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VR出産

1:2020/04/26(日) 05:39:37 ID:gKpMLQOU0
20××年、一部のマニアから待ち望まれていたVR「Birth」が販売された。
これは日常生活と変わらず、5感が体験でき、さらに出産をリアルで体験できるシステムなのだ。
そして人間との出産はもちろん、何度か条件をクリアしていくことで多胎児、巨大児、さらには他の種族との出産も体験できる。

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主人公
(HN リク) 18歳 男であるが、出産マニアでこのソフトが発売されると聞いて即日購入した
        男のままでは出産できないため、ボーイッシュな女の子になり、胸はAAで極力リアルな自分へ近づけた感じになる。

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早速起動して名前と生年月日、顔の認証が行われいよいよ起動された。
初めはチュートリアルとして病院での正常位の出産と表示された。

24名無しのごんべへ:2022/01/13(木) 09:13:59 ID:5v4pf1XY0
この時すでに全開に近いとは思ってもいなかった。
「うーいててっ。」
なんとか強い陣痛を逃して教室に戻る。
腰に手を当てて廊下の壁を不自然にならないくらいで手を当てて教室に戻ってきた。
「っ!?(またか!でもここでは声出せねぇ!)」
教室の入り口の扉の前でまた強い陣痛がきたが歯を食いしばって声が出ないように耐えた。
いつまでもドアの前にいたら不自然だけど動けない。

25名無しのごんべへ:2022/01/13(木) 11:17:12 ID:DNqV0qMY0
「リクどうしたの?
早くしねぇと授業始まるぞ?」
「あぁ…」
ドアの前で陣痛に耐えていると、湊に話しかけられた。
(ふぅー、どうやら陣痛が来ていることはバレていないようだ。)
俺は陣痛の波が去ると同時に急いで自分の席へ戻った。

「っ!?(いててっ…。これで4回目か。)」
昼休みに陣痛が強くなってから、間隔も短くなってした。
この授業とあともう1限、何としても耐えるつもりであるが、次の授業は移動教室での授業であった。

26名無しのごんべへ:2022/01/13(木) 12:19:44 ID:5v4pf1XY0
「湊、先行っててくれるか?
トイレ行ってから行くわ。」
「今日トイレ多いな。腹でも壊したのか?」
「食べ過ぎかな?」
「食い意地が張ってるな。まー先にいってるわ。」
途中で陣痛が来そうだし、一緒に行くと気づかれそうだから湊とは別に行くことにした。
俺は他の生徒が出たあとに立ち上がった。

27名無しのごんべへ:2022/01/13(木) 13:47:45 ID:EECI6L0k0
その時、股間がじわっと濡れる感覚があった。
「あっ、やば、破水した!?」
大量では無いが、それでも下着では吸いきれないようで、スカートから伸びた太ももを伝って液体が一筋流れる感覚があった。
でもまだ、チュートリアルの時のような息みたい感じはない。
「どーしよ、まだ一限あるのに…。あ、そーだ!」
女子トイレには、自由に使えるナプキンが置いてあったのを思い出した。
取り敢えずあれを股間に当てておけば、破水したのはバレないだろう。
「早くトイレ行こ…、あ、いだだだ!…う、うぅうーっ!」
次の陣痛は思ったより早く来て、痛みも強くなっていた。

28名無しのごんべへ:2022/01/13(木) 15:41:09 ID:5v4pf1XY0
これ10分くらいの間隔で陣痛来てないか?
怖いけどもう一度指を中に手を入れるとさっきよりも低い位置で触っても何も感じない俺のものとは違うものに触れれた。
(頭だとしたらもうそこまででてきてるのか!)
俺はその頭をなぞってみる。
ほんといつもこんな大きいものが出てくるってすごいよなー。

29名無しのごんべへ:2022/01/17(月) 06:45:55 ID:fTDw1zN.0
そこからはもう羊水は漏れていなかった。
「これって赤ん坊の頭で蓋されたってことかな?…ぅ…いたたただっ!!」
また陣痛が来た。
女子トイレの個室の壁に両手を突っ張って必死に耐える。
「ふーっふーっ…やべええっ、いってぇえ〜〜〜!!」
もう相当に痛くて、時間も長かった。
「…………っ、ふ、ふー…おさまった…。もうここで産んじまおうかな…」
でもまだ息みの感覚いまいち無いしなー。
「うーん、いややっぱ駄目だ!せっかく学校に居るんだから絶対に最後まで授業に出る!」
こうなりゃ意地だ!
俺は慣れない手つきでナプキンをパンツに貼り付けると、移動教室へと向かった。
「そう言えばあの湊ってやつだけど、妙に俺と距離近いんだよなー」
俺のアバターって一応女子なんだけど。
「あいつが父親役だったりしてな」

30名無しのごんべへ:2022/01/17(月) 10:03:37 ID:141qCbFY0
「ふぅ〜もう少し大人しくしとけよ....」
陣痛が来たからお腹を擦りつつ小声で話しかける。
「3階かー。」
移動教室は3階の音楽室だ。
今1階だから陣痛あるのに結構ハードだろう。
俺は壁を伝いながら階段を登り始めた。

31名無しのごんべへ:2022/01/21(金) 17:10:07 ID:ZgS9hQ860
「ふぅーふぅーふぅー」
俺は手すりをつたいながら何とか3階までやって来た。
階段を登ったせい、かなり陣痛の間隔が短くなっていた。

キーンコーンカーンコーン
「やべっ、もう時間か!?」
開始のチャイムが流れ俺は急いで音楽室に入った。

32名無しのごんべへ:2022/01/21(金) 18:35:33 ID:MJlvqOe60
教室にはいるとピアノの前に生徒が囲むように立っている。
音楽の授業って座って聞いていればいいだけじゃなくて全員で立って歌うとかまじかよ。
「(こそ)遅いぞこっちこっち〜」
湊がこっちこっちと手招きしている。
俺は教科書を持って湊の隣に立った。
陣痛が始まってから立ちっぱなしってないから最悪だ。
しかも歌うとお腹に力が入るせいか時たまごボッと羊水が流れ出てる感覚がある......
何枚もナプキンつけてきたけどもれないよな?

33名無しのごんべへ:2022/02/01(火) 16:05:07 ID:rcucER6M0
(うう、股間が湿って気持ちわり〜)
教科書を構えて、適当に歌ってるふりをする。
早く終われ〜。
あ、やべ、陣痛きそう…。
「…っ、……っ! …ひっひっふーっ、ひっひっふーーー…っ」
どうにか声を出さずに耐えたが、さっき階段を登ったせいかちょっと息みたい感じがして、とっさに呼吸法で凌いだ。
「ははっ、リクなんだそれ。それじゃ腹式呼吸じゃなくてラマーズ法じゃねーか」
「…うるせーよ」
湊にからかわれるが、こっちはそれどころじゃない。
立ってるから股から赤ちゃんが落っこちそうな感じがする。
しかももう次の陣痛来そう!間隔2分もねーよ!
(あああ〜痛い痛い痛いめちゃくちゃ痛いやばいやばい痛い痛過ぎる…っ)
「……あ、あああああ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!」
しまった!あまりの痛みに思わず甲高い悲鳴が出てしまった!
「あらあ、リクさん、良い発声ね〜。皆さ〜ん、今の発声を参考にしてねぇ〜」
「「「「「はーい」」」」」
あれ? バレてない? 誤魔化せた、のか?

34名無しのごんべへ:2022/02/01(火) 16:51:14 ID:OAgiobA20
最後の一曲になって漸く席につけるという気の緩みもあったんだと思う。
「….ひぎっ!?」
席に戻ろうと足を動かそうとした瞬間、ミチィと股に何か挟まったような違和感が
まさかと思いつつも違和感で股がガリ股になるのを必死に耐えて席について
バレないように下着越しから股間に手を当てた。
「(頭出てる…!?)」
俺の股間なのに触れた、感触のない掌におさまるくらいの
丸い塊の一部に驚く。
発露したのか…
とりあえずこれ以上出すわけにもいかないし手で股間を押さえて
授業を受けることにした。

35名無しのごんべへ:2022/02/03(木) 08:35:23 ID:TXNYujYk0
(あああ、出したい出したい! 今息んだら気持ち良いだろうな〜)
いつの間にか陣痛の間隔はほぼなくなり、息みたくて仕方なくなってきた。
声出したらバレるから、何とか我慢しないと…。
「ふーーーっふーーーーーっ」
って言うか、俺めちゃめちゃ鼻息荒くない!?
汗だくだし明らかに様子がおかしいのに何で誰も気づかないんだ?
(そう言うシナリオなのか?)
でももうここまで来たら、いっそ誰かに気づいてほしい。
そして、助けて欲しい。
手を握ってもらって、思いっきり息んで出産したい!
「……っ………っっ! …………ッ!!!」
(やばいやばい、どんどん出てきてる〜〜!)
手で押さえていても、児頭が出てくるのが止められない。
会陰がミチミチと広がって、きっと今一番大きいところだ。
椅子に座っているのに、勝手に脚が開いちまう!

36名無しのごんべへ:2022/02/03(木) 11:55:03 ID:0v4o/vqM0
こんな人が多いとこで産みたくない!
そう思い
「うぐ!」
俺は会陰に挟まっている頭をぐりぐりと押し返した。
激痛が腰の辺りを襲うがなりふり構っていられない。
キンコーンカーンコーン

やっと授業が終わった....
俺は陣痛とかを気にせすダッシュで少し遠めの空き教室に入った。
後ろから湊に跡をつけられてると気づく余裕もなかった....。

「はぁ...はぁ....んぐくうううう!」
俺は我慢の限界でこの大きい痛みを出す感覚を味わいたいと下着も脱ぐことを忘れて椅子にしがみついて立ち膝で息んだ。
「はぁ、はぁ、はぁ……はうううううっ!!」

37名無しのごんべへ:2022/05/15(日) 08:26:50 ID:t9pOTqxk0
俺が必死に陣痛に耐えている時であった。
ガラガラ
突然教室の扉が開いたのだ。
「はっ、ふー、ふーっ、うぐぅう〜〜っ」
誰かが来たのを察し、俺は必死に息むのを止めようとしたが自然の摂理には抗えずに息きんでしまった。
「おい!リク、大丈夫か?」
「はーはーはー、み、湊か…」
こんな姿を見られてしまった恥ずかしさと、これで誰かに支えてもらえるという嬉しさが同時に押し寄せてきた。

38名無しのごんべへ:2022/05/15(日) 09:11:47 ID:3HbR9nvo0
「大丈夫か?」
湊は心配そうに扉の前に立って、俺の様子に呆然としている。
「はーはーこれが大丈夫に、みえるか?…うぅ、んんんーーーーでるぅぅる!」
俺はもう湊がいても構わないと思い、いきんだ瞬間だった。

39名無しのごんべへ:2022/05/22(日) 09:21:26 ID:HCdqoXdY0
ズルリ…バシャアア……
胎児が一気に肩まで出てきてしまったのだ。
「リク!ちょと待ってろ!俺が取上げてやるから!」
そう言って湊が駆け寄ってきた。

40名無しのごんべへ:2022/05/22(日) 10:12:07 ID:XHuKMRHU0
けどもう我慢できない!
「ヴァ、あ、あ、出るぅうううう!」
湊のことも気にせず俺は気にせず息んだ。
ズルっと俺の体内から身体が抜ける感覚があった。
「下着越しだけど、リク、キャッチしたよ!」
湊は泣きそうな顔で下着越しに赤ん坊を支えているらしい。
その姿を見ていると画面がブラックアウトした。
「ふぅ〜終わったか。次は何にしようかな?」

41名無しのごんべへ:2022/05/25(水) 00:36:41 ID:RLaKiksk0
「学校で出産ってハラハラして面白かったな。
また別パターンとか教師とかも面白いかもしれないな。」
冷蔵庫から水を取り出して一口飲んでから早速またバーチャルを起動する。
メニューを見ると胎児位置に逆子が追加されている。
これは逆子選択するしかないな。
シュチレーションはどうしようかなー?

42名無しのごんべへ:2022/06/17(金) 09:27:52 ID:xcPJ1Z6g0
俺はモニターを見ながら出産場所を確認していく。
車、助産院、家、道路、公園、海、プール、、、
ほんとに色々あるし、どれにしようかな〜。
車で!
パートナーの有無は有で介助なしを選択
よく海外の出産動画とかであるシュチエーションになるのかな?
助手席で間に合わず下着ずらしたら産んじゃうやつ。
で、逆子とあ、双子選べるなら双子で正常位と逆子と。
色々選択をして完了ボタンを押すと画面がまた真っ白になった。

43名無しのごんべへ:2022/07/09(土) 11:44:09 ID:k6sWjkbY0
目を開けるとごく一般的なリビングに立っていた。
そしてお腹に目をやると今までよりずいぶん大きい。
(おお、さすが双子!)
とりあえず家を散策しようと一歩踏み出すが、思いのほか体が重い。
これだけ大きなお腹だ。
当然重さも比例するだろう。
そしてもう一歩踏み出すと------

バシャッ。。。。

「え!?ウソだろ!?」

なんと破水したのだ。
(いきなり始まるのかよ!?)
オタオタしてると腹にじわじわと締め付けられるような感覚が襲う。
破水と同時に陣痛らしきモノも始まった。
(おいおい...車だからパートナーがいるはずだよな…?)
とりあえずパートナーの存在を確認することにした。
(うーん、なんて呼ぶ?多分旦那ってことだろうし…)

「あ…あなたー!」

リクは少し恥ずかしがりながらパートナーを呼んだ。
するとすぐに誰かが走ってくる音がした。
ガチャッ-
扉が開く。

「どうしたの?」

そう言いながらパートナーであろう男性が入ってきた。
まあなんと言うか…フツメン。
平均的な顔の男性だ。

44名無しのごんべへ:2022/07/09(土) 23:00:46 ID:TLi9auBU0
「これ、みて。」
「おわっ!?リク、漏らしちゃったの?」
「な、わけあるか!破水したっぽい」
素で驚いてるパートナーにツッコミを入れる。
「あ、そうか!リク、大丈夫??」
パートナーはオロオロして聞いてくる。
なんかこのパートナーといると冷静になれるな。

45名無しのごんべへ:2022/07/10(日) 12:22:15 ID:QUxIyii60
「…っん!…ふう、ふう…。病院に連れて行ってくれない?」
「おっ、おう、分かった!それよりリク、陣痛も始まってんだろ?だ…大丈夫?」
オロオロしながら聞いて来た。
「まだ、陣痛は本格的じゃないから大丈夫。
それより、破水してるから早く病院に…」
「分かった!準備するからそこで待ってろ!」
やや頼りないパートナーであるが、これくらいがちょうど良いのかもしれないと思った。

46名無しのごんべへ:2022/07/10(日) 13:28:48 ID:HgnvCEE60
ただこのシステムのせいか病院が結構離れている。
高速使って1時間ほど車でかかるんだが、1時間では産まれることはないと
思うがとりあえず準備ができたと聞いてマンションから出発することにした。
「ふぅーふぅーん!!」
俺はパートナーに支えられつつマンションの下に降りていく。
こういう日に限ってエレベーターが故障中なんだと思いつつ3階から歩いて階段を降りていく。

47名無しのごんべへ:2022/07/14(木) 21:51:18 ID:EMUrOnbU0
陣痛はまだ始まったばかりで15〜20分感覚ほどだろう。
痛みが収まってる間に階段を降りるが大きなお腹のせいで足元が見辛い。。。

ゆっくり下ってようやく一階に辿り着いた。

「んぅううっ…イタタタ」

再び来た陣痛の波に腹を抑える。

「ゆ…ゆっくりでいいから!」

そう言いながらパートナーはかなり焦っているようだ。

「大丈夫。わかってるから」
(言えやしないけど、こっちはすでに3回目の出産だし)

ゲーム内とはいえ経産婦だ。
かなり余裕がある。

車に乗る前に病院に電話をした。
陣痛は15分感覚ではあるがすでに破水してることを伝えた。
双子でありリスクも高いのですぐにくるよう言われた。

48名無しのごんべへ:2022/07/14(木) 22:10:23 ID:EMUrOnbU0
そうして車に乗り込み出発した。
パートナーは若干前のめりになりながらハンドルを握っている。
 
(大丈夫かよ。。。)

世の中の男性はこんなモノなんだろうか。
まあ初めて子供が産まれるんだ、緊張もするしどうしていいかわからないのも共感できる。

「うっ…うううう痛い!ふぅぅ〜〜っ…ふぅぅ〜っ」

「だっ…大丈夫??」

(大丈夫なわけがない)

「まだ陣痛の間隔あるから」

大丈夫言えずに苦しいフォローをする。

「何か音楽でも…」

パートナーは気を紛らわせてくれようとしたのか音楽をかけようとした。
しかし手元がおぼつかない。

「いやいいから!頼むから運転に集中して!」

これから迎える出産よりもパートナーの運転の方が恐ろしい。

破水してから1時間ほど経っただろうか。
どうにか高速道路のゲートを通過した。

49名無しのごんべへ:2022/07/14(木) 22:30:09 ID:EMUrOnbU0
「ああっ…ふぅぅあああ!痛いっ」

陣痛の波に腹をさする。
高速道路に乗ってから明らかに痛みが増して来ている。
波の間隔も短い。

「ふぅぅぅ〜っ…ふぅぅぅっ」

リクは深呼吸で痛みを紛らわす。
そして最初こそスムーズだった車の流は徐々に速度を落としていった。

50名無しのごんべへ:2022/07/14(木) 22:44:08 ID:jWlXkV0I0
渋滞だ。
時間を見ると18時半。ちょうど通勤ラッシュの時間帯のようで混雑しているようだ。
「あーこんなときに限って!」
パートナーは焦るあまりハンドルを握る手が強くなってる。
タイミングが悪いといったらそうだけど、自然渋滞ならまだすぐ通過できる可能性があった。

51名無しのごんべへ:2022/07/17(日) 07:58:46 ID:oYVVGmCU0
それから30分程が経過して、陣痛の間隔はさらに短くなっていた。
しかし、未だに渋滞は続いておりほんの数キロしかし進んでいなかった。
「くっそ、なんでこんな時に限って渋滞するんだよ。
リク、大丈夫か?深呼吸だぞ。深呼吸。」
パートナーは、あまりの動かなさに焦りを感じているようだ。
(そっちの方が深呼吸をした方がいいんじゃないか?)
俺はそう思ってはいたが、それを伝える程の余裕も無いほどに痛みが強くなっていた。

52名無しのごんべへ:2022/07/17(日) 10:42:43 ID:Z5x0ZqwA0
「あー!いつもなら空くのに、なんで!?」
本来ならいつも空いてくる時間帯だが、
逆にどんどん進まなくなり、ついには動きが止まってしまった。
「はぁ!?嘘だろ!」
パートナーの困った声の先に見えたのは
掲示板に『一都から二都間で事故発生』と書いてる。
ちょうど降りる手前の区間だからこれは事故渋滞も混ざってくるのか。
正直生きみたいとこまできてるからこの渋滞の間に生まれるのかもしれないな。
ただいきんでいいのか子宮口の具合がわかんないからいきめずにいる。

53sage:2022/07/17(日) 21:49:49 ID:lJnlOQWs0
「ふっふっふっ…ふぅぅぅぅぅっ!ふぅぅぅぅっ!あああ!」

渋滞などお構いなしに子宮は収縮を強める。
もう2〜3分間隔というところまできていた。

「ああッ…んんん〜〜!はぁっ…はぁっ…」

リクは痛みに悶え腹をさすり続ける。
(今までのより進みが早い気がするな。。。)

呼吸も荒くなり喘ぐ頻度も上がり、それと比例する様にパートナーの焦りは募っていった。

54名無しのごんべへ:2022/07/17(日) 22:08:02 ID:s2rqQiuE0
「リ、リク、大丈夫?
あーもうー早く動いてよ!!」

パートナーはちらちらと俺の方を見てくる。

「ふぅぅぅーーー、うぅぅぅ、あぁあああ!!
ゔぉおおお!」

息まないように我慢していたけど無意識に体に力が入ってるせいか
確実にヤバくなってきてる。
息まずとももうそこまで頭が降りてきてる気がする。
「り、りく!?」
パートナーが慌ててる中、俺は足を開いて恐る恐る下着の中に手を入れて会陰を触った。

55名無しのごんべへ:2022/07/18(月) 06:30:42 ID:oD/e3zCE0
「!!」

なんとすぐそこまで胎児の頭が迫っていた。
(早!!陣痛だってまだMaxじゃなかったろうに!)

「あうっ…ああああ!」

陣痛の波に合わせて頭が産道を進もうとする。
(もうすぐ発露だ…!)
リクもいきみの衝動に抗うことがでくない。

「んああああぁ!いきみたい!ゔゔゔゔゔん!」

いきむと胎児の頭が出て、やめると奥に引っ込む。
発露だ。

「もう頭が出て来てるよっ…痛い!ああぁ!」

「えええええ!?どうしよう!!」

パートナーはあわあわしだした。
変な汗をかいてる。

56名無しのごんべへ:2022/07/18(月) 06:53:38 ID:oD/e3zCE0
「ゔゔゔゔっぁあん!はぁっ…はぁっ…うぅっんんんん!」

いきむたびにどんどん胎児の頭が露わになっていく。

「うっ…うぷっ…」

パートナーは突然口を押さえガサガサと袋を手に取る。

「ゔゔっ…うげええ〜〜〜っゲホッ…げぇっ…げろぉ〜〜っ」

(ええええ!?)
緊張が最高潮に達したせいか、パートナーは嘔吐しだした。

「だ…大丈夫?」
「うう…ごめんこんな時に…」

リクはいきみを我慢しながらパートナーをフォローする。
(ホントだよ…情けない。パートナーの設定頼りなさすぎだろ…)
まあそれもゲームの醍醐味なのなもしれないが。。。
そうこうしてると車の前方の方に動きがあった。
少し渋滞が緩和してきたようだ。

パートナーは再びハンドルを握った。

57名無しのごんべへ:2022/07/18(月) 07:12:18 ID:oD/e3zCE0
車が動きだしたのと同時に猛烈にいきみたくなった。

「んんんっ…あ゛あ゛あ゛あ゛!うぐぅぅぅ!」

リクは痛みに体を退け反らせる。
胎児の頭が会陰を押し広げ、今にも出ようとしている。
(ヤバいっ…頭が出そうだ…!)

「はぁっ…あっ…あぁっ!もう出る!出ちゃううう!んあああっ!」


グポッ---じわぁ…

頭と共に羊水が流れ出てシートを濡らす。
リクは慌てて下着をずらした。

58名無しのごんべへ:2022/07/18(月) 09:06:48 ID:huax81h20
「え、り、りく!」
パートナーは俺が下着をずらしたことで
驚いているようだ。
リクはシートベルトを外し、足をガバッと開いて
出ている頭を両手で支えた。
もう今にも旋回すれば出てきそうだ。
(これ絶対次のいきみで出るやつ!)
リクは息を整えつつ、次の陣痛を待っていた。

59名無しのごんべへ:2022/07/23(土) 15:31:05 ID:1XomETgc0
「はぁっ…はぁっ…う…来たっ…あっ…あああん!あああぅぅぅうう!」

リクは陣痛に合わせて力いっぱいいきんだ。

ズルンッ___バシャ…

リクは胎児を受け止め抱き上げた。

ふぁっ…んぎゃ…んぎゃああ…

無事に産声を上げる。

「うっ生まれたああああ!?」

パートナーは雄叫びを上げる。
もはやパニック状態だ。

「はぁ…はぁ…頼むから前見て…!」

60名無しのごんべへ:2022/07/23(土) 19:23:08 ID:NTsdjB0w0
「おっ…ごっごめん、
すぐに病院まで連れて行ってやるから待ってろよ!!」
そう言って車が動きだと思ったのもつかの間、またすぐに動かなくなってしまった。
「くっそ、また止まってしまった!
リク、大丈夫か?」
「あぁ、まだ次の陣痛は来てないから大丈夫だよ。
それより前見てしっかり運転してね。」
(2人目くらいは病院で産みたいけど、まだまだ病院までかかりそうだな…)
今の所陣痛とまでは行かないが、強う張りは全く収まらなかった。

61名無しのごんべへ:2022/07/23(土) 20:18:10 ID:lqiq4F260
俺は身体を起こし、うしろの入院用の荷物からタオルを取り出す。
洗面タオルで大きくないけど生まれた赤ん坊の体温を下げるわけいかないしタオルで身体を拭いてやる。
「ふぅー。」
俺は身体を拭くと俺の入院着で赤ん坊を包んだ。
臍の緒の切り方も鋏もないしとりあえずこれでいいかな?
次の陣痛がくるまで息を吐くごとに羊水が垂れ流しになってるのが気持ち悪いな。
これまた2人目も破水するやつかなと思いつつも陣痛がくるのをまった。

62名無しのごんべへ:2022/07/27(水) 08:03:35 ID:HEhDnfbg0
産まれてしまった子の為にも早く病院に行きたいが、車は一向に進まない。
「あ〜もう、早く進んでくれよ〜」
ハンドルを握るパートナーは相変わらず落ち着きがなく、汗ダラダラでこちらの方がよほど死にそうな様子だった。
「りくぅ、俺、ほんと役に立たなくてごめん。妻と子供に何にもしてやれないよ…」
「あー、そんなことないって。しっかり運転してくれれば大丈夫だから…」
パートナーは今にも泣き出しそうな様子だ。

(まったく大変なのはこっちなのになぁ)
(でもまあこっちは3人目で余裕があるし、パートナーのフォローもしてやるか)

「あ〜、じゃあ、ちょっと腰揉んでくれない?」
ずっと座っていたせいか陣痛のせいか、腰が痛くてたまらなくなってきたのだ。
胸に抱いた子の臍の緒が切れないように気をつけながら、狭い助手席でどうにか身を捩り、運転席のパートナーに腰を向けた。

63名無しのごんべへ:2022/07/27(水) 09:59:46 ID:3MR.vfUU0
「あ、あぁ。どう?」
パートナーは車のサイドブレーキをかけて腰を揉んでくれる。
記憶はないはずなのに身体は知っているのかパートナーが腰を揉むのが上手いことを知っているようだ。
「ふぅー、うぅーきもち、いい。」
「これくらいしかできなくて、ごめんな。」
パートナーは申し訳無さそうだけど、この状況なのもあるけど
腰を揉んでくれるの上手いのはありがたい。
「上手いから、全然。」
俺が誉めるとパートナーは嬉しそうだ。
渋滞で止まってる間マッサージをしてもらっていたけど、
お腹がグリュって動いたかなと思ったタイミングだった。
パチンと音と共に俺の股からまた羊水が溢れ出す。

64名無しのごんべへ:2022/07/28(木) 03:41:59 ID:Ce3fbd3U0
「あっ、うぐっ……きた……!」
「え、りく!?大丈夫か?」
パートナーは慌てて俺の方に顔を向ける。
(やばい、いきみたくなった!2人目は逆子だし大丈夫かな)
リクはいきみを逃しつつ、パートナーを落ち着かせる。
「はぁ……はぁ……大丈夫……前見て……!」
リクは呼吸を整えつつ、次の陣痛を待つ。
「うん、わかった。」
パートナーはリクの言葉通り前に向き直った。
とりあえず逆子だし病院近くまでなんとか出来るだけお腹に留めておきたい。
リクは次の陣痛が来るのを待ちながら、 先程出産した子の様子を伺う。
本能で母乳を探してるのかモゾモゾ動いている。
あげたいけど乳首吸われると子宮の収縮が強口なるから今は避けたい。

65名無しのごんべへ:2022/07/30(土) 22:57:48 ID:nzM1Hqj60
「っぎゃあ!ぎゃあ!」
痺れを切らしたのか、大声で叫びがら暴れてしまった。
このまま暴れ続ければ、陣痛の合間に落としていまいそうだと思い、
母乳をあげることにした。
服を手繰って胸に赤ん坊を近づけると口を開けて乳首を吸い始めた。
「…はぅうっ!……ぐっ、ぐっ、…ぐぅう…っ!」
やっぱり母乳をあげると響くな…

66名無しのごんべへ:2022/07/30(土) 23:32:59 ID:MsCyug6.0
「リク、大丈夫?」
パートナーは心配そうに声をかけてくる。
「ふぅーふぅー、うぅうう、まだ、くる、かも。」
やばい、また本格的な陣痛に変わってきてる。
これは病院間に合う気がしないな。
俺は赤ん坊を抱えている手と逆の手でお腹を擦る。

67名無しのごんべへ:2022/08/02(火) 12:25:07 ID:UsaqTAP60
するとようやく車が動き出した。
そして待ってましたと言わんばかりに子宮が強く収縮する。

「あうっ…イタタタ‼ふぅぅぅぅっ…ふぅぅぅぅっ」

リクは痛みに顔を歪める。

道路は先ほどまでの渋滞が嘘のようにスイスイ走っている。
もうすぐ高速の降り口だ。
陣痛もどんどん強くなりもう波の間隔もない。

「はぁっ…はぁっ…痛いぃぃぃっ!あああぁん!」

パートナーは先が見通せたためか少し余裕が出てきた。

「もうすぐ高速降りるよ!」

高速を降りれば病院は割とすぐだ。
しかし待ちきれないとばかりに胎児はグイグイと降りてくる。

68名無しのごんべへ:2022/08/02(火) 12:37:17 ID:IO3X5JQs0
「あ”、あ”ぁ、ぁああ!」
もう我慢できない!
(やば!?これ、足だろ!?)
片手で股を触ると既に足が触れてるというか、もう出てきてる!
「も、もぅ、まにあわ、ない、かも。
あ、足、見えてる!」
「え!?あ、あ、あ、足!?」
せっかく落ち着いたパートナーだったが、またパニック起こしてる。
俺は我慢できず、覚悟を決めて身体をずらし前のインパネルに足をつけ、息む体制をとった。

69名無しのごんべへ:2022/08/02(火) 22:09:18 ID:UsaqTAP60
(そういえば病院に生まれちゃったこと言ってない…!)

リクはハッとした。
イキみたくて仕方ないけど病院に電話をして処置の準備をしてもらわないと。。。
その姿勢のままイキみたいのを必死に堪えて電話をした。

「スミマセン、向かってる途中で一人生まれちゃって…二人目ももう出てきてます…!」

そうこうしているうちに高速を降りた。
職員の人は驚いていたが、玄関で待ち構えていてくれるとのこと。
もう5分とかからないだろうが堪えていられるか。。。

「ああああぁっ…イキみたいぃぃっ!はふっ…ふぅっ…ふぅうんっ」

いきみを必死に逃すが今すぐにでも産んでしまいたい。
勝手に下半身に力が入る。

「リク!もう着くよ!」

病院の玄関が目に入る。
職員の人が処置ワゴンやらストレッチャーやらをかバタバタしてるのがわかった。

パートナーは急ブレーキで玄関に着けた。
看護師が助手席のドアを開ける。

「大丈夫ですか?ちょっと見せてくださいね!」

(ああ…間に合った…)

そう思ったのも束の間、安堵したせいかイキみに抗うことができない。

「あっ…ああんっ…もう…ダメっ…んんんうぅぅぅ!!」

リクがイキむと徐々に胎児の足が露わになる。

70名無しのごんべへ:2022/08/02(火) 22:40:37 ID:IO3X5JQs0
「あら。もう足が出ちゃってますね。
動けそうですか?」

看護師さんが俺の股から出ている足を見て確認する。

「ふぅ〜ふぅ〜、うぅーーー、もぉお、むりぃいい!でぞぉおおお!」

一歩も動ける気がしない。
むしろ思いっきり息みたい!

「とりあえず赤ちゃんは先にお預かりしますね。」
看護師さんにへその緒を切ってもらい、抱いてた赤ん坊を渡す。

71名無しのごんべへ:2022/08/04(木) 12:44:19 ID:oJFETfRU0
「ここで産むしかないね。準備しといてー!」
「はーい」
上司と思われる看護師が指示を出す。
周りの看護師たちがシーツや手術で着る上着などを広げて幕を作った。

(周りに見えないようにしてくれるんだ…)

手の込んだ演出に感心した。

「体こっち向けてくださーい」

「はいっ…うぅ…」

リクは下半身を看護師の方へ向ける。

「あっ…ああぁっ…んんんぁぁぁ!」

ズルっーー

股を看護師に向けた途端、我慢できずにいきむと一気に体感が出た。
すでに産道が広がってるためかあっさり出てしまった。

「体が出ましたよ!もう少し!」

頭のほうが大きいため逆子の場合は後が大変だ。

「うぅぅんんんん!あああ痛い痛い!」

股に大きな塊が引っかかっている。

72名無しのごんべへ:2022/08/04(木) 13:28:33 ID:NGShFlhs0
「リ、リク、頑張って!」
看護師さんに呼ばれて出てたのに、入院手続きを終えて戻ってきたパートナーは運転席から応援してくれる。
頼りないけど、俺のことをすごい心配してくれるのはわかる。
「て...うぅ!」
「て?な、なに?」
「て、てにぎってぇええ!」
「う、うん!」
パートナーは俺の手を両手でギュッと握ってくれる。
「さあ、お母さん、もう赤ちゃんの頭だけだからもう少し頑張りましょうね!」
一人目のが頭出るタイミングこんな痛くなかったのに!
「ふぅーー、んんんんーーーー!」
俺は次の陣痛でパートナーの手と車のフロントに力を入れて息んだ。

73名無しのごんべへ:2022/08/07(日) 07:34:20 ID:jc6jmHgM0
「うっ、あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!」
今までで一番強く息んだ瞬間だった。

…んぎゃ…んぎゃああ…
第2子も産まれ、その姿を見ていると画面がブラックアウトした。
「ふぅ〜終わったか。次は何にしようかな?
やっぱり多胎児の方が楽しいかもしれないな。」
そう思いながら早速次のシチュエーションを探していた。

74名無しのごんべへ:2022/08/07(日) 11:50:12 ID:IHHhLCGI0
ふと下着を見ると何回かイッたらしく精液で濡れている。
「下着変えるか。」
痛いながらも安産ってな!んか快感あるからその時イッたんかな?
俺はVRの機械を外し下着を変え足元にタオルを敷いた。
水分補給もしたし、次は何やろうかな?
巨大児、甲骨難産が解除されてある。
パートナー介助ありだと、さっきのパートナーと違ってパートナーしっかりしてくれるのかな?
そんなこと考えながらシチュエーションを考えていた。

75名無しのごんべへ:2022/08/12(金) 10:04:43 ID:YHbggSSE0
んー色々あって迷うな。
パートナーいるなら辺鄙なとこで産んでみるのもありかな?
俺は『電車の中』を選択し、双子、1人目甲骨難産、2人目ランダム、パートナー介助ありに設定した。
そしてVRが動き出した。

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目が覚めるとホームに立っていた。
チケットを見ると座席と出発時刻と到着時刻の書かれていた。
朝9時出発して明日の20時まで乗る予定なのか。
「リク、どうしたんだ?体調悪いのか?」
後ろから心配そうに話しかけてくる男性を見るとふあっと名前が浮かんできた。
[ミカゲ]
どうやら俺の旦那のようだ。
産科医って情報まで流れてきた。
前回のパートナー情報とは大違いだな。
見た目イケメンでクールそうだが、俺を心配してくれてるのはわかる。

76名無しのごんべへ:2022/08/13(土) 01:46:54 ID:rL3rohJc0
そう聞かれて気づいたが、なんとなくお腹が張ってる。
「そう?大丈夫だよ」
リクはとりあえず誤魔化しておいた。
乗車時間を考えると観光列車だろう。
(長丁場になるのか…?)
車での出産は展開が早かったから、それもありかと思った。

77名無しのごんべへ:2022/08/13(土) 09:45:17 ID:.AMaEQBg0
それに産科医の旦那だし何かあっても大丈夫だろう。
「新婚旅行遅くなってゴメンな。」
どうやらこれ新婚旅行なのか。
産科医だし多忙だったんだろうな。
「大丈夫だって。それに臨月でも旅行行きたいって言ったのは俺だろ?
今日くらい赤ん坊たちも大人しくしててくれるよ!
ほら、列車のろう?」
俺は心配してるミカゲを促して列車に入った。
これくらいの張りならまだ生まれないし大丈夫でしょ!

78名無しのごんべへ:2022/08/19(金) 05:57:36 ID:JUtPXdic0
列車の車内は豪華な装飾、フカフカの座席…
現実では手の届かないリッチな旅行だ。
VRの良いところだ。

リクは前回の出産でいきなり破水したので少しビビっていた。
同じパターンってことはないと思うが、双子ということもありゆっくりゆっくり移動した。

79名無しのごんべへ:2022/08/19(金) 10:51:44 ID:DnxVT4Fo0
「ふわふわだね。」
「長時間座ってても腰が痛くならないように作られてるからいいと思って。
でも腰が辛くなったら隣の車両にある寝台用のベットで横になってもいいからね!」
「わかった。」
しばらく景色を見て話していた。
12時前に昼食のために食堂車に向かう時にお腹が強めに張る感じがした。
(せっかくなら豪華列車の夕飯の豪華料理VRでいいから食べさせてくれ!)
と願いつつ食堂車に向かう。

80名無しのごんべへ:2022/08/25(木) 09:05:41 ID:hiGZiuHs0
昼もお洒落なカフェの様な食事だった。
いい匂いがする。
しかし食べては見るものの、味らしい味はない。
匂いで風味を感じる程度だった。
(まぁ…ゲームだしな…)
リクはやっぱりと思いつつも心の中で少し肩を落とす。
しかしせっかくの豪華旅行だ。
「美味しいね!」
風味だけでも味わおう…リクはそう決めた。

ランチを食べ終わり自分たちの座席へ戻ってきた。
双子の入ってるお腹は想像以上に重い。
前回はすぐ出産だったからそうは感じなかったが、けっこう疲れる。
「ちょっと一休みしようかな」
「そっか。俺も昼寝するからゆっくり休んでね」
そう言ってパートナーは二段ベッドの上に上がっていった。
リクもベッドに横になるが…
「…んっ…」
張りというより、鈍く締め付ける様な痛み。
(これは…始まったな)
しかしすぐに収まり、まだまだ微弱陣痛の様だ。

81名無しのごんべへ:2022/08/25(木) 12:07:34 ID:F8D7fk8k0
(これならまだまだだし大丈夫かな?
もう少し列車の旅を楽しませてくれよ。)
リクはお腹を擦りつつ双子に心のなかで願った。
横になって暫くして用を足したくなり起き上がった。
朝から今日はよくトイレに行ってる気がしてくる。
パートナーは昨日も夜勤でそのまま来たせいか眠っているようだ。
パートナーを起こさないように部屋を出てトイレを探す。
(妊夫はトイレが近いって聞くけど漏れないようにいかないと)

82名無しのごんべへ:2022/09/19(月) 11:47:47 ID:9cfM2aY60
「ふぅ…」
トイレの場所が分からず少し戸惑ってしまったが、無事に用を足すことができた。
部屋に戻り、再び横になろうとした時
鈍く締め付ける様な痛みがやってきた。
(歩いたから、陣痛が進んだのか?)
先程よりも固くなったお腹を触りながら、
(もう少し我慢してくれよ?)とお腹の子供たちに語りかけた。

83名無しのごんべへ:2022/09/19(月) 12:17:37 ID:7ZDgx2mU0
「ふぅー」
やっと収まった。
俺は張りのなくなったお腹を擦る。
景色でも観ようかなと寝台に備え付けてある冷蔵庫からミネラルウォーターを持ち座席の方に移動する。
まだミカゲは寝てるし起こさないでいこう。
1車両を6つに区切ったような部屋で3組1車両のため寝台部分も景色を眺めるのも個室で助かる。
しかも冷蔵庫の飲み物もサービスらしい。
お酒もあるけど飲めないのが残念。

「ふぅぅぅー、また張り強くなった?」
スマホでミカゲに入れさせられてた陣痛アプリを起動させて間隔をみると15分くらいか。
あれ?思いの外感覚は狭まってるかな?

84名無しのごんべへ:2022/10/14(金) 04:50:38 ID:K/0pUYqw0
でも列車の乗車時間が9時から翌日20時だから、下手したら出産に35時間かかる可能性もある。
今やっと14時くらいだから、あと30時間くらいか。
ゆっくりたっぷり楽しみたいから、あんまり早く陣痛に進むのもしんどいな?
陣痛が進まないようになるべく大人しくしていよう。

と、思ったけれど。
やっぱり退屈なので、このVRで作られた豪華列車がどうなってるか知りたくて、端から端まで探検してみることにした。

85名無しのごんべへ:2022/10/14(金) 10:36:29 ID:YGV2QVuY0
ミカゲはぐっすり寝てるし俺は一人で回ることにした。
食堂車や展望車、一般座席とかあとお土産売り場まである。
一通り見て俺たちの座る車両の正反対最後部車両の展望車で一息つくことにした。
ここでドリンクや軽食はサービスで頼める。
俺はオレンジジュースをもらい、席に腰掛けた。

86名無しのごんべへ:2023/01/03(火) 23:51:40 ID:ipOaiYR20
「いい眺めだな」

列車は海沿いを走行している。
ゆっくり眺めを楽しもうとするが-

「うぅっ…!」

再び痛みが襲う。
時計を見るとやはり15分間隔くらいだ。
いつ破水するかわからない。
痛みが引いたら念のため部屋に戻ることにした。

部屋に入るとミカゲはまだぐっすりのようだった。
(とりあえず横になってテレビでも見るか…)

テレビを見ながら陣痛をやり過ごすこと1時間-
(痛っ…またきた…!)
リクは腹をさする。
明らかに感覚が狭くなっているのを感じた。
(これもう10分おきくらいだよな…)
かなり順調に進んでいるようだ。
これはせっかくの旅行を楽しめそうにない。

87名無しのごんべへ:2023/01/04(水) 00:48:22 ID:VGUMUx160
「ふぁあ・・・」
ミカゲはあくびをしつつ起きてきた。
「あ、ミカゲ、起きた?」
17時位にようやくミカゲが起きてきた。
「あぁ。せかっかくの新婚旅行なのに1人にしてゴメンな。」
「いいよ〜。外見てたり列車徘徊してたから。
ミカゲ疲れてるんだし、まだ夕飯までに時間があるし休んでてもいいよー。」
「流石にもう起きるよ。身体つらいとかない?大丈夫?」
「うん、ちょっと張ってる感じあるけど大丈夫。」
僕はまた陣痛が来て張ってるお腹を擦りながらいう。

88名無しのごんべへ:2023/01/09(月) 18:25:04 ID:GA.Sf.vA0
「陣痛か?」
心配そうにミカゲが近寄ってきた。
「うーん、予定日まだ先だし多分大丈夫。
それより夕飯いこうぜ!」
このままだと夕飯食べそこねそうだ。
いくらバーチャルとはいえ豪華な夕飯みたい。
ミカゲは心配な様子だったけど俺に押されて食堂列車に行く。
夕飯はフレンチのコースのようだ。
ほんとに味してほしい。
見たことない料理ばかりだ。
時たまくる陣痛にお腹をさすりながら食事をとる。
「やっぱり陣痛じゃないのか?後で診てあげるよ。」
ミカゲは俺のお腹を擦る時間を測ってたみたいだ。
さすが、医者だな。

89名無しのごんべへ:2023/01/11(水) 12:49:47 ID:SFgRMaSE0
食べ終わり、部屋に戻ろうかと言う時だ。
明らかに痛みは増し、感覚も短くなっていた。
「うぅ…イタタタタっ…」
「歩ける?」
ミカゲが手を貸してくれ、やっとの思いで部屋に着いた。
「ふぅぅ〜…んんん!はぁ…はぁ…」
ベッドに座り腹をさする。
「まずいな…もう5分感覚くらいじゃないか?」
「そうかも…」
ミカゲは険しい表情を浮かべた。
すると内線で列車の受付に電話をする。
「家内に陣痛が………はい……はい……スミマセン。…私は医師なので大丈夫です…よろしくお願いします」
電話が終わりミカゲが戻ってきた。
車掌に確認したところ現在山間部を走行していて、産科のある病院の最寄り駅まで相当の時間がかかるらしい。
「車内で生まれる可能性も十分ある…まあでも俺が着いてるから!」
「うん、ありがとう…ふぅ…ふぅ…」
(むしろ車内で生まれる設定ですよ…)
リクは心の中で突っ込んだ。

それから2時間ほど経った頃にはすっかり陣痛の感覚も無くなっていた。
「はぁぁぁ痛ぁぁい!!フゥゥゥんん〜〜〜!!」
リクは四つん這いになり腹をさする。
(思ってたより進行が早いぞ…!)
ミカゲはずっと背中をさすってくれたり水を飲ませてくれたりしていた。
「リク、ちょっと触るよ」
するとミカゲは持ってきた手袋をはめ、穴に指を入れてきた。
「ヒャう!?」
「ん〜〜…5センチと言ったところか…」

90名無しのごんべへ:2023/01/11(水) 16:25:35 ID:RMgsqcYM0
(陣痛結構つらいのにまだ5cmなの!?)
「ふぅ〜ふぅ〜〜うぅう〜まだ、なの····」
てっきりもう10cm近いことを期待してたのに!
「初産だし少し時間はかかるかもしれないね。」
ミカゲは俺の腰をグイグイ抑えてくれる。
少しだけ楽になるけど今までより腰の痛みが増えた気がする。
さすが、医者なせいか俺の痛いとこ的確に揉んでくれる。

91名無しのごんべへ:2023/02/12(日) 01:33:05 ID:JwY.gEKY0
痛みはマッサージで幾分楽になるが、リクに新たな異変が…
(なんか…気持ち悪い…)
ここへ来て痛みと共に吐き気まで出てきた。
突如胃から迫り上がる感覚に襲われる。
「うっ…!」
リクは咄嗟に口元を押さえる。
ミカゲはそれを見逃さなかった。
「リク?もしかして吐きそう?」
リクが答える間もなく袋を用意してくれた。
「ほら、大丈夫だから」
(うぅ…我慢できない…)
リクは差し出された袋を手に取った。
「はぁ…ヴッ、ゲェ〜〜…うっぷ、ゲェ〜〜〜!」
耐えきれず嘔吐してしまった。
ミカゲは背中をさすりながら声をかけてくれる。
「よくあることだから、我慢しないで」
「うぅ…ごめ…おぇぇ〜〜っ」
陣痛中に嘔吐してしまうことがあるのはリクも知っていた。
しかしゲームで自分の身に降りかかるとは…
ミカゲは流石、慣れているのかすんなり対処してくれる。
何度か吐いてようやく吐き気が治った。

92名無しのごんべへ:2023/02/12(日) 21:15:10 ID:/EO7Z9Gs0
「もう一回内診するから脚開くぞ」
いつも内診だけは痛いから身構えてしまう。
「うぅ、きたぁぁ!?ぅうう〜〜」
「リク、力入れないよ?
ふぅ〜ふぅ〜だよー」
ミカゲは俺の太ももを擦りながら声をかけてくれるが、それどころじゃない。
「7センチか。初産だけどすごい順調だよ。」
順調なのは嬉しいがもっとのんびり来るかと思ったら陣痛の間隔狭まるの早いし、辛い。
「うぅぅう〜〜」
俺は陣痛のたびに身体に力を入れて、その度にミカゲが声をかけてくれる。

93名無しのごんべへ:2023/08/17(木) 15:58:33 ID:FoQ3PXe.0
痛みの間隔がなくなってから1時間は経っただろうか。
リクはミカゲに抱きつき腰を揺らしていた。

「ふぅぅぅっ!!はぁっあああぁっ…もう…いきみたいっ!!」
じわじわと来ていたいきみの衝動が突然強くなった。
「リク!ちょっと待って!」
ミカゲは即座に内診をするとすでに全開寸前だった。
「あっという間にこんな…!リク、もう少しで全開だから我慢して!」
(そんな…!)
「うううぅ〜〜いきみたいよおぉぉっ」
我慢と言われても勝手に下半身に力が入ってしまう。

94名無しのごんべへ:2023/08/18(金) 00:35:11 ID:/r3ppy9g0
「もうちょい、待って、な?」
ミカゲは俺の背中を擦りながら声をかけてくれる。
「はぁ、はぁ、もぉ、むりぃい!
だしちゃうぅうう!!」
俺は首を振りながら息みたくて仕方がない。
「ほら、息まないで。
ちょっと、ごめんね」
ミカゲはそう言うと俺のモノを擦りだした。
やば、力は抜けるけど、ミカゲうますぎ!?

95名無しのごんべへ:2023/09/02(土) 16:00:38 ID:9kcs93Bo0
「ひあぁぁん!?」
気持ちよさで腰が抜けてくるし、萎えていたペニスが勃っている。

「あぁん!やぁやめぇぇぇ…」
どびゅーびゅびゅー
こんな時に何やってるんだと思ったが、生理現象には勝てず、あっという間に射精してしまったのだ。
「はぁ…はぁ…うぅぅ…」
快感と羞恥心が一気に押し寄せてきた。

ミカゲのテクニックにはされるがままであったがが、これでようやく全開になり本格的にいきめるようになった。

96名無しのごんべへ:2023/09/03(日) 00:12:53 ID:KYgtmtoE0
「もう次の陣痛で息んでいいよ。体制どうする?仰向けで大丈夫?」
ミカゲは飲み物をくれながら声をかけてくれる。
「ふぅーふぅー、大丈夫」
俺は足をガバッと開いて次の陣痛を待つ。
トントン
「失礼します」
そんな時にちょうど駅員さんが入ってきた。
うぅー股を広げて丸見えだから恥ずかしい。
「予備のタオルをお持ちしました。
飲み物とか何か必要なものがあればまたお呼びください」
宿泊電車だから予備のタオルを結構積んでてくれたらしく、
たくさん持ってきてくれた。
あとスポーツドリンクと水も持ってきてくれたみたい。
「ありがとうござ「んぐぅ、きだぁあああ!?ふぐぅううう!?」」
駅員さんがいる時は我慢したかったが、陣痛が来てしまい、
ミカゲの声を遮って我慢できず息みだした。

97名無しのごんべへ:2023/10/14(土) 00:36:24 ID:WuQDVE/k0
「ゔ、ぅうゔゔーーーーんっ! …やだ、恥ずかしい…っ、だめ、見ないでぇえ!」
俺は赤ちゃんを産むトコロを駅員に見られたくなくて、とっさに両手で股間を押さえて息んだ。
そこで気づいたんだけど
(…あれ? おチンチン無いな!?)
そう言えばそうだった。
このVRでは出産の為に女性型のアバターだったんだった。
ずっとヴァーチャルで過ごしてるから馴染みすぎて、リアルとごっちゃになってたみたい。
じゃあ、さっき竿を扱かれて射精したつもりになってたけど、このVRの中では女性器を攻められて絶頂に達したってこと?
ずっと出産してたから、女として性行為するなんて考えてもなかった。
まあ、リアルでは俺の部屋の俺のベッドの上で男の俺が射精してるんだろうけど。
(は~、戻ったらまたパンツ洗わないと)
でもまあ、リアルのことは後で考えるとして、今は出産に集中するか。

98名無しのごんべへ:2023/10/15(日) 02:52:19 ID:V2GyR5Kg0
駅員さんは「失礼しました!」と慌ててでてっちゃったけど、
わざわざ色々用意してくれたのに申し訳なかったな。
産んだらお礼言わないと。

「リク、ほら、もう直ぐ出てくるから集中しような?」
ミカゲは俺の腹を摩りながら声をかけてくれる。
「う、うん、またぁぁぁ、ゔぅううう!!んんんーーー!!」
俺は床に手をついて思いっきり息んだ。
「うん、うん。上手だよー」

99名無しのごんべへ:2023/10/16(月) 01:53:04 ID:DcSR.pW20
「はあっ、はあっ! あぁあっ、…ゔーーー…んっ!!」
「そうそう、その調子。次はもうちょっと長く息んでみようか」
「はあ、はあ、…わ、わかった…、あ、来た…、息むよ! うぅうううんっ、うぅゔゔゔーーーーっ!!」
流石は産科医、ミカゲは俺の腰を揉んだり水を飲ませたりしながら的確な指示を出してくれる。
そして俺はその指示に従いながら、3回の出産で4人産んだ経験を活かして必死に息むんだけど…。
「あぐぅううっ!? …ダメ、全然出ない…っ!出来ない!… 痛い! 腰が痛いようっ!」
かなり長いこと全力で息んでるのに、全く進んでる気がしない。
何でだ?
骨盤にがっつり頭がはまってる感覚はあるんだけど…。
「だいじょーぶ、上手に出来てるよ。リクはすごく頑張ってって偉いね。焦らなくていいからね」
そのとき俺は、ミカゲと向かい合って立ってその首に縋り付いてたんだけど、ミカゲは泣き言を言う俺を優しく慰めて、なんと頭までナデナデしてくれた。
え、や、優しっ!
しんどい時にそんなに優しくされたら、好きになっちゃう〜!

その時、列車の汽笛が一度鳴った。
どうやら、0時を過ぎて日付が変わった合図らしい。
いつの間にか真夜中になってたのか…。
という事は、この列車に乗ってるのはあと20時間ってことか。
そんな事を考えていると、突然、俺のまだピタリと閉じた股間の割れ目から勢いよく水が噴き出した。
まるで汽笛が合図のように、一気に破水したのだ。
「え、えぇえ!? …やだ、破水しちゃった…。羊水、止まんないよぉ…」
血液混じりの羊水はバシャバシャと大量に足の間からあふれ続けて、向かい合って立った俺とミカゲの下半身や、豪華な個室の上等な絨毯をぐちゃぐちゃに汚していった。

100名無しのごんべへ:2023/10/16(月) 09:54:13 ID:gRuDJnno0
「もう子宮口は全開だし破水したのはいいことだよ。
赤ちゃんも出やすくなるしね」
ミカゲは破水で戸惑っている俺の背中を優しく撫でてくれ、
落ち着かせてくれる。
「あ“、きた、うぅううううーーーん!!」
さっきまでとは違い、赤ちゃんが降りてきてる気がしている。

101名無しのごんべへ:2023/10/17(火) 02:59:30 ID:CFtl.Bbo0
「ふぐぅううっぅ、うぅううううんっ、ん〝ん〝ん〝ん〝ーーーーっ!!」
ミカゲの首にぶら下がるようにしながら、全力で息む。
しうすると、ちょっとずつ確実に赤ちゃんが進んでいるのが分かった。
(そうそう、この感じ! この、子宮から出してるって実感が良いんだよな〜)
俺はVR「Birth」の醍醐味にテンションが上がって来た。
やがて、破水してからボタボタと漏れていた羊水が完全に止まった。
赤ちゃんの頭が嵌まって、栓になったんだろう。
「凄いよリク! 息むのが本当に上手いね! とても初産だとは思えないよ」
「はあ、はあ…、ハハ、ありがと」
まあ、実際初めてじゃないんだけど、褒められて悪い気はしない。
それはさて置き、流石にちょっと疲れて来たかな。
「ね、ねえ、ミカゲ…、俺、もう、立ってるの辛くて…。横になりたいかも…」
実際に胎児よって広げられた骨盤はゆるゆるのがくがくで、今にもへたり込みそうだ。
「ああ、そうだね、気づかなくてごめんよ。そうだな、ベッドも床も汚れちゃったし、隣の個室の綺麗なベッドを借りようか」
えー、移動すんの? もうここで良いんだけど。
(そういうプロブラムなら仕方ないか…)

102名無しのごんべへ:2023/10/17(火) 09:41:57 ID:t7pq7Chw0
「歩けそうかい?」
ミカゲが手を出してくれたけど、結構もう体がガクガクで動ける気はしないが
俺は敢えてミカゲの手をとった。
俺はミカゲに支えてもらって立ち上がった。
股の違和感ヤバい!
「ふぅーふぅー、ゆっくり、頼む」
「あぁ。陣痛がきたら言ってくれ」
俺はほぼミカゲに体重を預けてゆっくり一歩一歩、子鹿のようにブルブル
しながら歩き出した。
隣の個室の前までは順調に移動でき、あと一歩のところで
汽笛と共に電車がガクッと揺れた。
その反動で俺とミカゲはバランスを崩し、俺は倒れないようにブルブルの足に
力を入れて踏ん張った。

103名無しのごんべへ:2023/10/18(水) 02:34:45 ID:N7fMgz820
「おっと、危な…、て、…ヒッ!? ぎぃいいいいいっっ!!」
よろけまいと踏ん張った途端、俺の股間をとんでもない痛みと圧迫感が襲った。
「ああああーーっ、やばいやばい! お股破けちゃうーーーっ!」
何か大きなモノに押し広げられて、会陰がパツパツに突っ張っているのがわかる。
「リク、落ち着いてね! すぐ看るから大丈夫だよ」
豪華列車とはいえ、通路は狭く人一人分の幅しかない。
その狭い通路でミカゲはどうにか身をよじり、バスタオルを巻いた俺の足の間に潜り込んだ。
「え…、 発露しちゃってる!? リク、息んじゃだめだよ!」
ミカゲは慌てて、俺の股間を両手で押さえた。
踏ん張った衝撃で、一気に進んだらしい。
「はっはっはっはっはっっはぁあっ、 …ダメ!息まなくても出るっ!」
今ちょっとでも息んだら、勢いよく飛び出して絶対に通路の床に落とすのが分かる。
流石にそれはまずいと思って必死に力を抜いてたけど…。
(あ、でも一人目は甲骨難産の設定だったっけ)
じゃあ、落とすって事かないか。
なら…。
「リク、何とか部屋のベッドまで頑張って!」
「はああ、はぁああんっ、だめ、出ちゃう、息んじゃうぅ!… んぁあああああーーーっ!!」
俺はなんかそれっぽい事を言いながら、両手を通路の壁に突っ張って、腰を落としながら思いっきり息んだ。

104名無しのごんべへ:2023/10/18(水) 02:45:38 ID:vvAnVs4.0
「ちょっと、待ってよ!」
ズリュっと滑るように一気に赤ん坊の頭が
飛び出すように出てきた。
ミカゲが慌てて赤ん坊の頭を支えてくれる。
「ふぅーふぅー、でちゃ、った?」
俺は一気に出したことで肩で息をしながらミカゲにきいた。
「あぁ。頭が一気に出たみたいだけど、リクがうまかったから裂けてはないよ。
双子なのにしっかり育ったいい頭だ。」
ミカゲは赤ん坊の頭とおれの会陰の状態を見てくれている。

105名無しのごんべへ:2023/10/21(土) 00:08:05 ID:VVLNEQ3Q0
「はぁ、はぁ、よかった、はぁ、ふぅー」
俺は一仕事終え、くたっとなって壁に体を預けながらへたり込んだ。
「リク、今のうちに移動できそう?」
「あ、うん。まだ陣痛も弱いし、今のうちなら何とか……」
ミカゲは赤ん坊の頭を支えつつゆっくり隣の部屋のベットまで連れていってくれた。
「すごい汗だな、気持ち悪いだろう」
そう言ってミカゲはシャワーでお湯をだし、お湯を絞ったタオルで体を拭いてくれた。
「ふぅ、ありがとう、ミカゲ」
俺は次の陣痛を待っていた。
「あ、また来た……っ、ゔぅううっ!!」

106名無しのごんべへ:2023/11/27(月) 15:53:40 ID:KIa2HrlQ0
さすが甲骨難産と言おうか、今まで以上に強烈な陣痛が来て必死に生きんだが肩がピッタリとハマりびくともしなかった。

「頭はしっかり出てきたのに、これ以上が進まないね、これは甲骨難産かもしれない」
「…ふぅーふぅー、甲骨…難産?」
俺は知識のないふりをして、そう答えてみた。

107名無しのごんべへ:2023/11/27(月) 21:53:54 ID:BeMSIdhg0
「肩がしっかりしてるせいで引っかかってる感じだな。
俺、肩幅広いし俺似なのかな?」
ミカゲは苦笑いしながら今の状態を把握してくれようとしている。
ミカゲは医者ではあるが、休日などで鍛えてるようで肩幅がしっかりしている。
体格もいいしな。
「リク、膝を持ってくれるかい?」
ミカゲに言われて膝を抱えるように膝を掴む。

108名無しのごんべへ:2024/02/11(日) 10:50:50 ID:teKRKwBc0
「これで少しは広がりやすくなると思う。。。」
そういうとミカゲは胎児の頭を支えた。

そして再び陣痛が襲う。
「うぁ…きたっ……うぅぅんんんんん!!」
リクがいきむとミカゲは胎児の頭を上下に動かし娩出を促す。
「あああっ痛い痛い!痛ぃぃ!!」
やはり肩の方が大きいようで股に激痛が走る。
ミカゲは会陰と胎児の間に指を入れ、少しでも広げようとしていた。
「病院だったら切開ができるんだけど…」
確かに病院なら会陰切開をしてもう少しスムーズに出すだろう。
ここでは清潔とは言えない環境なため難しい。

「痛いぃいい!!ゔぅぅんっ…ゔゔゔぅんっゔあぁああ!!」
いきむ度に股が裂けてしましそうな痛みに絶叫する。
しかしいきまずにはいられない。
ミカゲは再びいきむのに合わせて胎児の頭を上下に動かす。
何度か繰り返すうちに、ようやくじわじわと肩が露わになってくる。
「んぁぁあ゛あ゛あ゛っ痛ぁぁい!!早く出してぇ!」
今までにない痛みの感覚にさすがのリクも降参といったところか。。。

「リク!もう少しで肩が出るから大丈夫!」
今はいきむと肩が出てきそうな、いわば発露のような状態だ。
(もう少し…!!)
「はぁっ…はぁっ…あぁ来たっ…うううゔゔゔぅんんん!!」
リクは渾身の力でいきんだ。
「良いよその調子!」
このいきみでようやく肩が完全に見えてきた。
「リク!もう少しで赤ちゃん出るから力抜いて!はっはっはっ呼吸するんだよ!」
ミカゲは裂傷を防ぐためリクに力を抜くことを促す
「ぅん…はっはっはっ…はぁっはぁ!はぁああああ!痛あぁぁぁい!!」
--ズルン…バシャァ…

肩が抜けると体幹も一気に娩出された。

109名無しのごんべへ:2024/02/12(月) 01:35:35 ID:w.nWGC1E0
「はっ、はっと、はぁはぁはぁはぁ・・・」
一気に排出されて余韻で荒い息だけこだまする。
「っぎゃあ、ふぎゃあ!」
暫く荒い息だけでの静寂だったが、静寂を止めるかのように
赤ん坊の声が泣き始めた。
「リク、産まれたよ!
男の子だよ」
ミカゲはタオルに包んだ赤ん坊を抱っこして俺に声をかけてくれる。

110名無しのごんべへ:2024/02/20(火) 22:23:27 ID:EUfMHHIU0
「リク、とりあえずお疲れ様。次の陣痛来るまで休んでいいよ。」
1人目の出産が終え、時刻は夜中の1時を迎えていた。
疲労感は強いが、アドレナリンが出ているせいか目を瞑るも眠気は来なかった。
それから約6時間が経過し、時折ウトウトすることもあったがそれと共に鈍い痛みのようなものも感じるようになった。

111名無しのごんべへ:2024/02/21(水) 09:48:17 ID:iZE4Dw3Q0
「陣痛が戻ってきたぽいね。
今度の子はのんびりさんだね」
ミカゲは俺の腹が張ってきたのを見逃さなかった。
「ふぅー、なんかまだ鈍い痛みで耐えれる」
俺は横向きで腹をはすりながらミカゲに報告する。

112名無しのごんべへ:2024/02/29(木) 19:48:02 ID:q88e8Xhg0
それから3時間が経ち、明らかな陣痛の波は来ているもののなかなか胎児は下に降りてこず鈍い腰の痛みが続いた。
「ああぁぁ、くっ…ああっ…イイっ…はぁぁぁぁ…あぁぁー」
陣痛の波と共にミカゲが腰をグイグイ抑えてくれる。
痛みの苦痛とマッサージの気持ちよさで言葉にならない言葉が漏れていた。

113名無しのごんべへ:2024/03/01(金) 00:09:52 ID:ARUvaTmQ0
「つらいな。もう少しだからな」
ミカゲは陣痛が来るたびに俺を励ましてくれる。
「ふぅーーーーうぅーーーあゔぁ、まだ、いたいのくるぅぅぅー」
俺は横になったり仰向けやうつ伏せと色々な格好で陣痛を待っている。
「だいぶ陣痛もついてきたし、そろそろだと思うんだよな」

114名無しのごんべへ:2024/03/12(火) 00:27:30 ID:u1RgcAQM0
「はぁ、はぁぁっ……っあ゙あ゙ぁぁっ!!!」
そろそろ陣痛の間隔も分からなくなってきた。
感覚的にもうだいぶ下まで降りてきたようだが、まだ姿を表さない。
そういえば2人目はランダムだったな、もしかしてまた逆子なのか?
選ぶ時は余裕ぶっ超えてたけど、いざ体験するとかなりしんどい…
陣痛の波と波の間にあるほんの少しのつかの間にそんなことを考えていた。

115名無しのごんべへ:2024/03/12(火) 01:47:15 ID:MD0waGNA0
「ちょっと内診するよ」
ミカゲは俺が休んでる間に手を入れて確かめてくる。
「んー、2人目は足位だね。ちょっと向きが悪くて出にくいのかも。
りく、体制変えてみようか?」
ミカゲに言われてゆっくり体制を変えてみる。

116名無しのごんべへ:2024/03/17(日) 22:08:19 ID:V7BVnG8U0
「うぐぅぅ…痛い…っ、あぁあああ〜〜、いたいぃいい゛ーーっ!!」
ミカゲに手伝ってもらって痛みに耐えつつ何とか姿勢を変えることができた。
「はぁぁっ…ふっうぅぅーっ…いっ痛いっ…腰が…」
膝立ちになり重力の力を借りたおかげか、一気に赤ちゃんが下にさがったようだ。

117名無しのごんべへ:2024/03/17(日) 23:38:52 ID:xw7a6AJ60
「ふぅーふぅーんんんー、あぁ、ああ、出てくるぅうう!」
俺は我慢できず一気にいきんだ。
「うん、うん、いいよー少しずつ出てきてるからね」
ミカゲはうまく赤ん坊を支えて出してくれるようだ。
「よしよしーいい子だ」
ミカゲは赤ん坊にも声をかけてゆっくり引っ張ってくれる。

118名無しのごんべへ:2024/03/19(火) 14:25:58 ID:yItr25ts0
「はぁっ…はぁっ…痛いぃぃぃっ!あ゙ぁぁっ!!!」
ミカゲの掛け声に合わせ必死にいきんだ。
「リク!、足完全に出てきたよ!!、次の陣痛で胴体まで出すから!!」
やはりしっかりと介助してくれるパートナーはありがたい。
そう思いながら再び陣痛が来るのを少しでも息を整えながら待った。

119名無しのごんべへ:2024/03/20(水) 01:22:36 ID:bLdiehTk0
「ゆっくりいきんでね。大丈夫。ちゃんと出てくるからね」
産科のミカゲの言うことだから安心して任せられるけど。
俺は余裕なくて懸命にいきんでいた。
「ふぅーーうぅううーーーー!!」
「上手上手。ほら、もう一回いきめるか?」

120名無しのごんべへ:2024/03/25(月) 07:43:11 ID:dw.HGJdU0
「はぁ…はぁ、うっ、来た…っ、うんーーーっ、んん゛ーーーー!!」
ミカゲの声掛けに合わせ再びいきんだ。
「よし!胴体出たぞ!
あとは頭だけだからな、もう少しだけ頑張ろうね。」
そう言いながら、ミカゲは俺の頭を撫でてくれた。
そんなことされたら惚れちまうだろ。
俺は陣痛により熱くなった身体が、さらに熱くなったように感じた。

121名無しのごんべへ:2024/03/25(月) 15:38:12 ID:gVYV25GQ0
「よーし、最後もう一回いきめるかい?」
「はぁはぁ、う、あぁ、く、くるるぅうううう、んんんんぅううーーー!」
俺は最後の力を振り絞ってぐっといきんだ。
「ふわぁああ!?」
その瞬間、ズルっと俺の股を塞いでいた頭が一気にでてきた。
そして大きい声で産声が聞こえた。

双子はきついけどいいなー
そしていつものようにブラックアウトし、終了した。
俺は一旦時計をみて、シャワーを浴びて次どうするかを考え始めていた。

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