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【第1回放送〜】平成漫画バトル・ロワイヤル【part.2】
712
:
『焔のはにかみや』
◆UC8j8TfjHw
:2025/06/02(月) 20:21:47 ID:cFeuEibI0
僕が今取ってる行動は、ズバリ作戦変更だね。
どれだけ閣下への熱い想いを伝えようとも、振り向きさえしてくれない今。
ならばならばと話題そらしで、違う所から話して、距離感を徐々に縮めていこうという寸法さ。
なんだか知らないけどボタン押しただけで料理が出現する魔法みたいな世界《殺し合い下》…。
さっきからずっと俯き加減だった閣下も、これには流石に興味津々といったご様子で…。
さしずめこの魔法は、僕と閣下を辛うじてでも繋げさせれた潤滑油的な物といえるかな。
…いや、潤滑油というよりも…………、はは。ロマンス的なことを言うようで悪いけどさ。
『キューピッド』って感じかな。この魔法は───。
「…隠さなくてもいいさ。お腹、空いたんだろ?」
「………」
「…あ、心配はいらないよ。毒なんか無いから」
「…え?」
呆気にとられる閣下の元へ、僕は店員に負けないくらいのスマイルで近寄ると、
パクリッ……モグモグ。
「…うん美味い! ご飯三杯待ったナシの旨さだよ、なーんちゃって。はははは〜」
「……………………」
出来立てのハンバーガーを豪快に一口。食べた断面を彼女へ向けて差し渡した。
人は食べなきゃ生きていけない。
食べずにあるのは死が待つのみ。
ふと空耳か否か、彼女のお腹からグゥ〜…とお手本のような虫の音が聞こえた気がしたよ。
…ふふふ、可愛い奴め。野咲閣下は。
僕は閣下の下僕さ。
忠実すぎるくらいの良くできた僕従。
彼女の幸せこそが一番の生きがい、そんな存在だ。
閣下に少しでも笑顔を取り戻すことができたら………ってね。
僕は彼女が心を開くその時まで、寄り添うつもりなのさ。
そう、いつまでも…………。
「………う、うん。……じゃあ、買ってくるから……」
「…ぇ゙?!」
ピッ
──『モ●チーズ 単品 350円』
「…三十秒くらいで……来るんだよね…………………?」
「え、あ、ああ!! ハンバーガーの自販機みたいだよね〜! ふふふ〜……」
……おいおい野咲閣下。
さすがに僕の食べかけは口にしたくないかい…………。
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