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真実の……バトルロワイアル 2

404Alive A life ◆7ediZa7/Ag:2019/11/10(日) 20:00:36 ID:UhlLOZkI0

「邪鬼やアマルガムなんかじゃないな……」

明の脳裏に咄嗟にいくつかの異形の可能性が思い浮かぶが、どうにも様子は違う。
おそらくこの島で最初に遭遇したクラゲのバケモノのような、未知の異形。

そう素早く捉え、明は警戒の態勢を取る。
が、当の異形の方は明たちにまったく気づく様子もなく、またどこかに消えていった。
何かを手にしているようだったが、遠目にはそれが何かまではわからなかった。

「宮本さん、どうします?」

風太郎が困惑を滲ませた声で尋ねてきたが、首を振る。
だが、行動はすでに固まっていた。

「──追おう」
「え? アレをですか?」
「ああ、事情はわからないが、あんなバケモノが街を闊歩しているんだ。
 この街全体に爆弾が仕掛けられている可能性もある。下手に逃げることの方が危険だ」

元を断つ。その意を持って、明は歩き出した。
「ま、待ってくださいよ」と風太郎が後を追って来る。

「そ、そんな、ここでまた、その、闘うってのか? 正気じゃ──」
「何かあった時のために頭だけは隠しておけ。その辺に落ちてる鉄板とかでも気休めぐらいにはなる」

明は爆破の余波で道に落ちていたフライパンを拾い、ほら、とそのまま風太郎に渡した。

「い、いやこんなんじゃ何も意味が……」
『大丈夫だぜ、上杉くん』『僕がついている』
『なんといっても上杉くんと僕は連載開始当初からずっと一緒だった相棒じゃないか』
『死亡表記が出るときまでずっと一緒だって約束しただろ?』

当然のようにいた球磨川は、さして怖がる様子もなく風太郎に絡んでいた。

『おっと何だい? その失礼な眼差しは』『僕みたいな過負荷がいた方が不安かい?』『そりゃないぜ、フー太』
「何時から俺とお前はそんな気易い仲になったんだ……」

風太郎が頭を押さえながら言った。
ものすごく好意的に解釈するならば、過度の緊張を解きほぐす球磨川なりの話術なのかもしれないが、おそらく違うだろう。
明は内心で少し呆れつつ、異形が消えていった方へと歩いていった。
再度の爆発はなかったが、ところどころ崩れ落ちる建物があり、ある程度気をつけて歩く必要があった。

そしてその先に──

「うん? 別の人も来てくれてたのかい?」

ハンチング帽を被った初老の男がいた。






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