したらばTOP ■掲示板に戻る■ 全部 1-100 最新50 | |

天気の子バトルロワイアル【2章】

26どうして雨が降る? ◆k7RtnnRnf2:2021/02/21(日) 00:03:29 ID:PwT/xLAM0


 ◆


 現れた男の人はニコラス・D・ウルフウッドという名前で、外国人さんみたい!
 でも、日本語(しかも関西弁)が物凄くペラペラなんだけど……

「あぁ、ニホン? どこやねんそこは?」

 なんと、ウルフウッドさんは日本を知らないと言っている!
 てっきり、関西人なりのジョークかと思ったけど、ウルフウッドさんは嘘を言っているつもりはなさそう。

「どこって……ここが日本だと思いますよ?」

 だから、真乃さんはウルフウッドさんに伝えてくれる。
 でも、ウルフウッドさんは心の底から驚いたように、両目を大きく開いた。

「ホンマかいな!? こんな水だらけの街なんて、生まれて初めて見たわ〜!」
「えっと……ウルフウッドさんは乾燥した地域の人でしょうか?」
「何を言うとるんや? ノーマンズランドに大量の水で溢れた街があること自体、驚きやろ!?」
「の、ノーマンズ……ランド……?」

 ウルフウッドさんの口から出てきた言葉に、真乃さんは首を傾げてしまう。
 当然、わたしと彼方さんも首を傾げた。ウルフウッドさんとの話はまるで噛み合わないし、そもそも常識自体が違っていそうだった。
 まるで、わたしの脳内妄想世界みたいに、別の世界からやってきたような……

「ここは、お互いにじっくり話しましょうか」

 そんな中、こじれそうになる話をまとめるように、彼方さんが提案してくれる。

「彼方ちゃん達は今、大変な目に遭っていますよね? 彼方ちゃんだけじゃなく、彼方ちゃんや真乃ちゃんのお友達も。
 あと、あのおばあさんや彼方ちゃん達が見せられた映画のことも、物凄く気になりますし……時間をかけないと、わかりそうにありません」
「まぁ、そりゃそうやろうな……ワイだって、何でこないなことになったか、ようわからへん」
「だからこそ、今はみんなで話し合いましょう! 彼方ちゃん達が住む日本も、ウルフウッドさんの言っていたノーマンズランドのことだって、いっぱい教え合えばいいですし!」

 彼方さんは鮮やかなウインクを決めてくれた。
 なるほど! これはつまり、レキくんが得意とする社会の勉強だね!
 世界地図はとても大きいし、調べれば調べるほど国の名前だって覚えられる。だから、ウルフウッドさんのいたノーマンズランドって国のこともわかるかもしれない。

「……しゃーないな。子守はワイに似合わんけど、やっぱりこうなるみたいや……ま、よろしゅう頼むで、嬢ちゃん達」
「よろしくお願いします! ウルフウッドさん!」
「おう! ……って、そういや、円嬢ちゃんやったか? この、『まどか先輩』っちゅうのは……嬢ちゃんと関係あるんかいな?」
「はっ!?」

 ウルフウッドさんの疑問に、わたしの胸がドキンとする。
 そうだ。さっき、おばあさんから届けられた名簿の中には『まどか先輩』という不思議な名前もあった! 隣の『鹿目まどか』も気になったけど、それ以上に『まどか先輩』が余計に気になっちゃうよ!?
 でも、何のことなのかわたしにはさっぱりわからない……

「ぜ、全然知らないです!? 他人のソラマメ二でもなさそうですし……」
「嬢ちゃん、それを言うなら『他人の空似』や」


新着レスの表示


名前: E-mail(省略可)

※書き込む際の注意事項はこちら

※画像アップローダーはこちら

(画像を表示できるのは「画像リンクのサムネイル表示」がオンの掲示板に限ります)

掲示板管理者へ連絡 無料レンタル掲示板