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【石川賢】ゲッター線が他作品に出張!! 避難所【クロスSS】

1追い出された名無しさん:2010/12/29(水) 15:56:47 ID:xU68qfbE0
【石川賢】ゲッター線が他作品に出張!! 避難所【クロスSS】

ゲッターロボ等、基本的に石川賢作品と他作品のクロススレです

●保管庫
ゲッタークロスオーバーSS倉庫
ttp://wikiwiki.jp/gettercross/

330追い出された名無しさん:2014/10/11(土) 18:40:45 ID:K6vd1Jxc0
まあ…書き込めないならこっちでやるしかないよね

ロボットも良いけど、キャラのアクションも欲しいよね
フィギュアーツ辺りで竜馬、AGPでゲッちゃんとか…

331追い出された名無しさん:2014/10/11(土) 18:42:17 ID:D2Eiswls0
一年通してほぼ書き込めない
おのれインベーダー!!

332追い出された名無しさん:2014/10/11(土) 19:32:22 ID:V39IiAJ.0
ゲッちゃんフィギュアは普通に需要ありそうな気がする

333追い出された名無しさん:2014/10/12(日) 23:23:05 ID:Cju2K04c0
チェンゲ竜馬は立体映えすると思うんだけどね
元は慎一だけど、アレは今でも通用するデザインだと思う

334追い出された名無しさん:2014/10/12(日) 23:24:22 ID:18Vg4Avw0
カードゲーム用のスリーブに、キャラクターの台詞が入ったのがあるけど、
「目だ!耳だ!鼻!があったら欲しいな」

335追い出された名無しさん:2014/10/15(水) 20:23:03 ID:6HiEgKhw0
物書きの練習兼ねてなんか書こうと思ったけど、ゲッターと絡めるの難しいな…
ニコニコやVIPのノリでゲッターチームがプレイするポケモン、とかそういうのならともかく

336追い出された名無しさん:2014/10/15(水) 23:35:22 ID:18Vg4Avw0
地獄の沙汰もノリ次第

337追い出された名無しさん:2014/10/19(日) 04:37:29 ID:6HiEgKhw0
作品的に、グレン自体がゲッターの子みたいな存在だからって言うのもあるだろうけど
スパロボZのゲッター線と螺旋力って性質以外にも同じような関係なのかなァ
同作で言うW0と00みたいな兄弟と言いますか、いやもっと密接なのかもしれないけど

338追い出された名無しさん:2014/10/19(日) 22:00:23 ID:6fK11jz20
個人的には螺旋力は虚無戦記のデストサイキックに近い気がする
自分の能力で宇宙からエネルギーを無限に汲み上げるとか

339追い出された名無しさん:2014/10/23(木) 14:22:50 ID:fBIu6Sjo0
結局、時天空ってどの規模の存在なんだろ
多元規模のラグースやらゲッター線のさらに上の上だし
もしかするとオムニバースよりもデカイのかしら…

340追い出された名無しさん:2014/10/23(木) 18:57:01 ID:DF9WF/zU0
そういえばドラゴンボール世界は宇宙の果ては壁になってるらしいな

341追い出された名無しさん:2014/10/23(木) 20:41:59 ID:d/91momw0
頭おかしくなって死ぬから考えないようにしてる

342追い出された名無しさん:2014/11/05(水) 00:16:33 ID:oMDotDMM0
石川先生存命ならイシカワ宇宙はまだまだインフレし続けてたんだろうか…
ウルトラマンだったかは最近の宇宙観取り込んですげーインフレしたらしいし
「僕のも最新の宇宙論に合わせよう!…アレ?tueeeee!?」みたいな

343追い出された名無しさん:2014/12/04(木) 09:21:40 ID:Zt4E60vI0
ゲッター艦隊これくしょん(小声)
やかんはどれくらいのレアリティになるんかな

344追い出された名無しさん:2015/01/10(土) 01:30:14 ID:Z0gdDZto0
今こそここで語らう時!

345流竜馬の凡庸な日常 プロローグ:2015/04/26(日) 08:04:07 ID:LyYlkloE0
自分で名乗るのも馬鹿馬鹿しいとは思うんだが、
俺の名前は流竜馬だ。
我ながらこの名前は気に入ってる。
付けてくれた親父とおふくろに感謝しねえとな。

ゲッター線とかいうふざけた野郎と神を名乗ってやがる馬鹿野郎どもを
叩き潰すために戦ってる正真正銘の真っ当な人間様だ。
俺が戦い始めてどのくらいになるのかは、
数えてなかったんで忘れちまったが、
寄る年波なんぞ知らずに今日まで元気に生きてるぜ。
というか、ゲッターに乗ってから歳を喰ってる感じがしねぇ。
宇宙にいたときなんざ腹も空かねぇし
出るもんも出さなかったしな。
まぁ俺が人間て言えば人間なんだ。
別に細かく言われる筋合いもねぇし
言われても気にするこたぁねえ。
鍛えりゃこのくらい当たり前よ。

とまぁ、ここまで書いてて嫌になってきたから一応書くが、
これは俺の独り言なんかじゃねえ。

346流竜馬の凡庸な日常 プロローグ:2015/04/26(日) 08:09:13 ID:LyYlkloE0

寂しくておかしくなったとか変な声に答えてるわけでもねえからな。
未来の俺よ、ちゃんとここまでは読めよ。

こいつは日記だ。
何でこんなもんを書かなきゃいかんのかは
俺でもよく分からん。
今思えば巧妙なワナってやつかもしれん。
酒の席でハメ外すとロクなことにならねぇな。
特に女どもの方が多いとよ。
ガラにもなく王様ゲームなんぞに手を出したのがこのザマだ。
あの時の俺はなに考えてたんだ?
王様なんぞになって何がしたかったんだ、ナニか?んなに餓えてねぇよ。
大体、あいつら人妻だろうが。一人除いて。
それに、王様の俺なんぞもう間に合ってるじゃねえか。
割りとそこらにいるぞ?

にしても、公開しなくていい。
書き続けるだけでいいとかいうのも腹が立つ。
俺がものを書いてるってのがそんなに可笑しいのか。
美樹(今は違うか)よ、お前、3人はこさえてるくせに中身が中坊の時から変わってねぇぞ。
少しは俺を見習いやがれってんだ。
俺だって大分しっかりしてきたんだからよ。

まぁいい、見せる必要がねぇんなら好き勝手に書いてやる。
まぁ、今日はそろそろ寝るか。
明日からは忙しいからな。
しばらくはセンギョウシュフってのやらねぇと。
神どもを蹴散らすのはまた今度にするか。
ガキは独りにさせとくもんじゃねえ。
隼人みたいになっちまったら大変だからよ。
おいゆま、絵本読んでほしいんだっけか?
お子さま向けももたろうじごくへん?
伏せ字とモザイクばっかで読めたもんじゃねぇな。
エロ本かっつの。
アンコの奴、なんでこんなもん買ってきやがった。
え?白いのに貰った?
そうか、いいこと教えてくれたな、ゆま。
ストレス発散の口実が出来たぜ。
こっちにしとけ、あーもんさーがかせいんとでびるに。
ああ、これもいいかもな『しんいちくんとまりあちゃん』
いかにもオンナノコ向けの平和なやつみたいだ。

じゃ、俺は絵本読ませて寝るからよ。
流石にそこまで書かなくてもいいだろ。
ちゃんとノートも作って俺の字で書いといてくれよ、ゲッター。
じゃあな。

347追い出された名無しさん:2015/04/26(日) 08:32:35 ID:LyYlkloE0
30〜31になった魔法少女を描いてるまどかマギカスピンオフの『巴マミの平凡な日常』とのクロスになります
まどかクロスといいつつ主役は新ゲッターロボの竜馬です
なんやかんやで、竜馬って割りといい父親になりそうな気がします

348追い出された名無しさん:2015/05/03(日) 07:20:01 ID:LyYlkloE0
引っ掛かかってしまったので、本スレの581〜投下します

349流竜馬の凡庸な日常 9月18〜19日 中 ◆.a2nfBdRuY:2015/05/03(日) 07:24:00 ID:LyYlkloE0

浄化は間に合ってるから大丈夫だがな。
ところでこの浄化なんだが、拝借した紙コップに
こいつの魂と水と重曹投入してスプーンでからから回してやってる。
間抜けな絵面なのは間違いねえが、
マミの奴も命がかかってるし他に誰もいねぇからな。
笑われるこたねぇだろ。

と、思ったら笑ってやがるよこの女。
腹抱えて笑ってやがる。
試しにスプーンで掬ってみたらな、
見るみるうちに穢れが光に変わっていきやがった。
本当にどうなってやがんだ、こいつらは?
隼人やミチルがいなくてよかったな。
いたらバラされちまうぞ。

まぁいい、こいつの笑いが収まったら始めるか。
ああ、俺の何かがドス黒くなってる気がするぜ。

「ちなみに、あなたもこれをやったことがあるの?」
「あぁ」

やっと治まったか。
やったことあるよ、小一くらいの時にな。

腹空かせた犬と戦わされたりとか何日も山で暮らさせられたりとかよ。
流石に女にそれはきついだろ。
これは次からにしといてやる。
流石に犬は用意できねぇな。
犬型の使い魔にしといてやるか。

てなわけでな、俺はマミの奴がだらしねぇ時に檄を飛ばしたりしてたな。
特に問題は無かったんだが、強いて言えばな、距離の問題があったか。

100m離れないようにってのを互いに忘れててよ、
飛び降りたんじゃなくて落ちたってことがあったな。
無事だっからよかったけどよ。

350流竜馬の凡庸な日常 9月18〜19日 中 ◆.a2nfBdRuY:2015/05/03(日) 07:28:10 ID:LyYlkloE0
にしてもよ、こいつも中々やるな。
なんだかんだで、俺の思ってる以上に早く終わらせやがった。

「親父が鬼もびびって逃げ出すようなおっかねぇ奴でな。
ガキの頃から修行漬けよ」
「…ちなみに、何歳の頃からしていたの?」
「ヨチヨチ歩きの頃からかね」
「どっちのことに反応していいのか分からないわ…」

失礼な奴だな。
俺だって人の子よ、子供時代くらいあるに決まってんだろうが。

「ま、結構絞れたんじゃねえのか?結果出たならいいじゃねえかよ」
「そういうことにしておくわ。
ああ、でもやっぱり、適度な汗って気持ちいいわねぇ。
もっと早くに気付くんだったわ」
「別に遅くもねえだろうがよ」

時間なんざ、まだあるんだからな。

濁りも大分薄まってるな。
てかすげぇキラキラになってんぞ。
寄生虫のケダモノ野郎。人間様をなめんじゃねえや。

「さぁて、少し休んだらよ。分かってるよな?」

最後は後始末だ。
後腐れが残らんようにな。

ええ、とだけあいつは答えてきた。
いいツラしてやがる。
こいつは根っからの正義の味方ってやつなんだろうな。
俺にはとても真似できねぇや。

「さて、そいじゃぼつぼつ降りるとするかね」

おあつらえ向けにラセン階段までこさえてやがる。
餌が歩きやすいようにってか?
魔法少女どもの絶望から生まれたのがこいつらなんだっけな。
いつまでもこんなとこでウダウダと絶望なんかに浸ってんじゃねえ。

マミのいるとこから、黄色の光が射して来やがった。
分かりきってはいたが、もうそこには魔法少女のマミ先輩が立ってやがる。
前にキツいって言ったがよ、こういうときは話は別だな。

さて、狩りの始まりだ。
使い魔野郎も一匹残らず叩き潰してやる。

この吐き気のする世界ごとな。






つづく

351追い出された名無しさん:2015/05/03(日) 07:36:08 ID:LyYlkloE0
連休中に、もうひとつ上げられたらと思っています

元々、杏子と竜馬を会話させたくて書き始めたんですが、
今のところマミさんとばかり話しています
我ながらというか、この二人が向き合ってる様子は中々シュールな気が

352追い出された名無しさん:2015/05/16(土) 16:21:32 ID:LyYlkloE0
引っ掛かったので、凡庸な日常投下です

353流竜馬の凡庸な日常 ◆.a2nfBdRuY:2015/05/16(土) 16:25:28 ID:LyYlkloE0
弾に貫かれた炉心を見たら、心臓がどくりと高鳴りやがった。
一蓮托生っていうのを知らしめたいのか?俺を大好きらしい、このガイネン様はよ。
いつもいつも、俺に欲情しやがって。

「嫌なもんだな」

思わず口に出ちまったが、どっちの意味で言ったのかは俺にも分からん。
だが、ふつふつと沸き上がってくるこの感情ってのの正体は言い切れる。

俺がいつかブッ潰す、宇宙の概念。
ゲッター線への憎悪だ。

最初は桜がかった光が、化け物どもを呑み込んで色をどんどん変えていく。
結界も削り取ってるんだか融かしてるんだか、そいつらの色も混じっていきやがる。
光は早ええものってのは常識だろうが、こいつは違う。
ゆっくりと、舐め回すように、噛むのを楽しむかのように広がっていきやがんだ。
光ってよりも、霧やモヤに近い。
化け物どもの輪を飲み込む頃には、もう桜色なんざどこにもねぇ。

緑だ。

葉っぱよりも、濁った海よりも深い緑が結界の底を埋め尽くしやがる。
海と俺は言ったが、まさにそれだ。
霧がかかった緑の海だ。

または、宇宙か。

ふざけてやがる。
あいつの色を真似しやがって。

「流くん」

いつの間にか、隣にマミがいた。
包帯越しでも分かるのか。
俺はどんなツラをしてたのかね。

「心配すんな。俺はそれほどヤワじゃねえ」

負の感情ってのか?
なに、案外それほど悪くねぇもんだ。
これもな、俺の餌なのよ。

「当たり前よ。あなたは、守護者なんでしょう?」

まーた、俺の肩書きが増えやがった。
朝まで酒飲まされのアラサー魔法少女の世話に、使い魔、魔女・ドグラのネキリか。
忙しい日だな。

あと、何かやってた気がするが、何だったっけな?

「んな大それたもんじゃねえ。どっちかっつうと、俺は」
「ねぇ」

聞いてねえのか聞きたくねぇのか、マミが俺のコトバを遮る。
気が利く奴だと思ってやるよ。

354流竜馬の凡庸な日常 ◆.a2nfBdRuY:2015/05/16(土) 16:29:25 ID:LyYlkloE0
「この武器、名前はあるの?」
「一応な。でもこんなのは、もう使うつもりはねぇ」

うっかり落としたら取り返しがつかねぇ。
いや、ゲッターに喰わせりゃ被害はねぇか。
それに、こいつの手持ちはもうこれっきりだ。

「混沌から沸き立つ汚濁を浄化せしめる絶命の緑光…」

かおすよりわきたつおだくをじょうかせしめるぜつめいのりょくこう。
よく、こんなのホイホイと思い付くな。

しかも、これ以外にも幾つかあるのか、ぶつぶつとほざいてやがる。
こいつの将来の旦那サマとガキは大変だな。出来ればだが。
早いとこ隼人のヤロウを探しておくか。

まぁアレだ。
今度、奴の似顔絵でも描いてやるか。
野郎の時期は、そうだな。
俺の力だとかキヒヒヒャハハと叫んでた頃にしてやる。
ある意味、一番輝いてた頃だろ。

方向性ってのは違うけどよ、そういう同士、気が合いそうじゃねえか。

にしても、隼人のガキか。
今日はいい悪夢が見れそうだな。

こんなくっだらねぇことを考えられるくらいになってきた頃にな、マミが俺に向かってこう言いやがった。


「ねぇ、【ダーク・デス砲】なんてどうかしら?」


こいつ、変な声とか聴こえてねぇだろうな?








つづく

355追い出された名無しさん:2015/05/19(火) 06:35:25 ID:LyYlkloE0
狂気山脈(での修行)にて3

岩礁を溶かした熱き怒涛なる、良識に対して冒涜的な嵐を連想させる感情が流竜馬を支配していた。

人間の尊厳を踏みにじりし、凄惨たる有り様に貶められた遺骸を極寒の世界に葬ると、
彼は手当たり次第にその身に武具を溜め込み始めた。

生物の営みの一部たる、冬眠に臨む熊や哺乳類が餌食を溜め込むがごとく、
鋭角の大小に関わらず、他者を殺傷せしめる存在を学生服の内側へと投じていく。

それは物理の法則から逸脱した、或いは宇宙の原則にさえ唾を吐きかけるような手際をもってして、黒衣の中へと落ちていった。

凄惨という言葉さえ意味をなさぬほどに辱しめられた、人間と犬の遺骸に溶かされていた科学者達の精神は、
この20にさえ至らぬ(4〜5年ほど)若い少年から迸る、狂気にさえ迫る闘争本能によって発狂することさえ許されず、
この物理への冒涜行為を見続けさせられているのであった。

数分後、冒涜的な、というよりも、何物をも超越したような、ある種の絶対者とでもいうべきような姿があった。

現代人が進化の過程で置き去りをせずにはいられなかった自然への回帰とでも言うような暴力的な眼光は、確かに。
狂気が来訪した場所であろう氷原を殺意で満ちた、殺意で構築された渦を多重に巻いた瞳で睨み付けているのである。

「さぁ旅立ちだ!!!行くぜ野郎ども!!」

我々にとっての不幸とは、言葉では伝わらぬとも、この少年の言っていることが
空気に伝染し、それが我々の精神を拘束することにより、理解を強要しているということであった。
そして、宣戦を布告した少年が搭乗した、あの平和に対して冒涜的な装飾とおぞましき武装を装備した
恐るべき探査機に、我々も乗り込まざるを得なかった。
この少年の驚愕すべき収納術は、こと、乗り物に対しても働くのか、どうみても2人、無理をして3人乗りの、
既に内部は武装で埋め尽くされているにも関わらず、6人もの人員の搭乗を可能としていた。

勿論、操縦者たる彼の近くには、考古学的な見地を微塵も感じさせぬほどの穴を開けられ、
生物でいう耳の辺りから紐を通された、あの不気味な怪人形がぶら下げてあったのである。

356追い出された名無しさん:2015/05/23(土) 19:44:26 ID:20FLeFI20
次回、狂気山脈が地獄をみた

357追い出された名無しさん:2015/08/15(土) 19:13:26 ID:20FLeFI20
本スレに投下してた者ですが、また止まったので解除され次第落とします

358ゲッターロボGene:2015/11/08(日) 22:43:58 ID:kC/ZO5m60
作者です 連続投稿で止まったんで残りをこっちに落とします

359ゲッターロボGene:2015/11/08(日) 22:45:29 ID:kC/ZO5m60

「ふふふ、ひゃははは」

隼人の顔にあのころと同じ狂気が浮かぶ、久しく見せなかった狂った笑い顔を惜しげもなくさらしていた。

「隼人君 もっとこっちへきて」

生きていたころの彼女と寸分たがわぬ声で、それは隼人を呼ぶ。

「ミチルさん」

隼人がそれに近づいていく、竜馬はどうすることも出来ず、ただそれを見ていることしか出来なかった。
鉛のように重くなる体、遠くなる意識、そんな中、自分に向けて誰かの声がする。

「だらしねぇぞ 竜馬ぁぁ!」

とたん釘付けになっていた体に衝撃が走る。続いて銃撃の音があたりに響いた。
竜馬は最初の衝撃にバランスを崩し、その場に倒れる。そのそばをインベーダーの黒い触手がなぞった。
発破音は一発ではなく、連続で聞こえる。倒れた身を起こし、前を見ると、
ハヤトが、アサルトライフルでミチルさん・・・・・・いやインベーダーを攻撃していた。
彼の足元には隼人が倒れている。どうやら隼人も竜馬と同じように攻撃をかばわれたらしい。

竜馬は加勢しようと、手にした銃を撃とうとするも、その手は空を切る。
見ると手の中には何もなく、目当ての得物はすぐそばに立つ女性の手の中にあった。
彼女は竜馬の視線に気づくと、彼にウインクしていった。

「化け物退治なら俺たちにまかせろ!」

竜馬の銃を構え格好をつけようとしたリョウに、ハヤトの冷たい声がなげかけられる。

「リョウ何度も言っているだろう。俺じゃなく私と言え」
「うっさい!普段は言ってるんだからいいだろ!」

その言葉が合図だったかのように、リョウは攻撃を避けながら前に跳び出た。まるで肉食獣のようにしなやかな体は
ヒョウのように、飛び跳ねながら敵の懐を目指す。

「そうもったいないことを言うな。お前はレディなんだからな」

そのリョウに襲い掛かる触手を、ハヤトはアサルトライフルによる的確な援護射撃で打ち落としていく。

「お前のそういうキザったらしいとこ、どーにかなんないか?」

リョウは難なく試験管に接近し、ミチルの生首に竜馬の得物を向けた。

「そいつは無理な相談だな」

その間もリョウに襲い来る触手は、すべてハヤトの手によって撃ち落とされる。

「そうかよ。よっしゃもらった!」

リョウは正面から捕らえた敵に向け、イーグルの引き金を引いた。
拳銃は火を噴くが、彼女の頭を打ち抜いた銃傷は、瞬く間にふさがる。

「うっ嘘だろ?デザートイーグルで駄目なのかよ!」

彼女は再び撃とうと引き金を引くが、
しかし銃は火を噴かず、カチンという、金属音だけが空しく響く、それは弾切れを示していた。
さらに運悪く、弾を撃ちつくし、リロードの操作をしていたハヤトが叫ぶ。

「リョウ!すぐに逃げろ!」

360ゲッターロボGene:2015/11/08(日) 22:46:11 ID:kC/ZO5m60
「そっそんなこと言ったって」

しかし彼女が体勢を立て直す前に、インベーダーの触手が襲い来る。
とっさに跳ね避けたものの、そのうちの一つが体勢を崩した彼女に迫った。

「このやろう!」

避けることはできない。彼女は体を低くすると、何を思ったか、拳を繰り出した。
その時、二つの発砲音が迫り来る触手を無力化する。

「俺が援護する。戻れ」

竜馬がとっさに取り出したのは、隼人から因縁と共に譲り受けた「コルトガバマント」だ。

「俺もいるぞ。二人ともインベーダーに不用意に近づくな。取り込まれるぞ」

そして今の隼人の持つ「コルトガバマント」
奇しくも、先ほどまで彼女を害そうとしていた隼人の拳銃が、リョウを救ったことになる。

「みんなこっちだ」

部屋の入り口ではゴウが扉を開け放って呼んでいる。隼人は入り口に向かって走った。

「誰か、俺と一緒に来い。 残りはインベーダーを食い止めるんだ」

隼人の進路をふさごうとする触手を、ハヤトが打ち落とし言う。

「ここは俺とリョウが何とかする!この構造物の内部が分かる竜馬、お前が行ってくれ!」

竜馬と隼人は驚いたような顔をしたが、合理的な説明に納得したように笑うとすぐに走り出す。

「分かった、おいリョウ。そいつは預けるぜ。それからインベーダーは「目」をつぶさねぇと倒せねぇぞ」

竜馬がイーグルの弾薬の入ったマガジンを放ると、竜馬と隼人とゴウの三人は部屋の外に出た。
そのまま金属の扉が閉まり、触手の行く手を阻む。

「再開の余韻に浸っている場合ではないな。リョウ、離れるなよ」
「へいへい 分かってるぜ。積もる話は後だ」

部屋に残された二人は、お互いに背中を預け、敵に対峙した。

361ゲッターロボGene:2015/11/08(日) 22:53:52 ID:kC/ZO5m60
以上で今回の分は終わりです。
長台詞で複線回収しつつ、自然に銃撃戦に移行して
敵の登場と共に武蔵の死、がんばりました(白目)
ここから一気に加速します

次回 地獄へのエレベーター 上へまいります

362追い出された名無しさん:2016/08/19(金) 09:41:06 ID:yQw0z0Ik0

武蔵ィ…

363追い出された名無しさん:2016/11/11(金) 19:13:01 ID:DRzQP2fA0
久々に引っ掛かりました
恐竜帝国め…

364追い出された名無しさん:2016/11/13(日) 00:56:03 ID:DRzQP2fA0
「糞っ!糞っ!糞が!この糞ったれの糞餓鬼が!乙女の顔面をあんなに散々!思い切りぶん殴りやがって!」
「魔法少女のくせに、あんなのも避けられねぇてめぇが悪いんだよ。それにたったの8発だ」
「それだけで飽き足らず、人の手足と手首を捻りやがって!
 あんた、虐殺者に憧れてるか猟奇な趣味でもあるんですか!?」
「少なくともこの俺は虐殺とか侵略には興味がねぇな。
 首とか腰でそれをされなかっただけ、有り難いと思いやがれ」

優木がナガレに悪意の全てを注いでいる事を確認し、杏子はゆまを連れ、ゆっくりと後退を開始した。

「手足をぶっ壊されて転がされた時、犯されるかと思っただろが。この発情期じみた歳の糞餓鬼が」
「てめぇらみたいなガキ相手に、欲情なんぞするもんか。その気はねぇけど、10年早えよ」
「なっ……」

悪意と汚濁で満ちていた女の声が停止した。
自らの言葉に嫌気を見せていたナガレも、その原因に気が付いた。

「…あぁ。そういうのはまだか。意外と真面目な奴だな」  

自分で言いつつ、ナガレは己の内面から溢れ出す不快感に、実に嫌そうな顔になっていた。
それでも彼は、その方向の話題を振る事にした。
足音と気配から、杏子とゆまがまだ近い位置にいることは分かっていた。

「口が悪いにすぎるからよ、てっきり彼氏くらいはいるのかと思ってた」
「はっ!その気になれば、オスの一匹や二匹を従えるのは余裕ですよぉ」
「その理屈だと、テメェは雌になるぞ?」

生物的に当然の事であるのだが、メスという単語に猥褻な物を感じたか、優木の顔に朱が灯った。 
第二次性徴期の、女になりかけの女は面倒くさいと、ナガレは思わずにはいられなかった。
そして、心底から言いたくないとは思いつつも、
効きそうな言葉を思い浮かんだので、彼は伝えてみる事にした。

「まぁ確かに。年相応っちゃそれまでなんだが、その下着は二重の意味でガキ臭い」

優木の顔が、遠距離からでもはっきりと分かるほどにわなわなと震えていた。
同時に、杏子とナガレの間で雷撃に打たれたかの様な感覚が奔った。
それは、優木によるものではなかった。

「死ねッ!!ゴミ屑ども!!」

優木の叫びよりも速く。
世界の一角から、異界とは異なる色が溢れた。
それは、黒の色を伴っていた。









つづく

365流れ者達の平凡な日常(本スレ750より、規制のため):2017/02/05(日) 08:10:25 ID:DRzQP2fA0
「精々、失望させないで呉れ給え」

言うざま、キリカは跳ねた。
駆け出し、更に跳んだ。
そして、彼の視界から瞬く間に消え去った。
彼の脳内に残る残像は、奇術師姿の残滓である、黒風の形をとっていた。

「野郎、この前は遊んでやがったな」

ふうと一息吐き、つぶやいた。
言い終え吸った大気には、少女の吐息の甘味が濃厚に残っていた。
それに、彼はげんなりとした表情を浮かべた。

そこに、一つの刺激が走った。
毛髪の間をすり抜け、頭皮に突き刺さり、骨を透過し、頭蓋の内に響いた。

意識を切り替え、彼はそれを読み取った。
相棒特有の、やや舌足らずな口調で

「ゆまが待ってる。早く戻って来やがれ」

との声が脳内で再生された。
了解、と彼は返した。

「戻る、か」

と、どこか自嘲気味の笑みを浮かべつつ呟いた。
その時、彼の眼にはあの輝きが宿っていた。
渦巻く瞳で虚空を睨むように一瞥すると、彼は足早に歩き出した。
包帯の下で形成されかけの、各部の皮膚が悲鳴を上げた。
この時もまた、痛みは停滞の理由と成らなかった。







つづく

366流れ者達の平凡な日常(本スレ808の続き、規制のため):2017/02/14(火) 21:40:29 ID:DRzQP2fA0
交渉が済めば、杏子と特に話す事は無いのか、キリカは『友人』と会話をし続けた。
耳を傾ける気は杏子には無かった。
どうせストレスになるだけだと、彼女は思っていた。

とりあえず、割りと近場にいた優木を見た。
「ひっ」と悲鳴を、挙げていた。
これはこれで楽しめそうだと、杏子は思った。
そう思わなければ、この展開についていけそうに無かった。
会話の内容はともかく、順応しているらしき相棒が不気味だった。
少しではなく、かなり不気味だった。
こういうのに慣れているのだろうか、とさえ思っていた。

そして、あの約束はどうしようかと思い始めた。








それらの様子を、遠くから伺う者がいた。
杏子が展開した鎖状の防御結界の中、自身の大切な存在たちを眺めていた。

それらを映す青い瞳に、薄い闇が宿っていた。
闇と青が混じり合い、異形の色と化していた。

それは、彼女の髪の色に似ていた。

鬼火か、業火の様にも見えた。

生々しいほどの、生命の色にも似ていた。

その幼い眼に顕れていたのは、暗い翠の色だった。






つづく

367もしもこち亀の世界にゲッターチームがいたら(本スレ269の続き):2017/07/23(日) 20:48:05 ID:29FmaTnU0
両津「どこからやってくるのかもわからない。そもそも人が乗ってんのかもわからない

   それでも町に現れる鬼を退治して帰ってくれるってんでヒーロー扱いだからな

   ワシら本物のヒーローは肩身が狭いな」

中川「そうですね。いっそ彼らの正体を暴いてしまえばと思っていたんで一石二鳥ですよ

   漫画では男の人が乗ってますが現実はどうなんでしょうねぇ」

麗子「そこまで言うなら止めないけど、気をつけてね」


もちろん一筋縄ではいかず、設計図調達の仕事を頼んだ人間が
大金に目がくらみついに強硬手段に出てしまう。
こうして両津の悪だくみによって盗み出された設計図は
ひと騒動をもたらすのだった。


そして話は冒頭の研究所にもどる。


竜馬「要するに盗んだやつらをぶっ飛ばせばいいんだな?」

隼人「違う。潜入捜査だ。人間がやったのか鬼がやったのかまだわからん

   人間だったらぶっ飛ばして鬼だったらぶち殺して帰るんだ」

弁慶「けどよぅ。なんでおれたちなんだ?」

隼人「作戦から行ってぞろぞろと大人数で行くわけにはいかん

   そうなると最悪素手の状態で1対多数でも後れをとらん人間になるが

   そうなるとこの三人しか残らん」

竜馬「なるほど」

弁慶「ほかの連中はなさけないな」

368もしもこち亀の世界にゲッターチームがいたら(本スレ269の続き):2017/07/23(日) 20:49:14 ID:29FmaTnU0
隼人「わかったら作戦を説明するぞ

   連中は中川グループから依頼されて設計図強奪の仕事を請け負ったらしい

   そして中川グループは近々秋葉原にコスプレ喫茶をプロデュースするんだが

   そこに巨大な像を建てる計画のようだ。ハッキングして抜き取ったデータの

   縮尺からみておそらく等身大のゲッターを完成させるつもりらしい」

竜馬「へーすげぇな。秋葉ってことは東京か。久々に新宿に帰ってみっかな」

弁慶「都会ってのは恐ろしいところだな。ゲッターを見世物にするなんてよ」

隼人「おれはそこの完成記念式典に乗り込んで中川グループの主に会ってくる。

   主犯ならちょいと叩けば埃がでるだろう」

竜馬「おれたちはー?」

隼人「会場で待機だ。弁慶が食いすぎないように見張ってろ。戦闘にならなければただの付き人で通す」

ミチル「そのことなんだけど、弁慶君は研究所に残してくれない?」

竜馬「あ? なんだよ鬼娘」

隼人「アンタはおれのたてた計画が不服か?」

ミチル「ちょっとした雑用が欲しいのよ。それにあなたたちも困るんじゃないかしら?」

ミチル「もしもタイミング悪くほかの場所に鬼が来たら、浅間山から自動操縦で秋葉原までは飛ばせないわよ

    誰かが一つに乗って残り二機を操作して行くしかないわ」

隼人「そうなると、確かに弁慶を残すのが適任だな。あんたに乗ってこられるとおれたちが迷惑だ」

ミチル(ギロリ)

竜馬「ひえーこえーな」

弁慶「おいおいお前。天女のようなミチルさんになんてことを」

竜馬「おめーは目を覚ませよ」

369追い出された名無しさん:2017/07/23(日) 20:51:46 ID:29FmaTnU0
終わりっす
タイトルからして不穏ってレベルじゃない
律儀に出会いから書こうと思ったらこれだよ

また時間みつけて書いてこうと思うわ
本スレには書き込めないけどまたねー

370追い出された名無しさん:2017/08/18(金) 08:46:05 ID:DRzQP2fA0
今更だけど乙
竜馬のリアクションに和む

371本スレ314から 流れ者達の平凡な日常:2017/08/29(火) 18:52:17 ID:RhbFtAss0
包帯で巻かれた顔の、口元に異変が生じていた。
その部分だけ、光の反射が著しい。
星屑のきらめきを思わせるような、自然の光が映えていた。
耳を澄ませば、ぐちゅぐちゅという粘着質な音も聴こえてくる。
先程、彼の脇腹で生じた音を更に増幅させたような。

それに気が付きある予感を浮かべた彼は、嫌悪感に一瞬眉を跳ねさせた。
少女の口元は溢れ出した唾液によって濡れそぼっていた。

「…腹減ってるのか?」

それが応えとでも言うように、少女は一気に跳躍。
包帯を引き裂くようにして大きく開いた鮮血色の口腔には、鋭い先端を描いた三角形がずらりと並ぶ。
人間のものではなく、獰猛な鮫のそれだった。

歯の群れの間に空いた暗い虚の中から、廃墟全体を震わせるような大音響が放たれた。
浅ましいまでの、飢餓に染まった咆哮だった。









つづく


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