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決闘バトルロイヤル part4

93Judge End ─BLADE CHORD─ ◆ytUSxp038U:2024/09/12(木) 21:32:23 ID:/fKPqQI.0



零と士郎、二人の得物は奇しくも双剣。
片や陰我を断ち切る刃。
片や外道を葬る刃。
人の世を乱す悪しき魔を祓う力は今宵、敵同士として相俟みえる。

片手持ちに変え斬り込む零には、余分な動作というものが一つも無い。
狙いは的確、防御は最小限、付け入る隙を決して見せない。
大袈裟な動きに出れば出る程、自ら死ぬ確率を引き上げるのに繋がる。
戦闘に伊達や酔狂を持ち込む性質に非ず、まして今は仲間の安否を一刻も早く確かめねばならない状況。
敵の早急な無力化が求められるのなら、応えない理由は無かった。

右の剣が防がれても左がある。
左の剣が弾かれたも右がある。
片方の剣のみの操作に意識を割き、もう片方はお粗末な剣筋しか描けない。
といった素人丸出しの拙さとは程遠い、巧みな剣術で追い詰める。

肩へ迫る切っ先を弾き、ほぼ同時に反対のシンケンマルを脚部の防御に回す。
腕を貫かれれば刀を落とし、脚を斬られれば機動力が低下。
戦闘を不利にする傷を優先して対処。
時折掠め付けられる赤い一本線など、僅かに思考を割く価値すら無い。
魔戒剣の猛攻を前に、士郎もまた常人ならざる速さで双剣を振るう。

腕の鍛冶職人が魂を籠めた刀だろうと、ソウルメタル製の剣と打ち合うのは悪手。
度重なるホラーや暗黒騎士との死闘を経て尚も、僅かな亀裂も生まれない強度だ。
却って自分の武器をお釈迦にするだけだが、シンケンマルには未だ破壊の予兆は見られない。
アヤカシの強固な皮膚を切り裂き、血も涙もない外道共が苦悶の声を出さざるを得ない刃。
かの御大将、血祭ドウコクとも剣戟を演じた名刀なれば渡り合うのも不可能ではない。


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