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真実の……バトルロワイアル 2
628
:
悪鬼滅殺(4)
:2020/04/11(土) 00:45:29 ID:tE7O.78I0
「しっかりしろ!すぐに病院に連れて行って手当をしてやる!だから」
死ぬな。そう紡ごうとした明の言葉を遮るように、炭治郎は小さく首を横に振った。
「...なに諦めてるんだ。お前は生きなくちゃだめだ。仲間もいるし、妹も待ってるんだろ。大丈夫だ、吸血鬼ならこんな怪我だって」
言いかけて、明の口が止まる。
「吸血鬼...なら...」
歓喜に染まっていた明の顔が、瞬く間に絶望に包まれる。
そう。炭治郎は吸血鬼だ。
迅速な手当を施せば生き残れるかもしれない。だが、その後は?
両手を失い、片足を失い。全身に刻まれたダメージは大きく、もう戦うことはできないだろう。
もちろん、明と風太郎を筆頭に、彼を見捨てるものはいないはずだ。だからこそ。だからこそだ。
吸血鬼を看病するということは、誰が感染してもおかしくないということを意味する。
誰よりも他者を想い続けたこの少年が原因で、再び彼岸島の悲劇を起こしてはならない。
吸血鬼の血は、ここで絶やさなければならない。でなければ雅を倒した意味がなくなる。
ハァ、ハァ、ハァ
明の呼吸が途切れ途切れに紡がれる。
今までもそうしてきた。肉親であれ友であれ、吸血鬼と化した者たちはこの手で殺してきた。
だから今回も同じだ。
恩人であるこの少年を、斬る。
「くっ」
明の目尻に涙が浮かぶ。
嫌だ。できるはずがない。
そんな拒絶の念がとめどなくにじみ出る。
「明さん」
だが、ぼそぼそと動く炭治郎の唇を見て。
「お願いします」
炭治郎の決意を見た明の気持ちは、強く固まった。
「...わかった」
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