やる夫は人類を呪い続けるようです - 1389365027

1：ブイテラ ◆Ymrn.zuCts：2014/01/10(金) 23:43:47 ID:ayMe/Ya60: 　　　　　　　　　　　　＿＿＿_
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　　　　　　　　／　（●）　（●）　＼　　主人公はやる夫だお。
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　　皆様、はじめまして。
　　この作品はとあるエロラノベ（良い子は見ちゃ駄目）をやる夫スレ化したものです。
　　ですが、作者がエロ妄想不得意なタイプのため、R18要素は本編からは省きます。ええ、本編からは。

　　注意事項として、原作が最強系主人公+厨二要素たっぷりであり、
　　更に私自身もそちらの方面に力を入れるため、受け入れられない人はとことん合わない作品になります。
　　また、やる夫スレどころかこうしたスレッド形式掲示板を立てるのも初めてなため、
　　色々と不手際があるかと思います。
　　更に最初に長編に手をつけると言うのは無謀もいい所と注意されましたが、
　　オリジナルの短編を作れるほどの文才も無く、かと言って投稿しないままでいるのも無念であり、
　　こうして冒険する事にしました。
　　エターが心配になると思いますが、大好きな作品ですので、精一杯がんばろうと思っています。

　　なお、作品としては途中の描写の省略や出来事の前後移動等は行いますが、
　　大筋は原作に忠実に作るつもりです。
　　そのため結末も原作通りとなるので、もし元ネタの事を知っていてもネタバレは控えて頂けるようお願いいたします。
2：ブイテラ ◆Ymrn.zuCts：2014/01/10(金) 23:46:46 ID:ayMe/Ya60: 原作後書より抜粋

この物語は、世界中を敵に回している、独りぼっちの心優しい『……』が、
掛けがえのない、ひとつの美しい宝石をひろった話なんです
3：ブイテラ ◆Ymrn.zuCts：2014/01/10(金) 23:51:17 ID:ayMe/Ya60: 予告

【やる夫スレ】やる夫スレ作成宣言所56【やるお！】
ttp://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/otaku/12973/1387957234/323-333
4：アホのせいで大規模規制実施中　詳しくは管理スレ>>469で：2014/01/11(土) 00:01:26 ID:1qKVZEe.0: 立ておつ

次からは箇条書きで頼むわ
5：ブイテラ ◆Ymrn.zuCts：2014/01/11(土) 00:03:58 ID:4.2URnss0: 　　　　　　　　　　　　＿＿＿_
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その『少年』がやる夫の興味を惹いたのは、純粋にやる夫の『人間レベル』での洞察力による。
6：ブイテラ ◆Ymrn.zuCts：2014/01/11(土) 00:04:35 ID:4.2URnss0: 　　　　　　　　　　　　　　　　　..,,-ｰ ¨´￣｀¨ ｰ-　,.
　　　　　　　　　　　　　　　　＜三三三三三三　　　｀¨
　　　　　　　　　　　　　　　　i　＼三三三三三三三三　　　　ヽ.
　　　　　　　　　　　　　　　　|　　＼三三三三三三三三三三二＼
　　　　　　　　　　　　　　　　|　　　　｀¨-､三三三三三三三三三三` 、
　　　　　　　　　　　　　　　j　　　三三　｀¨ｰ､三三三三三三三三ﾐ ',
　　　　　　　　_,,.. -ｰ ¨¨´￣|　　　三三三三　　｀¨ｰ- ､三三三三三三〉
　　　　　＼　`　、三三ﾐ|　　　三三三三三三三　　　　｀¨ ー-‐¨´/
　　　　　　　＼　　　三∨_ 　三三三三三三三三三三三三　　　, ′
　　　　　　　　　＼　　　　　　　　　三三三三三三三三三三　　 /￣｀ー´¨ .＞
　　　　　　　　　　　＼　三三¨ ｰ- .,_　　　三三三三三三三　／三=-― ¨／
　　　　　　　　　　　　　/　＞三三三¨¨ ―-　　　　　-―　¨三三三三三／
　　　　　　　　　　　　,ハ＿､、＞三三三三＜　　　　　＞三三三三＜／
　　　　　　　　　　　/　寸川川弋　￣￣¨¨――――---―¨¨￣￣￣j
　　　　　　　 /　　 {!川弋　　　　　リ川リ　　　　　　　　　　　リリﾘ
　　　　　　　　　　|　　 i!ﾐ,弋弋廴川川川川川リ　リリリリリリリ川リ
　　　　　　　　　　i　　　i!. ＼弋弋廴_¨- ､川川川リリ川川川川川ﾊ}
　　　　　　　　　　|　　　＼　＼ヽ　,_.ノ　｀弋_川川リ川川川川川リ
　　　　　　　　　　 `　　　　ヽ.　 ` i 〃′　　　ヽ川川川川川川,}､｀´
　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾉ　　　　　　　　iハﾐ心.川ﾘ｀¨'
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　` 、　　　　 ′ 寸小. リ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　丶¨　　　　　／ !川　ﾘ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　｀ヽ、_ ／　　i!ji |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾘi}ﾘ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 !ﾘ

やる夫がその『少年』と出くわしたのは、２学期が始まって間もなくの金曜日。
7：ブイテラ ◆Ymrn.zuCts：2014/01/11(土) 00:05:01 ID:4.2URnss0: 　　　　　　／￣￣＼
　　　　　／　　ヽ_　　.＼
　　　　（●）（● ）　　｜　　　　　　　　＿＿＿_　　　　　　　　　明日どうする？
　　　　（__人__）　　　 | 　　　　　／　　　　＼
　　　　　ｌ｀ ⌒´　　　　｜　　　　　　／─　　 ─　　＼　　　　　　いつものコースでいいんじゃないかお
.　　　　　{　　　　　｜　　　／　（●）　（●）　　＼
　　　　　{　　　　　　 /　　　　　 | 　　（__人__）　　　　　|
　　　　　ヽ　　　　　ノ、　　　　　＼　　｀ ⌒´ 　　　 ,／
　　　　／ |／＼／ l ＾ヽ　　　　　/７　　　　　　 l─､
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同級生と連れ立って移動教室のため廊下を歩きながら、翌日の予定について会話している時だった。
ふとすれ違った別のクラスの人物に視線が向いたのである。
8：ブイテラ ◆Ymrn.zuCts：2014/01/11(土) 00:05:36 ID:4.2URnss0: 　　　　　　　　　　　／￣￣＼
　　　　　　　　　　／　─　　─＼　　　　どうした、やる夫？
　　　　　　　　　　| 　　（●）（●）|
　　　　＿＿＿_. .|　　（__人__）　|　　　　いや…あんな奴、この学校にいたかお？
　　　／　　　　＼　　　｀ ⌒´ 　ﾉ
　／　　─　　 ─＼　　　　　　.}　　　　あいつは最近転校してきたんだろ。美形って噂だったが本当だったろ
／　　（●）　（●）＼　　　　　}
|　　　　（__人__）　　 |　　　ノ.ヽ
/　　　　 ∩ノ ⊃　　／∩ノ ⊃|　 |
(　＼　／＿ノ　|　 |／＿ノ　|　 |
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美形。まあ、確かにそうだ。
やや背が低い事を除けば、それこそ女と見間違ってもおかしくないほどの。
9：ブイテラ ◆Ymrn.zuCts：2014/01/11(土) 00:05:51 ID:4.2URnss0: 　　　　　　　　／￣￣＼
　　　　　　／　　 _ノ　　＼
　　　　　 |　　　（ ●）（●）　　　　　　　　　　　＿＿＿_　　　　　　　どうした。ライバルチェックか
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　　　　　 |　　　　｀ ⌒´ﾉ　　　　　　　　　／（─）　（─）　＼　　　　その通りだお
　　　　　　　 |　　　　　　　 }､＿_　　　　　　／::::::⌒（__人__）⌒::::: ＼
　　　　,.-─‐ヽ　　　　　　　}　　｀￣ヽ　　 |　　　　　|r┬-|　　　　　|　　　まったく勝負にならないだろ常識的に考えて
　　／　　　　 |＼＿_　　ノ　　　　　 |　　＼　　　　`ー'´　　　／
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これは嘘だ。
このやる夫、そうした色恋沙汰にはさほど興味を抱かない。
そういう『存在』なのである。
10：ブイテラ ◆Ymrn.zuCts：2014/01/11(土) 00:06:03 ID:4.2URnss0: 　　　　　　　　　＿＿＿＿
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ただ、『彼』がやる夫の興味を惹いたのは、その外見ではなかった。
全く別の事である。
11：ブイテラ ◆Ymrn.zuCts：2014/01/11(土) 00:06:14 ID:4.2URnss0: 　　　　　　　　　＿＿＿_
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　　　　　　　/　　─　　　　　＼　　　（…まあ、やる夫には関係のない事だお）
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　　　　　　（ｌ､__）　　　　　　　　　 |
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　　　　　　　　ｌ　　　　　　　　　　＼

その時はそう思い
12：ブイテラ ◆Ymrn.zuCts：2014/01/11(土) 00:06:30 ID:4.2URnss0: 　　　　　　　 _　　-─-　　_
　　　　　　　　 | ,　-──-　､|
　　　　　　　　r/:::i:::::､::｀ヽ::::::ﾄ
　　　　　　　 {:::::|ﾄ､::＼:::ﾍ:::/
.　　　　　　 l::::iｆ_ﾃ　f_ﾃi}::l
　　　　　　　　 }ﾘﾄ､　-,　ｲ/{
　　　　　　　　 r‐十示千、
　　　　　　 /,-､i　}{　fj:.:＼_
　　　　　　く∧_ﾉj=''=┘:.:.厂
　　　　　　　　〈__ﾉr‐r‐┬rr ﾍ
　　　　　　　　　　/__|爻|:｣ﾊ　ﾍ

『彼』の姿をただ見送った。
13：ブイテラ ◆Ymrn.zuCts：2014/01/11(土) 00:06:45 ID:4.2URnss0: .
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14：ブイテラ ◆Ymrn.zuCts：2014/01/11(土) 00:07:13 ID:4.2URnss0: 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ;;;;;;;;_;;;;;_;;;;;;_;;;;;;;;;;;
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ヤルオが『彼』に声をかけたのは、その前回の遭遇から３日後の月曜日の放課後だった。
15：ブイテラ ◆Ymrn.zuCts：2014/01/11(土) 00:07:28 ID:4.2URnss0: 三三三三三 ≧＝─:.:.':.:.´:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.::＼
三三.＞.:'.:´.:.:../.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.. /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.＼
三／:.:.:.:.:.:.:.:.:/:.:.:.:../:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:i:.:.:.:.:.ヽ
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警戒と不機嫌さが込められた声。
まあ、当然だ。
見ず知らず…否、見てはいるかもしれないが、一度も会話したことがない相手が唐突に声をかけてくれば、
大体の人間はそうなる。
16：ブイテラ ◆Ymrn.zuCts：2014/01/11(土) 00:07:45 ID:4.2URnss0: 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ;;;;;;;;_;;;;;_;;;;;;_;;;;;;;;;;;
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　　　　　　　　　　　　　　　　.(lllllllllllll､,,,ｨ'illlllllllllllllli,　ﾞ lllllllllllllllll!ﾞﾞllllllllllllllll
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もう一度、同じ問いかけ。
もっとも問いかけの内容自体に意味はない。ただの挨拶以外には。
17：ブイテラ ◆Ymrn.zuCts：2014/01/11(土) 00:07:56 ID:4.2URnss0: 　　　　　　　　〉＜三三三三三三三三三三三三三三〉〉
　　　　　 , ＜三三三三三三三三三三三三三三三７/´
　　　　〈〈三三三三≧.イ"´￣　　ヽ.　　､　　　i｀Y/
　　　　　＼､三三＞7　　i　　　　　　　、　　'.　　 }　ﾊ
　　　　　　ヽ.／　　i　　ハ　＼　､　　ヽ　　'　　!　.ﾊ
　　　　　　　/ /　　 i/ /i　ﾊ.　ヽ＼､　　ヽ　 . 　 i　i　i　　失礼する
　　　　　　　　′　 i′' j　'　＼ヽ丶、＼ ┼f ┼　:! :i　i
　　　　　　 i　 i　　/ /_/_/＿_　ヽ＼＞x≧f斗}　 i　i　i
　　　　　　 l　 |i　/ ｲノ∠_云ミ、　＼､ｲ_ぃﾊ癶 /　l　i
　　　　　　 {　ﾊノ´　小　{_艠ﾟ}　　　　　弋__ノ　ｲ i　 l　l
　　　　　　　V　i　＼ヽ弋ノ　　　　　　　　　/i　!　 |　!
　　　　　　　　　i i　　　ﾊ＼_　　　　 '　　　　　　ﾊ i　 li .′
　　　　　　　　　i l　　　l ヽ　　　　　'- ’ 　　ィ .ﾊi　//
　　　　　　　　　l ﾄ､　　ﾊヽ＞　　_　　　_. イ/j/川 / ′
　　　　　　　　　|l　 } ./　　ヽ＞ヽﾊ｀¨´　_⊥｀､　l′
　　　　　　　　　i/　, v⌒ -‐'　{_.　 ´　　　　｀丶、　　 _
　　　　　　　　　　　 ,孑'"´　／_ノ7ｰ､　　　　　　　__＞'´j､!
　　　　　　　　　　　/) /　／／ﾊ｢ヽ }　　　　　／fゝｲ丁! ﾊ

どうやらただ因縁を付けて来ただけと思われたらしい。
ある意味正解ではある。あるのだが、事実、用もある。
18：ブイテラ ◆Ymrn.zuCts：2014/01/11(土) 00:08:16 ID:4.2URnss0: 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ;;;;;;;;_;;;;;_;;;;;;_;;;;;;;;;;;
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　　　　　　　　　　　　　　　　　 ::;;;.ｉ　　（○）　（○）　　 };;;;,,,,,;;;;;;;;;;　　　ヤルオは柔側出やる夫だお
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だからまずは自己紹介だ。
伝え聞くところの『彼』の性格であるのならば…
19：ブイテラ ◆Ymrn.zuCts：2014/01/11(土) 00:08:32 ID:4.2URnss0: 三三三三三 ≧＝─:.:.':.:.´:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.::＼
三三.＞.:'.:´.:.:../.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.. /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.＼
三／:.:.:.:.:.:.:.:.:/:.:.:.:../:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:i:.:.:.:.:.ヽ
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ヽ　＼:.:.:.:.::.:.ハ　　　　　ｲ:.:.:.::ハ.|
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そう、今時には珍しい、日本男児らしい礼儀正しい性格ならばこう応ずるというのはわかっていた。
さて、これで会話の糸口はつかめた。
だから本題に入ろう。
20：ブイテラ ◆Ymrn.zuCts：2014/01/11(土) 00:09:10 ID:4.2URnss0: 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ;;;;;;;;_;;;;;_;;;;;;_;;;;;;;;;;;
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　　　　　　　　　　　　　　　　　 ::;;;.ｉ　　（─）　（─）　　 };;;;,,,,,;;;;;;;;;;　　　こいつは全くの好奇心からで、
　　　　　　　　　　　　　　　　　 ::;;;;::...　　　（__人__）　　　／;;;;;::;;;;;　　　　　別に騒ぎ立てるつもりは全くないんだが
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　　　　　　　　　　　　　　　　.(lllllllllllll､,,,ｨ'illlllllllllllllli,　ﾞ lllllllllllllllll!ﾞﾞllllllllllllllll
　　　　　　　　　　　　　　　　　　｀”ﾞﾞﾞﾞﾞﾞllllllllllllllllllllllllｭ,,ｊ'llll　 !.llllllllllll
21：ブイテラ ◆Ymrn.zuCts：2014/01/11(土) 00:09:34 ID:4.2URnss0: .
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　なんで、男のふりをしているんだお？
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22：ブイテラ ◆Ymrn.zuCts：2014/01/11(土) 00:09:48 ID:4.2URnss0: .　　　　　　　　　　　 ,　 --―――-　､
　　　　　　　　　　ｘ≦ﾆ三三三三三＞‐1
　　　　　　　　　Ｖ≧＝=≡ﾆ二三三三|
.　　　　　　　　 ∨ﾆ三三三三三三三{
　　　　　　　　　　 ,斗-――……￢￣￣二＞ｧ
　　　　　　　寸ニニニニニニニ三三三７
　　　　　　　　　　Ｙユ二二二ニ≡＝‐＜::∧
　　　　　　　　.ﾊ洲洲i:ﾊ:ﾐiﾐﾐヽ､l|lﾄ::V:ヽﾐ':、
　　　　　　　　　　　 {i:洲洲:Ⅵi;ﾐヾヽヾlii:‐:l |:洲ヽ≧ｭ､、
　　　　　　　　 l洲洲T,ﾆミ　　ヽ:::||:::::}:|洲　　　　ヽ
　　　　　　　　洲洲:ﾊ(:.･:)　　::::ﾘ::::ﾘj:/l|　　　　　ﾉ
.　　　　　　　　 }ﾊヽﾐ､ヽ、　__ '__　　;ｲ:|::八
.　　　　　　　､__,.ノｨ:i}人ﾐＹト　`.- ',,.ィ　j/`ｰ-ミ:.､
　　　　　　　｀　　　　 rﾍＬ.ノ＾L__／＾ヽ、　　　ヾー- ､
　　　　　　　　　　　　　　 _〉/ ﾚ'／７｢トﾐ＼引〉ｰ- ､
.　　　　　　　　 r:‐个ｌ７/　 //l |　＼Ｙl|_): : : : :ゝ､ _＿＿_,.ィ
　　　　　 r‐{｀:ｰ:―:'´: : :(_ 八ヽ_//ｌ |ﾊヽ､ﾉ/{ | ）｀、: 丶: : : : : : : j
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23：ブイテラ ◆Ymrn.zuCts：2014/01/11(土) 00:10:08 ID:4.2URnss0: 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 _,,.. 〟 ._..-'i.,..‐'｝
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,..-'"´　　｀´　　　　.|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 _..-'"　　　　　　　　　　　　 !
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　　　　　 ,..-'″　　″　　　　 ./ 　　　　　 /
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　　　　　　. ／　　　|,　　　　　　　　　　　　　　 ,,‐'"　　　　 ,／゛.″　　　　　　　　 /　　　　　　　 ,!
　　　 .,,-'_､..-'^l　　 /　　　　　　　　　　　　 , '="　　　　, ／　　　　　　　　　　　　 / 　　　　　　　/
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/／　　　　　./　　!　　　　　　　　／　　　　.／　゛　　　　　　　　　　　　　　　　　/ 　　　　　　　 ./
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　　　　　 / 　　.彳　　　　　　　 _／　　　　／　　　　　　　　　　　　　　　 , . /　　　　　　　　 /_，
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　　　　　ﾞl．　/ 　　　　 ,./ ｀　　 ,.,..‐i .,i'″　　　　　　　　　　　　　　　 ,r'ゞ　　　　　　　　　 ,i′
　　　　　/ . lﾞ　　　　.／　　　 .メ"　ゞ　　　　　　　　　　　　　　　　　　y.／　　　　　　　　 /
　　　　/ 　.lﾞ　 ._i　/ 　　　　/　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾉﾃ'゛　　　　　　　　　　　/
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24：ブイテラ ◆Ymrn.zuCts：2014/01/11(土) 00:10:22 ID:4.2URnss0: .
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はたして、蒼星石の反応は、過激にして迅速であった。
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25：ブイテラ ◆Ymrn.zuCts：2014/01/11(土) 00:10:36 ID:4.2URnss0: 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿＿＿＿
　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　　　　　　＼　　　　＿＿＿_
　　　　　　　　　　　　　　　　　/ ─　　　─　　　＼　／　　　　＼
　　　　　　　　　　＿＿＿_　/（ ○）　（ ○）　　　＼　　─　　 ─＼
　　　　　　　　／　　　　　＼|　　（__人__）　　　　　　 |　（○）　（○）＼
　　　　　　　‐　　 ─ 　　　　＼　｀ ⌒´ 　　　　　／　　　（__人__）　　　|
　　　　　　（　　（ ○）　　　　　＼　ー‐　　　　　　ヽ　　　｀ ⌒´　　 ,／
　　　　　　（人__）　　　　　　　　　|　　　　　　　　　｀　　　　ー‐　　　＼
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　　　　／　　　　　　＼　　　　＼
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　　（○）　（ ○）＿＿＿＿
　　|　（_人__）　／　　　　　　＼
　　＼｀ ⌒´/ ─　　　─　　　＼
　　　 /　ー /（ ○）　（ ○）　　　＼＿＿＿_
　　　/　　　 |　　（__人__）　　　　　／　　　　＼　　　　　　＿＿＿_
　　　　　　　＼　｀ ⌒´　　　　　／　─　　 ─　＼　　／　　　　＼
　　　　　　　　 /　　ー‐　　　／　（○）　（○）　＼／　　 ─　　 ― ヽ
　　　　　　　　/　　　　　　　　|　　　（__人__）　　／　　（ ○）　（ ○）＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　＼　　　｀ ⌒´　　　|　　　　（__人__）　　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　/ 　　　　　　　　　,r＼　　　　｀ ⌒´ 　,／
　　　　　　　　　　　　　　　　　（　　ヽγ⌒) 　　／　　　　　　　　　　　　　ﾞｉ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　ヘ　　　　 (⌒γ,r'　　）

鋭い飛び蹴り。
凄まじく、という形容詞をつけてもいいかもしれないが、それを避けた自分の自慢になりそうなのでやめておく。
もっとも、この年代の人間が放てるレベルのものでは無いということも『彼』の名誉のために明言しておこう。
26：ブイテラ ◆Ymrn.zuCts：2014/01/11(土) 00:10:47 ID:4.2URnss0: 　　　ﾍ　　ﾍ
　　　ﾍ　　ﾍ
　　　 .ﾍ　　ﾍ　　　　　　　　　　　　　＿＿＿＿__
　　　　　ﾍ　　ﾍ　　　　　　　　　　　　　 ,=≦//////////＞=..､_
　　　　　ﾍ　ﾍ　　　　　　　　　　　 /////////////////////≧.､
　　　　　ﾍ　ﾍ　　　　　　, ,.-‐y/i/////////////////////////＼
　　　　　　　　ヽ--'ヽ,__　　　///';;;;;;;;;;i///////////////////////////＼
　　　　　　　　　ﾍヽ,i　ヽ-=.j//i;;;;;;;;;;;;i/////////////////////////////.ヽ
　　　　　　　　 y　 <> .r'"-i//ﾍ;;;;;;;;;i､//////////////////////////////i
　　　　　　　　 ,'　/ヽ, ヽﾍ　 i////＼,'　ヽ,////////////////////////////
　　　　　　　　 i　ﾔ　ﾍ　',ﾍ ∨////＞､_　｀'-､//////////////////////／､
　　　　　　　　 r'-'"¨¨7__ ', ヽ∨///////＞､_　｀''ｰ-､,//////////////／;;;;､∧　　　（あれを避ける？　けど！）
　　　　　　　　 i,　　／ ,-'ヽ,..-＞､//////////≧=､＿　｀ﾞ''ｰ-------７;;;;;;;;;;;;;;i/7
　　　　　　　　　 ',〈　/　.／:::/:::::::::＞､//////////////ー--､________,';;;;;;;;-'////
　　　　　　　　　　i,　f　/::::::/:::::::::::::::::ｊ:＞､/////////////////////////////
　　　　　　　　　~ ﾌ/7::/::::::::::::::,-'iヾ,::::::::＞..､/////////////////////／
　　　　　　　　　 ″i::::::::::::::::::::i　弋ﾝ:::::::ヽ::::::::::::::::-､/////////////／
　　　　　　　　　　 i:/::::::::::::::::::', ` ‐ .',:::::',=､:::ﾍ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::iﾞﾞ
　　　　　　　　　　　　〃i::::::::::::i､ﾍヾ,　　　＼:ヾ爪心::::::::::::::::::::::::::::::::::,'
　　　　　　　　　　　　　　i:::ﾊ::::::i､::iヾ､ヽ　　ヾﾍ `ー'´:/:::::::::::::::::::::::::7
　　　　　　　　　　　　',＼',:j　ヽ:i ,ヾ- ﾍヽ､　　　　〃/:::::::::::::::::::::::/,
　　　　　　　　　　　 ,-':.:.:`::.､___≧:.:.:.:.:.＞　　＿＿__ ,イ::::::／::::::::／ y-'¨ヽ〃ﾍ.__
　　　　　　　　　　　--y---､_________／ヽ,:::ﾍ　　　／＞'":::::,-'::／　　　　　　＞､⊂,
　　　　　　　　　　　　7: i ノ _,　, , -' "　 ,'　 i　イ´-=≡彡-'.i-ヽﾍ　　　　 ,--7_,ヾ’
　　　　　　　　　　　　i: : ; -'"　　 , -'",ノ j　 i,　　　　　ﾉ､ヽ'---　7　／７-'"

危なげなくこちらの背後に着地すると同時に向き直る蒼星石。
普通、飛び蹴りというものは回避されるとそれなりの隙を生じさせる筈なのだが、見事に打ち消している。
しかも回避された動揺を表に出さず、即座に追撃に移ろうとしている。
27：ブイテラ ◆Ymrn.zuCts：2014/01/11(土) 00:11:04 ID:4.2URnss0: 　　　　　　　　　＿＿＿_
　　　　　　　　／　　　　＼
　　　　　　／　ヽ、　　_ノ　＼
　　　　　／　（─）　（─）　＼　ｎ
　　　　　|　　　（__人__）　　　　l^l.| | /）　　　…そこまでだお
　　　　　＼　　　｀ ⌒´　　　／| U ﾚ'/／)
　　　　γ⌒　　　　　　　　ﾉ　　　／
　　　　 i　　j　　　　　　　　ｒニ　　　　ﾉ
　　　　ヽ､ l 　　　　　　　　　 !ヽ､_,__／
　　/つゝ､,!　　　　　　　　　　}
　　｛〈〈〈,ゞｿ　　　　　　　　　〈
　　　｀￣／　　　　　　　　　　＼
　　　／　　　　／´`＼　　　　　＼
　　　 !　　　　く´　　　　＼　　　　ﾍ
　　　＼　　　＼　　　　ヽ　　　　ﾍ
　　　 (´____＿___ノ　　　　　ヽ　　　　ヘ
　　　　｀￣￣　　　　　　　　 ∨__＿___｀)
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　￣￣￣´

それを迎撃することも出来たし、出来るが故の柔側出やる夫だ。
しかし、それにあまり意味はない。
何せこちらが『彼』…彼女が性別を偽る動機に対して好奇心を抱いただけで、
その極めて高いレベルにある体術に用はないのだから。
28：ブイテラ ◆Ymrn.zuCts：2014/01/11(土) 00:11:24 ID:4.2URnss0: 　　　　　　／.:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::｀ヽ／　　＼＼＼
　　　　　　／.:::::::::::::::::::::::::::　　-┬―　　―-　　:::::::::::::::::::::＼　　　＼＼＼
　　　　　　＼／.:::::::::　　´/　　　!　l　　　＼　｀ヽ、::::::::::::::::＼　　　ヽ　＼＼
　　　　　　　　ヽ＿／　　/ / 　 /!　ﾄ､　　　　＼＼:::::::::::::＿ヽ　　　ﾉ＿￣ヽ､
　　　　　　　　　 /　ｌ　　 !/　／　ｌ　!､＼　　　 !　　ヽ　ヽ／　　　　　冫　＞､― ＼
　　　　　　　 !　､!＿l_ｌ∠ _　　 ! l　＼＼　　 !、　ｌ　　ﾊ　　　　　　　ヽ/　＿ヽ/´ ｀ヽ
　　　　　　　　　 l　　ｌ￣!＿‐_-｀ヽ､! !　、ヽ　ヽ__l_ヽ　!　/　!　　　　　　　冫´　　ヽ __ 人
　　　　　　　　　 !　　!　ﾄ､ !イj !ヽ　 ! 　￣＿-ヽ!　∨ /　 l　　　　　　　　ヽ、　　　ﾉ丿　￣
　　　　　　　　　ｌ　ﾊ.　ヽ　ゞ= '　　ヽ　〃斤j 「＞/　′ /　　　　　　　／　　＿￣＼
　　　　　　　　 !　l　ヽ、＼　　　 .　　　 `￢′/／ / / 　　　　　 / / ／＿　＼　　＼
　　　　　　　 !　!　ﾄ､￣　　　 _　　　　＿／　 / /　　　　　__ 　 _! l　l /　　｀ヽ＼　　＼
　　　　　　　　　 !　 !　＼　　　　｀　　　　〃　／　′　　　　/＿Y＿Ｙヽ┐　　　　ヽ＼
　　　　　　　　　　ヽ!　 !　　＞　＿　 -‐　´/／／　　　／　　　　 `くム_ 　　　＼＼
　　　　　　　 / Y⌒＞ ´ .::::::::::::::::::｀＞―‐ ＜　／｀ヽ／　　　　　　　　ヽ-く　　　　　ヽ
　　　　　　　　　　ゝ-／ ..:::::::::::::::::::::::￣:::::::::::::　/´￣　　　　＼　　　　　　　 c├く　　　　　　 !　!
　　　　　　　　　r┘ ′.::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::　/　　　　　　ヽ　　　　 c　 !__ﾉ、　　　　 / /
　　　　　　　 └/ / .::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::　/　　　　　　　　　　　　　c　＿ ∠ ﾉ＼ー―‐ ／
　　　　　　　 !/ .::::::::::::::::::::::::::::::::::::::＿／　　　　　　　　　　 !＿　∠人ノ￣＼　　￣￣　　／
　　　　　　／ .::::::::::::::::::::::::::::::::::∠　＿　　　　　　　　　＿/_,ゝ- '´　　　＼　　￣￣￣　｀ヽ／
　　　　　　 /　.::::::::::::::::::::::::::::::::　/.:::| :::::::::/￣　 ―-　／　　　　　　　　　ヽ　＿＿＿　ノ

蒼星石はこちらの事を警戒しながらもそこで止まる。
もちろん止まるといっても一瞬後には最高速に達する事が出来るであろう姿勢で、だ。
だが、『彼』の性格からして、こちらから手出しをしない限りはこれ以上攻撃してくることはないだろう。
29：ブイテラ ◆Ymrn.zuCts：2014/01/11(土) 00:11:59 ID:4.2URnss0: 　　　　　　　　＿＿＿_
　　　　　　　／　　　　＼
　　　　　／　─　　 ─　＼
　　　　／　（○）　（○）　＼　　　正直、ちょっとびっくりしたお
　　　　|　　　（__人__）　　　 |　　　かなりやるとは思ってたけど、まさかこれほどとは
　　　　＼　　　｀ ⌒´ 　　 ,／
　　　 /⌒ヽ　　ー‐ 　　ｨヽ
　　　/ 　　　　,⊆ニ_ヽ、　 |
　　　/　　／　r─--⊃、　|
　　　|　ヽ,.ｲ　　｀二ﾆﾆうヽ.　|

この部分はヤルオとしての偽らざる本音だ。
柔側出やる夫としてはどうかと言うと、まあそうした推察をあえてしなかっただけだと言っておこう
ただ、これほどの過激な反応が返ってくるのは予想外だった。
30：ブイテラ ◆Ymrn.zuCts：2014/01/11(土) 00:12:17 ID:4.2URnss0: ..　　　　　　＿＿＿_
　　　　　／　―　　-＼
.　　.　／　（○）　（○）
　　／　　　　（__人__）　＼　　　　　もっとも
　　|　　　　　　｀ ⌒´　　　|
.　　＼　　　　　　　　　／
.　　　ノ　　　　　　　　　＼
　／´　　　　　　　　　　　ヽ

　　　　　　　　　　　＿＿＿_
　　　　　　　　　　／　　　　＼
　　　　　　　　／　─　　 ─　＼
　　　　　　　／　（○）　（○）　＼　　　　精神的には未熟もいいところだお
　　　　　　　 |　　　（__人__）　　　 |
　　　　　　　＼　　　｀ ⌒´ 　　 ,／
　r､　　　　r､／　　　　　　　　　　ヘ
　ヽヾ　三　|:l1　　　　　　　　　　　　ヽ
　　＼>ヽ/ |｀｝　　　　　　　　　　　|　|
　　　ﾍ　lノ `'ｿ　　　　　　　　　　　|　|
　　　　/´　 /　　　　　　　　　　　　 |.　|
　　　　＼. ｨ　　　　　　　　　　　|　 |
　　　　　 |　　　　　　　　　　　 | 　|

…このあたりは『ヤルオ』の軽はずみな所であり、時に大いに反省するべき点でもあるのだが。
どうにも口が軽い。
ここで終わりにしておけば、と思うところで一言多いような気がする。
31：ブイテラ ◆Ymrn.zuCts：2014/01/11(土) 00:12:39 ID:4.2URnss0: 　　.'::::::::::::::::::::::: ／:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::＼
　　|:::::::::::::::::: ／:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
　　`　　．::／::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: _＿:::::::::::::::::::::::::::::::::::::: ）
　　　　　〉′::::::::::::::::::::::::.,.　 -‐…'' ¨ ￣ i　　￣　¨　…－.. _／
　　　　 ′:::::::::::::::::::::: ／　　　::::/　　　|　　　　　　　＼＼'
　　　　 l :::::::::::::::::::: , ′　　　:::::/　 ,　　∧　　i::: 　,　　　　　＼
　　　　 | ::::::::::::::::::/　　　　　::::/ i／　 /　 i　　 ::::　＼　　　,.　ヽ
　　　　　` …- ､/　　　　　 :::::i-'―/-/..__ 　ヽ　＼ :::::::ヽ.　　 l::::　 ',　　　なんだと？
　　　　　　　　':: 　/ 　　　ﾚ ' ィ　／__＿-`ヽ＼　＼::::::::丶　|::::: 　 .
　　　　　　　　|:::　 i　　ー…丁ｲ´ヽ fｨ弋バ　　　` ー＼-::: 　|::::::::| |
　　　　　　　　 |:::　 | 　i　　:::::　l　　 _ゝフ'　　　　　ｫ=､ヾ:::::Y::::::ﾊﾉ
　　　　　　　　 |:::::::::......i:...　 :::::ヽヽ　　　　　　　　　　iﾊ::ﾊ!ﾊ:::::l::::/
　　　　　　　　 ∨:::::ヽ:::ヽ:::::::::::::|＼　　　　　　　_　'　` 　∧':::::ﾚ'
　　　　　　　　　 . :::::::::＼ ::::::::::::|　　　　　 /　∨　　　ﾚ::／
　　　　　　　　N::::::::::::::ヽ::::::::| 　　　　　`ー′　　ﾊ::l
　　　　　　　　　　　V小::::V!::::::|　､　　　　　　　　イ! V
　　　　　　　　　　　　V　!:::::ﾘ　　　＿ ..　イ∧:::!|
　　　　　　　　　　　　／⌒!::/､　　　　/　　　　　　 ∨
　　　　　　　　　　／　　'′　＼　/
　　　　　　_ √_V `i　　　　　　　＞-､
　　　　　　f/⌒r--､ヽVヽ　　　　 /::ｲ:｢_}ヽ
　　　　 /::￣::⌒)l│ l〈　　　　/::/1:|._}:|∧
　　　　　/::::::::::::::::（j.ﾉ │l 　　／:/　|::|._}:|　＼

案の定、蒼星石は激昂した。
32：ブイテラ ◆Ymrn.zuCts：2014/01/11(土) 00:12:56 ID:4.2URnss0: 　　　　＿＿＿_
　　　／　　　　＼
　／　　─　　 ─＼
／　　（○）　（○）＼　　　　じゃあ、ヤルオを蹴り飛ばしてから如何するつもりだったか、聞かせてみろお
|　　　　（__人__）　　 |
./　　　　 ∩ノ ⊃　　／
(　＼　／＿ノ　|　 |
.＼　“　　／＿＿|　 |
　　＼／＿＿＿／
33：ブイテラ ◆Ymrn.zuCts：2014/01/11(土) 00:14:33 ID:4.2URnss0: 　 ,,＼　:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::,,＿＿::::::::::::＿＿＿/_j
　　ヽヽ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::　,.. -　'' "´￣￣　　　　　　　　　　　＼
　　　＼＼:::::::::::::::::::::_.., - " 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼
　　　　　＼＼:::,, - '´　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼
　　　　　　　ゝ´　　　　　　　　　　　　　　＼,,.､　　　　＼　　　　　ヽ
　　　　　　 /　　　　　　　　　　　!　　､..　　＼ `' ､.　　　　ヽ　　　　　　､
　　　　　　, 　　　　　　i　　 / !　ゝ　　＼､　　＼　＼　　　 ! 　　ヽ,　│
　　　　　　! 　　　　　,.　　,　人　＼　　ヾ＼　_ヽ＿ヽ＿_　　　　,. 　!ヽ.|　　　えっ
　　　　　| 　　　　　/ 　/./ 　_ヽ＿,.＼　＼＼ ` ＼￣＼￣´, 　 l 　 |　!|
　　　　　　ﾞ､　　　　/　,/─ "´￣_ ＼.　＼　＼＼,二ヽ,=-ャ│ 　l 　 ,　!'
　　　　　　　　　　　/ 　/ j/_,.-,,=== ､. ＼ヽ`' ー‐ " f:tと_　'＼j　　ｨ　/
　　　　　　　　Y 　 /　 _メ　ゝ　rっ:jt　" 　＼! 　　　　ゞ.:ソ　　,/ 　/ |,へ
　　　　　　| _, 'ィ "　ヽ　　ゞ - '　　　　　　　　ヽヽヽ　/,j／　i　　＼
　　　　　　|　人　＼　＼　ヽヽヽ　　　　　　　　　/´ ,　　,. |　　＼ヽ
　　　　　　ﾚ'　 l　　ヽ` ー‐`'　　　　　　’ 　　　　／| ,/　 /| |!　　／
.　　　　　　　へ　　ヽ,!＼　　　　　　- ‐　　　／(! j/| 　/│|　／
　　　　　- ､　／　　　＼　ヽ＼｀　､. 　　　　　　／　 )/　| / 　|/ /
　　　　　　　!L r-､　　　＼ヽゝ　　＼` _ ‐-＜_ 　　ノ !　)!/ !　／
　　　　　"⌒＼ r '　　　　　ヽ!　　　　／,-i::!ヒ`ｰ､ヽ　(__ | (_. 　|/ |
　　　　　,ー"ヽく´｀!　　　　　　　　　/:/　　,:!ﾄ:ヽ. ,/::! 　ﾉ! _ )　　 |
　　　　　　ヽ　　ヽ /L_.　　　　　　/:/　　/:/!::ヽ::::::/　(　/ん　　　|
　　　　　　　 `つ　!　　) 　　　　　ゞ＼_/:/　|:::| ￣　　つ!　ﾉ　　　|
34：ブイテラ ◆Ymrn.zuCts：2014/01/11(土) 00:14:56 ID:4.2URnss0: 　　　　　　＿＿__
　　　　　／_ノ　ヽ＼
　　　　／（ ○）　（○）、　　　　　　まさか、口封じに殺して埋める？
　　　／::::::::⌒（__人__）⌒＼　　　　　この現代日本でそれが上手く行くのかお？
　　　 |　　　　　|r┬-|　　　 |　　　　　そもそも、殺すほどの覚悟はあったのかお？
　　　＼　　　 `ー'´　　／
⊂⌒ヽ　〉　　　　　　＜´/⌒つ
　＼　ヽ　 /　　　　　ヽ　/
　　　＼_,,ノ　　　　　　|､＿ノ

ｒ三三三三三三三三三三三ﾐ７
',三三三三三三三＞=--＜ﾐ∨
.〉-――'''.:¨¨￣.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽ
,'.:.:.:.:.:.:.:.∨.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.＼:ﾊ.::.:.:.:.ﾊ
.:.:.:.:.:.:.:.:.:{∨.:.:.:＼.:＼＼:ヽ',.:.:.:.:.:;　　　　そ、それ、は…
.:.:.:.:.:{.:.:.:.! ∨.:.:!､:ヽ:__＼__:ヽ.:.:.:.:.ｌ
:.:.:.:.:八.:十'"ヾ,{　＼＼.:.:＼:ヾ,:.:.:!
乂{:∧.ィ示ぅﾐ＼　ｨぅ示ｱ}.:＼;.:'
. ﾍﾄ::从. ゞ= '　　　　ゞ- '/,ｲ.:.:;ヽ,
.　 ∨.:.ﾍ,""　　'　　""ノｲ.:.:./ 　＼
　　 ∨.:.:ゝ､.　　‐‐　. イ.:|.:.:/
　　　∨.:.:{.:イi｀ ¨ ´　ノ　!:/ {`}´}.、
　,r‐{`!＼ゝ,,ｘ:≠`X三三ﾐ　 { } }:::',
./::::::( | )　巛"´/:∧＼　}::}　{ | }:::::',
':::::::::{ .! }　∨∨::::!{}::ｋﾐ=:::!　) ! {::::::',
:::::::::::{ | }.　 ∨イ::|{,!::{　`-'　 } .! {::::八
35：ブイテラ ◆Ymrn.zuCts：2014/01/11(土) 00:15:25 ID:4.2URnss0: 　　　　　＿＿＿_
　　　　／⌒　ー､＼
　　　／（ ○）　（○）＼　　　　今の行動は、図星を突かれてその惑乱と怒りを反射的にヤルオにぶつけただけ
　／::::::⌒（__人__）⌒:::::＼　　　何も考えちゃいないって事だお
　 |　　　　　|r┬-/ ' 　　　|　　　それが精神的に未熟でなくてなんだお？
　＼　　　 `ー'´ 　　／
36：ブイテラ ◆Ymrn.zuCts：2014/01/11(土) 00:15:50 ID:4.2URnss0: 　　　　　　　　　 /.:.:.:.:.:.:./:./＿　　＼　|.:| .:.ﾄ,:.:.:.:..:.:.ﾊ:.:.:.:.:.:.:.:.:.　/
　　　　　　　 /〃.:.:.:.::'.://¨.二_ミﾄ.、｀ﾒ:.!.:.:| ∨.:.:.:.:.:.ﾊ.:.:.:.:.:.:　７フヽ
　　　　　　　　 /〃.:.:.:.:.:.:.〃/:::::::::::: ヽヾ､Ⅵ.:.:!　∨.:廴__ﾊ.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.　十
　　　　　　〃{:{ :.:.:∧.:/　{:::::::::::::::::::}　i}　∨i 　 ∨:ハ.:.:.`:―-.､.:.:.:.:.:　め　十
　　　　　／　Ⅶ.:./:,'i/　｀ヽ:::::::::::::/ 　　 Ⅵ　　≠ニミ､}.:.ヽ.:.:.:＼.:.:.:.:.:.:.:..　め　　十
　　　　　　 .i.:.:.:/ :i　　　　｀ヽ¨´　　　乂　　／￣ヽﾐｘ.:.＼.:.:.:.:{.:.:.:.:.:.:　　　　め
　　　　　　　　{.:./:ゝ.! ／／／／／　　　　　　 i　　　　ﾊヾヾ..:＼.:∨.:.:.:.
　　　　　　　 |./{.:ﾊ::.　　　　　　　 ,:　　　　弋. 　　 .ﾉ　,)》:∧.:.:.∨.:.:.:
　　　　　　　 |{ .{:i .八　u　　　　　　　　　　　　　　｀ヽー"　　 /.:.∧.:.:.∨.:.|
　　　　　　　　从ﾘ ∧:ﾍ.　　　　ｒ､　　　　　／／／／／　ノ:／.:.:.＼.:.}ヽ{
　　　　　　　　　　　　ヾ:ヽ.　　　｀ヽ`ー　　　　　　 -=彡イ.:.:.:.:.:.／乂.　＼

その指摘が彼女には甚く応えたようで、まずはロゼワインの如く赤面し
37：ブイテラ ◆Ymrn.zuCts：2014/01/11(土) 00:16:17 ID:4.2URnss0: 　　　　　　.＿＿＿＿＿＿
　　　　　 |三三三三三三|
　　　　　　!二二二二二二!_
　　　　　／三三三三三三/
　　　　　＼;;x.:.:¨￣￣.:`.:x;′
　　　　／.:.:.:.:.:.:.:.:＼.:.:.:.:.:＼
　　　 ,'.:.:.:.:.ﾄ､.:.:ヽ.:._ヽ＿.:.:.:ヽ：
　　　.： !.:.:.:.:..!-弋_{＼.:.}､.:.ヽ.:.:i ；
　　　.： |.:.:.: {:{r-､　　(;;;)ヽ.:!.:.:.!
　　　 .；|/{ :.{`ゞ-'　　 U　}:.|.:.,' ：
　　　　　. ヽ:ヽ,　　{＿）_.ノ}:.!/
　　　　 .：　＼{`　―≠┐ﾚ'　：
　　　　　　.；　イ《 X 》ヾ,　；
　　　　　　　／::::!__ﾉ !ヽ＿}::ヽ_＿：
　　　　　.：<:::::::::::::::::{X}:::::::::::::,イ；
　　　　　￣/ー- !X!:::,～ヽ　ヽ

そして、あっという間に意気消沈した。
直前までの蒼星石を野生の虎とすれば、今の彼女は捨て子猫である。
38：ブイテラ ◆Ymrn.zuCts：2014/01/11(土) 00:16:47 ID:4.2URnss0: 　　　　 ,.　-―－┐
　　　　- '　　　＿,.⊥__
.　　く　　　-‐ '´　＿,.__/
　　　ｙ´　　,.ｒ':´::::::::::::::｀ヽ
　　 r'　,.:ｲ´:／l:::::::::::::::::::::ﾊ
　　　Y::::::l,ｲーﾍ::::::::::λ:::::::l
.　　　ｌ:::::::::l　/　ヽﾄﾒ､_N:::::ﾘ
.　　　k::::::::l ﾟ　　　　/　j:::ﾉ
　　　　ヾl｀ﾄ､. ο　ﾟ　∠:ｲ
　　　　 /´::',｀xπ≦,､ﾚ'
　　　　 ,7~ヽ;;んﾔ
　　　　〉ﾍ,.:v､,r'
.　　　　 |:::::｀´~:l
.　　　　〈::::::::〉::::〉
　　　　 fｰ-+-ｲ
　　　　ゞﾆﾉﾆﾉ

その落ち込み方はある種無残と言えるほどの物で、
本来全く非がない筈の（単に性別を指摘しただけだ。セクハラにも当たらないだろう）ヤルオにすら罪悪感を抱かせる
39：ブイテラ ◆Ymrn.zuCts：2014/01/11(土) 00:17:17 ID:4.2URnss0: 　　　　　　＿＿＿
　　　　／ノ　ヽ､_ ＼
　　／（○）　（○.）　＼
　／　　（__人＿,）　　　＼
　| 　ｌ^l^lｎ ⌒ ´ 　　　　 |
　＼ヽ　 L　　　　　 ,／
　　　ゝ　ﾉ
　　／　 /

かと言って煽ったばかりのこちらが声をかけると言うのも何かおかしな話だ。
困ったものである。
まったくもってヤルオの馬鹿めと言わざるを得ない。
もちろん、ヤルオの側にも言い分はあるのだろうが。
40：ブイテラ ◆Ymrn.zuCts：2014/01/11(土) 00:17:44 ID:4.2URnss0: 　　　　　 !　　　　　　,.　 -‐── ────┴ ─‐┐
　　　　　',　　,.　　'´　　　　　　　　　　　　　　　　　/
　　　　　　 > ´　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/
　　　　　　く　　　　　　　　　.　-‐=＝＝＝＝= ー-く
　　　　　＼　　,.　. :"´: : : : : : : : : : : : : : l: : : : : : :ヽ
　　　　　　　　　>'´ .: .: .: .: .: .: .: .: .: .: ./ハ: :.l: :!: : : : : :l
　　　　　　　　i: : : .: : . :. {: : : : : : : :./ii|l|ﾊ: l.: !: : : : : :}
　　　　　　　　|: : |: :.|: : : |::.:.:.:.:.:.｀メ_.|=l||/Vl :l: : : l : ;′　　　その…
　　　　　　　　|: : |: :.|: : : |::|: : :∠イ. |.ｿ/　/Vく: :./}:/
　　　　　　　＼|: :.|: : : |:.|: : : : : |　| /　/l||、: :/　　　　　　　　なんで、わかった？
　　　　　　　　　　　＼|ヽ: :|.:|: : : :.i.:|.. ´　ヾ／ ,l:/
　　　　　　　　　　　　 }ヽ仆ヽ: : : :lN　　　　／: :l
　　　　　　　　　／￣￣｀`ヽ､::|　　　　 |: : : :l
　　　　　　　／　　　　　　　|　　　　　ﾉヽ.:.|
　　　　　　　　,ん子こ`ヽ　　　　|￣￣￣￣|、l./
　　　　　　　,ん'´: : : : `ヽヽ　　 |。　　　　　l ﾊ'

などとこちらが悩んでいる間に、ある程度自分の中で折り合いがついたらしい蒼星石が再起動した。
正直、助かる。
41：ブイテラ ◆Ymrn.zuCts：2014/01/11(土) 00:18:28 ID:4.2URnss0: 　　　　　　＿＿__
　　　　　／_ノ　ヽ＼
　　　　／（ ○）　（○）、　　　まあ、薄々わかるとは思うけど、ヤルオもちょっと訳ありなんだお
　　　／::::::::⌒（__人__）⌒＼　　だからそれなりの『心得』もあって、骨格とか普段の歩き方を見れば
　　　 |　　　　　|r┬-|　　　 |　　ある程度は掴めるんだお
　　　＼　　　 `ー'´　　／
⊂⌒ヽ　〉　　　　　　＜´/⌒つ
　＼　ヽ　 /　　　　　ヽ　/
　　　＼_,,ノ　　　　　　|､＿ノ

人間レベルにおいてもそれなりに当たり障りのない説明が出来たのだが、
ヤルオはヤブヘビの存在を感じ取っていた。
彼女に対する興味は完全な好奇心からのものだ。
そんなもので自らの能力や立場を怪しませてしまうのは、百害あって一利なし、だ。
どうも『ヤルオ』は軽はずみでいけない。
だからこそ出来ることも、やってられる事もあるのだが。
42：ブイテラ ◆Ymrn.zuCts：2014/01/11(土) 00:18:59 ID:4.2URnss0: 　　　　　　＿＿__
　　　　／　　　　＼
.　　　／　　　　　＼
.　　／　　　 ―　　ー　＼　　…ま、ともかく
　　|　　　　（○）　（○）　|　　こちらから絡んでおいて何だが
.　　＼　　　　（__人__）　／　　ヤルオは別にあんたをどうこうしたい訳じゃない
.　　　ノ　　　　｀ ⌒´ 　＼
　／´　　　　　　　　　　　ヽ

　　　　　　　　　　　　＿＿＿_
　　　　　　　　　　　／　　　　＼
　　　　　　　　　　／　⌒　　 ⌒　＼
　　　　　　　　／　（○）　（＜）　＼
　　　　　　 |　　　（__人__）　　　 |
　　　　　　　　＼　　　｀⌒´ 　　　,／
　　　　　　　　　／_∩　　ー‐　　　　＼　　　　軽はずみに複雑な事情に首を突っ込もうとしたのは悪かった
　　　　　　　　（＿__＿）　　　　　　　|、　＼　　もうちょっかいはかけないし、他言もしないと約束するお
　　　　　　　　　　|　　　　　　　　　 |/　／
　　　　　　　　　　 |　　　　　　　　⊂　／
　　　　　　　　　　 |　　　　　　　　　し'
　　　　　　　　　　　＼　　､／　　／
　　　　　　　　　　　　＼／　　／
　　　　　　　　　　　＿／　　／｀`l
　　　　　　　　　　（＿_＿_／（＿/
43：ブイテラ ◆Ymrn.zuCts：2014/01/11(土) 00:19:43 ID:4.2URnss0: 　　　　　　　　　　　　　　　＿＿＿_
　　　　　　　　　　　　　　　　／　　　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　／　　⌒　　⌒ ＼
　　　　　　　　　　　　　／　　（○）　（○）　＼　　そんじゃな
　　　　　　　　　　　　　 |　　　　　（__人__）　　　|
　　　　　　　　　　　　　＼＿　　　 `⌒´　　_／
　　　　　　　　　　　　　／　　　　　　　　　　ヽ(っ )
　　　　　　　　　　　／　／|　　　　　　　 |　/　/
　　　　　　　　　　 (　と)　　|　＿__/⌒）｜ヽ__ノ
　　　　　　　　　　　　　　　ヽ/　__(＿/　|
　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ＿/　　　|
　　　　　　　／／／　　　　　　　　/　　/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　く　　／
　　ヽ　ﾉ　　　　　　　　　　　　　(＿/
ヽ＼　　／
44：ブイテラ ◆Ymrn.zuCts：2014/01/11(土) 00:19:59 ID:4.2URnss0: 　三三三三三三三三三三＞＜:. :. :. :.＼:.:. :.:. :. :.＼: :.＼ :. :. :.＼ :. :. :. :. :. :.|:.ヽ
　三三三三三三三_.＞＜:.￣＼＿:. :. :. ::.＼ヽ:. :. :. :.＼: :.＼:. :. :. ＞　　ヽ :. !:. :'.
　三三三三三＞＜ :. |ヽ:. ＼:.＼::. ＼:. :. :. ::.＼＼:. :. :,_＞─＼＜　　:.　:. ヽ:|:. :.ﾊ
　三三_.＞＜:. :. :. :| :. |::. ＼　＼ヽ、:.＼＼ :. :. ＼￣へ　,.＞＜＼＼　:.:. :. :..ﾄ､:. :.'.
　＞＜ :. |:. ::.＼:. ::.| :. |::._＿_>=-＼＼、＼｀　ー＼､_ﾆ≠亥圭ミＸ＼　 :. | lヽ:.:.'.
　|:. :.　＼|:. :. ::. ＞-─|「　_フヽ,ニ、＼ヽﾄ､＼_　　　冫xf":. rｖ‐う!　ヽ〈＼x.:!| |　ヽ '.
　|　　　　|ヽ　:.´　 i| : |!ﾚ≠イﾍ支圭ミ､>、　＼ヽ｀`ヽ∥iﾄ､ :ゞ'￣ﾘ＼ iﾄ､:.ヽ:.:i | .:. ∨!
　ﾍ :. :. :. |/|:.　　　 |　,ｲf代l亥ミxvf‐}!　　＼　　＼　　　ゞ.,,＿,亥　ヽ|　'. :. :.ﾄ､:. :. Ｎ
　　|:. :. :./　＼:　　ヽ:.:ﾄ､!　l「ゞ_∧_ﾈ　　　　　　　ヽ　　　　´￣｀　　　|＼}:. : |:.ﾄ､:.:.|:.|
　　|:. :../: :. :. :.ヽ:. :.　'. ヽ　"'ゝ,,＿,亥　　　　　　　　)　　　 .:.:. .:.　　 |:|:. :. :. | |　lヽ.:ﾄ､
　　ヽ ∧:. :. :. :. ﾍ:. :. :. :. '.　　 ´￣｀　＼　　　　　　　　　　　　从.:. :. :.| |　|:. i:|
　　 ∧ '. :. :. :. :. i :. :. :. :. '.　　 .:. .:.:.　　　　　　 ′　　　　　　　　/i/:.}:.:. :. ﾄ1　'. :.:|
.　　/　i ∧:. :. :. :. '. :. :. : :.: ＼　　　　　　　　　＿.　　　　　　　,.ｲ|ｲ :.|:. :. N ヽ　ヽ;＼
　 / 　 |/　ヽ:. :. :. :.＼:. :. :.「ヽ＼　　　　　　　　 ´ｰ　'　　　　　　∧:lj : : |:. :. |:.∨} 　 i∧ヽ
　　　　|i　　＼.:. :. :. ＼:. :.ヽ＼＼　　　　　　　　　　　　／|　}| : :. |:. :. |:.: Ｎ　ﾘ jノ

あからさまに何か言いたげな様子を見せていた蒼星石を一度も振り返ることなく、
ヤルオは自宅へと向かった。
45：ブイテラ ◆Ymrn.zuCts：2014/01/11(土) 00:20:30 ID:4.2URnss0: .
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46：ブイテラ ◆Ymrn.zuCts：2014/01/11(土) 00:24:21 ID:4.2URnss0: プロローグは以上になります。
と言っても一発ネタや予告に投下した物の加筆修正程度の代物ですが。
第１話からはいよいよ厨二展開に入ります。

投下間隔としては最長でも週１ぐらいにしたいと思います。
ただ、仕事が少々不安定な状況のため、もしかしたら少し間を空ける事があるかもしれません。
それでもエタらせる気は一切ありませんし、もしそうせざるを得ない状況となったとしても、必ず告知します。
最悪でもダイジェストで終わらせる事が出来るよう準備しておこうと思います。
長い目で付き合ってやってください。
それでは、今後もよろしくお願いします。
47：アホのせいで大規模規制実施中　詳しくは管理スレ>>469で：2014/01/11(土) 00:40:05 ID:1qKVZEe.0: 乙
確かにこれは俺TUEEEE系厨二の極みだｗｗｗ
48：アホのせいで大規模規制実施中　詳しくは管理スレ>>469で：2014/01/11(土) 01:00:49 ID:mQp9cQsE0: 乙

いっそ清々しくてよろしい。
49：アホのせいで大規模規制実施中　詳しくは管理スレ>>469で：2014/01/11(土) 01:06:40 ID:ZJXMNnBg0: 乙
50：アホのせいで大規模規制実施中　詳しくは管理スレ>>469で：2014/01/11(土) 03:37:58 ID:ePpevqgU0: 乙乙
51：ブイテラ ◆Ymrn.zuCts：2014/01/11(土) 04:53:02 ID:4.2URnss0: 感想、ありがとうございます。

ええ、どうせ厨二要素が入っていると言うのなら、いっそそれを極めるのも一つの手と言う事で。
これから更にそちらの方向に突き進みます。

なんかあまり寝付けなかったので、続けて第１話の投下も始めます。
52：ブイテラ ◆Ymrn.zuCts：2014/01/11(土) 04:54:09 ID:4.2URnss0: 　　　　　　　　　　　　＿＿＿_
　　　　　　　　　　　／　　　　＼
　　　　　　　　　　／　 _ノ　ヽ_　＼
　　　　　　　　／　（●）　（●）　＼　　『ヤルオ』の馬鹿め
　　　　　　 |　　　（__人__）　　　 |
　　　　　　　　＼　　　｀⌒´ 　　　,／
　　　　　　　　／　　　　ー‐　　　　＼

『やる夫』は自宅の居間で『ヤルオ』の事を罵っていた。
同級生の一人や二人、どうとでもなるとはいえ、自分から好んで面倒ごとを引き起こさずとも良かろうに
53：ブイテラ ◆Ymrn.zuCts：2014/01/11(土) 04:55:09 ID:4.2URnss0: 　　　　　　　　　＿＿＿_
　　　　　　　／―　―　＼
　　　　　　／（●）　（●）＼
　　　　／　　（__人__）　　＼
　　　 |　　　　｀ ⌒´　　　　　|　　『ヤルオ』の馬鹿め
　　　　＼　　　　　　　　　／
　　　　／　　　　　　　　　＼
　　　　 |　　　・　　　　・　　）
.　　　　　|　　|　　　　　 /　 /
　　　　 | 　 |　　　　　 /　 / |
　　　　 |　　|　　　　 /　 / 　|
　　　 (YYYヾ　　Y　(YYYヽ　|
　　　　（_＿＿ノ-'-（'＿＿_）_ﾉ

もっとも、これは不毛以外の何者でもない。
『やる夫』も『ヤルオ』も共に『柔側出やる夫』という極めて高レベルの意識レベルを持つ存在が
人間世界で活動する際に表出している一側面でしかない。
文字通り氷山の一角とでも言おうか。
故に氷山が傾いたりすると、海面に出ていた表層部分は全く違う形に見えてしまう事がある。
俗に多重人格と呼ばれているものに一見近いのかもしれない。
54：ブイテラ ◆Ymrn.zuCts：2014/01/11(土) 04:56:03 ID:4.2URnss0: 　　　　　　　　　　／￣￣￣＼
　　　　　　　　　／　　　　　＼
　　　　　　　／　　ノ ' 　ヽ､　　　＼　　困ったもんだお、まったく
　　　　　 |　　（ー）　（ー）　u 　|
　　　　　　　＼　　（__人__）　　　／　　　。
　　　　　　　　 /　　　｀⌒´　　　　ヽ　 _/´ー｀ヽ_,、
　　　　　　　　ヽ、二⌒)≠　　　 |　}　（(　　　　ノ
　　　　　　　　　　　　 {＿_}（⌒ニノ　｀ゝ_＿_ノ
　　　　￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣

ただ、多重人格がいわばテレビのチャンネルを切り替えるようなものであるとしたら、
『やる夫』と『ヤルオ』はチャンネルではなく音量ボリュームの上下程度の違いでしかない。
つまり番組内容、即ち思考は全く同じなのである。
55：ブイテラ ◆Ymrn.zuCts：2014/01/11(土) 04:57:08 ID:4.2URnss0: 　　　　　　　　　　　　＿＿＿_
　　　　　　　　　　　／　　　　＼
　　　　　　　　　　／　　⌒　　 ⌒＼
　　　　　　　　　／　　（●）　（●）＼　　さて、今日の夕飯どうするかお
　　　　　　 l　　　　（__人__）　　|
　　　　　　　　＼　　　　　｀ ⌒´ 　／
　　　　　　　　／　　　　　＿_　　ヽ
　　　　　　　 |　　、　　　 |～| 　　　ヽ
　　　　　　　　　ゝ＿￣つ＝＝＝＝＝と）
　　　　　　　　　￣￣

今紡ぎ出している思考も、『柔側出やる夫』としては極めて低レベルな意識の一部に過ぎず、
便宜上『やる夫』と『ヤルオ』という呼称は使い分けてはいるものの、
その間に厳密な切り替えポイントというものは存在しない。
その時の状況によってどちらを使うかを自分で決めているだけの事である。
56：ブイテラ ◆Ymrn.zuCts：2014/01/11(土) 04:58:06 ID:4.2URnss0: ..　　　　　　＿＿＿_
　　　　　／　―　　-＼
.　　.　／　（○）　（○）
　　／　　　　（__人__）　＼
　　|　　　　　　｀ ⌒´　　　|
.　　＼　　　　　　　　　／
.　　　ノ　　　　　　　　　＼
　／´　　　　　　　　　　　ヽ

それほど単純ではないのだが、基本的に社交的、楽観的、戦闘的気分が高まると『ヤルオ』に

　　　　　　＿＿__
　　　　／　　　　＼
.　　　／　　　　　＼
.　　／　　　 ―　　ー　＼
　　|　　　　（●）　（●）　|
.　　＼　　　　（__人__）　／
.　　　ノ　　　　｀ ⌒´ 　＼
　／´　　　　　　　　　　　ヽ

逆に内向的、悲観的、守備的気分に傾くと『やる夫』にしている事がおおい。
これはあくまでもその傾向があるというだけなのだが。
57：ブイテラ ◆Ymrn.zuCts：2014/01/11(土) 04:59:02 ID:4.2URnss0: 　　　　　／￣￣＼
　　　　／　⌒　 ⌒ ＼
　　／　（●）　（●）＼　　煮物にでもするかお…
　　 |　　　（__人__）　　　|
　　＼　　　　　　　　　／
　　／|｀ー‐--‐‐‐―i＼
　　 l　 ||＿＿＿＿＿||　 l　ﾄﾝﾄﾝﾄﾝﾄﾝ
　　| ⌒､l|　　　　　　 /　/ 　ﾄﾝﾄﾝﾄﾝﾄﾝ
―　＼　⌒っ―|l―／／――
＼￣￣`ｰ-|＼＿＿し "＼
　　＼　l| 　<ヾ,) ＼＿ )=三＝
　　　＼　　　＼|　|l　　　　＼

つまり今日の出来事は『柔側出やる夫』が好奇心を持ち、
『やる夫』はそれを表に出す気分ではなかったが、
『ヤルオ』はそれを抑え切れなかったというだけの事だ。
酒を飲んで酔っ払った人間が普段やらない行動をとるのと大差ない。
58：ブイテラ ◆Ymrn.zuCts：2014/01/11(土) 05:00:07 ID:4.2URnss0: 　　　　　／￣￣＼
　　　　／　⌒　 ⌒ ＼
　　／　（●）　（●）＼
　　 |　　　（__人__）　　 |
　　＼　　　　　　　　／
　　／|｀ー‐--‐‐―'|＼
　　/＼|＿＿＿＿＿|| _,ヽ　ｸﾞﾂｸﾞﾂｸﾞﾂ
　　< つ＼　　　　　　,-し､)
―ヽｦ　＼ニフ　　`-"　――
　　　　[]（("￣｡￣ﾟ￣)）[]
　　　　　| `ー----―"|

もっとも、概ね『ヤルオ』が外向きの性格をしているのに対し、『やる夫』の方は内向きかつ注意力も高い。
故に、今日の彼女との接触でいくつか『ヤルオ』では気付かなかったが気になる事があるのを思い出した。
59：ブイテラ ◆Ymrn.zuCts：2014/01/11(土) 05:01:05 ID:4.2URnss0: 　　　　　　　＿＿＿＿
　　　　　　　／　　　　＼
　　　　　　　／　⌒　　⌒ 　　＼
　　　　　／　（⌒）　（⌒）　　＼　　ん、中々うまく出来たお。
　　　　 | 　 '" （__人__） "'　　　|　　暑い日に煮物と言うのもなかなか乙だおね。
　　　　　＼　　　｀ー ´　　　　／
　　　　　　／ゝ　　　　　ィ'ヽ
　　　　／　　　　　　　　＼
　　　 /　　ｨ　　　　　　　　　 r 　＼
　　　 | 　 `||　＿＿＿＿　＿|＿＿_ヽ
　　　 /⌒ヾ＿＼＿＿／＿＼＿＿／ｒ－、
　　　　　　￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣

後で少し調べてみる事にしよう。
もっとも、調べるというよりは調べさせる、と言った方が正確なのだが。
60：ブイテラ ◆Ymrn.zuCts：2014/01/11(土) 05:02:02 ID:4.2URnss0: 　　　　　　　＿＿＿_
　　　　　　／─　　 ─＼
　　　　／　（●）　(●）.＼
　　　／　　　（__人__）　　＼　　　　スイッチ入れるの何ヶ月ぶりだお、これ
　　 |　　　　　｀ ⌒´　　　　 |
　　　＼　　　　　　　　　　／
　　　ノ　　　　　　　　　　　＼
.　／´　　　　　　　　　　　ヽ　　　　　　　　カ
　|　　　　ｌ　　 l||l　从人 l||l 　　　　 l||l 从人 l||l 　カ　　タ
　ヽ　　　 -一''''''"~~｀`'ー--､　　　-一'''''''ー-､. 　　タ
　　ヽ＿＿＿＿(⌒)(⌒)⌒)　)　　(⌒＿(⌒)⌒)⌒))
　　　┌ ┌┬┬┐┌┬┬┬┐┌┬┬┬┐┌┬┬┬┐
　 ,. - ''"|￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ρ￣`ｌ
　￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ノ￣￣

食後に、PCの電源スイッチを入れる。
国内最大手流通メーカーの市販パソコンの形状をお遊び的に模したものだ。
性能という意味ではパーソナルではなくスーパーの域に達しているが、やる夫はそれを使いこなしているとは言えない
61：ブイテラ ◆Ymrn.zuCts：2014/01/11(土) 05:03:07 ID:4.2URnss0: 　　　　　　　＿＿＿_
　　　　　　／─　　 ─＼
　　　　／　（●）　(●）.＼
　　　／　　　（__人__）　　＼
　　 |　　　　　｀ ⌒´　　　　 |
　　　＼　　　　　　　　　　／
　　　ノ　　　　　　　　　.＼
.　／´　　　　　　　　　　　ヽ
　|　　　　ｌ　　　　　　　　　　　　　＼
　ヽ　　　 -一''''''"~~｀`'ー--､　　　-一'''''''ー-､.
　　ヽ＿＿＿＿(⌒)(⌒)⌒)　)　　(⌒＿(⌒)⌒)⌒))
　　　┌ ┌┬┬┐┌┬┬┬┐┌┬┬┬┐┌┬┬┬┐
　 ,. - ''"|￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ρ￣`ｌ
　￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ノ￣￣

そもそも専用ソフト以外動かないので、ゲームすら出来ない。
もっとも、望めば即座に最高のスタッフが揃えられ、開発が実行されるのであろうが。
62：ブイテラ ◆Ymrn.zuCts：2014/01/11(土) 05:04:02 ID:4.2URnss0: 　　　　　　　＿＿＿_
　　　　　　／　　　　＼
　　　　／　　─　　 ─＼
　　　／　　（●）　（●）＼
　　 |　　　　（__人__）　　 |　　＿＿＿＿＿＿＿＿＿__
　　　＼　　　　｀ ⌒´　　,／　　.| |　　　　　　　　　　　　　|　　調査調査、と
　　　ノ　　　　　　　　　　　＼　　.| |　　　　　　　　　　　　　|　　クラスは…１でいいかお
.　／´　　　　　　　　　　　　　 | |　　　　　　　　　　　　　|
　|　　　　ｌ　　　　　　　　　　　　　 | |　　　　　　　　　　　　　|
　ヽ　　　 -一ー_~､⌒)^),-､　　　 .|_|_＿＿＿＿_＿＿＿＿_|
　　ヽ＿＿＿＿,ノγ⌒ヽ)ニニニニ　　＿|_|＿_|＿

専用線（既存の通信網内に仮想的に構築されたものではなく、文字通り専用の通信回線だ）に接続すると、
子飼いの情報機関に調査要請を行った。
クラス１の情報は民間で入手できるレベル、つまり家族構成だとか住所だとか戸籍だとか、そういう類の情報だ。
63：ブイテラ ◆Ymrn.zuCts：2014/01/11(土) 05:05:05 ID:4.2URnss0: 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿＿＿_
　　　　　　　　　　　　　　　　　／　　　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　／─　　 ─　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　／（●）　（●）　　＼　　お、この程度なら５分もかかんないおね。
.＿＿＿＿＿＿＿＿＿__ |　　　（__人__）　　　Ｕ　 |　　どれどれ…って、戸籍上でも男ってなってるお
|　　　　　　　　　　　　　| | ＼　　 ⊂ ヽ∩　　　　 <
|　　　　　　　　　　　　　| | ／ ,　　　'､＿＼　／　 )＿＿
|　　　　　　　　　　　　　| | |　 |＿＿＿＼　 “　　／　　| |
|　　　　　　　　　　　　　| | ＼＿＿＿＿, ＼＿／ |　　 | |

これには少し驚いた。
戸籍上では本当の性別になっているのではないかと思ったのだが、ここまで徹底してるとは。
64：ブイテラ ◆Ymrn.zuCts：2014/01/11(土) 05:06:06 ID:4.2URnss0: 　　　　　　　＿＿＿_
　　　　　　／　　　　＼
　　　　／　　　―　　　―
　　　／　　　（ー）　（ー）'
　　　|　　　　　（__ﾉ､_,x ,--､　　＿＿＿＿＿＿＿＿＿__
　　　＼.　　　　　｀ー<　ヾ zヽｽﾞｽﾞ…　　　　　　　　 |　　家ぐるみ、それも生まれた時からって事かお
　　　／　　　　　　　ー‐＼／　　 .| |　　　　　　　　　　　　　|　　家族構成は…両親、特に父親は71歳の高齢
.　／　　　　　　　　　　　　　　　　 | |　　　　　　　　　　　　　|　　兄が居たが２歳で病死、か
　|　　　　ｌ　　　　　　　　　　　　　 | |　　　　　　　　　　　　　|
　ヽ　　　 -一ー_~､⌒)^),-､　　　 .|_|_＿＿＿＿_＿＿＿＿_|
　　ヽ＿＿＿＿,ノγ⌒ヽ)ニニニニ　　＿|_|＿_|＿

大体、どのような筋書きかは想像がついた。
つづけて本部家そのものの情報を取り寄せる。
こちらは遠慮なくクラス５…国際機密レベルの情報を指定する。
ただの一般家庭にそんな機密が存在するはずもないのだが、もし仮に過去『柔側出やる夫』に到達していた場合、
その部分だけはクラス５になってしまうので仕方ないのだ。
彼女があの歳であれ程の使い手になっていると言う事はその可能性はそこそこ高い。
これが『やる夫』として気になった部分である。
65：ブイテラ ◆Ymrn.zuCts：2014/01/11(土) 05:07:06 ID:4.2URnss0: 　　　　　　　＿＿＿_
　　　　　　／　　　　＼
　　　　／　 ─-　　-─＼
　　　／──（　）─（　）- ＼
　　 |　　　　（__人__）　　 |　　＿＿＿＿＿＿＿__
　　　＼　　　　｀ ⌒´　　,／　　| |　　　　　　　 |　　ほほう。古武術『本部流』かお
　　　ノ　　　　　　　　　　　＼　　| |　　　　　　　 |　　まあ、いずれそういう類の家だとは思ってたお
.　／´　　　　　　　　　　　　　　　| |　　　　　　　 |
　|　　　　ｌ　　　　　　　　　　| |　　　　　　　 |
　ヽ　　　 -一ー_~､⌒)^),-､　　　|_|＿＿＿＿＿＿＿|
　　ヽ＿＿＿＿,ノγ⌒ヽ)二二二　　 | | 　 |

30分ほど待つと情報が届いた。
66：ブイテラ ◆Ymrn.zuCts：2014/01/11(土) 05:08:06 ID:4.2URnss0: 　　　　　　　＿＿＿_
　　　　　　／　　　　＼
　　　　／　　─　　 ─＼
　　　／　　（●）　（●）＼
　　　 |　　 U　　（__人__）　　 | _＿＿＿＿＿＿＿＿＿_　　『柔側出やる夫』への到達回数２回…
　　　＼　　　　　∩ノ ⊃　／ | |　　　　　　　　　　　　　|　　微妙な所だおね
＿＿_(　　｀、　_／＿ノ　＼ | |　　　　　　　　　　　　　|
| |　　＼　　 “　　／＿＿_l　 || |　　　　　　　　　　　　　|
| |　　　| ＼　　／　＿＿＿_／| |　　　　　　　　　　　　　|
| |　　　|　　￣　　　　　　 |_|_＿＿＿＿_＿＿＿＿_|
￣￣￣￣("二）￣￣￣ｌ二二ｌ二二　＿|_|＿_|＿

彼女の家…『本部流』は、現在でも古流の名門の一つとして認知されており、隠然たる勢力を持っている。
とは言え、現行の武門の旗手やその周囲と言えるほどではなく（もしそうならば気付いている）
あくまでも古くから続く名門の一つといった程度の扱いだ。
唯一気になるのは過去の戦果こそ無い物の、『GHO』が接触してもおかしくない家だという点か。
67：ブイテラ ◆Ymrn.zuCts：2014/01/11(土) 05:09:00 ID:4.2URnss0: 　　　　　　　　　　／￣￣￣＼
　　　　　　　　　／　　　　　＼＿＿
　　　　　　　／　　　　　　　　＼　＼
　　　　　　　| 　　　　　　　　　　　　|　　＼　　『ヤルオ』の馬鹿め
　　　　　　 | 　　　　　　　　　 i.　　　|
　　.､-ー'''''''＼　　　　､--ー'`´~~゛''''''`　　,r'
((⌒(⌒(⌒)＿⌒) 　(　(⌒(⌒)(⌒)＿＿ ,r'

厄介な事になるかもしれないお、と最後にもう一度だけ『ヤルオ』を罵ると同時に、
何故『ヤルオ』となっていたのかを回想した。
68：ブイテラ ◆Ymrn.zuCts：2014/01/11(土) 05:10:05 ID:4.2URnss0: 　 ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
　 ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
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　: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :
　: . : . : . : . : . : .／|＼: . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : .
　. . . . . . . . . .／　 |　 |. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
.　　　　　　　 |･　　|　 |／|＼.　iﾄ､　　　 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
　　　　　 ___| ／ :|／　 !　＼|　ヽ　　　　　　　　　 . . . . . . . . . . . . . . .
　　　　　 |＼|Ｙ／:| ,ｨ　　!　ﾄ､. ＼　＼
　　　　　|下＼Ｙ'ｉ| ﾚ　　l　＼ｉ　＼　＼
　　　　　|___| ／ｉ| ,ｨ　　!　ﾄ､.　　i＼＼　＼
　　　　　 |＼|Ｙ／:| ﾚ　　l　＼i　　＼＼＼. |
　|￣|┐ｉ_ |下＼Ｙ'ｉ| ,ｨ　　!　ﾄ､. 　ｉ＼＼＼＼
　|　 |｜l　|___| ／ｉ| ﾚ　　l　＼i 　＼＼＼i　|ｉ＼　　　|￣|＼　　　__
　|　 |｜l　|＼|Ｙ／:| ,ｨ　　!　ﾄ､. 　 i＼＼＼　 | ﾄ､| ______|　 | |i|　 ,ィ:ｉ |
　|　￣| ...|下＼Ｙ'ｉ| ﾚ　　l　＼i 　＼＼＼i　| ＼三三|　 | |i|壬壬ｉ |
　 ,ｨ､　　|___| ／ｉ| ,ｨ　　!　ﾄ､. 　 i＼＼＼　 | ﾄ､| ニニ|　 | |i|￣ミi:! |
／/.: .＼　|＼|Ｙ／:| ﾚ　　l　＼i 　＼＼＼i　| ＼三三|　 | |i|￣ミi:! |--
⌒｀ｰ-. ､.|下＼Ｙ'ｉ| ,ｨ　　!　ﾄ､. 　 i＼＼＼　 | ﾄ､| ニニ|　 | |i|￣ミi:! |
　／王王::|___| ／ｉ| ﾚ　　l　＼i 　＼＼＼i　| ＼三三|　 | |i|￣ミi:! |
´王王／:::|＼|Ｙ／:| 　　 !　　　　 i＼＼＼　 | ﾄ､| ニニ|　 | |i|￣ミi:! |

T都○の内　日曜午前3時

官庁を始め、銀行、証券会社、保険会社等の本社が集中するこの区域は、その一方で歓楽街の類がほとんどない。
地下鉄やJR線の運行が終了した時間帯ではほぼゴーストタウンと言ってもいい。
それでもこれが平日なら、残業等を見越してタクシーが徘徊していたりするものだが、
土曜深夜から日曜明け方については例外である。
すなわち、まさに今この時間帯である。
69：ブイテラ ◆Ymrn.zuCts：2014/01/11(土) 05:11:02 ID:4.2URnss0: 　;;;;;;;;;;;;;;;;;;:::::　　　　　　　　　　　　　　 ..,,　....:,:.. .:::::::;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;...;;;;;;;;;;;;;;;;;;
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かの地は、乳白色の霧の中に沈んでいた。
都市伝説ではない。事実、そうした事が年に数度存在するのである。
もっとも、一般人がそれを目にする機会はまずないのだが。
70：ブイテラ ◆Ymrn.zuCts：2014/01/11(土) 05:11:59 ID:4.2URnss0: 　　　　　　　　／￣￣￣＼
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　　　　　　　　|　　へ. 　i　　 i^ﾞ''"
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　　　　　 (___/

その霧の中を、一人の少年が駆けていた。
その少年は詰襟タイプの学生服を着ている。
時間的にも、場所的にも、文字通り場違いな服装である。
71：ブイテラ ◆Ymrn.zuCts：2014/01/11(土) 05:13:04 ID:4.2URnss0: 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.ｨ≦，
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　　　　　　　　　￣`'つ＿,，'"　　　　　　　　　　　　 Λ　　　　　　　　　　,ﾉ斗'"
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　‘. 　　　　　 ‘､

そして銃声。
本来ビル街ならば響き渡るはずのそれは、まるで吸い込まれるように霧の中に消える。
そしてその音が霧の外に聞こえる事はない。そういう事になっている。
72：ブイテラ ◆Ymrn.zuCts：2014/01/11(土) 05:14:00 ID:4.2URnss0: 　　　　　　　　　　　　　　　　 /⌒i
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とりあえず、起きた現象を描写すると、少年は銃弾を避けた。
外れたのではない。避けたのだ。
73：ブイテラ ◆Ymrn.zuCts：2014/01/11(土) 05:15:04 ID:4.2URnss0: 　　　　　　　　　　　　　　　　　＿　　　　　　＿＿
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続けての銃声は200mほど離れた地点からのものだった。
狙撃である。
しかし少年を穿つには至らない。
74：ブイテラ ◆Ymrn.zuCts：2014/01/11(土) 05:16:04 ID:4.2URnss0: 　　　　　　　　　　＿＿＿_
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逆に、少年がホルスターから拳銃を抜き出すと、立ったままそれを狙撃手の存在するであろう方向に向かって構えた。
狙撃手からは失笑が漏れる。
両手持ちではあるが、伏射でも膝立て射でもなく立射など拳銃で狙いが定まるわけがない。
否、拳銃の有効射程距離などせいぜい長くて50m程度。狙いをつける姿勢云々以前の話だ。
75：ブイテラ ◆Ymrn.zuCts：2014/01/11(土) 05:16:59 ID:4.2URnss0: 　　　　 ._.. -￢'¨￣¨―　,,,
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　　　　 .ｌ .ｌ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼　　　　　　　　　　　＼
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　　　　　　.ヽ.ｌ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼　　　　　　　　　＼. ＼
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　　　　　　ヽ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ,ヽ.　＼＼　ヽ、
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野球のカーブというものを知っているだろう。
発見された当初は魔球と呼ばれたボールは、打者に近づけば近づくほど大きく曲がっているように見える。
しかしそれは錯覚だ。
曲がる速度は常に一定なのである。
しかし何故そのような錯覚が起きるのかというと、ピッチャーからバッターまでにボールの速度が減速するからだ。
76：ブイテラ ◆Ymrn.zuCts：2014/01/11(土) 05:18:02 ID:4.2URnss0: 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　、　 .／
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銃弾も同じである。
距離が離れればそれだけ速度は落ち、風や気圧の影響は大きくなる。
しかも、その影響は一定ではない。
つまり一方向に曲がり続けるのではなく、風に舞う木の葉のように上下左右に揺さぶられる事になる。
77：ブイテラ ◆Ymrn.zuCts：2014/01/11(土) 05:19:03 ID:4.2URnss0: 　　　 _,､＿＿＿_＿＿＿___,,,､
　　｀y__////＿jニニニニﾆfi
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　　　 //o　/rて__/
　　,//三/ /￣"
　　〈｡ニ___/

たとえ少年が懐から抜き出したのがCz75前期型、シリアルナンバー２桁の正真正銘の本物、
『現代最高の自動拳銃』と評価されるような代物だったとしても、である。
78：ブイテラ ◆Ymrn.zuCts：2014/01/11(土) 05:19:58 ID:4.2URnss0: 　　　　　　　　　　＿＿＿_
　　　　　　　　　／　　　　＼　　　　　　　　パンッ
　　　　　　　／　　　─　　 ─
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　　　　　　| 　　　　（__人__）　　y"_//___ｲﾆニﾆfi ::､,.　..,::'､‐-　 _　－―＝＝＝ ‐
　　　　　＼　＿　　　｀ ⌒´＿,ｲ~￣ﾏﾆﾌ,="´￣´　　ﾞ "´
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　　　　　　〈　　　　＿...;::::──,"ｉ￣´ｲ
　　　　　　ｉ　´￣　　　　　　 /､.￣,/
　　　　　　　|　　　　　　　　　 |　￣

しかし、少年が放った一撃は、物理法則に従いゆらゆらと不安定な弾道を描きながら
200mという距離を飛翔し
79：ブイテラ ◆Ymrn.zuCts：2014/01/11(土) 05:21:01 ID:4.2URnss0: 　　　　　　　　　　　 __,＿_
　　　　　　　　　　／:::}i::::::::＼　ﾋﾞｽｯ
　　　　　　　　　 ./:::;ィ-'-、::::::::::ゝ、_,　　　　／￣￣￣￣￣￣￣￣＼
　　　　　　　　　 /::::::|__ ●._>;;ヾ::::::z‐'　　　＜　へっ
　　　　　　　　ノ゛{◎}ri|゛゜'l. ⌒ い::::::::ゝー-　　| 　当たる訳が…
　　　　　　　　ハ. `ー'　ヽワ／|リハヾ::::::::　　　＼＿＿＿＿＿＿＿＿／
　　　　　　　 /lミト、　　!、`- "::::::::::::::::::::
　　　　　　　/:l_丿:＼／:::＼:::::::::::::::::::::::
　　　　　　 /:::::::::::::/::＼::::::::::::::::::::::::::::::ノ
　　　　　 /:::::::::::::∧:::::::＼:::::::::::::::::::::::{
　　　　　 /::::::::::::/　ヽ::::::::::::::::::::::::::::::::::|
　　　　　 |:::::::::::ノ　　ト:::::::::::::::::::::::::::::::::ゝ

その距離で拳銃弾が唯一殺害能力を持ちうる急所、すなわち眉間を過たず貫いていた。
80：ブイテラ ◆Ymrn.zuCts：2014/01/11(土) 05:21:58 ID:4.2URnss0: 　　　＿＿＿
　　／ー　ー＼　　　／'⌒ヽ
　（● ）　（● ）　＼ .／　　ﾍ　ヽ
／（__人__）　　　＼　 /　ヽ　ヽ_
|　　｀⌒ ´　　　　　 | 　|　　　＼___〉
ヽ　　　／⌒i　　　　／.　 │
　＼／. 　,r'.＿ ,,r'⌒ ＼　　|
　／　／/ｰ＼|　　　　＼　.| 　　＿_
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ゝ､__,〆　. 　　　ヽ　　　ｉ.._､,r' ヽ,/ |
　　　　　　　　　　＼.　　 |＼　　ﾞｉ　|
　　　　　　　　　　　　＼　ヽ＼._､,/
　　　　　　　　　　　　　＼ﾞヽ
　　　　　　　　　　　　　　ヽ＾ゝ
　　　　　　　　　　　　　　　＼_|

赤い花が咲いたビルの屋上を一顧だにせず、既に少年は走り出している。
81：ブイテラ ◆Ymrn.zuCts：2014/01/11(土) 05:23:02 ID:4.2URnss0: ::::::　　　　:::::::::::　　::::::::::::::　　　　:::::::::::　　::::::::::::::　　　　:::::::::::　　::::::::::::::　　　　:::::::::::　　::::::::::::::　　　　:::::::::::
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ITTTTTTTTTTTTTI 　__　　　　＿＿＿＿＿__
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￣￣|!|IIIIｌミ|三三|　|田田田田|ミ| LL LL LL LL LL |ll.|＿＿|.|＝＝／＼＝＝|.|￣￣|「|￣￣| |　|￣　 |
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この射撃を皮切りに、○の内は戦場と化した。
82：ブイテラ ◆Ymrn.zuCts：2014/01/11(土) 05:24:02 ID:4.2URnss0: .
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83：ブイテラ ◆Ymrn.zuCts：2014/01/11(土) 05:24:56 ID:4.2URnss0: 　　　　　　　　　　　　　　　 ;=))::.　　　,,='‐;;;;''-､::
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84：ブイテラ ◆Ymrn.zuCts：2014/01/11(土) 05:26:01 ID:4.2URnss0: 　　　　　　　　　　　　　　　　　__
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85：ブイテラ ◆Ymrn.zuCts：2014/01/11(土) 05:26:55 ID:4.2URnss0: 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿
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'′／　　　　/　　　/ 　　　 `ー､　　　　　　　　　　,　　´￣￣｀　‐-　、
　（/　　　　/　　　/　　　　　　　　　｀~'ー──一'"´　　　　　 i　　　 / ｀`ヽ、

…死屍累々。
今宵挑んだ者達は、尽くが打ち倒された。
残るは少年を除けばあと一人である。
86：ブイテラ ◆Ymrn.zuCts：2014/01/11(土) 05:27:55 ID:4.2URnss0: 　|　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|
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　|　　　　 "''ｰ- ,,_＿_:::: :::::::::::::）_,,-''"　　　　　　　　　　　　　　　　　　　"''ｰ- ,,/::ゝ::::::::/　i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;」;;;;;;;;;ノ
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣

その最後の一人もまた武器を失い、路地裏に追い詰められていた。
前に立つ少年の拳銃にはまだ十分に弾丸が残っている。
当然だ。１５発入る弾倉からは、こちらの死者数である７人分しか発射されていない。
つまり自分を仕留めるまでに半分以上の銃弾が残っている。
87：ブイテラ ◆Ymrn.zuCts：2014/01/11(土) 05:29:01 ID:4.2URnss0: 　|　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|
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￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣

少年の持つ拳銃が、鼻の下辺りを照準する。
頭蓋骨も薄く、確実に延髄を破壊できる。そういう位置だ。
88：ブイテラ ◆Ymrn.zuCts：2014/01/11(土) 05:30:00 ID:4.2URnss0: 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿　　　　　　　　　|　　//　＿/＿_
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／＾ヾ｀>ー -　､　　　｀ー - .. ､ _
／/＾￣二三//⊂⊃､ヽ三ミヾゝ､　　　　　＿＿＿,,〃　　｀ ''''':::::;;;;; _ ｀ー - ..､ _　　〃￣　｀
　/:::::::イLl‐,.///:::８:::::ヾヽ＼,..-一'´￣￣フ／::::::::::〃　　　　　　　　　｀ー - ､　_ニﾆﾌ￣ > ｰ
/::;イLl／／´⌒´￣＾￣｀ヽy'::::::::::::::::::::::::/./:::::::::::::/　i　　　　　=　　､＿_　　!　＿＿[｀ﾉ　,ｒ'ー‐'
;ｲLl-/／:::::::::;:::::::::::／⌒７´:::::::::::::::::::::::/./:::::::::::::::i　　!　　　　　、　、　￣!￣ﾉ￣｀ー‐'
ｲLl/::/::::::::∠::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/./:::::::::::::::::i 　　ヽ　　　　　　　｀ー―‐〈

矮小な道具で挑んでくる者達には矮小な道具で。
それが決まりだった。
そして少年はトリガーを引くその瞬間、彼が持つ特異な能力の発動を開始する。
少年は生命を奪う相手に対しては必ずこの能力を使う事に決めていた。
その能力を使う相手と状況を限定しているのは、彼が『ある存在』としては極めて未熟である事の証左なのだが…
今は語るべきことではない。

彼の一族の、さらにごく一部にのみ発言する特殊能力。
『…の視点（アッパービジョン）』と名付けられたそれが発現する。

対象者の時が、遡行する。
外宇宙における一瞬。しかしそれは、少年と彼にとっては永遠に等しい出来事だ。
89：ブイテラ ◆Ymrn.zuCts：2014/01/11(土) 05:31:00 ID:4.2URnss0: .
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　　　　　　　　　　　　　　　「ねえ、マム。このおはなのなまえはなんていうの？」
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90：ブイテラ ◆Ymrn.zuCts：2014/01/11(土) 05:32:00 ID:4.2URnss0: 　　　　　　　　　　　　　　　　　　 _,,､､､､
　　　　　　　　　　　　　　　　, ィ:;:;:;;ミミﾐ::ヽ
　　　　　　　　　　　　　　 ,.ｲｲ;:;!!;;ゞ三ミミﾐヾ､
　　　　　　　　　　　　 ljj!.::lll:l:;:;;::;ミミミヾjjjﾄ､
　　　　　　　　　　　　　　lj:;!:|:l;l:!;l::;:;;ﾄﾄミﾐヾﾐtjjii!
　　　　　　　　　　　　　　!:;|.:l:l;!!;!;1.::;;ｨｲ''"´ `ヾj!､
　　　　　　　　　　　　　　ヾii从ﾄﾄﾄﾊr'　　 ,r'"　.U
　　　　　　　　　　　　　　　ﾐ从:.,､､､,,,_..:,.ｨ^'ﾟ‐′1
　　　　　　　　　　　　　　　ヾ从;;:.:,r=''.::::.　､　　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　`ﾄ､::.　　.:::.'´_,,　⊥
　　　　　　　　　　　＿, ィ´二二二≧ﾆﾆﾆ7￣｀`/^iー── ─── ──‐r‐‐r(⌒!
　　　　　　　　 , イ.:.:.::::1　「￣￣`T´￣|N!´￣,ｲ　|.: .: .:. :. :. :. :. :. :. :.: .::..:::j!ー〈^77＿＿＿＿ __
　　　　　　　　　j.::::|.:.:::::::|　 |.:.:.:./l.:::|＿_」N|ﾆ,ｲ iﾄ､ヽ¨¨´´ ￣￣￣￣￣「￣王(二.: .:.:.:.:.:.:.::::::::.:.:(Q
　　　　　　　_／|:::::|.::::;:イ,r''つ.:::l に二二「　〈 i ﾘ　＼ L二三三三三二二二二≧ー'"´￣￣￣￣
　　　 ,､-‐' ´　」::::|／／　　￣`つ　|;;;;;,;,;|挂.ﾄ､ヽヽ　　　￣｀`Y⌒ﾄ､`ヽ
　　／　_,．-─-イ丁　　　　　`ーっ !;;;:;:;;;!:::|　ﾄ､　　　　　　／　　l::l　　`､
　/　　　　　　　i　　i　　　 ,ィ彡ｦ　.|;;;;;;i;:|:::| i } `ーr─ -ｧ＜　　 /:/　　　 i
　　　　　　　　　ヽ　＼, ヘ_,.イﾄﾄ､ :|;;;:;;|::!:::! f !　i::::i　　|| `ー＝''"　　　　　l
　､　　　　　　　　　＞''"`1　　ﾘﾄ､　ﾘ;:;;;;;|::|:::| | |　|::::|　　|i　ﾄ､.:.　　　　　 |
　ヽ､二二ﾆ -‐'"´　　　.l i　リ.:1　!￣`7`7 j |　{三}ー-k､l:::.＼　　　　　　!
　　　　　　　　　　　　　　 | |　 !　 1　!　/.:/　f {　{三}二二ヽ:::.:.　`ｰ　　　 ,′
　　　　　　　　　　　　〉!　 |　ヽ, V.:/　　| |　|:.:.|　　　 j i＼:.:.::.:.:. :.: . .:/
　　　　　　　　　　　　 H:　「i　　ヽ:/　 _「| |￣.:::|　ィ乙j 1　`ｰ----‐'′
　　　　　　　　　　　　　H::.　| |`Tヽ二コH:j |￣.::::|. :. :. :.:j l
　　　　　　　　　　　　　　　f|::::. | |　|:::|ﾆﾆﾆﾆ| |　 i:::::!.:.:.:.:.::::k|

目標の正体について、自分は未だ半信半疑だった。
91：ブイテラ ◆Ymrn.zuCts：2014/01/11(土) 05:32:57 ID:4.2URnss0: 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼::::::::::::／⌒￣ヽ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／(／(∠＿　　　　　　　　ヽ_／　　　　　　∨|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/{/{／∠´二ﾆ＜　　　　　　　　|　　　　　　　 V
　　　　　　　　　　　　　　　　　　从 /　/{/{ィL＿={　　　　　　　 |　　＿,ィ )　 .人
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　`ー── ､三{〈　　　　＿＿ﾏvﾏフ／Vヽ:: . 　｀7＿
　　　　　　　　　　　　　　　　　〈＿__　　､　 V=ﾆ}　　　 .ィﾆﾆ二二L, ＿　　/ 　／::∠
　　　　　　　　　　　ィ´￣￣　＞､　　 ∨／＼￣ﾌ一)ノ{__　／＼／￣￣≧x_)　/{ _∠::／::::::
　　　　　　　　／＼::::::::::::::::::::::/「￣l|八ム- ￣ノ　厂ハ }「￣∨::::::::::::::::::::::::::::＼「厂:::/::::::::::
.　　　　　　 ∧　　＼:::::::::::::: |/ 　 i|/ハ「二) 　／ /　∧|:::|::ハ::::::::::::::::／￣￣‘，:: //￣}::
　　　　　　　　/::: ＼_ ／ヘ:::::::: L＿_人::::::ー一　´　}　厂:::/:::L＿}::::::ﾍ::く　　　＿__|::::「:Ｌ／:::
　　　　　 ∧::::::::::::::::〈　　〉:::::八＿_,ノ＼::￣L ＼ /_/:::／廴__ ィ:::::〈_,〉:::＼／:::::::::|::::|:::::::::::::
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　　　　　　　＼::::＼＿＿＿彡_:::::::::/:::::::::::::::::＼＿|／:::::::::::::::::廴_ ィ´:::::::::::::::::::::::::::/＼::::｀＜_
　　　　　　　　　＼＿＿＿／::|￣´:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::乂＿＿＿＿__/⌒ヾ､::::::{/
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一'　ﾊ─- ､　　　　 |　　　　 ,j　|::::＼　::::::::::::::::::::::::＿:::::::::::::::::::::::::::/::/:::／　　　　 }､_:::::::::::::::|
＼　　}:::::::: !＼＿__,人　　　 /　＼:::::`ー　＿＿／::::::＼＿＿__彡´:/{::::{ / ＼＿_ノ／`ー─
　　 /::::::::::|　　　　＼＼　/　　.i::＼＿＿＿＿／⌒ヽ＿＿__ ィ⌒/＼L　／:::::／　厂／
＿彡:::::::::::/　　　　　　＼`ー─y'∨:::::://///!:::::::::::|:::::::::V//∧::::／　　 ∨::::::::/ ＿ノ／
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共に車に乗っている、チームを組んだ他の七名も同じだっただろう。
92：ブイテラ ◆Ymrn.zuCts：2014/01/11(土) 05:33:54 ID:4.2URnss0: 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　_,　　　,,-,
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 _,-'"/ /l／　l　i
　　　　　　　　　　　　　　　　　/ ／　　l／/　　ヽ lヽ、
　　　　　　　　　　　　　　　　/ l/　　　 !　´　　　ヽ　ヽl、
　　　　　　　　　　　　　 i! i! {　l　　　l　　　　　　　　 / ｀ヽ、
　　　　　　　　　　　　　/ ヽヽヽヽ　ヽ　__,,,,,.----ノ　　　ヽ
　　　　　　　　　　　　　l　　　　_,.- > ,-,　　ヽヽ ,_　　　　　　}
　　　　　　　　　　　　iヾl　_,-'_,-,' / l　l ヽ、ヽヽ､ﾞﾞ' 、　　　ﾚl
　　　　　　　　　　　　.l_,／／ / /　 l　 l　 l　　ヽ　ヽ　ヽ、／ /
　　　　　　　　　　　　/ ／　/　/l　/l　 lヽ lヽ、ヽ　ヽ、　ヽ/
　　　　　　　　　　　 // /　/　/ l ./ l　　lヽ l　;_,,--,＼　ヽ　/
　　　　　　　　　　　l/,-/　l　ヾ=ﾄ_l__ヽ　 l ,ﾄ;;ﾆ-,;;''　l ＼ Y ヽ
　　　　　　　　　　　　 /　/l　l ヾ'i';;-,ﾞヽ l　i'ぐ;ソ7 .l_,-i　l
　　　　　　　　　　　　 l　/ l　ﾊヾ''''"　l ヽl　""""　l ﾉ ,!　 l
　　　　　　　　　　　　 l /　l ヽヽ "　　ﾉ　　　　　　　l／＼__l
　　　　　　　　　　　　 i!　　i!'/"｀、　 _ﾞ____,,,,　　　/l　;;;--,_ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　 /／l ＼　｀　,,, 　　 .／ l/＼ゝ-、
　　　　　　　　　　　　　 _,-'　　 l　/l＼　　　　／　_,l　　 ,-''"ヽ
　　　　　　　　　　　　　l""l　　 '"　ﾄ-,,ヽ--''"_,.-'"　l　 /"l　　l
　　　　　　　　　　　　 l　 l"l　　　　l__　"'-'"";;;;_;;-'"l　/　l　　 l
　　　　　　　　　　　　 l　 l　l　　 /"　"'---'''"　/-､_ 〉-'" l　　 l___
　　　　　　　　　__,,--l　　ﾄ、ヽ、l　　　　　　　 /l____/　　／＼　 l　""''''''---,-,,,__
　　　　_,,,..-'''"l"　l　/　　l　ヽ、ll　　　　　　　/　　4--''"'---,,,,"'''　　　　　/　　/　"'''-
　　,-'　 /　　 l　 l　!-'''""ヽ、　"''7-,,_　　　　_,,---''l　ヽ　　　　"""'''''--,/_　 /

世に流布する、常識では考えられない存在を相手にしたのは、実のところ初めてではない。
例えばアルコデウムで狩った『獣人』などだ。
しかし、幾らなんでも今回のはさすがに…
93：ブイテラ ◆Ymrn.zuCts：2014/01/11(土) 05:34:59 ID:4.2URnss0: 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,イ￣￣｀ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 l｀ヽ≡＝= ,,_　ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　｀,ﾄ_lγヽ) ll ,,=､x'
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 (_|:::〉ゝ-'ﾉ.ll.ゝ.ﾉノ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　l∧￣l",--､ヽ::l_
　　　　　　　　　　　　　　　　　＿____∧ﾉ_ノゝ.◎)Y　/＿__r‐┐
　　　　　　　　　　　　　　　　 _'----/ミミﾐ｀ー--彡ソ´　　￣｀ヽ
　　　　　　　　　　　　　＞'　　ノミミ三三彡´　,r´｀ヽ ______／:ヽ
　　　　　　　　　　　　　,::´/-‐-- '7￣￣ /￣￣7x　　　 >____ヾ､::::::',　　準備はいいか、テッド。
　　　　　　　　　　　／:Y l 　 ____/＿＿./＿.　 /　.ヽ　ノヽ　.｀Y',::::::,　　もうすぐ作戦開始時刻だぞ
　　　　　　　　　　／::;ｲ　 l￣_ -=＝＝=- __￣/ ./　r´　　ゝ￣｀)l::::::i
　　　　　　　　,ｲ::::/ﾉ >-l-"　/_ 二 _/__.　｀〈､ i__.ﾉ´￣ 7 X｀ｿ.,':::::l
　　　　　　　　/___./´r(　 l,=＝l- ‐‐- l-- ﾆ＝ヽｌ /---./ /､_/ /:::::,'
　　　　　　r‐ｙ′.ヽ､ヽ=_l -=〈ー,≡＝=-----i!___>　 / /､__l /:::::/
　　　　　　ヽ､,-､/_,-ゝ- ､i彡((`´/＼　　　　 / /L≡≡'' ﾊ_∥:::::/
　　　　　　 /　＼＞　　,-‐`ヽ´,,｀Yiヽiヽ---/ /--｀ヽ￣￣/- 二!
　　　　　　.{　　／ミ___/ ,,Ｙ, -､ヾ､´ヽｌ Y丶__l=≡ミ､ヽ　ー/〈::::::l彡Y
　　　　　　 l ／-ミ/ ./／ l_ ｀i===ゞ Y ゝ´　　　｀Yl|l!ヽ_ノ:::::::::::l彡l!
　　　　　　ヾ-=＝､ .i　　丶　ヽﾆﾆﾝx 　＼　　.__==＝:::::::::,--ﾉ彡ﾉ
　　　　　　　　　　　｀ー-＝ゞ∠ﾆﾆ' i＼　 _＼￣::::::::::___／/ ７彡l
　　　　　　　　　　　　　　冫ヽ　l　.l　 `（.○)----´/ / /　 l彡ll

「コマンダー。俺は未だに信じられません。この世にまさか、そんな存在が…」
94：ブイテラ ◆Ymrn.zuCts：2014/01/11(土) 05:35:54 ID:4.2URnss0: .
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95：ブイテラ ◆Ymrn.zuCts：2014/01/11(土) 05:36:56 ID:4.2URnss0: 　　　　　　　　　　　_,;'";;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ﾞ';;､
　　　　　　　　　　,;';;　;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;　`､
　　　　　　　　　 ,';;;;;,,　;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;　　;ﾞ;
　　　　　　　　　/;;;;;;;;　　;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;　　　,,,;;;;;i
　　　　　　　　　i;;;;;;;;;;;;;;;,,,;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; ;;　;;;;; ,,,,,,,,;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|　　諸君、言うまでもないがこれは極秘の任務だ
　　　　　　　　　ﾉ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; ;;;;;;;;;;;li;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|　　しかも可能な限り最高の人材を必要とする、な
　　　　　　　　　 i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;／l;;;/l;ｿ;;/ |;;;;;;/| l;;lﾞヾ;;;ﾄ､;;;;;;;;;;;;;i
　　　　　　　　　　|;;､;;;;;;;;// /,'' / l/　 |/|/ 　ﾞｌ　ヾ､ﾞi;;;;;;::::/
　　　　　　　　　　/ヾ;;/ｿ　　　　　 ,　　,　　　　　　ヽ l;;l"ﾞl
　　　　　　　　　　'､ (ヾ,,＝==;;;;;;;,,,,,_`il,iﾞ__,,,,;;;;;==＝　,/|lヽ l
　　　　　　　　　ヽ､`||ヾi;'（:::::ﾞ'ﾞ:::/;;i＝i;;;ヽ:::ﾞ'ﾞ::::）ﾞi;/ |l'ﾉ/
　　　　　　　　　　　/ヽ|l､ﾞi::;;;;／⌒⌒）.ヾ..;;;;;;;;;;..ノノ/l.,/＼
　　　　　　　　　　/;;;/::ﾐヾ､.／／／　）　　　　　'ﾞ /ﾐ"i;;;;;;;;＼_
　　　　　　 _,.-;;'";;;;;;;;r‐ ﾐ/ﾞ ,／／　/_!／`　　 /,,l;;;ﾐ/;;;;;;;;;;;;;;;;~＼
　　_,､-‐;;'";;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|　/　/　 / 　 /.__,,,..-／ヽ　/;;;ﾐ/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;`;,,､_
‐'";;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| ﾉ　/　.ﾉ　　/　,,, ／　ﾉ/';;;;ﾐ/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ﾞ'';;;,,､_
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人材か。
確かに、集められた顔ぶれを見れば、それは嘘ではないだろう。
しかし最高の戦力とは、最高の人材だけではなく最高の連携が必要なのだ。
作戦開始の一週間前に集められたところで、一体どれほどの連携が取れるようになるというのか。
官僚という奴は、いつになっても現場の機微は理解できない。
96：ブイテラ ◆Ymrn.zuCts：2014/01/11(土) 05:37:53 ID:4.2URnss0: 　　/::::::::::::/|/|／::::|／:::::/イ　　N:::::::::::
　　|/|/{|/:::::::::::::::::/ ／　　　　　ﾊ::::::::
　　　　　〈r＿_ヽ |/L､､,,,,,,,,,,,,,,,,__　ﾉ＼::
　　　　　>r‐t.ﾊ　７/´::ヘｿ_｀ヽ＿／ﾐ:
　　　　（.ヽ:フﾘ⌒ﾍ､:ヽ￣::::_ノ￣　ﾐ:　　戦場は日本の行政・立法の中枢区域だ。
　　　　　`┬彳　　　　￣￣　　/　ﾐ::　　かの国の軍事・警察的援護は得られない。
　　　　　　　ヽく.　 __〉、　　　　..:::::::::ﾐ:::　　しかし同時に一切の邪魔をされる事もない。
　　　　　　　　V::::::＿ ..＿、 .:::::::ﾊﾐ::::　　そういう事になっている。
　　　　　　　　∧::::::::＿　　　,,､ﾊN::::::
　　　　　　　　」|i;;;::::;;ii,,..... ..､ﾊ||ﾄﾐ'': : :
　　　　　　　　　ﾊ从||||||||||||||ﾄNﾐ''／:::
　　　　　　　　　　∠//"`-"ー'イ:::::::::::
　　　　　　　　　　|:::::|〉: : : : :「::::::::::::::::::
　　　　　　　_／:::::::|: : : : : :|:::::::::::::::::::
　　　　　　_／::::::::::::└: : : : :」::::::::::::::::::

日本？
あの国で軍事行動など起こせば、近隣国の阿呆がやたら騒がしくなるはずだが。
97：ブイテラ ◆Ymrn.zuCts：2014/01/11(土) 05:38:58 ID:4.2URnss0: 　　　／;;;;;^^V;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;:／|;;;;;::''／ /／　/::::／　'ヘ、:::,、;;;;;;;;;;;;;;;＼
　／ﾍ,;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;::::／　/::／　　　　　 /／　　　:＼( ヽ;;;;;;;;;;;;;;;:::＼
　　／;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;::::／　　　ｿ　　　　　　　'´　　　　　　::::｀ゝ）＼;;;;;;;;;;;;;;;:;;ゝ
　 /;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;/|/　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　: : : : : : :ヽ;;;;;;;;;;;;;;;;lヽ
　 V!;;;;;;;;;;;;;;;/ |　　　　　　　　　　　　　　　 l　　　　　　' : : : : :|: l;;;;;;;;;;;;;;:;|
　丿;;;;;;;;;;;;;.i /　,,...ー--:..,,　__ 　　l　　　 /　_ _ ,, .. .. ,, _ へ::＞ミ;;;;;;;;;;;;;|　　　諸君らの不審も無理はない。
　´i;;;;;;;;;;;;;;;;;!´＜ｱ ´ ¨　　　　　｀　rｿ　 /, /　　　　　　　｀丶＿　|;;;;;;;;;;;;!、.　　しかし、今回君たちが狩るのは
　 |/i;;;;;;;;;;;;;| r==（　　　　　　　　　）/⌒ヽ（　　　　　　　　　）彳 |;;;;;;;;;;;i　　　　これまでで最強最悪のテロリスト…
　　 |,;;;;;;;;;;;| !i　　丶. _　　　　_ . ／ |　　　|: :丶_　　　　_ . ／　 !i !;;;;;;;;;l　　　　否、テロリストという表現すら生ぬるい存在だ。
　　　|;;;;;;;V/　　　　　　''　''　　 ,.　´, . . .;'　、: : : ''　'' : : : : : : : ::ii/;;;;;;/v　　　　何故ならば、今回のターゲットは…
　　　ヾ;;;;;;;ヽ　　　　　　　　　/(　 : : : : : : ::）、: : : : . : : : : : : : :/;;;;;;;/
　　　　ヾ;;;;;ﾍヽ　　　　　　／::' ゝ´｀: :´: 　´ '＼: : : : : : : : : : ∧;;;;;/
　　　　／ー《;i ＼　　　　/: : .'　　＿ _ ＿: : : : :ヽ: : : : : : : : //;;＝ヘ
　　　 i /::::''ﾍ;i　ヽ　　　 : ::　／_,. -ー- .,_＼: : : : : : : : : :://;;ｒ'て　｜
　　　　!　::' ;:::ﾍi　　　　　 ::' ／＾~　　　　　　~^＼: : : : : : : : /;;/）ヽ　｜
　　　　ヽ　 :::: ヽi 　　　 '　|　　＿　　　　＿　　|: :: : : : : : /;;/:: :::: : :|
　　　　　ヽ　　 i;;;;i　　　　!　|/´ 　　｀ｰ ´　　｀ヽ!: |　: : : :/;;/::~::: :／
　　　　　　 ''ーｙ;;;i　　　　ゝヽ-ー　´￣｀ー-　ソ;;ﾉ　: : : /;;/＿／
　　　　　　　　　 i;;;;;i　　　　　　　＝－ー＝: : : : : :　: : :/;;;/
　　　　　　　　 |;;;;;;i　　　　　　　　　　　　: : : : : :: : : /;;;/
　　　　　　　　ゝ;;;;;;＼　　　　　／⌒＼　: : : : : ／;;;;;;/
　　　　　　　　 |ヘ;;;;;;;;￣＼__／;;;;;;;;;;;;;;;;; ーー´;;;;;;;;;イ
　　　　　　　　　　 !　　ヽ'';;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;'／: :|
　　　　　　　　　　 |　　 '::　＼;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;／: : : :|
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98：ブイテラ ◆Ymrn.zuCts：2014/01/11(土) 05:39:53 ID:4.2URnss0: .
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99：ブイテラ ◆Ymrn.zuCts：2014/01/11(土) 05:40:58 ID:4.2URnss0: 　　　　　　　　　　＿＿＿＿＿
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　　　　　　 /　　　￣￣￣￣　　　　　/＿＿＿__
　　　　　 /　　　　　　　　　　　　　　/ヽ＿＿／/
　　　　　/　　　原隊復帰せよ　　/　　/　　　/
　　　　 /　　　　　　　　　　　　　　/　　/　　　/
　　　　/　　　＿＿＿＿　　　　　/　　/　　　/
　　／　　　　　　　　　　　　　／　　/　　　/
　／　　　　　　　　　　　　　／　　/　　　/
　￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣/　　　/　　　/

原隊復帰通知が来たのは唐突だった。
一体何があった？
100：ブイテラ ◆Ymrn.zuCts：2014/01/11(土) 05:41:57 ID:4.2URnss0: .
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