルロワイヤル会場

グヮングワン!

蝶野「!! アイリス様!上を……!」
アイリス「ああ〜、これが世に言うおしおきバツゲームというやつね」

838このへんから超展開の幕開け:2010/05/22(土) 21:34:07 ID:???0
ざわ・・・!

ディアナ「フン、あわてるような状況じゃあない……。確か、敵もこの必府町のどこかにいるという話だったな?」
三条「ああ」

ディアナ「それさえ分かれば、どこにいるか分からなくとも、敵を……」

ディアナ「『八日目』に巻き込むことくらい、造作もないことよ」

グ   ニャ ア

瞬間、世界が濁り、傾き、歪む。

渦を巻き、全ての色彩が黒と化した次の瞬間、景色が晴れる。

コ オ オ オ ォ ォ ォ オ オ オ オ

そこにあったのは、夜空と、大きな満月。

足場には、大きなビルの屋上。見渡す限りに大きなビルの屋上群――摩天楼が広がっていた。

ド ド ド ド

ドリーマー「おやぁ、間に合わなかったようですねェ〜〜」

こここそが、ディアナのスタンド能力によって生み出された『八日目』という異世界。

ディアナ「これより先は24時間、たとえこのディアナの身が滅びようとこの『八日目』で殺しあってもらうことになる」

ド ド ド


バトルロワイヤル会場

リオ「あれ……なんかみんないなくなっちゃった…………」


『八日目』

三条「お前の能力……ざっと推測してみるだけでも、『何かを移動させる能力』……」

ドリーマー「……………………」

三条「だが、それじゃあ説明がつかねぇ。第一に「なぜあれだけ大量の大型車を用意できたのか」
    お前の能力射程はおそらく「必府町全域」……あれだけの数を用意するのは不可能だ」

ドリーマー「(こいつ……)」

三条「そこで!閃いたんだよ……。お前の能力は……
             . . . . . . .. . .. . .. .. .. . . . . . . ..
   お前の能力は「てめー自身の思ったこと、考えたことをそのままに実現する能力」なんじゃあないかな、ってよォー」

三条「さて!ここで問題だ……お前の能力はよぉぉ〜〜〜〜〜」

ド ド ド

ドリーマー「…………『ザ・ドリー ――」

三条「『プリンス・コントロヴァシー(戦慄の貴公子)ッ!』」ドォン!

三条「その様子を見ると、どうやら……やれやれ……正解だったようだな」

三条「『お前の能力ッ!……はたして『異世界』に来ても持続するのか?』」

三条「答えはッ!「NO」だッ!!」

ド ド ド ド

プリンス『オラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラァッ!!』ドガガガガゴゴォ

三条「世界は再び時を刻み始めるッ!そしてェ!」ダッ!

ドリーマー「うげぇぇ―――ッ……!『プリンス』……!強い……!」

ドリーマー「ですがァァ〜〜ッ!わたしを吹っ飛ばして距離を開けたのはミスでしたねェェ〜〜〜!」

ドリーマー「私の能力は「自分の想像で世界を塗りつぶす」……なんていう大それたものなんかじゃあありませんン〜〜」

ドリーマー「『世界を……自分の世界に引き込む能力』……ってところですかねぇ〜〜限定的ですがね……」

ドリーマー「そしてッ!今この瞬間ッ!『ザ・ドリーマーズ』ッ!『八日目』さえもわたしの世界にィィ〜〜〜」

シィィーン

ドリーマー「な……?」

神尾「『マテリアル・ガール』……!」ゴ ゴ ゴ

チッ

四音「面白くないですね〜っ……。もう少し波乱がないと……。『4ミニッツ』」スゥ

四音「あの能力を『死』なせます」ドギューン!

蛯原「―――ッ!! まずい!みんな!逃げ……」
四音「クアアッ! 駄目じゃあないですか……夏海ちゃん……悪い子にはお仕置きですよ?」

・”エヴィータ”―蛯原 夏海(えびはら なつみ)  泡をかけたものの水中と空中を逆転させる
――『4ミニッツ』に腹をブチ抜かれ死亡

グワオッ!!

その瞬間、世界がピンク色に染まる。

神尾「え!?どういうこと!『マテリアル・ガール』の能力は発動したはず……!」

ドリーマー「四音さんン〜〜助かりましたァァ〜〜〜……では……」

ドリーマー「これでわたしの勝ちですゥゥ〜〜〜」

839名無しのスタンド使い:2010/05/22(土) 21:44:30 ID:???0
カッ

次の瞬間、天空からロードローラー、タンクローリー、トラック……
そのほかにもショベルカーなどの重機が降ってくる。

三条「マズったぜ……!こいつは……!」

それも、「大雨のように」などという生半可なものではない。文字通り「天が落ちてきたかのように」。

プッツゥーン

三条「オラオラオラオラオラオラオラオラァァ―――ッ!!」

三条の他にも、参加者全員が思い思いの対策を取る…………。しかし。

ドシィイイイイイイン

ド ド ド ド・ ・ ・ ・

ドリーマー「……フフッ、数人くらいは生き残ってもおかしくないと思っていましたが、まさか全員死んでしまうとは」

ドリーマー「フハハハハッ!このバトルロワイヤル!わたしの勝利で終わった、ということですねェェェ〜〜〜〜ッ!!」

ド ド ドド



これにて、打ち切りみたいな終わり方ですがバトロワを終了させていただきます。









ド ド ド ド ド ド

ギャルルルルルッ!!

。すまきだたいてせさ了終をワロトバがすで方りわ終ないたみり切ち打、てにれこ  ⇒

完 ⇒
       ギャルルルルウン

ドリーマー「!!ッ〜〜〜〜ェェェねすでとこういと、たっわ終で利勝のしたわ!ルヤイワロルトバのこ!ッハハハハフ」  ⇒

ド ド ド

ティア「……面倒なことを、してくれるわね」

ドリーマーの遥か後方。

重機の山のその頂上に、彼女は静かに鎮座していた。


そして、重機の山の中に埋まっているものもいた。

葬儀屋「…………わたしの近くにいて、命拾いしたな、氷野」
氷野「ううっ!わたしの『インペリアル・ブレイズ』は概念は燃やせるけど普通のものは燃やせない……助かったわ」

葬儀屋「万物は必ず「腐敗」する……。それが世界の摂理だ。
     あいつの「なんでも思い通りに出来る」っていう態度、なんだか気に食わないぞ」


ディアナ「…………フン」

対して、ディアナはこの状況でもまったく動揺していなかった。

ディアナ「大切な手駒が……使い物にならなくなったが、まあいいか。こいつらはもう十分働いてくれた」

彼女の傍らには、潰れた四人の少女の骸があった。
彼女のいるのは、まるで巨大な何かが押し付けられたような無骨な凹みによって生まれた空間だった。

ド ド ド ド

ディアナ「……残りかすくらい、いただいておいてやろうか」

ディアナ―→手駒を失う。


ド ド ド ド

金色の稲穂に埋もれている女性が、『ひとり』。

女性「…………なんとか……間に合ったわぁ……」

その隣には、頭部から血を流して倒れている女性が、『ひとり』。

臨在院「とっさにこの娘の脳みそを「ビリリッ」とねぇ。幻覚を見せる能力も応用すればこんなこともできるのよねぇ」

倒れている女性の名は、「荒川唯」。

・”オー・ファーザー”―荒川 唯(あらかわ ゆい)  殴ったものを稲にする
――『フローズン』に操作されて自分の身も省みず臨在院を助ける。その際重機に押しつぶされ死亡。

臨在院「……でもまあ」

臨在院「私の能力じゃ、この中からは脱出できないわぁ、これじゃあ手詰まりよねぇ」ハァ

・”フローズン”―臨在院 桜(りんざいいん さくら)  微量な電流を流して感覚を誤認させる
――負傷はしていないものの、重機の山から出てくる手段がないため再起不能。

840名無しのスタンド使い:2010/05/22(土) 21:47:04 ID:???0
神尾「……助かっ……た?」
法田「よ、よかったぁ」

JK「『無数の』重機を落としたのが間違いだったわね。『集中』を操る私に対して……」

JK「『集中的に降り注がない箇所』が作れる状況を生み出したのは、失敗ね」

そういう彼女の周囲10mには、重機は一切存在しなかった。
その周りには、20mはあろうかという堆い重機の山。

神尾「……まあ、上る術がないから意味ないんですけどねー」

・”マドンナ”―通りすがりの女子高生  集中を操作する
・”マテリアル・ガール”―神尾 智恵(かみお ともえ)  殴ったものから原因を抜き出す
・”リトル・スター”―法田 美代(のりた みよ)  握った物を流れ星にする
――重機の壁を上る事ができなくて再起不能。


四音「……命の恩人まで殺そうとする、って、どんだけですかぁ?」

ゴ ゴ ゴ

四音の頭上には、無数の重機の山が「浮かんでいる」。

四音「ふん……。落下のスピードは『死』んですますけどぉ」


神崎「…………!……死んで……ない?」
縁田「……え?」

タスティエーラ「ああ、やっと状況が認識できたかい?まったく、きみらしくもないな」

神崎「た、タスティエーラ……!あなたがなんとかしてくれた…… ッ!!」

神崎「タスティ……エーラ……。どうして……」

タスティエーラの腹には、鋭い「枝」が無数に突き刺さっていた。

縁田「た、タスティエーラさん!」

タスティエーラ「フン、勘違いしてるんじゃあないぜ……。決して、ぼくは自分を犠牲にして〜……なんて聖人君子みたいな考えはしてない」

タスティエーラ「ただ……。これは、夢見が悪くなる、と思ったからだ……。自分だけ生還してもよかったが……」

タスティエーラ「ふと、「せっかくだからこいつらも助けてやろう」なんて魔が差したのさ……。ぼくとしたことがな……」
神崎「い、いいから!喋っちゃ……」

タスティエーラ「まったく、重機を見て「やっとこれでスタンド能力が使える」と思ったらこれだ。ぼくはついてないな……」ニヤリ
縁田「タスティエーラさんッ!」

タスティエーラ「安心しな……。外に出るための道はすでに確保してる。……このぼくを犠牲にして生き残るんだ、……死ぬなよ」
二人「タスティエーラ(さん)!!」

神崎「わたしは……わたしたちはいかないわ。あなたを独りにはしない」

・”サマンサ・フォックス”―タスティエーラ  機械樹を増やす
――死亡。

・”ゴッド・オンリー・ノウズ”―神崎 凛(かんざき りん)  世界中の全ての出来事を理解する
・”ギヴ・イット・2・ミー”―縁田 一二三(えにしだ ひふみ)  数秒先の未来を殴る
――死んだタスティエーラのためにその場に残る。再起不能。


ボガァ!

重機の山に穴が開く。

水達「……重機が、降り注ぐ。それだけのパワーがあれば、空気の流れは必然的に無数に生まれる」

ド ド ド

水達「その空気の流れの多くは「回転」運動をしているわ。そして、その回転運動を、加速、加速、加速、凝縮……」

水達「凝縮すれば……この程度の「重機」なんて、目じゃあないって……ことね」

ド ド ド


蝶野「……大丈夫ですか?アイリス様」
アイリス「まあね。落ちてくる重機を避けるのは大変だったけど」

ゴオオオオオオオオ…………

彼女たちは、上空を飛んで逃れていた。


そして、皆が各々死力を尽くして生き残っている間、
まったく、その場を動かずしてこの危機を乗り越えた参加者がいた。
時は数秒巻き戻る。

海野「……『荷電粒子砲』……なんて知ってる人、だれもいないんだろうなぁ」

グルルウルルウウウウン!

少女のまわりには、淡い光が高速で回転していた。

ゴオオオオオオオ

そして、少女が手を上に突き出した瞬間。

海野「……ロマン、なんだけど」

841名無しのスタンド使い:2010/05/22(土) 21:51:03 ID:???0
カ ッ

細く、細い、ドリーマーが気付けないほど細い光が、重機の処刑を撃ち抜いた。

海野「周囲一帯の重機の金属を磁化。本体の発する磁気と反発させ、リニアモーターカーの要領で上まで脱出」

海野「うん、いけるわね。にしても、積もり積もったわねぇ……。これ、20mはあるんじゃあないかしら?」

ギュン!


ド ド ド ド

ドリーマー「フハハハハッ!このバトルロワイヤル!わたしの勝利で終わった、ということ」

ドォーン!

ドリーマーが勝利の嘲笑を周囲に投げ放った瞬間、彼の動きは停止した。

あたりの空間には、ヒビが入っていた。

ド ド ド ド

三条「……おれが時を破壊した。衝突の時点でな……。そしてやれやれ、脱出できた」

背後には、三条静太郎。

プリンス『オラァ!』

三条「そして世界は再び時を刻み始める」

ドリーマー「でうぐごああッ!!?」

ド ド ド

三条「……ドリーマー……。てめーの負けだぜ」ド ド ド

ドリーマー「な、何故……!」


ボシアアアアア

葬儀屋「三条……!既にドリーマーと!」
氷野「アイツいいかっこしやがって……」


ドゴオン!

四音「ちょっとこれはお仕置きが必要ですよね……」ド ド ド


ズルゥ

水達「……合流」


スオオオオ

アイリス「私もいるわよ」
蝶野「アイリス様の御側に」


ボギャアアアッ

ディアナ「無駄無駄無駄無駄ァ!このディアナにこの程度の攻撃など無力よォ!」


ギュウン!

海野「……ちょっと、飛びすぎちゃったかな?」


タッ

ティア「…………全員集合……って感じね」


ド ド ド ド

”チーム「打倒ドリーマー」”
・”プリンス”―三条 静太郎(さんじょう せいたろう)  時を破壊する
・”インペリアル・ブレイズ(帝王激炎)”―氷野 玲子(ひの れいこ)  概念を燃やす
・”アメジスト・ロックスター”―”葬儀屋”  スタンドの宝石に触れた物を腐敗させる
・”クイーン”―水達 雹子(みずたち ひょうこ)  回転を操る
・”エイトデイズ・ア・ウィーク”―ディアナ・フランドール  八日目という世界にワープする
・”メタモフォーシズ”―アイリス・サンディエゴ  昆虫化する
 ・”ウィンド・チェイス”―蝶野 美厘(ちょうの みりん)  スタンドが蝶になる
・”4ミニッツ”―四音・フォータイムス(しおん・―)  腕の直線状に死の時間を生み出す
・”ウェザー・ガール”―海野 美琴(うんの みこと)  電荷の運動を制御する
・”ピンク・フロイド”―ジョン/ティア  時を逆行させる

842名無しのスタンド使い:2010/05/22(土) 21:53:34 ID:???0
いつの間にか、あたりはもとの摩天楼の姿に戻っていた。

ドリーマー「うぐ……」

三条「おおかた、ダメージで能力を解除したってところか……」

ドリーマー「『ザ・ドリーマーズ』ッ!重機を……」

氷野「『インペリアル・ブレ〜〜イズ』」ボアアアアアアッ!!

広がりかけたピンクの空間を、氷野の体から剥離した強大な炎が全て燃え散らす。

ドリーマー「な……!」

葬儀屋「悪いけど、これで「バトルロワイヤル」は終了なの。これから先は……」

水達「ありがちな展開。ひとつの目的のために集合した人間が、敵を倒すという、それだけのお話」

ド ド ド

ドリーマー「くっ……!」
ディアナ「ホラァ!どこを見ているッ!このディアナを目の前に余所見などッ!」メギィ

ドリーマー「ぐぅ……!」

ドリーマー「『ザ・ドリーマーズ』……!」グン

ディアナ「はっ……」

バシュゥン!

ドリーマー「『強制……送還』……「ホーンテッド・マンション」に送り届けてやりましたよォ」

・”エイトデイズ・ア・ウィーク”―ディアナ・フランドール  八日目という世界にワープする
――『ホーンテッド・マンション』送り。

ドリーマー「これから先は、ありがちな展開ですゥ……。本気を出したラスボスに、味方が壊滅する。ただそれだけの……」

ドリーマー「一方的なリンチショーだッ!」

バシュゥ!バシュウゥン!

アイリス「うぐぁ!」
蝶野「アイリス様!……ぐっ」

・”メタモフォーシズ”―アイリス・サンディエゴ  昆虫化する
――『ホーンテッド・マンション』送り

三条「チッ……時を『破壊』して避けるのにも限度があるぞ!」

氷野「無茶するわねぇええ―――ッ!!」
葬儀屋「あなたの後ろにいれば安心ね」

水達「うぐぁ……!」

・”クイーン”―水達 雹子(みずたち ひょうこ)  回転を操る
――『ホーンテッド・マンション』送り

四音「くそ……!この私が……この私がッ―――」

・”4ミニッツ”―四音・フォータイムス(しおん・―)  腕の直線状に死の時間を生み出す
――『ホーンテッド・マンション』送り

ティア「…………!時は……逆行する……」

843名無しのスタンド使い:2010/05/22(土) 21:54:24 ID:???0
ド ド ド ド

ティア「……時を逆行しても……避け切れない……―――!」

ゴオオオオオ

        「もう、いい加減飽きてきたんだけど」

ド ド ド ド

ドリーマー「はははッ!ふははッ!はーっはっは……へ?」

海野「さっきから、時を破壊とか時を逆行とか……果ては八日目やら想像をうんぬんやら…………」

海野「無駄にスケールのでっかい能力ばっかりだけどさぁ」

オオオオオオオ

上空からの声に反応して見上げると、そこには海野の姿。

ドリーマー「フン!上に上がったのは失敗だったな!」バシュゥ!

海野 ジジッz_

海野「磁力によって鉄分でわたしの姿を生み出した……」

海野「本物はこっちよ?」

ドリーマー「なっ!?」

三条(やれやれ……海野がきてくれた)

海野「ミクロの能力……電荷の運動を操作する能力ね。わたしの能力」

海野「どんな強い能力を持ってても、それを操るのは人間」

海野「人間の脳は、電気信号で動いてるんだよね」

海野「自動操縦スタンドの脳内にも、脳みそのようなセンサーがあるって、前にどっかで聞いた事があるんだよね〜」
※六部参照

海野「さぁてここで問題です。そのセンサーにある脳内電気を逆流させて、ショートさせるのと、
    スタンド能力が発動されるの。どちらが速いでしょう?」

氷野(助かったわ……)

葬儀屋(何あの能力……)

ティア(これで終わりね)

ドリーマー「消し去って……」

海野「ビリビリッ!」

ビリッ

ド ド ド ド

ドリーマー「ヒヒヒヒヒヒ〜〜〜〜〜〜ッ」

ド ド ド ド

海野「終わったわね……」

氷野「ええ、この戦いでいろんな人がいろんな死因で死んでいった……」

葬儀屋「でも、生き残ったわたしたちに残った物は、なに?」

ティア「……何もないわ。残ったのは空しさだけ」

三条「ああ……。死んでいったものたちの仇はとれたが、のこったのは悲しい犠牲だ」

三条「……だが、同時に、こうは考えられないだろうか?」

「彼らが散っていったその様こそ、俺達に残された財産だったのではないか、と」

バトロワ   完

・”ザ・ドリーマーズ”―アリス・レフィリア  本体の想像の世界に世界を引き込む
――完全敗北。解除。本体は何が起こったのかまったく分からないまま終始ホーンテッド・マンションで生活していた。

844名無しのスタンド使い:2010/05/22(土) 21:56:14 ID:???0






JOJO「おいおい!なんだよこのオチ!」
アクター「馬鹿にしてるんじゃあねえぜ!せっかくいいとこだったのにこの打ち切りなんだよ!」

リオ「……というわけで、みんないなくなっちゃったしJOJOさんたちを呼んで一部始終を見てたんですけどね」
アイ「ゼンゼンぐだぐだでつまんなかったわけね〜」

亜希「まずテンポが悪いね。場面転換が分かりづらい。あと話がぶつ切りすぎてよくわかんないや」
萌「総合すると、お姉さまに見せる価値もねークソだってことですね!!」

カズハ「……ユニーク(笑)」

JOJO「こんなもん見てても何も面白くねーから、どっか遊びにいこーぜ」

一同「さんせー!」

⇒HW 短編集につづく

845 ◆XBKLFVrvZo:2010/05/22(土) 21:59:11 ID:???0
(おわり)

ほんとは綺麗に終わらせて普通にHWの短編埋めに行こうと思ってたのですが……
あまりにもオチが駄目すぎたので無理やりつなげちゃいました。反省してます
やっぱ頭の中でいろいろと練らないとだめですね、こういうのは
収拾つかなくなりました……最終的にZAINのラストを中途半端に踏襲させてもらいました

……ごめんなさい!やめて!石投げないで!

846 ◆U4eKfayJzA:2010/05/22(土) 23:01:57 ID:???0
やっぱり、リオちゃんは最初から最後まで空気でしたかwww
そして、タスティエーラが漢だ……。後で自作書き直さないと悪い気がしてきました。

最後まで面白かったです。乙でした!

847 ◆XBKLFVrvZo:2010/05/22(土) 23:07:56 ID:???0
>>846
皮肉屋+一人称ぼく=露伴先生⇒◆XBKLFVrvZoは露伴先生がお好き⇒必然的にかっこよくなる

というわけなので書き直しとかそんな滅相もない!
宝石のタスティエーラさんの方が万倍素敵ですので……

848 ◆9X/4VfPGr6:2010/05/22(土) 23:30:17 ID:???O
乙!

リオちゃんがマジでぼっちじゃないか!!!11
畜生!今日は寝る!

849 ◆XBKLFVrvZo:2010/05/23(日) 12:54:48 ID:???0
>>848
おコメありがとうございます!

リオちゃんは最初は八日目行きだったんですけど、
最後のオチの関係で書きなおしてぼっちになりました

850 ◆XBKLFVrvZo:2010/06/03(木) 23:58:11 ID:???0
最近やっと禁書8巻読んだんだけど、そのときの黒子の行動の文章に
「女には負けると分かっていても〜」というのがあって驚いた
萌の辞世の句じゃないっすか 偶然ってすげー

851 ◆XBKLFVrvZo:2010/06/05(土) 18:32:26 ID:???0
【警告】
 これより 先は
読んでは いけない (二回目)

いやマジで。
これから先はマジで作者による自SSのセルフレイプしか待ってません。
今までのHWのせめて少しでもジョジョっぽくしようという健気な姿勢が好きだった人にはマジでお勧めできません。
でも日常系のほのぼのした感じの人が好きだと言う人はOKかもしれません割と。
ただそんな人も油断してるとあまりのキモさに死ぬかもしれませんマジで。

マジでッ!!
さあジャイロッ!3回以上言ったぞッ!
さっさと そのスケールを見せてくれッ!

……始めちゃうよ?

852名無しのスタンド使い:2010/06/05(土) 18:38:10 ID:???0
「お姉様アアアアアアッ!!?」

バン。と、木製の扉が勢いよく開かれる。
騒音をたてた張本人である、茶髪の人懐こそうな少女は、目を白黒させながら室内を見回した。
目の前には、けだるそうにベッドに腰かけている学ラン装備の金髪美女、同じく学ラン装備で黒い長髪の女性、
そして見慣れたセーラー服を身に纏っている少女の最愛の人、佐野亜希がいた。

「……人んちのドアはもう少し大切に扱えよな」

金髪の美女がその美貌にはおよそ見合わない粗暴な口調で室内に乱入した少女を咎める。
何を隠そう、この男らしい殺風景な部屋はこの金髪美女の自室だった。

「うるさい」

けだるげな金髪美女の文句に、少女はきっぱりとそれだけ言うと、ベッドに物憂げな表情で腰掛けている亜希目がけ早歩きで近づく。
その表情には、後悔、自責、不安……、総合すると、『守るべきものを守れなかった罪悪感』がありありと見えていた。
しかし、その表情は亜希に近づきその姿に異常がないことを確認していく内に、安堵、希望、喜びの表情……、
総合すると、『大切な存在が無事だった安心感』へと変化していった。

「ああ、お姉さまお姉さまお姉さまお姉さま……!お姉さまが『スタンド攻撃』を受けたと聞いて、
 私、もういてもたってもいられなくて……!ご無事で何よりですッ!本当にッ!!」

この世の終わりと言わんばかりの憂鬱そうな表情の亜希の手を力強く握り、上下にブンブンと振りながら少女は喜びを体現する。
しかし、一方の亜希は口を力なく半開きにし、目からも光は消えていて、少女の過剰なスキンシップにも意を介していない様子だった。
しばらくは感激しながら手をブンブンと振り回していた少女だったが、通常すぐに来るはずの亜希からの制止がこないことに、
次第に違和感を感じ、魂が抜けたような面持ちの亜希の顔を見上げ――そして絶句した。

「……あの、萌。一応俺らも攻撃を受けてるんだが、そこんとこスルー?」
「うるさい黙ってろ今いいとこなんだよ」

金髪美女から遠慮がちにツッコミが入るが、少女はそちらの方を見ようともせず冷たく言い放つ。
出鼻をくじかれた金髪美女は、これまた彼女の容姿には似合わない粗暴な仕草で「やれやれ」とため息をつく。
少女はそんなことはまったく気にしないとでも言わんばかりにそれを黙殺し、次の瞬間熱を帯びたような妙に色気づいた声で叫んだ。

「ああっ!お姉さま!どうしたんですか!?その表情はッ!?あそこのアホのJOJOとマヌケのアクターと違って、
 お姉さまの体には何も影響がないように見えますが……!?どうしてそんなに物憂げな表情をッ!?
 そんな表情をされては……!私…………!私……!もう自制心がブチ切れる5秒前!JB5です!」
「古くね?」
「いいから黙ってろ」

少女――もとい萌は金髪美女もといJOJOからのツッコミをまたも「黙ってろ」の一言で一蹴し、
亜希の手を力強く握りながら熱っぽい視線を送る。
この萌という少女、以前からの熱烈なラヴコールの甲斐あって最近亜希と付き合い始めたのだが、それからというもの、
今までにもまして亜希に対する(主に性的な)アタックが過激化しつつあるのであった。

853名無しのスタンド使い:2010/06/05(土) 18:39:35 ID:???0
「……うふふ、変わってない、かぁ……それはそれでちょっと悲しいよね…………」

ぼそりと、鳥が鳴くよりもか細い声で呟いた一言に含まれた平常の亜希との違和を、萌はすぐさま感じ取った。
常人からしたらとても分からないものであるが、亜希への愛がもはや能力にさえ昇華していると言っても過言ではない萌にとって、
その違和はあらゆる意味で決定的なものだった。といっても、ここまで説明するほど大きな差異ではないのだが。

声が、いつもよりも若干低かった。

たとえば小柄な女子高生の平均よりも少し高い声色が、声変わりを迎えていない小学生男子特有のハスキーボイスへ。
そんな、微細な変化だったが、萌はその違和を認めることに成功した。そして、次の瞬間萌の脳が無意識下で
認識していなかった細かな違和感が彼女の脳内を疾走、そして声の違和感を中心に築き上げられた。

そういえば、いつもよりも肩が少しばかりがっちりしている。
そういえば、いつもよりも髪質が硬くなっている。
そういえば、いつもよりもスカートの下から伸びている足の筋肉がしっかりしている。
そういえば、いつもよりも顔つきが凛々しくなっている。

どれもこれも、常人が見ただけでは気付く事のできない、些細な違いである。
脳力のリミッターを取り払い、その働きの200%を亜希への愛情に費やしているといっても過言ではない萌だからこそ辿り着けた。
そして萌の脳内がこれらの違和感から導き出した結論は――。

「……お姉さま、もしかして男性に?」
「………………うぅ」

恥ずかしそうに顔を赤くして俯く最愛の人に、萌は思わずベッドの上に押し倒したい衝動を堪えつつ考える。
「そういえば、まったく興味がなかったから気にしていなかったがJOJOとアクターもなんか女になってるな」、と。
そして、亜希がもし本当に男になってるなら、自分のキャラクターとしてはやらなくてはいけないことが一つある。
萌は、おもむろに亜希の俯き加減の瞳を見つめ…………、

「お姉さま、失礼します」
「ぎゃぁ!?」
「おいッ!萌てめぇ何やって……!」

次の瞬間、萌は一片の躊躇もなく亜希のスカートの中の秘境に手を伸ばした。
すぐさまそれを咎めたJOJOがベッドから立ち上がり、女の姿のアクターが顔を真っ赤にしてパクパクと口を開閉している。
亜希も、一瞬遅れて萌の手の侵入を防ごうと両手を股の間に押し付けるが、少しばかり対応が遅かった。

「ちょっ……!ひゃっ…………!やめなさいッ!」
「おおっ……!これは……こrぐはぁっ!」

亜希の声と共にグン!と、亜希の体から剥離した丸太のように太い腕で萌の体は吹き飛ばされた。
あわや壁に叩き付けられようかと言う萌は、超人的な身体能力で受身を取って壁に張り付き、そして何事もなかったかのように
床に降り立ってから口端から流れ出る血を舌でペロリと舐め取った。妖艶な仕草――と言えないこともないが、
いかんせん前後の流れが流れだ。その場に居合わせていた彼らにとってはおいしそうな獲物を見つけた猛獣の笑みにしか見えなかった。

「……うふふ、さすがお姉さま。男の子らしい素晴らしいラリアットでした」
「……もう、お嫁にいけない……」
「お婿になら私がもらわせていただきます!」

およよ、とすすり泣く亜希に、萌はグッといい笑顔で親指を立てた。
もはや突っ込む気力すらないのか、JOJOとアクターは呆れ顔で二人の攻防を眺めていた。

「……で、何でこんな素敵な――もとい意味不明な現象が起こったのよ?
 私はお姉さまとあとお姉さまを守れなかった愚図二匹がスタンド能力を受けたとしか聞いてないんだけど」
「てめぇの変わり身にはついていけねェ…………」

けろりと口調を粗暴なものに切り替えた萌に呆れ顔のアクターが呟いた。

・・・

「……へぇ、なるほどね。」

全ての事情を説明された萌は得心がいったような面持ちで腕を組んで頷いた。

三人の話を総合すると、最近ちまたでカワイイ女の子が男の子に、カワイイ男の子がキズモノにされる事件が多発している、
という都市伝説を聞き、その真偽を(面白半分で)調べていたら、なんと本物に出くわしてしまったということらしい。
亜希が狙われたので仕方がなく反撃、3人で挑みかかったら、なんでも敵スタンドと拳を打ち合わせた瞬間急に体に激痛が走り、
気が付いたらこのような素敵……もとい意味不明な「性転換」が行われていたのだとか。
ちなみにスタンドの本体はこれでもかというくらいにあからさまなおネエ系の色男だったらしい。

854名無しのスタンド使い:2010/06/05(土) 18:41:53 ID:???0
「(…………なんだかよくわからんがその名前も知らないオカマGJ!!)」

もじもじと落ち着きなく太ももをすり合わせて俯き加減の亜希を見ながら、萌は人知れずグッと腕に力を入れた。

「はぁ〜〜ん、でもこれで晴れて私とお姉さまも大手を振って愛し合えるわけですよねぇ?
 だったら私はこのままでもいいかもっ♪私、お姉さまとだったら…………キャッ///」

ベッドの上に力なく腰をかけている亜希に半ば強引に抱きつきながら、萌は改めて亜希のことを観察してみた。
うるうると今にも泣きだしそうな目、不安に押しつぶされそうな表情、極め付けにこの恥じらいの塊のような佇まい。
背景に映っている、けだるげな金髪美女と呆れ顔の黒髪少女は意図的に脳内からデリートする。

「(オンナノコとしてみても十分優秀だけど、これが気弱ショタっ子と考えると…………。イイ……。
  そしてその気弱ショタっ子に責められる私……!)」

普段気弱な亜希(男)に、鞭で打たれつつ恍惚の表情を浮かべている自分を想像する萌。
脳内の亜希(男)は、普段見せている幼い顔とは打って変わった、
冷たい侮蔑の笑いを口端に貼り付けつつ、自分にさまざまな罵倒を浴びせている。
普段は世話を焼いている対象に、軽々と、手玉にとられる感覚―――。

「イケるッ!」
「えぇ!?」
                               SMプレイ
「これはイイですよ!イケます!今すぐ私の家へ!夢の舞台へ駆け上がれッ!!」
「落ち着け」

一人妄想の世界へとトリップし始めた萌の肩をJOJOが叩く。
萌はしぶしぶながら現実の世界へと引き戻されたが、次の瞬間その不服そうな表情は消し飛んだ。

「……でも、私いやだよ……。男の子の体なんて……。私、女の子なんだよ…………?」

不安げに。
上目遣いで。
目に涙を溜めて。
羞恥で顔を赤らめて。
あたかも「萌しか頼れる相手がいません」と言わんばかりに保護欲をかきたてる表情(無自覚)で
見つめられた萌の脳内には、ある二つの感情が去来し――――

萌は風になった……。
次の瞬間、萌が無意識のうちにとっていたのは「土下座」の姿であった…………。
涙は流さなかったが無言の謝罪があった…………。奇妙な罪悪感があった…………。

「申し訳ありませんでしたァァア―――ッ!!」
「えっ、えっ!?」
               お姉さま                   お姉さま
「私は…………!目先の欲 望に負けて、本来失ってはならない大切なものを失うところでしたッ!」

今までの性欲に従順だった萌の突然のまるで仁義に目覚めたような変わり身に、目を白黒させてあわてる亜希。
すぐにベッドから立ち上がり、萌に土下座をやめさせようとするあたりに、亜希の人柄が見える。
しかし、萌はそれにも応じずただひたすら土下座の体勢を守り続ける。

「……?私に、負けて……私を失う?なにそれ……」
「ルビの都合なので気にしないでください。
 お姉さま!私、間違ってました!お姉さまは女の子ですもんね!女の子として私と愛し合いたいですよね!
 私はそりゃ、男だろうが女だろうがお姉さまはお姉さまですけど……。
 お姉さまとしてはやっぱりありのままの自分で愛して欲しいんですよねッ!?女の悦びを味わいたいんですよねッ!?
 こんな簡単なことにも気付かず自分の気持ちを押し付けるとは……!萌一生の不覚!腹を爆破する覚悟でありんす!」
「萌ちゃん!口調!とりあえず口調!私一気に何個も突っ込めないよ!」

    それ
「……鼻血、ちゃんと片付けろよ」

一連の流れを見ていたJOJOが、萌の土下座しているあたりを指差す。
見ると、そこには首をナイフで刺したのかと勘違いするくらいにおびただしい血溜まりがあった。
萌は一瞬ドキリとする。

……というのも、先ほどの亜希の涙目を見た時に萌の中を駆け巡った感情は先ほども書いた通り「二つ」あったのだ。
ひとつは最初に言った、亜希を愛するものとしてはあってはならない失態に対する罪悪感。
そしてもう一つは、亜希の、ある意味痴態とさえ言うことの出来る程、意外すぎる、弱い一面を見たことに対するこれ以上ない興奮。
その興奮の結果、萌の鼻の毛細血管は全体的に満遍なく漏れなくはちきれていたのだった。
土下座は謝罪を表明するための手段だったが、同時にこの興奮による鼻血を隠す為の手段でもあった。

855名無しのスタンド使い:2010/06/05(土) 18:43:11 ID:???0
「ああっ!本当に申し訳ありませんッ!申し訳ありませんッ!」

すぐさま萌はガンガンと頭を床に叩き付ける。
顔の大部分が勢いよく床に叩き付けられ、特に出っ張っている形のいい鼻が真っ赤になる。
JOJOがそれを見て「だからこれ以上汚さないでくれ……」と呟くが、萌は意図的に聞こえないフリをする。
                                       、 、 、 、 、 、 、、 、 、、、、
「め、萌ちゃん!もういいから!悪気はないのは分かったから!鼻血が出るまでやらなくても……!」

亜希がそう言った瞬間、ピタリと、萌の頭の上下運動が停止した。同時に、亜希からは見えない部分で萌の頬が不気味に吊り上がる。
萌の突然の暴走は、亜希に鼻血が物理的な原因によるものだと思い込ませること、まさにそれが狙いだった。

「……では、不肖鷺沢萌、その不届きなオカマを倒して、能力を解除させに行って参ります!」
「萌ちゃん……!気を付けてね……。私も行きたいけど、この姿であんまり出歩きたくない……」

これ以上この場に留まったらいずれボロが出ると判断したのだろうか、唐突に萌は話を切り替えた。
バッと顔を起き上がらせると、萌の鼻血は既に止まっている。萌は切り替えの上手い少女だった。
赤くなった鼻を擦り、顔の形を軽くはたいて整えると、意気揚々と萌は退室した。
それを見たJOJOは、呆れた表情を隠そうともせずに「だから鼻血を拭けって……」と呟いた。

・・・

……部屋を出た萌の表情は、亜希に向けていた変態ながらも穏やかな表情ではなく、既に戦士のものとなっていた。
というのも、扉を開け、部屋を出てすぐ隣の壁に、少女が寄りかかっているのを見つけたからだ。
腕を組み、静かに瞑目している少女は、もはや殺気以外の全ての気配が存在していなかった。
いや、正確に言うと、殺気に彼女自身の全ての気配が塗りつぶされていた。それほどまでに、少女は静かに怒り狂っていた。

「……話は、だいたい聞かせてもらったわ。私の、私のJOJOを、女の子にしたと…………」

彼女の名は、樋口和巴。金髪美女ことJOJOの彼女にして、彼を愛する一人の女の子。
もちろん、女になろうが彼(いや彼女か)を想う気持ちに変わりはない。
しかし、流石に自分の男を勝手に弄くられるのは我慢ならなかった。
(大部分の理由は彼に女として『愛して』もらえないことだろうが。
 (誤解のないように言っておくが、もちろん、まだJOJOは【チェリー・ボム】である) )

「……萌は、どうするつもり?」
「ハッ、聞くまでもない。アンタは?」

「「当然」」

二人の恋する少女の声が重なる。

「「殺るわよ」」

その日、オカマの悲鳴が路地裏に響いたのは言うまでもない。

856 ◆XBKLFVrvZo:2010/06/05(土) 18:47:50 ID:???0
(おわり)

インハリの人の単発を見て、
「終了時のHWのメンツでやるならこうだな」と書いてみた結果がこれだよ、救いようがないね
JOJOたちの方もたっぷり描写してやろうかと思ったけどJOJOが恥らってるところなんか誰得だよ
ということで亜希に重点を置いてみました
今回はこんな風に地の文たっぷりですけど多分文体はころころ変わります。練習中です

857 ◆U4eKfayJzA:2010/06/05(土) 18:55:10 ID:???0
なんか始まってるぅぅぅぅっ!

萌はもう手のつけようがねぇwwwwww そして、カズハこえぇ! 乙でした!
それにしても、萌が一見しただけでは気づかないとは、亜希の胸は全体重をかけて踏みつぶしたまんじゅうのようにまっ平ら……、おや、誰か(ry

858 ◆XBKLFVrvZo:2010/06/05(土) 19:02:20 ID:???0
少し……頭冷やそうか……

859 ◆XBKLFVrvZo:2010/06/05(土) 19:07:59 ID:???0
ごめんなさいつい気が動転して変なことを口走ってしまいました

レスありがとうございます
亜希の胸は考えに入れてなかった……
だぼだぼな私服を着ていたとでも考えてくれるとうれしいです

860 ◆U4eKfayJzA:2010/06/05(土) 19:08:05 ID:???0
>>858
ちょっと調子に乗りすぎました。本当にすいませんでした……。

861 ◆neHjiUQ7Jo:2010/06/05(土) 23:03:36 ID:IJ9izAFI0
こういう話を書くのって、最終回まで書ききった人にだけ
許される特権……
乙ですっっ!!

862 ◆XBKLFVrvZo:2010/06/05(土) 23:53:50 ID:???0
おコメありがとうございます
正確には最終回まで書いて、スレの残りレスが少なかったから、ですけどねww
さすがに800レスにまで足が届いてなければ単発で埋めようなんて考えもしませんでしたよ

863 ◆XBKLFVrvZo:2010/06/17(木) 23:10:17 ID:???0
お久しぶりです
実はこのスレは完璧に下がってから更新しよう、とひそかに心に決めていたのですが、
(完結したSSがあんまり上の方にのさばるのもあんまりよくないような気がするので)
やっぱり投下するものはさっさと投下したい性分なので投下したいと思います
まあ、あの「側に立つ者」も書いたの俺なので、実際はお久しぶりどころか普通にこんばんはなんですけど

「側に立つ者」は、『台詞の最後に「。」をつけない』、『効果音や文字の上に「・」を入れない』、
『「」ではなく『』をなるべく使う』、『漢字をカタカナで変換しない』、『地の文多用』、『記号のあとに空白』と、
なるべく自分の文章の特徴は出さないようにしていた(むしろ偽装?)のですが、
『沈黙に「……」を使う』、『長音に「――」を使う』、『キャラ名を実在の小説家からとる(これはあえて)』、
『くどい説明』、『厨二っぽい地の文』、『クサいきめ台詞』…………など、
完全には消しきれてなかったので気づく人もいたんじゃないでしょうか
ガハラさんは俺の嫁です

今回の単発は最終話と時期的に前後してしまいますが、
この頃は亜希と萌は付き合っていない設定です
JOJOとカズハは問題なく付き合ってます

864「温泉に行こう! その1」の巻:2010/06/17(木) 23:11:47 ID:???0
アクター「温泉に行こう。」

2010年、10月ごろ、必府高校から彼らの家へと続く通学路にて。
アクターは、おもむろにそう言った。

既に秋中ごろ。日もすっかり落ち、あたりは薄暗くなっていたが、
彼の穏やかな提案に、彼らの中に立ち込める空気はさらにどす黒い緊張をもたらした。(1名除く)

JOJO「はぁ?」
亜希「温……泉……だと……!?」ゴゴゴ
萌「アクターッ!きさま偽者だなッ!本物のアクターがそんなサエてること言うはずがないッ!」

カズハ「(JOJOと温泉……!?)」

アクター「……お前らに言ったのが間違いだったぜ……。まともな反応がJOJOくらいしかねぇ……。
     まあ、ぶっちゃけると実はこないだアイがくじ引きで箱根温泉旅行券を手に入れてな。」

スッ

そういって懐から1枚のチケットを取り出す。
チケットには『箱根旅行 5人行き』と書かれていた。

アクター「5人用なんだが、俺の両親は仕事が忙しいし、子供たちで行かせるのは心配ってことで、
     たらいまわし的に俺のところにチケットの所有権が回ってきたわけだ。」

アクター「で、どうする?行くのか?いかねーのか?」

JOJO「ほぉー、温泉か。たまにはいいかもなぁ。」
亜希「私の……私の貞操が…………危ない……ッ!」ド ド ド ド
萌「どこまでも冴えてるな……アクター……。あんた本物?」

JOJOを除いてまったく回答は得られなかったが、とりあえず同意ととったアクターはチケットを懐に戻す。

アクター「じゃあ、決まりってことでいいよな?日時は……今度の連休だから土曜日でいいか。必府駅集合なー。」
JOJO「おーけー。」
亜希「腹を……括るしかないかッ……!」 ゴ ゴ ゴ
萌「本当に冴えてるなあんた本当にアクター?」

言いながら、四人は帰路を進む。
その場に、取り残された少女が一人。

カズハ「ああっ……!JOJO……駄目……!隣で皆寝てるのよ……!…………あれ?皆?」

……………………………………………………。

<ウワー ミンナー マッテヨー


―そんなこんなで土曜日―
PM 11:30

その日、カズハは予定されていた待ち合わせ時間11時40分の1時間前――
つまり10時40分には待ち合わせ場所に到着していた。

カズハ「……。」 ソワソワ
JOJO「……おっ、カズハ、はえーな。まだ10分前だってのに。」

カズハ「あっ、JOJO」パァッ

カズハ「た、楽しみだったから……。」

JOJO「温泉がか?俺もなんだよ。温泉、楽しみだなー。なんでも露天風呂があるらしいぜ。」
カズハ「……ろ、露天風呂かぁ〜!紅葉とか、あるかなあ〜?」チッ

JOJO「あるだろ、箱根だし。あと、混浴らしいぜ。」
カズハ「なん……だと……!?」ド ド ド

JOJO「この時期の箱根は紅葉が綺麗らしいからなー、みんなでのんびりしようぜ。」
カズハ「(JOJOと混浴JOJOと混浴JOJOと混浴JOJOと混浴JOJOと混浴)」

ザッ

そこに、リーゼントの男の影。

アクター「おぉおぉ、お二人さん、楽しそうだなァ。5人で旅行だって忘れてないか?」
JOJO「お、アクター。」
カズハ「(JOJOと混浴JOJOと混浴JOJOと混浴JOJOと混浴JOJOと混浴JOJOと混浴JOJOと混浴JOJOと混浴)」

しかし、カズハはそんなことにかまっていられる精神状態ではなかった。

萌「おねぇさまぁー!」グイグイ
亜希「だからやめてってば!浴衣着るからそれでいいでしょ!?」グイグイ
萌「時代はボンテージです!」キリッ

JOJO「亜希たちも来たな。」

アクター「……どーやら皆集まったようだな。それじゃ行くか。」

一同「おー!」

ゴ ゴ ゴ ゴ

駅へと向かう一行の中では、各々思考が渦巻いていた。

JOJO「(露天風呂楽しみだなー。)」 ノホホォーン

アクター「(穏便に終わるか心配だぜ……。)」ド ド ド

亜希「(私の貞操が危ない!)」 ド ド

萌「(……今日こそ、お姉さまを手篭めにする……!)」 ドド


カズハ「(JOJOと(ry)」

865「温泉に行こう! その1」の巻:2010/06/17(木) 23:12:39 ID:???0
――そんなこんなで箱根の某旅館
PM 5:00

アクター「あ、はい。予約した芥川ですけど。はい。ええ。5人です」

萌「アクターもあんな風に常識的な手続きができたんですね。」テブラー
亜希「それは流石にバカにしすぎじゃないかなぁ……。」テブラー
カズハ「事実バカだし仕方ないんじゃない?」テブラー

アクター「おーい、(レス番)号室らしいぜー。さっさと荷物置いちまおうぜ。」ニモツー
JOJO「こんな山奥まで、6人分の荷物を2人で持つっていうのも大概キツくなってきたからな。」ジロリ

女性陣「…………。」

――(レス番)号室

              ホカノヤツラ
萌&カズハ「(チッ……邪魔者共と同室かよ。)」

ガラッ

JOJOが部屋に着いてまずしたこと。
それは荷物を置くことではなく、窓を開けることだった。

パアァァァアア

流石に山奥。露天風呂を公開しているだけあって、窓からの景色から見える夜の紅葉も綺麗であった。
旅館側の配慮だろうか、夜でも紅葉が見やすくなるようにライトアップがほどこされていた。

JOJO「おお〜、紅葉が綺麗だな、やっぱここに来て正解だったぜ。」
アクター「本当だなァァ〜〜。心が癒されるぜ。」
亜希「(後ろの二人がいなければ本当に心が癒されるんだけどね……。)」

荷物を降ろし、一息ついている二人に混じっている亜希の顔だけが暗く沈んでいた。

萌「(よォし……今宵の露天風呂はこの紅葉のように真っ赤なお姉さまの【ウッフン】や【アッハン】を……ぐふ、ぐふふふ。」ニヘラ
亜希「(後半の思考が駄々漏れだということにはつっこまないでおこう……。)」

もちろん、原因はこいつだった。

JOJO「じゃあ、もう少し暗いし、風呂入るか?」
カズハ「露天風呂きたッ!!?」ガタァン!

JOJOの言葉に、今までほとんど沈黙を守っていたカズハが思わず立ち上がる。
一同もそのあまりの速度に面食らった。

一同「!?」

JOJO「(カズハ、そんなに露天風呂が楽しみだったのか……風情が分かる奴っていうのは嫌いじゃあないぜ。)」ニヤッ
アクター「(あ、この顔はまったく気付いてないな。)」

閑話休題。

カズハ「おっふろっ おっふろっ おっふっろー♪」ルンルン

露天風呂(混浴)へと向かう道。両側を紅葉で覆われた道を、一行は歩く。
そこには普段とは別人と言っても差し支えないテンションのカズハがいた。

亜希「カズハちゃん……楽しそうだね。」
萌「ありゃ楽しそうというよりキャラ崩壊ですね。」

思わず呆れる亜希たち。

JOJO「おい、カズハ、前見て歩けよ、誰かとぶつかっても……。」

ドンッ

案の定、紅葉の樹で向こう側が隠された道の角で、カズハは何かにぶつかった。

カズハ「あ、ごめんなさい。」ペコォ

男「ってぇ……。気ぃつけて歩きな、お嬢ちゃん。」

ぶつかった大柄な男はそう言って何事もなかったかのように立ち去っていったが、
おそらくカズハの頭が思い切り鳩尾にHITしたのだろう、ぶつけた部分を抱えてそそくさと立ち去った。

JOJO「ったく、だから言ったのによ……。
   ぶつかるって言ったそばからぶつかったんじゃあ、仕方ねぇぜ。」

カズハ「うん……。反省します。」

アクター「ん。」

アクターが上を見上げると、そこには「男湯」「女湯」とかかれたのれんがあった。

JOJO「お、ついたな。じゃあここで一旦お別れだ。風呂で会おうぜ。」

一同「おうッ!!」

つづく


めくるめく露天風呂!

         ポ ロ リ は あ る
果たして 文章で表現できる事態で片付く のか!

アクターの願い(無傷で帰還)は叶うのか!

                                     アクター「ぐ……どうやら……俺はここまでのよーだぜ……!」ガクッ
カズハ「どうして……どうしてこうなった!!」
                         JOJO「オーマイ……こいつはチト……へヴィすぎるぜッ!」

次々と血を流して倒れていく仲間達!
        オトメ
そして恋する変態たちの運命やいかに!

次回!「温泉に行こう! その2」の巻!
乞うご期待!

866 ◆XBKLFVrvZo:2010/06/17(木) 23:15:37 ID:???0
はい! 投下終了です。
実は今書いているクリエンSSはHWとはまた違う文体で書いているので、
今回は「普段どおりに書く」というよりも「昔の書き方を思い出して書く」
という感じで書いてます。「テブラー」とかそのへんはクリエンSSの書き方の癖の名残でしょうかね。
あと(レス番)号室は「865号室」に脳内変換お願いします。修正忘れてたはずかしい///

867名無しのスタンド使い:2010/06/18(金) 00:26:32 ID:???O
萌の暴走に期待せざるを得ないなww

単発の方ですけど、自分は使用スタンド紹介の書き方でHWさんだってわかりまんた

868 ◆U4eKfayJzA:2010/06/18(金) 07:33:48 ID:???0
単発の時を踏まえ、あまり気付かれないのはもったいないんでageさせていただきます。

カズハさん、まず落ち着けwww そして、萌は色んな意味でひどいやつwww
うん、安全に温泉旅行したいなら、アクターは別の人たちを誘うべきだった。
乙でした!

869 ◆XBKLFVrvZo:2010/06/21(月) 00:25:03 ID:???0
>>867
残念ながら萌はそれほど暴走しませんでした
ううむ……スタンダードなスタンド紹介に能力文つけるだけだったから、
割と目立たないかな?なんて思ってたのが間違いだったようです

>>868
>うん、安全に温泉旅行したいなら、アクターは別の人たちを誘うべきだった。
正論過ぎて困る……
まあ、なんだかんだ言って親友ですしねぇ

870 ◆XBKLFVrvZo:2010/06/21(月) 22:37:44 ID:???0
せっかくの温泉だし
お父さんがんばって濡れ場書いちゃうぞー!!
と思ったけどインハリの兄貴ィのようにはいかなかった……
やっぱり書き手の中にも適材適所がありますよね
俺にこういうのはとことん向いていないことがよく分かりました
なんかもう書いててこっぱずかしくて仕方がなかったんだよね!

871「温泉に行こう! その2」の巻:2010/06/21(月) 22:45:08 ID:???0
―― 一方その頃カズハとぶつかった青年
青年「ゼッ、ゼハァッ! いやー、にしてもびびったびびった。
    あともう少しでバレちまうところだったぜー。」

青年「服の中に隠してたカメラにぶつかるとは、間の悪いやつもいたもんだぜ。」

そう言って、青年はおもむろにカメラを取り出した。

ド ド ド

―― 浴場

ポチャン・・・

亜希「いい湯だなぁ〜っと。」

と、数秒ほどお湯の温かさに身を震わせていた亜希だったが、ふと先ほどまで隣にいた萌の姿が
いつの間にかなくなっていることに気がついた。

亜希「萌ちゃん、入らなくていいの?」クルッ
萌「あ、スンマセン。もうちょっとかかりそうです。お湯汚すわけにもいかないんで。」ダラァー

あたりを見渡すと、そこには鼻を押さえつつうずくまっている萌の姿があった。
どうやら彼女の妄想力(スタンドパワー)の前に湯気フィルターは無駄だったらしい。

カズハ「鼻血……。」

亜希「(なんだろう……この残念な気分……。)」

ガチャッ

JOJO「おぉー、やってるなぁ〜。」
アクター「…………。」キョドキョド

カズハ「!」

あまり女性陣の方は見ないようにしているアクターとともに、
我らがリア充JOJOが風呂場に入ってきた。
その瞬間、カズハの表情がお風呂モードから戦闘モードに切り替わる。

ド ド ド ド

カズハ「おおっと手が滑って胸を隠しているタオルがァ」サッ
亜希「それは駄目だから!駄目だから!!!」バッ

そこから先は、一瞬の勝負だった。
カズハがあえて胸にひっかけてあるタオルを取り外そうとするのと同時に、
亜希がそのタオルを引っつかんでカズハの胸に押し当てる。

カズハ「チッ」
JOJO「おぉ〜、さすがっつーか、やっぱり紅葉がきれいだなぁ〜。」チャポッ

屋外の紅葉の景色を見ながら、湯につかるJOJO。
流石にタオルで股は隠しているが、紅葉に気をとられているから隠し方はおざなりだ。
カズハ的には、「もっと!そこ!もう少しずらして!!」といった感じである。
(読者的には「ちょ!見える!そこ見えそうだから隠せよばーか!!」といった感じだろうか)

カズハ「!!!!!!!!!!!」

ド ド ド ド

と、そんな風に脳内でエキサイトしていたのも束の間、カズハはある事実に気が付いてしまった。
JOJOは、今自分のすぐ隣に座っている。それが意味すること――肌と肌の触れ合いだ。
JOJOの筋肉の多めな逞しい皮膚が、自分の太ももやら二の腕やらに触れている。

カズハ「………………///」カァー
JOJO「どーした?カズハ、ぼけーっとしてよぉ。のぼせた?」

萌「ある意味のぼせてるわね。」ヒョコッ
JOJO「うおっ!」

JOJOがすぐ横からの声に飛びのくと、そこには萌の姿が。
(亜希以外への貞操の防御は完璧となっております)

ここで一つ問題が起こる。ささいなことだが、非常に悲惨な運命をたどることになる問題が。
JOJOが飛びのいたのは声が聞こえたからびびっただけだが、
隣にいるカズハにとってはそれは萌の色気に反応した声にしか聞こえなかった。
いつも亜希に対してしかアタックしていない萌だが、当然その体は平均的な16歳としては
十二分すぎるほどに色気を放っている。相手が男なら即陥落してドSに成り代わっていたことだろう。
しかしそれは、つまりカズハの自尊心ひいては嫉妬心に火をつけるには十分すぎる出来事だった。

カズハ「JOJOから離れて。」

勿論、こういわれたところでむきになる萌ではない。
少しでもJOJOを意識しているなら、むきになったりもするだろうが、
勿論萌にとっては亜希こそがALLであり亜希こそがBESTであり亜希こそがONLYなのでそんな心配はいらない。

萌「はいはぁい、お熱いところごめんなさいねぇ。
  心配しなくてもそんな粗チン誰も欲しがったりしないわよ、あんた以外ね。」

プッツン

何かが、切れる音がした。

カズハ「誰が……粗チン…………ですって……?」

ド ド ド ド

JOJO「あれ?何で俺の預かり知らないところでバトルが勃発してるわけ?」
アクター「死ねばいいのに……。」ボソッ

872「温泉に行こう! その2」の巻:2010/06/21(月) 22:46:27 ID:???0
戦争が、始まった。

カズハ「『ザ・ファイナルレクイエム』ッ!『アクセンスター』で消し去るなど生ぬるいッ!
    きさまなど『ブラック・アイズ・ピース』でじわじわと窒息死させてやるわ!!」カッ
アクター「おれのスタンドをそんなことに使わないで……」

萌「ハッ!上等!アクターごときのスタンドで私の『チェリー・ボム』を潰せるなんて、
  思い上がりも甚だしいなッ!そのふざけた自信ごと爆破してやろうかッ!!」

ズァバァッ!

カズハが勢いよく立ち上がる。
隣にいたJOJOに水が直撃した。

JOJO「ぶっ……」ビシャァ

FR『ウグルオオオオオオオッッッッシャアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア―――ッ!!』ドガガガガ
萌「甘いわッ!『チェリー・ボム』ッ!」ズゥラララ

『ファイナルレクイエム』さえ凌駕するほどのスピードで萌が腕を振る。
次の瞬間その軌跡は『チェリー・ボム』の弾幕で埋められ、そこに『ファイナルレクイエム』の拳が突き刺さる。

ボッグォアオオオオオオン!

爆風の余波をもろに受けてよろめいたカズハとは対象に、最も爆弾の近くにいた萌はいとも簡単そうに
爆風を体に受け、宙返りしてカズハと距離をとる。どうでもいいがすべる床で派手に着地できるのはすごい。

萌「フンッ!『ブラック・アイズ・ピース』恐れるに足らず!私にやらせてみればざっとこんなもんよ!」
アクター「心が……心が痛い……。」

FR『オッシャアッ!』メギョッ

ボギァ

亜希「ああっ!アクターのところに流れ弾がッ!」
アクター「いや流れ弾ってここは戦場かよフベアッ!」メッシィ

ドザーッ

JOJO「あ、アクターッ!!」バッ
アクター「ぐ……どうやら……俺はここまでのようだぜ……!」ガクッ

萌「あっ、しまった」

ドオオオ――ッ

アクター
スタンド名『ブラック・アイズ・ピース』
―→再起不能(リタイヤ)

カズハ「どうして……どうしてこうなった!!」
亜希「どう考えてもカズハちゃんたちのせいだよね。」

アクターが力尽きたが、それでもカズハと萌の攻防はとどまるところを知らない。
むしろ、過激化しているほどだ。既に浴場にところどころ爆発の跡が残っている。

JOJO「オーマイ……こいつはチト……ヘヴィすぎるぜッ!」

ド ド ド ド

亜希「JOJO、ちょっとちょっと、こっちこっち。」
JOJO「ん?亜希、どうした?」

亜希「いいこと思いついたんだけどさ……ゴニョゴニョゴニョ」
JOJO「はぁ、それが名案かァ〜?まあいいがよ。」

亜希「萌ちゃんは私がなんとかする……!だからJOJOはカズハちゃんをお願い……!」
JOJO「お、おぉ……。(なんか鬼気迫ってやがる。)」

亜希「(さて……私も腹を括らないとね……。生半可な覚悟じゃ一瞬でバージンを失うことになるッ!)」


JOJO「おーい、カズハー。」

カズハ ピクッ

亜希「萌ちゃーん?ちょっといい?」
萌「只今ッ!」シュバッ

JOJO「まあ……、ちょっと落ち着いて、ここに座れや。」スッ・・・
カズハ コクッ

チャプン

JOJOの呼びかけに応じて、カズハがお湯につかる。

JOJO「(えーと、なんていうんだっけか……。)
   みんなと風呂で楽しいのは分かるがよ、もう少し俺のことも考えてくれるとうれしいぜ。(棒読み)」
カズハ「えっ?」

JOJO「だからよ、(台詞忘れたしこっ恥ずかしいからアドリブでいいや)
   せっかく見事な紅葉なわけだし、カズハと一緒に見たいんだよ。」キリッ
カズハ「じょ、JOJO……!」

JOJO「騒ぐのも楽しいがよ、ほどほどにしようぜ?」
カズハ「う、……うんっ!ごめんね!!」ニコッ

カズハ――懐柔(リタイヤ)

亜希「うー、あんまりくっつかないでー。」
萌「お姉さまッ!私……私ッ!お姉さまにそんな甘いささやきをされたらッ!
  自我を保つことができなくなるもの当然の帰結ですのォッ!」ムギュォ

萌――発情(リタイヤ)

873「温泉に行こう! その2」の巻:2010/06/21(月) 22:47:47 ID:???0
JOJO「(……あっちも上手くやったみたいだな。)」

ゲロッ

JOJO「ん?」

JOJOが鳴き声のした方向を見ると、そこにはなんだかよくわからないものがいた。
カエルのような、しかしカエルにしては明らかに尻尾などが生えている、
しかも背中からはウーパールーパーのような膜の張ったトゲのようなものが生えていた。
たとえるならばカエルとおたまじゃくしの間にさらに怪獣のような何かを加えたような生物だった。

JOJO「(カエルか、山奥だしな、居てもおかしくないか……)」

しかし、『ディープ・フォレスト』の一件を終えてから、
一切スタンドがらみの事件にかかわっていないJOJOは、それをカエル以外の生物と認識することができない。

ド ド ド ド

青年「(ゲハハハハッ!こいつはボロイ商売だぜ!)」

別室で、カメラの画面を見ながら青年はいやらしい笑みを浮かべる。

青年「(混浴に来るのなんざ干からびた爺さん婆さんくらいのもんだから、
     それをあえて利用して盗撮して熟女モノのメーカーに売りつけてやろうと思ったらッ!)」

ジィィィイイイ―――ッ

カズハ キャッキャ

青年「まさかの団体様ご案内ィィ――ッ!ゲハハッ!笑いがとまらねぇや!この能力
    目覚めたのはつい最近だが、これからはコレのおかげで懐があったかいぜゲゲハハハハハハハー―ッ!」

ド ド ド ド

――浴場

チャポッ・・・チャパァ

ド ド ボオオオ――

カエル『(ゲゲロッ!本体のヤローは遠くからお湯の中を観察するだけでいいって
     言っていたが、そんなみみっちいマネはするつもりはネーゼ!
     やるなら目標はでっかく、【秘密の花園】だッ!!)』

浴槽(というには少しデカイが、適当な言い回しが思いつかなかったのでこう表現する)の中を
ゆっくりと泳ぐカエル(のようなもの)。彼は青年のスタンドによって生み出された生命だ。
現在彼は、本体からの指令に従ってうら若き少女たちのあられもない姿を
体内に仕込んだ水中カメラによって余すところなく丸々と収めようとしているところだった。
普通の両生類が40度近い温度のお湯の中で生存できるか?という疑問が残るところだが、
おそらく普通の両生類ではない彼にとってはその程度の難関は難関ですらなかった。

ちなみに、彼の他にもあともう二匹のカエル(もどき)が浴槽内部には潜入しており、
彼は男の隣の少女を狙うてはずとなっていた。
彼の同志が狙う二人の少女については、ある少女の『超人的な感知能力』によって、
と言えばどうなったかは想像に難くないので描写は省略する。
ここでは、彼が狙うてはずとなっている男の隣の少女に起こった出来事を中心にしたいと思う。

しばらく泳ぐと、透き通ったお湯の恩恵か、数m先に少女の体が見えた。
タオルを巻いてはいるが(タオルを巻いて浴槽に入るのはマナー違反である)、
その上からでも分かるスタイルの良さ。形のいい胸に、ほどよく締まった腰周り。
あくまで『鍛え上げられた』のではなく『自然な』スタイルのよさであるのが、逆にそそる。
これは金になる、と直感しつつ、カエルはさらに近づいて行く。

先ほども思考した通り、カエルの目的は【秘密の花園】である。
その為にも、多少のリスクを負ってでも接近するのは重要だ。
心を決め、カエルは女の足に漂着した。

カズハ「ひゃっ!」ビクッ

JOJOと肌が触れ合うという、思ってもみなかった突発イベントに、
どぎまぎしながらも緊張していた彼女に、さらに突発的な感触が走った。
何か、ひんやりと温いものが自分の足に触れた。太股の外側だ。
しかも、かなり付け根に近い。タオルを巻くってそこにねじ込んでいるような感じだ。

これは何だ、と思う前に、カズハの前提にはこの考えがあった。
『ついに、JOJOがアプローチしてくれた!?』
直前に彼の体を感じ、そして緊張によって思考能力が著しく低下していたことが不運だった。
彼女は『嬉しい……でもここでやるのはちょっと……』と、
悶々と悶えに悶えながら太股から送られるこそばゆい感覚に身を震わせる。

カズハ「(しっしかし……!これは…………!くすぐったいというかなんというか、
     ちょっとおおっぴらにやるにはダメな行動じゃあないの……!?
     萌とかいるし、アクターはノビてるとはいえ結構近くにいるし!!)」

874「温泉に行こう! その2」の巻:2010/06/21(月) 22:48:38 ID:???0
ドギマギしながらも、今行われている情事(の前段階の前段階程度だしそもそも勘違いだが)を
直視するには少し経験が足りないカズハは、不安げにJOJOの顔を見つめる。
当のJOJOは悩ましげなカズハの考えなど露知らず、ボケッとカズハの顔を見つめ返してクエスチョンマークを浮かべていた。
しかし、そんな様子もカズハのピンク思考には「あくまで知らないふりをすると!?JOJO意外と鬼畜!!」
という新たな性癖への入り口を刻み込むだけとなってしまう。

そんな馬鹿げた小芝居をしているうちにも、カエルの接触は続いているわけで、
カズハはカエルが動くたびに逐一ビクリとオーバーな反応を返すだけだった。
これに気をよくし、完全に色欲に支配されたカエルは、大口を開けてその様子を
水中から観察しながら、さらに内股へと潜り込んでいく。

カズハ「ん……ぅあ」ピクリ
JOJO「どうした?カズハ」

カズハ「う、ううん……。な……んでも、な、いィッ」ビクビクッ

無理やり笑みの形に歪めた顔の筋肉も、やはり完全ではなく、どこか引きつった形になる。
弁解の言葉も、自然と細切れになり、間には悩ましげな吐息が挿入される。

色欲に燃えるカエルは、改めてその光景を収めておく。
体に巻かれたタオルは、水を多分に吸い、すっかり湿って彼女の体のラインを浮き上がらせていた。
その上、水分でタオルが透けて、その奥の肌色がわずかに見えている。
普通、両生類が同種以外に発情することなど有り得ないのだが、
(人間の中で猿に欲情するのが常識的に有り得ないのと同じ理屈だ)
スタンドによって生を与えられたこのカエルのような生き物は、普通の両生類とは違い、
ある程度人間の嗜好も理解できていたので、結構グッ!ときていたのだった。
しかも、どういうことかこの女(カズハ)は彼の接触を不快に思って居ないようである。
これは好機だ。お湯の外で観察を続けている同志A(さっきJOJOが見つけたヤツのこと)の為にも、
ここは一肌脱いでやらねばならない。もとい一肌脱がしてやらねばならない。

カエル『(メメタァ!)』

心中でむしろ自分がブン殴られるような掛け声をあげつつ、
カエルは素早く女の内股に滑り込んだ。

カズハ「ヒゥッ!」

思わず、裏返った声が口から出かけ、慌てて歯を食いしばってこれをこらえる。
ここで拒絶したらせっかく進展しかけた関係がまたゼロからやり直しだ、と思ったのだろうか。
小刻みに震え、漏れそうになる吐息を必死にこらえながら、JOJOの顔色を確認する。
その表情には、『そろそろ勘弁してくれ』という哀願の色が伺えたが、
もちろん彼女が感じている鋭敏な感覚をもたらしているのはJOJOではなくカエルであるため、まったく意味はない。

カズハ「……ッ……!ぁ……ぅふぁ……///」プルプル

ついに堪え切れなくなり、硬く閉ざした唇の隙間から甘い吐息が漏れ始める。
これに遅れて気がついたカズハは、思わず両手で口を押さえるが、
それでも緊張によって研ぎ澄まされた感覚から送られる内股の不快感は拭い去ることができない。

JOJO「ん?どうした?カズハ。」

ようやく異変に気が付いたJOJOがカズハの顔を覗きこむが、
カズハは顔を赤くしてうつむくだけで何も言おうとしない。

カズハ「ん………………っ……ひっ……。」

ただただ、時折漏れる吐息を必死で押し殺しているだけである。
心なしか、頬の紅潮も先ほどよりひどくなっているように感じたJOJOは、
カズハの顔を見て怪訝な表情をさらに深める。

JOJO「(あ、さてはこいつのぼせたな。でも風呂が楽しいからいい出せなかった、と……。

    かわいいやつめ。)」

まったくもって見当違いな予想を立てたJOJOは、まったく、まったくの親切心から、行動を起こした。
もう一度、念のために言っておくが、これは本当に親切心の行動で、まったくやましい気持ちなどないのだった。

JOJO「ホレ、のぼせてるんだろ?無理すんな。また頭冷やして入ればいいだろ?付き合ってやるからよ」ヒョイッ

『ヒートウェイヴ』が、カズハの腋の下に手を入れてカズハを立たせる。

カズハ「ひぃやっ!?い、今はだめ、だめぇ!!」

それだけで、色んな色々で色々な色々が色々なってしまっていたカズハの限界は、いとも簡単に音を立てて崩れた。
『ヒートウェイヴ』に助け起こされた直後、その足は彼女の重さを支えることが出来ないまま、
へなへなと重力に負けてへたり込んでしまう。

875「温泉に行こう! その2」の巻:2010/06/21(月) 22:49:14 ID:Yx81/73o0
JOJO「………………………………………………………………えっ」ポカーン

いきなりの嬌声に、JOJOの脳が処理落ちした。
カズハがへたり込んだときに顔に水が飛び跳ねたが、それをぬぐうことすらしない。

カズハ「…………………………………………。」

一瞬、二人の間に重苦しい沈黙が広がる。

カズハ「ちちちち違うのッ!今のはちょっと腋がくすぐったくってそれで……!」
JOJO「………………あ?ごめん。ちょっと今記憶が飛んでたわ。」

数秒後、JOJOの脳が再起動を果たすと同時に、カズハはほっと安心の溜息をついた。
どうやら、彼の記憶からは今のカズハの信じられない嬌声は消去されていたようだ。
同時に、安心のおかげで頭に上った血が下がっていく。どんどんと思考がクリアになっていった。

カズハ「(あれ?待てよ?)」

冷静になったカズハは、あることに気がついた。

カズハ「(今、JOJOとは完璧に離れてるけど、でも何故か太ももにある感触は離れない)」

ド ド ド ド

つまり、これは何を意味しているのだろうか。

ド ド ド ド

と、次の瞬間。カズハが視点を落とすと――
お気づきだろうか?まるで人間のようにカエルが彼女の足にへばりついているではないか。
今夜はそんな知られざるカエルの人間じみた行動の数々を、『ド変態の両生類』からお送りしよう。

カズハ「…………。」ムンズッ

カズハが、無言のままにカエルを捕まえる。
なんと、カエルの口の中には小型のカメラが仕込まれているではないか。
それにしてもこのカエル、ノリノリである。

カズハ「おいカエルっぽいの。お前どこの差し金だ?」

カエル『へ、へへっ、随分強気じゃないの、俺の攻めにあんなしおらメメタァッ!』

カズハ「次に質問に答えなかったら消す。」

カエル『ゲゲロッ!け、消すのは勘弁して!言うから!○○○号室の男だよォ!』

カズハ「驚いた。まさかしゃべれるとは思わなかったわ。でも消す。」

なんと、カズハは冷酷にもすべてを話したカエルを消すと宣告した。
現場は一時騒然とする、そして。

カエル『ヒィーッ!』

カズハ「……というのは冗談よ。あなたには道案内をしてもらわないといけないし」

とここでネタばらし。実はこのドッキリ、ターゲット役が真の仕掛け人。
すべてを知らされた仕掛け人役のターゲットはただただ苦笑するしかなかった。

カズハ「JOJO、私、やっぱりのぼせちゃったみたいだから一回涼んでくるわね。またすぐ戻ってくるから。」
JOJO「じゃあ俺も一緒に……」
カズハ「いいの。せっかくの露天風呂だもの。JOJOはゆっくりしてて、ね?」
JOJO「ん……、ああ。」

有無を言わせない笑顔を浮かべたカズハは、表情を鬼のものに切り替えて更衣室へ向かう。

カズハ「(私の乙女心を弄んだ罪は重い……。窒息死で済むと思うなよ。)」

スッ スッ

カズハ「! ……亜希、萌。」
亜希「事情は萌ちゃんから聞いたよ……。盗撮だってね。」
萌「カズハ、私の言いたいことは分かるわよね。」

ド ド ド ド
     ヤ
三人「殺るわ(よ)。」

数十分後、青年の悲鳴が旅館中に響き渡った。


オマケ

アクター「う、ぐ……。」
JOJO「お、目が覚めたか、アクター。」

アクター「いでで……、あれ?あいつらは?」

JOJO「三人揃ってのぼせたとよ……。なんだかんだ言ってあいつらが一番楽しんでやがる。」

アクター「(よくは分からねーがのぼせたわけではないのは確からしいぜ……。)」

ガチャァ

JOJO「お、戻ってきた。」

アクター「お前ら、ちょっと血のにおいがするんだが……」

カズハ「そこで萌が鼻血をブチまけた。」シレッ

アクター「(今擬音でシレッって言ったよ、あいつ……。ウソ確定じゃねーか……。)」

JOJO「じゃあ、さっさとお湯で流しちまおうぜ。
   ホラ見ろよ、あのカエル。なんか風情があるよなぁ〜。」
アクター「いや、あれどう考えてもカエルじゃないだろ」

カエル ゲロゲロブルブル

JOJO「……平和だなぁー。」

アクター「どこがだよッ!!」

876 ◆XBKLFVrvZo:2010/06/21(月) 22:50:42 ID:Yx81/73o0
あーあ……やっちまったよ……
一番やっちゃいけないところで自爆しちまったよ……

あーあ……

あーあ……

まあ過ぎたことは悔やんでも仕方がないか……。

877 ◆XBKLFVrvZo:2010/06/21(月) 22:51:57 ID:???0
そういうわけでお目汚しするわけにもいかないので自分で5レスほど埋め立てます

忘れていた投下残り分

「温泉に行こう! その3(完結編)」につづく(予定)

使用させてもらったスタンド案→特になし
こんな濡れ場を演出するようなクソ役に人様の案なんて使えるわけないじゃないですか!!
能力は適当に『触れた小物を両生類にする能力』とかそのあたりなんじゃないですか?

878 ◆XBKLFVrvZo:2010/06/21(月) 22:52:30 ID:???0
梅3

879 ◆XBKLFVrvZo:2010/06/21(月) 22:52:47 ID:???0
梅2

880 ◆XBKLFVrvZo:2010/06/21(月) 22:53:55 ID:???0
梅1

今回は内容があまりにもアレだったので
見苦しいとは知りつつも即興の対応策をとらせてもらいました。
梅も含めて見苦しいところをお見せしました……
油断するもんじゃないね

881 ◆U4eKfayJzA:2010/06/22(火) 07:16:40 ID:LSiKmfi20
パンモロよりもパンチラの方が風情があるようにッ! これは、エロいッ、エロいぞォッ!
……ふぅ。って、何言ってんだ、俺は。

いや、しかし男に惚れ切った女は怖い。そしてアクターはやっぱり悲惨だったw やはり、旅行は相手を選ばないと不味かったようでw
乙でした!


>書き手の中にも適材適所がありますよね
自分も、エロは不真面目に書いてるから恥ずかしさなんて感じないだけなんですけどね。
色々忙しい時期じゃなきゃ、そろそろ自分もカットパートを書いてく頃なんですが。

882 ◆R0wKkjl1to:2010/06/22(火) 20:08:39 ID:dS3zCxS6O
梅には何があったんでしょうかww
とにもかくにも乙です!カズハちゃん可愛い・・・リラックスさせていただきましたwww

883 ◆neHjiUQ7Jo:2010/06/23(水) 01:25:10 ID:80XNveHg0
おいいいいい!!
温泉でイタズラ、それを彼氏に悟られない様にガマンする女の子……
世界中で一番俺得シュチュエーションををを……
もうちょいロングで書いて欲しかったぜ……
乙です!

884 ◆XBKLFVrvZo:2010/06/24(木) 21:02:59 ID:???0
オコメありがとうございます!
まあ1レス「うわぁ……」が付いたらいい方かなぁ
とか思ってた矢先の3レス! お気遣い頂き本当にありがとうございます……
単発はもう少し下がったら投下したいと思います 今日のところは米返しだけで

>>881
>自分も、エロは不真面目に書いてるから
不真面目であの出来だと……
やはり適材適所か……
>>882
梅は埋めですねぇ……
可愛い? 嬉しいこといってくれるじゃないの……
>>883
>彼氏に悟られない様にガマンする
この一文でNTRにしか見えなくなりました><
ロングで書いたらきっと太股―内股だけじゃ済まなくなって
最終的に俺が爆発していたでしょうね

885 ◆U4eKfayJzA:2010/07/03(土) 11:49:50 ID:???0
今から、『温泉に行こう! その2』を踏まえたエロスの執筆を開始しますが、カエル本体を借りていいでしょうか?
とりあえず、太股―内股だけじゃ済まなくなって最終的にHWさんが爆発するようなエロを書くつもりです。
無理でしたら断っても構いませんが、ともあれお尋ねいたしました。

886 ◆XBKLFVrvZo:2010/07/03(土) 18:25:12 ID:???0
 | 三_二 / ト⊥-((`⌒)、_i  | |
 〉―_,. -‐='\ '‐<'´\/´、ヲ _/、 |
 |,.ノ_, '´,.-ニ三-_\ヽ 川 〉レ'>/ ノ
〈´//´| `'t-t_ゥ=、i |:: :::,.-‐'''ノヘ|
. r´`ヽ /   `"""`j/ | |くゞ'フ/i/
. |〈:ヽ, Y      ::::: ,. ┴:〉:  |/      ただし案作者に暗殺されても
. \ヾ( l        ヾ::::ノ  |、      当方は一切責任を負いません
 j .>,、l      _,-ニ-ニ、,  |))
 ! >ニ<:|      、;;;;;;;;;;;;;,. /|       ___,. -、
 |  |  !、           .| |       ( ヽ-ゝ _i,.>-t--、
ヽ|  |  ヽ\    _,..:::::::. / .|       `''''フく _,. -ゝ┴-r-、
..|.|  |    :::::ヽ<::::::::::::::::>゛ |_   _,.-''"´ / ̄,./´ ゝ_'ヲ
..| |  |    _;;;;;;;_ ̄ ̄   |   ̄ ̄ / _,. く  / ゝ_/ ̄|
:.ヽ‐'''!-‐''"´::::::::::::::::: ̄ ̄`~''‐-、_    / にニ'/,.、-t‐┴―'''''ヽ
  \_:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::\ /  /  .(_ヽ-'__,.⊥--t-⊥,,_
\    ̄\―-- 、 _::::::::::::::::::::__::/  /  /   ̄   )  ノ__'-ノ
  \    \::::::::::::::`''‐--‐''´::::::::::/  / / / ̄ rt‐ラ' ̄ ̄ヽ ヽ
ヽ  ヽ\   \:::::::::::::::::::::::::::::::::::::/      /    ゝニ--‐、‐   |
 l   ヽヽ   \:::::::::::::::::::::::::::::::/           /‐<_   ヽ  |ヽ

887 ◆U4eKfayJzA:2010/07/03(土) 18:35:28 ID:???0
ありがとうございます! では、ちょっくら出してきます。

888 ◆XBKLFVrvZo:2010/07/07(水) 19:15:40 ID:???0
単発じゃあないけど
前にDFさんで作ったパラメータをメイン6人で作ってみちゃったり…

889 ◆XBKLFVrvZo:2010/07/07(水) 19:25:45 ID:???0
どうせだし置いていっちゃいましょう
べ、別に単発のネタが浮かばなくて困ってるわけじゃないんだからねっ!

┌────────────────────────────────────┐
│                スタンド名――『ヒートウェイヴ』                  │
│                                                      |
│                    本体――JOJO                       ..|
│                                                     .|
├───────────┬───────────┬────────────┤
│   破壊力―A       .|   スピード―A       .|   射程距離―E(2m)    |
│                 |                 .|                  │
├───────────┼───────────┼────────────┤
|   持続力―E      │   精密動作性―B    │     成長性―C      │
│                │                │                  │
├───────────┴───────────┴────────────┤
|                                                     │
| 能力①――腕に炎をともしたときにかぎり、物体を粘土のようにゆがめられる。    │
│         「粘土化」は HWの手を離れてからも 数秒は持続するようで、       .|
│         そのことを利用した 応用方法も 存在するらしい。              .|
│                                                     │
│    ②――『セントラル・ヒーティング』                             │
│         HWの周囲の空気を 「粘土化」させることで                   |
│         あたりの物体の動き すべてをにぶらせることが できる必殺技。       |
│         スタンドパワーを 大量に使うため、数秒しか 持続せず、          │
│         攻撃するためには 一度解除しないといけないのが 弱点。         │
│                                                     │
└────────────────────────────────────┘
     A―超スゴイ  B―スゴイ  C―人間並み  D―ニガテ  E―超ニガテ

890 ◆XBKLFVrvZo:2010/07/07(水) 19:26:28 ID:???0
┌────────────────────────────────────┐
│                  スタンド名――『グラットニー』                  |
│                                                      |
│                     本体――佐野亜希                     | 
│                                                     .|
├───────────┬───────────┬────────────┤
│   破壊力―C       .|   スピード―D       .|   射程距離―C(15m)   |
│                 |                 .|                  │
├───────────┼───────────┼────────────┤
|   持続力―A      │   精密動作性―D    │     成長性―C      │
│                │                │                  │
├───────────┴───────────┴────────────┤
|                                                     │
| 能力――スタンドを介して 物体の「体積」を移す。                      |
|       物体の縮尺を変えるような 『奪い方』や 『与え方』の他にも、物体の     |
|       一部分だけを 消失させたり、肥大化させる 『奪い方』『与え方』がある。   |
|       「スタンドを介して」なので 能力の過程で スタンドの大きさも 変わる。    |
│                                                     │
│                                                     │
│                                                     │
│                                                     │
│                                                     │
└────────────────────────────────────┘
     A―超スゴイ  B―スゴイ  C―人間並み  D―ニガテ  E―超ニガテ

891 ◆XBKLFVrvZo:2010/07/07(水) 19:27:23 ID:???0
┌────────────────────────────────────┐
│             スタンド名――『ブラック・アイズ・ピース』                |
│                                                      |
│                 本体――アクター(芥川辰助)                  | 
│                                                     .|
├───────────┬───────────┬────────────┤
│   破壊力―A       .|   スピード―B       .|   射程距離―E(2m)    |
│                 |                 .|                  │
├───────────┼───────────┼────────────┤
|   持続力―C      │   精密動作性―B    │     成長性―C      │
│                │                │                  │
├───────────┴───────────┴────────────┤
|                                                     │
| 能力――煙と同化するスタンド。                                |
|      煙が 濃ければ濃いほど そのパワーは 際限なく上昇する。           |
|      逆に煙の濃度が薄いと パワーは低いが、代わりに 射程距離が 伸びる。   |
|                                                     |
|                                                     |
|                                                     |
|                                                     |
│                                                     │
│                                                     │
│                                                     │
└────────────────────────────────────┘
     A―超スゴイ  B―スゴイ  C―人間並み  D―ニガテ  E―超ニガテ

892 ◆XBKLFVrvZo:2010/07/07(水) 19:28:35 ID:???0
┌────────────────────────────────────┐
│                 スタンド名――『チェリー・ボム』                 |
│                                                      |
│                     本体――鷺沢萌                      | 
│                                                     .|
├───────────┬───────────┬────────────┤
│   破壊力―なし      |   スピード―なし      |   射程距離―E(2m)    |
│                 |                 .|                  │
├───────────┼───────────┼────────────┤
|   持続力―B      │   精密動作性―なし   │     成長性―B      │
│                │                │                  │
├───────────┴───────────┴────────────┤
|                                                     │
| 能力――何かが触れると 爆発する。                           |
|       本体だけは 例外的に 爆発させないことも できる。               |
|                                                     |
|                                                     |
|                                                     |
|                                                     |
|                                                     |
│                                                     │
│                                                     │
│                                                     │
└────────────────────────────────────┘
     A―超スゴイ  B―スゴイ  C―人間並み  D―ニガテ  E―超ニガテ

893 ◆XBKLFVrvZo:2010/07/07(水) 19:34:26 ID:???0
┌────────────────────────────────────┐
│              スタンド名――『ザ・ファイナルレクイエム』              |
│                                                      |
│                    本体――樋口カズハ                     | 
│                                                     .|
├───────────┬───────────┬────────────┤
│   破壊力―B       .|   スピード―A       .|   射程距離―D(5m)    |
│                 |                 .|                  │
├───────────┼───────────┼────────────┤
|   持続力―A      │   精密動作性―C    │     成長性―D      │
│                │                │                  │
├───────────┴───────────┴────────────┤
|                                                     │
| 能力――触れたスタンドの 能力を『理解』し、使いこなす。                 |
|      能力発動中は 姿かたちが オリジナルの面影を 感じさせるようになる。    |
|      一度に 複数の能力を 使用することは 出来ず、                  |
|      能力の再発動には 一分ほどの インターバルを 置かなくては ならない。    |
|                                                     |
|                                                     |
|                                                     |
│                                                     │
│                                                     │
│                                                     │
└────────────────────────────────────┘
     A―超スゴイ  B―スゴイ  C―人間並み  D―ニガテ  E―超ニガテ

894 ◆XBKLFVrvZo:2010/07/07(水) 19:35:49 ID:???0
┌────────────────────────────────────┐
│           スタンド名――『ティアーズ・オブ・マグダレーナ』              |
│                                                      |
│                    本体――平塚雷鳥                     | 
│                                                     .|
├───────────┬───────────┬────────────┤
│   破壊力―A       .|   スピード―C       .|   射程距離―D(5m)    |
│                 |                 .|                  │
├───────────┼───────────┼────────────┤
|   持続力―A      │   精密動作性―D    │     成長性―E      │
│                │                │                  │
├───────────┴───────────┴────────────┤
|                                                     │
| 能力――一分先までの人の未来を『予知』する。                      |
|      『予知』の未来は確定した『運命』で、このスタンド以外の者には変えられない。|
|      人の未来しか予知できないため、飛び道具を使われると不利になる。     |
|                                                     |
|                                                     |
|                                                     |
|                                                     |
│                                                     │
│                                                     │
│                                                     │
└────────────────────────────────────┘
     A―超スゴイ  B―スゴイ  C―人間並み  D―ニガテ  E―超ニガテ

895 ◆XBKLFVrvZo:2010/07/07(水) 19:37:48 ID:???0
はい、終了です。
暇があったら味方勢とか耀壱(笑)のとかも作ってみたい…ですが
今はとりあえず単発とかクリエンとかを頑張ります…ハイ、寄り道してごめんなさい

896 ◆XBKLFVrvZo:2010/07/19(月) 19:56:36 ID:???0
絵茶のログ置き場に 遊びに行くと
スク水すがたの譲華が
何にも言ってないのに 勝手に ビート板を持ち始め
  およげないの
そう言った
あなたならどうする…?
最高だった…

897 ◆XBKLFVrvZo:2010/08/04(水) 15:12:21 ID:???0
この酉使うの異様に久しぶりな気がします。
今までの消えてた期間中(何度か譲華ちゃんマンセーしてたけど)、
クリエンSSを書き溜めしてたんですが、5話ほど書き溜めれたんで
そろそろ投下しようかなーとか思ってます。はい。
そんなわけでいい加減単発完結編。ぶっちゃけネタがないので
これ投下したらクリエンSS投下しようかなとか思ってます。

898「温泉に行こう! その3」の巻:2010/08/04(水) 15:13:36 ID:???0
JOJO「いやぁー、良い湯だったな。」
アクター「いろんな事実を無視した感想だと思うぜ、そいつはよォ。」

――JOJOたちの部屋。(何号室かは忘れたし確認するのが面倒なので省く)
前回散々な目に遭いかけつつも、お決まりのパターンで健全の域を超えなかった入浴シーンを終え、
すっかりリフレッシュしたJOJOたちは、一旦「ある準備」のために自室に戻ってきていた。
アクターは頭に包帯を巻いているが、それはみんな気にしない方針のようだった。

ド ド ド ド・・・

萌「『寝る位置』を……決める……!」

ド ド ド ド

『布団の並び順!』
一見するとくだらないこれが一行を行動させた!

JOJO「くじでいいんじゃねーの?」
アクター「おれもそれでいいけどよー。」

カズハ「待て!」

ド ド ド ド

カズハ「萌……くじっていうのは限界があるよなあ。」

萌「……ああ……。私が短い人生で学んだことは…………人間は策を弄すれば弄するほど
  予期せぬ事態で策がくずれるってことだ!…………くじを超えるものにならねばな……」

亜希「なんのこと?なにを言っているッ!」クワッ
   、 、 、 、 、 、 、 、 、 、 、
萌「私たちはくじをやめるぞ!JOJO―――ッ!!」バン

899「温泉に行こう! その3」の巻:2010/08/04(水) 15:14:57 ID:???0
   バリィ

カズハ「『温泉』と『卓球』ッ!これほど相性の良いモノがこの世にあるだろうかッ!?」ガサゴソ

高らかに意味の分からないことを叫びつつ、バッグの中から人数分の『ラケット』とひとつの『ボール』を取り出すカズハ。

亜希(これはテニヌの予感……!)


――数分後、亜希の予想は見事に的中する事になった。

JOJO「じゃあ、せっかくだしダブルスやろうぜー。」

萌「じゃあわたしはお姉さまと!!」
カズハ「JOJO以外とは組みたくありません。」

JOJO「んじゃ、俺・カズハペアと亜希・萌ペアだなー。」

亜希「やるからには負けないよ!JOJO!」
萌「お姉さまに負け戦をさせるなど、この私のプライドが許さない!」

カズハ「『ザ・ファイナルレクイエム』……。」ボソ
JOJO「スタンド使うのかよ!?」

ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ

JOJO&カズハ

v.s.

亜希&萌                      (審判:アクター)

900「温泉に行こう! その3」の巻:2010/08/04(水) 15:16:27 ID:???0
アクター(これが…………ぼっちか…………。)


ド ド ド

JOJO「ルールの確認をするぜ。」

〜1.ジャンケンで『サービス』『コート』を決める〜

JOJO「俺の勝ちだぜ。じゃあサービスで。」
萌「じゃあ私たちはコートね。」

〜2.サービスは2本ずつ。サーブは自陣でバウンドさせなくてはならない〜

カズハ「じゃあ私が打つわよ…………」スィッ

萌「馬鹿め! トスがあらぬ方向へ吹っ飛んでるだろーがッ! それじゃあ私たちのコートへはとどかねえッ!」
亜希「萌ちゃん! 油断しちゃ駄目だよ!」

萌「ハッ!?」

カズハ「『ザ・ファイナルレクイエム・ブラック・アイズ・ピース』ッ!!」ゴオ!
JOJO「…………。」

萌「しッ、しまった……!」

カッ コオン!

アクター「0−1ぃー。」

JOJO「……じゃあ次は俺のサーブな。」ヒュウッ

901「温泉に行こう! その3」の巻:2010/08/04(水) 15:17:42 ID:???0
亜希(よかった……。やっぱりJOJOは常識人だね!)

シュッ

JOJO「…………」

萌「…………え?」

JOJOの手元が一瞬動いたと思ったそのときだった。

ド ド ド ド

亜希の目の前のコート、それから背後の壁から煙がたつ。

シュゥゥ……

ド ド ド ド

JOJO「……どうした?ただのサーブだぜ?」

アクター「0−2ぃー。」

亜希(こいつ今!確実に!『ヒートウェイヴ』でサーブ打ちやがった!だって後ろの壁凹んでるもん!煙たってるもん!)

亜希「分かったよJOJO……君までそういうことするっていうなら、私も容赦はしないからねッ!」ヒュゥ

カズハ「ふん……。『グラットニー』のパワーで何ができるっていうの?それなら普通にサーブを打ったほうがまだマシよ。
    それに、小さくしたって私の『ファイナルレクイエム』の煙のガードを潜り抜けられるわけがない。」

亜希「小さくしない!」オオオオオ

『グラットニー』がラケットに当たってJOJOのチームのコートへ向かっていくボールに触れ……

902「温泉に行こう! その3」の巻:2010/08/04(水) 15:18:35 ID:???0
          . . . . .  . . ....
亜希「逆だよ!この『ボール』は大きくする!」

カズハ「馬鹿な!?ボールを大きくしたら、逆に打ちやすく……」

萌「いや違う! お姉さまの狙いは『打たせない』ことじゃあないッ!!」

ド ド ド ド

萌「お姉さまの狙いは!」

JOJO「ま、マズイ……!しくじったぜ……うおおおおおおおお『ヒートウェイヴ』!!」ゴオッ

オオオオオ   カッ

萌「ネットにひっかけること!!」

JOJOの返したボールは、その巨大さゆえ、ネットにひっかかって返球できなかった。

ドォーン!

アクター「1−2ぃー。」

ゴ ゴ ゴ ゴ

亜希「ボールが大きければ、普通に打ったらネットにひっかかってしまう……。そういうことだよ。」

萌「必勝法よォ! あっははははははは!!」

亜希「そしてもう一度!!」ドシュウゥ!

903「温泉に行こう! その3」の巻:2010/08/04(水) 15:20:06 ID:???0
JOJO「フン!甘いぜ亜希……!この俺に同じ策を使うって事は、その時点で既に凡策なんだぜッ!!」

グワァアオ!

萌「これは!この軌道は……!」

亜希「『ロビング』!!」

――ロビングとは――
   本来はボールを高く打ち上げて、時間を稼ぎ返球するための技術。
   ここでは、ネットにかからないようにボールを高く打ち上げるためにつかったようだ。
   弱点として、スマッシュを打たれやすいのだが、ある方法を使うことで相手にとって打ちにくい球を打てる……


…………そのある方法とは――

ギャルルルルルルルル!!

JOJO「『ヒートウェイヴ』の精密な動作によって!」ドドド

JOJO「強力な『バックスピン』をかけてお返しした……!これはそう簡単には返せねえゼ……。」

萌「くっ、うおおおおッ!」

萌「『チェリー・ボム』ッ!」ヒュッ

萌「『一円玉』を使って起爆するッ!!」  カチッ

ドッグオオオオオオオオオオン!!

萌「もちろんボールの真下でね……。爆風でスピンは相殺!そしてええええ」

904「温泉に行こう! その3」の巻:2010/08/04(水) 15:21:26 ID:???0
亜希「『グラットニー』!今度は極端に縮小することで!」

カズハ「ハッ!さっきまで大きいのに慣れてたから、急に小さくなった球に対応できない!!」

カッコォン

アクター「2−2ぃー。」


…………その後も一進一退の攻防が続き……

アクター「10−10ぅー。」

ド ド ドド

JOJO「……『卓球』は『11点先取』が大前提のルール!」

ド ド ド ド

JOJO「10−10のときはデュースとなるが、めんどくせーので次をとったチームの勝利とする!」

ド ド ド ド ド ド

JOJO「そして! サーブは俺!」

ゴ ゴ ゴ ゴ

亜希「(今までJOJOのサーブは一度としてとることができなかった……!にも関わらずこの得点で勝敗が決まる……!?)」

萌「(汚いなさすがJOJOきたない)」

905「温泉に行こう! その3」の巻:2010/08/04(水) 15:22:42 ID:???0
ド ド ド

JOJO「『ヒートウェイヴ』!」ヒュウッ

亜希「来るよ!萌ちゃん!」

萌「『チェリー・ボム』!」ズラアアアア

JOJO「くると思ったぜ『チェリー・ボム』……!弾幕で俺のパワーを削ろうってことくらい!予想済みだぜッ!」

JOJO「カズハぁ!」

カズハ「『ザ・ファイナルレクイエム・アクセンスター』ッ!!」サッ

亜希「『グラットニー』!「コート」を隆起させろッ!」

ズモァ!

カズハ「ハッ!?しまった!弾幕と私の直線状にコートが入ってきたから……」

ギュンッ!

JOJO「『コート』が消えただとッ!?」

JOJO「(まずいぜ……! 卓球のルール上サーブをするときには必ず自陣でワンバウンドさせなくてはならない!
    それがなくなってしまったら、俺は確実にサービスミスを…………!)」

カズハ「『アクセンスター』解除ッ!」

パッ

JOJO「くう……!」カッコォン!

906「温泉に行こう! その3」の巻:2010/08/04(水) 15:23:52 ID:???0
結局ボールはそのまま『チェリー・ボム』へと突っ込み……

ドッグオオオオン!

萌「ヒャッハアアア! 打ちごろのよわっちいボールだッ!」

カコォン!

JOJO「チッ!こんなボールすぐに返して……」

JOJO「! このボールは……!」

萌「今頃気づいたか!?そのボールはボールじゃあない!」

ド ド ド

萌「私が爆発しないように打ち出した『チェリー・ボム』だッ!!」

JOJO「くっマズイ……! 起爆しちまう……!」

カズハ「『ファイナルレクイエム』!」バシュウッ!

カズハ「これで問題はない……。でも、本当のボールはどこに……?」

アクター「こっちに転がってるのはなんだ?」

一同「えっ?」

ド ド ド ド

そこには無残にもバラバラに弾け飛んでいるボールの残骸が……。

907「温泉に行こう! その3」の巻:2010/08/04(水) 15:25:12 ID:???0
アクター「っつーか、普通に考えたら爆発したんだから壊れるに決まってんだろ……」

カズハ「じゃあ、萌のせいでボールなくなったし私たちの勝ちね。」
萌「は?私たちのコートに触れる前にボールが爆発したから私たちの勝ちだろwwww」

カズハ「………………。」
萌「………………。」

ド ド ド ド ド

JOJO「ここは審判アクターッ! きみの意見を聞こうッ!」

アクター「じゃあ間をとって俺が決めるわ。」

亜希「私もそれが一番幸せな結末を導けると思うな。」

そんなわけで。

窓側から萌、亜希、アクター、JOJO、カズハ……の順番になった。
萌は亜希と一緒、カズハはJOJOと一緒、そしてアクターは二人と隣り合いたくない……。
全ての望みを満たした完璧な並びだった。

しかし、この並びは最終的にアクターに地獄を見せる事となる。

――深夜。

ボソボソ

カズハ「JOJOぉ〜。」
JOJO「いいから寝ろって……。」

アクター「……。」

萌「お姉さまぁっ!ああっ!」
亜希「め、萌ちゃん……。」

アクター「……。」プルプル

アアッ ウウンッ

アクター「…………!」

アクター(リア充爆発しろ!!)

(おわり)

908 ◆XBKLFVrvZo:2010/08/04(水) 15:26:54 ID:???0
さて、投下終了です。
今回は割りとまじめに戦闘(?)させてみました。
おふざけの時間はここまでだ…! これからスレ建ててくる

909名無しのスタンド使い:2010/08/04(水) 19:05:59 ID:???0
やっぱりスポーツにスタンド持ち込むとカオスなことになるなあ

あと、カニSS開始wktk

910 ◆U4eKfayJzA:2010/08/05(木) 12:32:52 ID:???0
アクター……、だから連れていく相手を選べとあれほど言ったのに。
これは可哀そう過ぎて涙が出る。乙でした!

911 ◆XBKLFVrvZo:2010/11/10(水) 19:13:54 ID:???0
>>909-910
ソロモンよ、私は(HWスレに)帰ってきた

実はこの短編埋めはまだ終わってません。
最後の埋めに使用する短編は用意してあるんですが、
それに使うレス数が正味6〜10レス程度になりそうなんで、
980くらいまで普通の短編埋めは継続していきます。

そんなわけで、今回は普通にまともなバトルを繰り広げてもらいました。

それでは『ヒートウェイヴ』短編SS、始まります。

912「『ブラック・アイズ・ピース』と『ヒートウェイヴ』」の巻:2010/11/10(水) 19:15:48 ID:???0
――2011年、4月。
めでたく無事高校2年生に進級したアクターこと芥川辰助は、テストという呪縛など忘れて遊び呆けていた。
実際、中間テストは今から1ヶ月強あるので、今この時期は遊んでたって誰も 彼を咎められないのだが、
彼の知能レベルを知るものなら「ああ、このまま勉強しないで酷い目に遭うんだな」ということがなんとなく分かる空気である。

そんな彼は、現在必府のとあるゲームセンターにて『ORIGINAL STANDS!』という格ゲーをプレイしていた。
プレイヤーキャラのほかにももう一体『能力』としてのキャラクターの二人を同時に操作できるという設定のほかにも、
いわゆる『萌え』キャラや絵柄の濃い硬派なキャラなど、同じゲームでも絵柄に違いがあるというのが特徴的なゲームだ。

アクターが使用するのは、勿論硬派な不良のキャラクター。
『タバコの煙で闘う』という「能力」が彼自身のスタンド能力と似ているため親近感が沸いたのも理由のひとつ。
攻撃力は並だが、煙という応用性の高い攻撃は初心者にも扱いやすく、それだけに高レベルなプレイヤー同士では
軽視されがちだが、アクターは初心者時代からずっとこのキャラクターとともに歩んできたのだった。

アクター「オッシャアアアッ!! くらえくらえェ!」ガッチャガチャ

筐体『YOU WIN!』

春休みに入ってからというもの、ずっとこのゲームをやり込んでいたアクターは、
もはやこのゲームでは『負けなし』となるほどの達人と化していた。
しかし……


筐体『グアァーッ グァーッ グァーッ』

筐体『YOU LOSE』

アクター「なん……だと……!?」

慢心があったわけではなかった。
相手は厨キャラであったが、普通の厨キャラであれば簡単に倒せるアクターからしたら、
厨キャラを使ったというよりも自分の力量を上回ったことの方が驚きだった。

相手のキャラクターは、金髪でいかにもモテそうなヤサ男。
『触れたものをドロドロにする』というフザけたチートの「すたんど!」を持っているが、
見たことも無いコマンドを使ってこちらの動きを『触れずに』封じていた。

??「オーマイ……。カズハに聞いてどんなもんかと思ったが、これホントに使えんのかよ……」

アクター ピク

筐体の向こうから聞こえる声に、アクターは聞き覚えがあった。
この声は、彼の親友であり同時に仇敵でもある男の声。

アクター(『ブラック・アイズ・ピース』……)

ド ド ド ド

アクターは『B・E・ピース』の煙を筐体の向こう側へと飛ばす。
『B・E・ピース』に視覚はないが、それでも『触れた感じ』で見知った人物を見抜くことは可能だ。

JOJO「これ、マジでオレじゃん」

やはり、そこにいたのはJOJOだった。

これが、赤の他人が厨……もといチートキャラを使ったのだったら、
まだ我慢できた。それが、なまじ見知った人物だっただけに、怒りを叩きつけやすいほど見知った人物だっただけに。

筐体 グシャアッ!

少なくとも人間の力ではどう転んでも破壊されない程度の硬度を誇るはずの筐体が、
まるで踏み潰された折鶴のようにグシャグシャに叩き潰された。

JOJO「んなッ!?」

ド ド ド ド

遮るものがなくなった両者の視線が交差する。

アクター「おいてめー……。表出な……。ブチのめしてやっからよォ……!」
JOJO「はッ? アクター? 何言って……」

アクター「うるせェェ――ッ!! 来いっつってんだよォーッ」ガダンッ

JOJO「……分かったよ……」

ド ド ド ド


アクターは、JOJOを連れて人気の少ない広場に移動した。

JOJO「んで、なんでオメーそんなにキレてんだ?」
アクター「てめーには分かるまい……。裏技のクソチートを使うようなやつに……
     『達人』の矜持が分かるわけがな…………。だから言葉で解決しようとは思わねぇ……」パクッ

言いながら、タバコをくわえ、そして火をつけた。
煙がもうもうと立ち上るのを、JOJOが確認したその瞬間、

タバコ ゴオォッ!

タバコが激しく燃え上がり、比例するように増量した煙が一瞬にして人の形を取る。

913「『ブラック・アイズ・ピース』と『ヒートウェイヴ』」の巻:2010/11/10(水) 19:17:41 ID:???0
アクター プッ

その様子を確認したアクターが、タバコを吐き捨て宣言する。

アクター「『ブラック・アイズ・ピースッ!!』」オオオッ

JOJO「チッ……! 妹と喧嘩でもしたかッ! 八つ当たりなんかみっともねえぜッ!」

まったく事情を理解していないJOJOがまったく見当違いの言葉を吐きながら両腕を構えて戦闘態勢をとる。
同時に、手首からゆらりと陽炎がゆらめいた。

ズォッ!

そしてそれは、そのまま腕となって剥離する。

JOJO「『ヒートウェイヴ』ッ!」

JOJOの体から剥離した『ヒートウェイヴ』が迫りくる『B・E・ピース』の拳と相対する。

HW『FIREEEEEEEEE―――ッ!!』ドバッバァ!

『触れたものを粘土のように扱う』。
その裏技じみたフザけた能力が、『B・E・ピース』を襲おうとしたそのとき、
突然『B・E・ピース』の拳が裂けて『ヒートウェイヴ』の周りを包んだ。

アクター「甘いなJOJOォッ! オメーの『ヒートウェイヴ』の恐ろしさは誰よりオレが知っているッ!
     たかが『近距離パワータイプ』のスタンドじゃあ、オレの『B・E・ピース』を押さえるには……」

そして煙は無数の『拳』となり……
          . . .. ..
アクター「チト『手』が足りないようだなぁぁあああァァァァ―――ッ!!」

ゴオオオオオッ!!

JOJO ・・・!

BEP『オオオオオッッシャシャシャシャシャシャァァ――!』オオオオオ

オオオオオ

JOJO「いや……『手』ならあるぜ……! この状況を打開する『手』ならなッ!」

HW グワァバッ!!

アクター「!! ま、まさか……! 『耀壱』との戦いで使ったって言う……!」

JOJO「『ヒートウェイヴ・セントラル・ヒーティング』ッ!」ドォオオオ――ン!

JOJO「空間全体を『粘土のように』した……。塵も積もれば山となるって言うだろ?
   少しなら簡単に形をゆがめられても……半径5m! これだけの大気となれば『ヒートウェイヴ』でもない限り動くこともできん!」

『セントラル・H』を発動している『ヒートウェイヴ』がJOJOを伴って『拳の包囲網』から逃れる。
完全に『拳の包囲網』からJOJOが抜け出た瞬間、『セントラル・H』が解除された。

拳 モヤアア

『拳』が元の煙に戻り、そして人の形に成る。
基本形に戻った『B・E・ピース』が改めてJOJOと相対する。

アクター「チッ……やはり一筋縄ではいかねぇか『ヒートウェイヴ』……!」

ド ド ド ド

両者の間に沈黙が漂う。
お互いの隙を探り合っているようにも見えるこの瞬間は、
アクターの言葉によって破壊された。

アクター「てめーが『セントラル・H』で「時間稼ぎ」してくれたのは助かった……。マジでな……。
     そのお陰で少量……実に少量だが……動かすことができた……! 『車道』から「排気ガス」を集めてこれた……!」

BEP ド ド ド ド

車道のほうからもう一体の『B・E・ピース』が現れる。
これこそ、アクターのもつ『B・E・ピース』のバリエーション。
     パープル・ソルジャー
JOJO「『紫 煙 の 徒』……!」

アクター「てめーの『ヒートウェイヴ』に対してはよォォ〜〜〜……『パワー』は無力だってことは……
     身にしみて理解しているからな……。『手数』で攻める! お得意の『セントラル・H』は連発もできねーだろうし……」

BEP×2『『オッシャシャシャシャシャアアアアアアアアア―――ッ!!』』ドゴゴォゴォゴォ!

JOJO「…………!!」

グ ッ シ ャ ア ッ !

『B・E・ピース』の拳がJOJOに命中……!

……していなかった。
いや、より正確に言うならば、『B・E・ピース』の拳はJOJOを『貫通しているように見えた』。

ド ド ド ド

アクター ・ ・ ・!

914「『ブラック・アイズ・ピース』と『ヒートウェイヴ』」の巻:2010/11/10(水) 19:18:53 ID:???0
JOJO「オーマイ……。まさかアクターにここまで追い詰められるとは思ってなかったぜ……。チョイとナメてたかもしれねぇ。
   謝っておくぜ。『ディープ・フォレスト』に対してしか使わなかった緊急回避を使うことになるとはな……」

JOJOの体は、『ヒートウェイヴ』自身によって無数の『穴』をあけられていた。
いや、『突き刺してできた』わけではなく、『引き裂かれて』生まれたものだから『穴』というより『裂け目』か。

その『裂け目』に、『B・E・ピース』の腕は上手いことハマっていたのだ。

BEP バッ!

『ブラック・アイズ・ピース』が引き際を感じて腕を引き抜くと、『裂け目』はひとりでに埋まっていく。

JOJOから強大な気迫が放たれる。
『敵』を目の前にしたような、真剣な『気迫』が。
アクターも同じような『仇敵』に対して放つような『気迫』を放って応える。

HW『オオオオオオオオオオオッ!!』

気迫を腕に乗せるように、『ヒートウェイヴ』が腕を地面に沈めこむ。

アクター(『地面のカッター』かッ!)

『ヒートウェイヴ』の粘土化を利用して、ドロドロになった『地面』を高速で放つことによる斬撃。
しかしこれは、『近距離パワータイプスタンド』である『B・E・ピース』にあっけなく弾かれる。

アクター(まだだッ! 『地面のカッター』は食らえば確実に大怪我を負う攻撃!
     そんな攻撃をあのJOJOが何の意味もなく放つとは思えない! おそらくはガードされることを前提とした攻撃!!)

アクター バッ!!

すぐさま目の前の『B・E・ピース』を散らして前を見ると、案の定そこにJOJOの姿は無い。
思わず焦燥に駆られそうになるアクターだが、すぐに自分を落ち着ける。
アクターはごく少量だが『B・E・ピース』を薄くして常に自分の周囲に漂わせている。
JOJOがどこに隠れていようと、攻撃がくる少し前に攻撃を探知できる。
『後の先』をとれるというわけだ。

ズズ・・・

アクター(きたッ! オレの右斜め後ろッ!!)

アクター「そこだァァ――ッ! 『B・E・ピース』ッ!」
BEP『オオオオオオオオオオオオッシャシャシャシャシャシャアアアア――――ッ!!』

BEP スカアッ

BEP ・ ・ ・

しかし、彼の予想に反して『B・E・ピース』の拳は宙を空振った。

アクター「なッ!?」バッ

バッ バッ

周囲を確認するが、『ヒートウェイヴ』はおろかJOJOの姿も見えない。

アクター「い……いない……!?」

混乱で恐慌状態になりつつある思考を無理やり押さえつけつつ一言つぶやいたそのとき、アクターの背中に強い衝撃が走る。

アクター ドガガガッ!

アクター「うぐうッ……!?」

アクター「ぶッ……『B・E・ピース』!!」
BEP『オオオオオオッ!』

すぐさま『B・E・ピース』に衝撃を受けた方向に攻撃を食らわせるが……

地面 ドゴアッ

そこには誰もいない。『B・E・ピース』の拳は地面にめり込むばかりだ。

アクター サラ・・・

アクター(これは……! 『砂』! 間違いない、これは『ヒートウェイヴ』に撃ち出された『弾丸』の残骸だ!)

今までの経験から、この状況からアクターは『自分が何をされたのか』完璧に理解した。

手段は分からないが、姿を隠したJOJOは、『地面』を粘土のようにしてアクターに高速で弾き飛ばしたのだ。
『弾丸』はアクターの体に突き刺さることはないが、それでも確実に無傷では済まない威力。
「能力」が解除され、ただの『砂』となった『弾丸』がアクターの体にめりこんだままこびりついていた、というわけだ。

アクター(だが問題は『どこから攻撃したのか』……! 『B・E・ピース』にまったく探知されることなく!
     確実に『攻撃』を終了してオレから身を隠せる方法だと…………!?)

アクター(『セントラル・H』じゃあねえ! かといって、超スピードでオレの後ろに回ってるだとか、
     『触れたものを透明にする能力』に目覚めただとか、そんなチャチなもんでも、断じてねえッ!

     もっと『クレバー』(最近覚えた。「賢い」という意味)な思惑を感じるぜ…………!)

アクター「ぐううッ」ダガガッ!

思案に暮れるアクターの背にまたも『弾丸』が襲い掛かる。

アクター(前後左右、その全てにJOJOはいない……! そして姿をごまかしているわけでもない……)

アクター(思い出せ、『攻撃』のあった方向に確かにJOJOはいるはずなんだ……!)

915「『ブラック・アイズ・ピース』と『ヒートウェイヴ』」の巻:2010/11/10(水) 19:20:04 ID:???0
《地面 ドゴアッ》

アクター「……地面?」

今までの状況をひとつひとつ整理したとき、アクターはある事実に思い至った。
最初にJOJOからの攻撃を察知してカウンターを繰り出したとき、『B・E・ピース』は確かに「地面」を攻撃していた。
つまり、攻撃が来た方向は、まぎれもなく『地面』であるということ。

――2001年、『セッコ』という男が「地面に潜る」という攻撃を使ったことがある。
『セッコ』のスタンド――「オアシス」と「ヒートウェイヴ」はよく似ている……。「何かをドロドロにする」という点で。
「オアシス」ほどではなくても……JOJOに同じようなことができても、何もおかしいことはない。

JOJO(まあもっとも…………息継ぎしないといけないから一回の潜水……いや、『潜地』で攻撃は一度きりだがな……)

JOJOは、地面の中にいる。
そして、アクターがそのことに気がついたことに『気づいていない』。

JOJO(次は特大のをお見舞いしてやる! これで決着だッ!)
アクター(ヤロォ〜〜ッ ナメやがってッ! 『地面に潜む』だァァ〜〜!? そんなチンケな手品でッ!)

HW『FIREEEEE―――ッ!!』ドボオオアアッ!!
BEP『オオオオッシャシャシャシャシャアアア―――ッ!』ドガガガッ!

HW・BEP『『なッ!?』』

この邂逅は、お互いにとって完璧に予想外であった。
JOJOにとっては攻撃が探知されているという点で、アクターにとっては攻撃が巨大であるという点で。
結果は、

JOJO「ぐぶああ――ッ」ドザアア
アクター「ごっがあ!?」コフッ

互いが互いの攻撃を防ぎきれずに食らう。

JOJO ババッ
アクター ザッ

続いての戦闘を『不利』だと感じたのか、JOJOとアクター両者がここで距離をとる。

ド ド ド ド

JOJO「やるな……アクター。1年前だったらあの『地面に潜る』って策は見破られなかったと思うぜ」
アクター「てめーこそ平和に浸かり過ぎて腕が落ちたんじゃねェーかッ!?」ザッ

JOJO「…………!」

一旦スタンドを引っ込め、JOJOは静かに距離を詰める。
JOJOが近づくとともに決着の瞬間が近づいてきているのが、アクターにはありありと分かった。

アクター「……!」

両者の距離、2m。

JOJO(オレ、なんでこんなことしてんだろ)

一瞬馬鹿馬鹿しささえ感じたJOJOだったが、この状況でそんなことを言うことはできない。
さっさとアクターを倒して、この茶番劇を終わらせようと思った、その瞬間だった。

ボゴグアッ!!

突然、地面がブチ砕けた。
JOJOはとっさに『ヒートウェイヴ』の『腕』だけ発現して瓦礫をガードする。

腕 グオオオオ! ガシイッ!!

地面の破片を『ヒートウェイヴ』がガードしていると、JOJOの足が地面から現れた腕に掴まれた。
その腕は、紛れも無く『B・E・ピース』の腕だ。

アクター「フン……オレの『B・E・ピース』のもう一体がいなくなってることに気がつかなかったか? マネさせてもらったぜ。
     『B・E・ピース』のもう一体に地中を掘り進めさせていた……。腕を『ドリル』のようにしてな……!
     これでチェック・メイトだぜ……JOJOOOO……! さすがにただの喧嘩で足潰されるのは割りにあわねーだろうからな」

ビッ

アクターが勝ち誇った様子で指でJOJOを指す。
『B・E・ピース』もまた、アクターに倣う。

アクター「降参しな、JOJO」

ド ド ド ド

確かに、この状況。『セントラル・H』を使っても意味の無いほどに超近距離。
腕を殴るまでの間に『B・E・ピース』は確実に足を握りつぶす。ただの喧嘩で足を失っては面白くない。

JOJO「……だな、確かに、足を失くすのは割りにあわねー」

JOJO「だが忘れたか? オレはまだ『ヒートウェイヴ』を発現させてすらいねェ!」

瞬間、『B・E・ピース』の腕が新たに発現された『ヒートウェイヴ』の足に蹴り散らされる。
JOJOが『ヒートウェイヴ』を再発現させると同時に、煙を蹴飛ばしたのだ。
『ヒートウェイヴ』はJOJOの体のうちから現れる。つまり、発現させた瞬間はゼロ距離の『B・E・ピース』よりもゼロ距離なのだ。

JOJO バッ!

そしてこの期に乗じてアクターと一旦距離をとる……のではなく。
JOJOは逆に、アクターと距離を詰めた。

アクター「やはりな……! テメーなら『接近』すると思ったぜえええええええ」

しかし、アクターはうろたえない。

916「『ブラック・アイズ・ピース』と『ヒートウェイヴ』」の巻:2010/11/10(水) 19:22:56 ID:???0
アクター(いつもオメーはそうだ……。この状況で、『何が想定されてるか』を理解した上でその『裏』をかく!)

アクター「ならばオレはその『裏の裏』をかいてやるぜェェェ――ッ!」

JOJOの接近にもひるまず、アクターはさらに前進する。
そして『B・E・ピース』を構えようとして……

      ゴンッ!

アクター「なばぶあッ!?」

その音は、JOJOがアクターの顔面に頭突きをかました音だった。

JOJO「残念だったな。『裏の裏』――『表』なら、オレがもう使ってる」

アクター「く……そ、この状況で、あえて『裏をかかない』のが……オメーの『裏』か……」
JOJO「いや、飽きただけだ」
アクター「くそおおお――!?」

HW『FIREEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEE―――ッッ!!』ドガガガガガガガガガガッ
BEP『ぐおおおおおおおおおおおおおお―――ッ!!?』       ガガガガガガガ!!

『ヒートウェイヴ』によるラッシュが繰り出される。
既に拳を構えた体制だった『B・E・ピース』は辛うじてそれを防ぐが、それも長くは続かず……。

アクター「ぐはあッ!」ドザアッ!

アクターが吹っ飛ばされる。

けっしてJOJOが特別手加減したわけではないにもかかわらず、アクターはそこまで怪我はしていなかった。
しかし、立ち上がるアクターからは既に戦意はなくなっていた。

アクター「……チッ、負けたよ。まだかなわねえなァ……」ニヤリ
JOJO「いや、今のはお互い手加減してたしなァ……。本気だったら分からないぜ」ニヤリ

アクターがJOJOに笑いかけると、JOJOも同じように笑いかける。
既にお互いの心のもやもや(もっともアクターの一方通行だが)はなくなっていた。

JOJO「そーいえばなんでお前あんなキレてたの?」

と、JOJOが言った途端。

アクター「あああ――ッ! そうだテメー! あんなチート使いやがって!
     だいたいてめえはいつもチートじゃねえか! ゲームのときくらいチートやめろよこのチート野郎!!」

さっき心のもやもやはなくなっていた、っていったが、スマン、ありゃ嘘だった。
しかし、アクターからさんざんチートチート言われたJOJOは渋い顔をしながらアクターに、

JOJO「さっきからオメー、オレのことチートチート言ってるが…………」

JOJO「オメーのそれも、たいがいなもんだと思うぜ?」

アクターは、何もいえなかった。

917 ◆XBKLFVrvZo:2010/11/10(水) 19:27:32 ID:???0
(おわり)

投下終了です。
ラウンド1(『ブラック・アイズ・ピース』とJOJOの『腕』)はJOJOの勝ち、
ラウンド2(『ダイモニカス―悪魔―』 その3)ではアクターの勝ち。

そして今回は……? という話でした。
通算すると彼らの戦いを書いた回数が一番多いですが、
毎回使う戦法に困らないのがありがたいです。

918名無しのスタンド使い:2010/12/01(水) 00:04:05 ID:???O
乙です!
JOJO強すぎワロタwwwww
二人のバトルは熱いねぇ

919 ◆XBKLFVrvZo:2011/01/02(日) 23:34:37 ID:???0
>>918
本人もレスがあったことに気がつかなかったという……
おコメ感謝ですわ!
どっちも何気にオリスタ図鑑有数の強者だと思うんですけど
オツムの差でJOJOが強い感じですかねー。
と書いて、二人に勝てるやつがどんだけいるんだろうと思ったのですが、
JOJOは勿論アクターでさえ強化前アクセンなら余裕で倒せるから困る……。
流石に強化後は「煙よ消えろ!」で全世界の煙が消えちゃうから大幅弱体化ですけど。


新着レスの表示


名前: E-mail(省略可)

※書き込む際の注意事項はこちら

※画像アップローダーはこちら

(画像を表示できるのは「画像リンクのサムネイル表示」がオンの掲示板に限ります)

掲示板管理者へ連絡 無料レンタル掲示板