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真実の……バトルロワイアル 2

524命ノゼンマイ ◆ZbV3TMNKJw:2020/02/03(月) 23:39:28 ID:T2WSd5fE0

明の激励を聞いた炭治郎は、風太郎のもとへと向かい、手をとり駆け出した。
これを今生の別れにするつもりはない。けれど、こんなギリギリの極限の状況では、否が応にも背筋が冷たくなってしまう。
炎の産む熱気すら凌ぐ、悪寒が。

「―――ッ!」

慌てて風太郎を抱き抱え跳躍する。
遅れて、彼らのいた場所に、氷の粒てが降り注いだ。

「な、なんだアレ...」

風太郎の視線の先に佇むのは、透明な氷で出来た、1尺から2尺の中間程度の大きさの氷人形。
まさかあんなものが先の攻撃を放ったのか?あれは雅の支給品か?あるいは参加者か?
存在自体に疑問を抱く代物だが、なんにせよこのまま背を向けて逃げられそうもない。

「赤き龍、上杉さんを頼みます!」

炭治郎はドラグレッダーに風太郎の護衛を頼み、自らは人形へと駆け出す。

―――水の呼吸、拾の型 生生流転。

放たれる雪風に対し炭治郎が選ぶ型は、うねる龍のように回転しながら斬ることにより、走りながらも相手の技を斬れる、水の呼吸において最大の破壊力を生み出せる型。
迫りくる雪風を斬り、斬り、斬り続ける。

「うおおおおおおおお!!」

炭治郎は、雄たけびと共に刀を振り下ろさんと地面を強く踏み込む。
が。
ツルリ。
炭治郎の足が滑り、顔から落下する。
氷だ。
人形の付近に、いつの間にか張り巡らされていた氷の床が、炭治郎の自由を奪ったのだ。

顔面への強い衝撃に一瞬ひるむが、しかしすぐに体勢を立て直し、すぐに飛び退き、迫りくる雪風から再び距離をとる。

(あ、危なかった。俺の頭が硬くなかったら殺されていた!!)
「大丈夫か炭治郎!」

駆け寄ろうとした風太郎を手で制し、呼びかける。


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