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真実の……バトルロワイアル 2
594
:
名無しさん
:2020/04/10(金) 23:53:17 ID:cjLmFD8Q0
☆
明の叫びが耳に届いた時には既に遅かった。
ドラグレッダーと共に接近しながらの火炎弾で氷を溶かし、既にヒノカミ神楽・『火車』で氷人形の背後に飛びドラグレッダーと挟み撃ちにしていた最中であり、炭治郎は体勢を変えることが出来なかった。
辛うじて視線だけ振り返るも、降り注ぐ弾丸の雨に、もはや避けることも受けることもできない。
迫る脅威に成すすべもなく―――放たれた強力な熱気に押し倒される。
火炎弾。ドラグレッダーが新たに放ったソレは、炭治郎を弾き飛ばし地面に倒す。
そのダメージこそはあれど、炭治郎へ直撃するはずだった弾丸は彼の身体を掠めるに留まる。
そして、弾丸の雨は氷の人形と赤き龍へ降り注いだ。
氷人形と共に身体を砕かれていく龍へと手を伸ばす。
だが、炭治郎がなにか行動に移す前に弾丸の雨は止み、駆け寄った時にはもう遅い。
装甲のほとんどを破壊され倒れ伏す赤き龍を抱き、思い知らされる。
また自分は助けられたのだと。
☆
ギリギリ、とガトリングと刀身が競り合う。
ガトリングが放たれたのに少し遅れ、明が斬りかかりどうにか追撃を止めていた。
下手人は明も知る男だった。
「テメェ!クソジジイ!!」
「一緒にいてくれてよかったよ。きみにもリベンジマッチをしたいと思ってた」
名前は知らないが、温和な笑みを浮かべた謎の老人―――つまりは佐藤。
鍔迫り合いの中、明は不安と疑念に駆られていた。
どうなっている。確かにこいつはかなり不死身に近い存在だった。
だが、こいつは炭治郎に首を切られ身体すら燃やされたはずだ。
恐らく、万全の雅ですら再生が困難なほどに。
だがなぜ。なぜこの男はこうも五体満足でいられる!?
その不安を突き、佐藤は膝をおりまげ上体を逸らし、明の体勢を前のめりに崩す。
そのまま脚で明の身体を持ち上げ投げ飛ばした。
咄嗟に体勢を立て直す明に向けられる銃口、そして引かれる引き金。
「くっ!」
明は二刀の刀で迫りくる弾丸を次々に弾いていく。
「驚いた。弾丸ってそんな風に弾けるものなんだ」
沖田のように洗練されていない、どちらかといえば大雑把な太刀筋でありながら、彼のような神業的な技術を振るう明の剣術に佐藤は素直に関心する。
だが、徐々に頬や服を掠めていく姿に、佐藤はやはり無敵ではないと確信し、そのまま銃撃を継続。
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