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決闘バトルロイヤル part4

58地獄絵巻・序 ◆ytUSxp038U:2024/08/20(火) 22:12:44 ID:ewdI.nn60
リンボ曰く、シャミ子もまた妹と同じく魔族の血筋の者。
より深く観察し分かったが、シャミ子はどうやら夢魔に類する一族の血を引いている。
良子よりは素質があれど、持ち得る力を十全に使いこなしてるとは言い難い。
本人の魔力の低さ、何よりシャミ子自身の強い善性がストッパーの役割を果たしてるせいで、魔族の力を中途半端どころか最低値程度しか発揮出来ていない。
シャミ子自身の意思で魔族の能力を最大限に開花するのは難しい。
ならばどうするか。

「難しく考える必要もありますまい。拙僧らの方で水を与え養分を与えてやれば宜しい。優子殿が善性により己が種を腐らせるなら、ソレを取り除いた時こそ――」
「大きく化けるかもしれない、か?」

然り、そう頷くリンボから視線を件のまぞくの少女へ移す。
妹に抱きつかれている彼女は、自分のやった事を未だ受け入れられてない様子。

「どうしたのお姉?あっ、もしかして疲れちゃったのかな?それじゃあリンボさんにお願いして、休ませてもらおっか」
「良…ほんとに、どうしちゃったんですか…?わっ、わたし、あの子を、こ、ころ…!」

不思議そうに小首を傾げる良子に対し、錯乱状態のシャミ子。
温度差の激しい姉妹を見つめ、最上は考える。
今のままでは単なるリンボの被害者だが、こちらの動き次第では利用価値の高い道具へ変えられる。
無論リスクはあるだろう、しかし成功した場合のリターンも無視できない。
本当に上手くいくかは今後慎重に見極めるとして、世直しに利用出来るカードが手に入るのならば。
リンボの策に一枚噛むのも、選択肢として考えておく。

「あの娘に関しては一応納得してやる。逃げた連中は追わなくて良いのか?」
「構いませぬ。娘二人とあの被造物がどう転ぶか…ンンン!明るい未来は無いでしょう」

言わんとする内容は最上にも分かった。
殺し合いに乗っているらしい少女達、アレは間違いなく呪われている。
本人達は正気のつもりだろうが、リンボと最上の目は誤魔化せない。
何者かに術を掛けられたか、若しくは良子に使ったのと同じようなカード効果によるものか。
どちらにしても、一度呪いを受けた者の末路は決まっている。
祓わなければ破滅あるのみ、しかし祓ってやる義理も無い。
精々他の面倒な参加者とぶつかり、果てに身を滅ぼせばこちらにとっては好都合。
もう一組の男女、特に少年の持つ奇怪な力を持つ。
とはいえ戦闘を見る限りではリンボに遊ばれており、少なくとも継国縁壱程の要警戒対象とは思えなかった。
油断はしないがそこまで強く気に掛ける必要も無いだろう。


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