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決闘バトルロイヤル part4

66物々交換録アルト ◆ytUSxp038U:2024/08/29(木) 00:31:38 ID:laN16Wac0
「うぇっ!?あ、あんた何!?」

数秒と経たずに二度目の驚愕。
無理も無い、すぐ傍に突っ立っているのはどう見ても人間では無い生物なのだから。
黒光りし横幅の広い体に、人間よりも多い手足。
頭部らしき箇所から伸びた触覚。
人の特徴が一つも無い、言うなれば巨大な昆虫。
そんな虫が何故か赤いパンツを履き、荷袋を背負い或人の目の前にいた。
レイダーやマギアの類かと身構えるも、レイドライザーやゼツメライズキーは見当たらない。

「そう警戒しないでくだせぇ。アタシャただの商人なもんで」
「いや、怪しむに決まってるって……」

困惑を隠せない或人とは対照的に、巨大昆虫は敵意を見せずに説明する。
一通りの話を聞き分かったのは、虫の名は魔導雑貨商人。
決闘者(デュエリスト)達には聞き覚えのあるだろう、デュエルモンスターズの昆虫族モンスター。
ゲームにおいてはNPCとして用意されたが、数時間前に或人が蹴散らしたガスマスクの集団とは役割が異なる。
曰く、ゲームを円滑に進める為の取引が可能。
他参加者から回収した首輪、若しくは現在所持中の支給品との物々交換で別の道具を提供するのだという。
これが提供できる道具の一覧と渡されたカタログを開けば、名前と写真に簡易な説明文がズラリ。

「と言っても価値が釣り合ってなきゃ交換はしませんぜ。ちり紙と引き換えに旦那が巻いてるようなベルトを寄越せと言われても、フェアじゃないんでね」
「じゃあ首輪と交換って言うのは…」
「強力な道具が欲しいならこっちに寄越す首輪の数も増えまさぁ。一応言っときますけど、アタシを殺しても道具は一切手に入りやせん」

魔導雑貨商人が提供する道具は参加者を会場へ送ったのと同じ、転送装置で手元に送られる。
つまりここで殺しても残るのはカタログだけで、肝心の道具は手に入らない。


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