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決闘バトルロイヤル part4

33地獄絵巻・序 ◆ytUSxp038U:2024/08/20(火) 21:48:31 ID:ewdI.nn60
桜ノ宮苺香という名の屍を控えさせ、吉田良子が内より殺意を垂れ流す。
最愛の姉は自分達の手元に確保済みとはいえ、これで全てが万事解決とはいかない。
姉の命を脅かす脅威は未だ健在、守る為にはもっと力を使いこなし強くなる必要がある。
狩り場は姉と同じくらい信頼を向ける術師が整えてくれた。

「さてそれでは、拙僧は向こうで踊りますので良子殿も存分に」
「うん!お姉みたいな強くてかっこいいまぞくにはまだなれないけど、頑張らなきゃ!」

ぎゅっと刀を握り締め決意を直接言葉に出し、それを合図に男が動く。
キャスター・リンボ、或いはアルターエゴ・リンボ。
辺獄を名乗る陰陽師が肉食獣の如き獰猛な笑みと共に接近、瞬く間に子羊共の群れへ到達。
目の前に敵が来たと頭が理解するまでが遅い。
走る為に一歩踏み出した瞬間を誰も目で捉えられない、人の枠を鼻で笑う領域の速さだった。

「ひんっ!?」
「ぎゃひぃっ!?」

リンボの急接近に気付かないなら、次に我が身へ起きたのもまた理解が及ばず。
何が何やら分からぬ内へ胴体へ衝撃と痛みが遅い、足が地を離れ宙を全身を投げ出していた。
蹴り飛ばされたと脳が状況を把握するより暇も無く、地面へ転がるクウカと龍玄へ迫る影。
見上げた先の刃へ思考を追い抜き体が反応、跳ね上がった右手の短剣と弾き合う。

「こ、今度は何なんですか〜!?」

涙交じりの抗議に聞く耳貸さず、再び刀が振り下ろす。
悲鳴を上げて横へ転がり回避、起き上がったクウカに休む暇無く良子が斬り掛かった。
近くでは骸人形と化した苺香が放つ光弾を、これまた悲鳴と共に避ける龍玄の姿。
幼児の悲鳴に揺さぶられる心はとうに消え去り、残ったのは帝具で操られるだけの屍なのだから。


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