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エゴイスト・バトルロワイアル
4
:
怒れる神、もしくは魔法少女
◆de5HaHTwmE
:2021/04/11(日) 21:42:17 ID:eI6siULw0
「なぁんだ。せっかく数千年越しの棺桶をこしらえてやったのに、出てきちまったのかよ、マモーさんよぉ」
それは男にとっては、珍しい感情だった。
勿論、持ち得ていない感情な訳では無い。救いようの無い悪党を見た際は幾度となく覚えた感情であるし、その感情のままに行動を示した事もある。
ただここまで純粋にそう感じた事は、秘匿に包まれた彼の人生の中でも初めてだったのかもしれない。
盗みの為ではない。愉悦の為でも、女の為でもない。
自分が自分であるために、己が己であるために。
ルパン三世が、ルパン三世であるために、この男は殺さねばならない存在だ。
何度でも……そう、何度でもだ。
だから、告げる。
寸前までのおどけた調子はもはや何処にもなく、彼の相棒すらそう見た事はないだろう冷徹な表情で、言葉を吐く。
「―――良いぜ、何度だって殺してやるよ」
ルパン三世にしては珍しい程に滾らせた殺意でもって大怪盗は超人へと宣戦を布告する。
言葉は果たしてマモーへと届いているのか、だがそう告げた時、確かにマモーが笑みを浮かべたようにルパンには感じた。
「ルールは無い。殺し合い、生き残れ。いや、殺したく無いのなら殺さずとも良い。ただ生き残れば良い。逃げ惑い、助けを求める者の手を振り払い、己が保身だけを考えて生き残ればいい。その光景もまた私の愉悦をほんの僅かでも満たす糧になるだろう」
濁った溝川を濃縮し、更に濃密に絞り出したかのような醜悪な顔を振り撒く老人。
だがしかし、この世界において、それは何よりも強大な力を有している。誰も彼に逆らえない。ルパン三世のように逆らう意思を有していたとしても、今はまだその牙を突き立てるには到底至らない。
かくして老人の宣言通りに殺し合いは始まり、人々を狂奔へと掻き立てる事となる。
誰かが死に、誰かが生き残る。決して誰もが生き残る事はない殺人の遊戯。
バトルロワイアルが、始まった―――。
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