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【イベントB】欲望渦巻く魔都・異能都市【その9】

353焔リンネ:2019/03/04(月) 01:12:11 ID:ciGK1LWQ0
>>352

「アイリス……さん……?」
嘗ての言葉が思い返される。
アイリス自身の未来には、もう触れない方が良い。そう忠告されたことだ。
その言いつけだけは守ってきた。あの言葉の意味が今になって解る。
あのひとは、何れ、近いうちに死を迎えることに気付いていた。
命のレールの終着点まで程ないことを、きっと、あらかじめ知っていた。

そうだ。今日は何故、未来を見なかったのだろう。
正確には、埠頭に足を運んでいる自分までは見た。だから、ここに来ていた。
それより先のことは見ていない。しかし、ここでアーリルの頼みに乗らないはずはないと言い切れる。

「私、やります。それを、ください」
この炎の力を使った。それも、命を取り戻すようなことをしたら。きっと、怒るのだろう。
それでもいい。怒られても良いから、会いたい。
魔力のことはわからない。それでも、髪の一束だけでも訴えかけてくるものは伝わってくる。それだけに、あのひとは大きな存在だったのだろう。
灰の炎が溢れ出てくる。手を覆って、髪まで渡って。このあとは、どうなるか。


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